JP3091329B2 - 固体レーザー装置 - Google Patents

固体レーザー装置

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JP3091329B2
JP3091329B2 JP04241767A JP24176792A JP3091329B2 JP 3091329 B2 JP3091329 B2 JP 3091329B2 JP 04241767 A JP04241767 A JP 04241767A JP 24176792 A JP24176792 A JP 24176792A JP 3091329 B2 JP3091329 B2 JP 3091329B2
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康夫 北岡
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光情報処理分野あるい
は光応用計測制御分野において使用する固体レーザー装
置に関し、縦モードが単一で安定かつ高効率なコヒーレ
ント光を放射することができる固体レーザー装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザーを励起光源として用い、
近赤外光を得たり、あるいは非線形光学結晶を用いた高
効率波長変換によりグリーン光源またはブルー光源を得
ることが、光情報処理分野や光応用計測制御分野等で要
求されている。特に、光ディスクの高密度記録や画像処
理等には短波長の光源が要求されている。
【0003】ここで得られる出力光は、横モードがガウ
シアンで回折限界近くまで集光でき、縦モードが単一で
あり、さらに出力が数mW程度で、周波数的にも時間的
にも安定であることが必要とされる。半導体レーザーを
励起用光源としてmW(ミリワット)以上の安定な短波
長光源を得るには、半導体レーザー励起の固体レーザー
装置の共振器内部に、非線形光学材料からなる波長変換
装置を挿入して高調波を得る内部共振器型が有力であ
る。
【0004】図5に、短波長光源を構成する半導体レー
ザー励起の内部共振器型の固体レーザー装置の概略構成
図を示す。図5において、半導体レーザー501から放
射された光は、コリメートレンズ502により平行ビー
ムに変換され、フォーカシングレンズ503によりレー
ザー媒体504に集光される。レーザー媒体504は、
YVO4 からなる厚み1.0mmの無機光学活性物質
(結晶)にNdを2%ドープしたものである。
【0005】レーザー媒体504の端面505には、半
導体レーザー501の波長(809nm) に対し無反射
(AR)コートを施すとともに、発振波長(1.064
μm)および高調波の波長(532nm) に対し高反射
(HR)コートを施している。また、レーザー媒体50
4の端面506には、波長1.064μmおよび波長5
32nmに対しARコートを施している。
【0006】曲率無限大の出力ミラー(平面出力ミラ
ー)507には、波長1.064μmに対しHRコート
を施してあり、出力ミラー507とレーザー媒体504
の端面505とで基本波1.064μmの共振器を構成
している。共振器長は10mmであった。そして、共振
器内部に挿入された非線形光学材料KTP(KTiOP
4 )からなる波長変換装置508で波長変換された高
調波(0.532μm)が出力ミラー507から得られ
る。
【0007】実際に、半導体レーザー501からレーザ
ー媒体504へ入射した50mWの出力光に対し、出力
ミラー507を通して0.5mWのグリーン光が出射さ
れた。このときの出射光(グリーン光)は、縦モードお
よび横モードともにシングルモードであった。また、図
5の光学系において、出力ミラー507の曲率だけを5
0mmに変更して球面出力ミラーとしたときに、50m
Wの入力レーザー光に対し3mWのグリーンの出力光が
得られ、高効率化を図ることができた。このときの発振
の縦モードをファブリ・ペロー・スペクトル・アナライ
ザで測定した。得られた縦モードスペクトルを図6に示
す。
【0008】ファブリ・ペロー・スペクトル・アナライ
ザは、フィネス(F)が100で、共振周波数の相互間
隔つまりフリー・スペクトラム・レンジ(FSR・Δ
ν)が300GHzであり、図6はFSRだけ離れた同じ
縦モードスペクトルを表している。図6から、図5の光
学系において、出力ミラー507の曲率を50mmにし
た場合、大きなスペクトルの横に小さいスペクトルが出
ていることから、この共振器で発振する縦モードは2本
あり、単一化されていないことがわかる。
【0009】さらに、Ndドープ量が2%のYVO
4 (無機光学活性物質)からなるレーザー媒体504に
おいて、厚みを0.5mmに薄くすると縦モードの単一
化が図れた。しかし、このとき、50mWの入力レーザ
ー光に対し2.0mWのグリーンの出力光しか得られ
ず、1.0mm厚のレーザー媒体(Ndドープ量が2%
のYVO4 からなる)を用いた場合に比べて効率が低下
した。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】固体レーザー装置にお
いて、発振したレーザー光の縦モードスペクトルを単一
化する方法には(1) 共振器長を1mm以下に短くす
る、(2) 出力ミラー507の曲率を無限大にする、
(3) レーザー媒体504の厚みを薄くする、などが
考えられる。
【0011】しかし、図5に概略構成図を示した従来の
固体レーザー装置においては、レーザー媒体504と出
力ミラー507との距離(共振器長)は、非線形光学材
料からなる波長変換装置508が共振器内部に存在する
ため、1mm以下にすることは不可能である。一方、出
力ミラー507の曲率を無限大にすると、曲率が50m
m程度の出力ミラーを用いた共振器の場合よりも光の閉
じこめが弱く、効率が低くなってしまう。
【0012】また、レーザー媒体504の厚みを薄くし
て縦モードの単一化を図ろうとすると、2%程度の少な
いNdドープ量では、効率が低くなってしまう。本発明
の目的は、発振したレーザー光の縦モードスペクトルを
単一とし、かつ高効率発振または高効率波長変換を実現
することができる固体レーザー装置を提供することであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の固体レー
ザー装置は、励起用半導体レーザーと、希土類元素が少
なくとも3重量%ドープされた無機光学活性物質からな
る厚みが0.5mm以下のレーザー媒体とレーザー媒体
に対して離間配置された単独の球面出力ミラーとからな
る共振器と、励起用半導体レーザーからの出射光をレー
ザー媒体の端面へ導く結合光学系とを備えている。
【0014】請求項2記載の固体レーザー装置は、励起
用半導体レーザーと、希土類元素が少なくとも3重量%
ドープされた無機光学活性物質からなる厚みが0.5m
m以下のレーザー媒体とレーザー媒体に対して離間配置
された単独の球面出力ミラーとからなる共振器と、励起
用半導体レーザーからの出射光をレーザー媒体の端面へ
導く結合光学系とを備え、共振器が非線形光学材料から
なる波長変換装置を球面出力ミラーに対して離間配置状
態で有している。
【0015】請求項3記載の固体レーザー装置は、請求
項1または請求項2における無機光学活性物質をYVO
4 としている。請求項4記載の固体レーザー装置は、請
求項1または請求項2における希土類元素をNdまたは
Ndを主体とするものとしている。請求項5記載の固体
レーザー装置は、請求項1または請求項2記載における
無機光学活性物質をYVO4 とし、希土類元素をNdと
している。
【0016】
【作用】この発明の構成によれば、NdまたはNdを主
体とする希土類元素をドープしたYVO4 等の無機光学
活性物質からなるレーザー媒体の厚みを0.5mm以下
にすることで、曲率をもつ出力ミラーにしても縦モード
が単一モードの発振を実現できる。このため、高効率で
安定なレーザー光が得られる。また、希土類元素のドー
プ量を3重量%以上にすることで吸収長を短くでき、さ
らに高効率発振を可能とする。
【0017】また、球面出力ミラーがレーザー媒体に対
して離間配置、つまり別置きされているので、共振器を
設計する際の自由度が高くなる。 また、レーザー媒体な
ど他の構成部材に直接コーティングすることによって球
面出力ミラーを形成する場合に比べて球面出力ミラーの
作成が容易である。また、共振器内に波長変換装置を設
けることにより、効率よく高調波光を得ることができ、
短波長光源が実現可能となる。
【0018】
【実施例】図1に、短波長光源を構成する半導体レーザ
ー励起の内部共振器型の固体レーザー装置の概略構成図
を示す。図1において、半導体レーザー101から放射
された光は、コリメートレンズ102により平行ビーム
に変換され、フォーカシングレンズ103によりレーザ
ー媒体104に集光される。レーザー媒体104は、Y
VO4 からなる厚み0.5mmの無機光学活性物質(結
晶)にNdを3%ドープしたものである。具体的には、
レーザー媒体104は、母材であるYVO4のイットリ
ウム(Y)を蛍光を発する元素であるNd3+に置換して
ドーピングしたものである。
【0019】レーザー媒体104の端面105には、半
導体レーザー101の波長(809nm) に対し無反射
(AR)コートを施すとともに、発振波長(1.064
μm)および高調波の波長(532nm) に対し高反射
(HR)コートを施している。また、レーザー媒体10
4の端面106には、波長1.064μmおよび波長5
32nmに対しARコートを施している。
【0020】曲率50mmの球面の出力ミラー107に
は、波長1.064μmに対しHRコートを施してあ
り、出力ミラー107とレーザー媒体104の端面10
5とで基本波1.064μmの共振器を構成している。
共振器長は10mmである。そして、共振器内部に挿入
された非線形光学材料KTP(KTiOPO4 )からな
る波長変換装置108で波長変換された高調波(0.5
32μm)が出力ミラー107から得られる。
【0021】実効的に、半導体レーザー101からレー
ザー媒体104に入射した50mWのレーザー出力光に
対し、出力ミラー107を通して10mWの高調波が得
られた。図2はレーザー媒体104へ入射するレーザー
出力光に対して得られた高調波出力を表している。比較
のため、Ndを2%ドープした厚み0.5mmのYVO
4 を用いたときの発振特性も図2に示す。
【0022】図2において、曲線A1 はNdを3%ドー
プした厚さ0.5mmの無機光学活性物質(YVO4
からなるレーザー媒体における入射レーザー光出力と高
調波出力との関係を示している。曲線A2 はNdを3%
ドープした厚さ0.3mmの無機光学活性物質(YVO
4 )からなるレーザー媒体における入射レーザー光出力
と高調波出力との関係を示している。曲線A3 はNdを
2%ドープした厚さ0.5mmの無機光学活性物質(Y
VO4 )からなるレーザー媒体における入射レーザー光
出力と高調波出力との関係を示している。
【0023】本実施例の固体レーザー装置の単一縦モー
ドでの発振効率は、従来のNdを2%ドープした厚み
0.5mmの無機光学活性物質(YVO4 )からなるレ
ーザー媒体と比較して、5倍程度の値が得られた。この
ときの発振の縦モードをファブリ・ペロー・スペクトル
・アナライザで測定した。得られた縦モードスペクトル
を図3に示す。ファブリ・ペロー・スペクトル・アナラ
イザは、フィネス(F)が100で、共振周波数の相互
間隔つまりフリー・スペクトラム・レンジ(FSR・Δ
ν)が300GHzであり、図3はFSRだけ離れた同じ
縦モードスペクトルを表している。
【0024】図1の概略構成図のような光学系に対し、
縦モードスペクトルは単一化が図れ、高効率な内部共振
器型SHG(第2高調波)光源が得られた。ここで、本
発明の固体レーザー装置について、従来のレーザー装置
と比較してその構成のポイントを以下に説明する。 (1) レーザー媒体の厚みを薄くすることによって縦
モードの単一化を可能にする。
【0025】(2) レーザー媒体の希土類元素(例え
ばNd)の濃度を上げることによって高効率化を図る。
まず、(1)の理由について、レーザー媒体の厚みと縦
モードスペクトルの関係を示した図4(a)〜(d)を
用いて説明する。いま、共振器内に一様なゲインがある
とする。同図(a)のような強度分布(第1モード)の
定在波のみが存在するとき、反転分布は同図(b)のよ
うになる。このとき、同図(c)のような強度分布を持
つ第2モードに対するゲイン分布は材料が空間的ホール
バーニングを生じるものとすると、同図(d)のように
なる。
【0026】図4(d)からわかるように、出力ミラー
からの距離を短くする、つまりレーザー媒体の厚みを薄
くすることで第2モードのゲインがなくなり、結果とし
て縦モードの単一化を行える。したがって、吸収長の短
い材料を用いることで第2モードの発振を抑制でき、か
つ高効率な発振が可能となる。つぎに、(2)の理由に
ついて説明する。
【0027】本実施例で用いたYVO4 のNdドープ量
を変化させたときの波長810nmに対する吸収長(吸
収係数の逆数)を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】表1から分かるように、Ndのドープ量を
多くすると、つまりNdドープ量が1.1at%(原子
%)より2.0at%の方が、また2.0at%より3.0
at%の方が吸収係数が大きくなって吸収長が短くなる。
このため、Ndドープ量の大きなYVO4 を用いると、
レーザー媒体の厚みを薄くすることによる発振効率の低
下を抑制できる。
【0030】図1の概略構成図で用いた無機光学活性物
質をYVO4 としたレーザー媒体104は、厚みが0.
5mmでNd濃度が3%のレーザー結晶であり、高効率
で縦モードの単一の固体レーザーや短波長光源が実現で
きることが上の説明から理解できる。本実施例ではNd
をドープしたYVO4 からなるレーザー媒体の結晶厚み
を0.5mmとしたが、図4の説明からも分かるよう
に、より薄いレーザー媒体を用いることによって、さら
に安定な縦モードの単一化を図ることができる。例え
ば、厚み0.3mmのときの発振特性を図2において曲
線A2 で示している。50mWの入射レーザー光出力に
対し7mWの高調波出力が得られ、厚み0.5mmのと
きと比べて30%程度発振効率は低下するが、単一縦モ
ードの安定性を考えると0.3mm厚の方が実用的であ
ると思われる。
【0031】結晶厚をさらに薄くすると、より安定な単
一モード発振が得られるが、0.1mm以下の結晶厚の
加工は困難であり、発振効率の低下も生じるためあまり
実用的ではない。また、本実施例では、3%のNdをド
ープしたYVO4 をレーザー媒体として用いたが、ドー
プ量を3%以上にすることで、さらに吸収係数を向上さ
せることができるため、高効率で安定な縦モード単一の
固体レーザーや短波長光源の実現が可能となる。
【0032】さらに、本実施例では、レーザー媒体にN
dドープのYVO4 を用いたが、以下の結晶をレーザー
結晶として用いてもよい。つまり、本発明において用い
られるレーザー媒体は、希土類元素の少なくとも1種が
ドープされた無機光学活性物質からなる。無機光学活性
物質としては、固体レーザー装置の分野において従来か
ら知られている種々のものを採用できる。例えば、結晶
では、YAG,LiSrF,LiCaF,YLF,NA
B,KNP,LNP,NYNB,NPP,GGG,Ca
2 ,CaWO4 ,MgF2 を挙げることができ、また
非結晶でガラス等を挙げることができるが、上記したY
VO 4 系の材料が好ましい。
【0033】一方、希土類元素としては、イオンの形で
表記すると、Pr3+,Nd3+,Eu 3+,Ho3+,E
3+,Tm3+,Yb3+,Sm2+,Dy2+,Tm2+,U3+
を挙げることができ、レーザー媒体としては、Nd3+
好ましい。なお、特に本実施例とは関係しないが、ドー
パントとしては、Cr3+,Ni2+,Co2+等の鉄族イオ
ンもある。
【0034】また、レーザー媒体の構成材料としては、
特に好ましいのは、以下に述べるNbドープYVO4
の無機光学活性物質である。このNbドープYVO4
のレーザー媒体においては、無機光学活性物質として、
YVO4 単独、またはYVO 4 を主成分としそれの10
0重量部あたり前記したような他の無機光学活性物質の
少なくと1種の0.001〜20重量部、好ましくは
0.01〜10重量部との混合体などであってもよい。
【0035】また、ドーパントとして用いる希土類元素
は、Nb単独、またはNbと他の希土類元素の少なくと
も1種との併用であってもよい。併用系の場合、希土類
元素の量は、Nbが100重量部あたり0.001〜2
0重量部、好ましくは0.01〜10重量部とする。な
お、YVO4 は、単独あるいは混合体のいずれで用いら
れるにせよ、YとVとの量比が必ずしも1対1である必
要はない。例えば、Yが1モル当り、Vは0.9〜1.
5モル、好ましくは0.95〜1.2モルの範囲内であ
ればよい。また、NbドープYVO4 系のレーザー媒体
は、通常の結晶育成方法、例えばベルヌーイ法,フロー
ティング法,フラックス法,引き上げ法等により製造す
ることができ、一般的に可及的に結晶度の高いものが好
ましい。現在は、フラックス法あるいは引き上げ法が行
われている。
【0036】NdドープYVO4 は、高度結晶体とは限
らない。また、結晶育成は、Y2 3 (99.999
%)とV2 5 (99.99%)とNd2 3 (99.
999%)とを用いて行うが、育成中にV2 5 が分解
蒸発し易いため、Vのモル比がNd+Yと1:1には完
全になっていない可能性があるが、特に問題はない。レ
ーザー媒体には、レーザーの特性に影響を及ぼさない程
度なら、不純物が含まれていてもよい。
【0037】上で説明したレーザー媒体を用いること
で、単一縦モードの近赤外光や波長変換により他の可視
光(赤色や青色等)を安定に得ることができる。つぎ
に、波長変換装置を構成する波長変換材料としては、本
実施例ではKTP(KTiOPO4 )を用いたが、有機
非線形光学材料や他の無機非線形光学材料、例えば、K
N(KNbO3 ),KAP(KAsOPO4 ),BB
O,LBOや、バルク型の分極反転素子(LiNb
3 ,LiTaO3 等)を使用することもできる。
【0038】また、上記実施例では、波長変換装置を共
振器内に挿入して高調波変換を行うものを挙げたが、波
長変換装置を有していない固体レーザー装置にも本願発
明を適用することにより、波長変換は行われないが、発
振したレーザー光の縦モードスペクトルを単一とし、か
つ高効率発振を可能とする効果が得られる。
【0039】
【発明の効果】この発明の固体レーザー装置によれば、
無機光学活性物質にドープする希土類元素を3重量%以
上とし、かつ希土類元素をドープした無機光学活性物質
からなるレーザー媒体の厚みを0.5mm以下としたの
で、高効率でかつ縦モードスペクトルが単一である発振
が可能となり、高効率で安定なレーザー光を得ることが
でき、光情報処理分野や光応用計測制御分野で必要とさ
れる低ノイズの安定な光源を実現することができる。
【0040】また、球面出力ミラーがレーザー媒体に対
して離間配置、つまり別置きされているので、共振器を
設計する際の自由度が高くなる。 また、レーザー媒体な
ど他の構成部材に直接コーティングすることによって球
面出力ミラーを形成する場合に比べて球面出力ミラーの
作成が容易である。また、共振器内に波長変換装置を設
けることにより、効率よく高調波光を得ることができ、
短波長光源が実現可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の固体レーザー装置の構成
を示す概略図である。
【図2】実施例における入射レーザー光強度と高調波出
力強度との関係を示す特性図である。
【図3】実施例におけるレーザー発振の縦モードスペク
トルを示す特性図である。
【図4】実施例におけるレーザー媒体の厚みと縦モード
スペクトルの関係を示す特性である。
【図5】従来例の固体レーザー装置の構成を示す概略図
である。
【図6】従来例におけるレーザー発振の縦モードスペク
トルを示す特性図である。
【符号の説明】
101 半導体レーザー 102 コリメートレンズ 103 フォーカシングレンズ 104 レーザー媒体 105 端面 106 端面 107 出力ミラー 108 波長変換装置
フロントページの続き (72)発明者 谷口 浩一 兵庫県尼崎市東向島西之町8番地 三菱 電線工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−283977(JP,A) 特開 平4−155978(JP,A) 特開 平4−229690(JP,A) 特開 平4−157777(JP,A) 実開 平4−97375(JP,U) 特表 平4−503429(JP,A) オプトロニクス 第9巻 第12号 (1990)p.55−64 IEEE JOURNAL OF Q UANTUM ELECTRONICS Vol.26 No.9(1990)p. 1457−1459 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01S 3/16 H01S 3/0941 H01S 3/108 - 3/109

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 励起用半導体レーザーと、希土類元素が
    少なくとも3重量%ドープされた無機光学活性物質から
    なる厚みが0.5mm以下のレーザー媒体と前記レーザ
    ー媒体に対して離間配置された単独の球面出力ミラーと
    からなる共振器と、前記励起用半導体レーザーからの出
    射光を前記レーザー媒体の端面へ導く結合光学系とを備
    えた固体レーザー装置。
  2. 【請求項2】 励起用半導体レーザーと、希土類元素が
    少なくとも3重量%ドープされた無機光学活性物質から
    なる厚みが0.5mm以下のレーザー媒体と前記レーザ
    ー媒体に対して離間配置された単独の球面出力ミラーと
    からなる共振器と、前記励起用半導体レーザーからの出
    射光を前記レーザー媒体の端面へ導く結合光学系とを備
    え、前記共振器が非線形光学材料からなる波長変換装置
    球面出力ミラーに対して離間配置状態で有する固体レ
    ーザー装置。
  3. 【請求項3】 無機光学活性物質がYVO4 である請求
    項1または請求項2記載の固体レーザー装置。
  4. 【請求項4】 希土類元素がNdまたはNdを主体とす
    るものである請求項1または請求項2記載の固体レーザ
    ー装置。
  5. 【請求項5】 無機光学活性物質がYVO4 であり、希
    土類元素がNdである請求項1または請求項2記載の固
    体レーザー装置。
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