JP3080703U - 結露防止の取出し口 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課 題】 開閉用フラップ裏面の結露を防止し、製
品容器に気密性を維持するとともに、製品のバ−ジン性
を保証するウエットナプキン様製品の容器の取出し口の
提供。 【解決手段】 開閉用フラップを有する容器内部に収納
したウエットコットン又は不織布の上面に気密性の樹脂
フイルムを載置することにより開閉用フラップ裏面の結
露を防ぐ。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、湿潤剤を含浸したコットン又は不織布が封入されてなるウエットナ プキン様製品の容器において、容器の開閉用フラップへの結露を防止し、収納製 品のバ−ジン性を保証する容器の取出し口に関する。 また、本考案は、含浸ナプキン様製品の上面に掩蔽するように気密性シ−トを 配置してなる濡れナプキン様製品の容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

近年、化粧料や薬剤をシ−ト状繊維素材に含浸させた使い捨てナプキン様製品 が多用されている。その代表的なものとして、濡れティッシュがある。その他に 、赤ちゃんのおしり拭きや消毒用シ−ト、化粧品では、メイク落とし用拭き取り シ−トや化粧水シ−ト、さらに最近は、肌の潤い効果の高い化粧料をコットン又 は不織布に含浸させ、顔面に張りつけて化粧料を浸透させる「シ−ト状パック剤 」が注目され、商品開発なされている。 このようなウエット製品の包装容器の取出しに関する技術では、包装袋の取出 し口を形成する切り込み部を覆う樹脂フイルムの開閉蓋の内面側に感圧接着剤を 配置し、開閉蓋を感圧接着剤によって包装袋に貼着する技術として特公平２−３ ０９４８号公報が知られている。この技術は、ピロー包装による柔軟包装容器に は便利で有効であるが、紙製の容器や柔軟包装容器の両耳を折りまげてリジッド に仕上げた場合には開閉蓋と包装袋との適合性において問題があった。このため 濡れティッシュを容易に取出すための取出し口を硬質プラスチックで形成した実 開昭６２−７２９７０号公報が提案されたが、気密性の上で問題が残った。さら に、気密性を改善するために、濡れティッシュを軟質のプラスチック袋包装体に 予め詰めておき、この袋包装体を紙箱内面に収納して紙箱に設けられた取出し口 に設けた硬質プラスチック製蓋体の開閉によって濡れティッシュを取出す特開平 １０−１２００４９号公報も知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記のように、ナプキン様素材に湿潤材等を含浸せしめたウエット製品を収納 する容器に関する技術は多数存在する中、容器の開閉自在の蓋部材として、周辺 部に粘着剤を塗布した安価な樹脂性の開閉用フラップが多用されている。しかし 、樹脂性の開閉用フラップは、多様な容器に簡単に取り付けられる一方、湿潤剤 を含浸したナプキン様製品を市販するまでの在庫・保管時に、開閉用フラップの 裏面側の粘着部に結露による水滴が付着し、開閉フラップの接着不良による気密 性の低下を招く問題があった。また、フラップ内側の水滴の付着により、購入時 に購入者が嫌悪感をもつこともあった。さらに、開閉用フラップ付容器の製品販 売時に未使用を保証するバ−ジン性を確認できる形態が所望されており、バ−ジ ンシ−ルの貼着などが行われているが、コストアップを招き普及していない。 このような問題点を解決するため、本考案においては、ウエットナプキン様製 品の収納容器において、開閉用フラップ裏面への結露を防止し、製品のバ−ジン 性を保証する取出し口の提供を課題とする。 なお、本考案でウエットのナプキン様製品とは、ウエットティッシュ、赤ちゃ んのおしり拭きや消毒シ−ト、メイク落とし用拭き取りシ−ト、化粧水シ−ト、 シ−ト状パック剤など、コットンや不織布に湿潤剤などを含浸せしめた製品全般 を意味する。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案では、湿潤剤を含浸したコットン又は不織布を封入し、感圧接着剤を塗 布した開閉用フラップで貼着した容器の取出し口において、収納したウエット製 品の上部に気密性を有するフイルムを載置することによって、市販までの在庫・ 保管時に開閉用フラップに結露が起こるのを防ぎ、開閉用フラップの接着不良に よる気密性の低下を防止し、しかもナプキン様製品のバ−ジン性を保証するもの である。

【０００５】 本考案は、以下の構成を基本的特徴とする （１）容器の天面に設けた取出し口を感圧接着剤を塗布した開閉用フラップで 貼着した、湿潤剤を含浸したナプキン様製品の収納容器において、含浸済みコッ トン又は不織布の上面に気密性のカバ−フイルムを載置したことを特徴とする容 器の取出し口。 （２）上記ナプキン様製品の収納容器が、箱型容器又はピロ−包装容器である ことを特徴とする上記（１）に記載の容器の取出し口。

【０００６】 本考案の取出し口の開閉用のフラップは、従来から利用されてきたものと同様 のもので、平面積的に取出し口より大きく、容器天面より小さいことが必要であ り、その面積の差を用いて容器と開閉用フラップとを貼着する。 本考案のウエット製品をカバ−するフイルムの載置は簡単である。通常、ウエ ットのナプキン様製品は、開閉蓋を貼着した容器に天地逆転状態でドライティッ シュを詰め、これに湿潤剤などの含浸液を容器に注入して底部（製品後は天板） を貼着した後に、容器を逆転させてドライティッシュに注入した含浸液を浸透さ せるようにするのが一般的であるが、本考案では、容器を天地逆転時、ドライテ ィッシュを詰める前に底板（同）開口部の周辺にカバ−フイルムを配置するだけ でよい。また、気密性のカバ−フイルムは湿潤剤を含浸したコットン又は不織布 の上部を完全にカバ−できる大きさが必要である。 本考案では、開閉用フラップを用いた容器において、ナプキン様製品を気密性 を有する気密性のフイルムでカバ−することで、在庫・保管時に開閉用フラップ の裏面に結露が発生するのを防ぎ、また、カバ−によって製品のバ−ジン性を消 費者に証明することができる。本考案のフイルムは従来使用していたバ−ジンシ −ルなどに比べてコストが安く、より応用し易い部材である。

【０００７】

【考案の実施の形態】

本考案を図面を用いて詳細に説明する。 図１は、本考案の容器の斜視図（気密性のカバ−フイルム載置済み）、図２は 本考案の容器の断面図（気密性のカバ−フイルム載置済み）を示す。 本考案の容器本体１では、開閉用フラップ２は、感圧接着剤６によって容器天 板に設けた取出し口４に蓋として接着される。容器の内部には、コットン又は不 織布などのドライティッシュ類の積層体３の上部に該積層体を掩蔽するように気 密性フイルム５を載置する。開閉用フラップ２の裏面の取出し口４と接する部分 には感圧接着剤が塗布されているので、開閉用フラップ２を強固に貼着させ、気 密性を維持することができる。該気密性フイルムが存在することによって、開閉 用フラップ裏面に結露することがなくなる。 ナプキン様製品の使用に際しては、フイルム５を指でつまんで取出し、取出し 後はそのまま開閉用フラップ２を閉じる。開閉用フラップ２は、再度、取出し口 ４の周辺部に感圧接着剤６の粘着力により貼着する。

【０００８】

【考案の効果】

容器の天面に取出し口を感圧接着剤を塗布した開閉用フラップを貼着した、湿 潤剤などの含浸液を含浸したコットン又は不織布を封入されてなるナプキン様製 品の容器において、収納したナプキン様製品の上部に気密性のカバ−フイルムを 載置することによって、容器の気密性を維持し、市販するまでの在庫・保管時の 開閉用フラップ裏面の結露を防ぐ。また、上記フイルムを施すことは、ナプキン 様製品のバ−ジン性を経済的な保証が可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の容器の斜視図（フイルム入り）

【図２】 本考案の容器の断面図（フイルム入り）

【符号の説明】

１ 容器本体 ２ 開閉用フラップ ３ コットン又は不織布積層体 ４ 取出し口 ５ 気密性のカバ−フイルム ６ 感圧接着剤

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 容器の天面に設けた取出し口を感圧接着
   剤を塗布した開閉用フラップを有する湿潤剤含浸のナプ
   キン様製品の収納容器において、含浸済みコットン又は
   不織布の上面に気密性のカバ−フイルムを載置したこと
   を特徴とする容器の取出し口。
2. 【請求項２】 上記ナプキン様製品の収納容器が、箱型
   容器又はピロ−包装容器であることを特徴とする請求項
   １に記載の容器の取出し口。