JP3075558B2 - 光学活性アミノアルコール類の製造方法 - Google Patents
光学活性アミノアルコール類の製造方法Info
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Description
ロテアーゼ阻害作用を有するHIV治療薬として有用な
下記式〔XVI 〕
rt−ブチル基、Phはフェニル基である)で示される
化合物等を製造する為の中間体の製造方法に関する。
用な化合物〔XVI 〕は国際公開番号WO95/0984
3号で既に公知であり、またその製造方法も、国際公開
番号WO97/11937号およびWO97/1193
8号に記載されている。
立体選択性が得られておらず、目的とする中間化合物の
収率という点ではまだ満足のいくものではなかった。ま
た、反応を80〜90℃にまで加熱して行う必要があっ
た。さらに、生成する中間体が1:1の異性体混合物で
あるため、結晶化させるために精製工程が必要であっ
た。
解決しようとするものであり、その目的は、立体選択的
に光学活性アミノアルコール化合物、その鏡像体または
それらの塩を収率よく、しかも高純度の塩として大量に
製造することにある。
題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、メソエポキシ
ド化合物を、プロトン供与体およびルイス酸からなる混
合触媒を用いて、温和な温度条件下で、キラルまたはア
キラルなアミンにより開環することによって、立体選択
的に光学活性アミノアルコール化合物、その鏡像体また
はそれらの塩を高収率で得ることを見いだした。また、
このときキラルなプロトン供与体を用いれば、アキラル
なアミンによるエポキシ化合物の開環により、十分な不
斉収率を伴ってアミノアルコールの生成も生起すること
を見いだした。更に、引続きこのアミノアルコールの7
員部分を5員構造に異性化した後、窒素原子上の置換基
R 4 および/またはR5 の除去を行うことにより、後述
する重要中間体化合物〔5〕またはその鏡像体を立体選
択的に極めて効率よく、しかも高純度の結晶性の塩とし
て大量に製造できることを見いだし、本発明を完成させ
た。
は異なっていてもよく、それぞれ水素原子、置換されて
いてもよい低級アルキル基、置換されていてもよいアリ
ール基もしくは置換されていてもよいアラルキル基であ
るか、または互いのR1 とR1、もしくはR2 とR3 と
が一緒になって置換されていてもよい環を形成していて
もよい)で示されるメソエポキシド化合物に、ルイス酸
およびプロトン供与体からなる混合触媒の存在下、一般
式〔2〕
っていてもよく、それぞれ水素原子、置換されていても
よい低級アルキル基、置換されていてもよいアリール
基、置換されていてもよいアラルキル基、もしくはアシ
ル基であるか、またはR4 とR5とが隣接する窒素原子
と一緒になって置換されていてもよい環を形成していて
もよく、またはR4 とR5 とが一体となって隣接する窒
素原子を含みイミド基もしくはアジド基を形成していて
もよく、R6 は水素原子またはシリル基である)で示さ
れる化合物を反応させることを特徴とする、一般式
〔3〕
5 は前記と同じである)で示される光学活性アミノアル
コール化合物、その鏡像体またはそれらの塩の製造方
法、(2)一般式〔1’〕
なっていてもよく、それぞれ水素原子、置換されていて
もよい低級アルキル基、もしくはアリール基であるか、
またはR2'とR3'とが隣接する炭素原子と一緒になって
シクロアルキル環を形成していてもよい)で示されるメ
ソエポキシド化合物に、ルイス酸およびプロトン供与体
からなる混合触媒の存在下、一般式〔2〕
じである)で示される化合物を反応させることを特徴と
する、一般式〔3’〕
記と同じである)で示される光学活性アミノアルコール
化合物、その鏡像体またはそれらの塩を得る上記(1)
の製造方法、(3)一般式〔1’〕
る)で示されるメソエポキシド化合物にルイス酸および
プロトン供与体からなる混合触媒の存在下、一般式
〔2〕
じである)で示される化合物を反応させ、一般式
〔3’〕
記と同じである)で示される光学活性アミノアルコール
化合物、その鏡像体またはそれらの塩とし、これを酸の
存在下、5員環に異性化させることを特徴とする、一般
式〔4〕
記と同じである)で示される光学活性1,3−ジオキソ
ラン化合物またはその鏡像体の製造方法、(4)一般式
〔1’〕
る)で示されるメソエポキシド化合物にルイス酸および
プロトン供与体からなる混合触媒の存在下、一般式
〔2〕
じである)で示される化合物を反応させ、一般式
〔3’〕
記と同じである)で示される光学活性アミノアルコール
化合物、その鏡像体またはそれらの塩とし、これを酸の
存在下、一般式〔4〕
記と同じである)で示される光学活性1,3−ジオキソ
ラン化合物またはその鏡像体とした後、窒素原子上の置
換基R 4 および/またはR5 を脱離することを特徴とす
る、一般式〔5〕
る)で示される1,3−ジオキソランを有する光学活性
アミノアルコール化合物、その鏡像体またはそれらの塩
の製造方法、(5)プロトン供与体が(R)−1,1’
−ビ−2−ナフトール、(S)−1,1’−ビ−2−ナ
フトール、カテコール、および4−tert−ブチルカ
テコールから選ばれる少なくとも1種であり、ルイス酸
がチタニウムテトライソプロポキシド、四塩化チタン、
塩化スズ、塩化銅、塩化鉄、塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ
化亜鉛、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、アルキ
ルアルミニウム、塩化アルキルアルミニウム、アルミニ
ウムアルコキシド、塩化マグネシウム、ジルコノセン、
ジルコニウムテトラプロポキシド、塩化ジルコニウム、
硫酸ジルコニウム、フッ化ジルコニウム、臭化ホウ素、
塩化ホウ素、およびフッ化ホウ素から選ばれる少なくと
も1種である上記(1)または(2)の製造方法、
(6)プロトン供与体が(R)−1,1’−ビ−2−ナ
フトール、(S)−1,1’−ビ−2−ナフトール、カ
テコール、および4−tert−ブチルカテコールから
選ばれる少なくとも1種であり、ルイス酸がチタニウム
テトライソプロポキシド、四塩化チタン、塩化スズ、塩
化銅、塩化鉄、塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、塩化
アルミニウム、臭化アルミニウム、アルキルアルミニウ
ム、塩化アルキルアルミニウム、アルミニウムアルコキ
シド、塩化マグネシウム、ジルコノセン、ジルコニウム
テトラプロポキシド、塩化ジルコニウム、硫酸ジルコニ
ウム、フッ化ジルコニウム、臭化ホウ素、塩化ホウ素、
およびフッ化ホウ素から選ばれる少なくとも1種である
上記(3)の製造方法、(7)プロトン供与体が(R)
−1,1’−ビ−2−ナフトール、(S)−1,1’−
ビ−2−ナフトール、カテコール、および4−tert
−ブチルカテコールから選ばれる少なくとも1種であ
り、ルイス酸がチタニウムテトライソプロポキシド、四
塩化チタン、塩化スズ、塩化銅、塩化鉄、塩化亜鉛、臭
化亜鉛、ヨウ化亜鉛、塩化アルミニウム、臭化アルミニ
ウム、アルキルアルミニウム、塩化アルキルアルミニウ
ム、アルミニウムアルコキシド、塩化マグネシウム、ジ
ルコノセン、ジルコニウムテトラプロポキシド、塩化ジ
ルコニウム、硫酸ジルコニウム、フッ化ジルコニウム、
臭化ホウ素、塩化ホウ素、およびフッ化ホウ素から選ば
れる少なくとも1種である上記(4)の製造方法、
(8)プロトン供与体が(R)−1,1’−ビ−2−ナ
フトールまたは(S)−1,1’−ビ−2−ナフトール
であり、ルイス酸がチタニウムテトライソプロポキシド
である上記(1)または(2)の製造方法、(9)プロ
トン供与体が(R)−1,1’−ビ−2−ナフトールま
たは(S)−1,1’−ビ−2−ナフトールであり、ル
イス酸がチタニウムテトライソプロポキシドである上記
(3)の製造方法、および(10)プロトン供与体が
(R)−1,1’−ビ−2−ナフトールまたは(S)−
1,1’−ビ−2−ナフトールであり、ルイス酸がチタ
ニウムテトライソプロポキシドである上記(4)の製造
方法に関する。
とを意味する。「低級アルキル基」とは、例えば炭素数
1〜6のアルキル基を意味し、直鎖状でも分岐鎖状でも
よく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、
イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブ
チル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチ
ル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、ヘキシ
ル基、イソヘキシル基、ネオヘキシル基等である。好ま
しくは炭素数1〜4個の低級アルキル基であり、具体的
には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、およ
びtert−ブチル基である。
とは、例えば上記低級アルキル基が反応に影響のない1
以上の置換基で置換されていてもよいものであり、具体
的な置換基としては、ハロゲン原子(塩素、臭素、フッ
素、ヨウ素等)、水酸基、アミノ基、ニトロ基、アルキ
ルアミノ基〔炭素数1〜6の一級アルキルアミノ基(メ
チルアミノ基、エチルアミノ基等)、炭素数2〜6の二
級アルキルアミノ基(ジメチルアミノ基、ジエチルアミ
ノ基等)〕、シアノ基、炭素数3〜7のシクロアルキル
基(シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシ
ル基等)、炭素数1〜6の低級アルコキシ基(メトキシ
基、エトキシ基等)、アシルオキシ基(アセトキシ基、
ベンゾイルオキシ基等)、アラルキルオキシ基(ベンジ
ルオキシ基等)、炭素数2〜6の低級アルコキシカルボ
ニル基(メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基
等)等が挙げられる。好ましくは水酸基、ハロゲン原
子、アミノ基、ニトロ基、アラルキルオキシ基、炭素数
1〜6の低級アルコキシ基、およびアシルオキシ基であ
り、特に好ましくは水酸基、アシルオキシ基、ハロゲン
原子、および炭素数1〜6の低級アルコキシ基である。
なお、低級アルキル基に対する置換基の置換位置および
数については、特に制限されるものではなく、好ましく
は1〜3置換体、特に好ましくは1〜2置換体である。
「置換されていてもよい低級アルキル基」の具体例とし
ては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、te
rt−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペ
ンチル基、tert−ペンチル基等であり、好ましくは
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブ
チル基、イソブチル基、sec−ブチル基、およびte
rt−ブチル基であり、より好ましくはメチル基であ
る。
ナフチル基、ビフェニル基等をいい、好ましくはフェニ
ル基である。
えば上記アリール基が反応に影響のない1以上の置換基
で置換されていてもよいものであり、具体的な置換基と
しては、炭素数1〜6の低級アルキル基(メチル基、エ
チル基、プロピル基等)、水酸基、ハロゲン原子(塩
素、臭素、フッ素、ヨウ素等)、アミノ基、ニトロ基、
アルキルアミノ基〔炭素数1〜6の一級アルキルアミノ
基(エチルアミノ基等)、炭素数2〜6の二級アルキル
アミノ基(ジメチルアミノ基等)〕、シアノ基、炭素数
3〜7のシクロアルキル基(シクロヘキシル基等)、炭
素数1〜6の低級アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ
基等)、アシルオキシ基(アセチルオキシ基、プロピオ
ニルオキシ基等の炭素数2〜6のアルカノイルオキシ
基)、炭素数2〜6の低級アルコキシカルボニル基(メ
トキシカルボニル基等)等が挙げられる。好ましくは炭
素数1〜6の低級アルキル基、水酸基、ハロゲン原子、
アミノ基、ニトロ基、炭素数1〜6の低級アルコキシ
基、および炭素数1〜6のアシルオキシ基が挙げられ、
特に好ましくは炭素数1〜6の低級アルキル基、水酸
基、炭素数1〜6のアシルオキシ基、ハロゲン原子およ
び炭素数1〜6の低級アルコキシ基が挙げられる。な
お、アリール基に対する置換基の置換位置および数につ
いては、特に制限されるものではなく、好ましくは1〜
3置換体、特に好ましくは1〜2置換体である。
ニル基であり、かつアルキル基部が、例えば炭素数1〜
6個のアルキル基であるアリールアルキル基であって、
具体的にはベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピ
ル基、フェニルブチル基、フェニルヘキシル基等が挙げ
られ、好ましくはベンジル基である。
は、上記アラルキル基のアルキル基部位および/または
アリール環上の水素が、反応に影響のない1以上の置換
基で置換されていてもよいものであり、アルキル基部位
としてはアリール環に隣接する炭素上が好ましい。具体
的なアルキル基部位の置換基としては、炭素数1〜6個
の低級アルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基
等)、炭素数3〜7個のシクロアルキル基(シクロヘキ
シル等)等であり、好ましくは炭素数1〜6個の低級ア
ルキル基である。アリール環上置換基としては、炭素数
1〜6個の低級アルキル基(メチル基、エチル基、プロ
ピル基等)、水酸基、ハロゲン原子(塩素、臭素、フッ
素、ヨウ素等)、アミノ基、ニトロ基、アルキルアミノ
基〔炭素数1〜6個の一級アルキルアミノ基(エチルア
ミノ基等)、炭素数2〜6個の二級アルキルアミノ基
(ジメチルアミノ基等)〕、シアノ基、炭素数3〜7個
のシクロアルキル基(シクロヘキシル等)、炭素数1〜
6個の低級アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プ
ロポキシ基等)、アシルオキシ基(アセチルオキシ基、
プロピオニルオキシ基等)、炭素数2〜6個のアルコキ
シカルボニル基(メトキシカルボニル基等)等が挙げら
れ、好ましくは炭素数1〜6個の低級アルキル基、水酸
基、ハロゲン原子、アミノ基、ニトロ基、炭素数1〜6
個の低級アルコキシ基、アシルオキシ基等であり、特に
好ましくは炭素数1〜6個の低級アルキル基、水酸基、
アシルオキシ基、ハロゲン原子、および炭素数1〜6個
の低級アルコキシ基である。なお、アラルキル基のアル
キル部位およびアリール環上の置換基の置換位置および
数については、特に制限されるものではなく、それぞれ
好ましくは1〜3置換体、特に好ましくは1〜2置換体
である。
いアラルキル基」の具体例としては、ベンジル基、1−
フェネチル基、ジフェニルメチル基、2,2−ジフェニ
ルエチル基、トリチル基、フルオレニル基、ジベンゾス
ベラニル基等が挙げられ、好ましくはベンジル基および
1−フェネチル基である。
ル基、プロピオニル基、ブチリル基、ピバロイル基、ベ
ンゾイル基等が挙げられ、好ましくはベンゾイル基であ
る。
チルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、t
ert−ブチルジフェニルシリル基が挙げられ、好まし
くはトリメチルシリル基である。
されていてもよい環を形成していてもよい」における
「置換されていてもよい環」における「環」とは、具体
的にはメソ構造のシクロプロパン、シクロブタン、シク
ロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘキセン等をい
い、好ましくは、シクロペンタン、およびシクロヘキサ
ンである。これらの環は、メソ構造が維持される限り、
任意の置換基を有していてもよい。置換基としては上記
「置換されてもよいアリール基」で示した置換基が挙げ
られ、好ましくは炭素数1〜6の低級アルキル基であ
り、特に好ましくはメチル基である。置換位置および数
については、特に制限されるものではなく、好ましくは
1〜3置換体、特に好ましくは1〜2置換体である。好
ましい「置換されていてもよい環」の具体的化合物とし
ては、4,4−ジメチルシクロペンタンが挙げられる。
いてもよい環を形成していてもよい」における「置換さ
れていてもよい環」における「環」とは、シクロアルキ
ル環であり、例えば炭素数3〜7のシクロアルキル環を
いい、具体的にはシクロプロピル環、シクロブチル環、
シクロペンチル環、シクロヘキシル環、シクロヘプチル
環、シクロオクチル環、パーヒドロナフチル環等が挙げ
られる。好ましくは、シクロプロピル環、シクロブチル
環、シクロペンチル環、シクロヘキシル環等の炭素数3
〜6のシクロアルキル環である。置換基としては、上記
「置換されていてもよいアリール基」で示した置換基等
が挙げられ、好ましくは炭素数1〜6の低級アルキル基
であり、特に好ましくはメチル基である。置換位置およ
び数については、特に制限されるものではなく、好まし
くは1〜3置換体、特に好ましくは1〜2置換体であ
る。
になって置換されていてもよい環を形成していてもよ
い」における「置換されていてもよい環」における
「環」としては、具体的にはピロリジン、ピペリジン、
モルホリン、2,5−ジフェニルピロリジン、2,6−
ジフェニルピペリジン等が挙げられ、好ましくは2,5
−ジフェニルピロリジンである。
素原子を含みイミド基を形成していてもよい」における
「イミド基」としては、具体的にはスクシンイミド基、
マレイン酸イミド基、フタルイミド基等が挙げられ、好
ましくはフタルイミド基である。
素原子を含みアジド基を形成していてもよい」における
「アジド基」としては、例えばトリアルキルシリルアジ
ド等であり、具体的にはトリメチルシリルアジド、te
rt−ブチルジメチルシリルアジドであり、好ましくは
トリメチルシリルアジドである。
になってシクロアルキル環を形成していてもよい」にお
ける「シクロアルキル環」とは、例えば炭素数3〜10
のシクロアルキル環をいい、具体的にはシクロプロピル
環、シクロブチル環、シクロペンチル環、シクロヘキシ
ル環、シクロヘプチル環、シクロオクチル環、パーヒド
ロナフチル環等が挙げられる。好ましいシクロアルキル
環は、シクロプロピル環、シクロブチル環、シクロペン
チル環、シクロヘキシル環等の炭素数3〜6のシクロア
ルキル環である。
えばカテコール類(カテコール、3,5−ジ−tert
−ブチルカテコール、3−メチルカテコール、4−ニト
ロカテコール、4−tert−ブチルカテコール等)、
フェノール類〔(R)−1,1’−ビ−2−ナフトー
ル、(S)−1,1’−ビ−2−ナフトール、フェノー
ル、2,2’−ビフェノール等〕、有機酸類(酢酸、ギ
酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸等)、アルコー
ル類〔酒石酸ジイソプロピルエステル、酒石酸ジエチル
エステル、(+)−trans−α,α’−(2,2−
ジメチル−1,3−ジオキソラン−4,5−ジイル)ビ
ス(ジフェニルメタノール)、(−)−trans−
α,α’−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン
−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルメタノール)等〕
等が挙げられる。これらの「プロトン供与体」は、単独
または2種以上組み合わせて使用することができる。好
ましい「プロトン供与体」とはフェノール類であり、よ
り好ましくは(R)−1,1’−ビ−2−ナフトールお
よび(S)−1,1’−ビ−2−ナフトールである。
塩化チタン、塩化スズ、塩化銅、塩化鉄、塩化亜鉛、臭
化亜鉛、ヨウ化亜鉛、塩化マグネシウム、アルコキシチ
タン(メトキシチタン、エトキシチタン、チタニウムテ
トライソプロポキシド等)、塩化セリウム、ヨウ化サマ
リウム、塩化サマリウム、塩化ユーロピウム、塩化イッ
テルビウム、臭化ホウ素、塩化ホウ素、フッ化ホウ素、
塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、アルキルアルミ
ニウム(トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニ
ウム、トリブチルアルミニウム等)、塩化アルキルアル
ミニウム(ジエチルアルミニウムクロライド、エチルア
ルミニウムジクロライド等)、アルミニウムアルコキシ
ド(アルミニウムメトキシド、アルミニウムエトキシ
ド、アルミニウムイソプロポキシド等)、ジルコノセ
ン、ジルコニウムテトラプロポキシド、塩化ジルコニウ
ム、硫酸ジルコニウム、フッ化ジルコニウム等が挙げら
れ、好ましい「ルイス酸」とはアルコキシチタンであ
り、より好ましくはチタニウムテトライソプロポキシド
である。これらの「ルイス酸」は、単独または2種以上
組み合わせて使用することができる。
なく、例えば無機酸塩(塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸
塩、燐酸塩等)、有機酸塩(ギ酸塩、酢酸塩、安息香酸
塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩
等)、スルホン酸塩(メタンスルホン酸塩、ベンゼンス
ルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等)、アミノ酸
塩(アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸等)等
の医薬上許容される塩が挙げられる。
〔3’〕および一般式〔5〕で示される化合物をはじめ
とする化合物の製造方法について詳しく述べる。
R4 、R5 およびR6 は、前記と同じである)
反応) 公知方法で得られた化合物〔1〕または〔1’〕を適当
な溶媒中、ルイス酸およびプロトン供与体からなる混合
触媒の存在下、化合物〔1〕または〔1’〕のエポキシ
環を一般式〔2〕で示される化合物で開環することによ
り、光学活性な化合物〔3〕、もしくは〔3’〕または
その鏡像体を得るものである。ここで、化合物〔2〕と
プロトン供与体とは、いずれか一方、または両方がキラ
ルな化合物である。
は、具体的にはベンジルアミン類に代表されるアラルキ
ルアミン〔ベンジルアミン、ジフェニルメチルアミン、
1,1−ジフェニルエチルアミン、1−メチル−1−フ
ェネチルアミン、(R)−1−フェネチルアミン、
(S)−1−フェネチルアミン、(R)−1−(1−ナ
フチル)エチルアミン、(S)−1−(1−ナフチル)
エチルアミン、(R)−フェニルグリシノール、(S)
−フェニルグリシノール、トリチルアミン、フルオレニ
ルアミン、ジベンゾスベラニルアミン等〕、アルキルア
ミン(メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、
tert−ブチルアミン等)、アミノ酸誘導体〔(R)
−フェニルグリシンメチルエステル、(S)−フェニル
グリシンメチルエステル、(R)−セリンメチルエステ
ル、(S)−セリンメチルエステル等〕、芳香族アミン
(アニリン、1−ナフチルアミン、2−ナフチルアミン
等)、2級アミン(ジベンジルアミン、モルホリン、ピ
ペリジン、ピロリジン等)、イミド類(スクシンイミ
ド、マレイン酸イミド、フタルイミド等)、シリルアジ
ド(トリメチルシリルアジド、tert−ブチルジメチ
ルシリルアジド等)等が挙げられ、好ましくはベンジル
アミン類であり、より好ましくは(R)−1−フェネチ
ルアミン、および(S)−1−フェネチルアミンであ
る。
にはアルコール系溶媒(メタノール、エタノール、n−
プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブ
チルアルコール、tert−ブチルアルコール等)、炭
化水素系溶媒(ベンゼン、トルエン、ヘキサン、キシレ
ン、ペンタン、ヘキサペンタン、シクロヘキサン、ヘプ
タン等)、エーテル系溶媒(ジエチルエーテル、1,2
−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジグリム
等)、ハロゲン系溶媒(ジクロロメタン、クロロホル
ム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等)、極性溶
媒(N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、アセトニトリル、アセトン、水等)等が挙げら
れ、これらを単独または二種以上混合して使用してもよ
い。好ましい溶媒は炭化水素系溶媒と水であり、より好
ましくはトルエン、ヘプタン、水、およびこれらの混合
溶媒である。
ール類(カテコール、3,5−ジ−tert−ブチルカ
テコール、3−メチルカテコール、4−ニトロカテコー
ル、4−tert−ブチルカテコール等)、フェノール
類〔(R)−1,1’−ビ−2−ナフトール、(S)−
1,1’−ビ−2−ナフトール、フェノール、2,2’
−ビフェノール等〕、有機酸類(酢酸、ギ酸、プロピオ
ン酸、シュウ酸、マロン酸等)、アルコール類〔酒石酸
ジイソプロピルエステル、酒石酸ジエチルエステル、
(+)−trans−α,α’−(2,2−ジメチル−
1,3−ジオキソラン−4,5−ジイル)ビス(ジフェ
ニルメタノール)、(−)−trans−α,α’−
(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4,5−
ジイル)ビス(ジフェニルメタノール)等〕等が挙げら
れ、好ましくはフェノール類であり、より好ましくは
(R)−1,1’−ビ−2−ナフトール、および(S)
−1,1’−ビ−2−ナフトールである。
ン、塩化スズ、塩化銅、塩化鉄、塩化亜鉛、臭化亜鉛、
ヨウ化亜鉛、塩化マグネシウム、アルコキシチタン(メ
トキシチタン、エトキシチタン、チタニウムテトライソ
プロポキシド等)、塩化セリウム、ヨウ化サマリウム、
塩化サマリウム、塩化ユーロピウム、塩化イッテルビウ
ム、臭化ホウ素、塩化ホウ素、フッ化ホウ素、塩化アル
ミニウム、臭化アルミニウム、アルキルアルミニウム
(トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、
トリブチルアルミニウム等)、塩化アルキルアルミニウ
ム(ジエチルアルミニウムクロライド、エチルアルミニ
ウムジクロライド等)、アルミニウムアルコキシド(ア
ルミニウムメトキシド、アルミニウムエトキシド、アル
ミニウムイソプロポキシド等)、ジルコノセン、ジルコ
ニウムテトラプロポキシド、塩化ジルコニウム、硫酸ジ
ルコニウム、フッ化ジルコニウム等が挙げられ、好まし
くはアルコキシチタンであり、より好ましくはチタニウ
ムテトライソプロポキシドである。
合触媒の好ましい例としては、光学活性な1,1’−ビ
−2−ナフトールとチタニウムテトライソプロポキシド
との組み合わせが挙げられる。
くは、20〜50℃である。反応時間は、10〜50時
間程度、好ましくは15〜24時間程度である。
たはその鏡像体の7員環部分をより熱力学的に安定な5
員環構造に異性化させることにより、キラルな化合物
〔4〕またはその鏡像体を得る反応である。
溶媒(ベンゼン、トルエン、ヘキサン、キシレン等)、
エーテル系溶媒(ジエチルエーテル、1,2−ジメトキ
シエタン、テトラヒドロフラン、ジグリム、2,2−ジ
メトキシプロパン等)、ハロゲン系溶媒(ジクロロメタ
ン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタ
ン等)、エステル系溶媒(酢酸エチル、酢酸メチル、酢
酸ブチル等)、極性溶媒(N,N−ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、アセトン
等)、およびこれらの混合溶媒等が挙げられ、好ましく
はアセトンである。
酸、硝酸等)、有機酸(酢酸、トリフルオロ酢酸、メタ
ンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、p−トルエン
スルホン酸ピリジニウム、ベンゼンスルホン酸、カンフ
ァースルホン酸等)等が挙げられ、好ましくは有機酸で
あり、より好ましくはメタンスルホン酸である。
あり、好ましくは20〜50℃である。反応時間は1〜
5時間が好ましい。
下、窒素原子上の置換基R4 および/またはR5 を除去
し、キラルな化合物〔5〕またはその鏡像体を得、更に
はその塩を得る反応である。
よって適宜選択され、たとえばR4が1−フェネチル
基、R5 が水素である場合、適当な溶媒中、適当な触媒
存在下、水素源存在下で接触還元することにより窒素原
子上置換基は除去される。また、このとき、反応を加速
すると共に、生成物を塩として取り出すために適当な酸
を加えてもよい。
系触媒、白金系触媒、ロジウム系触媒、ルテニウム系触
媒が挙げられ、好ましくはパラジウム系触媒であり、よ
り好ましくはパラジウム炭素である。
アンモニウム、ギ酸、シクロヘキサジエン等が挙げら
れ、好ましくは水素ガスである。
系溶媒(メタノール、エタノール、n−プロピルアルコ
ール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコー
ル、tert−ブチルアルコール等)、炭化水素系溶媒
(ベンゼン、トルエン、ヘキサン、キシレン等)、エー
テル系溶媒(ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエ
タン、テトラヒドロフラン、ジグリム等)、ハロゲン系
溶媒(ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、
1,2−ジクロロエタン等)、エステル系溶媒(酢酸エ
チル、酢酸メチル、酢酸ブチル等)、極性溶媒(N,N
−ジメチルホルムアミド、ギ酸、酢酸、水等)、および
これらの混合溶媒等が挙げられ、好ましくはアルコール
系溶媒であり、より好ましくはイソプロピルアルコール
である。
酸、臭化水素酸、硫酸、燐酸等)、有機酸(ギ酸、酢
酸、安息香酸、トリフルオロ酢酸、マレイン酸、酒石酸
等)、スルホン酸(メタンスルホン酸、ベンゼンスルホ
ン酸、p−トルエンスルホン酸等)、アミノ酸(アルギ
ニン、アスパラギン、グルタミン酸等)等が挙げられ、
好ましくは有機酸であり、より好ましくは安息香酸であ
る。
好ましくは、20〜60℃である。反応時間は、5〜1
5時間である。
る。ただし、本発明はこれらの実施例によって限定され
るものではない。なお、実施例をフローで示せば下記の
通りである。
基であり、R4 、R5 およびR6 は前記と同じである)
1’工程)) (S)−1,1’−ビ−2−ナフトール(1. 89g)
にヘプタン−トルエン〔9:1(体積比)、350m
l〕を添加し、窒素気流下、チタニウムテトライソプロ
ポキシド(Ti(OPri )4 ,1.95ml)を加
え、室温で10分間撹拌した。撹拌下、(R)−1−フ
ェネチルアミン(化合物〔2〕;85ml)、水(0.
5ml)、および既知の方法によって得られた4,4−
ジメチル−3,5,8−トリオキサビシクロ−〔5.
1.0〕オクタン(化合物〔1’〕;100g)を順次
添加し、40℃で24時間撹拌した。反応液にトルエン
を注入し、40℃で1時間撹拌した。その後、10℃以
下まで1時間かけて冷却し、更に1時間撹拌した。反応
液中の結晶を濾取し、ヘプタン−トルエン〔2:1(体
積比)〕で洗浄後、(5R,6S)−2,2−ジメチル
−6−〔(R)−1−フェネチルアミノ〕−1,3−ジ
オキセパン−5−オール(化合物〔3’〕;159g,
収率91%)を黄色結晶として得た。 mp. 108-109 ℃ δ 1H-NMR(CDCl3,300MHz): 7.33-7.22(m,5H), 3.95(q,
1H,J=6.5Hz),3.75 (dd,1H, J=1.8 ,12.1Hz), 3.74 (dd,
1H,J=2.0,12.5Hz),3.52 (dd,1H, J=5.5, 12.5Hz), 3.48
(ddd,1H,J=0.5,5.9,12.1Hz),3.37(dt,1H,J=1.4,5.6Hz),
2.44(brs,1H), 2.34(dt,1H,J= 1.7,5.5Hz),1.34(d,3H
,J=6.5Hz), 1.34(s,3H), 1.31(s,3H). IR(KBr): 3406, 2590, 1452, 1374, 1219, 1072, 1052,
841, 758, 696 cm -1 〔α〕D25 +91.0 ゜(c1.00,MeOH)
にトルエン(60ml)を添加し、窒素気流下、チタニ
ウムテトライソプロポキシド〔Ti(OPri)4 ,4
39μl〕を加え、室温で10分間撹拌した。撹拌下、
ベンジルアミン(21.6ml)、水(225μl)、
および既知の方法によって得られた4,4−ジメチル−
3,5,8−トリオキサビシクロ〔5.1.0〕オクタ
ン(化合物〔1’〕;30g)を順次添加し、40℃で
24時間撹拌した。反応液に1NNaOH(30ml)
を加え、1時間還流(90℃)後、50℃で水層を除去
し、得られた有機層に活性炭(0.9g)を添加し、常
圧で共沸脱水した。活性炭をろ去後、ろ液を減圧下で濃
縮することにより、粗(5R,6S)−2,2−ジメチ
ル−6−ベンジルアミノ−1,3−ジオキセパン−5−
オール(50g,88%ee)を黄色油状物質として得、
精製することなく次工程に用いた。データは生成物の一
部をカラムクロマトグラフィーで生成したものから得
た。 δ 1H-NMR(CDCl3,300MHz): 7.33-7.23(m,5H), 3.92(d,
1H,J=13.2Hz),3.78(d,1H, J=13.2Hz), 3.80-3.76(m,2
H), 3.59-3.49(m,3H), 2.56 (m,1H),2.04(brs,1H), 1.3
3(s,3H), 1.32 (s,3H). IR(CHCl3): 3416, 2941, 1454, 1372, 1219, 1159, 10
47, 842, 739,699 cm -1 〔α〕D+50.6゜(c0.5,MeOH)
ル(19.9mg)、トルエン(2ml)、チタニウム
テトライソプロポキシド〔Ti(OPri )4,10μ
l〕、ジフェニルメチルアミン(1.2ml)、水(1
0μl)、および4,4−ジメチル−3,5,8−トリ
オキサビシクロ〔5.1.0〕オクタン(化合物
〔1’〕;1.0g)を用いて行い、カラムクロマトグ
ラフィーで精製することにより、(5R,6S)−2,
2−ジメチル−6−ベンズヒドリルアミノ−1,3−ジ
オキセパン−5−オール(2.21g,収率97%,9
0%ee)を無色ろう状物質として得た。 δ 1H-NMR(CDCl3,300MHz): 7.44-7.17(m,10H), 5.00
(s,1H),4.02(ddd,1H, J=3.0,14.4,17.1Hz), 3.82(d,1H,
J=11.4Hz),3.77(dd,1H, J=1.8,13.2Hz), 3.60-3.51(m,3
H), 2.54(dt,1H,J=1.2,4.5),1.82(brs,1H), 1.32(s,3
H), 1.31(s,3H). IR(CHCl3) 3345, 2954, 1450, 1373, 1218, 1156, 105
0, 848, 744, 698 cm -1 〔α〕D+42.8゜(c0.5,MeOH)
g)にヘプタン(2ml)を添加し、窒素気流下、チタ
ニウムテトライソプロポキシド〔Ti(OPri)4 ,
818μl〕を加え、室温で20分間撹拌した。撹拌
下、(R)−1−フェネチルアミン(1.79ml)、
水(20μl)、および既知の方法によって得られた
4,4−ジメチル−3,5,8−トリオキサビシクロ
〔5.1.0〕オクタン(化合物〔1’〕;2.0g)
を順次添加し、室温で20時間撹拌した。ヘプタン
(4.6ml)を加え、氷冷下で1時間撹拌し、生成し
た結晶をろ取することにより、(5R,6S)−2,2
−ジメチル−6−〔(R)−1−フェネチルアミノ〕−
1,3−ジオキセパン−5−オール(化合物〔3’〕;
2.14g,収率57%)を得た。
ナフトール(9.9mg)、ヘプタン−トルエン〔9:
1(体積比)、3.5ml)、チタニウムテトライソプ
ロポキシド〔Ti(OPri )4 ,10.2μl〕、
(S)−1−フェネチルアミン(0.85ml)、水
(20μl)、および4,4−ジメチル−3,5,8−
トリオキサビシクロ〔5.1.0〕オクタン(化合物
〔1’〕;1.0g)を用いることにより、粗(5R,
6S)−2,2−ジメチル−6−〔(S)−1−フェネ
チルアミン〕−1,3−ジオキセパン−5−オール
(1.8g,97.6%de)を黄色油状物質として得
た。
ナフトール(284mg)、ヘプタン−トルエン〔9:
1(体積比)、105ml)、チタニウムテトライソプ
ロポキシド〔Ti(OPri )4 ,293μl〕、
(±)−1−フェネチルアミン(25.5ml)、水
(300μl)、および4,4−ジメチル−3,5,8
−トリオキサビシクロ〔5.1.0〕オクタン(化合物
〔1’〕;30g)を用いることにより、粗(5R,6
S)−2,2−ジメチル−6−(1−フェネチルアミ
ノ)−1,3−ジオキセパン−5−オール(55g,
1:1のジアステレオマー混合物)を黄色油状物質とし
て得、精製することなく次工程に用いた。
程)) 実施例1で得られた(5R,6S)−2,2−ジメチル
−6−〔(R)−1−フェネチルアミノ〕−1,3−ジ
オキセパン−5−オール(100.0g)にアセトン
(200ml)、および2,2−ジメトキシプロパン
(4.63ml)を添加後、窒素気流下、氷浴にて冷却
した。撹拌下、メタンスルホン酸(29.3ml)を内
温25℃以下を保持するように滴下した。アセトン
(1.0ml)で洗い込んだ後、氷浴を除去し、室温に
て撹拌した。3時間後、反応液に炭酸カリウム(62.
5g)/水(300ml)溶液を添加し、室温にて15
分撹拌後、反応液をトルエンで抽出した。有機層を減圧
濃縮することにより、粗(2S)−2−〔(R)−1−
フェネチルアミノ〕−2−〔(4R)−2,2−ジメチ
ル−1,3−ジオキソラン−4−イル〕エタノール(化
合物〔4〕;107.4g)を無色油状物質として得、
精製することなく次工程に用いた。 δ 1H-NMR(CDCl3,300MHz): 7.34-7.20(m,5H), 4.15(q,
1H,J=7.0Hz),3.97(dd,1H, J=1.0,7.0Hz), 3.87(q,1H,J=
7.0Hz), 3.74-3.69(m,2H),3.48(dd,1H, J=2.0,11.0Hz),
2.45(m,1H), 2.34(brs,1H), 1.38(d,3H,J=7.0Hz), 1.33(s,3H), 1.31(s,3H).
R,6S)−2,2−ジメチル−6−ベンジルアミノ−
1,3−ジオキセパン−5−オール(50g,88%e
e)、アセトン(100ml)、2,2−ジメトキシプ
ロパン(2.4ml)、メタンスルホン酸(15.4m
l)、および炭酸カリウム(32.9g)/水(150
ml)溶液を用いることにより、粗(2S)−2−ベン
ジルアミノ−2−〔(4R)−2,2−ジメチル−1,
3−ジオキソラン−4−イル〕エタノール(化合物
〔4〕;52g)を黄色油状物質として得、精製するこ
となく、次工程に用いた。 δ 1H-NMR(CDCl3,300MHz): 7.34-7.26(m,5H), 4.20(q,
1H,J=6.6,13.3Hz),4.05(t,1H,J=7.8Hz), 3.90(d,1H,J=1
3.3Hz), 3.80-3.69(m,3H),3.36(d,1H, J=11.3Hz), 2.70
(brt,1H,J=3.6Hz), 2.22(brs,1H), 1.38(s,3H),1.34(s,
3H).
R,6S)−2,2−ジメチル−6−(1−フェネチル
アミノ)−1,3−ジオキセパン−5−オール(55
g、1:1のジアステレオマー混合物)、アセトン(1
00ml)、2,2−ジメトキシプロパン(2.4m
l)、メタンスルホン酸(15.4ml)、炭酸カリウ
ム(32.9g)/水(150ml)溶液を用いること
により、粗(2S)−2−(1−フェネチルアミノ)−
2−〔(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソ
ラン−4−イル〕エタノール(化合物〔4〕;57g、
1:1のジアステレオマー混合物)を黄色油状物質とし
て得、精製することなく、次工程に用いた。
程)) 5%パラジウム炭素(10.0g)をイソプロピルアル
コール溶液に懸濁し、実施例7で得られた粗(2S)−
2−〔(R)−1−フェネチルアミノ〕−2−〔(4
R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−
イル〕エタノール(107.4g)、および安息香酸
(46.0g)を加えた。混合液を60℃で、水素気流
下、9時間撹拌した。その後、触媒を濾去し、濾液を減
圧濃縮し、残渣にイソプロピルアルコールを加え(53
ml)、70℃で攪拌し、結晶を溶解した。65℃でn
−ヘプタン(526ml)を滴下し、その後5℃以下ま
で冷却後、さらに1時間攪拌した。濾去後、1重量%の
イソプロピルアルコール/n−ヘプタン溶液で洗浄し、
乾燥することにより(2S)−2−アミノ−2−〔(4
R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−
イル〕エタノール安息香酸塩(90.8g、化合物
〔3’〕より収率85%)を無色結晶として得た。 mp. 112 〜113 ℃ δ 1H-NMR(CDCl3,300MHz): 7.99(m,2H), 7.44(m,1H),
7.34(m,2H),6.33(brs,3H), 4.18(td,1H,J=6.2,7.7Hz),
4.01(dd,1H,J=2.2,8.4Hz),3.78(dd,1H,J=3.7,12.5Hz),
3.70(dd,1H,J=5.9,8.8Hz),3.63(dd,1H,J=6.2,12.5Hz),
1.32(s,3H), 1.24(s,3H). IR(CHCl3): 2983, 1610, 1517, 1393, 1214, 1080, 104
8, 849, 711, 377 cm -1 〔α〕D20 +2.5゜(c1.00,CHCl3).
0g)、実施例8で得られた粗(2S)−2−ベンジル
アミノ−2−〔(4R)−2,2−ジメチル−1,3−
ジオキソラン−4−イル〕エタノール(化合物〔4〕;
52g)、および安息香酸(24.2g)を用いること
により、(2S)−2−アミノ−2−〔(4R)−2,
2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル〕エタ
ノール安息香酸塩(47.2g、化合物〔3’〕より収
率84%、89%ee)を黄色結晶として得た。 〔α〕D +2.2°(c1.00,CHCl3).
0g)、実施例9で得られた粗(2S)−2−(1−フ
ェネチルアミノ)−2−〔(4R)−2,2−ジメチル
−1,3−ジオキソラン−4−イル〕エタノール(化合
物〔4〕;57g、1:1のジアステレオマー混合
物)、および安息香酸(24.2g)を用いることによ
り、(2S)−2−アミノ−2−〔(4R)−2,2−
ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル〕エタノー
ル安息香酸塩(46.0g、化合物〔3’〕より収率8
2%、90%ee)を黄色結晶として得た。 〔α〕D +2.3゜(c1.00,CHCl3).
合物〔3’〕の収率が、実施例1〜4では40%以上
(57〜97%)に向上した。また、反応も室温〜40
℃という温和な温度条件下で進行した。さらに、化合物
〔5〕を安息香酸塩とすることにより、結晶として収率
よく(化合物〔3’〕より収率82〜85%)得ること
ができた。
ば、従来の方法に比べて極めて効率よく立体選択的に希
望するHIVプロテアーゼ阻害剤の中間体化合物等を製
造することができる。また、本発明に係わる立体選択的
光学活性アミノアルコールの合成法は、本中間体化合物
の製造のみならず、各種化合物の製造にも使用すること
ができる非常に有用な方法である。
Claims (10)
- 【請求項1】 一般式〔1〕 【化1】 (式中、R1 、R2 およびR3 は同一または異なってい
てもよく、それぞれ水素原子、置換されていてもよい低
級アルキル基、置換されていてもよいアリール基もしく
は置換されていてもよいアラルキル基であるか、または
互いのR1 とR1、もしくはR2 とR3 とが一緒になっ
て置換されていてもよい環を形成していてもよい)で示
されるメソエポキシド化合物に、ルイス酸およびプロト
ン供与体からなる混合触媒の存在下、一般式〔2〕 【化2】 (式中、R4 およびR5 は同一または異なっていてもよ
く、それぞれ水素原子、置換されていてもよい低級アル
キル基、置換されていてもよいアリール基、置換されて
いてもよいアラルキル基、もしくはアシル基であるか、
またはR4 とR5とが隣接する窒素原子と一緒になって
置換されていてもよい環を形成していてもよく、または
R4 とR5 とが一体となって隣接する窒素原子を含みイ
ミド基もしくはアジド基を形成していてもよく、R6 は
水素原子またはシリル基である)で示される化合物を反
応させることを特徴とする、一般式〔3〕 【化3】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 およびR5 は前記と同
じである)で示される光学活性アミノアルコール化合
物、その鏡像体またはそれらの塩の製造方法。 - 【請求項2】 一般式〔1’〕 【化4】 (式中、R2'およびR3'は、同一または異なっていても
よく、それぞれ水素原子、置換されていてもよい低級ア
ルキル基、もしくはアリール基であるか、またはR2'と
R3'とが隣接する炭素原子と一緒になってシクロアルキ
ル環を形成していてもよい)で示されるメソエポキシド
化合物に、ルイス酸およびプロトン供与体からなる混合
触媒の存在下、一般式〔2〕 【化5】 (式中、R4 、R5 およびR6 は前記と同じである)で
示される化合物を反応させることを特徴とする、一般式
〔3’〕 【化6】 (式中、R2'、R3'、R4 およびR5 は前記と同じであ
る)で示される光学活性アミノアルコール化合物、その
鏡像体またはそれらの塩を得る請求項1に記載の製造方
法。 - 【請求項3】 一般式〔1’〕 【化7】 (式中、R2'およびR3'は前記と同じである)で示され
るメソエポキシド化合物にルイス酸およびプロトン供与
体からなる混合触媒の存在下、一般式〔2〕 【化8】 (式中、R4 、R5 およびR6 は前記と同じである)で
示される化合物を反応させ、一般式〔3’〕 【化9】 (式中、R2'、R3'、R4 およびR5 は前記と同じであ
る)で示される光学活性アミノアルコール化合物、その
鏡像体またはそれらの塩とし、これを酸の存在下、5員
環に異性化させることを特徴とする、一般式〔4〕 【化10】 (式中、R2'、R3'、R4 およびR5 は前記と同じであ
る)で示される光学活性1,3−ジオキソラン化合物ま
たはその鏡像体の製造方法。 - 【請求項4】 一般式〔1’〕 【化11】 (式中、R2'およびR3'は前記と同じである)で示され
るメソエポキシド化合物にルイス酸およびプロトン供与
体からなる混合触媒の存在下、一般式〔2〕 【化12】 (式中、R4 、R5 およびR6 は前記と同じである)で
示される化合物を反応させ、一般式〔3’〕 【化13】 (式中、R2'、R3'、R4 およびR5 は前記と同じであ
る)で示される光学活性アミノアルコール化合物、その
鏡像体またはそれらの塩とし、これを酸の存在下、一般
式〔4〕 【化14】 (式中、R2'、R3'、R4 およびR5 は前記と同じであ
る)で示される光学活性1,3−ジオキソラン化合物ま
たはその鏡像体とした後、窒素原子上の置換基R 4 およ
び/またはR5 を脱離することを特徴とする、一般式
〔5〕 【化15】 (式中、R2'およびR3'は前記と同じである)で示され
る1,3−ジオキソランを有する光学活性アミノアルコ
ール化合物、その鏡像体またはそれらの塩の製造方法。 - 【請求項5】 プロトン供与体が(R)−1,1’−ビ
−2−ナフトール、(S)−1,1’−ビ−2−ナフト
ール、カテコール、および4−tert−ブチルカテコ
ールから選ばれる少なくとも1種であり、ルイス酸がチ
タニウムテトライソプロポキシド、四塩化チタン、塩化
スズ、塩化銅、塩化鉄、塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜
鉛、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、アルキルア
ルミニウム、塩化アルキルアルミニウム、アルミニウム
アルコキシド、塩化マグネシウム、ジルコノセン、ジル
コニウムテトラプロポキシド、塩化ジルコニウム、硫酸
ジルコニウム、フッ化ジルコニウム、臭化ホウ素、塩化
ホウ素、およびフッ化ホウ素から選ばれる少なくとも1
種である請求項1または2に記載の製造方法。 - 【請求項6】 プロトン供与体が(R)−1,1’−ビ
−2−ナフトール、(S)−1,1’−ビ−2−ナフト
ール、カテコール、および4−tert−ブチルカテコ
ールから選ばれる少なくとも1種であり、ルイス酸がチ
タニウムテトライソプロポキシド、四塩化チタン、塩化
スズ、塩化銅、塩化鉄、塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜
鉛、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、アルキルア
ルミニウム、塩化アルキルアルミニウム、アルミニウム
アルコキシド、塩化マグネシウム、ジルコノセン、ジル
コニウムテトラプロポキシド、塩化ジルコニウム、硫酸
ジルコニウム、フッ化ジルコニウム、臭化ホウ素、塩化
ホウ素、およびフッ化ホウ素から選ばれる少なくとも1
種である請求項3に記載の製造方法。 - 【請求項7】 プロトン供与体が(R)−1,1’−ビ
−2−ナフトール、(S)−1,1’−ビ−2−ナフト
ール、カテコール、および4−tert−ブチルカテコ
ールから選ばれる少なくとも1種であり、ルイス酸がチ
タニウムテトライソプロポキシド、四塩化チタン、塩化
スズ、塩化銅、塩化鉄、塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜
鉛、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、アルキルア
ルミニウム、塩化アルキルアルミニウム、アルミニウム
アルコキシド、塩化マグネシウム、ジルコノセン、ジル
コニウムテトラプロポキシド、塩化ジルコニウム、硫酸
ジルコニウム、フッ化ジルコニウム、臭化ホウ素、塩化
ホウ素、およびフッ化ホウ素から選ばれる少なくとも1
種である請求項4に記載の製造方法。 - 【請求項8】 プロトン供与体が(R)−1,1’−ビ
−2−ナフトールまたは(S)−1,1’−ビ−2−ナ
フトールであり、ルイス酸がチタニウムテトライソプロ
ポキシドである請求項1または2に記載の製造方法。 - 【請求項9】 プロトン供与体が(R)−1,1’−ビ
−2−ナフトールまたは(S)−1,1’−ビ−2−ナ
フトールであり、ルイス酸がチタニウムテトライソプロ
ポキシドである請求項3に記載の製造方法。 - 【請求項10】 プロトン供与体が(R)−1,1’−
ビ−2−ナフトールまたは(S)−1,1’−ビ−2−
ナフトールであり、ルイス酸がチタニウムテトライソプ
ロポキシドである請求項4に記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP783999A JP3075558B2 (ja) | 1998-01-16 | 1999-01-14 | 光学活性アミノアルコール類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10-6836 | 1998-01-16 | ||
JP683698 | 1998-01-16 | ||
JP783999A JP3075558B2 (ja) | 1998-01-16 | 1999-01-14 | 光学活性アミノアルコール類の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11286485A JPH11286485A (ja) | 1999-10-19 |
JP3075558B2 true JP3075558B2 (ja) | 2000-08-14 |
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ID=26341036
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP (1) | JP3075558B2 (ja) |
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---|---|---|---|---|
DE60002949T2 (de) * | 1999-06-11 | 2004-05-19 | F. Hoffmann-La Roche Ag | Verfahren zur Herstellung des Neuraminidase-Inhibitoren ro-64-0796 |
-
1999
- 1999-01-14 JP JP783999A patent/JP3075558B2/ja not_active Expired - Lifetime
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