JP3100726B2 - 精密プレス成形用光学ガラス - Google Patents
精密プレス成形用光学ガラスInfo
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- JP3100726B2 JP3100726B2 JP04010039A JP1003992A JP3100726B2 JP 3100726 B2 JP3100726 B2 JP 3100726B2 JP 04010039 A JP04010039 A JP 04010039A JP 1003992 A JP1003992 A JP 1003992A JP 3100726 B2 JP3100726 B2 JP 3100726B2
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- JP
- Japan
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- weight
- glass
- precision press
- temperature
- optical glass
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C3/00—Glass compositions
- C03C3/04—Glass compositions containing silica
- C03C3/076—Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight
- C03C3/089—Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing boron
- C03C3/091—Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing boron containing aluminium
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C3/00—Glass compositions
- C03C3/04—Glass compositions containing silica
- C03C3/062—Glass compositions containing silica with less than 40% silica by weight
- C03C3/064—Glass compositions containing silica with less than 40% silica by weight containing boron
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- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Geochemistry & Mineralogy (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Glass Compositions (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、低温にて精密プレス成
形ができ、精密プレス成形後に研削または研磨を必要と
しない、精密プレス成形用光学ガラスに関する。
形ができ、精密プレス成形後に研削または研磨を必要と
しない、精密プレス成形用光学ガラスに関する。
【０００２】
【従来の技術】屈折率（ｎｄ）１．５１〜１．５４、ア
ッベ数（νｄ）６２〜６５．５近辺の範囲の光学恒数を
有する、ホウケイクラウンガラス（ＢＫタイプ）として
分類される光学ガラスは、古くから多量に生産され、現
在において最も代表的な光学ガラスとして使用されてい
る。
ッベ数（νｄ）６２〜６５．５近辺の範囲の光学恒数を
有する、ホウケイクラウンガラス（ＢＫタイプ）として
分類される光学ガラスは、古くから多量に生産され、現
在において最も代表的な光学ガラスとして使用されてい
る。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般的
にＢＫタイプの光学ガラスはＳｉＯ2 を６０重量％以上
含んでいるため、温度に対する粘度の変化は緩やかであ
る。そのためＢＫタイプの光学ガラスは、ＪＩＳ−Ｒ３
１０４に規定されている軟化点（粘度が１０7.65ポイズ
の時の温度である。通常は管状電気炉中で直径０．０５
５〜０．０７５cm、長さ２３．５cmの均一なガラス棒の
上部１０cmが毎分約５℃の温度上昇速度で加熱された
時、自重によって毎分０．１cmの速度で伸びる温度であ
る）が７０４〜７２０℃の範囲にある。一般的には精密
プレス成形される光学ガラスの粘度は軟化点の粘度より
やや大きい１０8 〜１０9 ポイズの範囲にあり、そのた
めＢＫタイプのガラスの精密プレス成形温度は、７００
℃付近、すなわち屈伏温度（粘度が１０13ポイズに相当
する）より８０〜１３０℃高温でないと精密プレス成形
を行なうことができない。通常、量産時における精密プ
レス成形温度は６００℃以下、望ましくは５８０℃以下
である。これ以上の高温になると型材の酸化等の問題が
起こり、面精度の確保が難しく量産には適さない。
にＢＫタイプの光学ガラスはＳｉＯ2 を６０重量％以上
含んでいるため、温度に対する粘度の変化は緩やかであ
る。そのためＢＫタイプの光学ガラスは、ＪＩＳ−Ｒ３
１０４に規定されている軟化点（粘度が１０7.65ポイズ
の時の温度である。通常は管状電気炉中で直径０．０５
５〜０．０７５cm、長さ２３．５cmの均一なガラス棒の
上部１０cmが毎分約５℃の温度上昇速度で加熱された
時、自重によって毎分０．１cmの速度で伸びる温度であ
る）が７０４〜７２０℃の範囲にある。一般的には精密
プレス成形される光学ガラスの粘度は軟化点の粘度より
やや大きい１０8 〜１０9 ポイズの範囲にあり、そのた
めＢＫタイプのガラスの精密プレス成形温度は、７００
℃付近、すなわち屈伏温度（粘度が１０13ポイズに相当
する）より８０〜１３０℃高温でないと精密プレス成形
を行なうことができない。通常、量産時における精密プ
レス成形温度は６００℃以下、望ましくは５８０℃以下
である。これ以上の高温になると型材の酸化等の問題が
起こり、面精度の確保が難しく量産には適さない。
【０００４】また、従来のＢＫタイプの光学ガラスの中
には、光学恒数の調整として微量ではあるが酸化鉛を使
用していることがある。酸化鉛を使用すると型材の酸化
を防ぐために、通常還元性雰囲気で行なわれている精密
プレス成形では、その雰囲気によりガラス表面に存在す
る微量な酸化鉛が還元され、プレスレンズ表面に析出
し、プレスするための加熱により蒸発しプレスレンズ表
面に凹部を形成し、蒸発した鉛が型材の表面に付着し凸
部を形成することにより微小な凹凸が生じプレス成形さ
れたレンズの面精度が維持できないため、設計通りの光
学性能を得ることができないばかりでなく、型材に付着
した鉛を取り除く作業が必要となり量産化するには不適
当であった。したがって本発明の目的は、温度に対する
粘性の変化をできるだけ大きくして、屈伏温度（Ａｔ）
が５６０℃以下で、しかも屈伏温度より３０〜５０℃高
い温度すなわち６００℃以下で精密プレス成形され、さ
らに酸化鉛も含まず、屈折率１．５１〜１．５４、アッ
ベ数（νｄ）６２〜６５．５の光学恒数を有し、精密プ
レス成形に最適である光学ガラスを提供することにあ
る。
には、光学恒数の調整として微量ではあるが酸化鉛を使
用していることがある。酸化鉛を使用すると型材の酸化
を防ぐために、通常還元性雰囲気で行なわれている精密
プレス成形では、その雰囲気によりガラス表面に存在す
る微量な酸化鉛が還元され、プレスレンズ表面に析出
し、プレスするための加熱により蒸発しプレスレンズ表
面に凹部を形成し、蒸発した鉛が型材の表面に付着し凸
部を形成することにより微小な凹凸が生じプレス成形さ
れたレンズの面精度が維持できないため、設計通りの光
学性能を得ることができないばかりでなく、型材に付着
した鉛を取り除く作業が必要となり量産化するには不適
当であった。したがって本発明の目的は、温度に対する
粘性の変化をできるだけ大きくして、屈伏温度（Ａｔ）
が５６０℃以下で、しかも屈伏温度より３０〜５０℃高
い温度すなわち６００℃以下で精密プレス成形され、さ
らに酸化鉛も含まず、屈折率１．５１〜１．５４、アッ
ベ数（νｄ）６２〜６５．５の光学恒数を有し、精密プ
レス成形に最適である光学ガラスを提供することにあ
る。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明者等は鋭意研究の
結果、ＳｉＯ2 、Ｂ2 Ｏ3 、Ｌｉ2 ＯおよびＡｌ2 Ｏ 3
が特定の組成範囲にある光学ガラスが、所期の目的を達
成することを見出したものである。すなわち、本発明は
ＳｉＯ2 ３９〜６５重量％、Ｂ2 Ｏ3 １０〜３８重量
％、Ｌｉ2 Ｏ３〜１２重量％、Ｎａ2 Ｏ０〜７重量％、
Ｋ2 Ｏ０〜６．５重量％、且つＬｉ2 Ｏ、Ｎａ2 Ｏおよ
びＫ2 Ｏの合計量が９〜１８重量％、Ａｌ2 Ｏ3 ５〜１
５重量％、ＭｇＯ０〜６重量％、ＣａＯ０〜６重量％、
ＢａＯ０〜６重量％の組成からなり、屈伏温度（Ａｔ）
が５６０℃以下、屈折率（ｎｄ）が１．５１〜１．５
４、アッベ数（νｄ）が６２〜６５．５である、低軟化
点で低屈折率低分散の精密プレス成形用光学ガラスを提
供する。
結果、ＳｉＯ2 、Ｂ2 Ｏ3 、Ｌｉ2 ＯおよびＡｌ2 Ｏ 3
が特定の組成範囲にある光学ガラスが、所期の目的を達
成することを見出したものである。すなわち、本発明は
ＳｉＯ2 ３９〜６５重量％、Ｂ2 Ｏ3 １０〜３８重量
％、Ｌｉ2 Ｏ３〜１２重量％、Ｎａ2 Ｏ０〜７重量％、
Ｋ2 Ｏ０〜６．５重量％、且つＬｉ2 Ｏ、Ｎａ2 Ｏおよ
びＫ2 Ｏの合計量が９〜１８重量％、Ａｌ2 Ｏ3 ５〜１
５重量％、ＭｇＯ０〜６重量％、ＣａＯ０〜６重量％、
ＢａＯ０〜６重量％の組成からなり、屈伏温度（Ａｔ）
が５６０℃以下、屈折率（ｎｄ）が１．５１〜１．５
４、アッベ数（νｄ）が６２〜６５．５である、低軟化
点で低屈折率低分散の精密プレス成形用光学ガラスを提
供する。
【０００６】本発明の光学ガラスの各成分範囲を上記の
ように限定した理由は次のとおりである。ＳｉＯ2 は、
本発明の必須配合成分であり、ガラスの網目を構成する
主成分であるが、３９重量％未満では屈折率が高くなり
すぎ、６５重量％を越えると屈服温度（Ａｔ）の上昇を
招き精密プレス成形用光学ガラスとして適さなくなるば
かりでなく、未溶解物を発生させる。
ように限定した理由は次のとおりである。ＳｉＯ2 は、
本発明の必須配合成分であり、ガラスの網目を構成する
主成分であるが、３９重量％未満では屈折率が高くなり
すぎ、６５重量％を越えると屈服温度（Ａｔ）の上昇を
招き精密プレス成形用光学ガラスとして適さなくなるば
かりでなく、未溶解物を発生させる。
【０００７】Ｂ2 Ｏ3 は、本発明の必須配合成分であ
り、ＳｉＯ2 と同様にガラスの網目を構成する成分であ
り、適量の導入はガラスの溶融性を改善し、ＳｉＯ2 の
配合量を減少させることができる。しかしながら、１０
重量％より少ないと屈伏温度（Ａｔ）の上昇を招き、３
８重量％を越えると化学的耐久性が悪くなるのでＢ2 Ｏ
3 は１０重量％〜３８重量％に限定される。
り、ＳｉＯ2 と同様にガラスの網目を構成する成分であ
り、適量の導入はガラスの溶融性を改善し、ＳｉＯ2 の
配合量を減少させることができる。しかしながら、１０
重量％より少ないと屈伏温度（Ａｔ）の上昇を招き、３
８重量％を越えると化学的耐久性が悪くなるのでＢ2 Ｏ
3 は１０重量％〜３８重量％に限定される。
【０００８】Ｌｉ2 Ｏは、本発明の必須配合成分であ
り、屈伏温度（Ａｔ）を下げ、粘性の変化を急激にする
重要な作用を有するが、１２重量％より多いと屈折率
（ｎｄ）が高くなりすぎると共に化学的な耐久性が劣化
し、３重量％より少ないと屈伏温度（Ａｔ）下げる効果
が少なくなる。Ｎａ2 Ｏは、本発明の任意配合成分であ
り適量の使用により精密プレス成形時の温度を下げる効
果が得られるが、７重量％を越えると屈折率が上がりす
ぎると共に化学的な耐久性が劣化するので所定範囲内と
する。Ｋ2 Ｏは、本発明の任意配合成分であり、溶融性
の改善およびガラスの安定化に寄与するが、６．５重量
％を越えるとガラスの化学的な耐久性が悪くなり、屈折
率が高くなりすぎてしまうので所定の範囲内とする。且
つＬｉ2 Ｏ、Ｎａ2 ＯおよびＫ2 Ｏの合計量が、９重量
％より少ないと屈伏温度（Ａｔ）が高くなり、精密プレ
ス用素材として適さなくなり、１８重量％より多いと、
屈折率（ｎｄ）が高くなりすぎ、ガラスの化学的耐久性
も悪くなるので、これらの合計量は所定の範囲内とす
る。
り、屈伏温度（Ａｔ）を下げ、粘性の変化を急激にする
重要な作用を有するが、１２重量％より多いと屈折率
（ｎｄ）が高くなりすぎると共に化学的な耐久性が劣化
し、３重量％より少ないと屈伏温度（Ａｔ）下げる効果
が少なくなる。Ｎａ2 Ｏは、本発明の任意配合成分であ
り適量の使用により精密プレス成形時の温度を下げる効
果が得られるが、７重量％を越えると屈折率が上がりす
ぎると共に化学的な耐久性が劣化するので所定範囲内と
する。Ｋ2 Ｏは、本発明の任意配合成分であり、溶融性
の改善およびガラスの安定化に寄与するが、６．５重量
％を越えるとガラスの化学的な耐久性が悪くなり、屈折
率が高くなりすぎてしまうので所定の範囲内とする。且
つＬｉ2 Ｏ、Ｎａ2 ＯおよびＫ2 Ｏの合計量が、９重量
％より少ないと屈伏温度（Ａｔ）が高くなり、精密プレ
ス用素材として適さなくなり、１８重量％より多いと、
屈折率（ｎｄ）が高くなりすぎ、ガラスの化学的耐久性
も悪くなるので、これらの合計量は所定の範囲内とす
る。
【０００９】Ａｌ2 Ｏ3 は、本発明の必須配合成分であ
り、ガラスの化学的な耐久性を上げ、分相傾向を抑止す
る効果を有するが、１５重量％より多いと屈伏温度（Ａ
ｔ）の上昇をまねき、５重量％より少ないとガラスの化
学的な耐久性が劣化する。
り、ガラスの化学的な耐久性を上げ、分相傾向を抑止す
る効果を有するが、１５重量％より多いと屈伏温度（Ａ
ｔ）の上昇をまねき、５重量％より少ないとガラスの化
学的な耐久性が劣化する。
【００１０】ＭｇＯは、本発明の任意配合成分である
が、適量の使用はガラスの分相傾向を抑止し、化学的な
耐久性を良くするので使用することが望ましいが、６重
量％を越えると屈伏温度の上昇を招く。ＣａＯおよびＢ
ａＯは、本発明の任意配合成分であり、屈折率を高める
効果を持つが、屈伏温度までをも高めるのでそれぞれ６
重量％以下とする。
が、適量の使用はガラスの分相傾向を抑止し、化学的な
耐久性を良くするので使用することが望ましいが、６重
量％を越えると屈伏温度の上昇を招く。ＣａＯおよびＢ
ａＯは、本発明の任意配合成分であり、屈折率を高める
効果を持つが、屈伏温度までをも高めるのでそれぞれ６
重量％以下とする。
【００１１】なお、本発明の光学ガラスには、上記成分
の外に、光学恒数の調整、溶融性の改善、ガラスの安定
性拡大、化学的耐久性の改善などのために、本発明の目
的を外れない限り、Ｐ2 Ｏ5 、ＺｒＯ2 、ＳｒＯ、Ｚｎ
Ｏ、Ｌｎ2 Ｏ3 （Ｌｎ＝Ｌａ、Ｙ、Ｙｂ、Ｇｄ）、Ｆ、
Ｔａ2 Ｏ5 、Ｎｂ2 Ｏ5 、ＴｉＯ2 などを含有させるこ
とができる。
の外に、光学恒数の調整、溶融性の改善、ガラスの安定
性拡大、化学的耐久性の改善などのために、本発明の目
的を外れない限り、Ｐ2 Ｏ5 、ＺｒＯ2 、ＳｒＯ、Ｚｎ
Ｏ、Ｌｎ2 Ｏ3 （Ｌｎ＝Ｌａ、Ｙ、Ｙｂ、Ｇｄ）、Ｆ、
Ｔａ2 Ｏ5 、Ｎｂ2 Ｏ5 、ＴｉＯ2 などを含有させるこ
とができる。
【００１２】本発明の光学ガラスは各成分の原料とし
て、各々相当する酸化物、水酸化物、炭酸塩および硝酸
塩等を使用し、ガラス化した後に所望の組成の割合とな
るように秤量し、十分混合した後、白金ルツボに投入し
て電気炉で１１５０〜１３５０℃で溶融し、攪拌して均
質化を図り、清澄してから適当な温度に予熱した金型内
に鋳込んだ後、徐冷して製造する。なお、脱泡のために
少量のＡｓ2 Ｏ3 などを加えることができる。
て、各々相当する酸化物、水酸化物、炭酸塩および硝酸
塩等を使用し、ガラス化した後に所望の組成の割合とな
るように秤量し、十分混合した後、白金ルツボに投入し
て電気炉で１１５０〜１３５０℃で溶融し、攪拌して均
質化を図り、清澄してから適当な温度に予熱した金型内
に鋳込んだ後、徐冷して製造する。なお、脱泡のために
少量のＡｓ2 Ｏ3 などを加えることができる。
【００１３】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明の光学ガラスを具
体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものでは
ない。 （実施例１〜１１）本発明の光学ガラスの実施例の成分
組成（重量％）およびその特性値としての屈折率（ｎ
ｄ）、アッベ数（νｄ）、屈伏温度（Ａｔ）を表１に示
す。本発明の光学ガラスは各成分の原料として、各々相
当する酸化物、水酸化物、炭酸塩および硝酸塩等を使用
し、ガラス化した後に表１の各実施例組成の割合となる
ように秤量し、十分混合した後、白金ルツボに投入して
電気炉で１１５０〜１３５０℃で溶融し、攪拌して均質
化を図り、清澄してから適当な温度に予熱した金型内に
鋳込んだ後、徐冷して製造した。なお、脱泡のために少
量のＡｓ2 Ｏ 3 などを加えても良い。
体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものでは
ない。 （実施例１〜１１）本発明の光学ガラスの実施例の成分
組成（重量％）およびその特性値としての屈折率（ｎ
ｄ）、アッベ数（νｄ）、屈伏温度（Ａｔ）を表１に示
す。本発明の光学ガラスは各成分の原料として、各々相
当する酸化物、水酸化物、炭酸塩および硝酸塩等を使用
し、ガラス化した後に表１の各実施例組成の割合となる
ように秤量し、十分混合した後、白金ルツボに投入して
電気炉で１１５０〜１３５０℃で溶融し、攪拌して均質
化を図り、清澄してから適当な温度に予熱した金型内に
鋳込んだ後、徐冷して製造した。なお、脱泡のために少
量のＡｓ2 Ｏ 3 などを加えても良い。
【００１４】次に得られたガラスから、所定重量のガラ
ス塊を切出し、従来の研磨法により球状に研磨し、これ
をプリフォームとして５５０〜６００℃で精密プレスを
行なうことにより１１種類の製品を得た。これらのプレ
スレンズの形状を測定した結果、いずれも１．０ミクロ
ン以下の形状誤差を示し、良好な転写性を示すと共に、
型材へのガラス付着、揮発物の付着などは認められなか
った。
ス塊を切出し、従来の研磨法により球状に研磨し、これ
をプリフォームとして５５０〜６００℃で精密プレスを
行なうことにより１１種類の製品を得た。これらのプレ
スレンズの形状を測定した結果、いずれも１．０ミクロ
ン以下の形状誤差を示し、良好な転写性を示すと共に、
型材へのガラス付着、揮発物の付着などは認められなか
った。
【００１５】実施例４に示される組成から溶融されたガ
ラスについてＪＩＳ−Ｒ３１０４に規定されている軟化
点を測定した。その結果６０９℃であり、通常ＢＫタイ
プと呼ばれる光学ガラスと比較して１００℃以上の低下
が認められた。実施例５に示される組成から溶融された
ガラスについて、日本光学硝子工業会規格に規定されて
いる光学ガラスの化学的耐久性の測定方法（粉末法）
（ＪＯＧＩＳ０６−1975）で耐水性を測定した結果、
０．０３ｗｔ．％（ただし減量率）であり、ＢＫタイプ
と同等の化学的耐久性が確認された。
ラスについてＪＩＳ−Ｒ３１０４に規定されている軟化
点を測定した。その結果６０９℃であり、通常ＢＫタイ
プと呼ばれる光学ガラスと比較して１００℃以上の低下
が認められた。実施例５に示される組成から溶融された
ガラスについて、日本光学硝子工業会規格に規定されて
いる光学ガラスの化学的耐久性の測定方法（粉末法）
（ＪＯＧＩＳ０６−1975）で耐水性を測定した結果、
０．０３ｗｔ．％（ただし減量率）であり、ＢＫタイプ
と同等の化学的耐久性が確認された。
【００１６】（比較例１）従来公知の光学ガラスで通常
ＢＫ７と呼ばれるガラスの組成を比較例１として作製し
た。この組成を用いて実施例１〜１１と同様にガラスを
製造し、プリフォームを作製し、精密プレスを行なっ
た。その結果、精密プレス成形温度が７００℃以上にな
り、型材の劣化が著しく、型の連続的な使用は不可能で
あった。実施例と同様にＪＩＳ−Ｒ３１０４に規定され
ている軟化点を測定した。その結果７２３℃であった。
配合組成と特性値は表１に示す。
ＢＫ７と呼ばれるガラスの組成を比較例１として作製し
た。この組成を用いて実施例１〜１１と同様にガラスを
製造し、プリフォームを作製し、精密プレスを行なっ
た。その結果、精密プレス成形温度が７００℃以上にな
り、型材の劣化が著しく、型の連続的な使用は不可能で
あった。実施例と同様にＪＩＳ−Ｒ３１０４に規定され
ている軟化点を測定した。その結果７２３℃であった。
配合組成と特性値は表１に示す。
【００１７】
【表１】
【００１８】
【表２】
【００１９】
【表３】
【００２０】
【表４】
【００２１】
【発明の効果】本発明によれば従来の光学ガラス（ＢＫ
タイプ）と比較しても、精密プレス成形温度は１００℃
以上の低下が認められ、型材への悪影響もなく、成形型
の寿命を著しく向上させることができ、安定して精密プ
レス成形を行なうことができる。また、従来の光学ガラ
スとしてももちろん使用できるので産業上極めて有用で
ある。
タイプ）と比較しても、精密プレス成形温度は１００℃
以上の低下が認められ、型材への悪影響もなく、成形型
の寿命を著しく向上させることができ、安定して精密プ
レス成形を行なうことができる。また、従来の光学ガラ
スとしてももちろん使用できるので産業上極めて有用で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C03C 3/064 C03C 3/087 C03C 3/091 C03C 4/00
Claims (1)
- 【請求項１】ＳｉＯ2 ３９〜６５重量％、Ｂ2 Ｏ3 １０
〜３８重量％、Ｌｉ 2 Ｏ３〜１２重量％、Ｎａ2 Ｏ０〜
７重量％、Ｋ2 Ｏ０〜６．５重量％、且つＬｉ2 Ｏ、Ｎ
ａ2 ＯおよびＫ2 Ｏの合計量が９〜１８重量％、Ａｌ2
Ｏ3 ５〜１５重量％、ＭｇＯ０〜６重量％、ＣａＯ０〜
６重量％、ＢａＯ０〜６重量％の組成からなり、屈伏温
度（Ａｔ）が５６０℃以下、屈折率（ｎｄ）が１．５１
〜１．５４、アッベ数（νｄ）が６２〜６５．５であ
る、低軟化点で低屈折率低分散の精密プレス成形用光学
ガラス。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04010039A JP3100726B2 (ja) | 1992-01-23 | 1992-01-23 | 精密プレス成形用光学ガラス |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04010039A JP3100726B2 (ja) | 1992-01-23 | 1992-01-23 | 精密プレス成形用光学ガラス |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05193979A JPH05193979A (ja) | 1993-08-03 |
| JP3100726B2 true JP3100726B2 (ja) | 2000-10-23 |
Family
ID=11739257
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP04010039A Expired - Lifetime JP3100726B2 (ja) | 1992-01-23 | 1992-01-23 | 精密プレス成形用光学ガラス |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3100726B2 (ja) |
Families Citing this family (13)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3555681B2 (ja) * | 2001-10-29 | 2004-08-18 | 日本電気硝子株式会社 | モールドプレス成形用ガラス |
| JP4143840B2 (ja) | 2003-09-17 | 2008-09-03 | 五鈴精工硝子株式会社 | プレス成形用ガラス |
| JP4453328B2 (ja) * | 2003-10-09 | 2010-04-21 | 日本電気硝子株式会社 | モールドプレス成形用ガラス及びその製造方法 |
| JP5961206B2 (ja) * | 2014-03-14 | 2016-08-02 | 株式会社住田光学ガラス | 光学ガラス、精密プレス成形用プリフォーム、及び光学素子 |
| JP6792806B2 (ja) * | 2015-04-10 | 2020-12-02 | 日本電気硝子株式会社 | ガラス板 |
| JP7398185B2 (ja) * | 2017-01-25 | 2023-12-14 | 日本電気硝子株式会社 | 光学ガラスレンズ |
| WO2018139167A1 (ja) * | 2017-01-25 | 2018-08-02 | 日本電気硝子株式会社 | 光学ガラスレンズ |
| WO2018155105A1 (ja) * | 2017-02-24 | 2018-08-30 | 日本電気硝子株式会社 | 光学ガラス |
| JP7134396B2 (ja) * | 2017-02-24 | 2022-09-12 | 日本電気硝子株式会社 | 光学ガラス |
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