JP3073326B2 - 封止用樹脂組成物及びそれを用いた太陽電池 - Google Patents

封止用樹脂組成物及びそれを用いた太陽電池

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    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

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  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は封止用樹脂組成物及び該
樹脂組成物を用いた太陽電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年エネルギー需要の急激な増大にとも
なうエネルギー供給能力の不足から生ずるエネルギー危
機あるいは二酸化炭素の増加による温室効果から生ずる
温暖化にともなう地球規模の環境破壊を軽減するため
に、環境に対してやさしいエネルギー供給源が望まれて
いる。
【0003】とりわけ、クリーンで安全性が高く、長期
間永続的にエネルギーを供給する能力を有する太陽電池
は、上記の要望に対して、最も大きな期待を寄せられる
新規なエネルギー供給源である。
【0004】太陽電池は半導体の光起電力効果を利用し
たエネルギー発生素子である。一般的には下記に示すい
くつかの太陽電池がよく知られている。 1.結晶系太陽電池 p型もしくはn型の単結晶体あるいは多結晶体のウエハ
ーをそれぞれn型もしくはp型の不純物をドープするこ
とでpn接合を形成したもの。 2.アモルファスシリコン系太陽電池 モノシランもしくはシンランガスを熱もしくは高周波電
界もしくは光等で分解し、a−Siを生成堆積する。
【0005】その際、p型ドープ材として例えばB
26、BF3等のガス、n型ドープ材として例えばPH3
等をそれぞれ導入することでpin構造を形成したも
の。 3.化合物半導体太陽電池 n型GaAs上にp型GaAsを液相エピタキシャル生
長をさせることでpn構造を形成したGaAs太陽電
池、あるいはn型CdS及びp型CdTeを積層焼成す
ることでpn構造を形成した太陽電池。
【0006】その他にもCuInSe2太陽電池、n型
CdS/p型CuInS2太陽電池等が挙げられる。
【0007】かかる太陽電池は、太陽光の照射の屋外環
境で20年〜30年安定に作動することが要求される。
また特殊なものについては、高真空の宇宙空間で安定に
作動する必要がある。
【0008】このような動作環境のもとでは、以下に記
載するような各種の環境要因から安定な作動が妨げられ
る。
【0009】太陽電池出力の低下の要因としては、1.
紫外線、光、その他の電磁波等の入射エネルギーによる
太陽電池の損傷、2.雨水、空気中の湿度等による太陽
電池のさび、局部的構造破壊、3.ほこり、汚れ等の表
面への付着による光の透過率の低下、4.石、塵芥等の
太陽電池表面への衝突から生ずる局部的構造破壊、等の
要因があり、また安全性については、雨水、空気中の湿
度等により電気絶縁性が低下することが問題となる。
【0010】これらの劣化要因は、ほんの一例である
が、かかる太陽電池の安定作動を妨げる要因をとりのぞ
くために太陽電池の光電変換面もしくは、非光電変換面
を保護膜で被覆することが必要不可欠である。
【0011】保護膜で被覆する技術については、いくつ
かの方法が提案されている。例えば、米国特許3957
537においてはポリビニルブチラール樹脂、エチレン
−メチルメタクリレート−メタクリル酸の三元共重体等
に代表される加熱接着剤を中間に用い、表面にガラス板
等を用いて封止している。
【0012】しかし、太陽光照射下において該太陽電池
は通常80℃〜100℃程度まで昇温する。この温度に
なると、該加熱接着剤は著しく可塑化し、接着力の急激
な低下をまねき、剥離、変形を生ずることになる。その
結果、雨水、湿度等が侵入して、太陽電池としての作動
を著しく損ねることになる。また、夜間においては、太
陽光の照射がなくなるので急激に冷却される。例えば、
夜間での太陽電池は、はなはだしい場合、零下数十度に
までなることもある。
【0013】このように日中と夜間では、その温度は+
80℃〜100℃の高温領域から零下数十度の低温領域
まで変化することがあり、太陽電池は高低温を繰り返す
厳しい温度条件下におかれる。その結果、構成材料が伸
縮をともなうことから更に剥離が促進されることとな
り、雨水、湿度等による太陽電池の作動低下を招くこと
になる。
【0014】このような点から、太陽電池封止材として
その温度特性の改良、接着力の増強が望まれていた。
【0015】接着力の増強として、接着力を強化するた
めの各種のプライマーと称されるものを併用することが
考案されている。
【0016】例えば、米国特許4499658において
は、エチレン・酢酸ビニル二元共重合もしくはポリビニ
ルブチラール樹脂にシリコン系のプライマー及び過酸化
物等の架橋剤を添加し、接着力の増強と温度特性の改良
を試みている。
【0017】しかしながら、これらの考案においてもい
まだ太陽電池封止材としての、特性を十分に達成してい
るとは言いがたい。
【0018】また、このような基本的に加熱接着剤を用
いた封止剤は、非常に軟らかいので傷つきやすく、機械
的な衝激に対する耐性に劣る。また、基本的に接着剤で
あるのでホコリ・塵芥等が付着し、光透過率が低下しや
すい。光透過率の低下を防止するために一般的にガラス
やフッ素系のポリマーフィルム等を表面に積層すること
が必要となる。その結果、封止構造が複雑となり、製造
コストが上昇することになる。
【0019】また、封止するにあたってその材料使用量
が非常に多くなることから、封止材料のコストアップに
もなる。これらの点が太陽電池普及の妨げの一つでもあ
る。
【0020】この点の改良として、封止材料に十分な強
度を持たせて封止構造の簡素化と封止材料の使用量を削
減し、大巾な封止コストの低減と封止性能の向上を狙
い、各種の硬化性樹脂による太陽電池の封止が検討され
ている。
【0021】しかしながら、硬化性樹脂は接着性が悪い
ことから簡単に剥離を生じやすく、また温度、雨水、湿
度による接着力の低下、封止材の光劣化、あるいは帯色
などによる光透過率の低下、あるいは脆性の低下等の欠
点から、太陽電池の封止材として十分な特性のものは未
だ考案されていないのが現状である。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、太陽電池用
封止材として各種の特性においてバランスがとれた優れ
た封止性能を有す封止材料を提供し、封止構造を簡素化
して封止材料の使用量を削減し大巾なコストダウンを図
り、長期にわたり安定した作動と性能が得られる太陽電
池を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明による封止用樹脂
組成物は、少なくとも、硬化性樹脂と、該硬化性樹脂の
数平均分子量よりも大きな数平均分子量を有し該硬化樹
脂に可溶な熱可塑性樹脂とを含有し、太陽電池の光電変
換面を封止するために用いられることを特徴とする。
【0024】また本発明の太陽電池は、太陽電池の光電
変換面に、少なくとも、硬化性樹脂と、該硬化性樹脂の
数平均分子量よりも大きな数平均分子量を有し該硬化性
樹脂に可溶な熱可塑性樹脂とから成る封止用樹脂組成物
配したことを特徴とする。
【0025】
【作用】本発明でいう硬化樹脂に可溶とは、硬化性樹脂
の内部に比較的高分子量の熱可塑性樹脂がミクロンオー
ダーで均一に分散もしくは分子レベルで均一に溶解され
た状態をいう。光学的な点からこの可溶化した状態を定
義すると、ミクロンオーダーで均一に分散した状態で若
干濁った状態から分子レベルで均一に混合した透明性の
高い状態をさすものである。
【0026】以上の可溶化した状態においては、低分子
量の硬化性樹脂と高分子量の熱可塑性樹脂とで構成され
ることから、硬化性樹脂本来の長所である、1.耐熱性
に優れる、2.硬く傷つきにくい、3.耐水・耐湿性に
優れる、4.電気絶縁性に優れる等の特徴を失すること
なく、しかも、1.脆く耐衝撃性に弱い、2.各種の材
料に対し接着性が限定され、剥離しやすい、3.光に対
し樹脂が劣化しヒビワレや剥離が発生しやすくなる、ま
た、光の透過性も低下する傾向にある、4.柔軟性に乏
しく熱衝撃や温度衝撃に弱く低温で脆化しやすい等、の
硬化性樹脂の欠点が著しく改善される。
【0027】このことから太陽電池の封止材料として非
常に特性上のバランスが良く、基本的には本発明の樹脂
組成物の薄膜一層で太陽電池を封止しても長期間にわた
って安定な作動を可能にするものである。しかも、封止
工程が非常に簡略化され、また封止材料の使用量が1/
10〜1/1000に削減でき、封止コストの著しい低
減が可能となる。
【0028】その結果、特性的に非常に優れ、安価な太
陽電池の供給を可能にするものである。
【0029】本発明の硬化性樹脂としては、例えば、不
飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹
脂、不飽和アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン
樹脂、メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂ならびに
それらのオリゴマー及びそれらの変性品等があげられ、
一種に限らず複数の共用であっても何ら効果をそこなう
ものではない。
【0030】硬化樹脂の分子量が大きくなると硬化性樹
脂の熱可塑性樹脂を溶解する能力が除々に低下して硬化
性樹脂から分離した状態に近くなるため、熱可塑性樹脂
による補強効果が小さくなることが本発明者の実験によ
り分かった。従って、硬化性樹脂の望ましい分子量とし
ては、数平均分子量(一般的によく知られているゲルパ
ーミエーションクロマトグラムによるもので標準ポリス
チレンを参考にしたものである)で3000以下であ
る。より好ましくは200以上3000以下である。
【0031】硬化手段としては、加熱もしくは光、もし
くは電子線等の手段、また、2液混合型の物について
は、混合により硬化することも可能である。
【0032】本発明の熱可塑性樹脂は、たとえば飽和ポ
リエステル樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、スチ
レン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、酢酸ビニル樹
脂、塩化ビニル樹脂、ビニルアルコール樹脂、アセター
ル樹脂等、ならびにそれらの変性樹脂、共重合樹脂であ
り、一種に限らず複数の樹脂の共用であっても何ら効果
をそこなうものではない。
【0033】熱可塑性樹脂の分子量が小さくなると硬化
性樹脂への溶解量は多くなるが、分子長が小さくなるの
で補強効果が小さくなることを実験により見いだした。
その結果、熱可塑性樹脂として望ましい分子量は、数平
均分子量5000以上である。より好ましくは5000
以上50000以下である。
【0034】また分子形態としては、分岐構造がより少
なく直鎖状の結合構造を有するものが、特性上の効果に
おいて、より優れていた。
【0035】硬化性樹脂に熱可塑性樹脂を可溶化する方
法は、例えば硬化性樹脂に直接熱化可塑性樹脂を攪拌し
ながら溶解したり、トルエン、アルコール、ケトン、エ
ステル等の有機溶剤に両者を溶かす方法が挙げられる。
また、硬化手段としては、加熱もしくは光もしくは電子
線等の手段が挙げられる。この際、熱重合開始剤、例え
ばアルキルパーオキシエステル、ジアルキルパーオキサ
イド、パーオキシケタール、パーオキシジカーボネート
等の重合開始剤、もしくは光重合開始剤等を併用しても
良い。また必要に応じて重合促進剤としての反応性モノ
マーと称されるもの、例えばヘキサメチレンジアクリレ
ート、トリメチロールプロパントリアクリレート等を添
加しても良く、特性面へ影響をあたえることはまったく
ない。
【0036】特に本発明による樹脂組成物の優れた特徴
の一つは、硬化に重合開始剤を必要としない、もしくは
著しく削減できることにある。その結果、重合開始剤に
よる各種の弊害が軽減もしくはなくなる。例えば光透過
性が非常に優れること、光による黄変等の帯色が軽減さ
れること、また強度、失透等の機械的、光学的な物性劣
化が少なくなるなどの効果が得られ長期の安定性を要す
る太陽電池封止用樹脂として最適である。
【0037】太陽電池の光電変換面もしくは非光電変換
面に本封止材を設ける方法としては、本樹脂組成物の液
中もしくは溶液中に太陽電池を浸漬引き上げた後、硬化
手段としての加熱もしくは光もしくは電子線等の手段を
適宜用いて硬化する。この他にもロールコート、キスコ
ート、スプレーコート、静電塗装等の各種のコート方法
の適用が可能である。
【0038】太陽電池の光電変換面および非光電変換面
の樹脂組成物は、特に同一である必要はなく、その用
途、太陽電池の形態にあわせ、異なる場合でも、本発明
の目的とする効果にまったく支障はない。また本発明の
封止樹脂の上に更にガラス、エチレンーテトラフルオロ
エチレンフイルム、金属板(背面支持板)等を積層した
多層の封止構成下であっても本発明の目的とする効果に
まったく差支えない。あるいは、太陽電池と本発明の封
止樹脂の中間に他の樹脂層を設ける多層の封止構成下で
あっても良い。
【0039】
【実施例】以下本発明を実施例にもとづき詳細に説明す
る。
【0040】(実施例1及び比較例1,2) (実施例1)厚さ0.2mmのp型SiウェハにPOC
3を気相拡散することによりpn接合を形成した。p
層側の全面にアルミニウムを蒸着し、n層側にピッチ5
mm間隔で200μm巾の銀ペーストを焼結することで
表面電極を設け、これを太陽電池基板とした。
【0041】数平均分子量600の熱硬化性フェノール
樹脂50部、数平均分子量12000のブチラール樹脂
20部をメチルエチルケトン30部に溶解し粘度70C
PSの均一溶液を調整した。
【0042】この溶液に上記太陽電池基板を浸漬し引き
上げた後、150℃で30分加熱乾燥を行い、膜厚40
μmの硬化樹脂膜を全面に設けた。同操作を更に2回繰
り返し、総膜厚120μmの硬化樹脂膜で封止し、図1
に示す太陽電池を作製した。
【0043】(比較例1)実施例1と同様の手順で総膜
厚120μmの熱硬化性フェノール樹脂のみで封止した
太陽電池を作製した。
【0044】(比較例2)実施例1と同様の手順で総膜
厚120μmのブチラール樹脂のみで封止した太陽電池
を試作した。
【0045】以上作製した太陽電池を用い、光電変換特
性及び封止材特性について初期及びサンシャインウエザ
ーメーター1000時間後の特性評価を行った。結果を
表1示す。
【0046】
【表1】 (実施例2)厚み1mmのSUS430基板上にDCス
パッタ方法でCrを2000Å堆積後、RFプラズマC
VD法により、 Step1:膜厚500Åのn型半導体層 SiH4ガス/PH3ガス=99.98/0.02の比
率、圧力1Torr、RF電力100W Step2:膜厚5000Åのi型半導体層 SiH4ガス/H2ガス=30/70の比率、圧力1.5
Torr、RF電力50W Step3:膜厚200Åのp型半導体層 SiH4ガス/H2ガス/BF3ガス=3/96.7/
0.3の比率、圧力1.2Torr、RF電力1KW を順次堆積し、pin接合を有する半導体層を形成し
た。次に、その表面にO2ガス0.5Torrの条件下
でInを蒸着し、膜厚700Åの透明導電膜を形成し
た。更に、ピッチ5mm間隔で200μm巾の銀ペース
トを設けて電流導出極を形成し、これをアモルファスS
i太陽電池基板とした。
【0047】この太陽電池基板を、数平均分子量300
の熱硬化性メラミン樹脂10部、数平均分子量3000
の熱可塑性アクリル樹脂20部、数平均分子量8000
のポリビニルアルコール樹脂30部を水40部に溶解し
粘度200cpsの均一溶液を調整した。
【0048】この溶液に上記太陽電池基板を浸漬し引き
上げた後、180℃で30分加熱乾燥を行い、厚膜30
μmの硬化樹脂膜を全面に設けた。
【0049】同操作を更に2回繰り返し、総膜厚90μ
mの硬化樹脂膜で封止し、図2に示す太陽電池を作製し
た。
【0050】(比較例3)実施例2で用いたアモルファ
ス太陽電池基板を、実施例2で用いた熱硬化メラミン樹
脂10部、熱可塑性アクリル樹脂20部のみで総膜厚9
0μmの熱硬化膜で封止した。
【0051】(比較例4)実施例2で用いたアモルファ
ス太陽電池基板を実施例2で用いたポリビニルアルコー
ルのみで総膜厚90μmの樹脂膜で封止した。
【0052】以上作製した太陽電池を用い、光電変換特
性及び封止材特性について初期及びサンシャインウエザ
ーメーター1000時間後の特性評価を行った。結果を
表2示す。
【0053】
【表2】 (実施例3)数平均分子量2000の熱硬化ポリエステ
ル樹脂20部、ジ−t−ブチルパーオキサイド1部、数
平均分子量10000のポリカーボネート樹脂20部を
ジクロルメタン50部に溶解し粘度100CPSの均一
溶液を調整した。
【0054】この溶液に実施例2で用いた太陽電池基板
を浸漬し引き上げた後、180℃で30分加熱乾燥を行
い、膜厚25μmの硬化樹脂膜を全面に設けた。
【0055】同換体を更に2回繰り返し、総膜厚75μ
mの硬化樹脂膜で封止した太陽電池を作製した。
【0056】(比較例5)実施例2で用いた太陽電池基
板を実施例3で用いた熱硬化ポリエステル58部ジ−t
−ブチルパーオキサイド2部、ジクロルメタン40部の
調整液にて3回塗布、加熱乾燥を繰り返し、層膜厚75
μmの硬化樹脂膜で封止した太陽電池を試作した。
【0057】(比較例6)実施例2で用いた太陽電池基
材を実施例3で用いたポリカーボネート樹脂をジクロル
メタンに溶解し、塗布、乾燥を繰り返し総膜厚75μm
の樹脂膜で封止した太陽電池を試作した。
【0058】以上作製した太陽電池を用い、光電変換特
性及び封止材特性について初期及びサンシャインウエザ
ーメーター1000時間後の特性評価を行った。結果を
表3示す。
【0059】
【表3】 表1〜3の結果から明らかなように、本発明に基づき作
製した太陽電池は、優れた光電変換特性を有し、しか
も、実使用をシミュレートしたサンシャインウェザーメ
ーターテスト後においても、初期の高い変換効率を維持
し得ることが分かった。
【0060】また封止材の特性においても各実施例の試
料は、いずれも表面硬度、全光透過率、接着性等におい
て優れた値を示しており、劣化も非常に少ないことが明
らかである。
【0061】その他、例えば加温冷却のサイクルテス
ト、高温度テスト、水浸テスト等、太陽電池の使用を想
定した各種の加速テスト等においても、上記実施例のい
ずれの試料も優れた性能を示した。
【0062】この結果、本発明の太陽電池は、長期間に
わたって優れた特性を安定した作動が可能であることが
分かった。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
太陽電池の光電変換面に、少なくとも、硬化性樹脂と
該硬化性樹脂の数平均分子量よりも大きな数平均分子量
を有し該硬化性樹脂に可溶な熱可塑性樹脂とから成る封
止用樹脂組成物を配したことにより、長期にわたり安定
した作動と性能が得られる太陽電池を提供することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の太陽電池の一例を示す概略図。
【図2】本発明の太陽電池の他の例を示す概略図。
【符号の説明】
1a p型Si単結晶、 1b n+層(光電変換面)、 2 背面電極(非光電変換面)、 3,12 電流導出極、 4,13 太陽電池基板、 5,14 封止樹脂層、 6,15 太陽電池(モジュール) 7 ステンレス基板(非光電変換面)、 8 Cr層、 9 n+層、 10 i層、 11 p+層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹原 信善 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−208221(JP,A) 特開 平2−10776(JP,A) 特開 平4−173831(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 31/04 H01L 23/29 H01L 23/31

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、硬化性樹脂と、該硬化性樹
    脂の数平均分子量よりも大きな数平均分子量を有し該硬
    化性樹脂に可溶な熱可塑性樹脂とを含有し、太陽電池の
    光電変換面を封止するために用いられることを特徴とす
    る封止用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記硬化性樹脂の数平均分子量が300
    0以下であることを特徴とする請求項1に記載の封止用
    樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 前記熱可塑性樹脂の数平均分子量が50
    00以上であることを特徴とする請求項1または2に記
    載の封止用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 太陽電池の光電変換面に、少なくとも、
    硬化性樹脂と、該硬化性樹脂の数平均分子量よりも大き
    な数平均分子量を有し該硬化性樹脂に可溶な熱可塑性樹
    脂とから成る封止用樹脂組成物を配したことを特徴とす
    る太陽電池。
  5. 【請求項5】 前記硬化性樹脂の数平均分子量が300
    0以下であることを特徴とする請求項4に記載の太陽電
    池。
  6. 【請求項6】 前記熱可塑性樹脂の数平均分子量が50
    00以上であることを特徴とする請求項4または5に記
    載の太陽電池。
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