JP3094335U - 地滑り対策用集水パイプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 水漏れがなく、スムーズな排水が可能な地滑
り対策用集水パイプを提供すること。 【解決手段】 一端に設けた雄ねじ部２と、他端に設け
た雌ねじ部３と、パイプ本体１の上半分側にのみ設けた
集水口４ａ，４ｂ，４ｃとを有し、雄ねじ部２を他の集
水パイプの雌ねじ部３に螺合させることによって相互に
連結可能であり、雄ねじ部２と雌ねじ部３とを完全に螺
合させて相互に連結したときに、各集水パイプの集水口
４ａ，４ｂ，４ｃが連結された集水パイプの上半分側に
のみ位置する。

Description

【考案の詳細な説明】 【０００１】 【考案の属する技術分野】 本考案は、傾斜地等の地中に埋設されて、土中の水を集水し排出する地滑り対 策用集水パイプに関する。 【０００２】 【従来の技術】 従来の地滑り対策用集水パイプは、埋設された地盤の土中の水を集水するため に、そのパイプ本体に集水口を有しており、この集水口は、一旦集水した土中の 水が漏れないように、パイプ本体の上半分側にのみ設けられている。そして、地 中に埋設するときには、複数本の集水パイプを両端部に設けたソケットによって 相互に連結して一本の長いパイプとしている。 【０００３】 【考案が解決しようとする課題】 しかし、従来の地滑り対策用集水パイプでは、連結された集水パイプの集水口 をその上半分側にのみ位置させようとしても、相互に連結して地中に埋設すると きに集水パイプがずれてしまい、最終的に地中に埋設された状態において、集水 口が連結された集水パイプの下半分側に位置してしまうことがあり、一旦集水し た土中の水がその下半分側の集水口から漏れてしまうという問題があった。 【０００４】 そこで、本考案が解決しようとする課題は、水漏れがなく、スムーズな排水が 可能な地滑り対策用集水パイプを提供することにある。 【０００５】 【課題を解決するための手段】 上記課題を解決するために、本考案の地滑り対策用集水パイプは、両端部の雄 ねじ部と雌ねじ部の螺合によって相互に連結され、雄ねじ部と雌ねじ部とを完全 に螺合させたときに、各集水パイプの集水口が連結された集水パイプの上半分側 にのみ位置するようにしたものである。 【０００６】 すなわち、本考案の地滑り対策用集水パイプは、一端に設けた雄ねじ部と、他 端に設けた雌ねじ部と、パイプ本体の上半分側にのみ設けた集水口とを有し、雄 ねじ部を他の集水パイプの雌ねじ部に螺合させることによって相互に連結可能で あり、雄ねじ部と雌ねじ部とを完全に螺合させて相互に連結したときに、各集水 パイプの集水口が連結された集水パイプの上半分側にのみ位置することを特徴と する。 【０００７】 このような構成にすることで、相互に連結して地中に埋設した状態において、 各集水パイプの集水口が連結された集水パイプの上半分側にのみ位置するので、 水漏れがなく、スムーズな排水が可能となる。 【０００８】 各集水パイプを相互に連結したときの各集水パイプの集水口の位置調整や位置 合わせは、雄ねじ部と雌ねじ部の螺合量を調整することによって行うことができ る。すなわち、雄ねじ部と雌ねじ部とを完全に螺合させたときに、各集水パイプ の集水口が、その上半分側にのみ位置し、また各集水パイプの集水口の位置が例 えば一直線に揃うように、雄ねじ部と雌ねじ部との螺合量を設定する。 【０００９】 【考案の実施の形態】 本考案の実施の形態を図面に示す実施例に基づき説明する。 【００１０】 図１は、本考案の地滑り対策用集水パイプを示す図で、（ａ）は平面図、（ｂ ）は正面図である。同図に示すように、パイプ本体１の一端には雄ねじ部２が、 他端には雌ねじ部３が設けられている。また、パイプ本体１の周面には、土中の 水を集水するための集水口としてスリット４ａ，４ｂ，４ｃが設けられている。 スリット４ａは、パイプ本体１の最上部に設けられ、スリット４ｂ，４ｃは、そ れぞれスリット４ａから９０度の位置に設けられている。このように、スリット ４ａ，４ｂ，４ｃは、パイプ本体１の上半分側にのみ設けられている。 【００１１】 図２は、本考案の地滑り対策用集水パイプを連結した状態を示す平面図である 。本考案の地滑り対策用集水パイプは、雄ねじ部２を他の集水パイプの雌ねじ部 ３に螺合することによって相互に連結される。そして、雄ねじ部２と雌ねじ部３ とを完全に螺合させた状態では、図２に示すように、各集水パイプのスリット４ ａ，４ｂ，４ｃの位置が揃うように、その螺合量が調整されている。すなわち、 連結された集水パイプにおける全てのスリット４ａ，４ｂ，４ｃは、連結された 集水パイプの上半分側にのみ位置するようになっている。 【００１２】 次に、本考案の地滑り対策用集水パイプの埋設施工要領を図３を参照して説明 する。 【００１３】 集水パイプの埋設に先立って、その埋設予定箇所に金属製のガイドパイプ５を 埋設する。ガイドパイプ５も本考案の集水パイプを同様に雄ねじ部と雌ねじ部と を有しており、機械スペース６に設置されている螺合装置（図示せず）によって 、順次連結されながら地中に挿入される。 【００１４】 ガイドパイプ５の挿入が完了したら、ガイドパイプ５内に本考案の集水パイプ を挿入する。集水パイプの連結及び挿入は、ガイドパイプ５と同様に機械スペー ス６に設置されている螺合装置（図示せず）によって行われる。集水パイプは、 各集水パイプのスリット４ａ，４ｂ，４ｃがその上半分側にのみ位置するように 連結されて挿入される。集水パイプの挿入が完了したら、ガイドパイプ５を引き 抜きながら順次連結を外して、ガイドパイプ５を地中から取り去る。これによっ て、連結された集水パイプが地中に埋設されることになる。この状態では、各集 水パイプのスリット４ａ，４ｂ，４ｃは全て連結された集水パイプの上半分側に のみ位置している。したがって、スリット４ａ，４ｂ，４ｃによって集水された 土中の水が排水中にスリット４ａ，４ｂ，４ｃから漏れることはない。集水パイ プによって排水された土中の水は、移送パイプ７を経由して側溝８等に流れ、最 終的には河川等に排出される。 【００１５】 図４は、本考案の地滑り対策用集水パイプの他の実施例を示す正面図である。 本考案の地滑り対策用集水パイプにおける集水口４は、パイプ本体１の上半分側 にのみ設けるという条件を満たせば、その形状や数に限定はなく、例えば、図４ に示すように円形状、斜めスリット状等の形状とすることもできる。 【００１６】 【考案の効果】 本考案によれば、集水パイプを相互に連結して地中に埋設した状態において、 各集水パイプの集水口が連結された集水パイプの上半分側にのみ位置するので、 水漏れがなく、スムーズな排水が可能となる。また、雄ねじ部と雌ねじ部による ねじ結合であるため、ソケットが不要であり、挿入時の引っかかりや抜けがない ので作業性が向上するとともに、挿入のための掘削穴の径が小さくて済むので、 施工コストを低減することができる。さらに、集水パイプの集水口の位置を揃え るようにすれば、集水性も向上する

【図面の簡単な説明】 【図１】本考案の地滑り対策用集水パイプを示す図で、
（ａ）は平面図、（ｂ）は正面図である。 【図２】本考案の地滑り対策用集水パイプを連結した状
態を示す平面図である。 【図３】本考案の地滑り対策用集水パイプの埋設施工要
領を示す説明図である。 【図４】本考案の地滑り対策用集水パイプの他の実施例
を示す正面図である。 【符号の説明】 １ パイプ本体 ２ 雄ねじ部 ３ 雌ねじ部 ４ 集水口 ４ａ，４ｂ，４ｃ スリット（集水口） ５ ガイドパイプ ６ 機械スペース ７ 移送パイプ ８ 側溝

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 土中の水を集水し排出するために地中に
   埋設される地滑り対策用集水パイプであって、 一端に設けた雄ねじ部と、他端に設けた雌ねじ部と、パ
   イプ本体の上半分側にのみ設けた集水口とを有し、 雄ねじ部を他の集水パイプの雌ねじ部に螺合させること
   によって相互に連結可能であり、雄ねじ部と雌ねじ部と
   を完全に螺合させて相互に連結したときに、各集水パイ
   プの集水口が連結された集水パイプの上半分側にのみ位
   置することを特徴とする地滑り対策用集水パイプ。