JP3082009U - 腕時計送信機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】緊急連絡用のスイッチを備えた携帯送信機のス
イッチを目立つようにする。 【解決手段】緊急連絡用のスイッチの操作部を蓄光性の
合成樹脂で形成するか、あるいは、操作部の表面に蓄光
塗料を塗布して、視認性を高めた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、緊急連絡用の押しボタンを備えた腕時計送信機等の携帯送信機に関す るものである。

【０００２】

【考案が解決しようとする課題】

緊急連絡機能を備えた携帯送信機が実用化されており、その機能だけを備えた専 用機器の他に、一般の携帯用機器にその機能を内蔵させることも多くなっている 。そのような携帯機器の例として、腕時計があげられる。時刻表示機能に加えて 、多くの機能を付加した多機能型の腕時計が既に実用化されている。このような 時計においては、時刻を合わせるとき等に操作するリューズ以外に、各機能を作 動させるときに操作する押しボタンスイッチ等の操作手段を備えている。 それらの押しボタンの周辺には、その機能を表わした案内表示を施して、他の押 しボタンと間違えないようにしている。また、押しボタンの色を各機能に応じて 異なるようにして、識別性を高めたり、押しボタンそのものに表示を施したりす ることもある。 間違えて意図した機能とは違う押しボタンを押してしまうこともあり、そうした 際には、その取り消し操作を、所定の手順に従っておこなえばよいようになって いる。

【０００３】 緊急連絡用の信号を送信する際に操作するスイッチを備えた腕時計送信機等の携 帯送信機においては、その緊急連絡用のスイッチを誤って操作してしまった場合 、すぐに取り消し操作をすればよいといった安易な対応では済まされない。 このようなスイッチには、緊急を要する場合以外には操作してはならない特別な スイッチであるということを明確に示すことと、昼夜を問わず、緊急時には適確 に操作することができるように目立つものであることが求められる。

【０００４】

【課題を解決するための手段】 以上の課題を解決するために、本考案の携帯送信機では、緊急連絡用のスイッチ の操作部として、他の操作部とは異なる色のものを採用し、その操作部を蓄光性 とした。

【０００５】

【考案の実施の形態】

図１は、本考案の携帯送信機の具体例として、腕時計送信機の外観を示した図で ある。本体ケースの側面のリューズ４の隣に、緊急時に操作する押しボタンスイ ッチ２を備えている。 この押しボタンスイッチ２を、本体の中心に向かって押すと、内蔵した送信機が 作動して電波に緊急呼出信号を乗せて発射する。この電波を受信機(図示省略)に て受信して、異常信号を伝達する。

【０００６】 この押しボタンスイッチ２のリューズ側の側面と、その反対側の側面には、ガイ ド５を設けて、誤って操作してしまうことを防止するようにしている。 押しボタンスイッチ２の側面(時計の文字盤と同じ方向に向いた面)には、蓄光塗 料が塗布してある。 このような構成とすることにより、夜間に緊急事態が発生しても、この塗料が光 るため、押しボタンスイッチの位置がすぐにわかり、迅速に対応することができ る。

【０００７】 就寝時に腕時計をはずしてまくら元に置く場合、普通は、文字盤が見えるように 置くので、照明を消した真夜中であっても、押しボタンスイッチの蓄光塗料を塗 布した面は視認できる。 図１では、線状に蓄光塗料を塗布したが、図２に示すように円形に複数に分けて 塗布してもよい。

【０００８】 蓄光塗料は、蓄光顔料と接着剤他を混合しペイント状にしたものであるので、長 期間、本考案の腕時計送信機を使用しても、指との摩擦によってはがれ落ちたり するといったことはない。 押しボタンスイッチ２は、他の部分とは異なる色をしたものとし、緊急用である ことを明確にするようにする。

【０００９】 図３は、本考案の他の実施形態を示した外観図である。緊急時に操作する押しボ タンスイッチ２を、本体の表示面下方に配置し、スイッチの操作面が周囲と同じ 高さになるようにして、誤動作を防ぐようにする。押しボタンスイッチの操作面 には、複数の凹部１を設け、そこに蓄光塗料を塗布しておく。 この押しボタン２を押すと、内蔵した送信機が作動して、電波に緊急呼出信号を 乗せて発射する。 押しボタンスイッチの操作面が腕時計の表示面よりも突出するようにして、その 操作面の周囲を囲むガイドを設けて誤操作を防止するようにしてもよい。 緊急時に操作するスイッチとして、押しボタン式のもの以外に、スライド式や他 の形式のスイッチを採用しても、本考案は実施可能である。

【００１０】 蓄光塗料は、蓄光顔料と接着剤等を混合し、ペイント状にしたものである。 蓄光顔料は、硫化亜鉛タイプのものがよく知られており、太陽光や蛍光体などの 光を吸収・蓄積し、暗所でこれを徐々に放出・発光する性質をもっている。放射性 物質や有害物質を含んでいないため、外表面に露出させることが可能となり近年 多用されるようになっている。

【００１１】 蓄光顔料は、塗料として使用されるほか、蓄光インキとして印刷に用いたり、合 成樹脂に練り込み、成型加工して用いたりすることもできる。 スイッチの操作部自体を蓄光性の合成樹脂として成型品で作ることも可能である 。 蓄光塗料を塗布した後に、表面に透明クリアーを上塗りすると、耐光性が高めら れるとともに、汚れ防止ともなる。

【００１２】

【考案の効果】

本考案によれば、緊急連絡用のスイッチの操作部を蓄光性の合成樹脂を用いて形 成するか、あるいは、蓄光塗料を塗布したので、夜間における操作部の視認性が 高まり、確実に操作することができるようになった。特に、停電時に、緊急連絡 用としての効果が発揮される。 また、街灯のない夜道で暴漢に襲われたりしても、緊急連絡用のスイッチがどの 部分であるのかすぐにわかるので、確実に操作をすることができる。蓄光塗料を 塗布することによりスイッチの操作部に蓄光性を付加するという手段は、一般の 材料で形成されたスイッチに適用することができるので、スイッチ本来の性能を そこなうことなく、効果を発揮させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の腕時計送信機の外観図である。

【図２】本考案の腕時計送信機の外観図である。

【図３】本考案の他の実施形態を示した図である。

【符号の説明】

１…蓄光塗料 ２…スイッチ ３…表示盤 ４…リューズ ５…ガイド

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】緊急時に操作するスイッチを備え、そのス
   イッチが操作されたときに、異常を知らせる信号を無線
   にて受信機へ送信する機能を備えた携帯送信機であっ
   て、前記スイッチの操作部を蓄光性の合成樹脂を用いて
   形成するか、あるいは、前記スイッチのうち、表示盤面
   と同じ方向を向いた面に、蓄光顔料と接着剤他を混合し
   ペイント状にした蓄光塗料を塗布したことを特徴とする
   携帯送信機。
2. 【請求項２】緊急時に操作するスイッチを備え、そのス
   イッチが操作されたときに、異常を知らせる信号を無線
   にて受信機へ送信する機能を備えた腕時計送信機であっ
   て、前記スイッチの操作部を蓄光性の合成樹脂を用いて
   形成するか、あるいは、前記スイッチのうち、表示盤面
   と同じ方向を向いた面に、蓄光顔料と接着剤他を混合し
   ペイント状にした蓄光塗料を塗布したことを特徴とする
   腕時計送信機。