JP3100684B2 - 燃料ポンプ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自動車等に用いられる
燃料ポンプ、特にウエスコ式燃料ポンプに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種のウエスコ式燃料ポンプと
しては、インペラをそれぞれ有する低圧側ポンプ室及び
高圧側ポンプ室と、各ポンプ室と各インペラとで形成さ
れる略Ｃ字状の低圧側燃料通路及び高圧側燃料通路と、
前記低圧側燃料通路の始端に連通する燃料吸入口と、前
記低圧側燃料通路の終端と前記高圧側燃料通路の始端を
連通する連通穴と、前記高圧側燃料通路の終端に連通す
る燃料吐出口とを備えた二段式燃料ポンプが知られてい
る。そして前記ポンプ室にて発生する燃料蒸気等のベー
パーによる燃料の供給の妨げ、すなわちベーパーロック
といった現象を防止するものとしては、前記低圧側ポン
プ室の壁に前記低圧側燃料通路とそのポンプ室外を連通
するベーパー排出用ジェットを設けて、その排出用ジェ
ットから前記ベーパーをポンプ室外へ排出させるように
したものがある。このような従来の燃料ポンプは、例え
ば、同一出願人が先に提案した実開昭６３−１６０３８
７号公報によって提案されている。また一段式燃料ポン
プでベーパー排出用ジェットが設けられたものには、例
えば特開昭６０−７９１９３号公報、特開昭６２−２１
４２９４号公報等に開示されたものがある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前記したように従来で
は、ウエスコ式の二段燃料ポンプにおいても、前記ベー
パー排出用ジェットは、一段式燃料ポンプと同様に一段
目、すなわち低圧側燃料通路とポンプ室外とを連通する
ように設けることが一般的であった。しかしながらポン
プの吐出圧力、インペラの回転数、使用燃料、燃料温度
等の各種条件によっては、ベーパーが前記ベーパー排出
用ジェットから排出しきれず、その下流へと通過してし
まうことがある。従って、最悪時には、燃料温度が高温
になるにつれてベーパー発生量が増え、二段目、すなわ
ち高圧側燃料通路がベーパーで閉塞されることにより、
燃料の吐出流量が低下し、ベーパーロックを生じるおそ
れがある。このため前記ベーパーロックを防止するため
に、一般的に高温時の吐出流量の低下をみこしてインペ
ラの回転数を高めているが、この場合、その回転数が高
いためにポンプ騒音が増大したり、燃費の悪化を招いた
りするといった不具合がともなうことになる。

【０００４】そこで本発明は、前記した問題点を解決す
るためになされたものであり、その目的はウエスコ式二
段燃料ポンプにおいて低圧側燃料通路でのベーパー排出
用ジェットから排出しきれずに高圧側燃料通路へと通過
したベーパーによるベーパーロックを防止することので
きる燃料ポンプを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明の燃料ポンプは、インペラをそれぞれ有する低圧側ポ
ンプ室及び高圧側ポンプ室と、各ポンプ室と各インペラ
とで形成される略Ｃ字状の低圧側燃料通路及び高圧側燃
料通路と、前記低圧側燃料通路の始端に連通する燃料吸
入口と、前記低圧側燃料通路の終端と前記高圧側燃料通
路の始端を連通する連通穴と、前記高圧側燃料通路の終
端に連通する燃料吐出口と、を備えた燃料ポンプにおい
て、前記低圧側ポンプ室の壁には前記低圧側燃料通路と
そのポンプ室外を連通するベーパー排出用ジェットが設
けられ、前記両ポンプ室の間の区画壁には前記高圧側燃
料通路と前記低圧側燃料通路を連通するベーパー戻し用
ジェットが設けられ、前記ベーパー戻し用ジェットは、
前記低圧側燃料通路の前記ベーパー排出用ジェットの上
流にてその低圧側燃料通路に連通されている。

【０００６】

【作用】前記手段によれば、燃料吸入口から汲み上げら
れた燃料は、インペラの回転により低圧側燃料通路を通
って連通穴より高圧側燃料通路に送られた後、その燃料
通路を経て高圧側燃料通路より吐出される。そして、低
圧側燃料通路で発生したベーパーはベーパー排出用ジェ
ットによりポンプ室外へ排出される。さらに前記ベーパ
ー排出用ジェットで排出しきれなかったベーパーは、燃
料とともに高圧側燃料通路へと流れていき、ベーパー戻
し用ジェットから両燃料通路の圧力差によって低圧側燃
料通路に戻された後、ベーパー排出用ジェットからポン
プ室外へと排出される。なお、低圧側燃料通路には、ベ
ーパー戻し用ジェットより下流において相互に上流側と
下流側に位置する２個のベーパー排出用ジェットを連通
するとよい。また、低圧側ポンプ室に配設されるインペ
ラに開口穴が形成され、ベーパー戻し用ジェットが連通
される両ポンプ室の間の区画壁に対し前記インペラを間
にして反対側に位置する前記低圧側ポンプ室の他方の壁
にベーパー排出用ジェットが連通されるものにおいて、
前記ベーパー排出用ジェットを前記インペラの開口穴が
位置する円周線と同一円周線上に配置するとよい。

【０００７】

【実施例】本発明の実施例を図面にしたがって説明す
る。 〔実施例１〕まず、燃料ポンプの概要についてその断面
図を示した図２に基づいて述べる。円筒状をした金属製
ハウジング１には、その上部にモータ部２が組み込ま
れ、またその下側にポンプ部３が組み込まれている。ハ
ウジング１の上端面には合成樹脂製モータカバー５が取
り付けられている。またハウジング１の下端面には合成
樹脂製ポンプカバー６、プレート２４及びポンプボデー
７が取り付けられている。なおハウジング１内のモータ
カバー５とポンプカバー６との間にモータ室８が形成さ
れ、またそのポンプカバー６とプレート２４との間に高
圧室側ポンプ室９ｂが形成され、さらにプレート２４と
ポンプボデー７との間に低圧室側ポンプ室９ａが形成さ
れている。またプレート２４は本発明でいう両ポンプ室
９ａ，９ｂを区画する壁を形成している。

【０００８】前記モータ部２において、前記モータ室８
にはアーマチュア１０が配置されている。アーマチュア
１０のシャフト１２の上下端部は、前記モータカバー５
及びポンプカバー６にそれぞれ軸受１３，１４を介して
回転可能に支持されている。前記ハウジング１の内周面
には、一対のマグネット１５が前記アーマチュア１０の
外周面に対し所定の間隔を隔てて固定されている。前記
モータカバー５には、前記アーマチュア１０のコンミュ
テータ１０ａに摺接するブラシ１６がスプリング１７に
より付勢された状態で組み込まれている。ブラシ１６
は、チョークコイル１８を介して外部接続端子（図示省
略）と導通されている。前記モータカバー５には、例え
ば自動車用エンジンの燃料噴射弁に通じる燃料供給パイ
プ（図示省略）を接続する燃料出口２０が設けられてい
る。燃料出口２０には、燃料の逆流を阻止するチェック
バルブ２１がスプリング２２により閉止方向へ付勢され
た状態で組み込まれている。

【０００９】また前記ポンプ部３において、前記各ポン
プ室９ａ，９ｂには、インペラ２５がそれぞれ配設され
ている。両インペラ２５は、前記アーマチュア１０のシ
ャフト１２の下端部に連結されており、前記モータ部２
の駆動によって回転駆動させられる。各インペラ２５
は、図７に平面図で示されているように円板状をなし、
その表裏両面の外周部に設けられた多数の溝２５ｂによ
って羽根２５ａが形成されている。またインペラ２５に
は、内外２本の円周線上に位置してそれぞれ適数個（図
は各６個）の開口穴２５ｃがほぼ等間隔でもって形成さ
れている。

【００１０】また図２において、前記ポンプボデー７に
燃料吸入口２６が設けられていると共に、前記ポンプカ
バー６に燃料吐出口２７が設けられている。各ポンプ室
９ａ，９ｂと各インペラ２５とで略Ｃ字状をなす低圧側
燃料通路３０ａ及び高圧側燃料通路３０ｂがそれぞれ形
成されている。低圧側燃料通路３０ａはポンプボデー７
とプレート２４に跨がるように形成され、また高圧側燃
料通路３０ｂはプレート２４とポンプカバー６に跨がる
ように形成されている。また低圧側燃料通路３０ａの始
端は前記燃料吸入口２６と連通され、また低圧側燃料通
路３０ａの終端と前記高圧側燃料通路３０ｂの始端とは
連通穴２８により連通され、また前記高圧側燃料通路３
０ｂの終端は前記燃料吐出口２７と連通されており、燃
料吸入口２６から燃料吐出口２７までが螺旋状をなすよ
うに連通されている。なお燃料吸入口２６、燃料吐出口
２７及び連通穴２８は、図２において同一線上にあるよ
うに示されているが、実際は相互に所定角度ずつずれた
位置関係をなしている。

【００１１】次に、前記各燃料通路３０ａ，３０ｂを形
成しているポンプボデー７、プレート２４及びポンプカ
バー６の壁面の形状について、要部断面を拡大して示し
た図１、及び各壁面を示した図３〜６を参照して詳述す
る。図１に示されているように、前記ポンプボデー７の
壁面（上面）に前記低圧側燃料通路３０ａの略下半部を
形成する下部通路溝３１が設けられている。この通路溝
３１は、図３に平面図で示されているように、前記燃料
吸入口２６から流れ方向に角度θ（本例では約２５０
°）の範囲はその吸入口２６よりも僅かに広い幅をな
し、その終端から前記連通穴２８に対向する部位までは
前記広い幅部分の約半分の狭い幅とその約半分の浅い深
さでもって連続状に形成されている。さらに下部通路溝
３１の外周縁は一連状をなしており、その内周には前記
幅の変更による段差部３２が形成されている。また図
１，３に示されているように、ポンプボデー７の外周縁
には、前記インペラ２５の肉厚にほぼ等しい高さの立ち
上がり壁７ａが環状に形成されている。

【００１２】また図１に示されているように、前記プレ
ート２４の下側の壁面（下面）には、前記低圧側燃料通
路３０ａの略上半部を形成する上部通路溝３３が設けら
れている。この通路溝３３は、図４に底面図で示されて
いるように前記下部通路溝３１とほぼ対称形状をなして
いる。なお前記連通穴２８はプレート２４の円周方向に
長い略楕円状に形成されている。

【００１３】また図１に示されているように、前記プレ
ート２４の上側の壁面（上面）には、前記高圧側燃料通
路３０ｂの略下半部を形成する下部通路溝３５が設けら
れている。この通路溝３５は、図５に平面図で示されて
いるように前記連通穴２８から前記燃料吐出口２７に対
向する部位に至るまで前記通路溝３１，３３の狭い幅と
ほぼ等しい幅でもって形成されている。

【００１４】また図１に示されているように、前記ポン
プカバー６の壁面（下面）には、前記高圧側燃料通路３
０ｂの略上半部を形成する上部通路溝３７が設けられて
いる。この通路溝３７は、図６に底面図で示されている
ように前記プレート２４の下部通路溝３５とほぼ対称形
状に形成されている。また図１，６に示されているよう
に、ポンプカバー６の外周縁には、前記インペラ２５の
肉厚にほぼ等しい高さの立ち上がり壁６ａが環状に形成
されている。なお前記燃料吐出口２７も前記連通穴２８
と同様にそのカバー６の円周方向に長い略楕円状に形成
されている。

【００１５】しかして前記ポンプボデー７には、図１，
３に示されているように前記下部通路溝３１の内周縁部
において前記燃料吸入口２６から下流方向へ角度θ１
（本例では約１２０°）の位置には、そのボデー底面に
貫通するベーパー排出用ジェット４０が開けられてい
る。またベーパー排出用ジェット４０に加えて、前記段
差部３２の上流に隣接するベーパー排出用ジェット４１
が開けられている。また両排出用ジェット４０，４１
は、前記インペラ２５の外側の開口穴２５ｃが位置する
円周線と同一円周線上に位置し、かつその開口穴２５ｃ
とほぼ同一口径をなしている。

【００１６】また前記プレート２４には、図１，５に示
されているようにその上面の前記下部通路溝３５の内周
縁部において前記連通穴２８から下流方向角度θ２（本
例では約９０°）の位置には、その下面の上部通路溝３
３に貫通するベーパー戻し用ジェット４３が開けられて
いる。すなわちベーパー戻し用ジェット４３は、前記低
圧側燃料通路３０ａに前記ベーパー排出用ジェット４０
の上流にて連通されている。なお連通穴２８の開口面積
は、流量低下を防止するうえから、高圧側燃料通路３０
ｂの断面積とベーパー戻し用ジェット４３の開口面積と
を加算した値より十分に、例えば１．５倍以上大きくす
ることが望ましい。

【００１７】前記燃料ポンプは、自動車等のバッテリ
（図示省略）を電源としてモータ部２が駆動するに伴っ
て、ポンプ部３のインペラ２５が回転させられる。これ
により、燃料タンク内の燃料が燃料吸入口２６より低圧
側ポンプ室９ａに汲み上げられる。この汲み上げられた
燃料は、インペラ２５の回転により低圧側燃料通路３０
ａを通って連通穴２８より高圧側燃料通路３０ｂに送ら
れた後、その燃料通路３０ｂを経てポンプカバー６の燃
料吐出口２７より吐出されてモータ室８に入り、その後
モータカバー５の燃料出口２０から吐出される。

【００１８】前記した燃料ポンプによれば、低圧側燃料
通路３０ａで発生したベーパーはベーパー排出用ジェッ
ト４０，４１によりポンプ室外へ排出される。さらに前
記ベーパー排出用ジェット４０，４１で排出しきれなか
ったベーパーは、燃料とともに高圧側燃料通路３０ｂへ
と流れていき、ベーパー戻し用ジェット４３から両燃料
通路３０ａ，３０ｂの圧力差によって低圧側燃料通路３
０ａに戻された後、ベーパー排出用ジェット４０からポ
ンプ室外へと排出される。なお前記ベーパー排出用ジェ
ット４０，４１で排出しきれなかったベーパーには、そ
の排出用ジェット４１の下流で発生したベーパー、通路
穴２８を通る際に発生したベーパー等が含まれる。従っ
て、低圧側燃料通路３０ａでのベーパー排出用ジェット
４０，４１から排出しきれずに高圧側燃料通路３０ｂへ
と通過したベーパーによるベーパーロックを防止するこ
とができる。またこのため、従来のように高温時の吐出
流量の低下をみこしてインペラ２５の回転数を高める必
要がなく、それによるポンプ騒音が増大とか、燃費の悪
化といった不具合を回避することができる。

【００１９】なお本例によると、ベーパー排出用ジェッ
ト４０の下流にベーパー排出用ジェット４１を設けたこ
とにより、ベーパー排出用ジェットを１個のみ設けた場
合に比べてベーパーの排出が効果的に果たされる。なお
ベーパー排出用ジェット４０，４１のうち何方か一方を
排除したものでも本発明の技術的範囲に属する。また両
排出用ジェット４０，４１が前記インペラ２５の外側の
開口穴２５ｃが位置する円周線と同一円周線上に位置さ
れているので、ベーパー戻し用ジェット４３から戻され
るベーパーが開口穴２５ｃを通してジェット４０，４１
へとスムーズに流れて排出される。また各ジェット４
０，４１，４３は、燃料通路内のベーパーの集まりやす
い内周部にあるため、ベーパーの排出及び戻しが効果的
に果たされる。またポンプボデー７の下部通路溝３１に
段差部３２があり、その上流に隣接してベーパー排出用
ジェット４１が設けられているので、段差部３２にて堰
止められたベーパーがベーパー排出用ジェット４１から
スムーズに排出される。

【００２０】〔実施例２〕実施例２について説明する。
本例は実施例の一部を変更したものであるから、異なる
構成について詳述することとし、前記実施例１と同一も
しくは均等構成と考えられる部分には図面に同一符号を
付して重複する説明は省略する。また次以降の実施例に
ついても同様の考えで重複する説明は省略する。本例で
は、図８にプレートの平面図が示されているように、下
部通路溝３５を前記連通穴２８から流れ方向に角度θ２
（本例では約９０°）の範囲は広い幅とし、その終端か
ら前記燃料吐出口２７に対向する部位までは狭い幅に形
成して、その内周に前記幅の変更による段差部３９を設
け、この段差部３９の上流に隣接してベーパー戻し用ジ
ェット４３が開けられている。このため、段差部３９に
よって高圧側燃料通路３０ｂを流れようとするベーパー
をベーパー戻し用ジェット４３から積極的に低圧側燃料
通路３０ａへと戻すことができる。

【００２１】〔実施例３〕本例では、図９にポンプボデ
ーの平面図が示されているように、実施例１のポンプボ
デー７の下部通路溝３１を段差部３２よりも下流で再び
広い幅としたものである。

【００２２】

【発明の効果】本発明によれば、ベーパー排出用ジェッ
トで排出しきれなかったベーパーは、燃料とともに高圧
側燃料通路へと流れていき、ベーパー戻し用ジェットか
ら両燃料通路の圧力差によって低圧側燃料通路に戻され
た後、ベーパー排出用ジェットからポンプ室外へと排出
されるので、燃料中のベーパーがほとんど排出させられ
る結果、ベーパーロックを効果的に防止することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例１の燃料ポンプの要部を示す断面図であ
る。

【図２】燃料ポンプの全体断面図である。

【図３】ポンプボデーの平面図である。

【図４】プレートの底面図である。

【図５】プレートの平面図である。

【図６】ポンプカバーの底面図である。

【図７】インペラの平面図である。

【図８】実施例２を示すプレートの平面図である。

【図９】実施例３を示すポンプボデーの平面図である。

【符号の説明】

９ａ 低圧側ポンプ室 ９ｂ 高圧側ポンプ室 ２５ インペラ ２６ 燃料吸入口 ２７ 燃料吐出口 ２８ 連通穴 ３０ａ 低圧側燃料通路 ３０ｂ 高圧側燃料通路 ４０，４１ ベーパー排出用ジェット ４３ ベーパー戻し用ジェット

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 平３−25856（ＪＰ，Ｕ) 実公 昭36−20854（ＪＰ，Ｙ１) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) F04D 5/00 F02M 37/08 F02M 37/20

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 インペラをそれぞれ有する低圧側ポンプ
   室及び高圧側ポンプ室と、 各ポンプ室と各インペラとで形成される略Ｃ字状の低圧
   側燃料通路及び高圧側燃料通路と、 前記低圧側燃料通路の始端に連通する燃料吸入口と、 前記低圧側燃料通路の終端と前記高圧側燃料通路の始端
   を連通する連通穴と、 前記高圧側燃料通路の終端に連通する燃料吐出口と、 を備えた燃料ポンプにおいて、 前記低圧側ポンプ室の壁には前記低圧側燃料通路とその
   ポンプ室外を連通するベーパー排出用ジェットが設けら
   れ、 前記両ポンプ室の間の区画壁には前記高圧側燃料通路と
   前記低圧側燃料通路を連通するベーパー戻し用ジェット
   が設けられ、前記 ベーパー戻し用ジェットは、前記低圧側燃料通路の
   前記ベーパー排出用ジェットの上流にてその低圧側燃料
   通路に連通されていることを特徴とする燃料ポンプ。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の燃料ポンプであって、
   低圧側燃料通路には、ベーパー戻し用ジェットより下流
   において相互に上流側と下流側に位置する２個のベーパ
   ー排出用ジェットを連通したことを特徴とする燃料ポン
   プ。
3. 【請求項３】 請求項１又は２に記載の燃料ポンプであ
   って、低圧側ポンプ室に配設されるインペラに開口穴が
   形成され、ベーパー戻し用ジェットが連通される両ポン
   プ室の間の区画壁に対し前記インペラを間にして反対側
   に位置する前記低圧側ポンプ室の他方の壁にベーパー排
   出用ジェットが連通されるものにおいて、前記ベーパー
   排出用ジェットを前記インペラの開口穴が位置する円周
   線と同一円周線上に配置したことを特徴とする燃料ポン
   プ。