JP3087695B2 - 通信端末及びこれを用いた通信システム並びに同システムによる通信制御プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

通信端末及びこれを用いた通信システム並びに同システムによる通信制御プログラムを記録した記録媒体

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JP3087695B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は通信端末及びこれを
用いた通信システム並びに同システムによる通信制御プ
ログラムを記録した記録媒体に関し、特にキャリア検出
多重アクセス衝突検出(Carrier Sense
Multiple Access with Coll
ision Detection;以下“CSMA/C
D”と称する)方式のローカルエリアネットワーク(L
ocal Area Network;以下“LAN”
と称する)における通信端末及びこれを用いた通信シス
テム並びに同システムによる通信制御プログラムを記録
した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、LANは、通信回線を利用した
データ交換網(DDX)など広域ネットワークと計算機
の内部バスとの中間に位置付けられる。すなわち、構内
など比較的限られた場所に設置され、コンピュータとそ
の関連機器を高速伝送で結ぶ構内用データ通信ネットワ
ークである。
【0003】LAN等のネットワークは、異なるノード
内の複数のプロセス間で単なるメッセージの転送だけで
はなく、相手ノードの持つファイルやデータベース等の
共用資源に対するアクセスや、ジョブの申し込み等まで
を含めた幅広い通信機能を実現するため、種々の制御情
報授受に関する約束事をプロトコル(通信規約)として
厳密に規定する必要がある。このプロトコルは通信機能
の拡張や新しい通信技術の導入を容易とする。
【0004】次に図面を用いて従来の構成と動作につい
て説明する。
【0005】従来、LANにおいては、非同期時分割多
重方式の1つであり、IEEEで規格化され広く知られ
ているプロトコルであるCSMA/CD方式(ANSI
/IEEE802.3,1993年改訂)(以下、規格
1と称する)が広く普及している。図5はこの方式の接
続を示した図である。ステーションであるデータ端末
(DTE:Data Terminal Equipm
ent)501〜503がバス状のネットワーク回線3
09に接続され、自身の判断でランダムにデータフレー
ムを送出する方式であり、送信要求の発生したDTE
は、まず共通伝送路を監視し、他の端末が送信中である
か否かを調べる(Carrier Sense)、共通
伝送路が使用中であれば送信を待ち合わせるが空いてい
ればデータフレームを送出する。このように、複数のD
TEが共通の伝送路を使用してデータフレームを送出す
る(Multiple Access)。データフレー
ムの伝搬遅延があるために、共通伝送路の空きを検出す
るだけでは複数のデータ端末が同時にデータフレームを
送出すると衝突(collision)が発生し、正常
なデータフレームが宛先に送達されない。衝突の生じた
データフレームの伝送路占有時間を短縮するため、各D
TEは送信中に有無を監視し(Collision D
etection)、衝突検出時は送信を中止して一定
時間待ち合わせた後再送のため再度同一手順を反復す
る。この方式では、伝送路に接続されたDTEに対して
は全て平等にアクセスする権利を持つ。
【0006】図6は規格1で定義されているデータパケ
ットを簡潔に示したデータパケットのデータ構成を示す
説明図である。データパケットは受信側DTEに対して
同期を行うことを目的としたプリアンブルデータと、転
送フレームの最初であることを示すSFD(Start
Frame Delimiter)とデータパケット
の発信元のアドレスを示す始点アドレスと、受信先のD
TEアドレスである終点アドレスと、データ長と、その
データと、データパケットの誤りを検出する誤り検出符
号(フレームチェックシーケンス)とから構成されてい
る。
【0007】図7にこのCSMA/CD方式のネットワ
ーク回線上での転送イメージを示す。
【0008】送信を希望するDTEはネットワーク回線
309を観測し、ネットワーク回線309上にデータ転
送が行なわれていないと判断した時、データフレーム6
01としてデータ転送を開始する。データフレーム60
1を送信したDTEは、しばらくネットワーク回線30
9を観測して他のDETから同時に送信開始が行なわれ
て衝突が発生していないことを確認した場合、そのまま
正常にパケットフレーム601をデータフレームの終了
まで転送する。もし衝突が発生した場合は衝突信号を他
の全てのDTEが認識できるように所定の時間ジャム信
号を生成して送信して転送処理を中断し、再送を試み
る。図6に示したデータフレーム601は衝突が起こら
なかった場合の例を示している。
【0009】また、データフレーム601に続いてデー
タフレームの転送を試みようとするDTEがある場合
は、データフレーム601の転送終了まで送信を見合わ
せる。
【0010】データフレーム601の転送が終了した後
に、次に送信開始を希望するDTEは次の式(1)に示
すIFG(Inter Frame Gap)と呼ばれ
る時間だけ待ち送信を行う。
【0011】IFG=96BT+α…(1) なお、BTは1ビット当たりの転送時間、αは乱数であ
る。式(1)は乱数を用いているためDTE同士、同一
の値をとることはほとんどあり得ない。もし送信を希望
する複数のDTE間で同一もしくは近い値が偶然計算さ
れてしまった場合は衝突を起こし、ジャム信号を送信し
て転送を中断し再送を試みる。
【0012】このように各DTE間でバス状のネットワ
ーク回線309の取得できる可能性は平等である。そこ
で優先的にデータ転送を行う必要が生じた場合(例え
ば、音声データや動画像データのようなデータの途切れ
ることを好まないデータや緊急に必要となったデータ転
送等)であったとしても、確実にネットワーク回線30
9を取得できる保証はない。
【0013】そこで従来は各種方式がこのCSMA/C
D方式に対して考えられてきた。例えば、平2−149
041号公報(文献1)と平5−300153号公報
(文献2)においては、図8に示されているようなジャ
ム信号用のデータを先頭に持つようなパケットを送信す
ることで図7中のデータフレーム602とデータフレー
ム603との関係のように、転送中のデータフレーム6
02に対して意図的にデータフレーム603が持つジャ
ムデータにより衝突を引起こさせて転送を中断させる。
次にIFGの値を最小値である96BT以下の短い時間
を用いて早めにネットワーク回線309に高優先パケッ
トを送信する。こうすることで優先度の問題を解決して
いた。
【0014】なお、図8において、データフレームは、
疑似ジャム信号と、12オクテット時間以下(9.6μ
sec以下)のIFGと、7オクテット(56ビット)
のプリアンブルと、1オクテット(8ビット)のSFD
と、6オクテット(48ビット)の始点アドレス及び終
点アドレスと、2オクテット(16ビット)のデータ長
と、チェックシーケンスとから構成されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術にお
いては、基本的に転送中のデータフレームの終了を待っ
てから送信を開始し、同時に送信した場合は衝突を発生
し、衝突により更に乱数時間に依存したIFGを待つこ
ととなる。最も短い時間のIFG値を計算したDTEが
一番早くネットワーク回線を獲得する可能性があるが、
それでも確実に取得できる保証はない。また、CSMA
/CD方式の一連のプロトコルの動作においては、高優
先度のデータフレームに対して短い時間のIFG値が計
算される保証もない。
【0016】このため、CSMA/CD方式が持つ平等
にネットワークの回線取得を行うプロトコルにより、高
い優先度を持つデータフレームに対しても優先度の低い
パケットと同じに扱われるため、音声データや動画像デ
ータを含むデータフレーム等の送信がネットワーク回線
の混雑により断続的になる危険性を持っているという欠
点がある。
【0017】また、文献1及び2のように、従来考えら
れていた意図的にジャム信号を発生させて転送中のデー
タを中断させ、更に最小のIFGかそれ以下の時間を用
いることによる方式では、高優先度のデータフレームを
送信しようとしているDTEが既転送データフレームを
転送中止に追い込んだにもかかわらず、次に短いとはい
えIFG時間無通信状態を持つため新たな高優先データ
フレーム同士の競合状態を生じさせてしまう。このた
め、高優先パケットの送出を希望するDTEが複数存在
する場合には再び衝突を発生する問題が起こり、全体の
スループットをあげることができないという欠点があ
る。文献1においては特権モードを用いて回避しようと
しているが特権モードの設定自身がランダムであるため
再び衝突が発生することには変わらない。
【0018】以上説明したように、CSMA/CD方式
のLANによる通信は、基本的に平等なネットワークプ
ロトコルによって行われる。このため、CSMA/CD
方式のLANによる通信は、音声データや動画像データ
を含むデータフレームや緊急を要するデータを含むデー
タフレームを高優先データフレームとして他のパケット
より優先させて送信するのには適していないという欠点
がある。
【0019】本発明は上述した従来技術の欠点を解決す
るためになされたものであり、その目的はCSMA/C
D方式の特徴である衝突を利用してネットワーク回線の
使用権を取得し、他のデータパケットよりも優先度を上
げて送信することにより、高優先データフレーム同士の
競合をも解決することのできる通信端末及びこれを用い
た通信システム並びに同システムによる通信制御プログ
ラムを記録した記録媒体を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明による通信端末
は、自端末と他の端末とがネットワーク回線に夫々送出
しているデータパケット同士が衝突している衝突状態に
おいてジャム信号を送出し前記他の端末によるデータパ
ケット転送を中断させるキャリア検出多重アクセス衝突
検出方式の通信システムにおける通信端末であって、前
記データパケットに含まれているプリアンブル信号と同
一の信号を前記ジャム信号として送出するジャム信号送
出手段を含み、このジャム信号の送出によって前記ネッ
トワーク回線の同期を確立するようにしたことを特徴と
する。
【0021】本発明による通信システムは、複数の端末
がネットワーク回線に夫々送出しているデータパケット
同士が衝突している衝突状態において前記複数の端末の
うちの1つの端末がジャム信号を送出して他の端末によ
るデータパケット転送を中断させるキャリア検出多重ア
クセス衝突検出方式の通信システムであって、前記複数
の端末夫々は、前記データパケットに含まれているプリ
アンブル信号と同一の信号を前記ジャム信号として送出
するジャム信号送出手段を含み、該ジャム信号の送出に
よって前記ネットワーク回線の同期を確立することを特
徴とする。
【0022】本発明による通信制御プログラムを記録し
た記録媒体は、コンピュータを、自端末と他の端末とが
ネットワーク回線に夫々送出しているデータパケット同
士が衝突している衝突状態においてジャム信号を送出し
前記他の端末によるデータパケット転送を中断させるキ
ャリア検出多重アクセス衝突検出方式の通信システムに
おける通信端末として動作させるためのプログラムを記
録した記録媒体であって、前記データパケットに含まれ
ているプリアンブル信号と同一の信号を前記ジャム信号
として送出するジャム信号送出手段として動作させるた
めの通信制御プログラムを記録し、このジャム信号の送
出によって前記ネットワーク回線の同期を確立するよう
にしたことを特徴とする。
【0023】本通信システムでは、CSMA/CD方式
のプロトコルに基づき、データの送受信は受信手段によ
り絶えずネットワーク回線上のデータの流れを監視す
る。もしデータパケットが転送されている場合は送信手
段からデータパケットの送出を既転送が終了するまで待
機する。送信終了を確認し、IFG時間の転送待機をし
た後通常の送信を試みる。通常のデータ転送に比べ高い
優先度を持つデータパケットの送信を行う必要が生じた
場合は、既転送中の通常のパケットに対して衝突を発生
させるためジャム信号を発生させ既転送中のデータパケ
ットの転送を中断させる。このとき用いる衝突用のジャ
ム信号としてはプリアンブル信号発生手段からのプリア
ンプル信号を用いる。衝突により既転送データパケット
を送出していたDTEは転送を中断し、再び再送を行え
るかどうかネットワーク回線の観測を行い続ける。
【0024】高優先のデータパケットの送出を希望する
DTEはプリアンブル信号を用いた衝突によりネットワ
ーク回線を既転送中のデータパケットから開放した後も
プリアンブル信号を送信し続けることで他の通常の優先
度のパケットの送出を希望しているDTEが存在する場
合に転送を諦めさせるために継続しつつ受信側のDTE
に対しても同期も確立させる。この流れにより高優先デ
ータパケットのためにネットワーク回線を獲得する。し
かし、もし同時に高優先度のデータ転送が発生した場合
は、再び衝突状態となる。
【0025】これに対応するため予め初期値を設定して
おいた計数手段を用いて衝突検知手段からの結果との間
で衝突時間の比較を行い計数手段に設定されていた初期
値より長い時間衝突が発生した瞬間に競合相手にネット
ワーク回線を譲る。逆に競合相手のDTEの計数手段が
先に設定値の時間に達してネットワーク回線を譲ってき
た時は高優先データパケットを送る権利を得たとしてデ
ータパケットの送信を開始する。あたかもDTE内の計
数手段の初期値を基本とした根比べによってネットワー
ク回線を取得したように動作する。
【0026】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の一形態につ
いて図面を参照して説明する。
【0027】図2は本発明による通信システムに用いる
通信端末の実施の一形態を示すブロック図であり、図5
と同等部分は同一符号により示されている。同図に示さ
れているように、本通信システムにおける通信端末は、
MACフレーム(データパケット)の組立て及び分解を
行うメディアアクセス制御部301と、初期値が設定可
能で高優先度パケット同士が競合した時に調停を行うこ
とを目的とした高優先パケット調停タイマ302と、衝
突を起こすジャム信号や同期用のプリアンブル信号を生
成するプリアンブル信号発生器303と、データ送信を
行うトランスミッタ304と、逆にデータ受信を行うレ
シーバ305と、データパケット同士がネットワーク回
線309上で衝突が発生しているかを検知する306
と、実際の物理的な電気信号波形を作り出す物理層30
7とを含んで構成されている。
【0028】以上の各部は、夫々別々なもしくは1つに
統合した集積回路(IC)として実現することが望まし
い。
【0029】次に、本発明の実施の形態の動作につい
て、図1を参照して詳細に説明する。同図は、ネットワ
ーク回線309上に転送されるデータの流れを示す図で
ある。
【0030】CSMA/CD方式のプロトコルに基づ
き、データの送受信はトランスミッタ304により絶え
ずネットワーク回線上のデータの流れを監視する。もし
データパケットが転送されている場合はトランスミッタ
304からデータパケットの送出を既転送が終了するま
で待機する。送信終了を確認し、IFG時間の転送待機
をした後通常の送信を試みる。通常のデータ転送に比べ
高い優先度を持つデータパケットの送信を行う必要が生
じた場合は、既転送中の通常のパケットに対して衝突を
発生させるためジャム信号を発生させ既転送中のデータ
パケットの転送を中断させる。
【0031】このとき、衝突用のジャム信号には、プリ
アンブル信号発生器303からのプランブル信号を用い
る。衝突により既転送データパケットを送出していたD
TEは転送を中断し、再び転送を行えるかどうかネット
ワークの回線の観測を行い続ける。高優先のデータパケ
ットを送出希望のDTEは、プリアンブル信号を用いた
衝突によりネットワーク回線を既転送中のデータパケッ
トから開放した後もプリアンブル信号を送信し続ける。
こうすることで他の通常の優先度のパケットの送出を希
望しているDTEが存在する場合に転送を諦めさせるた
めに継続しつつ受信側のDTEに対しての同期も確立さ
せる。この流れにより高優先データパケットのためにネ
ットワーク回線を獲得する。
【0032】しかし、もし同時に高優先度のデータ転送
が発生した場合は、再び衝突状態となる。これに対応す
るため予め初期値を設定しておいたタイマ302を用い
て衝突検知部306からの検知結果との間で衝突時間の
比較を行いタイマ302に設定されていた初期値より長
い時間衝突が発生した瞬間に競合相手にネットワーク回
線を譲る。逆に競合相手のDTEの計数手段が先に設定
値の時間に達してネットワーク回線を譲ってきたときは
高優先データパケットを送る権利、すなわち回線使用権
を得たものとしてデータパケットの送信を開始する。あ
たかもDTE内のタイマ302の初期値を基本とした根
比べによってネットワーク回線を取得したように動作す
る。
【0033】次に、本システムで使用する高優先度デー
タパケットのデータ構成について図3を用いて説明す
る。
【0034】同図においては、従来からパケット内のデ
ータであるデータ転送の開始を示す1オクテット長(8
ビット)のSFD(Start Frame Deli
miter)と、ネットワークの送信元を表す6オクテ
ット(48ビット)の始点アドレスと、送信先である6
オクテット(48ビット)の終点アドレスと、送信する
データの長さを示す2オクテット(16ビット)のデー
タ長と、46から1500オクテットのデータと、デー
タの誤りを検出するための4オクテット(32ビット)
で構成されるフレームチェックシーケンスに加えて先頭
に20オクテット以上のプリアンブルデータを持つ。
【0035】同期用のデータであるプリアンブルデータ
は「10101010」の繰返しであり、それに続くS
FDは「10101011」である。
【0036】次に、図4は、本発明の動作手順の一実施
例を示すフローチャートである。以下、図1及び図4を
用いて実施例の動作について説明する。
【0037】送信を試みようとした端末(DTE)の視
点から見ると仮定する。まずは通常の優先度が平等の場
合のデータ送信について説明する。
【0038】送信を行うデータに対してMACフレーム
と呼ばれるデータの組立を行う(ステップS1)。組立
てられたMACフレームデータを転送するためネットワ
ーク回線309にデータ転送可能かどうかを確認するた
めレシーバ305により回線の状況確認を行う(ステッ
プS2)。ネットワーク回線309上に他にデータ転送
が行われていないときは送信を開始する(ステップS
3)。
【0039】他のDTEが偶然同時に送信を開始した時
は衝突状態となってネットワーク回線309上に現れ
る。衝突検知部306により衝突が検知されたとき(ス
テップS4)は、ネットワークに繋がる全てのDTEに
対して衝突が発生したことを示すためにジャム信号の代
りの信号としてプリアンブルデータを送信する(ステッ
プS7)。データ転送を中断してバックオフ計算に基づ
き求めた値分の待機をし(ステプS9)、再度送信を試
みる。衝突が発生していなければそのままデータを送信
して終了する。
【0040】次に高い優先度を持つデータ送信を試みる
場合について説明する。
【0041】送信を行うデータに対してMACフレーム
と呼ばれるデータの組立を行う(ステップS1)。組立
てられたMACフレームデータを転送するためネットワ
ーク回線309にデータ転送可能か同かを確認するため
レシーバ305により回線の状況確認を行う(ステップ
S2)。転送中でなければそのままパケットデータにつ
いて通常の優先度と同じように転送を開始する(ステッ
プS3)。もし既にパケットデータが転送中であればジ
ャム信号としての代わりの信号としてプリアンブルデー
タを送信する(ステップS7)。既にネットワーク回線
309上に流れていたデータが通常の優先度のデータパ
ケットであれば送信を中断するので自DTEからのデー
タパケットが転送権を得た形になる。IFG時間分引続
きプリアンブル信号を送信し続ける(ステップS10)
ことにより受信側のDTEは同期をとる。
【0042】その後、衝突検知部306により衝突が検
知されなければMACフレームの送出を行う(ステップ
S15)。更に衝突状態であることが衝突検知部306
により検知された場合(ステップS11)は予め初期値
設定しておいた高優先パケット調停タイマ302により
値を減算(ステップS12)してタイマ値が“0”にな
る前に競合相手が転送を中断した場合はMACフレーム
の送出を行い(ステップS15)、タイマ値が“0”に
達した時は転送を中断して転送中のフレームの終了を待
つ(ステップS14)。そして再び送信を試みる。
【0043】なお、以上説明した図4の処理を実現する
ためのプログラムを記録した記録媒体を用意し、同記録
媒体に記録されているプログラムによってコンピュータ
を制御すれば、上述と同様に通信制御動作を行うことが
できることは明白である。この記録媒体には、半導体メ
モリ、磁気ディスク装置の他、種々の記録媒体を用いる
ことができる。
【0044】また、以上はLANについて本システムを
適用する場合について説明したが、これに限らずキャリ
ア検出多重アクセス衝突検出方式による種々のネットワ
ーク回線を有する通信システムについて本発明が適用で
きることは明らかである。
【0045】以上のように、本システムでは、各データ
端末が意図的にプリアンブル信号をジャム信号として用
いて衝突を発生させ、データパケットの転送を中断させ
てネットワーク回線の使用権を獲得するのである。これ
により、高優先で送信しなければならないほどの緊急度
の高いデータパケットもしくは音声データや動画像のよ
うなデータを含むデータパケットに対して、通常平等な
ネットワーク回線確保を前提としたCSMA/CD方式
のローカルエリアネットワークに対して優先的にデータ
送信を行うことができるのである。
【0046】また、第1の効果を得た後に、続けてプリ
アンブル信号を続けることにより通常の優先度のパケッ
ト送信を試みようとするDTEから見た場合、転送中で
あるように見えるため、通常の優先度を持つパケットと
高優先度のデータパケットとの間で再び衝突の発生を防
ぐと共に同期を取り続けることができるのである。
【0047】さらにまた、予め設定した値(緊急度に応
じた値)と衝突時間との比較により、設定値と同じ時間
に達したらネットワーク回線を競合相手に譲り、逆に競
合相手がネットワーク回線を先に譲ってきた場合は高優
先データパケットを送信することで高優先データパケッ
ト同士の競合を回避することができる(高優先データパ
ケットはどちらを先に送信したとしても高優先であるこ
とには変わりがない)ので、高優先データパケットが同
時に複数発生したときに予め設定しておいた時間以上高
優先データパケット同士が衝突することを防止すること
ができるのである。
【0048】請求項の記載に関連して本発明は更に次の
態様をとりうる。
【0049】(1)キャリア検出多重アクセス衝突検出
方式のネットワーク回線に対してデータパケットを送受
信する送受信手段と、前記ネットワーク回線上に発生す
る衝突状態を検出する衝突検出手段と、前記衝突検出手
段によって衝突状態が検出されたときに前記ネットワー
ク回線に接続されている他の通信端末に対して衝突発生
を通知するために所定時間以上衝突を起こすジャム信号
とデータ転送の同期用信号とを兼ねたプリアンブル信号
を出力するプリアンブル信号発生手段と、前記衝突状態
が予め定められた時間よりも長い時間継続した場合に前
記ネットワーク回線に対するデータパケットの送出を中
断するよう制御する制御手段とを含むことを特徴する通
信端末。
【0050】(2)前記制御手段は、前記他の通信端末
に設定された時間とは異なる時間を計時する計時手段を
含み、前記計時手段の計時動作終了後も前記衝突状態が
継続したとき前記ネットワーク回線に対するデータパケ
ットの送出を中断するように制御することを特徴とする
(1)記載の通信端末。
【0051】(3)キャリア検出多重アクセス衝突検出
方式のネットワーク回線に対してデータパケットを送受
信する送受信手段と、前記ネットワーク回線上に発生す
る衝突状態を検出する衝突検出手段と、前記衝突検出手
段によって衝突状態が検出されたときに前記ネットワー
ク回線に接続されている他の通信端末に対して衝突発生
を通知するために所定時間以上衝突を起こすジャム信号
とデータ転送の同期用信号とを兼ねたプリアンブル信号
を出力するプリアンブル信号発生手段と、前記衝突状態
が予め定められた時間よりも長い時間継続した場合に前
記ネットワーク回線に対するデータパケットの送出を中
断するよう制御する制御手段とを含む通信端末を複数有
することを特徴とする通信システム。
【0052】(4)前記制御手段は、前記他の通信端末
に設定された時間とは異なる時間を計時する計時手段を
含み、前記計時手段の計時動作終了後も前記衝突状態が
継続したとき前記ネットワーク回線に対するデータパケ
ットの送出を中断するように制御することを特徴とする
(3)記載の通信システム。
【0053】(5)コンピュータを、キャリア検出多重
アクセス衝突検出方式のネットワーク回線に対してデー
タパケットを送受信する送受信手段、前記ネットワーク
回線上に発生する衝突状態を検出する衝突検出手段、前
記衝突検出手段によって衝突状態が検出されたときに前
記ネットワーク回線に接続されている他の通信端末に対
して衝突発生を通知するために所定時間以上衝突を起こ
すジャム信号とデータ転送の同期用信号とを兼ねたプリ
アンブル信号を出力するプリアンブル信号発生手段、前
記衝突状態が予め定められた時間よりも長い時間継続し
た場合に前記ネットワーク回線に対するデータパケット
の送出を中断するよう制御する制御手段、として動作さ
せるための通信制御プログラムを記録したことを特徴と
する記録媒体。
【0054】(6)前記制御手段は、前記他の通信端末
に設定された時間とは異なる時間を計時する計時手段を
含み、前記計時手段の計時動作終了後も前記衝突状態が
継続したとき前記ネットワーク回線に対するデータパケ
ットの送出を中断するように制御することを特徴とする
(5)記載の通信制御プログラムを記録した記録媒体。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、データパ
ケットに含まれているプリアンブル信号と同一の信号を
ジャム信号として送出してネットワーク回線の同期を確
立するようにし、この同期確立されたネットワーク回線
に対しより優先度の高いデータパケットを送出すること
によってそのネットワーク回線の使用権を獲得すると共
に、衝突状態が予め定められた時間よりも長い時間継続
した場合に自端末からネットワーク回線に対するデータ
パケットの送出を中断するよう制御することにより、音
声データや動画像データを含むデータフレームや緊急を
要するデータを含むデータフレームを高優先データフレ
ームとして他のパケットより優先させて送信することが
でき、また高優先データフレーム同士の競合をも解決で
きるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の通信システムの動作を示すタイムチャ
ートである。
【図2】本発明の実施の一形態による通信端末の構成を
示すブロック図である。
【図3】本発明の通信システムに用いるデータパケット
のフォーマットを示す図である。
【図4】図3の通信システムの動作を示すフローチャー
トである。
【図5】一般的なLANの構成を示すブロック図であ
る。
【図6】従来の通信システムに用いるデータパケットの
フォーマットを示す図である。
【図7】従来の通信システムの動作を示すタイムチャー
トである。
【図8】従来の通信システムに用いるデータパケットの
フォーマットを示す図である。
【符号の説明】
101〜103 データフレーム 301 メディアアクセス制御 302 高優先パケット調停タイマ 303 プリアンブル信号発生器 304 トランスミッタ 305 レシーバ 306 衝突検知部 307 物理層 309 ネットワーク回線

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自端末と他の端末とがネットワーク回線
    に夫々送出しているデータパケット同士が衝突している
    衝突状態においてジャム信号を送出し前記他の端末によ
    るデータパケット転送を中断させるキャリア検出多重ア
    クセス衝突検出方式の通信システムにおける通信端末で
    あって、前記データパケットに含まれているプリアンブ
    ル信号と同一の信号を前記ジャム信号として送出するジ
    ャム信号送出手段を含み、このジャム信号の送出によっ
    て前記ネットワーク回線の同期を確立するようにしたこ
    とを特徴とする通信端末。
  2. 【請求項2】 前記ジャム信号の送出によって同期確立
    された前記ネットワーク回線に対して前記データパケッ
    トよりも優先度の高いデータパケットを送出することに
    よって該ネットワーク回線の使用権を獲得する使用権獲
    得手段を更に含むことを特徴とする請求項1記載の通信
    端末。
  3. 【請求項3】 前記衝突状態が予め定められた時間より
    も長い時間継続した場合に自端末から前記ネットワーク
    回線に対するデータパケットの送出を中断するよう制御
    する制御手段を更に含むことを特徴とする請求項1又は
    2記載の通信端末。
  4. 【請求項4】 複数の端末がネットワーク回線に夫々送
    出しているデータパケット同士が衝突している衝突状態
    において前記複数の端末のうちの1つの端末がジャム信
    号を送出して他の端末によるデータパケット転送を中断
    させるキャリア検出多重アクセス衝突検出方式の通信シ
    ステムであって、前記複数の端末夫々は、前記データパ
    ケットに含まれているプリアンブル信号と同一の信号を
    前記ジャム信号として送出するジャム信号送出手段を含
    み、該ジャム信号の送出によって前記ネットワーク回線
    の同期を確立することを特徴とする通信システム。
  5. 【請求項5】 前記複数の端末夫々は、前記ジャム信号
    の送出によって同期確立された前記ネットワーク回線に
    対して前記データパケットよりも優先度の高いデータパ
    ケットを送出することによって該ネットワーク回線の使
    用権を獲得する使用権獲得手段を更に含むことを特徴と
    する請求項4記載の通信システム。
  6. 【請求項6】 前記複数の端末夫々は、前記衝突状態が
    予め定められた時間よりも長い時間継続した場合に自端
    末から前記ネットワーク回線に対するデータパケットの
    送出を中断するよう制御する制御手段を更に含むことを
    特徴とする請求項4又は5記載の通信システム。
  7. 【請求項7】 コンピュータを、自端末と他の端末とが
    ネットワーク回線に夫々送出しているデータパケット同
    士が衝突している衝突状態においてジャム信号を送出し
    前記他の端末によるデータパケット転送を中断させるキ
    ャリア検出多重アクセス衝突検出方式の通信システムに
    おける通信端末として動作させるためのプログラムを記
    録した記録媒体であって、前記データパケットに含まれ
    ているプリアンブル信号と同一の信号を前記ジャム信号
    として送出するジャム信号送出手段として動作させるた
    めの通信制御プログラムを記録し、このジャム信号の送
    出によって前記ネットワーク回線の同期を確立するよう
    にしたことを特徴とする記録媒体。
  8. 【請求項8】 コンピュータを更に、前記ジャム信号の
    送出によって同期確立された前記ネットワーク回線に対
    して前記データパケットよりも優先度の高いデータパケ
    ットを送出することによって該ネットワーク回線の使用
    権を獲得する使用権獲得手段として動作させるための通
    信制御プログラムを記録したことを特徴とする請求項7
    記載の記録媒体。
  9. 【請求項9】 コンピュータを更に、前記衝突状態が予
    め定められた時間よりも長い時間継続した場合に自端末
    から前記ネットワーク回線に対するデータパケットの送
    出を中断するよう制御する制御手段として動作させるた
    めの通信制御プログラムを記録したことを特徴とする請
    求項7又は8記載の記録媒体。
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