JP3094750B2 - 車両用サスペンション制御装置 - Google Patents

車両用サスペンション制御装置

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JP3094750B2
JP3094750B2 JP05252445A JP25244593A JP3094750B2 JP 3094750 B2 JP3094750 B2 JP 3094750B2 JP 05252445 A JP05252445 A JP 05252445A JP 25244593 A JP25244593 A JP 25244593A JP 3094750 B2 JP3094750 B2 JP 3094750B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用サスペンション
制御装置に係り、特に、車両の操縦安定性と乗心地を両
立させる場合に好適な車両用サスペンション制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、サスペンション制御装置を搭載し
た車両には、車両の制動時に車両前部側が下がるノーズ
ダイブ現象を抑制するアンチノーズダイブ制御,車両の
ローリング(横揺れ)現象を抑制するアンチロール制
御,車両の悪路走行時等における乗心地を向上させる乗
心地制御,車両の急発進時や急加速時に車両後部側が下
がり車両前部側が浮き上がるスクワット現象を抑制する
アンチスクワット制御等の機能が装備されている。これ
ら各種制御の内,アンチスクワット制御としては、スロ
ットル開度が予め設定した単一のしきい値を越えた時に
サスペンション機構の減衰力を高めるようにした技術
や、スロットル開速度が予め設定したしきい値を越えた
時にサスペンション機構の減衰力を高めるようにした技
術(例えば特公平2−14206号公報参照)が開発さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来技術の内,スロットル開度のしきい値を1つに設
定し,スロットル開度が当該しきい値を越えた時にサス
ペンション機構の減衰力を高くする技術にあっては、例
えばサスペンション機構の減衰力が中低速域で最適な状
態となるようにスロットル開度のしきい値を設定した場
合、車速が高速域に入った時のスロットル開度はしきい
値を既に越えているため、高速域におけるアンチスクワ
ット制御を的確に行うことができなくなる問題があっ
た。他方、サスペンション機構の減衰力が高速域で最適
な状態となるようにスロットル開度のしきい値を設定し
た場合、前記とは逆に、中低速域におけるアンチスクワ
ット制御を的確に行うことができなくなる問題があっ
た。
【0004】
【発明の目的】本発明は、上記従来例の有する不都合を
改善し、特に、スロットル開度のしきい値を複数設定
し,スロットル開度が複数のしきい値のうち何れかのし
きい値以上となった時にサスペンション機構の減衰力を
所定時間高めに設定することにより、車速の如何に拘ら
ず急加速時等におけるスクワット現象の抑制を可能と
し、操縦安定性及び乗心地の両立を図った車両用サスペ
ンション制御装置を提供することを、その目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、サスペンショ
ン機構を装備した車両のアクセルペダル操作に応じたス
ロットル開度を検出するスロットル開度検出手段と、ス
ロットル開度の比較的大きい領域に設定されたしきい値
及びスロットル開度の比較的小さい領域に設定されたし
きい値等の複数のしきい値,並びに当該複数のしきい値
より小さい値に設定された補助しきい値を記憶した記憶
手段と、前記スロットル開度検出手段の検出データ及び
前記記憶手段の記憶データに基づき前記サスペンション
機構の減衰力を制御する制御手段とを備え、該制御手段
が、前記スロットル開度検出手段により検出されたスロ
ットル開度と前記記憶手段に記憶された前記複数の各し
きい値との大小関係を判定する大小関係判定機能と、検
出スロットル開度が前記複数の各しきい値のうち何れか
のしきい値以上となった場合に前記サスペンション機構
の減衰力を所定時間だけ高めの状態に設定し,当該所定
時間経過後は前記減衰力を低めの状態に設定する減衰力
設定変更機能とを備え、該制御手段が、更に、前記減衰
力設定変更後における検出スロットル開度が一旦前記補
助しきい値以下にならない時は,その後の検出スロット
ル開度が前記複数の各しきい値のうち何れかのしきい値
以上となった場合でも前記減衰力設定変更は行わない減
衰力設定変更制限機能を具備する、という構成を採って
いる。これによって前述した目的を達成しようとするも
のである。
【0006】
【作用】本発明によれば、制御手段は、車両の走行時に
おいてスロットル開度検出手段により検出されたスロッ
トル開度と,記憶手段に記憶されたスロットル開度に係
る複数の各しきい値との大小関係を判定し、検出スロッ
トル開度が複数の各しきい値のうち何れかのしきい値以
上となった時に,サスペンション機構の減衰力を予め定
めた所定時間だけ高めの状態に設定し,所定時間経過後
は減衰力を低めの状態に設定するため、車両運転者のア
クセルペダルの操作に伴うスロットル開度の大小の如何
に拘らず、換言すれば車速が中低速域及び高速域の何れ
の速度領域にあるかに拘らず、アクセルペダルの急な踏
み込み(車両の急加速時)等により車両後部側が下がり
車両前部側が浮き上がるスクワット現象を抑制すること
が可能となる。これにより、操縦安定性と乗心地とを両
立させることが可能となる。また、制御手段は、減衰力
設定変更後における検出スロットル開度が一旦,複数の
各しきい値より小さい値に設定された補助しきい値以下
にならない時は、その後の検出スロットル開度が複数の
各しきい値のうち何れかのしきい値以上となった場合で
も減衰力設定変更は行わないため、サスペンション機構
の減衰力が必要以上に高めの状態に保持されることを解
消でき、この結果、安定した乗心地を確保することが可
能となる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の車両用サスペンション制御装
置を適用してなる実施例を図面に基づいて説明する。
【0008】先ず、本実施例の車両用サスペンション制
御装置を搭載した車両の要部の構成を図2に基づき説明
すると、車両1の右前輪の近傍には、オイルダンパ3,
コイルスプリング4,アクチュエータ5を備えたサスペ
ンション機構2が配設され、左前輪の近傍には、オイル
ダンパ7,コイルスプリング8,アクチュエータ9を備
えたサスペンション機構6が配設され、右後輪の近傍に
は、オイルダンパ11,コイルスプリング12,アクチ
ュエータ13を備えたサスペンション機構10が配設さ
れ、左後輪の近傍には、オイルダンパ15,コイルスプ
リング16,アクチュエータ17を備えたサスペンショ
ン機構14が配設されている。
【0009】また、車両1の内部には、ステアリング角
を検出するステアリングセンサ18と、車体に作用する
上下方向加速度を検出する上下加速度センサ19と、車
速を検出する車速センサ20と、車両運転者のアクセル
の踏み込み動作に基づきスロットル開度を検出するスロ
ットルセンサ21と、車両運転者のブレーキペダルの踏
み込み動作に基づきブレーキの操作状態を検出するブレ
ーキスイッチ22と、エンジンの回転速度信号を取出す
ためのイグニッションコイル23と、サスペンション制
御を行う電子サスペンション・コントローラ25(以下
コントローラと略称)とが配設されている。
【0010】次に、本実施例の車両用サスペンション制
御装置の構成を図1に基づき説明すると、コントローラ
25には、ヒューズ26,27を介してバッテリ28
と,ヒューズ29を介してイグニッションスイッチ30
と,ブレーキスイッチ22と,ブレーキ操作時に点灯す
るストップランプ31と,オート/スポートスイッチ3
2と,DNスイッチ33と,イグニッションコイル23
と,ノイズフィルタ34と,スポート/オートランプ3
5とが各々接続されている。
【0011】更に、コントローラ25には、車速センサ
20と,ステアリングセンサ18と,上下加速度センサ
19と,スロットルセンサ21と,エンジン制御用コン
トローラ(EPIコントローラ)36と,各オイルダン
パ3,7,11,15の減衰力を所定の状態(「ハード
状態」「ソフト状態」「ミディアム状態」)に設定する
各アクチュエータ5,9,13,17とが各々接続され
ている。
【0012】コントローラ25は、ステアリングセンサ
18の出力信号に基づきステアリングの操作状態を判断
し,上下加速度センサ19の出力信号に基づき車体に作
用する上下加速度の度合いを判断し,車速センサ20の
出力信号に基づき車速の度合いを判断し,スロットルセ
ンサ21の出力信号に基づきスロットル開度の度合い
(単位[deg])を判断し,ブレーキスイッチ22の
出力信号に基づきブレーキの操作状態を判断するように
なっている。
【0013】ここで、本実施例の特徴点について説明す
ると、コントローラ25は、スロットル開度が40[d
eg]未満の場合は,各オイルダンパ3,7,11,1
5の減衰力を「ソフト状態」に設定し、スロットル開度
が40[deg]以上となった場合は,各オイルダンパ
3,7,11,15の減衰力を例えば2秒間「ハード状
態」に保持した後で「ソフト状態」に戻し、スロットル
開度が40[deg]以上となった後で55[deg]
には達せずに20[deg]以下となった場合は,各オ
イルダンパ3,7,11,15の減衰力を例えば2秒間
「ハード状態」に保持した後で「ソフト状態」に戻すよ
うになっている。
【0014】また、コントローラ25は、スロットル開
度が55[deg]以上となった場合は,各オイルダン
パ3,7,11,15の減衰力を例えば2秒間「ハード
状態」に保持した後で「ソフト状態」に戻し、スロット
ル開度がその後20[deg]以下となった場合は,各
オイルダンパ3,7,11,15の減衰力を例えば2秒
間「ハード状態」に保持した後で「ソフト状態」に戻す
ようになっている。
【0015】図3はスロットル開度のしきい値とサスペ
ンション制御との関係を示す図であり、本実施例ではア
ンチスクワット制御用のスロットル開度のしきい値を、
アクセルペダル踏み込み側(車両加速方向)に2つ設定
し、アンチノーズダイブ制御用のスロットル開度のしき
い値を、アクセルペダル戻し側(車両減速方向)に1つ
設定している。即ち、アクセルペダル踏み込み側のスロ
ットル開度のしきい値は、40[deg]と50[de
g]とに設定され、アクセルペダル戻し側のスロットル
開度のしきい値は、20[deg]に設定されている。
図中丸印で示す箇所は、サスペンション制御が実行され
る箇所である。この場合、図3のスロットル開度のしき
い値は、コントローラ25に内蔵したメモリ37に予め
記憶されている。
【0016】この場合、アクセルペダル踏み込み側及び
アクセルペダル戻し側に前述したしきい値を設定してお
くことにより、各オイルダンパ3,7,11,15の減
衰力を不必要に「ハード状態」とすることを防止するよ
うになっている。また、スロットル開度が40[de
g]以上または50[deg]以上の状態から20[d
eg]以下となった時に,各オイルダンパ3,7,1
1,15の減衰力を短時間(2秒間)「ハード状態」に
保持することにより、エンジンブレーキによる急減速時
に車両前部側が下がるノーズダイブ現象を抑制すること
も可能となっている。
【0017】図3におけるサスペンション制御例につい
て詳述すると、スロットル開度が20[deg]以下か
ら40[deg]以上あるいは55[deg]以上とな
った時は、各オイルダンパ3,7,11,15の減衰力
を例えば2秒間「ハード状態」に保持した後で「ソフト
状態」に戻すようになっている。
【0018】また、スロットル開度が40[deg]以
上となった時は、各オイルダンパ3,7,11,15の
減衰力を例えば2秒間「ハード状態」に保持した後で
「ソフト状態」に戻すが、「ソフト状態」に戻した後、
スロットル開度が40[deg]付近で変化しても,5
5[deg]以上となるか又は一旦20[deg]以下
となり,再度40[deg]以上とならなければ、アン
チスクワット制御は行わないようになっている。
【0019】また、スロットル開度が55[deg]以
上となった時は、各オイルダンパ3,7,11,15の
減衰力を例えば2秒間「ハード状態」に保持した後で
「ソフト状態」に戻すが、「ソフト状態」に戻した後、
スロットル開度が55[deg]付近で変化しても,一
旦20[deg]以下となり,再度40[deg]以上
とならなければ、アンチスクワット制御は行わないよう
になっている。
【0020】また、スロットル開度が40[deg]以
上または55[deg]以上から20[deg]以下に
なった時は、各オイルダンパ3,7,11,15の減衰
力を例えば2秒間「ハード状態」に保持した後で「ソフ
ト状態」に戻すが、「ソフト状態」に戻した後、スロッ
トル開度が20[deg]付近で変化しても40[de
g]以上とならなければ、アンチスクワット制御は行わ
ないようになっている。
【0021】即ち、本実施例では、アンチスクワット制
御用のスロットル開度のしきい値を上記図3に示した如
く設定することにより、車速が中低速の速度領域にある
時は、スロットル開度のしきい値(40[deg])を
基準として各アクチュエータ5,9,13,17の動作
を制御して各オイルダンパ3,7,11,15の減衰力
を所定状態に設定し、車速が高速の速度領域にある時
は、スロットル開度のしきい値(55[deg])を基
準として各アクチュエータ5,9,13,17の動作を
制御して各オイルダンパ3,7,11,15の減衰力を
所定状態に設定し、車両後部側が下がるスクワット現象
を抑制するようになっている。
【0022】更に、本実施例では、スロットル開度が大
きい状態(40[deg]以上または55[deg]以
上)からスロットル開度が小さい状態(20[deg]
以下)となった時,換言すればエンジンブレーキによる
急減速時は、各アクチュエータ5,9,13,17の動
作を制御して各オイルダンパ3,7,11,15の減衰
力を所定状態に設定し、車両前部側が下がるノーズダイ
ブ現象を抑制するようになっている。
【0023】次に、上記の如く構成した本実施例におけ
るサスペンション制御の例を図4に基づき説明する。
【0024】車両1に搭載されたコントローラ25は、
車両運転者のアクセルペダル操作に伴うスロットルセン
サ21の出力信号に基づきスロットル開度が40[de
g]以上か未満かを判定し(ステップS1)、スロット
ル開度が40[deg]未満の場合は、各アクチュエー
タ5,9,13,17を制御して各オイルダンパ3,
7,11,15の減衰力を「ソフト状態」に設定する
(ステップS2)。この後、ステップS1の判定へ戻
る。
【0025】他方、コントローラ25は、スロットル開
度が40[deg]以上となった場合は、各アクチュエ
ータ5,9,13,17を制御して各オイルダンパ3,
7,11,15の減衰力を例えば2秒間「ハード状態」
に保持した後で「ソフト状態」に戻す(ステップS
3)。この場合、コントローラ25は、内蔵タイマによ
り前記時間(2秒間)を計時する。
【0026】次に、コントローラ25は、車両運転者の
アクセルペダル操作に伴うスロットルセンサ21の出力
信号に基づきスロットル開度が55[deg]以上とな
ったか未満かを判定し(ステップS4)、スロットル開
度が55[deg]以上となった場合は、各アクチュエ
ータ5,9,13,17を制御して各オイルダンパ3,
7,11,15の減衰力を例えば2秒間「ハード状態」
に保持した後で「ソフト状態」に戻す(ステップS
5)。
【0027】更に、コントローラ25は、車両運転者の
アクセルペダル操作に伴うスロットルセンサ21の出力
信号に基づきスロットル開度が20[deg]以下とな
ったか否かを判定し(ステップS6)、スロットル開度
が20[deg]以下となった場合は、各アクチュエー
タ5,9,13,17を制御して各オイルダンパ3,
7,11,15の減衰力を例えば2秒間「ハード状態」
に保持した後で「ソフト状態」に戻す(ステップS
7)。この後、ステップS1の判定へ戻る。
【0028】他方、コントローラ25は、上記ステップ
S4の判定でスロットル開度が55[deg]未満の場
合は、車両運転者のアクセルペダル操作に伴うスロット
ルセンサ21の出力信号に基づきスロットル開度が20
[deg]以下となったか否かを判定し(ステップS
8)、スロットル開度が20[deg]以下となってい
ない場合は、ステップS4の判定へ戻る一方、スロット
ル開度が20[deg]以下となった場合は、各アクチ
ュエータ5,9,13,17を制御して各オイルダンパ
3,7,11,15の減衰力を例えば2秒間「ハード状
態」に保持した後で「ソフト状態」に戻す(ステップS
9)。この後、ステップS1の判定へ戻る。以上が、本
実施例におけるサスペンション制御の流れである。
【0029】上述したように、本実施例によれば、車速
が中低速の速度領域にある時は,スロットル開度が小さ
い方のしきい値(40[deg])以上となった時に,
各オイルダンパ3,7,11,15の減衰力を例えば2
秒間「ハード状態」に保持した後で「ソフト状態」に戻
し、車速が高速の速度領域にある時は,スロットル開度
が大きい方のしきい値(55[deg])以上となった
時に,各オイルダンパ3,7,11,15の減衰力を例
えば2秒間「ハード状態」に保持した後で「ソフト状
態」に戻すため、車速が中低速域及び高速域の何れの速
度領域にある場合においても、車両の急発進時や急加速
時に車両後部側が下がり車両前部側が浮き上がるスクワ
ット現象を抑制することが可能となる。従って、操縦安
定性と乗心地とを両立させることが可能となる。
【0030】また、本実施例によれば、スロットル開度
が40[deg]以上または55[deg]以上となっ
たことに基づき前述したアンチスクワット制御を行った
後,スロットル開度が一旦20[deg]以下にならな
ければ,スロットル開度が再度40[deg]以上また
は55[deg]以上となったとしてもアンチスクワッ
ト制御は行わないため、各オイルダンパ3,7,11,
15の減衰力が必要以上に「ハード状態」に保持される
ことを解消でき、従って、安定した乗心地を確保するこ
とが可能となる。
【0031】更に、本実施例によれば、スロットル開度
が大きい状態(40[deg]以上または55[de
g]以上)からスロットル開度が小さい状態(20[d
eg]以下)となった時,換言すればエンジンブレーキ
による急減速時は、各アクチュエータ5,9,13,1
7の動作を制御して各オイルダンパ3,7,11,15
の減衰力を所定状態に設定するため、エンジンブレーキ
使用時に車両前部側が下がるノーズダイブ現象を抑制す
ることが可能となる。
【0032】この場合、本実施例では、上記図4におけ
るステップS3,S5,S7,S9で、各オイルダンパ
3,7,11,15の減衰力を2秒間「ハード状態」に
保持した後で「ソフト状態」に戻す制御を行ったが、
「ハード状態」に維持する時間は2秒間に限定されるも
のではなく、任意の時間(秒単位の短時間)に設定する
ことが可能である。
【0033】また、本実施例では、アンチスクワット制
御用のスロットル開度のしきい値として中低速域及び高
速域の各速度領域に対応するように2つのしきい値を設
定したが、当該スロットル開度のしきい値として例えば
低速域,中速域及び高速域の各速度領域に対応するよう
に3つのしきい値を設定することも可能である。
【0034】更に、本実施例では、アンチスクワット制
御用のスロットル開度のしきい値を上記図3に示す数値
(40[deg],55[deg])に設定したが、当
該スロットル開度のしきい値は前記の数値に限定される
ものではない。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の車両用サ
スペンション制御装置によれば、スロットル開度のしき
い値を複数設定し,検出スロットル開度が複数の各しき
い値のうち何れかのしきい値以上となった時に,サスペ
ンション機構の減衰力を予め定めた所定時間だけ高めの
状態に設定し,所定時間経過後は減衰力を低めの状態に
設定するため、アクセルペダル操作に伴うスロットル開
度の大小の如何に拘らず、換言すれば車速が中低速域及
び高速域の何れの速度領域にあるかに拘らず、車両の急
加速時(アクセルペダルの急な踏み込み時)等により車
両後部側が下がり車両前部側が浮き上がるスクワット現
象を抑制することができ、この結果、操縦安定性と乗心
地とを両立させることが可能となり、更に、減衰力設定
変更後における検出スロットル開度が一旦,複数の各し
きい値より小さい値に設定された補助しきい値以下にな
らない時は,その後の検出スロットル開度が複数の各し
きい値のうち何れかのしきい値以上となった場合でも減
衰力設定変更は行わないため、サスペンション機構の減
衰力が必要以上に高めの状態に保持されることを解消で
き、この結果、安定した乗心地を確保することが可能と
なる、という効果を奏することができる。
【0036】また、本発明の車両用サスペンション制御
装置において、検出スロットル開度が複数のしきい値の
うち何れかのしきい値以上または以下となった時にサス
ペンション機構の減衰力を所定時間だけ高めの状態に設
定し,所定時間経過後は減衰力を低めの状態に設定する
ようにした場合には、上記と同様に車両の急加速時にお
けるスクワット現象を抑制することが可能となると共
に、エンジンブレーキによる車両の急減速時に車両前部
側が下がるノーズダイブ現象を抑制することも可能とな
る、という効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した本実施例における車両要部の
構成を示す制御ブロック図である。
【図2】本実施例における車両要部の構成を示す概略図
である。
【図3】本実施例におけるスロットル開度のしきい値と
サスペンション制御との関係を示す線図である。
【図4】本実施例におけるサスペンション制御の流れ図
である。
【符号の説明】
2,6,10,14 サスペンション機構 3,7,11,15 サスペンション機構の主要部を成
すオイルダンパ 4,8,12,16 コイルスプリング 5,9,13,17 アクチュエータ 21 スロットル開度検出手段としてのスロットルセン
サ 25 制御手段としてのコントローラ 37 記憶手段としてのメモリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60G 17/015

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サスペンション機構を装備した車両のア
    クセルペダル操作に応じたスロットル開度を検出するス
    ロットル開度検出手段と、スロットル開度の比較的大き
    い領域に設定されたしきい値及びスロットル開度の比較
    的小さい領域に設定されたしきい値等の複数のしきい
    値,並びに当該複数のしきい値より小さい値に設定され
    た補助しきい値を記憶した記憶手段と、前記スロットル
    開度検出手段の検出データ及び前記記憶手段の記憶デー
    タに基づき前記サスペンション機構の減衰力を制御する
    制御手段とを備え、 該制御手段が、前記スロットル開度検出手段により検出
    されたスロットル開度と前記記憶手段に記憶された前記
    複数の各しきい値との大小関係を判定する大小関係判定
    機能と、検出スロットル開度が前記複数の各しきい値の
    うち何れかのしきい値以上となった場合に前記サスペン
    ション機構の減衰力を所定時間だけ高めの状態に設定
    し,当該所定時間経過後は前記減衰力を低めの状態に設
    定する減衰力設定変更機能とを備え、 該制御手段が、更に、前記減衰力設定変更後における検
    出スロットル開度が一旦前記補助しきい値以下にならな
    い時は,その後の検出スロットル開度が前記複数の各し
    きい値のうち何れかのしきい値以上となった場合でも前
    記減衰力設定変更は行わない減衰力設定変更制限機能を
    具備したことを特徴とする車両用サスペンション制御装
    置。
  2. 【請求項2】 サスペンション機構を装備した車両のア
    クセルペダル操作に応じたスロットル開度を検出するス
    ロットル開度検出手段と、スロットル開度の比較的大き
    い領域に設定されたしきい値及びスロットル開度の比較
    的小さい領域に設定されたしきい値等の複数のしきい
    値,及び当該複数のしきい値より小さい補助しきい値を
    記憶した記憶手段と、前記スロットル開度検出手段の検
    出データ及び前記記憶手段の記憶データに基づき前記サ
    スペンション機構の減衰力を制御する制御手段とを備
    え、 該制御手段が、前記スロットル開度検出手段により検出
    されたスロットル開度と前記記憶手段に記憶された前記
    複数の各しきい値との大小関係を判定する大小関係判定
    機能と、検出スロットル開度が前記複数の各しきい値の
    うち何れかのしきい値以上または以下となった時に前記
    サスペンション機構の減衰力を所定時間だけ高めの状態
    に設定し,当該所定時間経過後は前記減衰力を低めの状
    態に設定する減衰力設定変更機能とを備え、 該制御手段が、更に、前記減衰力設定変更後における検
    出スロットル開度が一旦前記補助しきい値以下にならな
    い時は,その後の検出スロットル開度が前記複数の各し
    きい値のうち何れかのしきい値以上となった場合でも前
    記減衰力設定変更は行わない減衰力設定変更制限機能を
    具備したことを特徴とする車両用サスペンション制御装
    置。
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