JP3075328B2 - 圧縮機 - Google Patents

圧縮機

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JP3075328B2
JP3075328B2 JP06069324A JP6932494A JP3075328B2 JP 3075328 B2 JP3075328 B2 JP 3075328B2 JP 06069324 A JP06069324 A JP 06069324A JP 6932494 A JP6932494 A JP 6932494A JP 3075328 B2 JP3075328 B2 JP 3075328B2
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勉 森本
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    • F04C29/00Component parts, details or accessories of pumps or pumping installations, not provided for in groups F04C18/00 - F04C28/00
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C18/00Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
    • F04C18/02Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents
    • F04C18/0207Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents both members having co-operating elements in spiral form
    • F04C18/0215Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents both members having co-operating elements in spiral form where only one member is moving
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C2240/00Components
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    • F04C2240/807Balance weight, counterweight

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Rotary Pumps (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は圧縮機に関し、例えば自
動車用空調装置用の冷媒圧縮機として用いて有効であ
る。
【0002】
【従来の技術】このようなスクロール型圧縮機は、多く
の特許や文献に開示され、その動作原理は良く知られて
いる。スクロール型圧縮機においては、互いに噛み合っ
た固定スクロール部材と可動スクロール部材とによって
形成される複数の接触線に挟まれる密閉空間が創成され
る。そして、可動スクロールが公転運動を行うと、上記
接触線は渦巻体の壁に沿って中心方向へ移動し、挟まれ
た密閉空間もそれに伴い、容積が減少しながら中心方向
へ移動し圧縮を行う。
【0003】ところで、上記接触線は同時に複数形成さ
れるために、渦巻体の形状は所定の形状からの誤差は数
ミクロンのオーダーまで押さえ込む必要があり、また両
スクロール部材の相対位置の精度も厳しいものを要求さ
れる。そこで、可動スクロールの公転運動の半径を、ス
クロール部材の形状に沿って可変とする手段が多くの特
許明細書により提案されている。
【0004】例えば、特公昭58−19875号公報で
は、シャフト端部に円筒状の駆動ピンを設け、可動スク
ロールに公転運動を与えるブッシュに穴を穿設し、該穴
に回転自在に上記駆動ピンを嵌合する構成としている。
また、上記駆動ピン位置は、シャフトの中心から公転運
動の半径より大きな距離だけ離れており、かつブッシュ
の中心とシャフトの中心を結ぶ線より回転方向へずれた
ところに設置することを提案している。
【0005】また、特開昭62−162786号公報に
は、可動スクロールとこの可動スクロールにシャフトか
らの回転を伝える中間部材(上記特公昭58−1987
5号公報の技術におけるブッシュ)とを、シャフトの軸
線と直角な面内でスライド可能に取り付けたものが開示
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公昭
58−19875号公報のものはブッシュに設けた穴に
単に駆動ピンを嵌合しているのみであり、同様に特開昭
62−162786号公報のものは、ブッシュに設けた
ガイド用溝にシャフト端面に設けたガイドを嵌合してい
るに過ぎないためブッシュが可動スクロールの方向に移
動してしまう構造であった。このためブッシュが可動ス
クロールの端板に摺接を始めるので、必要以上の駆動力
を要し、また甚だしくは焼き付けを起こしてしまう。ま
た、スクロール型圧縮機においては、可動スクロールの
公転運動時に、この可動スクロールにその偏心方向に向
かう遠心力が作用する。そしてこの遠心力は上記ブッシ
ュを傾転させようとする回転モーメントとして働くた
め、上記構成のスクロール型圧縮機のようにブッシュが
係止されていない構造では、ブッシュが傾転してしま
う。また、圧縮機の作動中、可動スクロールには圧縮に
よる圧縮反力が作用し、この圧縮反力もまた上記ブッシ
ュを傾転させようとする回転モーメントとして働きブッ
シュは傾転してしまう。この結果、上記ブッシュを支持
するニードルベアリングに片当たりが生じるとともに、
ブッシュ端面とこれに対抗するシャフト端面との間に片
当たりが生ずるという問題が起こる。
【0007】本発明は上記問題点に鑑み、ブッシュの傾
転およびシャフト軸方向の移動を規制することによっ
て、長期にわたって精度よく作動するスクロール型圧縮
機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、端板上に形成された渦巻体を有する固定スク
ロール部材と、端板上に形成された渦巻体を有し、前記
固定スクロール部材と中心をずらして噛み合うように組
み込まれた可動スクロール部材と、駆動力を受けて回転
するシャフトと、前記シャフト端部に前記可動スクロー
ル部材の公転運動の半径だけその中心が前記シャフトの
中心から偏心して配置され、前記可動スクロール部材に
公転運動を与えるブッシュと、前記可動スクロール部材
の公転のみを許容し、自転を阻止する自転防止機構とを
有し、前記可動スクロール部材の公転運動によって、前
記可動スクロール部材と前記固定スクロール部材間の密
閉空間が容積を減少しながら渦巻体の中心方向へ移動
し、前記密閉空間内の流体の圧縮が行われるスクロール
型圧縮機において、前記可動スクロール部材の端板には
前記ブッシュの回転を許容しつつ公転駆動力を受けるた
めの前記ブッシュとの係合部が形成されており 記ブ
ッシュには回転伝達面を持った形状の溝が前記ブッシュ
を貫通して設けられており、前記シャフト端部には前記
回転伝達面に当接する面を持った形状の駆動キーが設け
られており、前記ブッシュの溝は、該ブッシュが前記駆
動キーの回転伝達面に沿って移動可能なようにその移動
方向においては前記駆動キーと所定の間隙をもって、そ
の幅方向においては微小なクリアランスをもって前記駆
動キーに嵌合され、前記記駆動キーの先端に、前記ブッ
シュの軸方向への移動を規制するための係止手段を配し
ているという技術手段を採用する
【0009】
【作用及び発明の効果】本発明の圧縮機は上記構成を備
えているため、バランスウェートに働く遠心力によって
ブッシュが傾転しようとしたり、あるいはシャフト軸方
向に移動しようとしても、その端面が駆動キーの先端に
配された係止手段に当接するため、その傾転およびシャ
フト軸方向への移動が規制される。このため、可動スク
ロール部材端板に設けられたブッシュとの係合部の片当
たりを防ぐことができるとともに、ブッシュ端面とこれ
に対向するシャフト端面との間の片当たりを防ぐことが
できる。また、ブッシュのシャフト方向への移動を規制
しているため、ブッシュが可動スクロールの端板に摺接
することがないので、無駄な駆動力を消費せず、また焼
付を引き起こすことがないので長期にわたって精度よく
作動するスクロール型圧縮機を提供することできる。さ
らに、ブッシュの傾転を防ぐことができることになった
のに伴い、ブッシュ溝と駆動キーとの長手方向における
間隙を余裕をもってとることができ、ブッシュのスライ
ドストロークを大きくとることができる
【0010】
【実施例】以下、本発明を自動車用空調装置の冷凍サイ
クルの圧縮機に適用した一実施例を図を参照して詳細に
説明する。図1は本発明の実施例を示す。本圧縮機はリ
アハウジング500と、該リアハウジング500の開口
部を閉塞するように、図示しないボルトによって締結配
設されるフロントハウジング400とによってハウジン
グが形成される。フロントハウジング400は中心部に
保持穴を有し、その中にベアリング700が装着され、
シャフト100を回転自在に支持している。又、フロン
トハウジング400は円筒状のボス部401を有してお
り、内部にシャフトシール800が組み込まれている。
該ボス部401の外周上には図示しないマグネットクラ
ッチが取付けられ、このマグネットクラッチを介して自
動車走行用エンジンの回転力がシャフト100に伝達さ
れる。リアハウジング500の内部には、固定スクロー
ル部材300が嵌挿され、図示しないボルトによって上
記リアハウジング500の底部に固定されている。そし
て、該リアハウジング500は上記固定スクロール部材
300と0リング801とによって高圧室501及び低
圧室502に分離されるとともに、高圧室501及び低
庄室502とそれぞれ連通した、図示しない吐出口及び
吸入口を有している。
【0011】リアハウジング500内には可動スクロー
ル部材200が固定スクロール部材300に対して角度
をずらして渦巻体同士が噛み合うように配置される。可
動スクロール部材200は、回り止め機構に連桔されて
おり、自転を規制されている。さらに、可動スクロール
部材200は後述する本発明に係わるブッシュ101と
連結され、公転運動を行い、冷媒ガスの圧縮が行われ
る。
【0012】公転運動の半径Rは、両スクロール部材の
形状によって決定されるため、その半径Rだけ両スクロ
ールの中心が離れるように可動スクロール200が配置
されている。つまり、シャフト100が回転することに
よりブッシュ101を介して可動スクロール部材200
が半径Rの公転運動を行うことになる。これによって、
両スクロールの間で形成される接触線が渦巻体形状に沿
って中心方向へ移動し、密閉空間は容積を減少しながら
中心方向へ移動する。このようにして、冷媒の圧縮が行
われる。また、固定スクロール部材500の中央部に
は、上記圧縮された冷媒ガスを高圧室501に吐出する
ための吐出ポート503が穿設されている。また、吐出
された冷媒ガスが高圧室501から渦巻休の密閉空間へ
逆流することを防止する吐出弁504及び該吐出弁50
4のリフト量を規制するストッパ505も取付けられて
いる。
【0013】次に、可動スクロール部材200の駆動機
構を各図を参照して説明する。図2に該駆動機構の構成
を示す。シャフト100の端面には.これと一体に駆動
キー100aが形成されている。該駆動キー100a
は、図3及び図4に示すようにシャフトの中心を通る線
に対して回転方向とは逆方向にある角度θだけ傾くよう
に形成されている。一方、ブッシュ101には、図5に
示すように、上記駆動キー100aに嵌合し回転駆動力
を受ける溝101aが設けられている。該溝101a
は、上記駆動キー100aより本実施例での溝の長手方
向寸法が長いように設置されている。また、溝の巾寸法
については、該ブッシュ101が駆動キー100aと接
しつつ、長手方向へ円滑に摺動できる様に数十μ駆動キ
ー巾寸法より大きく設定してある。更に円滑な摺動移動
を保証するために、駆動キー100a及び溝101aの
二面巾面については、研磨加工により表面粗さを数μに
抑えてある。更に、上記ブッシュ101には、上記可動
スクロール部材200の公転運動による遠心力を相殺す
るように、バランスウェート102が一体に取付けられ
ている。なお、このバランスウェート102はシャフト
100に一体に取り付けられてもよい。
【0014】以上述べたシャフト100及び駆動キー1
00aとブッシュ101及び溝101aの位置関係及び
作用について、図6ないし図9を参照して説明する。全
ての構成部品が組付けられ、圧縮機として完成された状
態でのシャフト100及びブッシュ101の相対位置関
係を図6に示す。シャフトの中心100bとブッシュの
中心101b間の距離は、前述した公転半径Rと略等し
いRIとなっている。駆動キー100aは、その長手方
向がシャフトの中心100bとブッシュ中心101bを
通る線に対してシャフト100の回転方向とは逆方向に
ある角度θだけ傾くように設置されている。この状態で
シャフト100が100cに示す方向に回転すると、ブ
ッシュ101は駆動キー100aを介して回転駆動力を
受け、同様に100c方向に回転を開始する。ここで、
可動スクロール部材200はベアリング等を介してブッ
シュ101に係合されているため、ブッシュ101の回
転により、可動スクロ一ル部材200は公転運動を行
い、圧縮を開始する。この時、可動スクロール部材20
0には圧縮による圧縮反力が作用し、その結果、ブッシ
ュの中心101bに第8図Fに示すような圧縮反力が作
用する。
【0015】該反力は、溝101aを介して駆動キー1
00aで支持されるが、前述した様に該駆動キー100
aはθの角度傾いて設置されている為、駆動キー100
aに沿ったブッシュ101を押し上げようとする圧縮反
力の分力F・sin θが生じる。この分力F・sin θによ
って、ブッシュ101,即ち可動スクロール部材200
は初期の公転半径RIより大きい半径で公転しようとす
る。これにより、可動スクロール部材200及び固定ス
クロール部材300の渦巻体の形状に多少の誤差があろ
うとも、可動スクロール部材200の渦巻体が固定スク
ロール部材300の渦巻体に当接するまで、公転半径を
自動的に大きくしながら公転運動を行うことになる。そ
のため、スクロール部材200、300問の接触線が確
実に形成でき、密閉空間の密閉度が増し、圧縮機の性能
向上に寄与する。
【0016】上記分力F・sin θによるブッシュ101
の相対位置移動の説明を図9、ブッシュ移動による公転
半径の増大を示す図を図10に夫々掲げる。ブッシュ1
01を押し上げようとする分力、即ち、可動スクロール
部材200の渦巻体を固定スクロール部材300の渦巻
体へ押し付ける力は、F・sin θの式からも分かるよう
にθの大きさを適当に設定することにより、最適なもの
とすることができる。即ち、θを0°から90°の範囲
で大きくしていくと、分力、即ち渦巻体間のシール力を
増すことができる。しかし、該シール力が過大となる
と、圧縮機の機械損失が増大し、消費馬力が大きいとい
う弊害が生じる。本発明者らが実験・検討したところ、
30°から60°の間でθを設定すれば、種々の運転条
件においても十分なシール力が得られることが分かって
いる。
【0017】さらに、式F・sin θから明らかなよう
に、シール力は圧縮反力Fの大きさにも左右される。そ
して、該圧縮反力Fは圧縮機の運転状態で決定される。
そして、両スクロール間の密閉空間の圧力Pとの間に単
調増加の函数関係があるため、熱負荷が大きく且つ圧縮
機の回転数が低いような運転条件においては、圧縮機内
部の圧力Pは大きくなり、上記圧縮反力Fも大きいもの
となり、その結果、シール力F・sin θも増大する。こ
のように、シール力F・sin θは圧縮機内部の圧力Pが
大きい時、即ち、密閉空間同士の間の差圧が大きい時ほ
ど大きくなるものである為、上記θを適当なものに設定
しさえすれば、運転条件・圧力条件に応じてシール力も
増減するという大変理にかなった機構となっている。
【0018】シール力F・sin θを決定するものとし
て、角度θ、圧縮反力Fの他に、可動スクロール部材2
00自身の公転運動による遠心力もあるが、これは前述
したブッシュ101に一体に取付けられたバランスウェ
ート102によって完全に相殺されるため、無視するこ
とができる。以上の作用の駆動機構と両スクロール部
材、密閉空間の圧力P、圧縮反力F及びシール力の位置
関係を図11に示す。
【0019】次に、図8、図9を参照して、ブッシュ1
01の移動量の規制について説明する。上述したよう
に、ブッシュ101は駆動キー100aの長手方向に沿
って移動可能であるが、例えば運転途中で前記マグネッ
トクラッチの離脱により回転を停止する場合がある。こ
の時各部の慣性力によって、ブッシュ101が駆動キー
100aに沿って逆に滑り降りるように移動する。この
結果、可動スクロール部材200の渦巻体は固定スクロ
ール部材300の渦巻体に激しく衝突して、降り戻りが
止められることになる。これを許すならば、停止時に両
スクロール同士の衝突音が異音とし発生するのみなら
ず、スクロール部材の渦巻体破損という事態をも引き起
こしかねない。これらを防止するために、従来は別の係
止機構を設けねばならなかったが、上述してきた構成を
採用するならば、何ら新たな機構を設ける必要がない。
図8に示す例では、溝101aの長手寸法は駆動キー1
00aの長手寸法に対して大きくしてあるが、この寸法
を適当なものに選択すれば、ブッシュ101が降り戻さ
れた時に、スクロール部材の渦巻体同士が衝突する前に
駆動キー100aと溝101aの円弧部同士が合わさ
り、ブッシュ101、即ち可動スクロール部材200の
移動が規制され、スクロール部材の渦巻体同士の衝突は
未然に防ぐことができる。
【0020】また、溝の長手方向寸法を渦巻体同士の衝
突に至らない範囲で十分大きくしておけば、時として起
こる起動時における液圧縮に対して両渦巻体200、3
00が接触せずに回転することを許容し、特別な液圧縮
時用のリリーフ弁等を不要とすることができる。このよ
うに、公転半径調整用の機構のみで、可動スクロール部
材の移動範囲規制及び液圧縮時のリリーフ機構としても
作用させることのできる利点を有する。
【0021】本発明では、ブッシュ101のシャフト軸
方向への移動および傾転を規制するために、駆動キー1
00aの先端に従来より知られている図12に示すよう
なサークリップ900等の係止手段が設けられている。
このサークリップ900は公知のごとく開口端901を
開いた状態で駆動キー100aの先端に取り付けられ
る。取り付けられた状態では、係止面902がブッシュ
101の端面101fに当接し、駆動キー100aとブ
ッシュ101間の軸方向移動が規制される。これによ
り、ブッシュ101が傾転することが防止できる。
【0022】以上述べてきたように、本例の圧縮機では
シャフト100の端部に回転方向と逆方向にθ角度傾い
て設けた駆動キー100aで、該駆動キー100aに嵌
合し、かつ該駆動キーの長手寸法より大きな寸法を有す
る溝101aを有するブッシュ101を使用して、可動
スクロール部材200を駆動する為、冷媒ガスの圧縮反
力で両渦巻体の接触線部での押付力が必要にして十分に
自動的に得られ、接触線を確実に形成し、シールが確実
に行われる。
【0023】また、駆動キー100aの長手方向に沿っ
てブッシュ101が移動可能であるので、渦巻体形状の
寸法誤差によって渦巻体のピッチや肉厚に変化があって
もこれに応じて自動的に公転半径を調整し、これも確実
に接触線を形成し、シールを確保するとともに、正確な
運動を行わせることができる。更に別な機構を付加する
ことなしに、圧縮機停止時における可動スクロール部材
200の降り戻しによる渦巻体同士の衝突を未然に防
ぎ、これの破損を防止することができる。また、液圧縮
時における高圧発生防止というリリーフ機構も有してい
る。
【0024】なお、上記実施例では駆動キー100aが
シャフト100の中心軸線に対して偏心するように構成
されているが、ブッシュ101の嵌合溝101aがブッ
シュ101の中心軸線に対して偏心しているようにして
も同様の作用および効果が得られることはいうまでもな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明圧縮機の一実施例を示す断面図である。
【図2】図1に図示したシャフト及びブッシュを示す斜
視図である。
【図3】図1の実施例におけるシャフトの駆動部の正面
図である。
【図4】図3のシャフトの側面図である。
【図5】図1の実施例におけるブッシュの正面図であ
る。
【図6】図5の右方向から見た正面図である。
【図7】図6のVII 一VII 線での断面図である。
【図8】図8は図1の実施例におけるブッシュに作用す
る力の力学的説明図である。
【図9】図8における力の作用により、ブッシュが移動
する方向を説明する図である。
【図10】図9のようにブッシュが移動した後の公転半
径の増大を説明する模式図である。
【図11】図1の実施例におけるブッシュと可動スクロ
ールの接触線及び内部圧力の力学的及び相対位置関係を
説明する図である。
【図12】従来からのサークリップを示す図で、図12
(a)はその正面図、図12(b)は図12(a)の
(b)−(b)線に沿う断面図である。
【符号の説明】
100 シャフト 100a 駆動キー 101 ブッシュ 101a 溝 102 バランスウェート 200 可動スクロール部材 300 固定スクロール部材 400 フロントハウジング 500 リヤハウジング 600 回り止め機構 700 ベアリング 800 シャフトシール 900 サークリップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浜砂 誠 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−176179(JP,A) 特開 昭62−162786(JP,A) 実開 昭61−62201(JP,U)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)端板上に形成された渦巻体を有す
    る固定スクロール部材と、 (b)端板上に形成された渦巻体を有し、前記固定スク
    ロール部材と中心をずらして噛み合うように組み込まれ
    た可動スクロール部材と、 (c)駆動力を受けて回転するシャフトと、 (d)前記シャフト端部に前記可動スクロール部材の公
    転運動の半径だけその中心が前記シャフトの中心から偏
    心して配置され、前記可動スクロール部材に公転運動を
    与えるブッシュと、 (e)前記可動スクロール部材の公転のみを許容し、自
    転を阻止する自転防止機構とを有し、 (f)前記可動スクロール部材の公転運動によって、前
    記可動スクロール部材と前記固定スクロール部材間の密
    閉空間が容積を減少しながら渦巻体の中心方向へ移動
    し、前記密閉空間内の流体の圧縮が行われるスクロール
    型圧縮機において、 (g)前記可動スクロール部材の端板には前記ブッシュ
    の回転を許容しつつ公転駆動力を受けるための前記ブッ
    シュとの係合部が形成されており (h)前記ブッシュには回転伝達面を持った形状の溝が
    前記ブッシュを貫通して設けられており、 (i)前記シャフト端部には前記回転伝達面に当接する
    面を持った形状の駆動キーが設けられており、 (j)前記ブッシュの溝は、該ブッシュが前記駆動キー
    の回転伝達面に沿って移動可能なようにその移動方向に
    おいては前記駆動キーと所定の間隙をもって、その幅方
    向においては微小なクリアランスをもって前記駆動キー
    に嵌合され、 (k)前記記駆動キーの先端に、前記ブッシュの軸方向
    への移動を規制するための係止手段を配していることを
    特徴とする圧縮機。
  2. 【請求項2】 (a)吸入口と吐出口を有するハウジン
    グと、 (b)前記ハウジングに回転自在に支持され、端部に少
    なくとも一つの回転伝達面を持った形状の駆動キーを有
    するシャフトと、 (c)前記駆動キーの回転伝達面に沿って移動可能なよ
    うにその移動方向においては前記駆動キーと所定の間隙
    をもって、その幅方向においては微小なクリアランスを
    もって前記駆動キーと嵌合する回転伝達面を持った形状
    の貫通溝を有するブッシュと、 (d)前記ブッシュに回転自在に係合し、前記ハウジン
    グ内を公転する可動スクロール部材と、 (e)前記可動スクロール部材と係合し、前記可動スク
    ロール部材との間で密閉空間を形成する固定スクロール
    部材とを備え、 (f)前記シャフトの駆動キーの先端に、前記ブッシュ
    の軸方向への移動を規制するための係止手段を配したこ
    とを特徴とする圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記係止手段はサークリップであること
    を特徴とする請求項1または2記載の圧縮機。
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