JP3095350U - 安定的支持機能を有するピラミッド型取っ手 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カップやボトル等の用具において安定した支
持構成を備えた取っ手を提供する。 【解決手段】 縦方向中心軸が所定角度傾斜し、これに
よる仰角側２ａと俯角側２ｂとを有する用具本体２に備
えられる安定的支持機能を有するピラミッド型取っ手１
であって、ここにおいて取っ手は、用具本体の俯角側に
配置され、俯角側の上方端位置から垂直に延びる垂直部
分と、俯角側の下方端位置から水平に延びる水平部分と
を備えると共に、ピラミッド形状が水平部分と用具の俯
角側により形成され、水平部分と用具本体の底部とが共
通の平面となる。こうして、共通の平面の水平部分と用
具の底部とにより拡張支持表面が形成される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、用具の取っ手に関し、特に、新規の安定的支持機能を有するピラミ ッド型取っ手に関するもので、その水平部分と用具本体の底部とが共通の平面か ら成る拡張支持表面を構成し、これを利用して用具本体の安定した支持を提供す るものである。

【０００２】

【従来の技術】

カップやボトル等の従来一般の台所用品は、通常、所定の高さを有する用具本 体と、側面上の取っ手と、人間工学の視点に基付いて修正変更される同径あるい は小さい径を有する底部とを備える。したがって、その用具の安定性は、その高 さに反比例することが多い。こうした従来一般の用具の安定性を改善するために 、例えば、下記の特許文献１には、主に以下の構成から成る「カップ倒れ防止カ ップ支持台座」が開示されている。

【０００３】 すなわち、図６は前記特許文献１に開示された用具の概略構成を示す図であり 、これは、カップ支持台座本体１０と、この本体１０上に形成された複数の貫通 穴１５と、その中央部分に追加形成されたわずかな窪み１０１と、この窪みの中 央に形成された開口１０２と、この窪みの縁に形成された貫通穴１０３とからな り、この開口１０２と貫通穴１０３は柔軟性のある吸盤２５の保持に利用される ものであり、さらに、弾性金属片から成る複数のＵ字型ストリップ２０であって 、このストリップの開口側の間の空間はわずかに大きくなっているものと、柔軟 性のある吸盤２５と、この中央に配される突出固定具２５１と、吸盤上の突出柱 部２５２とから成るものである。

【０００４】

【特許文献１】 台湾新実用新案第３１５６７２号明細書

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

上記の特許文献１に開示された用具において、用具の安定性を向上させる手段 は、複雑な構成を伴って倒れ防止装置を提供している。この装置は、その用具の 元々の輪郭を変化させるのみならず、複雑な構成によりその用具の使用をも複雑 にしており、装置コストの高額化は言うまでもない。

【０００６】 そこで、本考案者は、従来一般の用具取っ手のデザインは、単に持ち運びの便 利さに注目しているだけであって、用具の安定性の改善を考慮していないという 事実に着目し、用具の安定性を改善する他の方法があるのではないかと考えた。 したがって、本考案は、用具とその取っ手との組合せにより共通の支持面を形成 し、これにより安定した支持構成を提供することを目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

前記本考案の目的は以下の構成により達成される。すなわち、本考案に係る取 っ手は、縦方向中心軸が所定角度傾斜し、これによる仰角側と俯角側とを有する 用具本体に安定的支持機能を有するピラミッド型取っ手であって、この取っ手は 、用具本体の俯角側に配置され、俯角側の上方端位置から垂直に延びる垂直部分 と、俯角側の下方端位置から水平に延びる水平部分とを備えるとともに、ピラミ ッド形状が水平部分と用具の俯角側により形成され、水平部分と用具本体の底部 とが共通の平面となっている。こうして、共通平面を構成する水平部分と用具の 底部とによる拡張支持表面が形成され、これにより用具本体に安定した支持を提 供することができる。本考案の上記および他の目的、態様および効果は以下の添 付図面を参照した本考案の実施形態の詳細な説明により詳細に理解することがで きるであろう。

【０００８】

【考案の実施の形態】

最初に、図１（ａ）の斜視図と（ｂ）の側面図において、安定した支持機能を 有するピラミッド型取っ手１が円形カップ用具の実施例に適用されたものが示さ れている。この実施例において、用具本体２の縦方向中心軸は、ある角度傾斜し ており、これにより用具本体２は、仰角側２aおよび俯角側２bを有し、ピラミッ ド型取っ手１が、用具本体２の俯角側に形成されている。ピラミッド型取っ手１ は、俯角側２bの上方端位置（すなわち、外側の外周部の中間位置）から垂直に 延びる垂直部分１aと、俯角側２bの下方端位置（すなわち、内側の外周部の中間 位置）から水平に延びる水平部分１bとを備える。

【０００９】 これにより、ピラミッド形状が、水平部分１bと用具本体２の俯角側２bにより 形成され、水平部分１bと用具本体２の底部とが共通の平面となる。こうして、 この水平部分１bと用具本体２の底部とによる共通平面により、拡張支持表面を 形成することができ、これにより用具本体２に安定した支持を提供することがで きる。

【００１０】 図２（ａ）の斜視図および（ｂ）の側面図は、円形ボトルに適用したピラミッ ド型取っ手の例である。本実施例のピラミッド型取っ手１の基本構成は上記の実 施例と同じであり、詳細な説明は省略する。

【００１１】 図３（ａ）の斜視図および（ｂ）の側面図は、多側面を有する多角形用具に適 用した実施例の図面である。この実施例は多角型の用具本体２を有するもので、 この縦方向中心軸は、ある角度傾斜しており、これにより用具本体２は、仰角側 ２aおよび俯角側２bを有している。そして、ピラミッド型取っ手１が、用具本体 ２の俯角側に形成されている。

【００１２】 ピラミッド型取っ手１は、俯角側２bの上方端位置（すなわち、外側の外周部 の中間位置）から垂直に延びる垂直部分１aと、俯角側２bの下方端位置（すなわ ち、内側の外周部の中間位置）から水平に延びる水平部分１bとを備える。これ により、ピラミッド形状が、水平部分１bと用具本体２の俯角側２bにより形成さ れ、水平部分１bと用具本体２の底部とが共通の平面となる。

【００１３】 図４（ａ）の斜視図と（ｂ）の側面図は、多側面を有する多角形用具に適用し た他の実施例の図面である。この実施例の上記実施例との相違は、仰角側２a’ および俯角側２b’が、2つの側面間の交差部分に形成されている点である。この ピラミッド型取っ手１は、俯角側２b’の上方および下方交差部でしっかりと支 持され、そして俯角側２b’とによりピラミッド形状を形成する。

【００１４】 さらに、ピラミッド型取っ手１の内部側は中空にすることが可能であることに 留意すべきである。または、ピラミッド型取っ手１’の内部側は、図５（ａ）、 （ｂ）に示す他の実施例のように中実にすることも可能である。

【００１５】 上述のように、本考案は、取っ手の水平部分と用具の底部とによる共通の平面 に拡張した支持表面を形成するピラミッド型取っ手を提供し、これにより用具の 安定した支持を提供することができる。したがって、これは、進歩性を有すると ともに産業上の利用価値がある実質的に新規な考案であると言える。

【００１６】 以上、数例の好ましい実施例を詳細に説明し、添付図面により図示したが、本 考案はこれらに限られるものではない。添付の請求範囲に明確に示される本考案 の範囲および精神を逸脱しない範囲内において、種々の等価な変更、修正が可能 である。

【００１７】

【考案の効果】

以上詳細に説明したように、本考案によれば、共通の支持面を、用具とその取 っ手との組合せにより形成し、これにより安定した支持構成を提供することがで きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のピラミッド型取っ手に関わる第１実施
例を示す図であり、（ａ）は斜視図、（ｂ）はその側面
図である。

【図２】本考案のピラミッド型取っ手に関わる第２実施
例を示す図であり、（ａ）は斜視図、（ｂ）はその側面
図である。

【図３】本考案のピラミッド型取っ手に関わる第３実施
例を示す図であり、（ａ）は斜視図、（ｂ）はその側面
図である。

【図４】本考案のピラミッド型取っ手に関わる第４実施
例を示す図であり、（ａ）は斜視図、（ｂ）はその側面
図である。

【図５】本考案のピラミッド型取っ手に関わる他の実施
例を示す図であり、（ａ）、（ｂ）はそれぞれの斜視図
である。

【図６】特許文献１に開示された用具を示す概略図であ
る。

【符号の説明】

１；１’・・・・・・本考案のピラミッド型取っ手 １a・・・・・・・・垂直部分 １b・・・・・・・・水平部分 ２・・・・・・・・・用具本体 ２a；２a’・・・・・仰角側 ２b；２b’・・・・・俯角側

Claims (7)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】縦方向中心軸が所定角度傾斜し、これによ
   り仰角側と俯角側とを有する用具本体に備えられる安定
   的支持機能を有するピラミッド型取っ手であって、該取
   っ手は、該用具本体の俯角側に配置され、該俯角側の上
   方端位置から垂直に延びる垂直部分と、該俯角側の下方
   端位置から水平に延びる水平部分とを備えると共に、ピ
   ラミッド形状が該水平部分と該用具の俯角側により形成
   され、該水平部分と該用具本体の底部とが共通の平面と
   なることを特徴とする安定的支持機能を有するピラミッ
   ド型取っ手。
2. 【請求項２】前記ピラミッド型取っ手の内部側は中空で
   あることを特徴とする請求項１に記載の安定的支持機能
   を有するピラミッド型取っ手。
3. 【請求項３】前記ピラミッド型取っ手の内部側は中実で
   あることを特徴とする請求項１に記載の安定的支持機能
   を有するピラミッド型取っ手。
4. 【請求項４】前記用具本体は、多側面を有する多角形の
   ピラミッド型用具であることを特徴とする請求項１に記
   載の安定的支持機能を有するピラミッド型取っ手。
5. 【請求項５】前記取っ手は側面の中間位置に形成される
   ことを特徴とする請求項４に記載の安定的支持機能を有
   するピラミッド型取っ手。
6. 【請求項６】前記取っ手は2つの側面の交差部分に形成
   されることを特徴とする請求項４に記載の安定的支持機
   能を有するピラミッド型取っ手。
7. 【請求項７】前記用具本体は円形断面を有する用具また
   は円錐型用具であることを特徴とする請求項１に記載の
   安定的支持機能を有するピラミッド型取っ手。