JP3082142U - 入力装置のサスペンション式ボタン構造 - Google Patents

入力装置のサスペンション式ボタン構造

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 省スペースで、ボタンの触感及び感度が良好
で、製造精度が低いため生産、組み立てが容易である入
力装置のサスペンション式ボタン構造を提供する。 【解決手段】 主にコンピュータ入力装置に設置する。
該入力装置本体上には延伸したガイド溝108を設置
し、該ボタンの一端にサスペンション34を設置し、該
サスペンションは該ガイド溝中に嵌合、枢設し、弾力部
品36により支持する。これにより、該ボタンは該サス
ペンションを軸として適量のとぼそ回転運動が可能であ
る他に、該ガイド溝に沿って適量の上下直線移動を行う
ことができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は一種の入力装置のサスペンション式ボタン構造に関する。特に一種の コンピュータ入力装置に適用するボタン構造で、所定範囲の浮動運動を行うこと ができるサスペンションにより、ボタンを入力装置上に枢設し、ボタンはとぼそ 回転、及び垂直方向移動が可能である入力装置のサスペンション式ボタン構造に 係る。
【0002】
【従来の技術】
現在、コンピュータ入力装置はあらゆるコンピュータ設備において必要不可欠 な装置である。該入力装置はコンピュータモニター上におけるカーソル機能の他 に、ボタンを用いコンピュータモニター上の機能の選択を行う。 上記重要性に鑑み、コンピュータ入力装置の設計、製造メーカーは、カーソル 移動の精度が高く、安定し、省スペースで、組み立てが容易、かつ感度の良いボ タン構造の開発に凌ぎを削っている。
【0003】 図1が示す公知のコンピュータ用マウスは、主に上ケース、下ケースにより外 観本体を組成する。該上下ケース間には設置空間を有し、複数個のマイクロスイ ッチ、及び回路板、ローラー等のマウスが必要とする他の部品を収容する。該コ ンピュータマウス外部には若干のボタンを設置し、各ボタンは凸柱を具え、該凸 柱は延伸し該上ケースを穿通後、該マイクロスイッチ上に相対する。 現在流通している公知のボタン構造の多くは、「キャンティレバー式」構造を 採用し、ボタンの定位、及びプッシュ機能を提供している。 いわゆる「キャンティレバー式」構造について下記に説明する。 該構造はボタンの末端を延伸してキャンティレバーを設置し、該キャンティレ バーの末端に近い位置には定位孔を具える。該キャンティレバーは延伸し、該コ ンピュータマウス内部の設置空間に入った後、緊密な嵌合、或いは係合構造の方 式により該定位孔を該上ケースの定位柱上に嵌設し、該上ケースに設置する定位 係合フックにより、該キャンティレバー下方に向け支える。よって、該ボタンは 該定位係合フック位置を支点とし、キャンティレバー状構造を呈する。 使用者が該ボタンを押す時には、該キャンティレバーは湾曲変形を生じ、該ボ タンを押し、マイクロスイッチを押圧する時、該マイクロスイッチ自身が回復弾 力性を具える他、該キャンティレバーの変形もまた上方への弾力を提供し、ボタ ンの元の位置へ復元する。
【0004】 使用者がボタンを押す時の感度を上げ、ボタンがマイクロスイッチを押圧する 時の安定度を向上させる(また、マイクロスイッチ自身の弾力を確実に反応させ る)ため、該キャンティレバーの長さは一般的には長ければ長いほど良い。この ため、使用者はボタンのどの部分を押しても、押す力が一様且つ一定で変化しな い。 しかし、コンピュータマウス等の入力装置の設計は、軽薄短小に向かう趨勢に ある。さらに、近年来、市場では、データ読み取り装置、或いは保存装置等の幅 広い機能、例えば、指紋識別装置、ICカード読み取り装置、メモリカードのス ロットデバイス、或いは電池収納部(無線マウスの場合)等の付加装置を増設し た入力装置を目にする。これらの付加装置は元々スペースが狭小であるコンピュ ータマウス等の入力装置に対して、公知のエクステンドキャンティレバーの設置 を困難たらしめている。
【0005】 上記課題に対して、現在の所採られている対策は以下の二種である。 先ず一つ目は、該キャンティレバーの長さを短縮するものである。しかし、短 縮キャンティレバーは当然、ボタンの感度不良を招く。また、ボタンの位置が該 キャンティレバー(即ち、定位係合フック)に近すぎれば、押すためには力を入 れなければならなくなる。 もう一つは、該キャンティレバーの該定位係合フックに近い位置において凹溝 (図中符合表示なし)を設置し、該位置の肉厚を減少させるものである。こうし て、押すために必要となる圧力を低下させる。 しかし、上記方法は共に、プラスチックプレス成型の変形、及びキャンティレ バーが圧力を受ける時の永久変形を極めて容易に引き起こす。ひどい時には、ボ タンが引っ掛かり故障してしまう。 この他、該種の公知のキャンティレバー式ボタン構造は、非常に精確な製造誤 差の管理が必要である。さもなくば、加圧により変異し、組み立て上の困難を招 きかねず、当然、生産コストの高騰をも招く恐れがある。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
上記公知構造の欠点を解決するため、本考案は入力装置のサスペンション式ボ タン構造の提供を課題とする。 それは、省スペースで、ボタンの触感及び感度が良好で、必要となる製造精度 が低いため、生産及び組み立てが容易で、さらに変形しにくい、と言う特徴を具 える。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本考案は下記の入力装置のサスペンション式ボタン 構造を提供する。 それは主に、コンピュータ入力装置に設置する。 該入力装置本体上には延伸したガイド溝を設置し、該ボタンの一端にサスペン ションを設置し、該サスペンションは該ガイド溝中に枢設され、且つ弾力部品に より支持されてなる。これにより、該ボタンは該サスペンションを軸として所定 範囲のとぼそ回転運動が可能であると共に、該ガイド溝に沿って所定範囲の直線 移動を行うことができる。
【0008】
【考案の実施の形態】
図2、3、4が示すように、本考案入力装置1は本実施例中では、光学感応式 コンピュータマウス、或いは伝統的なローラー式コンピュータマウス等のコンピ ュータマウスである。 該入力装置1は主に中空で内部に設置空間100を具える本体10、可動開放 可能な蓋20、複数個のボタン30、複数個のスイッチ72(マイクロスイッチ が望ましい)、及び他の公知のコンピュータマウスが必要とする相関部品71( 回路板等)により構成する。 該本体10内部には該スイッチ72を設置し、該本体10の該スイッチ72に 対応する位置には小孔109を開設する。該複数個のボタン30中には少なくと も一個のボタン31を有し、該小孔109に対応する位置には凸柱32を設置す る。該凸柱32は延伸し該小孔109を穿通後、該スイッチ72上に接続する。 該ボタン31を押すことにより、該凸柱32は該スイッチ72を押圧する。 ここで述べる本体10の細部構造と結合方式、複数個のスイッチ72の内部構 造と結合方式、及び他の公知のコンピュータマウスが必要とする相関部品71等 の技術は公知の技術に属するため詳述しない。
【0009】 次に図3、4が示すように、該ボタン31の一端にサスペンション34を設置 し、エクステンションキャンティレバー33により相互に接続する。本実施例中 では、該ボタン31、該エクステンションキャンティレバー33、該サスペンシ ョン34はプラスチックプレスにより一体に成型することが望ましいが、他の材 料、或いは製造方式を用い製造することも可能である。 該入力装置1の本体10上には開口19を形成し、該開口19内においては、 ガイド溝108が上下方向に適当な長さ延伸する。該本体10の該ガイド溝10 8底端に付近において内部に窪んだ受け台18を設置する。該ボタン31のエク ステンションキャンティレバー33は該開口19中に位置し、該サスペンション 34は該ガイド溝108中に嵌りこんで枢設され、とぼそ方式で回転可能とされ る。該ガイド溝108は上下方向に適当な長さ延伸するため、該サスペンション 34もまた、該ガイド溝108にガイドされて適量の移動を行う。そのため、本 考案のボタン31は該サスペンション34を軸として適量のとぼそ回転運動が可 能である他に、該サスペンション34は、該ガイド溝108方向に沿って適量の 直線移動を行うことができる。
【0010】 さらに、本考案は弾力部品36を設置することもできる。本実施例中では、該 弾力部品36は螺旋圧縮バネであるが、トルクバネ、ゴム、或いは他の弾力、或 いは支持力を提供可能な部品とすることもできる。本実施例中において、該弾力 部品36の一端は該サスペンション34下方において突っ張り(上から下へ吊り 下げる方式も可能である)、反対端は該受け台18中に定位し、弾力、或いは支 持力を提供し、該サスペンション34を該ガイド溝108頂端方向に押し動かす 。これにより、該サスペンション34は外力を受けない状態で、該ガイド溝10 8の頂端位置を保持する。
【0011】 上記構造において、使用者は該ボタン31位置から離れた該サスペンション3 4を押す時、該ボタン31は該サスペンション34を軸として有限のとぼそ回転 運動を行う。この時、湾曲変形は全く現れないため、使用者が該マイクロスイッ チ72を押すために必要とする圧力は、確実に該マイクロスイッチ72自身が具 える弾力を反応させることができるため、感度が良好であるばかりでなく、該マ イクロスイッチ72の応答は非常に安定している。 使用者が押した該ボタン31の位置が該サスペンション34に接近してなら、 該サスペンション34は該ガイド溝108に沿って上下に適量の移動を行う。こ のため、使用者は依然として、楽に該ボタン31を押すことができ、良好な触感 を保持することができる。 こうして、公知のキャンティレバー式ボタン構造における以下の欠点、即ち、 使用者はボタンを押す時のマイクロスイッチ自身の弾力を克服する必要があり、 また、キャンティレバーの湾曲変形がトルクを生み出し、かつ該トルクは、使用 者の押す位置が異なれば(力の伝達距離が変化し)、必要となる施力の大小に影 響を及ぼす点を完全に克服可能である
【0012】 さらに、本考案は狭長なキャンティレバーを必要とせず、大幅な省スペースが 可能であるため、小型化の、或いは内部空間が狭小なコンピュータ入力装置、或 いはデータ読み取り装置、または保存装置等の幅広い機能、例えば、指紋識別装 置、ICカード読み取り装置、メモリカードのスロットデバイス、或いは電池収 納部(無線マウスの場合)等の付加装置を増設した入力装置にも適している。 また、本考案を前記付加装置を増設した入力装置に使用する場合には、該可動 式蓋20は該付加装置を覆蓋し、該付加装置を汚染、衝撃、異物の侵入から保護 し、さらに、外観の美観、及び触感を向上させることができる。
【0013】 加えて、公知のキャンティレバー式ボタン構造では、良好なボタン触感と良好 なスイッチ応答性を具えた安定的な製品を製造するためには、定位設計とサイズ 精度の要求が非常に厳格であった。上記要求を達成できなければ、応答不良、甚 だしきはボタンの引っ掛かり現象の発生の恐れさえあったのである。 しかし、本考案はサスペンション34をガイド溝108に可動状態で接続する 方式を採用するため、必要となる製造精度は比較的低くなる。さらに、製造、組 み立てが容易となり、また、長期の使用、或いは力を入れてボタンを押してもボ タンの変形現象の発生は希となる。
【0014】
【考案の効果】
上記のように、本考案は省スペースで、かつ良好なボタン触感と良好なスイッ チ応答性を具えた安定した特性の製品である。しかも、必要となる製造精度が低 いため、生産及び組み立てが容易で、さらに変形しにくい、と言う利点を具える 。
【図面の簡単な説明】
【図1】現在流通しているコンピュータマウスに使用さ
れる公知のボタン構造の指示図である。
【図2】本考案サスペンション式ボタン構造を装置した
入力装置の外観図である。
【図3】図2が示す入力装置のA−A位置における断面
指示図である。
【図4】本考案サスペンション式ボタン構造部分の部品
立体分解図である。
【符号の説明】
1 本考案入力装置 10 本体 100 設置空間 108 ガイド溝 109 小孔 18 受け台 19 開口 20 蓋 30 複数個のボタン 31 ボタン 32 凸柱 33 エクステンションキャンティレバー 34 サスペンション 36 弾力部品 71 コンピュータマウスの公知の相関部品 72 複数個のスイッチ 9 公知のコンピュータマウス 91 上ケース 911 定位柱 912 定位係合フック 92 下ケース 93 設置空間 94 その他の公知の部品 95 ボタン 951 凸柱 952 キャンティレバー 953 定位孔 96 マイクロスイッチ

Claims (10)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】主に入力装置に設置し、該入力装置は少な
    くとも一個のボタンを具え、かつ該ボタンは該入力装置
    内部にある一つのスイッチに対して押圧可能な位置に在
    り、 該ボタンの一端にサスペンションを設置し、該サスペン
    ションは該入力装置上に枢設され、該ボタンは該サスペ
    ンションを軸として所定範囲のとぼそ回転運動が可能で
    あることを特徴とする入力装置のサスペンション式ボタ
    ン構造。
  2. 【請求項2】前記入力装置上にはガイド溝を設置し、前
    記サスペンションは該ガイド溝中に嵌合して枢設され、
    前記サスペンションも該ガイド溝方向に沿って同時に所
    定範囲の移動が可能であることを特徴とする請求項1記
    載の入力装置のサスペンション式ボタン構造。
  3. 【請求項3】前記ボタン、及び前記サスペンションは一
    体成型により製造することを特徴とする請求項1記載の
    入力装置のサスペンション式ボタン構造。
  4. 【請求項4】前記サスペンションには弾力部品を接続、
    設置し、これにより前記サスペンションは上方への支持
    力を付与可能であることを特徴とする請求項1記載の入
    力装置のサスペンション式ボタン構造。
  5. 【請求項5】前記入力装置の外表面には開放可能である
    蓋を含むことを特徴とする請求項1記載の入力装置のサ
    スペンション式ボタン構造。
  6. 【請求項6】前記入力装置内にはデータ読み取り装置、
    或いは保存装置を設置することを特徴とする請求項1記
    載の入力装置のサスペンション式ボタン構造。
  7. 【請求項7】主に本体を含み、該本体上にはガイド溝を
    設置し、少なくとも一個のスイッチを該本体内に設置
    し、少なくとも一個のボタンを該本体上の該スイッチに
    対応する位置に設置し、 該ボタンの一端にサスペンションを設置し、該ボタンを
    押す時、該ボタンは該サスペンションによりとぼそ回転
    運動を行って該スイッチを押圧可能であることを特徴と
    する入力装置のサスペンション式ボタン構造。
  8. 【請求項8】前記サスペンションには弾力部品を接続、
    設置し、これにより前記サスペンションは上方への支持
    力を付与可能であることを特徴とする請求項7記載の入
    力装置のサスペンション式ボタン構造。
  9. 【請求項9】前記ボタン、及び前記サスペンションは一
    体成型により製造することを特徴とする請求項7載の入
    力装置のサスペンション式ボタン構造。
  10. 【請求項10】前記入力装置の外表面には開放可能であ
    る蓋を含むことを特徴とする請求項7記載の入力装置の
    サスペンション式ボタン構造。
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