JP3099985U

JP3099985U - 種子付きおみくじ及び容器入り種子付きおみくじ

Info

Publication number: JP3099985U
Application number: JP2003270694U
Authority: JP
Inventors: 伊勢谷　努
Original assignee: 聖新陶芸株式会社
Priority date: 2003-08-22
Filing date: 2003-08-22
Publication date: 2004-04-22
Anticipated expiration: 2009-08-22

Abstract

【課題】　水溶性の用紙に種子を取り付ける事により、運勢を見た後、そのまま園芸作業に移行可能な種子付きおみくじを提供する。
【解決手段】　運勢を記載した水溶性の用紙の余白一端に折り返し部を設け、ここに植物の種子を数個包んで種子付きおみくじ４とする。全体が継ぎ目のないたまご形状の中空容器５を形成し、その上部６を他の部分より肉薄にして底面７の孔部８から種子付きおみくじ４を収容する。
【選択図】　図４

Description

　本考案は、おみくじの改良に関する。

　従来例として、水溶性の用紙でできた「御神籤」（実開平５−６０３７５号）がある。
　この「御神籤」は、読んだ後に木の枝に結んでも雨で溶けて落ちるので、社寺境内の美観を損なわないという特徴がある。
　また、出願人の従来例「種子発芽育成具」（特許第３２２０９４１号）は、たまご形状の外殻に培養土及び/又は培養石を含み、その近傍に種子が配置された種子発芽育成具である。この考案は、たまご形状の外殻を有する容器を、植木鉢の代わりに用いるものである。
　本願は、水溶性の用紙に種子を取り付けた種子付きおみくじであり、おみくじに使った用紙を、水をかけて溶かすとともに、この紙に取り付けた種子がふやけて発芽し、植物の生育を楽しむこともできるという、従来のおみくじにはない発想の種子付きおみくじである。
実開平５−６０３７５号特許第３２２０９４１号

　請求項１は、運勢を記載した水溶性の用紙に植物の種子を取り付けた事を特徴とする。
　請求項２は、前記用紙で種子を包んで取り付けたことを特徴とする。
　請求項３は、短冊形の前記用紙のうち運勢を記載してない余白の一端を折り返してその周辺を糊付けすることにより折り返し部を形成し、この折り返し部の中に前記種子を包んだことを特徴とする。
　請求項４は、全体が継ぎ目のないたまご形状の中空容器を形成し、その内部に、運勢を記載した水溶性の用紙に植物の種子を取り付けて成る種子付きおみくじを収容し、中空容器はその上部を他の部分より肉薄に形成すると共に、容器底面に開口した孔部を剥離可能なシートで封止したことを特徴とする。

　本考案の種子付きおみくじは、水溶性の紙に植物の種子を取り付けたので、おみくじとしての本来の用途の他に、園芸用にも用いることができ、一石ニ鳥の効果がある。水溶性の用紙に取り付けるので、運勢を読んだ後で、水をかけさえすれば、そのまま園芸作業に移行し、発芽させられる。おみくじの紙に種子を付けたまま水をかけると、種子が乾燥しにくいので発芽にも適する。
　また、種子付きなので、おみくじの紙を神社等の木の枝に結びつけず、自宅まで持ち帰りたいと購買者に思わせるから、ゴミが出ず、環境にやさしいという効果がある。おみくじの紙を土中に埋めると、芽が出たり、花が咲いて実がなったりして、願い事の芽が出る、成就するという縁起かつぎにもつながる。
　さらに、卵形状の中空容器にこの種子付きおみくじを密封したものは、装飾性が高く、人目を惹きやすく、かわいいので、購買意欲を増進する効果がある。収納容器に入れた種子付きおみくじは、販売促進用のおみやげに最適である。
　おみくじ収納容器は、底面に孔部を有するから、植木鉢として使用して楽しむことが可能である。

　以下、図を参照して、本考案の実施の形態を説明する。
　図１は種子付きおみくじ４の正面図であり、図２はその断面図である。表面に運勢を記載した用紙１の下端部余白を折り返してその周辺１３を糊付けして折り返し部２を形成する。この折り返し部２内には植物の種子３を数個入れる。
　用紙１は、木材パルプ繊維にカルボキシメチルセルロースに混抄した後、アルカリ剤でカルボキシメチルセルロースをアルカリ金属塩に変換させる方法（特許第2549159号）等で製造した公知の水溶性紙を使用する。

　このようにして形成した種子付きおみくじ４は、種子３が付いているので、購入者がこれを持ち帰り、木の枝に結びつける割合が減るので、ごみが減り、環境に優しい。
　水に用紙１が溶けるため、そのまま土に埋めることができる。水をかけさえすれば、そのまま園芸作業に移行し、発芽させられる。おみくじの紙を切り取り、種子だけを地面に蒔いてもよいが、おみくじに種子を取り付けたまま水をかけた方が、種子が乾燥しにくいので発芽には好適である。
　なお、前記実施形態では折り返し部２を短冊形の用紙の下端部余白に形成しここに種子３を入れたが、本考案はこれに限定されるものではなく、種子３が用紙１に付いていればよく、用紙の形状や種子３の取り付け方法は様々な方法が考えられる。例えば、用紙が円形であってもよく、用紙１に直に糊で種子３をつけたものでもよい。
　用紙１で包んだものは、種子３が外部に露出しないために痛まず、また、水分を含んだ用紙１に種子３全体が包まれるため発芽が促進されやすい。
　さらに、折り返し部２には、植物の種子と一緒に少量の肥料を包みこんでもよい。所定の期間、発芽した後の苗の育成を促進することが可能である。

　図３は、本考案の、別の実施例の縦断面図であり、５はたまご形状の中空容器である。中空容器５を立てた状態で、その上部６は他の部分より薄く形成し、部分的に破壊、切除又は離脱により開口可能にする。また、中空容器５の下側端部には載置のために平坦な底面７を形成し、この底面７を貫通して孔部８を形成する。この孔部８を外側から覆うようにして剥離可能なシート９で封止する。シート９は紙や樹脂製のものなどを接着剤など使用して孔部８の周縁に接着する。

　中空容器５は、卵の殻に似せて継ぎ目なく形成する。上部６は、底面７や中間部分１１に比べて、厚さを部分的に薄くして形成し、容器内部１２側で窪んだ状態にしている。この部分をスプーン、ミニハンマー等で軽くたたいて割ると、適当な大きさの開口１０が形成される（図４参照）。
　本実施例で用いた素焼きの陶磁器の場合、素焼きの温度としては、７００℃〜１０００℃程度にするのが好ましい。７００℃未満では焼きが不十分で、全体の強度が落ちる。１０００℃を超えた場合は、上部６の強度が高くなりすぎ、破損がしにくい。
　中空容器５の大きさは、種子付きおみくじ４が入る大きさであれば良い。例えばうずら卵大であれば沢山並べて販売する事ができるため、よりかわいらしさが強調される。また、鶏卵大であれば、発芽後もそのまま長期間植木鉢として使用が可能である。

　容器内部１２に種子付きおみくじ４を密封する際は、種子付きおみくじ４を折り畳み、孔部８より中空容器５内に入れ、孔部８をシート９で封止する。中空容器が十分に大きい場合には、種子付きおみくじ４をそのまま入れてもよい。
　これを購入した者は、上部６をスプーン、ミニハンマー等で軽くたたき開口１０を形成し、ここから種子付きおみくじ４を取出す。
　種子付きおみくじ４を取出した後の中空容器５は、シート９をはがして容器内部１２に土を入れることにより、植木鉢として使用できる。
　なお、中空容器５を、土中に入れると自然に分解する素材で作れば、大きく成長しても根を張ることができる。

種子付きおみくじの正面図である種子付きおみくじの断面図である容器入りおみくじの縦断面図である。開口が開いた状態の容器入りおみくじの斜視図である

符号の説明

　　１　用紙
　　２　折り返し部
　　３　種子
　　４　種子付きおみくじ
　　５　中空容器
　　６　上部
　　７　底面
　　８　孔部
　　９　シート
　１０　開口
　１１　中間部分
　１２　容器内部
　１３　周辺

Claims

運勢を記載した水溶性の用紙に植物の種子を取り付けて成る種子付きおみくじ。
前記用紙で種子を包んで取り付けて成る請求項１記載の種子付きおみくじ。
短冊形の前記用紙のうち運勢を記載してない余白の一端を折り返してその周辺を糊付けすることにより折り返し部を形成し、この折り返し部の中に前記種子を包んで成る請求項２記載の種子付きおみくじ。
全体が継ぎ目のないたまご形状の中空容器を形成し、その内部に、運勢を記載した水溶性の用紙に植物の種子を取り付けて成る種子付きおみくじを収容し、中空容器はその上部を他の部分より肉薄に形成すると共に、容器底面に開口した孔部を剥離可能なシートで封止して成る容器入り種子付きおみくじ。