JP3084040B2 - 2サイクルエンジンの制御装置 - Google Patents

2サイクルエンジンの制御装置

Info

Publication number
JP3084040B2
JP3084040B2 JP02113812A JP11381290A JP3084040B2 JP 3084040 B2 JP3084040 B2 JP 3084040B2 JP 02113812 A JP02113812 A JP 02113812A JP 11381290 A JP11381290 A JP 11381290A JP 3084040 B2 JP3084040 B2 JP 3084040B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
combustion
fuel injection
injection amount
timing
ignition timing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP02113812A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0412153A (ja
Inventor
優 栗原
弘二 森川
晃 秋元
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Jukogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Jukogyo KK filed Critical Fuji Jukogyo KK
Priority to JP02113812A priority Critical patent/JP3084040B2/ja
Publication of JPH0412153A publication Critical patent/JPH0412153A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3084040B2 publication Critical patent/JP3084040B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/02Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke
    • F02B2075/022Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle
    • F02B2075/025Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle two

Landscapes

  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、車両用の2サイクルエンジンにおいて運転
条件に応じて燃料噴射量と共に燃焼方式を制御する制御
装置に関する。
〔従来の技術〕
一般に車両用2サイクルエンジンとして燃焼室にイン
ジェクタを装着し、少なくとも排気系を閉じた後で点火
する迄の間の圧縮行程において、インジェクタから燃料
を高圧で直接筒内に噴射する。そして燃料噴射の時期を
早く定めて均一燃焼し、遅く定めて成層燃焼する筒内直
接噴射(筒内直噴)方式が本件出願人により既に提案さ
れている。
上記筒内直噴式2サイクルエンジンでは、給気系に掃
気ポンプを設けて掃気作用を効率的に行い、排気系に排
気ロータリ弁を設けて燃料噴射領域を拡大し、インジェ
クタと点火プラグの電極の位置関係を最適化し、低・中
負荷の成層燃焼,高負荷の均一燃焼を良好に行う技術思
想が開示されている。ここで、低・中負荷の成層,高負
荷の均一の各燃焼方式に円滑に移行するように制御する
ことが望まれる。
そこで従来、この種の燃料噴射と燃焼方式とを共に制
御するエンジンの制御系に関しては、例えば特開昭60−
36719号公報の先行技術がある。ここで、低負荷時には
筒内直噴して成層燃焼し、所定の負荷以上では吸気系の
噴射ノズルにより燃料を分散して供給することで均一燃
焼することが示されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、上記先行技術のものにあっては、低負荷の
成層燃焼時に一定の吸気量に定めて噴射ノズルにより筒
内噴射する方式であるから、本発明のように低・中負荷
の広範囲で成層燃焼するものには適用できない。
中・高速領域での低・中負荷時においては、燃圧が高
くなることで燃料噴射量が増大し、エンジントルクは負
荷に見合ったトルクより大となり、負荷に対応した燃焼
方式に基づくトルク特性のつながりが円滑に移行し難
く、この点で常に燃焼を良好に保ちながら適正に負荷制
御することが要求される。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、その目
的とするところは、アイドリングから高負荷に及ぶ広範
囲で燃焼と共に負荷を最適制御し、滑らかなトルク特性
を得ることが可能な2サイクルエンジンの制御装置を提
供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明の2サイクルエンジ
ンの制御装置は、エンジン運転状態に応じて成層燃焼と
均一燃焼との間あるいは間引き燃焼と成層燃焼との間で
燃焼方式を切換える2サイクルエンジンの制御装置にお
いて、エンジン運転状態に応じてエンジンが要求する燃
料噴射量を算出する算出部と、上記算出部からの要求燃
料噴射量を、燃焼方式の切換点の指標としてエンジン回
転数に応じて可変に設定される基準燃料噴射量と比較す
ることにより、判定対象の両燃焼方式のうちいずれか一
方を選択する燃焼方式判定部と、上記燃焼方式判定部に
より選択されたいずれか一方の燃焼方式に対応して燃料
噴射時期を設定し、その燃料噴射時期でインジェクタを
駆動する燃料噴射時期決定手段と、上記燃焼方式判定部
により選択されたいずれか一方の燃焼方式に対応して点
火時期を設定し、その点火時期で点火プラグを駆動する
点火時期決定手段とを備えることを特徴としている。
〔作用〕
上記構成に基づき、2サイクルエンジンでは、間引き
燃焼、成層燃焼、均一燃焼の各燃焼方式間の切換点とし
て、エンジン回転数に応じて予め可変に設定された基準
燃料噴射量と現在のエンジンの要求燃料噴射量との比較
によって最適燃焼方式を判断することにより、判断され
た燃焼方式に応じた燃料噴射時期、点火時期にて燃焼制
御される。
さらに、基準燃料噴射量は、一方の燃焼方式から他方
の燃焼方式に切換わる場合には略等しいトルクがエンジ
ンに発生するような燃料噴射量に設定されている。
〔実 施 例〕
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
第2図において、2サイクル筒内直噴式ガソリンエン
ジンの全体の構成について述べると、符号1は2サイク
ルエンジンの本体であり、シリンダ2にピストン3が往
復動可能に挿入され、クランク室4のクランク軸5に対
し偏心して設けられたコンロッド6によりピストン3が
連結し、クランク軸5にはピストン3の往復動慣性力を
相殺するようにバランサ7が設けられる。燃焼室8は、
半球型,ウェッジ,カマボコ等の形状であり、中心頂部
付近の高い位置に高圧1流体式インジェクタ10が、パル
ス信号のオン時間(パルス幅)だけ開くようにして設置
される。また点火プラグ9は、電極9aがインジェクタ10
の噴射方向直下に位置するように傾いて取付けられる。
インジェクタ10と電極9aとの距離は、低・中負荷で点
火直前に噴射されるコーン型の燃料噴霧を考慮して設定
される。即ち、距離が短い場合は霧化が不足し、長くな
ると噴霧が拡散することから、両者の間で噴霧の後端部
に着火して成層燃焼することが可能になっている。ま
た、インジェクタ10はシリンダ2の略中心線上に配置さ
れていることから、高負荷で早い時期に噴射された多量
の燃料は、シリンダ2の内部中心から全体に迅速に拡散
して均一に予混合し、均一燃焼することが可能になって
いる。
シリンダ2にはピストン3により所定のタイミングで
開閉する排気ポート11が開口し、排気ポート11からの排
気管12に触媒装置13,マフラ14が設けられる。ここで、
排気ポート11には排気ロータリ弁15が設置され、ベルト
手段16によりクランク軸5に連結して排気ポート11の開
閉を各別に定めている。即ち、ピストン3の上昇時に下
死点側で排気ロータリ弁15により排気ポート11を早目に
閉じ、高負荷での均一燃焼方式において燃料噴射の時期
を早く設定することが可能になっている。
また、シリンダ2において排気ポート11より下死点側
で、円周方向に略180度および90度ずれた位置に、同様
にピストン3により所定のタイミングで開閉する掃気ポ
ート17が開口して設けられる。そして掃気ポート17の給
気管18には、エアクリーナ19,アクセル開度に応じて開
くスロットル弁20が設けられ、スロットル弁20の下流に
は掃気ポンプ21が、ベルト手段22によりクランク軸5に
連結し、エンジン動力により常にポンプ駆動して掃気圧
が生じるように設けられる。ここで、スロットル弁20は
アクセル全閉でも少し開いて掃気ポンプ21の吸込みが可
能に設定され、この遊び範囲を越えるとアクセル開度に
応じスロットル弁20が開いて空気量を制御する。そして
空気のみの掃気圧で強制的に掃気作用し、空気を高い充
填効率で供給するようになっている。
即ち、アクセル開度φに対し、スロットル開度φ′は
第3図(a)のように非線形の特性に設定され、このた
め充填空気量Gaも第3図(b)のように非線形の特性に
なる。こうして、アクセル開放のアイドリング時にも掃
気ポンプ21による掃気と共に燃焼が良好に確保される。
インジェクタ10の高圧燃料系について述べると、燃料
タンク30が、フィルタ31,燃料ポンプ32,燃圧レギュレー
タ33,圧力変動を吸収するアキュムレータ34を有する燃
料通路35を介してインジェクタ10に連通し、燃圧レギュ
レータ33からの戻り通路36が燃料タンク30に連通してい
る。そして燃圧レギュレータ33が燃料ポンプ32の高圧燃
料の戻りを調整してインジェクタ10の燃圧を制御する。
ここで、低負荷の充填空気量が少ない場合は燃圧が低
く、負荷の増大により充填空気量が多くなると、燃圧も
高く制御されている。
続いて、第1図において電子制御系として燃料噴射,
点火時期の制御系について述べる。
先ず、クランク角センサ40,気筒判別センサ41,アクセ
ル開度センサ42を有し、これらのセンサ信号が制御ユニ
ット50に入力する。制御ユニット50は、クランク角セン
サ40のクランク角θが入力するエンジン回転数検出部51
を有し、クランクパルスの時間等によりエンジン回転数
Neを検出する。クランク角センサ40,気筒判別センサ41
の信号はクランク位置検出部52に入力し、各気筒での上
死点前の基準位置を検出する。
また、エンジン回転数Neとアクセル開度センサ42のア
クセル開度φとが入力する燃料噴射パルス幅算出部53を
有し、エンジン回転数Ne,アクセル開度φによる各運転
条件に応じて燃料噴射量Gfをマップ検索する。ここで、
エンジン回転数Neが一定の場合に、燃料噴射量Gfはアク
セル開度φに対して第3図(c)のように比例的に設定
されており、これと第3図(b)の充填空気量Gaの特性
により、トルク特性は燃焼方式と無関係にアクセル開度
φに応じて増減したものになり得る。
また、燃料噴射パルス幅の決定要素として、燃料噴射
量Gfの他に燃圧Pfがある。特に、燃圧Pfは高圧燃料系で
給気系と各別に制御され、燃圧Pfが高い場合は同じ燃料
噴射パルス幅でも燃料が多くなる。そこで燃圧Pfに対
し、その補正係数Kが減少関数で設定される。こうし
て、燃料噴射パルス幅Tiは、燃料噴射量Gf,補正係数K
および電圧補正分Tsを用いて以下のように算出する。
Ti=K・Gf+Ts 次いで各運転条件の要素のエンジン回転数Ne,燃料噴
射量Gfは、間引きを含む成層,成層および均一の燃焼方
式に分ける燃料噴射時期決定部54,点火時期決定部55,お
よび燃焼方式判定部56に入力する。
燃焼方式判定部56は、エンジン回転数Neが所定回転数
以上での低負荷の間引き燃焼,低・中負荷の成層燃焼,
および高負荷の均一燃焼を判断する。ここで、エンジン
回転数Neが、ある一定回転数の場合の各燃焼方式の最大
トルク特性が得られる充填空気量を示すと第4図(a)
のX,Y,Zようになり、アクセル全開状態で燃料噴射量Gf
を変化した場合のトルク特性は第4図(b)のようにな
る。これにより、均一燃焼では燃料噴射量Gfに対し最大
トルクが得られる充填空気量Gaとに対し、実線Xで示さ
れる特性となり、この場合の可燃限界の特性は一点鎖線
X′となる。成層燃焼の最大トルクは実線Yで示される
充填空気量で得られ、可燃限界は一点鎖線Y′となり、
間引き燃焼の最大トルクは実線Zで示される充填空気量
で得られ、可燃限界は一点鎖線Z′となる。そしてアク
セル開度φの全閉から全開までの動作に対する充填空気
量Gaと燃料噴射量Gfとの関係に基づく作動サインは、太
い実線Dで示すようになる。
そこで、間引きと成層の燃焼方式の切換点C1と、成層
と均一の燃焼方式の切換点C2における燃料噴射量Gf1,Gf
2は、第5図(a)のように予めマップにより設定され
ている。そして、切換点C1,C2は、第4図(a)の点線
Cで示す特性に設定される。従って、燃焼方式判定部56
では、第5図(a)のマップより燃焼方式を切換える点
の燃料噴射量Gf1,Gf2と要求燃料噴射量Gfとをエンジン
回転数に基づいて比較して、Gf≦Gf1の場合に間引き燃
焼を、Gf1<Gf≦Gf2の場合に成層燃焼を、Gf2≦Gfの場
合に均一燃焼をそれぞれ判断するのであり、この判定信
号が燃料噴射時期決定部54,点火時期決定部55に入力す
る。
燃料噴射時期決定部54は、各燃焼方式毎の燃料噴射時
期マップを有し、このマップを燃焼方式判定信号により
選択してエンジン回転数Ne,燃料噴射量Gfに応じた最適
燃料噴射時期の信号を出力する。ここで成層燃焼では、
点火直前に所定の霧化時間を残して噴射終了する必要が
あるため、この燃焼式では第5図(c)のように、最適
燃料噴射終了時期θiEが設定される。均一燃焼では、排
気系が閉じた後の早い時期に噴射開始する必要があるた
め、この場合は最適燃料噴射開始時期θisが第5図
(d)のように設定される。一方、間引き燃焼では、燃
料噴射量Gfが少ないことで成層と類似の燃焼方式になる
が、数回に1回間引く場合の最適燃料噴射時期θieが第
5図(b)のように設定される。こうして、これらの各
燃焼方式のマップで燃料噴射時期θie,θiEまたはθis
を出力することで、実質的に燃焼方式を切換える。
点火時期決定部55は、最適点火時期θgを決定して出
力する。ここで、エンジン回転数Neと燃料噴射量Gfとに
より最適な点火時期θgは1つ決定されるが、燃焼方式
が異なると各燃焼方式毎に点火時期θgも異なったもの
になる。従って、第5図(b),(c),(d)のよう
に間引き,成層,および均一の各燃焼方式でそれぞれ点
火時期θgがマップで各別に設定されており、こうして
各燃焼方式で最適な点火時期θgを出力する。
燃焼方式判定部56の判定信号は更に間引き回数設定部
57に入力し、間引き燃焼時の間引き回数を定める。ここ
で、例えば4気筒の場合は第5図(e)のように、各気
筒および全体として3回に1回成層燃焼し、残りの2回
は燃料カットするように定め、この3回に1回の燃焼信
号を出力する。
上記燃料噴射パルス幅Ti,燃料噴射時期θie,θiEまた
はθis,および間引きの燃焼信号は、燃料噴射タイミン
グ設定部58に入力する。そしてクランク角基準位置に基
づき燃料噴射パルス幅Tiと燃料噴射時期θiEまたはθis
に応じた燃料噴射信号を1サイクル毎に駆動部59を介し
てインジェクタ10に出力する。一方、燃料噴射時期θie
が入力する間引き燃焼時は、燃料噴射パルス幅Tiと燃料
噴射時期θieによる燃料噴射信号を燃焼信号に同期して
出力する。
点火時期θgは点火タイミング設定部60に入力し、ク
ランク角基準位置に基づき点火時期θgに応じた点火タ
イミング,ドエル時間等の点火信号を駆動部61を介して
点火プラグ9に出力するように構成される。
次いで、かかる構成の2サイクルエンジンの制御装置
の作用について述べる。
先ず、エンジン運転時に、アクセル開度に応じスロッ
トル弁20が開いて空気が掃気ポンプ21に吸入されて所定
の掃気圧が生じており、ピストン3の下降時に排気ポー
ト11が開き、次に掃気ポート17も開くと、この加圧空気
が掃気ポート17からシリンダ2の内部に流入する。そし
てこの給気の縦スワール流によりシリンダ2の残留ガス
を排気ポート11から押し出し、給気を高い充填効率で満
すように掃気作用される。一方、ピストン3が下死点か
ら上昇し始めると、排気ロータリ弁15が閉じて掃気が終
了し、燃料の吹き抜けが生じること無く燃料噴射するこ
とが可能になり、次いで掃気ポート17が閉じて圧縮行程
に移行する。一方、このときインジェクタ10の高圧燃料
系では運転条件に応じて燃圧レギュレータ33で燃圧が制
御され、この燃料がインジェクタ10に導かれている。
また、制御ユニット50の燃料噴射パルス幅算出部53で
は、エンジン回転数Ne,アクセル開度φに応じて燃料噴
射量Gfがマップ検索され、更に燃料噴射量Gfに基づいて
燃料噴射パルス幅Tiが算出される。同時に燃焼方式判定
部56では、燃焼方式が判断され、燃料噴射時期決定部5
4,点火時期決定部55のマップがこの判断により選択され
る。
そこで、エンジン回転数が所定回転数以上の低負荷
時,例えば第5図(a)に示されるエンジン回転数Neが
Ne2以上で、アクセル開度φが所定開度の時には、燃焼
方式判定部56で要求燃料噴射量Gfと切換点C1における燃
料噴射量Gf1との比較により、Gf≦Gf1の時には間引き燃
焼が判断される。このため、燃料噴射時期決定部54で第
5図(b)の間引き燃焼用マップを選択して燃料噴射時
期θieが点火時期の直前に決定され、点火時期決定部55
で第5図(e)の間引き燃焼方式の最適点火時期θgが
マップ検索され、更に間引き回数設定部57から3回に1
回の燃焼信号が出力する。そしてこれらの燃料噴射パル
ス幅Ti,燃焼噴射時期θieによる燃料噴射信号が、燃料
噴射タイミング設定部58からインジェクタ10に燃焼信号
に同期して出力するのであり、このため第6図(a)の
ように、点火直前に少量の燃料が点火プラグ9の電極9a
に向けて噴射される。そして燃料噴霧の後端部に電極9a
により着火されるのであり、こうして3回に1回間引い
て成層燃焼される。この成層燃焼方式では、スロットル
弁20が開き掃気ポンプ21により充分に掃気されて充填空
気量Gaも比較的多いことで良好に燃焼される。従って、
間引き燃焼時のトルク特性は、第4図(b),(c),
(d)に示すトルク曲線T1のように低くて緩やかに変化
した特性になる。
次いで、アクセル開度φが一定状態で負荷が増大する
ことにより燃料噴射量Gfが増大し、切換点C1の燃料噴射
量Gf1より大きくなった低・中負荷時には、成層燃焼が
判断される。そこで、燃料噴射時期決定部54で成層燃焼
用マップが選択され、これにより燃料噴射時期θiEが点
火時期の近くに決定され、点火時期決定部55でも成層燃
焼用マップにより最適点火時期θgが比較的上死点に近
く決定される。そして燃料噴射パルス幅Ti,燃料噴射時
期θieによる噴射信号が1サイクル毎にインジェクタ10
に出力することで、第6図(b)のように、圧縮後期に
比較的少量の燃料が点火プラグ9の電極9aに向けて噴射
され、その直後に点火時期θgによる点火信号が点火プ
ラグ9に出力する。このため、コーン型の燃料噴霧が拡
散する前にその後端部に電極9aで着火して成層燃焼に切
換わるのであり、こうして空気量に比べて燃料が非常に
少なくても、燃料の濃混合気を有効利用して安定した成
層燃焼が行われる。
かかる成層燃焼では、充填空気量Ga,燃料噴射量Gfが
増し、更に毎回燃焼されることで、第4図(b),
(c),(d)に示すトルク曲線T2のようにトルクが増
す。そして間引きの場合と燃焼方式が略同一のため、ト
ルク曲線T1に対し滑らかにトルク曲線T2に移行すること
になる。
更に、燃料噴射量Gfが切換点C2の燃料噴射量Gf2以上
に増大した高負荷時には、均一燃焼が判断される。そこ
で燃料噴射時期決定部54,点火時期決定部55では、均一
燃焼方式のマップ選択され、燃料噴射時期θisが排気ロ
ータリ弁15の閉後の早い時期に、点火時期θgが最適値
に決定されることになる。このため第6図(c)のよう
に、圧縮初期にインジェクタ10から多量の燃料がシリン
ダ2内に噴射され、圧縮中に燃料と空気とが充分混合す
る。そしてこの均一に混合した後に点火プラグ9で着火
して、均一燃焼に切換わる。かかる均一燃焼方式では、
多量の燃料が高い空気利用率で良好に燃焼し、第4図
(b),(c),(d)のトルク曲線T3のようにトルク
が更に増大する。また、切換点C2では、設定値Gf2によ
り成層と均一の燃焼方式のトルクが等しくなるように設
定されているので、トルク曲線T2からT3に滑らかに移行
することになる。
なお、アクセル開度φが減少し燃料噴射量Gfを減少す
ると、上述の場合と逆に燃焼方式が切換わり、エンジン
トルクは切換点C2,C1で滑らかに燃焼方式に対応して変
化する。
以上、本発明の実施例について述べたが、これのみに
限定されない。
〔発明の効果〕
以上述べてきたように、本発明の2サイクルエンジン
の制御装置によれば、間引き燃焼、成層燃焼、均一燃焼
の各燃焼方式間の切換点として、エンジン回転数に応じ
て予め可変に設定された基準燃料噴射量と現在のエンジ
ンの要求燃料噴射量との比較によって最適燃焼方式を判
断することにより、判断された燃焼方式に応じた燃料噴
射時期、点火時期にて燃焼制御することができるように
なると共に、基準燃料噴射量は、一方の燃焼方式から他
方の燃焼方式に切換わる場合には略等しいトルクがエン
ジンに発生するような燃料噴射量に設定されているの
で、間引き燃焼、成層燃焼、均一燃焼の各燃焼方式の切
換えを最適化して広範囲の運転領域で滑らかなトルク特
性を設定することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の2サイクルエンジンの制御装置の実施
例を示す電子制御系のブロック図、 第2図は本発明の2サイクルエンジンの全体の概略を示
す構成図、 第3図(a)ないし(c)は各種特性図、 第4図は間引き,成層,および均一の燃焼方式のトルク
特性図、 第5図(a)ないし(d)は各燃焼方式の燃料噴射量,
燃料噴射時期と点火時期のマップを示す図,(e)は4
気筒の場合の間引き燃焼状態を示す図、 第6図は各燃焼方式の燃料噴射状態を示す図である。 1……2サイクルエンジン本体、9……点火プラグ、10
……インジェクタ、50……制御ユニット、53……燃料噴
射パルス幅算出部、54……燃料噴射時期決定部、55……
点火時期決定部、56……燃焼方式判定部、57……間引き
回数設定部、58……燃料噴射タイミング設定部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−64243(JP,A) 特開 昭58−41239(JP,A) 特開 昭63−201341(JP,A) 特開 昭61−65039(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 41/00 - 45/00 395

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジン運転状態に応じて成層燃焼と均一
    燃焼との間あるいは間引き燃焼と成層燃焼との間で燃焼
    方式を切換える2サイクルエンジンの制御装置におい
    て、 エンジン運転状態に応じてエンジンが要求する燃料噴射
    量を算出する算出部と、 上記算出部からの要求燃料噴射量を、燃焼方式の切換点
    の指標としてエンジン回転数に応じて可変に設定される
    基準燃料噴射量と比較することにより、判定対象の両燃
    焼方式のうちいずれか一方を選択する燃焼方式判定部
    と、 上記燃焼方式判定部により選択されたいずれか一方の燃
    焼方式に対応して燃料噴射時期を設定し、その燃料噴射
    時期でインジェクタを駆動する燃料噴射時期決定手段
    と、 上記燃焼方式判定部により選択されたいずれか一方の燃
    焼方式に対応して点火時期を設定し、その点火時期で点
    火プラグを駆動する点火時期決定手段とを備えることを
    特徴とする2サイクルエンジンの制御装置。
  2. 【請求項2】エンジン運転状態に応じて成層燃焼と均一
    燃焼との間あるいは間引き燃焼と成層燃焼との間で燃焼
    方式を切換える2サイクルエンジンの制御装置におい
    て、 エンジン運転状態に応じてエンジンが要求する燃料噴射
    量を算出する算出部と、 上記算出部からの要求燃料噴射量を、燃焼方式の切換点
    の指標として予め設定されている基準燃料噴射量と比較
    することにより、判定対象の両燃焼方式のうちいずれか
    一方を選択する燃焼方式判定部と、 上記燃焼方式判定部により選択されたいずれか一方の燃
    焼方式に対応して燃料噴射時期を設定し、その燃料噴射
    時期でインジェクタを駆動する燃料噴射時期決定手段
    と、 上記燃焼方式判定部により選択されたいずれか一方の燃
    焼方式に対応して点火時期を設定し、その点火時期で点
    火プラグを駆動する点火時期決定手段とを備えるととも
    に、 上記基準燃料噴射量は、一方の燃焼方式を実行した場合
    でも他方の燃焼方式を実行した場合でも略等しいトルク
    を発生することのできる噴射量に設定されていることを
    特徴とする2サイクルエンジンの制御装置。
JP02113812A 1990-04-27 1990-04-27 2サイクルエンジンの制御装置 Expired - Fee Related JP3084040B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02113812A JP3084040B2 (ja) 1990-04-27 1990-04-27 2サイクルエンジンの制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02113812A JP3084040B2 (ja) 1990-04-27 1990-04-27 2サイクルエンジンの制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0412153A JPH0412153A (ja) 1992-01-16
JP3084040B2 true JP3084040B2 (ja) 2000-09-04

Family

ID=14621674

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP02113812A Expired - Fee Related JP3084040B2 (ja) 1990-04-27 1990-04-27 2サイクルエンジンの制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3084040B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000322801A (ja) 1999-05-10 2000-11-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd 情報記録再生装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0412153A (ja) 1992-01-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2869464B2 (ja) 2サイクルエンジンの燃料噴射制御装置
US5078107A (en) Fuel injection control system for an internal combustion engine
JP3404059B2 (ja) 筒内直噴式エンジンの燃料噴射方法
US6659068B2 (en) Feedback control for auto-ignition two-stage combustion of gasoline in engine cylinder
US5222481A (en) Fuel injection control system for an internal combustion engine
US4955339A (en) Internal combustion engine
EP1134400A2 (en) Auto-ignition combustion management in internal combustion engine
JPH0781534B2 (ja) 燃料噴射型エンジンの時調整方法
JPH0249939A (ja) 2サイクル直噴エンジンの燃料噴射制御装置
JPH0240052A (ja) 2サイクル直噴エンジンのアイドル回転数制御装置
EP0445817A2 (en) A control device for an internal combustion engine
EP0903485A2 (en) Apparatus and method for controlling direct injection engines
US20010006055A1 (en) Injection pressure controlling method of gasoline direct injection engine
US6484690B2 (en) Control equipment for internal combustion engines
EP1164276B1 (en) Internal combustion engine with external assist for stable auto-ignition
JPS60230544A (ja) エンジンの燃料噴射装置
JPH04370343A (ja) 2サイクルエンジンのアイドル回転数制御装置
JPH0478812B2 (ja)
JP3084040B2 (ja) 2サイクルエンジンの制御装置
JPH03281965A (ja) 2サイクルエンジンの制御装置
JP3361381B2 (ja) 燃料噴射式エンジンのスワール制御装置
JP3065093B2 (ja) 2サイクルエンジンの燃料噴射制御装置
JPH05149168A (ja) 筒内直噴式エンジンの燃圧制御装置
JP2631940B2 (ja) 筒内直噴エンジンの制御装置
JPH0571768B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees