JP3075558B2 - 光学活性アミノアルコール類の製造方法 - Google Patents

光学活性アミノアルコール類の製造方法

Info

Publication number
JP3075558B2
JP3075558B2 JP783999A JP783999A JP3075558B2 JP 3075558 B2 JP3075558 B2 JP 3075558B2 JP 783999 A JP783999 A JP 783999A JP 783999 A JP783999 A JP 783999A JP 3075558 B2 JP3075558 B2 JP 3075558B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chloride
group
naphthol
compound
same
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP783999A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11286485A (ja
Inventor
隆之 稲葉
勝一 佐川
博行 阿部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Tobacco Inc
Original Assignee
Japan Tobacco Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Tobacco Inc filed Critical Japan Tobacco Inc
Priority to JP783999A priority Critical patent/JP3075558B2/ja
Publication of JPH11286485A publication Critical patent/JPH11286485A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3075558B2 publication Critical patent/JP3075558B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウイルス由来のプ
ロテアーゼ阻害作用を有するHIV治療薬として有用な
下記式〔XVI 〕
【0002】
【化16】
【0003】(式中、Meはメチル基、Bu−tはte
rt−ブチル基、Phはフェニル基である)で示される
化合物等を製造する為の中間体の製造方法に関する。
【0004】
【従来の技術】上記HIVプロテアーゼ阻害剤として有
用な化合物〔XVI 〕は国際公開番号WO95/0984
3号で既に公知であり、またその製造方法も、国際公開
番号WO97/11937号およびWO97/1193
8号に記載されている。
【0005】しかし、これらの製造方法では、中間体に
立体選択性が得られておらず、目的とする中間化合物の
収率という点ではまだ満足のいくものではなかった。ま
た、反応を80〜90℃にまで加熱して行う必要があっ
た。さらに、生成する中間体が1:1の異性体混合物で
あるため、結晶化させるために精製工程が必要であっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題を
解決しようとするものであり、その目的は、立体選択的
に光学活性アミノアルコール化合物、その鏡像体または
それらの塩を収率よく、しかも高純度の塩として大量に
製造することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、メソエポキシ
ド化合物を、プロトン供与体およびルイス酸からなる混
合触媒を用いて、温和な温度条件下で、キラルまたはア
キラルなアミンにより開環することによって、立体選択
的に光学活性アミノアルコール化合物、その鏡像体また
はそれらの塩を高収率で得ることを見いだした。また、
このときキラルなプロトン供与体を用いれば、アキラル
なアミンによるエポキシ化合物の開環により、十分な不
斉収率を伴ってアミノアルコールの生成も生起すること
を見いだした。更に、引続きこのアミノアルコールの7
員部分を5員構造に異性化した後、窒素原子上の置換基
4 および/またはR5 の除去を行うことにより、後述
する重要中間体化合物〔5〕またはその鏡像体を立体選
択的に極めて効率よく、しかも高純度の結晶性の塩とし
て大量に製造できることを見いだし、本発明を完成させ
た。
【0008】即ち、本発明は、(1)一般式〔1〕
【0009】
【化17】
【0010】(式中、R1 、R2 およびR3 は同一また
は異なっていてもよく、それぞれ水素原子、置換されて
いてもよい低級アルキル基、置換されていてもよいアリ
ール基もしくは置換されていてもよいアラルキル基であ
るか、または互いのR1 とR1、もしくはR2 とR3
が一緒になって置換されていてもよい環を形成していて
もよい)で示されるメソエポキシド化合物に、ルイス酸
およびプロトン供与体からなる混合触媒の存在下、一般
式〔2〕
【0011】
【化18】
【0012】(式中、R4 およびR5 は同一または異な
っていてもよく、それぞれ水素原子、置換されていても
よい低級アルキル基、置換されていてもよいアリール
基、置換されていてもよいアラルキル基、もしくはアシ
ル基であるか、またはR4 とR5とが隣接する窒素原子
と一緒になって置換されていてもよい環を形成していて
もよく、またはR4 とR5 とが一体となって隣接する窒
素原子を含みイミド基もしくはアジド基を形成していて
もよく、R6 は水素原子またはシリル基である)で示さ
れる化合物を反応させることを特徴とする、一般式
〔3〕
【0013】
【化19】
【0014】(式中、R1 、R2 、R3 、R4 およびR
5 は前記と同じである)で示される光学活性アミノアル
コール化合物、その鏡像体またはそれらの塩の製造方
法、(2)一般式〔1’〕
【0015】
【化20】
【0016】(式中、R2'およびR3'は、同一または異
なっていてもよく、それぞれ水素原子、置換されていて
もよい低級アルキル基、もしくはアリール基であるか、
またはR2'とR3'とが隣接する炭素原子と一緒になって
シクロアルキル環を形成していてもよい)で示されるメ
ソエポキシド化合物に、ルイス酸およびプロトン供与体
からなる混合触媒の存在下、一般式〔2〕
【0017】
【化21】
【0018】(式中、R4 、R5 およびR6 は前記と同
じである)で示される化合物を反応させることを特徴と
する、一般式〔3’〕
【0019】
【化22】
【0020】(式中、R2'、R3'、R4 およびR5 は前
記と同じである)で示される光学活性アミノアルコール
化合物、その鏡像体またはそれらの塩を得る上記(1)
の製造方法、(3)一般式〔1’〕
【0021】
【化23】
【0022】(式中、R2'およびR3'は前記と同じであ
る)で示されるメソエポキシド化合物にルイス酸および
プロトン供与体からなる混合触媒の存在下、一般式
〔2〕
【0023】
【化24】
【0024】(式中、R4 、R5 およびR6 は前記と同
じである)で示される化合物を反応させ、一般式
〔3’〕
【0025】
【化25】
【0026】(式中、R2'、R3'、R4 およびR5 は前
記と同じである)で示される光学活性アミノアルコール
化合物、その鏡像体またはそれらの塩とし、これを酸の
存在下、5員環に異性化させることを特徴とする、一般
式〔4〕
【0027】
【化26】
【0028】(式中、R2'、R3'、R4 およびR5 は前
記と同じである)で示される光学活性1,3−ジオキソ
ラン化合物またはその鏡像体の製造方法、(4)一般式
〔1’〕
【0029】
【化27】
【0030】(式中、R2'およびR3'は前記と同じであ
る)で示されるメソエポキシド化合物にルイス酸および
プロトン供与体からなる混合触媒の存在下、一般式
〔2〕
【0031】
【化28】
【0032】(式中、R4 、R5 およびR6 は前記と同
じである)で示される化合物を反応させ、一般式
〔3’〕
【0033】
【化29】
【0034】(式中、R2'、R3'、R4 およびR5 は前
記と同じである)で示される光学活性アミノアルコール
化合物、その鏡像体またはそれらの塩とし、これを酸の
存在下、一般式〔4〕
【0035】
【化30】
【0036】(式中、R2'、R3'、R4 およびR5 は前
記と同じである)で示される光学活性1,3−ジオキソ
ラン化合物またはその鏡像体とした後、窒素原子上の置
換基R 4 および/またはR5 を脱離することを特徴とす
る、一般式〔5〕
【0037】
【化31】
【0038】(式中、R2'およびR3'は前記と同じであ
る)で示される1,3−ジオキソランを有する光学活性
アミノアルコール化合物、その鏡像体またはそれらの塩
の製造方法、(5)プロトン供与体が(R)−1,1’
−ビ−2−ナフトール、(S)−1,1’−ビ−2−ナ
フトール、カテコール、および4−tert−ブチルカ
テコールから選ばれる少なくとも1種であり、ルイス酸
がチタニウムテトライソプロポキシド、四塩化チタン、
塩化スズ、塩化銅、塩化鉄、塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ
化亜鉛、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、アルキ
ルアルミニウム、塩化アルキルアルミニウム、アルミニ
ウムアルコキシド、塩化マグネシウム、ジルコノセン、
ジルコニウムテトラプロポキシド、塩化ジルコニウム、
硫酸ジルコニウム、フッ化ジルコニウム、臭化ホウ素、
塩化ホウ素、およびフッ化ホウ素から選ばれる少なくと
も1種である上記(1)または(2)の製造方法、
(6)プロトン供与体が(R)−1,1’−ビ−2−ナ
フトール、(S)−1,1’−ビ−2−ナフトール、カ
テコール、および4−tert−ブチルカテコールから
選ばれる少なくとも1種であり、ルイス酸がチタニウム
テトライソプロポキシド、四塩化チタン、塩化スズ、塩
化銅、塩化鉄、塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、塩化
アルミニウム、臭化アルミニウム、アルキルアルミニウ
ム、塩化アルキルアルミニウム、アルミニウムアルコキ
シド、塩化マグネシウム、ジルコノセン、ジルコニウム
テトラプロポキシド、塩化ジルコニウム、硫酸ジルコニ
ウム、フッ化ジルコニウム、臭化ホウ素、塩化ホウ素、
およびフッ化ホウ素から選ばれる少なくとも1種である
上記(3)の製造方法、(7)プロトン供与体が(R)
−1,1’−ビ−2−ナフトール、(S)−1,1’−
ビ−2−ナフトール、カテコール、および4−tert
−ブチルカテコールから選ばれる少なくとも1種であ
り、ルイス酸がチタニウムテトライソプロポキシド、四
塩化チタン、塩化スズ、塩化銅、塩化鉄、塩化亜鉛、臭
化亜鉛、ヨウ化亜鉛、塩化アルミニウム、臭化アルミニ
ウム、アルキルアルミニウム、塩化アルキルアルミニウ
ム、アルミニウムアルコキシド、塩化マグネシウム、ジ
ルコノセン、ジルコニウムテトラプロポキシド、塩化ジ
ルコニウム、硫酸ジルコニウム、フッ化ジルコニウム、
臭化ホウ素、塩化ホウ素、およびフッ化ホウ素から選ば
れる少なくとも1種である上記(4)の製造方法、
(8)プロトン供与体が(R)−1,1’−ビ−2−ナ
フトールまたは(S)−1,1’−ビ−2−ナフトール
であり、ルイス酸がチタニウムテトライソプロポキシド
である上記(1)または(2)の製造方法、(9)プロ
トン供与体が(R)−1,1’−ビ−2−ナフトールま
たは(S)−1,1’−ビ−2−ナフトールであり、ル
イス酸がチタニウムテトライソプロポキシドである上記
(3)の製造方法、および(10)プロトン供与体が
(R)−1,1’−ビ−2−ナフトールまたは(S)−
1,1’−ビ−2−ナフトールであり、ルイス酸がチタ
ニウムテトライソプロポキシドである上記(4)の製造
方法に関する。
【0039】
【発明の実施の形態】本明細書において、各基は次のこ
とを意味する。「低級アルキル基」とは、例えば炭素数
1〜6のアルキル基を意味し、直鎖状でも分岐鎖状でも
よく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、
イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブ
チル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチ
ル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、ヘキシ
ル基、イソヘキシル基、ネオヘキシル基等である。好ま
しくは炭素数1〜4個の低級アルキル基であり、具体的
には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、およ
びtert−ブチル基である。
【0040】「置換されていてもよい低級アルキル基」
とは、例えば上記低級アルキル基が反応に影響のない1
以上の置換基で置換されていてもよいものであり、具体
的な置換基としては、ハロゲン原子(塩素、臭素、フッ
素、ヨウ素等)、水酸基、アミノ基、ニトロ基、アルキ
ルアミノ基〔炭素数1〜6の一級アルキルアミノ基(メ
チルアミノ基、エチルアミノ基等)、炭素数2〜6の二
級アルキルアミノ基(ジメチルアミノ基、ジエチルアミ
ノ基等)〕、シアノ基、炭素数3〜7のシクロアルキル
基(シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシ
ル基等)、炭素数1〜6の低級アルコキシ基(メトキシ
基、エトキシ基等)、アシルオキシ基(アセトキシ基、
ベンゾイルオキシ基等)、アラルキルオキシ基(ベンジ
ルオキシ基等)、炭素数2〜6の低級アルコキシカルボ
ニル基(メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基
等)等が挙げられる。好ましくは水酸基、ハロゲン原
子、アミノ基、ニトロ基、アラルキルオキシ基、炭素数
1〜6の低級アルコキシ基、およびアシルオキシ基であ
り、特に好ましくは水酸基、アシルオキシ基、ハロゲン
原子、および炭素数1〜6の低級アルコキシ基である。
なお、低級アルキル基に対する置換基の置換位置および
数については、特に制限されるものではなく、好ましく
は1〜3置換体、特に好ましくは1〜2置換体である。
【0041】R2 、R3 、R2'、およびR3'における
「置換されていてもよい低級アルキル基」の具体例とし
ては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、te
rt−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペ
ンチル基、tert−ペンチル基等であり、好ましくは
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブ
チル基、イソブチル基、sec−ブチル基、およびte
rt−ブチル基であり、より好ましくはメチル基であ
る。
【0042】「アリール基」とは、例えばフェニル基、
ナフチル基、ビフェニル基等をいい、好ましくはフェニ
ル基である。
【0043】「置換されてもよいアリール基」とは、例
えば上記アリール基が反応に影響のない1以上の置換基
で置換されていてもよいものであり、具体的な置換基と
しては、炭素数1〜6の低級アルキル基(メチル基、エ
チル基、プロピル基等)、水酸基、ハロゲン原子(塩
素、臭素、フッ素、ヨウ素等)、アミノ基、ニトロ基、
アルキルアミノ基〔炭素数1〜6の一級アルキルアミノ
基(エチルアミノ基等)、炭素数2〜6の二級アルキル
アミノ基(ジメチルアミノ基等)〕、シアノ基、炭素数
3〜7のシクロアルキル基(シクロヘキシル基等)、炭
素数1〜6の低級アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ
基等)、アシルオキシ基(アセチルオキシ基、プロピオ
ニルオキシ基等の炭素数2〜6のアルカノイルオキシ
基)、炭素数2〜6の低級アルコキシカルボニル基(メ
トキシカルボニル基等)等が挙げられる。好ましくは炭
素数1〜6の低級アルキル基、水酸基、ハロゲン原子、
アミノ基、ニトロ基、炭素数1〜6の低級アルコキシ
基、および炭素数1〜6のアシルオキシ基が挙げられ、
特に好ましくは炭素数1〜6の低級アルキル基、水酸
基、炭素数1〜6のアシルオキシ基、ハロゲン原子およ
び炭素数1〜6の低級アルコキシ基が挙げられる。な
お、アリール基に対する置換基の置換位置および数につ
いては、特に制限されるものではなく、好ましくは1〜
3置換体、特に好ましくは1〜2置換体である。
【0044】「アラルキル基」とはアリール基部がフェ
ニル基であり、かつアルキル基部が、例えば炭素数1〜
6個のアルキル基であるアリールアルキル基であって、
具体的にはベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピ
ル基、フェニルブチル基、フェニルヘキシル基等が挙げ
られ、好ましくはベンジル基である。
【0045】「置換されていてもよいアラルキル基」と
は、上記アラルキル基のアルキル基部位および/または
アリール環上の水素が、反応に影響のない1以上の置換
基で置換されていてもよいものであり、アルキル基部位
としてはアリール環に隣接する炭素上が好ましい。具体
的なアルキル基部位の置換基としては、炭素数1〜6個
の低級アルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基
等)、炭素数3〜7個のシクロアルキル基(シクロヘキ
シル等)等であり、好ましくは炭素数1〜6個の低級ア
ルキル基である。アリール環上置換基としては、炭素数
1〜6個の低級アルキル基(メチル基、エチル基、プロ
ピル基等)、水酸基、ハロゲン原子(塩素、臭素、フッ
素、ヨウ素等)、アミノ基、ニトロ基、アルキルアミノ
基〔炭素数1〜6個の一級アルキルアミノ基(エチルア
ミノ基等)、炭素数2〜6個の二級アルキルアミノ基
(ジメチルアミノ基等)〕、シアノ基、炭素数3〜7個
のシクロアルキル基(シクロヘキシル等)、炭素数1〜
6個の低級アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プ
ロポキシ基等)、アシルオキシ基(アセチルオキシ基、
プロピオニルオキシ基等)、炭素数2〜6個のアルコキ
シカルボニル基(メトキシカルボニル基等)等が挙げら
れ、好ましくは炭素数1〜6個の低級アルキル基、水酸
基、ハロゲン原子、アミノ基、ニトロ基、炭素数1〜6
個の低級アルコキシ基、アシルオキシ基等であり、特に
好ましくは炭素数1〜6個の低級アルキル基、水酸基、
アシルオキシ基、ハロゲン原子、および炭素数1〜6個
の低級アルコキシ基である。なお、アラルキル基のアル
キル部位およびアリール環上の置換基の置換位置および
数については、特に制限されるものではなく、それぞれ
好ましくは1〜3置換体、特に好ましくは1〜2置換体
である。
【0046】R4 とR5 における「置換されていてもよ
いアラルキル基」の具体例としては、ベンジル基、1−
フェネチル基、ジフェニルメチル基、2,2−ジフェニ
ルエチル基、トリチル基、フルオレニル基、ジベンゾス
ベラニル基等が挙げられ、好ましくはベンジル基および
1−フェネチル基である。
【0047】「アシル基」としては、具体的にはアセチ
ル基、プロピオニル基、ブチリル基、ピバロイル基、ベ
ンゾイル基等が挙げられ、好ましくはベンゾイル基であ
る。
【0048】「シリル基」としては、具体的にはトリメ
チルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、t
ert−ブチルジフェニルシリル基が挙げられ、好まし
くはトリメチルシリル基である。
【0049】「互いのR1 とR1 とが一緒になって置換
されていてもよい環を形成していてもよい」における
「置換されていてもよい環」における「環」とは、具体
的にはメソ構造のシクロプロパン、シクロブタン、シク
ロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘキセン等をい
い、好ましくは、シクロペンタン、およびシクロヘキサ
ンである。これらの環は、メソ構造が維持される限り、
任意の置換基を有していてもよい。置換基としては上記
「置換されてもよいアリール基」で示した置換基が挙げ
られ、好ましくは炭素数1〜6の低級アルキル基であ
り、特に好ましくはメチル基である。置換位置および数
については、特に制限されるものではなく、好ましくは
1〜3置換体、特に好ましくは1〜2置換体である。好
ましい「置換されていてもよい環」の具体的化合物とし
ては、4,4−ジメチルシクロペンタンが挙げられる。
【0050】「R2 とR3 とが一緒になって置換されて
いてもよい環を形成していてもよい」における「置換さ
れていてもよい環」における「環」とは、シクロアルキ
ル環であり、例えば炭素数3〜7のシクロアルキル環を
いい、具体的にはシクロプロピル環、シクロブチル環、
シクロペンチル環、シクロヘキシル環、シクロヘプチル
環、シクロオクチル環、パーヒドロナフチル環等が挙げ
られる。好ましくは、シクロプロピル環、シクロブチル
環、シクロペンチル環、シクロヘキシル環等の炭素数3
〜6のシクロアルキル環である。置換基としては、上記
「置換されていてもよいアリール基」で示した置換基等
が挙げられ、好ましくは炭素数1〜6の低級アルキル基
であり、特に好ましくはメチル基である。置換位置およ
び数については、特に制限されるものではなく、好まし
くは1〜3置換体、特に好ましくは1〜2置換体であ
る。
【0051】「R4 とR5 とが隣接する窒素原子と一緒
になって置換されていてもよい環を形成していてもよ
い」における「置換されていてもよい環」における
「環」としては、具体的にはピロリジン、ピペリジン、
モルホリン、2,5−ジフェニルピロリジン、2,6−
ジフェニルピペリジン等が挙げられ、好ましくは2,5
−ジフェニルピロリジンである。
【0052】「R4 とR5 とが一体となって隣接する窒
素原子を含みイミド基を形成していてもよい」における
「イミド基」としては、具体的にはスクシンイミド基、
マレイン酸イミド基、フタルイミド基等が挙げられ、好
ましくはフタルイミド基である。
【0053】「R4 とR5 とが一体となって隣接する窒
素原子を含みアジド基を形成していてもよい」における
「アジド基」としては、例えばトリアルキルシリルアジ
ド等であり、具体的にはトリメチルシリルアジド、te
rt−ブチルジメチルシリルアジドであり、好ましくは
トリメチルシリルアジドである。
【0054】「R2'とR3'とが隣接する炭素原子と一緒
になってシクロアルキル環を形成していてもよい」にお
ける「シクロアルキル環」とは、例えば炭素数3〜10
のシクロアルキル環をいい、具体的にはシクロプロピル
環、シクロブチル環、シクロペンチル環、シクロヘキシ
ル環、シクロヘプチル環、シクロオクチル環、パーヒド
ロナフチル環等が挙げられる。好ましいシクロアルキル
環は、シクロプロピル環、シクロブチル環、シクロペン
チル環、シクロヘキシル環等の炭素数3〜6のシクロア
ルキル環である。
【0055】「プロトン供与体」の具体例としては、例
えばカテコール類(カテコール、3,5−ジ−tert
−ブチルカテコール、3−メチルカテコール、4−ニト
ロカテコール、4−tert−ブチルカテコール等)、
フェノール類〔(R)−1,1’−ビ−2−ナフトー
ル、(S)−1,1’−ビ−2−ナフトール、フェノー
ル、2,2’−ビフェノール等〕、有機酸類(酢酸、ギ
酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸等)、アルコー
ル類〔酒石酸ジイソプロピルエステル、酒石酸ジエチル
エステル、(+)−trans−α,α’−(2,2−
ジメチル−1,3−ジオキソラン−4,5−ジイル)ビ
ス(ジフェニルメタノール)、(−)−trans−
α,α’−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン
−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルメタノール)等〕
等が挙げられる。これらの「プロトン供与体」は、単独
または2種以上組み合わせて使用することができる。好
ましい「プロトン供与体」とはフェノール類であり、よ
り好ましくは(R)−1,1’−ビ−2−ナフトールお
よび(S)−1,1’−ビ−2−ナフトールである。
【0056】「ルイス酸」の具体例としては、例えば四
塩化チタン、塩化スズ、塩化銅、塩化鉄、塩化亜鉛、臭
化亜鉛、ヨウ化亜鉛、塩化マグネシウム、アルコキシチ
タン(メトキシチタン、エトキシチタン、チタニウムテ
トライソプロポキシド等)、塩化セリウム、ヨウ化サマ
リウム、塩化サマリウム、塩化ユーロピウム、塩化イッ
テルビウム、臭化ホウ素、塩化ホウ素、フッ化ホウ素、
塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、アルキルアルミ
ニウム(トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニ
ウム、トリブチルアルミニウム等)、塩化アルキルアル
ミニウム(ジエチルアルミニウムクロライド、エチルア
ルミニウムジクロライド等)、アルミニウムアルコキシ
ド(アルミニウムメトキシド、アルミニウムエトキシ
ド、アルミニウムイソプロポキシド等)、ジルコノセ
ン、ジルコニウムテトラプロポキシド、塩化ジルコニウ
ム、硫酸ジルコニウム、フッ化ジルコニウム等が挙げら
れ、好ましい「ルイス酸」とはアルコキシチタンであ
り、より好ましくはチタニウムテトライソプロポキシド
である。これらの「ルイス酸」は、単独または2種以上
組み合わせて使用することができる。
【0057】「塩」は、種類は特に限定されるものでは
なく、例えば無機酸塩(塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸
塩、燐酸塩等)、有機酸塩(ギ酸塩、酢酸塩、安息香酸
塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩
等)、スルホン酸塩(メタンスルホン酸塩、ベンゼンス
ルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等)、アミノ酸
塩(アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸等)等
の医薬上許容される塩が挙げられる。
【0058】次に、本発明の重要な中間体である一般式
〔3’〕および一般式〔5〕で示される化合物をはじめ
とする化合物の製造方法について詳しく述べる。
【0059】
【化32】
【0060】(式中、R1 、R2 、R3 、R2'、R3'、
4 、R5 およびR6 は、前記と同じである)
【0061】<一般製法> 第1工程および第1’工程(アミンによるエポキシ開環
反応) 公知方法で得られた化合物〔1〕または〔1’〕を適当
な溶媒中、ルイス酸およびプロトン供与体からなる混合
触媒の存在下、化合物〔1〕または〔1’〕のエポキシ
環を一般式〔2〕で示される化合物で開環することによ
り、光学活性な化合物〔3〕、もしくは〔3’〕または
その鏡像体を得るものである。ここで、化合物〔2〕と
プロトン供与体とは、いずれか一方、または両方がキラ
ルな化合物である。
【0062】「一般式〔2〕で示される化合物」として
は、具体的にはベンジルアミン類に代表されるアラルキ
ルアミン〔ベンジルアミン、ジフェニルメチルアミン、
1,1−ジフェニルエチルアミン、1−メチル−1−フ
ェネチルアミン、(R)−1−フェネチルアミン、
(S)−1−フェネチルアミン、(R)−1−(1−ナ
フチル)エチルアミン、(S)−1−(1−ナフチル)
エチルアミン、(R)−フェニルグリシノール、(S)
−フェニルグリシノール、トリチルアミン、フルオレニ
ルアミン、ジベンゾスベラニルアミン等〕、アルキルア
ミン(メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、
tert−ブチルアミン等)、アミノ酸誘導体〔(R)
−フェニルグリシンメチルエステル、(S)−フェニル
グリシンメチルエステル、(R)−セリンメチルエステ
ル、(S)−セリンメチルエステル等〕、芳香族アミン
(アニリン、1−ナフチルアミン、2−ナフチルアミン
等)、2級アミン(ジベンジルアミン、モルホリン、ピ
ペリジン、ピロリジン等)、イミド類(スクシンイミ
ド、マレイン酸イミド、フタルイミド等)、シリルアジ
ド(トリメチルシリルアジド、tert−ブチルジメチ
ルシリルアジド等)等が挙げられ、好ましくはベンジル
アミン類であり、より好ましくは(R)−1−フェネチ
ルアミン、および(S)−1−フェネチルアミンであ
る。
【0063】反応に用いる適当な溶媒としては、具体的
にはアルコール系溶媒(メタノール、エタノール、n−
プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブ
チルアルコール、tert−ブチルアルコール等)、炭
化水素系溶媒(ベンゼン、トルエン、ヘキサン、キシレ
ン、ペンタン、ヘキサペンタン、シクロヘキサン、ヘプ
タン等)、エーテル系溶媒(ジエチルエーテル、1,2
−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジグリム
等)、ハロゲン系溶媒(ジクロロメタン、クロロホル
ム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等)、極性溶
媒(N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、アセトニトリル、アセトン、水等)等が挙げら
れ、これらを単独または二種以上混合して使用してもよ
い。好ましい溶媒は炭化水素系溶媒と水であり、より好
ましくはトルエン、ヘプタン、水、およびこれらの混合
溶媒である。
【0064】プロトン供与体としては、例えば、カテコ
ール類(カテコール、3,5−ジ−tert−ブチルカ
テコール、3−メチルカテコール、4−ニトロカテコー
ル、4−tert−ブチルカテコール等)、フェノール
類〔(R)−1,1’−ビ−2−ナフトール、(S)−
1,1’−ビ−2−ナフトール、フェノール、2,2’
−ビフェノール等〕、有機酸類(酢酸、ギ酸、プロピオ
ン酸、シュウ酸、マロン酸等)、アルコール類〔酒石酸
ジイソプロピルエステル、酒石酸ジエチルエステル、
(+)−trans−α,α’−(2,2−ジメチル−
1,3−ジオキソラン−4,5−ジイル)ビス(ジフェ
ニルメタノール)、(−)−trans−α,α’−
(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4,5−
ジイル)ビス(ジフェニルメタノール)等〕等が挙げら
れ、好ましくはフェノール類であり、より好ましくは
(R)−1,1’−ビ−2−ナフトール、および(S)
−1,1’−ビ−2−ナフトールである。
【0065】ルイス酸としては、例えば、四塩化チタ
ン、塩化スズ、塩化銅、塩化鉄、塩化亜鉛、臭化亜鉛、
ヨウ化亜鉛、塩化マグネシウム、アルコキシチタン(メ
トキシチタン、エトキシチタン、チタニウムテトライソ
プロポキシド等)、塩化セリウム、ヨウ化サマリウム、
塩化サマリウム、塩化ユーロピウム、塩化イッテルビウ
ム、臭化ホウ素、塩化ホウ素、フッ化ホウ素、塩化アル
ミニウム、臭化アルミニウム、アルキルアルミニウム
(トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、
トリブチルアルミニウム等)、塩化アルキルアルミニウ
ム(ジエチルアルミニウムクロライド、エチルアルミニ
ウムジクロライド等)、アルミニウムアルコキシド(ア
ルミニウムメトキシド、アルミニウムエトキシド、アル
ミニウムイソプロポキシド等)、ジルコノセン、ジルコ
ニウムテトラプロポキシド、塩化ジルコニウム、硫酸ジ
ルコニウム、フッ化ジルコニウム等が挙げられ、好まし
くはアルコキシチタンであり、より好ましくはチタニウ
ムテトライソプロポキシドである。
【0066】ルイス酸およびプロトン供与体からなる混
合触媒の好ましい例としては、光学活性な1,1’−ビ
−2−ナフトールとチタニウムテトライソプロポキシド
との組み合わせが挙げられる。
【0067】反応温度としては、0〜100℃、好まし
くは、20〜50℃である。反応時間は、10〜50時
間程度、好ましくは15〜24時間程度である。
【0068】第2工程(7員環から5員環への異性化) 本工程は適当な溶媒中、酸の存在下、化合物〔3’〕ま
たはその鏡像体の7員環部分をより熱力学的に安定な5
員環構造に異性化させることにより、キラルな化合物
〔4〕またはその鏡像体を得る反応である。
【0069】適当な溶媒としては、例えば、炭化水素系
溶媒(ベンゼン、トルエン、ヘキサン、キシレン等)、
エーテル系溶媒(ジエチルエーテル、1,2−ジメトキ
シエタン、テトラヒドロフラン、ジグリム、2,2−ジ
メトキシプロパン等)、ハロゲン系溶媒(ジクロロメタ
ン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタ
ン等)、エステル系溶媒(酢酸エチル、酢酸メチル、酢
酸ブチル等)、極性溶媒(N,N−ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、アセトン
等)、およびこれらの混合溶媒等が挙げられ、好ましく
はアセトンである。
【0070】酸としては、例えば、無機酸(硫酸、塩
酸、硝酸等)、有機酸(酢酸、トリフルオロ酢酸、メタ
ンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、p−トルエン
スルホン酸ピリジニウム、ベンゼンスルホン酸、カンフ
ァースルホン酸等)等が挙げられ、好ましくは有機酸で
あり、より好ましくはメタンスルホン酸である。
【0071】反応温度としては、0〜100℃が適当で
あり、好ましくは20〜50℃である。反応時間は1〜
5時間が好ましい。
【0072】第3工程(アミノ保護基の脱保護) 本工程は第2工程で得られた化合物〔4〕を適当な条件
下、窒素原子上の置換基R4 および/またはR5 を除去
し、キラルな化合物〔5〕またはその鏡像体を得、更に
はその塩を得る反応である。
【0073】除去条件は、窒素原子上の置換基の種類に
よって適宜選択され、たとえばR4が1−フェネチル
基、R5 が水素である場合、適当な溶媒中、適当な触媒
存在下、水素源存在下で接触還元することにより窒素原
子上置換基は除去される。また、このとき、反応を加速
すると共に、生成物を塩として取り出すために適当な酸
を加えてもよい。
【0074】適当な触媒としては、例えば、パラジウム
系触媒、白金系触媒、ロジウム系触媒、ルテニウム系触
媒が挙げられ、好ましくはパラジウム系触媒であり、よ
り好ましくはパラジウム炭素である。
【0075】水素源としては、例えば、水素ガス、ギ酸
アンモニウム、ギ酸、シクロヘキサジエン等が挙げら
れ、好ましくは水素ガスである。
【0076】適当な溶媒としては、例えば、アルコール
系溶媒(メタノール、エタノール、n−プロピルアルコ
ール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコー
ル、tert−ブチルアルコール等)、炭化水素系溶媒
(ベンゼン、トルエン、ヘキサン、キシレン等)、エー
テル系溶媒(ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエ
タン、テトラヒドロフラン、ジグリム等)、ハロゲン系
溶媒(ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、
1,2−ジクロロエタン等)、エステル系溶媒(酢酸エ
チル、酢酸メチル、酢酸ブチル等)、極性溶媒(N,N
−ジメチルホルムアミド、ギ酸、酢酸、水等)、および
これらの混合溶媒等が挙げられ、好ましくはアルコール
系溶媒であり、より好ましくはイソプロピルアルコール
である。
【0077】適当な酸としては、例えば、無機酸(塩
酸、臭化水素酸、硫酸、燐酸等)、有機酸(ギ酸、酢
酸、安息香酸、トリフルオロ酢酸、マレイン酸、酒石酸
等)、スルホン酸(メタンスルホン酸、ベンゼンスルホ
ン酸、p−トルエンスルホン酸等)、アミノ酸(アルギ
ニン、アスパラギン、グルタミン酸等)等が挙げられ、
好ましくは有機酸であり、より好ましくは安息香酸であ
る。
【0078】反応温度としては、0〜100℃であり、
好ましくは、20〜60℃である。反応時間は、5〜1
5時間である。
【0079】
【実施例】以下、実施例を以て本発明を具体的に述べ
る。ただし、本発明はこれらの実施例によって限定され
るものではない。なお、実施例をフローで示せば下記の
通りである。
【0080】
【化33】
【0081】(式中、Phはフェニル基、Meはメチル
基であり、R4 、R5 およびR6 は前記と同じである)
【0082】実施例1 (化合物〔3’〕の製造(第
1’工程)) (S)−1,1’−ビ−2−ナフトール(1. 89g)
にヘプタン−トルエン〔9:1(体積比)、350m
l〕を添加し、窒素気流下、チタニウムテトライソプロ
ポキシド(Ti(OPri 4 ,1.95ml)を加
え、室温で10分間撹拌した。撹拌下、(R)−1−フ
ェネチルアミン(化合物〔2〕;85ml)、水(0.
5ml)、および既知の方法によって得られた4,4−
ジメチル−3,5,8−トリオキサビシクロ−〔5.
1.0〕オクタン(化合物〔1’〕;100g)を順次
添加し、40℃で24時間撹拌した。反応液にトルエン
を注入し、40℃で1時間撹拌した。その後、10℃以
下まで1時間かけて冷却し、更に1時間撹拌した。反応
液中の結晶を濾取し、ヘプタン−トルエン〔2:1(体
積比)〕で洗浄後、(5R,6S)−2,2−ジメチル
−6−〔(R)−1−フェネチルアミノ〕−1,3−ジ
オキセパン−5−オール(化合物〔3’〕;159g,
収率91%)を黄色結晶として得た。 mp. 108-109 ℃ δ 1H-NMR(CDCl3,300MHz): 7.33-7.22(m,5H), 3.95(q,
1H,J=6.5Hz),3.75 (dd,1H, J=1.8 ,12.1Hz), 3.74 (dd,
1H,J=2.0,12.5Hz),3.52 (dd,1H, J=5.5, 12.5Hz), 3.48
(ddd,1H,J=0.5,5.9,12.1Hz),3.37(dt,1H,J=1.4,5.6Hz),
2.44(brs,1H), 2.34(dt,1H,J= 1.7,5.5Hz),1.34(d,3H
,J=6.5Hz), 1.34(s,3H), 1.31(s,3H). IR(KBr): 3406, 2590, 1452, 1374, 1219, 1072, 1052,
841, 758, 696 cm -1 〔α〕D25 +91.0 ゜(c1.00,MeOH)
【0083】実施例2 (S)−1,1’−ビ−2−ナフトール(426mg)
にトルエン(60ml)を添加し、窒素気流下、チタニ
ウムテトライソプロポキシド〔Ti(OPri4 ,4
39μl〕を加え、室温で10分間撹拌した。撹拌下、
ベンジルアミン(21.6ml)、水(225μl)、
および既知の方法によって得られた4,4−ジメチル−
3,5,8−トリオキサビシクロ〔5.1.0〕オクタ
ン(化合物〔1’〕;30g)を順次添加し、40℃で
24時間撹拌した。反応液に1NNaOH(30ml)
を加え、1時間還流(90℃)後、50℃で水層を除去
し、得られた有機層に活性炭(0.9g)を添加し、常
圧で共沸脱水した。活性炭をろ去後、ろ液を減圧下で濃
縮することにより、粗(5R,6S)−2,2−ジメチ
ル−6−ベンジルアミノ−1,3−ジオキセパン−5−
オール(50g,88%ee)を黄色油状物質として得、
精製することなく次工程に用いた。データは生成物の一
部をカラムクロマトグラフィーで生成したものから得
た。 δ 1H-NMR(CDCl3,300MHz): 7.33-7.23(m,5H), 3.92(d,
1H,J=13.2Hz),3.78(d,1H, J=13.2Hz), 3.80-3.76(m,2
H), 3.59-3.49(m,3H), 2.56 (m,1H),2.04(brs,1H), 1.3
3(s,3H), 1.32 (s,3H). IR(CHCl3): 3416, 2941, 1454, 1372, 1219, 1159, 10
47, 842, 739,699 cm -1 〔α〕D+50.6゜(c0.5,MeOH)
【0084】実施例3 実施例2と同様に(S)−1,1’−ビ−2−ナフトー
ル(19.9mg)、トルエン(2ml)、チタニウム
テトライソプロポキシド〔Ti(OPri 4,10μ
l〕、ジフェニルメチルアミン(1.2ml)、水(1
0μl)、および4,4−ジメチル−3,5,8−トリ
オキサビシクロ〔5.1.0〕オクタン(化合物
〔1’〕;1.0g)を用いて行い、カラムクロマトグ
ラフィーで精製することにより、(5R,6S)−2,
2−ジメチル−6−ベンズヒドリルアミノ−1,3−ジ
オキセパン−5−オール(2.21g,収率97%,9
0%ee)を無色ろう状物質として得た。 δ 1H-NMR(CDCl3,300MHz): 7.44-7.17(m,10H), 5.00
(s,1H),4.02(ddd,1H, J=3.0,14.4,17.1Hz), 3.82(d,1H,
J=11.4Hz),3.77(dd,1H, J=1.8,13.2Hz), 3.60-3.51(m,3
H), 2.54(dt,1H,J=1.2,4.5),1.82(brs,1H), 1.32(s,3
H), 1.31(s,3H). IR(CHCl3) 3345, 2954, 1450, 1373, 1218, 1156, 105
0, 848, 744, 698 cm -1 〔α〕D+42.8゜(c0.5,MeOH)
【0085】実施例4 3,5−ジ−tert−ブチルカテコール(617m
g)にヘプタン(2ml)を添加し、窒素気流下、チタ
ニウムテトライソプロポキシド〔Ti(OPri4
818μl〕を加え、室温で20分間撹拌した。撹拌
下、(R)−1−フェネチルアミン(1.79ml)、
水(20μl)、および既知の方法によって得られた
4,4−ジメチル−3,5,8−トリオキサビシクロ
〔5.1.0〕オクタン(化合物〔1’〕;2.0g)
を順次添加し、室温で20時間撹拌した。ヘプタン
(4.6ml)を加え、氷冷下で1時間撹拌し、生成し
た結晶をろ取することにより、(5R,6S)−2,2
−ジメチル−6−〔(R)−1−フェネチルアミノ〕−
1,3−ジオキセパン−5−オール(化合物〔3’〕;
2.14g,収率57%)を得た。
【0086】実施例5 実施例2と同様な方法で、(S)−1,1’−ビ−2−
ナフトール(9.9mg)、ヘプタン−トルエン〔9:
1(体積比)、3.5ml)、チタニウムテトライソプ
ロポキシド〔Ti(OPri 4 ,10.2μl〕、
(S)−1−フェネチルアミン(0.85ml)、水
(20μl)、および4,4−ジメチル−3,5,8−
トリオキサビシクロ〔5.1.0〕オクタン(化合物
〔1’〕;1.0g)を用いることにより、粗(5R,
6S)−2,2−ジメチル−6−〔(S)−1−フェネ
チルアミン〕−1,3−ジオキセパン−5−オール
(1.8g,97.6%de)を黄色油状物質として得
た。
【0087】実施例6 実施例2と同様な方法で、(S)−1,1’−ビ−2−
ナフトール(284mg)、ヘプタン−トルエン〔9:
1(体積比)、105ml)、チタニウムテトライソプ
ロポキシド〔Ti(OPri 4 ,293μl〕、
(±)−1−フェネチルアミン(25.5ml)、水
(300μl)、および4,4−ジメチル−3,5,8
−トリオキサビシクロ〔5.1.0〕オクタン(化合物
〔1’〕;30g)を用いることにより、粗(5R,6
S)−2,2−ジメチル−6−(1−フェネチルアミ
ノ)−1,3−ジオキセパン−5−オール(55g,
1:1のジアステレオマー混合物)を黄色油状物質とし
て得、精製することなく次工程に用いた。
【0088】実施例7(化合物〔4〕の製造(第2工
程)) 実施例1で得られた(5R,6S)−2,2−ジメチル
−6−〔(R)−1−フェネチルアミノ〕−1,3−ジ
オキセパン−5−オール(100.0g)にアセトン
(200ml)、および2,2−ジメトキシプロパン
(4.63ml)を添加後、窒素気流下、氷浴にて冷却
した。撹拌下、メタンスルホン酸(29.3ml)を内
温25℃以下を保持するように滴下した。アセトン
(1.0ml)で洗い込んだ後、氷浴を除去し、室温に
て撹拌した。3時間後、反応液に炭酸カリウム(62.
5g)/水(300ml)溶液を添加し、室温にて15
分撹拌後、反応液をトルエンで抽出した。有機層を減圧
濃縮することにより、粗(2S)−2−〔(R)−1−
フェネチルアミノ〕−2−〔(4R)−2,2−ジメチ
ル−1,3−ジオキソラン−4−イル〕エタノール(化
合物〔4〕;107.4g)を無色油状物質として得、
精製することなく次工程に用いた。 δ 1H-NMR(CDCl3,300MHz): 7.34-7.20(m,5H), 4.15(q,
1H,J=7.0Hz),3.97(dd,1H, J=1.0,7.0Hz), 3.87(q,1H,J=
7.0Hz), 3.74-3.69(m,2H),3.48(dd,1H, J=2.0,11.0Hz),
2.45(m,1H), 2.34(brs,1H), 1.38(d,3H,J=7.0Hz), 1.33(s,3H), 1.31(s,3H).
【0089】実施例8 実施例7と同様な方法で、実施例2で得られた粗(5
R,6S)−2,2−ジメチル−6−ベンジルアミノ−
1,3−ジオキセパン−5−オール(50g,88%e
e)、アセトン(100ml)、2,2−ジメトキシプ
ロパン(2.4ml)、メタンスルホン酸(15.4m
l)、および炭酸カリウム(32.9g)/水(150
ml)溶液を用いることにより、粗(2S)−2−ベン
ジルアミノ−2−〔(4R)−2,2−ジメチル−1,
3−ジオキソラン−4−イル〕エタノール(化合物
〔4〕;52g)を黄色油状物質として得、精製するこ
となく、次工程に用いた。 δ 1H-NMR(CDCl3,300MHz): 7.34-7.26(m,5H), 4.20(q,
1H,J=6.6,13.3Hz),4.05(t,1H,J=7.8Hz), 3.90(d,1H,J=1
3.3Hz), 3.80-3.69(m,3H),3.36(d,1H, J=11.3Hz), 2.70
(brt,1H,J=3.6Hz), 2.22(brs,1H), 1.38(s,3H),1.34(s,
3H).
【0090】実施例9 実施例7と同様な方法で、実施例6で得られた粗(5
R,6S)−2,2−ジメチル−6−(1−フェネチル
アミノ)−1,3−ジオキセパン−5−オール(55
g、1:1のジアステレオマー混合物)、アセトン(1
00ml)、2,2−ジメトキシプロパン(2.4m
l)、メタンスルホン酸(15.4ml)、炭酸カリウ
ム(32.9g)/水(150ml)溶液を用いること
により、粗(2S)−2−(1−フェネチルアミノ)−
2−〔(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソ
ラン−4−イル〕エタノール(化合物〔4〕;57g、
1:1のジアステレオマー混合物)を黄色油状物質とし
て得、精製することなく、次工程に用いた。
【0091】実施例10(化合物〔5〕の製造(第3工
程)) 5%パラジウム炭素(10.0g)をイソプロピルアル
コール溶液に懸濁し、実施例7で得られた粗(2S)−
2−〔(R)−1−フェネチルアミノ〕−2−〔(4
R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−
イル〕エタノール(107.4g)、および安息香酸
(46.0g)を加えた。混合液を60℃で、水素気流
下、9時間撹拌した。その後、触媒を濾去し、濾液を減
圧濃縮し、残渣にイソプロピルアルコールを加え(53
ml)、70℃で攪拌し、結晶を溶解した。65℃でn
−ヘプタン(526ml)を滴下し、その後5℃以下ま
で冷却後、さらに1時間攪拌した。濾去後、1重量%の
イソプロピルアルコール/n−ヘプタン溶液で洗浄し、
乾燥することにより(2S)−2−アミノ−2−〔(4
R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−
イル〕エタノール安息香酸塩(90.8g、化合物
〔3’〕より収率85%)を無色結晶として得た。 mp. 112 〜113 ℃ δ 1H-NMR(CDCl3,300MHz): 7.99(m,2H), 7.44(m,1H),
7.34(m,2H),6.33(brs,3H), 4.18(td,1H,J=6.2,7.7Hz),
4.01(dd,1H,J=2.2,8.4Hz),3.78(dd,1H,J=3.7,12.5Hz),
3.70(dd,1H,J=5.9,8.8Hz),3.63(dd,1H,J=6.2,12.5Hz),
1.32(s,3H), 1.24(s,3H). IR(CHCl3): 2983, 1610, 1517, 1393, 1214, 1080, 104
8, 849, 711, 377 cm -1 〔α〕D20 +2.5゜(c1.00,CHCl3).
【0092】実施例11 実施例10と同様な方法で、5%パラジウム炭素(5.
0g)、実施例8で得られた粗(2S)−2−ベンジル
アミノ−2−〔(4R)−2,2−ジメチル−1,3−
ジオキソラン−4−イル〕エタノール(化合物〔4〕;
52g)、および安息香酸(24.2g)を用いること
により、(2S)−2−アミノ−2−〔(4R)−2,
2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル〕エタ
ノール安息香酸塩(47.2g、化合物〔3’〕より収
率84%、89%ee)を黄色結晶として得た。 〔α〕D +2.2°(c1.00,CHCl3).
【0093】実施例12 実施例10と同様な方法で、5%パラジウム炭素(5.
0g)、実施例9で得られた粗(2S)−2−(1−フ
ェネチルアミノ)−2−〔(4R)−2,2−ジメチル
−1,3−ジオキソラン−4−イル〕エタノール(化合
物〔4〕;57g、1:1のジアステレオマー混合
物)、および安息香酸(24.2g)を用いることによ
り、(2S)−2−アミノ−2−〔(4R)−2,2−
ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル〕エタノー
ル安息香酸塩(46.0g、化合物〔3’〕より収率8
2%、90%ee)を黄色結晶として得た。 〔α〕D +2.3゜(c1.00,CHCl3).
【0094】従来は、40%を上回ることがなかった化
合物〔3’〕の収率が、実施例1〜4では40%以上
(57〜97%)に向上した。また、反応も室温〜40
℃という温和な温度条件下で進行した。さらに、化合物
〔5〕を安息香酸塩とすることにより、結晶として収率
よく(化合物〔3’〕より収率82〜85%)得ること
ができた。
【0095】
【発明の効果】上記から明らかなとおり、本発明によれ
ば、従来の方法に比べて極めて効率よく立体選択的に希
望するHIVプロテアーゼ阻害剤の中間体化合物等を製
造することができる。また、本発明に係わる立体選択的
光学活性アミノアルコールの合成法は、本中間体化合物
の製造のみならず、各種化合物の製造にも使用すること
ができる非常に有用な方法である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐川 勝一 大阪府高槻市紫町1番1号 日本たばこ 産業株式会社医薬総合研究所内 (72)発明者 阿部 博行 大阪府高槻市紫町1番1号 日本たばこ 産業株式会社医薬総合研究所内 (56)参考文献 国際公開97/119938(WO,A1) 独国特許出願公開4333686(DE,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 321/00 - 321/06 C07D 317/00 - 317/28 CAPLUS(STN) REGISTRY(STN)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式〔1〕 【化1】 (式中、R1 、R2 およびR3 は同一または異なってい
    てもよく、それぞれ水素原子、置換されていてもよい低
    級アルキル基、置換されていてもよいアリール基もしく
    は置換されていてもよいアラルキル基であるか、または
    互いのR1 とR1、もしくはR2 とR3 とが一緒になっ
    て置換されていてもよい環を形成していてもよい)で示
    されるメソエポキシド化合物に、ルイス酸およびプロト
    ン供与体からなる混合触媒の存在下、一般式〔2〕 【化2】 (式中、R4 およびR5 は同一または異なっていてもよ
    く、それぞれ水素原子、置換されていてもよい低級アル
    キル基、置換されていてもよいアリール基、置換されて
    いてもよいアラルキル基、もしくはアシル基であるか、
    またはR4 とR5とが隣接する窒素原子と一緒になって
    置換されていてもよい環を形成していてもよく、または
    4 とR5 とが一体となって隣接する窒素原子を含みイ
    ミド基もしくはアジド基を形成していてもよく、R6
    水素原子またはシリル基である)で示される化合物を反
    応させることを特徴とする、一般式〔3〕 【化3】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 およびR5 は前記と同
    じである)で示される光学活性アミノアルコール化合
    物、その鏡像体またはそれらの塩の製造方法。
  2. 【請求項2】 一般式〔1’〕 【化4】 (式中、R2'およびR3'は、同一または異なっていても
    よく、それぞれ水素原子、置換されていてもよい低級ア
    ルキル基、もしくはアリール基であるか、またはR2'と
    3'とが隣接する炭素原子と一緒になってシクロアルキ
    ル環を形成していてもよい)で示されるメソエポキシド
    化合物に、ルイス酸およびプロトン供与体からなる混合
    触媒の存在下、一般式〔2〕 【化5】 (式中、R4 、R5 およびR6 は前記と同じである)で
    示される化合物を反応させることを特徴とする、一般式
    〔3’〕 【化6】 (式中、R2'、R3'、R4 およびR5 は前記と同じであ
    る)で示される光学活性アミノアルコール化合物、その
    鏡像体またはそれらの塩を得る請求項1に記載の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 一般式〔1’〕 【化7】 (式中、R2'およびR3'は前記と同じである)で示され
    るメソエポキシド化合物にルイス酸およびプロトン供与
    体からなる混合触媒の存在下、一般式〔2〕 【化8】 (式中、R4 、R5 およびR6 は前記と同じである)で
    示される化合物を反応させ、一般式〔3’〕 【化9】 (式中、R2'、R3'、R4 およびR5 は前記と同じであ
    る)で示される光学活性アミノアルコール化合物、その
    鏡像体またはそれらの塩とし、これを酸の存在下、5員
    環に異性化させることを特徴とする、一般式〔4〕 【化10】 (式中、R2'、R3'、R4 およびR5 は前記と同じであ
    る)で示される光学活性1,3−ジオキソラン化合物ま
    たはその鏡像体の製造方法。
  4. 【請求項4】 一般式〔1’〕 【化11】 (式中、R2'およびR3'は前記と同じである)で示され
    るメソエポキシド化合物にルイス酸およびプロトン供与
    体からなる混合触媒の存在下、一般式〔2〕 【化12】 (式中、R4 、R5 およびR6 は前記と同じである)で
    示される化合物を反応させ、一般式〔3’〕 【化13】 (式中、R2'、R3'、R4 およびR5 は前記と同じであ
    る)で示される光学活性アミノアルコール化合物、その
    鏡像体またはそれらの塩とし、これを酸の存在下、一般
    式〔4〕 【化14】 (式中、R2'、R3'、R4 およびR5 は前記と同じであ
    る)で示される光学活性1,3−ジオキソラン化合物ま
    たはその鏡像体とした後、窒素原子上の置換基R 4 およ
    び/またはR5 を脱離することを特徴とする、一般式
    〔5〕 【化15】 (式中、R2'およびR3'は前記と同じである)で示され
    る1,3−ジオキソランを有する光学活性アミノアルコ
    ール化合物、その鏡像体またはそれらの塩の製造方法。
  5. 【請求項5】 プロトン供与体が(R)−1,1’−ビ
    −2−ナフトール、(S)−1,1’−ビ−2−ナフト
    ール、カテコール、および4−tert−ブチルカテコ
    ールから選ばれる少なくとも1種であり、ルイス酸がチ
    タニウムテトライソプロポキシド、四塩化チタン、塩化
    スズ、塩化銅、塩化鉄、塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜
    鉛、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、アルキルア
    ルミニウム、塩化アルキルアルミニウム、アルミニウム
    アルコキシド、塩化マグネシウム、ジルコノセン、ジル
    コニウムテトラプロポキシド、塩化ジルコニウム、硫酸
    ジルコニウム、フッ化ジルコニウム、臭化ホウ素、塩化
    ホウ素、およびフッ化ホウ素から選ばれる少なくとも1
    種である請求項1または2に記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 プロトン供与体が(R)−1,1’−ビ
    −2−ナフトール、(S)−1,1’−ビ−2−ナフト
    ール、カテコール、および4−tert−ブチルカテコ
    ールから選ばれる少なくとも1種であり、ルイス酸がチ
    タニウムテトライソプロポキシド、四塩化チタン、塩化
    スズ、塩化銅、塩化鉄、塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜
    鉛、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、アルキルア
    ルミニウム、塩化アルキルアルミニウム、アルミニウム
    アルコキシド、塩化マグネシウム、ジルコノセン、ジル
    コニウムテトラプロポキシド、塩化ジルコニウム、硫酸
    ジルコニウム、フッ化ジルコニウム、臭化ホウ素、塩化
    ホウ素、およびフッ化ホウ素から選ばれる少なくとも1
    種である請求項3に記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 プロトン供与体が(R)−1,1’−ビ
    −2−ナフトール、(S)−1,1’−ビ−2−ナフト
    ール、カテコール、および4−tert−ブチルカテコ
    ールから選ばれる少なくとも1種であり、ルイス酸がチ
    タニウムテトライソプロポキシド、四塩化チタン、塩化
    スズ、塩化銅、塩化鉄、塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜
    鉛、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、アルキルア
    ルミニウム、塩化アルキルアルミニウム、アルミニウム
    アルコキシド、塩化マグネシウム、ジルコノセン、ジル
    コニウムテトラプロポキシド、塩化ジルコニウム、硫酸
    ジルコニウム、フッ化ジルコニウム、臭化ホウ素、塩化
    ホウ素、およびフッ化ホウ素から選ばれる少なくとも1
    種である請求項4に記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 プロトン供与体が(R)−1,1’−ビ
    −2−ナフトールまたは(S)−1,1’−ビ−2−ナ
    フトールであり、ルイス酸がチタニウムテトライソプロ
    ポキシドである請求項1または2に記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 プロトン供与体が(R)−1,1’−ビ
    −2−ナフトールまたは(S)−1,1’−ビ−2−ナ
    フトールであり、ルイス酸がチタニウムテトライソプロ
    ポキシドである請求項3に記載の製造方法。
  10. 【請求項10】 プロトン供与体が(R)−1,1’−
    ビ−2−ナフトールまたは(S)−1,1’−ビ−2−
    ナフトールであり、ルイス酸がチタニウムテトライソプ
    ロポキシドである請求項4に記載の製造方法。
JP783999A 1998-01-16 1999-01-14 光学活性アミノアルコール類の製造方法 Expired - Lifetime JP3075558B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP783999A JP3075558B2 (ja) 1998-01-16 1999-01-14 光学活性アミノアルコール類の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10-6836 1998-01-16
JP683698 1998-01-16
JP783999A JP3075558B2 (ja) 1998-01-16 1999-01-14 光学活性アミノアルコール類の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11286485A JPH11286485A (ja) 1999-10-19
JP3075558B2 true JP3075558B2 (ja) 2000-08-14

Family

ID=26341036

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP783999A Expired - Lifetime JP3075558B2 (ja) 1998-01-16 1999-01-14 光学活性アミノアルコール類の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3075558B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE60002949T2 (de) * 1999-06-11 2004-05-19 F. Hoffmann-La Roche Ag Verfahren zur Herstellung des Neuraminidase-Inhibitoren ro-64-0796

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11286485A (ja) 1999-10-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3235448B2 (ja) 1,4−ベンゾジオキサン誘導体の製法
US5932749A (en) Asymmetric synthesis of R-α-propyl-piperonyl amine and its analogs
EA002987B1 (ru) Асимметрический способ получения бензоксазинонов
RU2470018C2 (ru) Новые производные пирокатехина
JPH11501313A (ja) スピロ縮合アゼチジノンの触媒エナンチオ選択的合成
JP3075558B2 (ja) 光学活性アミノアルコール類の製造方法
US6696573B1 (en) Processes for the preparation of tricyclic amino alcohol derivatives
JPH0641105A (ja) グリシド誘導体の製造方法
EP1008590B1 (en) Process for preparing optically active oxazolidinone derivatives
EP0322263B1 (fr) Carbamates tricycliques, leur procédé de préparation et leur application en thérapeutique
EP0975601B1 (en) Process for making a butylthio-isoquinoline and intermediates therefor
EP0511031B1 (fr) Dérivés d'aryl-3 oxazolidinone, leur procédé de préparation et leur application en thérapeutique
EP0930312B1 (en) Production method of optically active amino alcohols
JP4461048B2 (ja) エナンチオ選択的合成
EP1310487B1 (en) Processes for preparation of bicyclic compounds and intermediates therefor
WO1998012171A1 (fr) Procede de preparation d'ethers 3-amino-2-hydroxy-1-propyliques
WO2002072505A1 (fr) Systeme de resolution optique et procede de resolution optique d'alcool utilisant celui-ci
KR100566562B1 (ko) 수마트립탄의 제조방법
EP0419297B1 (fr) Nouveau procédé de séparation d'isomères optiques des dérivés de la dihydro-1,4 pyridine
JP4374088B2 (ja) 新規な4,4−ジフルオロベンゾアゼピンケタール誘導体、およびそれを経由する4,4−ジフルオロベンゾアゼピン−5−オン誘導体の製造方法
CA2070653A1 (en) Method of preparing optically active 4-aryl-2-pyrrolidinones
CN116496201A (zh) 一种氮杂螺环酮类化合物和二羟基氢化吲哚类化合物的制备方法
JP4032593B2 (ja) 4−アミノテトラヒドロピラン誘導体の製法
US5463061A (en) Process for production of glycide derivative
US6423877B1 (en) Synthesis of pseudopterosin compounds

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080609

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090609

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100609

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110609

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110609

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120609

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120609

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130609

Year of fee payment: 13

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term