JP3077625B2 - 熱間圧延ロールの冷却方法 - Google Patents

熱間圧延ロールの冷却方法

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JP3077625B2
JP3077625B2 JP09101601A JP10160197A JP3077625B2 JP 3077625 B2 JP3077625 B2 JP 3077625B2 JP 09101601 A JP09101601 A JP 09101601A JP 10160197 A JP10160197 A JP 10160197A JP 3077625 B2 JP3077625 B2 JP 3077625B2
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敏隆 穴見
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワークロールシフ
ト機構を有する熱間圧延機の上下のワークロールを冷却
する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4において、熱間圧延機の上下ワーク
ロール3,4間のロール軸方向のギャップ量は、ロール
の偏摩耗や、上下ワークロール3,4の熱膨張差などに
より、図示するように不均一となり、このために、鋼板
7の断面形状の不良や圧延中の鋼板7の蛇行などの問題
が生じる。
【0003】そこで、上下ワークロールを鋼板の幅方向
に移動させるワークロールシフト機構を有した熱間圧延
機が採用されてきている。このワークロールシフト機構
を有した熱間圧延機においては、コイル単位、あるいは
ロット単位で上下ワークロールの位置をシフトさせるこ
とで、上下ワークロールの摩耗、熱膨張の分散を図ろう
としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ワーク
ロールシフト機構を有する熱間圧延機であっても、従来
の圧延機と同様、上下のワークロールは同量の冷却水に
て冷却されているので、上ワークロールにおいては、図
6に示すように、上ワークロール3と水切りワイパ5と
の間に滞留する冷却水により、ロールバイト近傍の冷却
効果が下ワークロール4に較べて低くなり、上ワークロ
ール3の熱膨張量が下ワークロール4に較べて大きくな
る。この上下ワークロール3,4における熱膨張の絶対
量の差によって、図5に示すように、シフト毎にロール
ギャップの幅方向の左右対称性が崩れ、鋼板7が蛇行す
る。従って、ワークロールシフト機構を有した熱間圧延
機では、通常、1回あたりのシフト量に上限を設けてお
り、結果として、ワークロールシフト機構本来の効果で
ある上下ワークロールの摩耗、熱膨張の分散といった作
用を最大限に発揮することができなかった。
【0005】なお、熱膨張量が従来の熱間圧延ロール材
質に較べて大きいハイスロールを使った場合に生じる幅
方向の板厚の不均等を解消するために、特開平7−32
3316号公報では、下ワークロールの冷却水量を幅方
向に制御して、上ワークロールのプロフィルに対して凹
凸が逆になったヒートクラウンを下ワークロールに生じ
させる、例えば、熱膨張によって凸状にヒートクラウン
を形成した上ワークロールに対して、下ワークロールに
は凹状のヒートクラウンを形成させることで、上下ワー
クロール間の幅方向へのロールギャップを均一に保つ方
法が提案されている。しかしながら、この方法では、基
本的に熱膨張により形成されるヒートクラウンを利用し
ているので、ワークロールシフト機構を適用した際に
は、上下ロールの幅方向の左右対称性を保つことが困難
であり、依然として上限を設ける必要が生じる。
【0006】本発明は、上記した問題点を解決するため
になされたものであり、熱膨張差を小さくすることがで
き、これにより、ワークロールシフト機構の許容上限を
大きくすることができ、また、そのようにしても鋼板が
蛇行することのない熱間圧延ロールの冷却方法を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の熱間圧延ロールの冷却方法は、上ワーク
ロールへの冷却水量を、下ワークロールの冷却水量の
1.2〜2.5倍としたのである。そして、このように
することにより、上下の熱膨張差が小さくなる。
【0008】
【発明の実施の形態】熱間圧延ロールにおいて、上ワー
クロールと下ワークロールとの冷却効果を比較すると、
上ワークロールでは、上記したように水切りワイパ上に
冷却水が滞留するので、下ワークロールに較べて冷却効
果が低く、上ワークロールの熱膨張量は下ワークロール
に較べて大きいことから、本発明者は、上下のワークロ
ールの熱膨張差を小さくするべく以下のようにした。
【0009】すなわち、本発明は、ワークロールシフト
機構を有する熱間圧延機におけるワークロールを冷却す
る方法であって、上ワークロールへの冷却水量を、下ワ
ークロールの冷却水量の1.2〜2.5倍としたのであ
る。
【0010】本発明方法において、上ワークロールへの
冷却水量を下ワークロールへのそれと較べて1.2〜
2.5倍としたのは以下の理由にある。すなわち1.2
倍に満たない場合は、上ワークロールがそれほど冷却さ
れず、上ワークロールの熱膨張量が下ワークロールのそ
れより大きくなって、下ワークロールとの熱膨張差が大
きくなるために、上下ワークロールの幅方向の左右対称
性が崩れ、ワークロールシフト機構によるシフト時に鋼
板が蛇行するからである。
【0011】また、一方、上ワークロールへの冷却水量
が下ワークロールへのそれと較べて2.5倍を超える場
合は、今度は、上ワークロールが過冷却されて下ワーク
ロールとの熱膨張差が大きくなり、結果、上記同様に鋼
板が蛇行するからである。
【0012】これに対し、上ワークロールの冷却水量を
下ワークロールの冷却水量に較べて1.2〜2.5倍と
すれば、上下のワークロール間の熱膨張差が小さくな
り、これにより、ワークロールシフト機構を作動させた
際に、上下ワークロールでギャップ量の幅方向の偏差が
小さくなり、上下ワークロールの幅方向の左右対称性が
保たれ、ワークロールシフト機構によるシフト時に鋼板
が蛇行しない。
【0013】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図1〜図3を参照
して説明する。図1は、本発明の熱間圧延ロールの冷却
方法を適用する熱間圧延ミルにおける(a)は上下ワー
クロールの周辺を示し、(b)は冷却ヘッダを示す図で
ある。図2は、本発明の熱間圧延ロールの冷却方法を実
施した際におけるワークロールシフト時の冷却水量比率
とキャンバー量の関係を示す図である。図3は、図2に
おけるキャンバー量を示す図である。
【0014】図1において、1は、熱間圧延ミルの上ワ
ークロール3を鋼板搬送方向の下流側から冷却する冷却
ヘッダ、2は、下ワークロール4を同じく鋼板搬送方向
の下流側から冷却する冷却ヘッダである。このうち、冷
却ヘッダ1は、例えば斜め上方から上ワークロール3に
冷却水を噴射するように配置され、一方、冷却ヘッダ2
は、例えば斜め下方から下ワークロール4に冷却水を噴
射するように配置されている。
【0015】冷却ヘッダ1の冷却水噴射孔1aは、冷却
ヘッダ2の噴射孔2aと同径であり、また、冷却ヘッダ
2に較べて冷却ヘッダ1の噴射孔1aの数が多くなって
いる。このようにすることで、上ワークロール3へと噴
射する冷却水量を、下ワークロール4へのそれと較べて
多くしている。
【0016】本実施例では、冷却ヘッダ1,2の噴射孔
1a,2aの配列は、図1に示すように、噴射孔1aの
最下段及び噴射孔2aの最上段は幅方向縁部まで形成さ
れ、噴射孔1aは上方及び噴射孔2aは下方へと両端の
噴射孔1a,2aが少なくなっている。このように配列
することで、鋼板幅方向中央部における熱膨張量を抑え
ることができる。
【0017】5,6は、上下ワークロール3,4の各々
の軸方向に亘ってそれぞれその周面に接触して設けたロ
ールワイパであり、冷却ヘッダ1,2からの冷却水が、
鋼板へ飛散しないようにするためのものである。
【0018】本発明方法は、上記構成において、上ワー
クロール3への冷却水量を、下ワークロール4の冷却水
量の1.2〜2.5倍とした。
【0019】ちなみに本発明の効果を確認するために、
遠心鋳造にて製造した線膨張係数が1.2×10-5
/℃のダクタイル鋳鉄製の芯材の外周に、線膨張係数が
1.1×10-5 1/℃のNiグレン鋳鉄製の外層(厚さ
50mm)を覆った、外径が750mmで、バレル長が
2500mmの上下ワークロール3,4を、ワークロー
ルシフト機構を有する仕上最終スタンドに組み込み、板
厚が3.2mm、板幅が980mmの低炭素熱延鋼帯
(C:0.04wt%)を仕上げ温度880℃に圧延す
る際、水圧を10kgf/cm2 で水量を350〜1050m
3/hrの範囲で冷却ヘッダ1,2に供給し、ワークロール
シフトによる鋼板先端におけるキャンバー量を調べた。
なお、キャンバー量は、図3に示すように鋼板7の外周
軸方向中央部における隙間の距離である。
【0020】上記の結果、図2に示すように、ワークロ
ールシフト量を100mmとした場合は、上ワークロー
ルへの冷却水量と下ワークロールへの冷却水量との比率
が、約1.1より小さいときは、斜線で示す有効なキャ
ンバー量の範囲を外れ、また、約2.9より大きいとき
は同様に有効なキャンバー量の範囲を外れ、鋼板が蛇行
した。
【0021】一方、図2に示すように、ワークロールシ
フト量を400mmとした場合は、上ワークロールへの
冷却水量と下ワークロールへの冷却水量との比率が、約
1.2より小さいときは斜線で示す有効なキャンバー量
の範囲を外れ、また、約2.5より大きいときは同様に
斜線で示す有効なキャンバー量の範囲を外れ、鋼板が蛇
行した。
【0022】上記した結果において、有効なキャンバー
量の範囲を下方に外れる場合は、上ワークロール3とロ
ールワイパ5との間に冷却水が滞留し冷却効果が低いた
め、また、有効なキャンバー量の範囲を上方に外れる場
合は、上ワークロール3が過冷却となるため、プロフィ
ルの幅方向の左右対称性が保てないからである。
【0023】そして、本発明方法により、上下冷却ヘッ
ダ1,2からの冷却水量の比率を1.2〜2.5とすれ
ば、上下ワークロール3,4がバランスよく冷却され、
プロフィルの幅方向の左右対称性が得られ、ワークロー
ルシフト量を400mmにした場合においても、鋼板の
先端のキャンバー量は安定して搬送される範囲に保つこ
とができた。
【0024】なお、本発明方法は、上記実施例では、同
圧にて冷却水を噴射する場合において、噴射孔1a,2
aの径を同じ大きさとして、噴射孔1a,2aの数を異
ならせることで実施するようにしていたが、その他に
は、例えば、上記実施例のように冷却水の噴射圧力が同
じならば、噴射孔1a,2aの孔の大きさによって調整
すればよく、また、その場合には、噴射孔1a,2aの
位置などを考慮して冷却効率の調整を図ってもよく、さ
らに、上下ワークロール3,4の各々において冷却水の
噴射圧力を調整することにより実施するようにしてもよ
い。
【0025】
【発明の効果】このように、本発明の熱間圧延ロールの
冷却方法によれば、上ワークロールに噴射する冷却水の
量を、下ワークロールのそれに較べて1.2〜2.5倍
とすることで、上下ワークロールを大きくシフトさせた
際にも、上下ワークロールの熱膨張によるプロフィルの
幅方向の左右対称性が保たれ、従って、鋼板が蛇行する
ことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱間圧延ロールの冷却方法を適用する
熱間圧延ミルにおける(a)は上下ワークロールと冷却
ヘッダなどの配置関係を示す図、(b)は冷却ヘッダを
示す図である。
【図2】本発明の熱間圧延ロールの冷却方法を、ワーク
ロールシフト機構を有した熱間圧延機に適用した際にお
ける、上下ワークロールの冷却水量の比率とキャンバー
量との関係を示す図である。
【図3】キャンバー量を説明するための図である。
【図4】従来方法において、ワークロールシフトしない
状態における上下ワークロールと鋼板との関係を示す鋼
板搬送方向からの断面図である。
【図5】従来方法において、ワークロールシフトした状
態における上下ワークロールと鋼板との関係を示す鋼板
搬送方向からの断面図である。
【図6】上ワークロール付近に冷却水が滞留することを
示すための図である。
【符号の説明】
1 (上ワークロールの)冷却ヘッダ 1a (上ワークロールの)噴射孔 2 (下ワークロールの)冷却ヘッダ 2a (上ワークロールの)噴射孔 3 上ワークロール 4 下ワークロール 5 (上ワークロールの)ワイパ 6 (下ワークロールの)ワイパ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークロールシフト機構を有する熱間圧
    延機におけるワークロールを冷却する方法であって、上
    ワークロールへの冷却水量を、下ワークロールの冷却水
    量の1.2〜2.5倍とすることを特徴とする熱間圧延
    ロールの冷却方法。
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