JP3091413B2 - 磁気センサ - Google Patents

磁気センサ

Info

Publication number
JP3091413B2
JP3091413B2 JP08149427A JP14942796A JP3091413B2 JP 3091413 B2 JP3091413 B2 JP 3091413B2 JP 08149427 A JP08149427 A JP 08149427A JP 14942796 A JP14942796 A JP 14942796A JP 3091413 B2 JP3091413 B2 JP 3091413B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
cmos
impedance element
circuit
magnetic field
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP08149427A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09329655A (ja
Inventor
佳年雄 毛利
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Science and Technology Agency
Original Assignee
Japan Science and Technology Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Science and Technology Corp filed Critical Japan Science and Technology Corp
Priority to JP08149427A priority Critical patent/JP3091413B2/ja
Priority to US08/870,315 priority patent/US5982175A/en
Priority to EP97109476A priority patent/EP0813070B1/en
Priority to DE69734128T priority patent/DE69734128T2/de
Publication of JPH09329655A publication Critical patent/JPH09329655A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3091413B2 publication Critical patent/JP3091413B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/02Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux
    • G01R33/06Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux using galvano-magnetic devices
    • G01R33/09Magnetoresistive devices

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Measuring Magnetic Variables (AREA)
  • Hall/Mr Elements (AREA)
  • Recording Or Reproducing By Magnetic Means (AREA)
  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)
  • Measuring Volume Flow (AREA)
  • Electronic Switches (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小型、高感度、高
速応答、低消費電力形の磁気センサに関するものであ
る。更に詳しくは、コンピュータ及び情報機器の磁気記
録ヘッドやロータリエンコーダ用磁気センサヘッド、フ
ァクトリオートメーションの物流計測や非破壊磁気探傷
用の磁気センサヘッドなどの高性能マイクロ磁気センサ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンピュータや情報機器は、マルチメデ
ィア技術に対応して記憶容量を飛躍的に高めることが要
求されており、磁気ディスクでは、磁気ヘッドを磁気抵
抗効果(MR)素子に置き換える動きが急である。また
巨大磁気抵抗効果(GMR)を高感度磁気ヘッドとして
用い、2010年頃には1インチ四方で10ギガビット
のハードディスクを期待する動きもある。それ以上の高
密度ディスクに対応できる磁気ヘッドとしては、磁気イ
ンピーダンス(MI)素子が有望視されている。
【0003】また、例えば、多くの工業計測・制御分野
や医用電子、環境、防災、非破壊磁気検査などの計測分
野では、磁界の強さでマイクロガウス〜数ガウス、周波
数で0〜10メガヘルツの磁界を検出する要求が非常に
高まっている。一方、ヨーロッパ連合では、平成8年1
月から電子機器の電磁雑音発生、被爆に関する規制が開
始され、微弱電磁波のセンサの要求が広がっている。
【0004】このような電磁波の大きさと周波数の磁界
を検出するセンサ素子は、ホール素子やMR素子ではマ
イクロ寸法ヘッドであるが、感度が不足しており、フラ
ックスゲートセンサでは応答速度が不足している。ま
た、フラックスゲートセンサでは、マイクロ寸法ヘッド
にすると感度も著しく不足する。これに対して、本願発
明者の発明による磁気インピーダンス(MI)素子(特
開平7−181239号公報)は、マイクロ寸法ヘッド
でマイクロガウスの分解能、1メガヘルツの高速応答性
を示し、要求される磁界の検出の広い領域をカバーする
ものである。消費電力は、30〜50mW程度で低消費
電力である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記したMIマイクロ
磁気センサは、マイクロガウスの高分解能、1メガヘル
ツの高速応答性を兼備する新高性能センサであり、産業
界の多くの分野で新しく要求されている磁気検出の技術
課題の多くを解決する性能を有している。したがって、
現在まで大量に使用されているMR素子やホール素子及
びフラックスゲートセンサは、近い将来MI素子に置き
換えられ、システムの高度化が進められて行くことが予
想される。
【0006】しかしながら、この過程で解決すべきいく
つかの課題がある。その課題の1つは、MI素子が高周
波技術を要するためのセンサ回路の設計に問題があり、
その課題の他の1つは、MI素子を多数個使用する場合
の消費電力の問題である。前者に対しては、これまでコ
ルピッツ発振回路やマルチバイブレータ発振回路などで
高周波発振型磁気ヘッドを構成することにより基本的に
解決されている。
【0007】しかし、電子回路素子数のより一層の減少
を図ることが望ましい。後者の問題は、現在1個のMI
素子当たりの消費電力が30〜50mWであるので、セ
ンサデバイス単体としては十分な低消費電力性を示して
いるが、情報機器分野などで多数個使用する場合、更に
低消費電力性(例えば1mW以下)が必要になると考え
られる。
【0008】これらの課題を解決する手段としては、ま
ず、トランジスタとしてバイポーラトランジスタ(BP
T)の代わりに、電界効果トランジスタ(FET,MO
SFET)を使用することが考えられるが、磁性体の機
能を十分に発揮させるためには、一般に磁性体に数mA
以上の励磁電流を通電する必要があるので、単純にBP
TをFET,MOSFETに置き換えても問題は解決で
きない。
【0009】本発明は、上記問題点を解決するために、
センサ回路として相補形MOSFET(CMOS)発振
回路を用い、CMOSの過渡状態の鋭いパルス電流(5
〜8ナノ秒幅)で、アモルファスワイヤなどのMI素子
を十分に励磁し、定常状態ではCMOSには電流が流れ
ない特性を利用して、低消費電力性を達成し得る磁気セ
ンサを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、 〔1〕磁気センサにおいて、直流電源と、PMOSFE
とNMOSFETが直列に接続された2個のCMOS
インバータと抵抗とコンデンサによって構成されたマル
チバイブレータ回路と、磁気インピーダンス素子とを備
え、前記CMOSインバータのスイッチング時の過渡状
態で流れるナノ秒のオーダーの時間幅の鋭いパルス電流
(VDD=2Vで約20mAピーク)を前記磁気インピー
ダンス素子に通電することにより、前記磁気インピーダ
ンス素子を十分に励磁し、定常状態では前記CMOSイ
ンバータにより電流を遮断し、低消費電力で外部磁界を
検出するようにしたものである。
【0011】〔2〕上記〔1〕記載の磁気センサにおい
て、前記マルチバイブレータ回路として自己発振回路を
用いるようにしたものである。 〔3〕上記〔2〕記載の磁気センサにおいて、前記自己
発振回路として無安定マルチバイブレータ回路を用いる
ようにしたものである。この場合、MI素子は電源ライ
ンに挿入するので、MI素子の挿入は、発振条件には影
響を与えない。
【0012】従って、発振動作は安定である。 〔4〕上記〔1〕記載の磁気センサにおいて、前記磁気
インピーダンス素子の出力端子にショットキーバリアダ
イオードSBDと、検波回路を接続して出力電圧を得る
ようにしたものである。 〔5〕上記〔1〕記載の磁気センサにおいて、前記磁気
インピーダンス素子を、第1の前記マルチバイブレータ
回路の出力端子に接続される第1の磁気インピーダンス
素子と、第2の前記マルチバイブレータ回路の出力端子
に接続される第2の磁気インピーダンス素子とを設け
て、前記第1の磁気インピーダンス素子と第2の磁気イ
ンピーダンス素子との磁界の差を検出するようにしたも
のである。
【0013】上記したように、構成したので、 〔A〕CMOS動作の特徴である過渡状態の鋭いパルス
電流をMI素子の表皮効果励磁に利用することによっ
て、超低消費電力で高速応答が可能になり、高感度、高
安定な磁界センサを得ることができる。 〔B〕センサ回路として相補形MOSFET(CMO
S)発振回路を用い、CMOSの過渡状態の鋭いパルス
電流(5〜8ナノ秒)でアモルファスワイヤなどのMI
素子を十分に励磁し、定常状態ではCMOSには電流が
流れない特性を利用して20μW〜0.5mWの超低消
費電力化を図ることができる。
【0014】〔C〕このCMOS発振回路としては、C
MOSインバータ2個による無安定マルチバイブレータ
回路を用いる。CMOSはPMOSとNMOSの閾値の
温度変化の係数が互いに逆の関係にあるため、温度安定
性が高いこと、さらにMI素子は電源ラインに挿入する
ため発振に影響を与えないので、安定なセンサ回路を構
成することができる。
【0015】〔D〕MI素子としては、直径が30ミク
ロン以下のアモルファスワイヤ及び、スパッタによるア
モルファス薄膜素子などのマイクロ寸法のMI素子を用
いることができる。 〔E〕このCMOSの過渡状態のパルス電流によるMI
素子の誘起電圧波形も鋭いパルス波形であるので、検出
磁界の変化に対する応答がサンプリング定理により、C
MOSマルチバイブレータ発振周波数に一致することに
なり、高速応答が可能な磁気センサを得ることができ
る。
【0016】〔F〕CMOSMIマイクロ磁気センサは
消費電力が著しく小さく回路自身の自己加熱が非常に小
さい。このため温度安定性が高く、自己発生電気雑音も
小さいため磁界検出時に高いS/N比が得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。図1はCMOSイン
バータによるマルチバイブレータ発振回路を用いたMI
マイクロ磁気センサを構成する基礎回路の説明図であ
り、図1(a)はCMOSインバータ回路(NOT回
路)、図1(b)はその論理(NOT)ゲート記号を示
す図、図1(c)は2個のCMOSインバータと抵抗
R、コンデンサCによる無安定マルチバイブレータ回路
とその電源ラインにMI素子を挿入したMIマイクロセ
ンサの基礎回路を示す図である。
【0018】図1(a)に示すように、PMOSFET
1とNMOSFET2が直列に接続されるCMOSイン
バータ(反転増幅回路)〔図1(b)参照〕3を設け、
図1(c)に示すように、上記CMOSインバータ3を
2個直列に設けるとともに、抵抗R、コンデンサCを接
続することによって無安定マルチバイブレータ回路を構
成し、このマルチバイブレータ回路において、CMOS
のオンとオフの過渡状態で電源ラインに流れる数ナノ秒
幅の鋭いパルス電流を、アモルファスワイヤなどのMI
素子5に通電するよう、MI素子5をCMOSとアース
の間に挿入する。なお、MI素子5は、図示しないが、
直流電源電圧VCCとCMOSとの間に挿入するようにし
てもよい。
【0019】ここで、より具体的に回路動作を説明す
る。図1(c)で、マルチバイブレータの定常発振状態
では、左側のCMOSインバータの入力電圧V1 及び
側のCMOSインバータの出力電圧V0 が零(またはV
cc)のときは、左側のCMOSインバータの出力電圧で
り右側のCMOSインバータの入力電圧であるV2
cc(または零)である。
【0020】マルチバイブレータのインバータのスイッ
チング(転流)は、入力電圧が閾値電圧Vthより大きい
場合は、pMOSがオフ、nMOSがオン(飽和)にな
り、一方、入力電圧が閾値電圧Vthより小さい場合は、
pMOSがオン(飽和)、nMOSはオフになることに
よって行われる。閾値電圧Vthは直流電源電圧Vccの3
0〜60%である。
【0021】マルチバイブレータ回路では、電圧V1
0 がVccで、電圧V2 が零になった直後、Vcc−V0
−C−R−V2 −アースの経路でCが充電されて行き、
電圧V1 がVccから零に向かって約CRの時定数で閾値
電圧Vthまで減少してくると、左側のCMOSインバー
タ3がスイッチして電圧V2 がVccへスイッチし、右側
のCMOSインバータ3がスイッチしてV0 が零にスイ
ッチする。
【0022】すると、次いで、Vcc−V2 −R−C−V
0 −アースの経路でCが逆方向に約CRの時定数で充電
されて行き、V1 が閾値電圧Vth以上に達すると、左側
のCMOSインバータがスイッチしてV2 が零、V0
ccにスイッチする。このスイッチングを繰り返して、
0 は周波数が約1/2.2CRでVccと零を交互に繰
り返す方形波電圧となる。このCMOSマルチバイブレ
ータ発振回路では、CMOSインバータのスイッチから
次のスイッチまでの定常状態では、pMOSとnMOS
のどちらか一方は必ずオフであるから、電源電流は零で
ある。しかし、CMOSインバータのスイッチ時には、
数ナノ秒の短時間であるが、pMOSとnMOSが同時
にオン(不飽和)となり鋭いパルス状の電源電流が流れ
る。
【0023】したがって、このパルス電流をアモルファ
スワイヤなどのMI素子5に通電すれば、表皮効果を利
用した磁気−インピーダンス効果を発生させることがで
き、同時に電力消費の発生時間がマルチバイブレータ発
振の1周期当り数ナノ秒に限定された超低消費電力のマ
イクロ磁気センサが構成されることになる。ここで、M
I素子に関しては、本願発明者は先に、磁性細線に高周
波電流を通電して表皮効果を利用する高感度で、高速応
答が可能なマイクロ寸法ヘッド磁気センサ素子「磁気イ
ンピーダンス(MI)素子」を既に提案している(特開
平7−181239号公報参照)。
【0024】このMI素子は、直径20〜50ミクロン
のアモルファスワイヤなどの細長磁性体や、厚さ1〜4
μmのアモルファス磁性薄膜などは、このCMOSの過
渡状態の鋭いパルス電流で表皮効果を生じ、これらの磁
性体の長さ方向に印加される外部磁界Hexに対してイ
ンピーダンスが敏感に増加する磁気インピーダンス効果
を示す。
【0025】CMOSのオンまたはオフの定常状態では
電流は流れないので、直流電源の消費電力は非常に小さ
い。CMOSの過渡状態のパルス電流のパルス幅(5〜
8ナノ秒)はマルチバイブレータの発振周波数f≒0.
45/CRによらないので、MI効果すなわち磁界検出
感度は発振周波数によらずほぼ一定である。したがっ
て、発振周波数を低くすると、一周期内の電源電流の平
均値は小さくなり、磁界検出感度は減少せず、消費電力
は小さくなる。
【0026】このように、CMOS発振回路において、
CMOS過渡状態の鋭いパルス電流をMI素子に通電す
る方法により、マイクロ寸法ヘッドを持ち、高感度で、
高速応答が可能な、著しい低消費電力型の新しい高性能
磁気センサを提供することができる。図2は本発明の第
2実施例を示すロータリエンコーダ用のCMOS−MI
磁界センサの回路図、図3はそのCMOS−MI磁界セ
ンサの出力電圧を示す図であり、図3(a)は外部磁界
Hexが0の場合のCMOS−MI磁界センサの出力電
圧を、図3(b)は2Oeの外部磁界Hexが印加され
た場合のCMOS−MI磁界センサの出力電圧を、それ
ぞれ示している。また、図4はそのCMOS−MI磁界
センサの外部磁界Hex〔Oe〕に対する検波電圧Eo
〔mV〕の特性を示す図である。
【0027】このCMOS−MI磁界センサは、図2に
示すように、PMOSFETとNMOSFETからなる
CMOSインバータ11と12とを直列に接続するとと
もに、抵抗R、コンデンサCによってマルチバイブレー
タ回路(図1参照)13を構成し、このマルチバイブレ
ータ回路13において、CMOSのスイッチングの過渡
状態で流れる数ナノ秒の鋭いパルス電流をアモルファス
ワイヤなどのMI素子15に通電するよう、MI素子1
5をCMOSとアースの間に挿入する。この部分の回路
構成は、図1と同様である。
【0028】すなわち、このCMOS−MI磁界センサ
は、応答時間が約7.5ナノ秒の高速CMOSインバー
タ6個を内蔵する市販のICチップを使用して、その内
の2個のインバータ11,12と抵抗R、コンデンサC
によって構成した無安定マルチバイブレータ回路13
と、アース間に直径20μm、長さ2mmの零磁歪アモ
ルファスワイヤ(冷間線引後、1kg/mm2 の張力下
で470℃、1分間加熱冷却)をMI素子15として挿
入したCMOS−MI磁界センサである。
【0029】直流電源電圧VCCを5Vとすると、MI素
子15には周期的に半値幅が約8ナノ秒、約20mAの
鋭いパルス電流が流れ、この鋭いパルス電流による表皮
効果によって、図3に示すように、MI素子15の両端
間の誘起パルス電圧の高さVpは磁気インピーダンス効
果によって、外部磁界Hexに対して約70%/Oeの
高い変化率を示す。外部磁界Hexの増減に対するVp
の変化はほとんどヒステリシスを示さないが、これはア
モルファスワイヤを円周方向に保磁力以上に励磁できる
パルス電流が与えられているためである。
【0030】この外部磁界Hexによって高さ変調され
たパルス電圧は、ショットキーバリアダイオードSBD
16と抵抗R1 ,コンデンサC1 の検波回路17でピー
クホールドされ、外部磁界Hexに比例した検波電圧E
oとなる。ここで、マルチバイブレータ13の発振周波
数f0 は直流電源電圧VCCに比例し、f0 ≒0.45/
RCであり、図4の場合、C=100pF,R=20k
Ωのとき、約220kHzである。直流電源電圧VCC
2.5Vのとき、電源電流の平均値は約0.19mAで
あるので、電源消費電力は約0.48mWと非常に小さ
い値となる。なお、CMOSとしては74AC04を、
検波回路17の抵抗R1 は510kΩ、コンデンサC1
は1000pFである。
【0031】MI素子にバイアス磁界を印加しない場合
は、検波電圧Eoは外部磁界Hexに対して対称形にな
り、ロータリエンコーダのように磁極の正負によらず電
圧変化を検出する場合に都合が良い。直流バイアス磁界
をMI素子に印加すると、検波電圧Eoは外部磁界He
xに比例した線形磁界センサとなる。図5は本発明の第
3実施例を示すCMOS−MI磁界センサ回路図、図6
はその磁界センサにより、ロータリエンコーダ用リング
磁石(19mm直径、1000極着磁)の表面磁界をリ
ング磁石駆動モータのロータ磁界を2個のMI素子で相
殺しつつ検出した波形図である。
【0032】図5において、アモルファスワイヤMI素
子21はCMOSマルチバイブレータ13のアースライ
ンに、アモルファスワイヤMI素子22はCMOSマ
ルチバイブレータ14のアースラインとの間にそれぞ
れ挿入され、それぞれ同方向に直流磁界バイアスが与え
られ、アースラインとの磁界の差を検出することが
できる。
【0033】なお、MI素子としてのアモルファスワイ
ヤは20μm径、1mm長の零磁歪ワイヤを用い、CM
OSマルチバイブレータ回路のパラメータは、図2の場
合と同様である。なお、23,24はショットキーバリ
アダイオードSBD、25,26は抵抗R1 ,コンデン
サC1 の検波回路、27は差動増幅器である。CMOS
マルチバイブレータの発振周波数は、約300kHz、
直流電源電圧VCCは5Vである。
【0034】なお、各図における回路部品の値は、一例
を示したに過ぎない。また、本発明は上記実施例に限定
されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変
形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するも
のではない。例えば、電源ラインのパルス電流を利用せ
ず、マルチバイブレータ発振の方形波電圧を微分回路で
パルス電圧に変換した電圧を利用するようにしてもよ
い。
【0035】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、次のような効果を奏することができる。 〔A〕CMOS動作の特徴である過渡状態の鋭いパルス
電流をMI素子の表皮効果励磁に利用することによっ
て、超低消費電力で高速応答が可能になり、高感度、高
安定なマイクロ磁界センサを得ることができる。
【0036】〔B〕センサ回路として相補形MOSFE
T(CMOS)発振回路を用い、CMOSの過渡状態の
鋭いパルス電流(5〜8ナノ秒)でアモルファスワイヤ
などのMI素子を十分に励磁し、定常状態ではCMOS
には電流が流れない特性を利用して20μW〜0.5m
Wの超低消費電力化を図ることができる。 〔C〕このCMOS発振回路としては、CMOSインバ
ータ2個による無安定マルチバイブレータ回路を用い
る。CMOSはpMOSとnMOSの閾値の温度変化の
係数が互いに逆の関係にあるため、温度安定性が高いこ
と、さらにMI素子は電源ラインに挿入するため発振に
影響を与えないので、安定なセンサ回路を構成できる利
点がある。
【0037】〔D〕MI素子としては、直径が30ミク
ロン以下のアモルファスワイヤ及び、スパッタによるア
モルファス薄膜素子などのマイクロ寸法のMI素子を用
いることができる。 〔E〕このCMOSの過渡状態のパルス電流によるMI
素子の誘起電圧波形も鋭いパルス波形であるので、検出
磁界の変化に対する応答がサンプリング定理により、C
MOSマルチバイブレータ発振周波数に一致することに
なり、高速応答センサになる利点がある。
【0038】〔F〕電池で動作させることや、小型太陽
電池と小型蓄電池の組み合わせで動作させることができ
る携帯性、エネルギー自立性に富む高性能マイクロ磁界
センサを得ることができる。 〔G〕CMOSMIマイクロ磁気センサは消費電力が著
しく小さく回路自身の自己加熱が非常に小さい。このた
め温度安定性が高く、自己発生電気雑音も小さいため磁
界検出時に高いS/N比が得られる。
【0039】このように、本発明の磁気センサは、コン
ピュータ・情報機器をはじめ多くの産業分野で必要な高
周波の微弱磁界の検出や高精度の方位や角度の検出、微
小磁石等と組み合わせた変位や速度、加速度の検出など
に広く使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すCMOS−MI磁界
センサの構成を示す図である。
【図2】本発明の第2実施例を示すロータリエンコーダ
用のCMOS−MI磁界センサ回路図である。
【図3】本発明の第2実施例を示すCMOS−MI磁界
センサの出力電圧を示す図である。
【図4】本発明の第2実施例を示すCMOS−MI磁界
センサの外部磁界Hexに対する検波電圧Eoの特性を
示す図である。
【図5】本発明の第3実施例を示すCMOS−MI磁界
センサ回路図である。
【図6】本発明の第3実施例を示すCMOS−MI磁界
センサにより、ロータリエンコーダ用リング磁石の表面
磁界をリング磁石駆動モータのロータ磁界を相殺しつつ
検出した波形図である。
【符号の説明】
1,3,11,13 PMOSFET 2,4,12,14 NMOSFET 5,15,21,22 MI素子 16,23,24 ショットキーバリアダイオードS
BD 17,25,26 R1 ,C1 の検波回路 27 差動増幅器 R 抵抗 C コンデンサ

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)直流電源と、 (b)PMOS電界効果トランジスタとNMOS電界効
    トランジスタが直列に接続された2個のCMOSイン
    バータと抵抗とコンデンサによって構成されたマルチバ
    イブレータ回路と、 (c)磁気インピーダンス素子とを備え、 (d)前記CMOSインバータのスイッチング時の過渡
    状態で流れるナノ秒のオーダーの時間幅の鋭いパルス電
    流を前記磁気インピーダンス素子に通電することによ
    り、前記磁気インピーダンス素子を十分に励磁し、定常
    状態では前記CMOSインバータにより電流を遮断し、
    低消費電力で外部磁界を検出することを特徴とする磁気
    センサ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の磁気センサにおいて、前
    記マルチバイブレータ回路として自己発振回路を用いる
    ことを特徴とする磁気センサ。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の磁気センサにおいて、前
    記自己発振回路として無安定マルチバイブレータ回路を
    用いることを特徴とする磁気センサ。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の磁気センサにおいて、前
    記磁気インピーダンス素子の出力端子にショットキーバ
    リアダイオードと、検波回路を接続して出力電圧を得る
    ことを特徴とする磁気センサ。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の磁気センサにおいて、前
    記磁気インピーダンス素子を、第1の前記マルチバイブ
    レータ回路の出力端子に接続される第1の磁気インピー
    ダンス素子と、第2の前記マルチバイブレータ回路の出
    力端子に接続される第2の磁気インピーダンス素子とを
    設けて、前記第1の磁気インピーダンス素子と第2の磁
    気インピーダンス素子との磁界の差を検出することを特
    徴とする磁気センサ。
JP08149427A 1996-06-11 1996-06-11 磁気センサ Expired - Lifetime JP3091413B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08149427A JP3091413B2 (ja) 1996-06-11 1996-06-11 磁気センサ
US08/870,315 US5982175A (en) 1996-06-11 1997-06-06 Magnetic sensor with CMOS multivibrator
EP97109476A EP0813070B1 (en) 1996-06-11 1997-06-11 Magnetic sensor with CMOS multivibrator
DE69734128T DE69734128T2 (de) 1996-06-11 1997-06-11 Magnetischer Fühler mit CMOS-Multivibrator

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08149427A JP3091413B2 (ja) 1996-06-11 1996-06-11 磁気センサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09329655A JPH09329655A (ja) 1997-12-22
JP3091413B2 true JP3091413B2 (ja) 2000-09-25

Family

ID=15474878

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP08149427A Expired - Lifetime JP3091413B2 (ja) 1996-06-11 1996-06-11 磁気センサ

Country Status (4)

Country Link
US (1) US5982175A (ja)
EP (1) EP0813070B1 (ja)
JP (1) JP3091413B2 (ja)
DE (1) DE69734128T2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4418040B2 (ja) * 1998-10-01 2010-02-17 アルプス電気株式会社 磁気センサ
KR100666292B1 (ko) * 2003-08-25 2007-01-11 아이치 세이코우 가부시키가이샤 자기 센서
US7145321B2 (en) 2005-02-25 2006-12-05 Sandquist David A Current sensor with magnetic toroid
CN100508389C (zh) * 2005-08-08 2009-07-01 晶豪科技股份有限公司 脉冲产生器和脉冲产生方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3719835A (en) * 1971-12-01 1973-03-06 Motorola Inc Variable delay,mos,monostable pulse generating circuit
US4104619A (en) * 1976-10-01 1978-08-01 General Electric Company Smoke detector
DE2753871C2 (de) * 1976-12-03 1982-02-25 Tokyo Shibaura Electric Co., Ltd., Kawasaki, Kanagawa Elektronische Temperaturmeßschaltung
US4305034A (en) * 1979-04-09 1981-12-08 Hughes Aircraft Company Magnetic field intensity measuring device with frequency change indication
DE69029153T2 (de) * 1989-01-18 1997-06-19 Nippon Denso Co Vorrichtung zur magnetischen Detektion und Vorrichtung zur Detektion einer physikalischen Grösse, die sie verwendet
EP0640840B1 (en) * 1993-08-25 2002-10-30 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Magnetic field sensing method and apparatus
JP3197414B2 (ja) * 1993-12-22 2001-08-13 科学技術振興事業団 磁気インピーダンス効果素子
JP3096413B2 (ja) * 1995-11-02 2000-10-10 キヤノン電子株式会社 磁気検出素子、磁気センサー、地磁気検出型方位センサー、及び姿勢制御用センサー

Also Published As

Publication number Publication date
EP0813070B1 (en) 2005-09-07
DE69734128T2 (de) 2006-06-29
JPH09329655A (ja) 1997-12-22
EP0813070A2 (en) 1997-12-17
DE69734128D1 (de) 2005-10-13
US5982175A (en) 1999-11-09
EP0813070A3 (en) 2000-03-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6809515B1 (en) Passive solid-state magnetic field sensors and applications therefor
JP3197414B2 (ja) 磁気インピーダンス効果素子
Mohri et al. Amorphous wire and CMOS IC based sensitive micro-magnetic sensors utilizing magneto-impedance (MI) and stress-impedance (SI) effects and applications
US6809516B1 (en) Passive magnetic field sensors having magnetostrictive and piezoelectric materials
Kanno et al. Amorphous wire MI micro sensor using C-MOS IC multivibrator
US5994899A (en) Asymmetrical magneto-impedance element having a thin magnetic wire with a spiral magnetic anisotropy
US8816683B2 (en) Magnetic field sensing methods and megnetic field sensing apparatuses using tunneling magneto-resistor devices
JPH09133742A (ja) 磁界センサ
WO2003107017A1 (ja) 磁気ブリッジ型電流センサー及び磁気ブリッジ型電流検出方法、並びに、前記センサーと検出方法に用いる磁気ブリッジ
JP2001281308A (ja) 磁気センサ及び位置検出装置
JP3645116B2 (ja) 磁気インピーダンス効果マイクロ磁気センサ
JP2015527565A (ja) スピントルク型磁気センサー
JPH0875835A (ja) 磁気インピーダンス素子および磁気検出回路
JP3091413B2 (ja) 磁気センサ
JP5013075B2 (ja) 磁気検出装置
JPH0982082A (ja) 双安定磁気素子及びその製造方法
Hauser et al. Wirelessly interrogable magnetic field sensor utilizing giant magneto-impedance effect and surface acoustic wave devices
JP3272423B2 (ja) 磁気インダクタンス素子の製造方法、磁気インダクタンス素子、磁界センサ、および磁気スイッチハイブリッドicデバイス
JP2001281313A (ja) 磁界センサー、それを用いた磁気式エンコーダー、及び磁気ヘッド
JP3341036B2 (ja) 磁気センサ
US20230204692A1 (en) Magnetic sensor using spin orbit torque and sensing method using same
JP3272397B2 (ja) 磁気インダクタンス素子
JP4541136B2 (ja) 磁性体検出センサ及び磁性体検出ラインセンサ
Takayama et al. Integrated thin film magneto-impedance sensor head using plating process
US3735369A (en) Magnetic memory employing force detecting element

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20000711

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070721

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080721

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080721

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090721

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090721

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100721

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110721

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110721

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120721

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120721

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130721

Year of fee payment: 13

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term