JP3088845B2 - 半溶融金属成形装置 - Google Patents

半溶融金属成形装置

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JP3088845B2
JP3088845B2 JP04152835A JP15283592A JP3088845B2 JP 3088845 B2 JP3088845 B2 JP 3088845B2 JP 04152835 A JP04152835 A JP 04152835A JP 15283592 A JP15283592 A JP 15283592A JP 3088845 B2 JP3088845 B2 JP 3088845B2
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清二 才川
満 澤瀬
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旭テック株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は主として軽合金を半溶
融状態に加熱した後、パンチで加圧して成形型内へ充填
する半溶融金属成形機の改良に関するもので、特に、製
品の組成中に素材加熱の際生じた酸化皮膜が混入するの
を防止するための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、金属素材を加熱して半溶融状態
とし、その状態で金型に入れて成形する成形する、いわ
ゆるチクソキャスティング法は既に公知に属する(例え
ば、特開平3−221253号公報)。
【0003】しかしながら、この種の加工法では素材が
高温に熱せられ表面が酸化し易いが、その酸化皮膜が材
料に随伴して型内に入り、製品の組成中に酸化物が混入
してその品質を低下されることがある。
【0004】従来、そのような不具合を解消するため、
不活性ガス雰囲気で素材の加熱や成形工程を行い、酸化
皮膜の発生を回避することが行われるが、装置が大型化
し操業費も増大する不具合がある。
【0005】更に、そのような不具合を解消するため、
表面の酸化皮膜をダイス内に残して、内部の酸化してい
ない部分のみを型内へ圧入することも考慮されている。
すなわち、図5で示すように、素材Mを受けるダイスD
とキャビティCとを連結するランナRに絞り段部Tを設
け、その絞り段部Tで酸化皮膜の移動を阻止して型内へ
流動するのを防ぐようにしてある。なお、Sはパンチで
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな絞り段部Tを用いても酸化皮膜の移動を絞り段部T
で完全に阻止出来ず、ランナRに面した酸化皮膜のみな
らず、ランナRに面していない素材Mの底面や側面の酸
化皮膜が、上記酸化皮膜とともにランナRに進行し、更
にキャビティCに至り、成形後の製品の品質を低下させ
ることがあった。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は上記した課題
を解消し、半溶融状態に加熱された素材の表面に付着し
た酸化皮膜が成形型内へ流入するのを最小限に抑制し得
る成形機を得ることを目的とするもので、パンチの進行
方向前方に配したダイスに有底のダイス孔を開口させ、
そのダイス孔に挿入したビレットを上方からパンチで押
圧し、底部に開口させたランナを介して給送し、ランナ
の他端に設けたキャビティに充填させるようにした半溶
融金属成形装置において、前記ダイス孔の底部に凹部を
設けた点に特徴がある。
【0008】
【作用】ダイス孔に半溶融状態の素材を挿入しパンチに
よって強圧すると、素材のライナに面した部分が内部の
酸化されていない部分の先端に付着した状態でランナを
下方へ流動する。しかし、素材のライナに面していない
部分、すなわち、素材の底面の残余の部分や素材の側面
に形成された酸化皮膜が凹部に収容され、ライナへの進
行を阻止される。
【0009】
【実施例】以下、図示の実施例によってこの発明を説明
する。図1において、1は成形型であり、ダイス2とそ
の側方に連結されたダイ3とからなっている。4はダイ
ス2と協働するパンチである。ダイス2ではマグネシウ
ム、アルミニウムなどの軽合金からなる円筒状のビレッ
トBを液相と固相とが混在する領域まで加熱し、前記パ
ンチ4で強圧してダイ3内へ給送される。
【0010】まず、素材として使用されるビレットBは
JIS規格によるAZ91、すなわち、9質量%のアル
ミニウム、1質量%の亜鉛を含むマグネシウム合金によ
って作られた直径75mm、高さ60mmの円柱状に形成さ
れている。
【0011】ダイス2にはビレットBの直径より僅かに
大径で、ビレットBの高さより深いダイス孔2aが上向
きに開設されている。ダイス孔2aの底部中央にはその
約1/3の面積を持つ有底のランナ2bが穿設され、そ
の底部よりやゝ上方に若干の距離を隔てた位置でランナ
2bから分岐しダイ3へ通じるブランチ2cが左右対称
に形成されている(図1では左のブランチのみ図示し、
右のブランチは省略した)。斯くて、ランナ2bの底
部、ブランチ2cより下方にランナ2bを進行している
材料の先端部分に含まれる酸化皮膜を除去するためのト
ラップ2dが構成される。
【0012】2fはダイス孔2aの底部に形成された円
環状の凹部で、2eは凹部2fとランナ2bの周囲との
間に形成された円環状の酸化皮膜阻止壁である。酸化皮
膜阻止壁2eは図2(a) で示すものでは、ダイス孔2a
の底面から一体的に形成され、その頂部は酸化皮膜を切
断し易いように山形に作られている。図2(b) で示すも
のでは、酸化皮膜阻止壁2eがリング状に形成され、ダ
イス2とは別体につくられている。すなわち、酸化皮膜
阻止壁2eは廉価で高温硬度の高い鋳鉄で作られてお
り、ダイス孔2aの縁に形成した段部に着脱可能に遊合
されている。そして、上縁は図2(a) の場合と同様に大
きく面取りされて山形に作られている。
【0013】ダイ3は上下に分割される上型3aと下型
3bからなり、それらの間にキャビティ3cが形成され
ている。3dはキャビティ3c内へ進退可能に設けられ
たピンであり、製品に軸方向の孔を形成するものであ
る。3eは製品を下型3bから押し出すノックアウト、
3fはゲートである。
【0014】次に、この成形型1による成形工程を説明
する。まず、不活性雰囲気内で高周波或いは低周波誘導
加熱によりビレットBを580℃に加熱する。マグネシ
ウム合金はこのとき液相成分と固相成分とからなる半溶
融状態となり、このとき液相の比率は約65%である。
【0015】次に、これをダイス孔2aへ挿入し、パン
チ4によって強圧する。ビレットBの下面はランナ2b
の周囲に形成した酸化皮膜阻止壁2e上に押しつけら
れ、表面の酸化皮膜が円板状に切断される。そして、そ
の内部の酸化されていない部分の先頭に細分化されてな
い円板状の酸化皮膜が付着した状態でランナ2b中へ押
し出される。そして、ランナ2bの底部に達すると、す
なわち、トラップ2dが流出した材料によって満たされ
ると、トラップ2d上部の酸化皮膜を含まない部分がブ
ランチ2c内へ膨出し、そこを経てキャビティ3cを充
填する。なお、先頭部分がトラップ2dに達すると、先
頭部分の酸化皮膜が内部の酸化されていない一部と一緒
にトラップ2d内に取り込まれ、キャビティ3cへ流失
しない。また、素材のライナ2bに面していない部分、
すなわち、ビレットBの下面の残余の部分(円環状の)
や素材の側面に形成された酸化皮膜は酸化皮膜阻止壁2
eによりライナ2bへ引き込まれるのが殆ど阻止され、
凹部2f内に取り込まれる。
【0016】ビレットBは当初、半溶融状態にあり、ダ
イス孔2aやランナ2b内で多少冷却される一方、そこ
を通過する際に受ける塑性変形によって発熱し流動性を
損なうことなくキャビティ3cに至る。なお、ビレット
Bがランナ2bへ押し出されてからキャビティ3cを充
填する迄の時間は約2秒であり、充填後、5秒間一層の
高圧を印加して成形を終了する。その後、ピン3dを引
き抜き、型を開いてノックアウト3eを作動させ製品を
取り出す。また、その際、ダイス2bを左右に割ってダ
イス2内、すなわちランナ2b、ブランチ2cおよび凹
部2f内に残された酸化皮膜を含んだ部分は、製品とと
もに取り出す。
【0017】図3および図4は、ダイス孔2aの底部に
形成された凹部2f、および酸化皮膜阻止壁2eの変形
例を示す。この凹部2fは、図2の凹部2fが円環状に
形成されているのに対し、所定の間隔をおいて4つの島
状に形成されている点が異なる。また、島状に形成され
た凹部2fとランナ2bの周囲との間に形成された酸化
皮膜阻止壁2eは不連続である。
【0018】本発明はダイス孔2aの底部の凹部2fを
円環状に形成しても、または島状に形成してもよいこと
はいうまでもない。また、本実施例ではビレットをパン
チで押圧するのに上方から行う例を示したが、本発明は
重力方向において上方を意味するものではなく、重力方
向で上下左右いずれの方向から行うものが含まれるのは
いうまでもない。
【0019】
【発明の効果】この発明は以上のように、ダイス孔の底
部に凹部を設けたものであるから、素材である加熱され
たビレットをパンチで押圧したとき、ビレットの酸化し
た表面のうち、ランナに面した部分は切断され細分化さ
れないからその除去が容易であり、しかも残余の酸化皮
膜は凹部に収容され、ランナ内へ引きこまれるのが殆ど
阻止されるので、製品への酸化物の混入を最小限に抑え
ることができ、優れた品質の成形品を得ることができる
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】成形型1の断面図である。
【図2】その要部の断面図である。
【図3】他の実施例に係る要部の断面図である。
【図4】図3のIV-IV 線断面図である。
【図5】従来の成形型を示す断面図である。
【符号の説明】
2・・・ダイス 2a・・ダイス孔 2b・・ランナ 2e・・酸化皮膜阻止壁 2f・・凹部 3c・・キャビティ 4・・・パンチ B・・・ビレット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 18/02 B22D 17/00 B22D 17/20

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パンチの進行方向前方に配したダイスに
    有底のダイス孔を開口させ、そのダイス孔に挿入したビ
    レットを上方からパンチで押圧し、底部に開口させたラ
    ンナを介して給送し、ランナの他端に設けたキャビティ
    に充填させるようにした半溶融金属成形装置において、
    前記ダイス孔の底部に凹部を設けたことを特徴とする半
    溶融金属成形装置。
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JP4648588B2 (ja) * 2001-07-23 2011-03-09 本田技研工業株式会社 ビレットの切断方法

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