JP3090352B2 - テープ巻き絶縁電線の製造方法 - Google Patents
テープ巻き絶縁電線の製造方法Info
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- JP3090352B2 JP3090352B2 JP03231372A JP23137291A JP3090352B2 JP 3090352 B2 JP3090352 B2 JP 3090352B2 JP 03231372 A JP03231372 A JP 03231372A JP 23137291 A JP23137291 A JP 23137291A JP 3090352 B2 JP3090352 B2 JP 3090352B2
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- Japan
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- tape
- polyamic acid
- film
- insulated wire
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- Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
- Organic Insulating Materials (AREA)
- Processes Specially Adapted For Manufacturing Cables (AREA)
- Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、接着剤層を持たない高
耐熱用ポリイミドテープ巻き絶縁電線の製造方法に関す
るものである。
耐熱用ポリイミドテープ巻き絶縁電線の製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来の高耐熱用絶縁電線は、フッ素樹脂
系の接着剤などの付いたカプトン(東レ・デュポン社
製)フィルムなどの市販のポリイミドテープを心線外周
に巻き付け、焼成したり、心線をポリイミドの前駆体で
あるポリアミック酸ワニスに直接浸漬した後、加熱・乾
燥イミド化することにより製造されているが、前者は接
着剤としてフッ素樹脂などを用いることから耐熱性が充
分とはいえず、また後者はワニス中に心線を浸漬するこ
とからポリイミド層の厚みを任意にコントロールするこ
とが難しかった。
系の接着剤などの付いたカプトン(東レ・デュポン社
製)フィルムなどの市販のポリイミドテープを心線外周
に巻き付け、焼成したり、心線をポリイミドの前駆体で
あるポリアミック酸ワニスに直接浸漬した後、加熱・乾
燥イミド化することにより製造されているが、前者は接
着剤としてフッ素樹脂などを用いることから耐熱性が充
分とはいえず、また後者はワニス中に心線を浸漬するこ
とからポリイミド層の厚みを任意にコントロールするこ
とが難しかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的とすると
ころは、ポリイミドの本来持っている耐アルカリ性、耐
溶剤性、耐熱性、電気特性をそのまま生かし、しかも延
伸したテープを巻き付けることにより優れたフィルム特
性を持つ接着剤層のないポリイミドテープ巻き絶縁電線
の製造方法を提供するものである。
ころは、ポリイミドの本来持っている耐アルカリ性、耐
溶剤性、耐熱性、電気特性をそのまま生かし、しかも延
伸したテープを巻き付けることにより優れたフィルム特
性を持つ接着剤層のないポリイミドテープ巻き絶縁電線
の製造方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、予め特定の温
度及び張力下で10%以上延伸させたポリアミック酸テー
プを心線外周に巻き付け、加熱・乾燥イミド化すること
を特徴とするテープ巻き絶縁電線の製造方法である。
度及び張力下で10%以上延伸させたポリアミック酸テー
プを心線外周に巻き付け、加熱・乾燥イミド化すること
を特徴とするテープ巻き絶縁電線の製造方法である。
【0005】即ち、離型フィルム上にもしくは離型ドラ
ム上にポリアミック酸溶液を塗布し、タックフリー状態
になるまで乾燥させ、ポリアミック酸フィルムを形成す
る。その後このフィルムは、離型フィルムもしくは離型
ドラムから剥離しアミック酸フィルムのみを特定の温度
及び張力下で10%以上延伸させた後、所定の幅にスリッ
トし、ポリアミック酸テープとする。ポリイミドの種類
によって効果の大きさは異なるが、一般に10%以上延伸
させることで引張強度、弾性率等のフィルム特性が向上
する。このテープを心線外周に巻き付けた後、充分に加
熱・乾燥させることによりイミド化を行う。
ム上にポリアミック酸溶液を塗布し、タックフリー状態
になるまで乾燥させ、ポリアミック酸フィルムを形成す
る。その後このフィルムは、離型フィルムもしくは離型
ドラムから剥離しアミック酸フィルムのみを特定の温度
及び張力下で10%以上延伸させた後、所定の幅にスリッ
トし、ポリアミック酸テープとする。ポリイミドの種類
によって効果の大きさは異なるが、一般に10%以上延伸
させることで引張強度、弾性率等のフィルム特性が向上
する。このテープを心線外周に巻き付けた後、充分に加
熱・乾燥させることによりイミド化を行う。
【0006】本発明において、ポリアミック酸溶液を乾
燥させ、半硬化状態のポリアミック酸フィルムを形成さ
せる条件としては、フィルムがタックフリーになり作業
性に問題がなければ構わないが、80〜200℃、5〜30分が
適当である。これより温度が低く時間が短い場合、フィ
ルム中に残る残存溶剤量が多く、被覆厚みのバラツキも
大きくなり、所定の厚みにコントロールすることが難し
い。またこれより温度が高く時間が長い場合、イミド化
が進みすぎ、フィルムの流動性がなくなり、心線との密
着性及びフィルム同志の密着性が不十分となる。
燥させ、半硬化状態のポリアミック酸フィルムを形成さ
せる条件としては、フィルムがタックフリーになり作業
性に問題がなければ構わないが、80〜200℃、5〜30分が
適当である。これより温度が低く時間が短い場合、フィ
ルム中に残る残存溶剤量が多く、被覆厚みのバラツキも
大きくなり、所定の厚みにコントロールすることが難し
い。またこれより温度が高く時間が長い場合、イミド化
が進みすぎ、フィルムの流動性がなくなり、心線との密
着性及びフィルム同志の密着性が不十分となる。
【0007】本発明における、特定の温度及び張力はポ
リアミック酸の種類によって異なるが、上記の半硬化状
態のポリアミック酸フィルム乾燥に適した温度範囲内で
ポリアミック酸フィルムが10%以上の延伸可能な条件な
ら特に限定されるものではない。
リアミック酸の種類によって異なるが、上記の半硬化状
態のポリアミック酸フィルム乾燥に適した温度範囲内で
ポリアミック酸フィルムが10%以上の延伸可能な条件な
ら特に限定されるものではない。
【0008】本発明におけるポリアミック酸は、通常ジ
アミンと酸無水物とを反応させることにより得られる。
ジアミンとしては、フェニレンジアミン、ジアミノジフ
ェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ジアミノ
ジフェニルエーテルなどを、酸無水物としては、トリメ
リット酸無水物、ピロメリット酸二無水物、ビフェニル
テトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸二無水物などを使用することができ、それぞれ1
種又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができ
る。ポリアミック酸フィルムの状態におけるイミド化率
は10〜50%、望むべくは20〜40%が好ましい。イミド化
率が10%未満ではタック性が残り作業性が悪いばかり
か、巻取った後に、離型フィルム背面に接着しフィルム
を一枚ずつ単離することが難しくなり、また50%以上イ
ミド化を施すと溶融特性が悪くなりアミック酸面を合わ
せて熱圧着しても充分に一体化しなくなる。
アミンと酸無水物とを反応させることにより得られる。
ジアミンとしては、フェニレンジアミン、ジアミノジフ
ェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ジアミノ
ジフェニルエーテルなどを、酸無水物としては、トリメ
リット酸無水物、ピロメリット酸二無水物、ビフェニル
テトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸二無水物などを使用することができ、それぞれ1
種又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができ
る。ポリアミック酸フィルムの状態におけるイミド化率
は10〜50%、望むべくは20〜40%が好ましい。イミド化
率が10%未満ではタック性が残り作業性が悪いばかり
か、巻取った後に、離型フィルム背面に接着しフィルム
を一枚ずつ単離することが難しくなり、また50%以上イ
ミド化を施すと溶融特性が悪くなりアミック酸面を合わ
せて熱圧着しても充分に一体化しなくなる。
【0009】離型フィルムとして用いることのできる材
料としては、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエー
テルサルフォン、ポリイミド、ポリエチレン等のプラス
チックフィルムがあげられる。
料としては、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエー
テルサルフォン、ポリイミド、ポリエチレン等のプラス
チックフィルムがあげられる。
【0010】導体心線として用いることのできる材料と
しては、銅、アルミニウム、コンスタンタン、ニッケル
等の金属心線が挙げられる。
しては、銅、アルミニウム、コンスタンタン、ニッケル
等の金属心線が挙げられる。
【0011】
【作用】本発明は、ポリアミック酸フィルムの易成型性
および機械的強度を生かし、心線外周に予め延伸したポ
リアミック酸テープを巻き付け、加熱・乾燥イミド化す
ることを特徴とすることにより、容易に、生産性・収率
よく、ポリイミドの本来持っている耐アルカリ性、耐溶
剤性、耐熱性、電気特性をそのまま生かすとともに、延
伸することにより一層の機械特性の向上を図った、接着
剤層のないポリイミドテープ巻き絶縁電線を得ることが
できる。
および機械的強度を生かし、心線外周に予め延伸したポ
リアミック酸テープを巻き付け、加熱・乾燥イミド化す
ることを特徴とすることにより、容易に、生産性・収率
よく、ポリイミドの本来持っている耐アルカリ性、耐溶
剤性、耐熱性、電気特性をそのまま生かすとともに、延
伸することにより一層の機械特性の向上を図った、接着
剤層のないポリイミドテープ巻き絶縁電線を得ることが
できる。
【0012】
【実施例】温度計、撹拌装置、還流コンデンサー及び乾
燥窒素ガス吹込み口を備えた4つ口セパラブルフラスコ
に、精製した無水のパラフェニレンジアミン108gと4,
4'-ジアミノジフェニルエーテル200gをとり、これに無
水のN-メチル-2-ピロリドン90重量%とトルエン10重量
%の混合溶剤を、全仕込原料中の固形分割合が20重量%
になるだけの量を加えて溶解した。乾燥窒素ガスは反応
の準備段階より生成物取り出しまでの全工程にわたり流
しておいた。次いで、精製した無水の3,3',4,4'-ビフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物294gとピロメリット酸
二無水物218gを撹拌しながら少量ずつ添加するが、発
熱反応であるため、外部水槽に約15℃の冷水を循環させ
てこれを冷却した。添加後、内部温度を20℃に設定し、
5時間撹拌し、反応を終了してポリアミック酸溶液を得
た。
燥窒素ガス吹込み口を備えた4つ口セパラブルフラスコ
に、精製した無水のパラフェニレンジアミン108gと4,
4'-ジアミノジフェニルエーテル200gをとり、これに無
水のN-メチル-2-ピロリドン90重量%とトルエン10重量
%の混合溶剤を、全仕込原料中の固形分割合が20重量%
になるだけの量を加えて溶解した。乾燥窒素ガスは反応
の準備段階より生成物取り出しまでの全工程にわたり流
しておいた。次いで、精製した無水の3,3',4,4'-ビフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物294gとピロメリット酸
二無水物218gを撹拌しながら少量ずつ添加するが、発
熱反応であるため、外部水槽に約15℃の冷水を循環させ
てこれを冷却した。添加後、内部温度を20℃に設定し、
5時間撹拌し、反応を終了してポリアミック酸溶液を得
た。
【0013】ステンレスドラム上に、このポリアミック
酸溶液をバーコーターでイミド化後の厚みが50μmにな
るように塗布し、110℃、15分乾燥を行った後、ドラム
から剥離し110℃で2kg/cmの張力を加え、40%延伸した
ポリアミック酸フィルムを得た。本フィルムをスリッタ
ーを用いて20mm幅にスリットし、ポリアミック酸テープ
とした。このテープを心線上に3重になるように巻き付
けた後、380℃で1時間加熱乾燥・イミド化して、ポリ
イミドテープ巻き絶縁電線を得た。得られたテープ巻き
絶縁電線の特性は、ポリイミド本来の持つ優れた耐熱性
(半田耐熱、360℃・1分)、耐薬品性を有していた。
酸溶液をバーコーターでイミド化後の厚みが50μmにな
るように塗布し、110℃、15分乾燥を行った後、ドラム
から剥離し110℃で2kg/cmの張力を加え、40%延伸した
ポリアミック酸フィルムを得た。本フィルムをスリッタ
ーを用いて20mm幅にスリットし、ポリアミック酸テープ
とした。このテープを心線上に3重になるように巻き付
けた後、380℃で1時間加熱乾燥・イミド化して、ポリ
イミドテープ巻き絶縁電線を得た。得られたテープ巻き
絶縁電線の特性は、ポリイミド本来の持つ優れた耐熱性
(半田耐熱、360℃・1分)、耐薬品性を有していた。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、接着剤層を持たないフ
ィルム特性の優れたポリイミド層のみからなるテープ巻
き絶縁電線を得ることができ、さらに、通常のテープ巻
き絶縁電線の製造装置をそのまま用いた連続工程にも容
易に適用できるなど、工業的なテープ巻き絶縁電線の製
造方法として好適なものである。
ィルム特性の優れたポリイミド層のみからなるテープ巻
き絶縁電線を得ることができ、さらに、通常のテープ巻
き絶縁電線の製造装置をそのまま用いた連続工程にも容
易に適用できるなど、工業的なテープ巻き絶縁電線の製
造方法として好適なものである。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01B 13/08 - 13/10 H01B 13/26 H01B 3/16 - 3/56 H01B 7/00 - 7/02
Claims (1)
- 【請求項1】 10%以上延伸させたポリアミック酸テー
プを心線外周に巻き付け、加熱・乾燥イミド化すること
を特徴とするテープ巻き絶縁電線の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03231372A JP3090352B2 (ja) | 1991-09-11 | 1991-09-11 | テープ巻き絶縁電線の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03231372A JP3090352B2 (ja) | 1991-09-11 | 1991-09-11 | テープ巻き絶縁電線の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0574244A JPH0574244A (ja) | 1993-03-26 |
JP3090352B2 true JP3090352B2 (ja) | 2000-09-18 |
Family
ID=16922591
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03231372A Expired - Fee Related JP3090352B2 (ja) | 1991-09-11 | 1991-09-11 | テープ巻き絶縁電線の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3090352B2 (ja) |
-
1991
- 1991-09-11 JP JP03231372A patent/JP3090352B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0574244A (ja) | 1993-03-26 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |