JP3086104B2 - 力制御作業機械の重量・重心位置補正装置 - Google Patents

力制御作業機械の重量・重心位置補正装置

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JP3086104B2
JP3086104B2 JP13127893A JP13127893A JP3086104B2 JP 3086104 B2 JP3086104 B2 JP 3086104B2 JP 13127893 A JP13127893 A JP 13127893A JP 13127893 A JP13127893 A JP 13127893A JP 3086104 B2 JP3086104 B2 JP 3086104B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は力制御作業機械の重量・
重心位置補正装置に関し、特に、力制御作業機械に力セ
ンサを介して装着される作業ツールについて、この作業
ツールの重量および重心位置の各パラメータを求め、こ
れらのパラメータで作業時に力センサの検出値が補正さ
れる重量・重心位置補正装置に関する。
【0002】
【従来の技術】グラインダがけ装置、バリ取り装置、嵌
め合わせ装置等のごとく力センサを介して作業ツールを
機構部(ロボット本体)のアーム先部に取付け、力制御
等に基づいて機構部全体の姿勢を変化させて作業ツール
に力作業を行わせるように構成された力制御作業機械で
は、力センサに固定した作業ツールおよびそのホルダ等
(以下ツールと記す)の重量と重心位置をパラメータ
(重力補正値)として設定することが制御上必要であ
る。その理由は、次の通りである。
【0003】ツールがワークに対して所定の力作業を行
うとき、力センサで検出される力データは、力センサの
検出中心位置に加わる力である。これに対して、本来、
知りたい力情報は、ツールとワークが接触する箇所での
ワークからツールに対し作用する力である。またツール
が空中に存在し、いかなる外力も受けない状態を想定す
ると、ツールはその重心位置に重力が加わって重量を有
する。従ってワークに接触して作業を行っているツール
には、作業に伴って生じる前記接触箇所での作用力とツ
ール自身の重量による力との複合力が加わっている。力
センサが検出する力はかかる複合力である。そこでツー
ルの接触箇所における作業に関連する力情報のみを検出
するためには、ツールの重量と重心位置に関する値を重
力補正値として予め用意し、これを用いて力センサで検
出された力データを補償しなければならない。そのた
め、ツールの重量および重心位置を重力補正用パラメー
タとして設定することが必要となる。
【0004】ツールの重量と重心位置のパラメータを算
出する従来方法としては、特開昭62−74594号に
開示される方法がある。この先行文献に開示されるロボ
ット装置の力センサ較正方法では、ツールの重量・重心
位置を求める際に必要となる3つの姿勢のとり方につい
て簡単な例が示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術に示され
る方法によれば、操作者が、その誘導に基づき記述され
た3つの姿勢を作ることはそれ程容易ではない。すなわ
ち姿勢のとり方によってはツールの重量・重心位置の演
算が不可能である場合が存在する。換言すれば、操作者
がツールおよびアームを誘導動作させ、操作者自身が、
機構部全体についてマニュアル等で指定された3つの姿
勢を採ったと考えたとしても、座標上の関係では実質的
に同じ姿勢を2つ採っている場合があり得る。このよう
な場合には、重量・重心位置の計算に必要な3つの姿勢
を採ったことにはならないから、ツールの重量・重心位
置を計算することができない。このように実際にはツー
ルの重量・重心位置を演算することができないようなツ
ールの姿勢の取り方があるにも拘らず、上記の従来の装
置では操作者がこれを回避するような操作方法を提供し
ていない点に問題があった。
【0006】本発明の目的は、力制御作業機械でツール
の重量・重心位置の値を求める場合において、ツールの
姿勢設定の操作が簡単で必要なツール姿勢を確実に得ら
れると共に、ツールの重量・重心位置を良好な精度で計
算できる力制御作業機械の重量・重心位置補正装置を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る力制御作業
機械の重量・重心位置補正装置は、動作する時に任意の
姿勢をとる構造を有する機構部の例えば先部に任意方向
の力と基準点回りのモーメントを検出する力センサを介
して作業ツールを取付け、制御手段で実行される力制御
に基づいて機構部を動作させ、作業ツールに所定の力作
業を行わせる力制御作業機械であり、機構部の設置箇所
に対応する第1のデカルト座標系(ベース座標系)と、
力センサに対応する第2のデカルト座標系(例えばセン
サ座標系)とが設定され、第1および第2のデカルト座
標系を利用して作業ツールに加わる力データと作業ツー
ルの姿勢データを計測する手段と、作業ツールを取り付
けた機構部の姿勢を複数の姿勢に誘導し設定する姿勢設
定手段と、これらの座標系を利用して計測された作業ツ
ールの姿勢データと力データから作業ツールの重量・重
心位置を演算する重量・重心位置演算手段を備え、さら
に、機構部に複数の姿勢をとるように例えば操作者が誘
導して動作させたとき、各姿勢で作業ツールに関し力デ
ータと姿勢データを計測し、各姿勢での計測で得られた
姿勢データが、重量・重心位置を演算するのにその条件
を満足するものであるか否かを判定する姿勢判定手段
と、この判定結果を操作者に通知する姿勢判定通知手段
を備える。前記の構成において、好ましくは、複数の姿
勢は少なくとも3つの姿勢である。また姿勢判定手段
は、好ましくは、第1のデカルト座標系に対する第2の
デカルト座標系の相対的な姿勢関係に基づき判定する。
さらに、この相対的な姿勢関係は、第1のデカルト座標
系の1つの軸に設定された原点を頂点する円錐形誘導領
域を設定し、第2のデカルト座標系の原点を頂点と一致
させた状態で第2のデカルト座標系の各軸が前記円錐形
誘導領域に含まれる関係である。
【0008】
【作用】本発明では、作業ツールの重量・重心位置を演
算する過程で必要な作業ツールの複数の姿勢を操作者が
誘導して設定するにあたって、操作者が姿勢を採った時
にその姿勢が重量・重心位置の演算を行う上で演算可能
な条件を満足する十分な姿勢であるかどうかを判定し、
その判定結果を通知する。それによって、操作者は、自
分が誘導した機構部の姿勢で重量・重心位置の演算が可
能かどうかをすぐに知ることができるため、誤った姿勢
入力による演算精度不足が起こらず、精度の高い重量パ
ラメータおよび重心位置パラメータを得ることができる
ため、力制御作業機械で必要となる正確な力のフィード
バックが可能となる。
【0009】
【実施例】以下に、本発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。
【0010】図2は、本発明に係る重量・重心位置補正
装置が適用される力制御作業機械の全体システムを示す
構成図である。力制御作業機械は、位置および力の制御
に基づき作動する作業機械としてのロボット本体(機構
部)1と、ロボット本体1の動作を制御するための制御
装置2と、研削等の所定の力作業を実施する作業ツール
3と、この作業ツール3に加わる力およびモーメントを
検出する力センサ4と、教示装置としてのティーチング
ボックス5とで構成される。ロボット本体1はその動作
を行うにあたって位置制御が行われるのは当然のことで
あり、併せて作業上の必要性に基づき力制御も行われる
ことからその特徴によって力制御作業機械として認識さ
れる。作業ツール3はツールホルダを含むものとし、以
下ツール3という。
【0011】ロボット本体1は、上側にアーム6を備
え、このアーム6の手首部に力センサ4を介してツール
3を装着し、動作を行うにあたって構造上6自由度を有
することによりツール3を任意の姿勢で任意の位置に移
動させることができる。ロボット本体1には、制御演算
の便宜上図2に示すような台座7に固定されたデカルト
座標系(ベース座標系B:3つの直交軸XB ,YB ,Z
B )が設定されている。またロボット本体1のアーム6
の手首部に装着した力センサ4は、直交する3つの軸
(XS ,YS ,ZS )の各軸方向の力と各軸回りのモー
メント、すなわち6軸方向の力を計測する。力センサ4
には、制御演算の便宜上、図2に示すように力検出中心
(モーメントの基準点)を原点とする力センサ固有のデ
カルト座標系(センサ座標系S)が設定されている。
【0012】制御装置2は、コンピュータによって構成
される演算処理装置であり、ロボット本体1の動作の制
御処理(位置と力の制御)と、本発明に係るツール4の
重量・重心位置の演算処理および補正処理を行う。ティ
ーチングボックス5は、ロボット本体1の作業動作の教
示および誘導操作に必要な複数の各種指令用押しボタン
8と、各種情報を表示する例えば液晶画面を有する表示
装置9を備える。操作者は、ティーチングボックス5を
操作することによって、ロボット本体1に対し力作業に
必要な任意の動作を教示すためのデータや指令プログラ
ムを入力することができ、この入力された教示内容は、
制御装置2の記憶装置に格納される。
【0013】次に図1に従って、制御装置2およびティ
ーチングボックス5の内部構成について詳述する。
【0014】ロボット動作制御装置10は、ロボット本
体1の各関節部(可動軸)に取付けられたモータの動作
を制御する信号を生成し、この制御信号を各モータに与
えることによりロボット本体1に必要な姿勢をとらせ、
ツール3に必要な作業動作を行わせる。ロボット動作制
御装置10が実行する制御は、位置と力を制御情報とし
て扱っており、いわゆる力制御を含むものである。力制
御では、ワークからツール3に加わる力を前述の力セン
サ4で検出し、検出した力データをフィードバックして
予め設定された所望の力基準値と比較し、その差に基づ
き所望の力が発生するように制御が行われる。位置およ
び力の制御に基づいて動作するロボット本体1の基本的
制御の原理、およびこの制御を行うためのロボット動作
制御装置10の基本構成は知られている。力制御では、
力センサ4に取付けられるツール3とそのホルダ等の重
力値を補償して得られる正しい力情報を用いることが必
要である。ツール3の重力値の補償演算を行うには、ツ
ールの重量および重心位置の各値をパラメータ(重力補
正値)として予め求めておく必要がある。ツール3の重
力値は、ツールごとに異なる。実際の研削作業等では、
作業内容に応じてツールの交換が行われるので、比較的
頻繁に、ツールの重量および重心位置のパラメータを求
める作業が必要となる。
【0015】ツール3の重量および重心位置のパラメー
タを求めるための装置を構成する機能要素として力入力
装置11、姿勢入力装置12、重量・重心位置演算装置
13、重量および重心位置の各パラメータを格納する記
憶装置14が設けられる。記憶装置14は、本来的に制
御装置2に設けられたRAMおよびROMからなる記憶
装置で、ロボット本体1の動作制御に使用されるプログ
ラムや制御用の各種のパラメータを格納しており、さら
に重量・重心位置演算装置13で求められた重量および
重心位置のパラメータを格納する手段としても用いられ
る。記憶装置14に格納される各種の制御用パラメータ
およびプログラムは、必要に応じて適宜なタイミングで
ロボット動作制御装置10に読み込まれる。
【0016】力入力装置11は、ロボット本体1に設け
られた力センサ4が検出する力データを入力する。力セ
ンサ4で検出される力データは前述のセンサ座標系Sで
表現される。力センサ4で検出される力データは、ツー
ル3が力作業を行っていないときにはツール自身の重量
であり、ワークに接触して力作業を行っているときには
ワークからツール3に加わる力とツール自身の重量が複
合されたものである。また姿勢入力装置12は、ロボッ
ト本体1の各関節部に設けられた位置変位センサが検出
する姿勢データを入力する。位置変位センサはロボット
本体1の各関節部のモータ内に取付けられた例えばエン
コーダであって、ロボット本体1に関する姿勢は一般的
に位置変位センサの検出出力を用いて各軸の方向余弦を
計算することに基づきベース座標系Bで表現される。
【0017】重量・重心位置演算装置13は、力入力装
置11で取り込まれた力データおよび姿勢入力装置12
で取り込まれた姿勢データを用いて、ロボット本体1の
アーム6の手首部に力センサ4を介して装備されたツー
ル3の重量パラメータと重心位置パラメータを求める演
算機能を有している。重量・重心位置演算装置13とし
ては、かかる演算機能を有するものであれば任意のもの
を用いることができるが、例えば重量パラメータと重心
位置パラメータを求めるための1つの演算方式として本
発明者らは先に重量パラメータをベクトル形式で求める
ようにした重量・重心位置補正装置(特願平3−279
774号)を提案している。この重量・重心位置補正装
置では、重力補正に使用されるツールの重量パラメータ
をベース座標系等で表現したベクトル量で求めるように
したため、それ以前の演算方式のごとくスカラー量で求
めていたものに比較して、力制御作業機械の設置状態を
作業ツールの重量表現の中に必然的に含ませることがで
き、調整のための手段や調整プロセスが不要になるとい
う利点を有する。いずれにせよ、本発明による重量・重
心位置補正装置では、力センサ4の出力する力データを
取り込む力入力装置11、位置変位センサの出力する姿
勢データを取り込む姿勢入力装置12、力データと姿勢
データを用いて重量パラメータと重心位置パラメータを
演算する重量・重心位置演算装置13を含み、かつ重量
パラメータと重心位置パラメータを演算するにあたって
少なくとも3つの姿勢に関する力データと位置データを
用いること条件とする。この条件を満足するものであれ
ば、重量および重心位置の各パラメータを求める手段の
構成に関しては任意の重量・重心位置補正装置を用いる
ことができる。
【0018】操作者が誘導操作してロボット本体1に例
えば第1姿勢、第2姿勢、第3姿勢を順次に採らせ、各
姿勢において得られる力データと姿勢データをすべて用
いて重量・重心位置演算装置13はツール3に関する重
量パラメータと重心位置パラメータを算出する。重量・
重心位置補正装置13で求められたツール3に関する重
量パラメータおよび重心位置パラメータは記憶装置14
に格納される。記憶装置14に格納された重量パラメー
タや重心位置パラメータは、ツール3を用いて実際に力
作業を実行する時に、ロボット動作制御装置10に読み
込まれ、力センサ4の検出する力データを重量補償する
データとして使用される。
【0019】本発明の特徴とする点は、操作者がロボッ
ト本体1を誘導操作して第1姿勢、第2姿勢、第3姿勢
を採るときに、互いに異なる3種類の姿勢を正しく採っ
ているか否かという情報を操作者に適切なタイミングで
提供できることであり、操作者がロボット本体1を誘導
操作しているときに採ったロボット本体1の姿勢が適切
かまたは不適切であるかを操作者に正確に認識できる構
成を有する点である。そこで、操作者が誘導操作して採
ったロボット本体1の姿勢が適切かまたは不適切である
かを正確に認識できるようにするため、制御装置2にお
いて姿勢演算装置15と姿勢判定装置16を設けると共
に、ティーチングボックス5において姿勢誘導指示装置
17と姿勢判定装置18を設けている。またティーチン
グボックス5における姿勢誘導指示装置17は、操作者
によって入力された誘導操作のための指令をロボット動
作制御装置10に与えるためのものである。
【0020】操作者は、ティーチングボックス5を操作
して、すなわちティーチングボックス5内の姿勢誘導指
示装置17と姿勢判定通知装置18を使って重量パラメ
ータと重心位置パラメータを演算するにあたって必要な
適切な姿勢をロボット本体1に採らせる。これらの姿勢
誘導指示装置17と姿勢判定通知装置18について、具
体的には、姿勢誘導指示装置17は前述の誘導用の複数
の押しボタン8を含んで構成され、姿勢判定通知装置1
8は表示装置9の画面を含んで構成される。
【0021】重量・重心位置の各パラメータを演算する
には、操作者による姿勢誘導指示装置17から出力され
る指令信号に従ってロボット動作制御装置10に基づき
ロボット本体2を動作させると共に、姿勢演算装置15
でロボット本体1の姿勢を計算し、姿勢判定装置16で
そのときの姿勢が重量・重心位置の各パラメータを計算
するのに十分であるか否かを判断する。姿勢判定装置1
6で判断した結果、条件を満足する姿勢であれば、その
時力センサ4で検出された力データ(力の値)を力入力
装置11を経て取込むことおよび位置変位センサから出
力される姿勢データを姿勢入力装置12を経て取込むこ
とを許容する指令を力入力装置11、姿勢入力装置1
2、重量・重心位置演算装置に与え、かつ次の姿勢を採
ることのメッセージを姿勢判定通知装置18を通して操
作者に与える。かかる動作を繰り返すことにより、少な
くとも3つの姿勢に基づき重量パラメータおよび重心位
置パラメータを算出するのに十分なデータを揃え、重量
・重心位置演算装置13によって重量・重心位置を演算
し、その演算結果を記憶装置14に記憶することができ
る。なお姿勢判定装置16では、例えばベース座標系
(第1デカルト座標系)に対するセンサ座標系(第2デ
カルト座標系)の相対的な姿勢関係に基づき判定を行
う。
【0022】図3および図4に基づいて重量・重心位置
の演算のためのロボット本体1における姿勢の採り方に
ついて説明する。重量・重心位置の演算には最低3種類
の姿勢を採る必要がある。本例では図4に示されるベー
ス座標系のZB 軸に対して、第1の姿勢ではセンサ座標
系のZS 軸がθ以内の角度に入り(図3(A))、第2
の姿勢ではセンサ座標系のXS 軸がθ以内の角度に入り
(図3(B))、第3の姿勢ではセンサ座標系のYS
がθ以内の角度に入る(図3(C))ようにする。上記
の誘導は、ベース座標系Bの原点とセンサ座標系Sの原
点と一致させた状態において、図4に示した円錐形誘導
領域19内に上記センサ座標系のそれぞれの軸を誘導す
ればよく、ロボット本体1が垂直に設置されている場
合、操作者は目視により各軸をほぼ垂直にすればよい。
なお上記θは0°≦θ<25°の範囲が望ましい。
【0023】図5に基づき全体処理の流れを説明する。
まず、姿勢No(姿勢番号)を1にセットし(第1の姿
勢のセット:ステップS1)、ティーチングボックス5
の表示装置9の画面上に操作者に対し第1姿勢への誘導
を行うための誘導指示メッセージを表示する(ステップ
S2)。操作者は、誘導ボタンを押し下げながら(ステ
ップS3)、手動でロボット本体1を動作させ第1姿勢
を採らせる(ステップS4)。そして、操作者は、自身
が第1姿勢を採ることができたと判断したときには、誘
導ボタンの押し下げを解除し(ステップS3)、姿勢決
定ボタンを押し下げる(ステップS5)。姿勢決定ボタ
ンが押し下げられると、このときのロボット本体1の姿
勢を計測し演算する(ステップS6)。次に姿勢判定が
行われる(ステップS7)。第1姿勢は、センサ座標系
のZS 軸で判定する。ZS 軸の方向を示す単位ベクトル
をベース座標系を基準に計算し、これを(za x ,za
y,za z )とするとき、判定は次式で行われる。
【0024】
【数1】za z >cosθ
【0025】第1姿勢が(数1)の条件を満足しないと
きは、姿勢判定通知装置18を用いてエラーメッセージ
を表示する(ステップS8)。第1姿勢が(数1)を満
足しているときは、力センサ4で力を検出しこれを力入
力装置11に出力する(ステップS9)。さらに、位置
変位センサで得られる姿勢データを姿勢入力装置12に
出力する(ステップS10)。次の判断ステップS11
で、姿勢Noが3未満であれば、次の姿勢(第2の姿
勢)をセットし(ステップS12)、第2姿勢について
上記の処理内容を繰り返す。ただし姿勢の判定では、姿
勢No2(第2姿勢)はXS 軸で判定するので、XS
の方向を示す単位ベクトルを(xn x ,xn y ,xn
z )とするとき、次式で判定される。
【0026】
【数2】xn z >cosθ
【0027】また同様に、姿勢No3(第3姿勢)はY
s 軸で判定するので、Ys 軸の方向を示す単位ベクトル
を(yo x ,yo y ,yo z )とするとき、次式で判定
される。
【0028】
【数3】yo z >cosθ
【0029】姿勢No3までの力データおよび姿勢デー
タを取り終えたら、これらのデータを用いて重量・重心
位置演算装置13で重量・重心位置の演算を行い(ステ
ップS13)、これを記憶装置14に記憶する(ステッ
プS14)。重量・重心位置の演算の例としては、前述
の通り例えば特願平3−279774号に示される方法
がある。
【0030】上記実施例の説明では、操作者がティーチ
ングボックス5の姿勢誘導指示装置17の誘導用押しボ
タン8によりロボット本体1を誘導動作させる方法につ
いて述べたが、ボタンを押している間に自動的に目的の
姿勢にロボット本体1が動いたり、3つの姿勢を自動的
にロボット本体1が採り、重量・重心位置の各パラメー
タを算出するように構成することもできる。
【0031】また姿勢の判定はセンサ座標系で説明した
が、ロボット本体1の手首部以降に便宜的に設ける座標
系であれば任意のものを用いることができる。
【0032】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、操作者がロボット本体を誘導して重量補償用の重
量・重心位置を演算するのに適切な少なくとも3つの姿
勢を採るとき、誘導で設定した姿勢が適切であるかどう
かをロボット側が操作者に通知するように構成したた
め、正しい姿勢に正確に設定でき、操作性がよく、計算
結果の精度も保障でき、力制御に用いた場合に制御性能
が向上するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る力制御作業機械の重量・重心位置
補正装置の内部構成を示すブロック図である。
【図2】力制御作業機械の全体的なシステム構成を示す
図である。
【図3】誘導される3つの姿勢のそれぞれを示す図であ
る。
【図4】ベース座標系において誘導許容範囲は示す図で
ある。
【図5】姿勢誘導における全体処理の流れを示すフロー
チャートである。
【符号の説明】
1 ロボット本体 2 制御装置 3 作業ツール 4 力センサ 5 ティーチングボックス 6 アーム 8 押しボタン 9 表示装置 10 ロボット動作制御装置 11 力入力装置 12 姿勢入力装置 13 重量・重心位置演算装置 14 記憶装置 15 姿勢演算装置 16 姿勢判定装置 17 姿勢誘導指示装置 18 姿勢判定通知装置 19 円錐形誘導領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 猿楽 信一 千葉県習志野市東習志野7丁目1番1号 日立京葉エンジニアリング株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−55189(JP,A) 特開 昭62−84991(JP,A) 特開 平5−116081(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B25J 3/00 - 3/04 B25J 9/10 - 9/22 B25J 13/00 - 13/08 B25J 15/04 B25J 19/02 - 19/06 B23Q 15/00 - 15/28 B23Q 3/155,3/157 B24B 27/00 B24B 41/00 - 51/00 G05D 15/01

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機構部に力検出手段を介して作業ツール
    を取り付け、制御手段による力制御で前記機構部を動作
    させ前記作業ツールに力作業を行わせると共に、前記機
    構部の設置箇所に対応する第1のデカルト座標系と前記
    力センサに対応する第2のデカルト座標系が設定される
    力制御作業機械において、 前記第1および第2のデカルト座標系を利用して前記作
    業ツールに加わる力データと前記作業ツールの姿勢デー
    タを計測する手段と、前記作業ツールを取り付けた前記
    機構部の姿勢を複数の姿勢に誘導し設定する姿勢設定手
    段と、前記各姿勢で得られる前記作業ツールに関する前
    記力データと前記姿勢データを用いて前記作業ツールの
    補正用の重量・重心位置を求める重量・重心位置演算手
    段と、前記複数の姿勢のそれぞれが前記重量・重心位置
    を求めるための条件を満足する姿勢であるか否かを判定
    する姿勢判定手段と、この判定結果を操作者に知らせる
    姿勢判定通知手段を含むことを特徴とする力制御作業機
    械の重量・重心位置補正装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の力制御作業機械の重量・
    重心位置補正装置において、前記複数の姿勢は少なくと
    も3つの姿勢であることを特徴とする力制御作業機械の
    重量・重心位置補正装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の力制御作業機械の重量・
    重心位置補正装置において、前記姿勢判定手段は、前記
    第1のデカルト座標系に対する前記第2のデカルト座標
    系の相対的な姿勢関係に基づき判定することを特徴とす
    る力制御作業機械の重量・重心位置補正装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の力制御作業機械の重量・
    重心位置補正装置において、前記姿勢関係は、前記第1
    のデカルト座標系の1つの軸に設定された原点を頂点す
    る円錐形誘導領域を設定し、前記第2のデカルト座標系
    の原点を前記頂点と一致させた状態で前記第2のデカル
    ト座標系の各軸が前記円錐形誘導領域に含まれる関係で
    あることを特徴とする力制御作業機械の重量・重心位置
    補正装置。
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