JP3074558B2 - 鋼管矢板の上部カバー取り付け構造 - Google Patents

鋼管矢板の上部カバー取り付け構造

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JP3074558B2
JP3074558B2 JP07309657A JP30965795A JP3074558B2 JP 3074558 B2 JP3074558 B2 JP 3074558B2 JP 07309657 A JP07309657 A JP 07309657A JP 30965795 A JP30965795 A JP 30965795A JP 3074558 B2 JP3074558 B2 JP 3074558B2
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steel pipe
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concrete
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Inventor
宏 富永
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株式会社ダイトー
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、港湾、護岸工事に用い
られる鋼管矢板の笠コンクリートとカバーパネルの隙間
を覆う上部カバーの取り付け構造に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼管矢板は、多数の鋼管を海底に打ち込
み各々を金属製の継手で連結し、各鋼管の上部に笠コン
クリートを形成して構築される。この種の鋼管矢板の干
満域及び飛沫域は、マクロ電池の作用によって集中的に
腐食するため、その海側を耐食性のカバーパネルで個々
に被覆し、カバーパネル内にモルタル等を充填する防食
工事が行なわれている。
【0003】また、最近では笠コンクリートとカバーパ
ネルの間に鋼管が見えると見栄えも悪く、この部分から
腐食も進行するおそれがあるので、笠コンクリートの直
下から鋼管をカバーで覆うよう要求されてきている。し
かし、防食工事の際には、コンクリート下面1〜2mの
鋼管部分に支保工を架け渡すための支持ブラケットを溶
接する必要があり、このため最初からカバーパネルで鋼
管の全部を被覆するのは困難である。また、工事終了後
に別のカバーで前記隙間を覆うことも考えられるが、実
際にはこの隙間寸法か一定していないので、ボルト止め
する際の孔を予めあけておくわけにいかず、その都度現
場合わせする必要がある。
【0004】この対策として実開平2−120541号
の防食構造では、笠コンクリートと鋼管の境界部分に予
め防食テープを巻いておき、工事終了後にカバーとコン
クリート下面に隙間ができても鋼管が腐食しないように
配慮している。
【0005】一方、実開平7−43461号の防食構造
では、カバー取り付け後にコンクリート及び鋼管の境界
部分とコンクリートの下面にワックスと塗装を施して防
食と美観維持を図っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者の防食テ
ープは笠コンクリートを形成する前に巻く必要があるの
で、新設の鋼管矢板のみ可能であり、既設鋼管の防食工
事や補修工事には適用できない難点がある。また、後者
のワックスや塗装による防食の場合は耐用期間が短か
く、定期的に塗り直さねばならない。
【0007】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、従来通り鋼管に支保工を溶接で
き、笠コンクリートとカバーパネルを覆う上部カバーを
簡単に調節しながら固着できる鋼管矢板の上部カバー取
り付け構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、各鋼管の上部に笠コンクリートが構築
され、鋼管の干満域及び飛沫域が耐食性のカバーパネル
5で被覆される鋼管矢板において、前記カバーパネルの
上方に複数の延長部を形成し、笠コンクリートとカバー
パネルの隙間を覆う上部カバーの前記延長部と対応する
位置に長孔を各々設け、これらの長孔に締結部材を挿入
して上部カバーをカバーパネルに取り付けている。
【0009】
【作用】上部カバーに複数の長孔が設けられているの
で、上部カバーは上下にスライド可能となり、笠コンク
リート下面とカバーパネル上部の間隔にばらつきがあっ
ても完全に被覆でき、パネル延長部と上部カバーを重ね
合わせた状態でボルト等の締結部材を無理なく締め付け
ることができる。
【0010】
【実施例】図1及び図2には、各々本発明が適用された
鋼管矢板の平面図と継手付近の拡大平面図が示されてい
る。
【0011】鋼管矢板1は、海中に打ち込まれた複数の
鋼管1aを継手2により連結して構築され、図4から分
かるようにその上方に笠コンクリート3が形成されてい
る。各鋼管1aの海側には2箇所ずつブラケット4が固
着され、ブラケット4,4間に円弧状のカバーパネル5
が取り付けられている。
【0012】カバーパネル5は、FRP等の耐食性材料
で作られ、鋼管2の干満域と飛沫域を被覆している。カ
バーパネル5の下端は、図示してないが内側に湾曲して
先端のシールが鋼管1aに当接して中に海水が入り込ま
ないようになっており、またパネル5の下方にはモルタ
ル注入口と逆止弁が設けられている。カバーパネル5と
鋼管1aとの間には、スペーサ6が介装されて両者を一
定間隔に維持しており、各スペーサ6は工事しやすいよ
うに予めパネル5の内面に固着されている。
【0013】継手2の下方には、図3に示すように底板
7a,7bが溶接されている。この底板7a,7bは、
継手2及び鋼管1aの外面に適合した形状で、カバーの
載置台と底部シールの役割を果たしている。また、底板
7a,7bは2つに分割されて各鋼管1a,1aの隙間
形状にばらつきがあっても対応できるようになってお
り、中央の重ね合わせ部分は溶接またはボルト止めされ
る。さらに底板7bと継手2との間のシールが問題とな
る場合は、図1に示すようにこの部分に詰物8を充填す
る。底板7a,7bの取り付けに当たって前端が水平よ
り下がるときは、図3のようにロッド9で仮に支持し、
工事終了後にロッド9を除去する。
【0014】一方、ブラケット4には、カバーパネル5
と共に補助カバー10が取り付けられて継手2の前面を
覆っている。補助カバー10は、図2に拡大して示すよ
うにFRP等の可撓性材料で断面略V字形となるように
形成され、その屈曲部分を内側にして両側がカバーパネ
ル5の端部と共にボルト11によりブラケット4に固着
されている。補助カバー10のボルト孔10aはバカ穴
にして位置調整ができるようになっており、その表裏面
にシール板12,13を挟んで隙間を密封するのが望ま
しい。また、ブラケット4側のボルト孔4aに雌ねじを
切っておけば、カバーパネル5や補助カバー10を固定
する際にもナットを必要としない。
【0015】カバーパネル5及び補助カバー10と笠コ
ンクリート3の間は、図4から分かるように支保工の支
持ブラケット16を溶接するため1〜2mの隙間があ
り、最終的にFRP製の上部カバー14で被覆される。
この上部カバー14は、縦寸法が前述の隙間寸法Sより
も若干長く形成され、この実施例では1枚のカバーパネ
ル5に1枚の上部カバー14が対応している。また、上
部カバー14には複数の長孔14aが設けられ、一方パ
ネル5には長孔14aと重なるように延長部5aが形成
されると共に各延長部5aにボルト15の雌ねじが穿設
されている。従って、上部カバー14は長孔14aの距
離だけ上下にスライド調節してから、隙間が生じないよ
うにボルト止めすることができる。
【0016】以上のように構成された防食工事の手順を
説明すると、まず鋼管1aの上方の何箇所かに支持ブラ
ケット16(図4参照)を溶接して支保工(図示せず)
を架け渡し、作業員の足場や必要な型枠等を確保する。
続いて図3に示すように鋼管1aの下方にシール用底板
7a,7bを溶接し、底板中央の重ね合わせ部分をしっ
かりと固着する。次に予めブラケット4、スペーサ6及
び補助カバー10の一端が取り付けられたカバーパネル
5を底板7a,7b上に載置し、ブラケット4の内側を
鋼管1aの所定位置に溶接する。この際カバーパネル5
の右端に補助カバー10があるので、次の鋼管1aを覆
うカバーパネル5の左端にはブラケット4のみを固定
し、こうして各鋼管1aに順次カバーパネル5を取り付
けていく。カバーパネル5が大きい場合は、適宜ブラケ
ット4または金具の数を増加する。尚、前記支保工の支
持ブラケット16は予めカバー延長部5a,5aにぶつ
からない位置に溶接されているので、カバー取り付けに
当たってしゃまになることはない。
【0017】次に片側支持状態の補助カバー10の自由
端を対向側のブラケット4にシール板12,13を挟ん
でボルト11で固定する。この場合鋼管1aが不ぞろい
でブラケット4,4の間隔Lがバラバラでも、補助カバ
ー10がV字形で可撓性があるからその角度θを変える
だけで簡単に対応でき、また補助カバーの孔10aがバ
カ穴であるからボルト11の挿入も容易である。
【0018】カバーパネル5及び補助カバー10が取り
付けられたら、一旦支保工及び支持ブラケット16を除
去する。次いで図4のように上部カバー14を笠コンク
リート3とカバーパネル5の間に当てがって各長孔14
aにボルト15を挿入し、カバー14を上下に調節して
隙間をなくしてからボルト15を締め付ける。この際必
要ならばカバー延長部5aと上部カバー14の間にシー
ルを挟んで両者を密封する。最後にカバーパネル5下方
のモルタル注入口(図示せず)にホースを接続してモル
タルを注入すると、モルタルはカバーパネル5内だけで
なくブラケット4の隙間を通って補助カバー10の内側
にも流入する。
【0019】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明では上部カ
バーに複数の長孔を設けると共にカバーパネルの上方に
延長部を形成し、上部カバーと延長部を重ね合わせてボ
ルトで固定したから、笠コンクリートとカバーパネルの
隙間寸法にばらつきがあっても上部カバーをスライドし
て調節できると共に、2枚重ねによって強度も十分に確
保することかできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された鋼管矢板を示す平面図であ
る。
【図2】鋼管継手付近の拡大平面図である。
【図3】継手下方部分の斜視図である。
【図4】上部カバーの取り付け状態を示す正面図であ
る。
【符号の説明】
1 鋼管矢板 1a鋼管 3 笠コンクリート 5 カバーパネル 5aパネル延長部 14 上部カバー 14a長孔 15 ボルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 31/06 E02D 5/04 - 5/08 E02B 3/04 - 3/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各鋼管1aの上部に笠コンクリート3が構
    築され、鋼管1aの干満域及び飛沫域が耐食性のカバー
    パネル5で被覆される鋼管矢板において、 前記カバーパネル5の上方に複数の延長部5aを形成
    し、笠コンクリート3とカバーパネル5の隙間を覆う上
    部カバー14の前記延長部5aと対応する位置に長孔1
    4aを各々設け、これらの長孔14aに締結部材15を
    挿入して上部カバー14をカバーパネル5に取り付けた
    こと、を特徴とする鋼管矢板の上部カバー取り付け構
    造。
JP07309657A 1995-10-23 1995-10-23 鋼管矢板の上部カバー取り付け構造 Expired - Lifetime JP3074558B2 (ja)

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