JP3072495B2 - 植毛部材 - Google Patents

植毛部材

Info

Publication number
JP3072495B2
JP3072495B2 JP5018957A JP1895793A JP3072495B2 JP 3072495 B2 JP3072495 B2 JP 3072495B2 JP 5018957 A JP5018957 A JP 5018957A JP 1895793 A JP1895793 A JP 1895793A JP 3072495 B2 JP3072495 B2 JP 3072495B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyethylene
flocked
weight
composition
molecular weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP5018957A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06226893A (ja
Inventor
博文 柳澤
克彦 及川
淳 岡田
教治 村岡
直樹 両角
治夫 神屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Gunze Ltd
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Gunze Ltd
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Gunze Ltd, Mitsui Chemicals Inc filed Critical Gunze Ltd
Priority to JP5018957A priority Critical patent/JP3072495B2/ja
Priority to DE69405258T priority patent/DE69405258T2/de
Priority to US08/191,597 priority patent/US5403638A/en
Priority to EP94101715A priority patent/EP0609892B1/en
Priority to CA002115000A priority patent/CA2115000C/en
Priority to KR1019940002145A priority patent/KR0125602B1/ko
Publication of JPH06226893A publication Critical patent/JPH06226893A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3072495B2 publication Critical patent/JP3072495B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D04BRAIDING; LACE-MAKING; KNITTING; TRIMMINGS; NON-WOVEN FABRICS
    • D04HMAKING TEXTILE FABRICS, e.g. FROM FIBRES OR FILAMENTARY MATERIAL; FABRICS MADE BY SUCH PROCESSES OR APPARATUS, e.g. FELTS, NON-WOVEN FABRICS; COTTON-WOOL; WADDING ; NON-WOVEN FABRICS FROM STAPLE FIBRES, FILAMENTS OR YARNS, BONDED WITH AT LEAST ONE WEB-LIKE MATERIAL DURING THEIR CONSOLIDATION
    • D04H11/00Non-woven pile fabrics
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10T428/23907Pile or nap type surface or component
    • Y10T428/23943Flock surface
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10T428/23907Pile or nap type surface or component
    • Y10T428/23993Composition of pile or adhesive

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐磨耗性、滑り性及び
耐圧縮変形性等に優れた植毛部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその問題点】従来より複写機、プリンタ
ー、ファクシミリ等のクリーニング部材、洗浄工程、印
刷工程等のブラッシング部材、自動車に於けるウィンド
ガラス等の抑え具等、各種産業分野に植毛部材が広く使
用されており、性能上からみて耐磨耗性、滑り性、及び
耐圧縮変形性を有する事が不可分であった。しかし乍ら
これらの性質をすべて満足する植毛部材はなかなか見あ
たらず、例えば素材としてナイロン−6のフィラメント
を用いた物は耐圧縮変形性は優れているが、滑り性に見
劣りする一面を有する等いずれかに問題がありこれらの
解決が重要課題であった。
【0003】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、植
毛部材に於ける前記した問題点を克服し、この種の産業
分野の発展を図らんことを目的として検討を繰り返した
結果、植毛部の素材としてポリアミドと特定の変性ポリ
エチレン組成物とからなる樹脂組成物を用いることによ
り前記した問題点が解決される事を確認し、ついに本発
明に到達した。
【0004】即ち本発明の特徴とするところは植毛部材
が基材と植毛部とを有し、植毛部は、極限粘度〔η〕が
6dl/g以上の超高分子量ポリエチレン(A)90〜
10重量部および、極限粘度〔η〕が0.1〜5dl/
gのポリエチレン(B)10〜90重量部を含む組成物
からなり、かつ前記超高分子量ポリエチレン(A)およ
び/またはポリエチレン(B)が不飽和カルボン酸およ
びその誘導体から選ばれる少くとも1種の変性用単量体
で変性されている変性ポリエチレン組成物(C)とポリ
アミド(D)とからなる樹脂組成物(E)を含むフィラ
メントもしくは前記フィラメントを含む糸条から構成さ
れている点にある。
【0005】次に課題を解決すべき手段を詳述する。
【0006】本発明に係る植毛部材とは、基材と植毛部
とを有する構成のものであり、基材に接着剤を介して直
接植毛部を形成したものでもよいし、基材を構成する繊
維と植毛部を構成する繊維とを用いてパイル編物、織物
等を作製し、パイル部を植毛部とする構成のものであっ
てもよく、基材と植毛部との関係については特に制限は
ない。
【0007】基材としては、編・織物、プラスチックフ
ィルム、プラスチック成形品、金属、合成ゴム、天然ゴ
ム、弾性を有する合成樹脂等を例示でき特に制限はな
い。ここで前記した編・織物等の基材に植毛を施すに
は、極限粘度〔η〕が6dl/g以上の超高分子量ポリ
エチレン(A)90〜10重量部および、極限粘度
〔η〕が0.1〜5dl/gのポリエチレン(B)10
〜90重量部を含む組成物からなり、かつ前記超高分子
量ポリエチレン(A)および/またはポリエチレン
(B)が不飽和カルボン酸およびその誘導体から選ばれ
る少くとも1種の変性用単量体で変性されている変性ポ
リエチレン組成物(C)とポリアミド(D)とからなる
樹脂組成物(E)を含むフィラメントまたはそのフィラ
メントを含む糸条のループ、単繊維等を接着剤の作用で
直接植毛するなど特に制限はないが、前記した如く基材
を構成する繊維と植毛部を構成するフィラメントもしく
はそのフィラメントを含む糸条とを後者がパイル組織と
なるようにパイル織もしくはパイル編し、パイルをカッ
トしていわゆるカットパイルによる植毛部を構成するも
のであってもよい。
【0008】パイル織、編はシングルでもダブルでもよ
く、また必要に応じてパイル面と反対面を適宜の樹脂、
接着剤等でセットし、植毛状部の脱落を一層確実に防止
するようにしてもよい。
【0009】この際前記したフィラメントの範疇には紡
績糸等も含まれる事は勿論である。この際パイル織・編
地の基布、即ち基材を構成する繊維については特に制限
はないが、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン
等の合成繊維の他に各種繊維が使用可能である。また、
前記したセット用の樹脂や接着剤としては特に制限はな
いが、アクリル系、酢酸ビニル系のもの等を例示でき、
用途に合せて適宜に選択するのが好ましい。以上はカッ
トパイル構造についてであるが、勿論シングルパイル編
・織物をカットしないいわゆるループ状のパイル構造の
ものも本発明の植毛部に包含される。
【0010】また、本発明は前記フィラメントまたはそ
のフィラメントを含む糸条をカットして短繊維とし必要
ならば帯電処理し、基材に接着剤を介して直接植毛する
方法、例えば電着植毛加工、いわゆるフロッキー加工を
施すことにより植毛部を形成してもよい。この際、接着
剤としては前記で例示したものの他に各種のものが利用
可能であることは云うまでもない。このように本発明で
は植毛部をどのように形成するのも自由であり特に制限
を受けるものではない。
【0011】このような植毛部の高さは用途によって異
なり、広い範囲から選択でき、斯かる範囲としては特に
制限はないが、一般的には0.2〜6.5mm程度を例
示できる。
【0012】こうした植毛部はフィラメントをそのまま
用いる場合、単糸の太さは1〜30D、好ましくは、3
〜15D程度を例示でき、前記したフィラメントを含む
糸条とする場合トータルデニール数は100〜2400
D、好ましくは800〜1500D程度を例示できる
が、これらの値は特に制限を受けるものではなく用途に
より異なってくることは当然である。また、フィラメン
トのみを用いても良いし、他の素材からなるフィラメン
トを混合して植毛してもよい。更に本発明に係る前記特
定のフィラメントを含む糸条についても、前記特定のフ
ィラメントのみからなる糸条の他に、他の素材からなる
フィラメントと共に糸条を形成したものを用いてもよ
い。こうした糸条を形成する手段は特に制限は無いが例
えば撚、引き揃え、等によればよく、前記他の素材から
なるフィラメントを含む場合も特に制限は無いが例えば
合撚、カバーリング、引き揃え等によればよい。
【0013】前記した他の素材としては、特に制限はな
く、例えば、ポリプロピレン等のポリオレフィン系、ポ
リエチレンテレフタレート等のポリエステル系、ポリ塩
化ビニル系、ポリアクリルニトリル系、フッ素系の合成
樹脂又は木綿、絹、麻、羊毛等の天然繊維、ビスコース
・レーヨン等の再生繊維からなるものを挙げることがで
きる。
【0014】次にフィラメントの紡糸について述べるこ
とにする。紡糸はノズル温度を高くすることが望まし
い。しかしながら、樹脂温度が高くなるとノズル出口で
樹脂が滴下する傾向を有するので、ノズルとノズル下部
に設ける筒状のラジアンヒーター部とが接触した状態で
は紡糸がしにくいこともある。従ってラジアンヒーター
をノズルから2〜30mm、好ましくは5〜15mm離
すことが一層望ましい。勿論ノズル径と目的の繊度との
関係によっては樹脂濃度を高くしなくてもよいし、ラジ
アンヒーター部をノズルと接触するようにしてもよく、
また、ラジアンヒーター部が無くてもよく、要するに紡
糸可能な条件を選択すればよいことは当然で、本発明は
これらの記載事項に制限を受けるものではない。また、
紡糸についてはノズルから出た直後に水冷を行う方法で
も可能でありその他特に制限はないが、水冷方法の場合
は、紡糸速度がアップしにくいこともあり、ノズル径を
小さくすることも考慮せねばならないと考えられる。
【0015】更に、例えばシリンダー先端部のブレーカ
ープレート部付近にフィルターを用いるのが望ましい
が、フィルターはメッシュフィルターからゲル瀘過可能
なゲル瀘過フィルターまで広い範囲で使用でき、勿論フ
ィルターを使用しなくてもよい。紡糸に際しては、他の
熱可塑性樹脂等、適宜の第三成分を混合して用いること
はいっこうに差し支えない。熱可塑性樹脂としては、ポ
リオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂等前記に例示
した重合体、その他どの様な樹脂を用いてもよく、その
混合量も特に制限はないが、具体的には極限粘度〔η〕
が6dl/g以上の超高分子量ポリエチレン(A)90
〜10重量部および、極限粘度〔η〕が0.1〜5dl
/gのポリエチレン(B)10〜90重量部を含む組成
物からなり、かつ前記超高分子量ポリエチレン(A)お
よび/またはポリエチレン(B)が不飽和カルボン酸お
よびその誘導体から選ばれる少くとも1種の変性用単量
体で変性されている変性ポリエチレン組成物(C)とポ
リアミド(D)とからなる樹脂組成物(E)との合計量
に対し0〜40重量%、好ましくは1〜5重量%程度を
例示できる。勿論ブレンドの代わりにポリマーアロイの
形であってもよい。更に、必要ならば適宜のフィラー、
例えばカーボンブラック、シリカ、フッ素系樹脂パウダ
ー、シリコーンパウダー及びシリコーンオイル等を加え
ることもいっこうに差し支えない。
【0016】紡糸後、必要ならば延伸、熱処理等を施す
ことは自由である。延伸条件としては特に制限はないが
50〜150℃、延伸倍率は1〜4倍程度を例示でき
る。勿論延伸、熱処理等を行わなくてもよいことは当然
である。
【0017】本発明の植毛部材の素材として用いられる
樹脂組成物(E)は、ポリアミド(D)と変性ポリエチ
レン組成物(C)とからなる。
【0018】ポリアミドとしては、例えば、ヘキサメチ
レンジアミン、デカメチレンジアミン、ドデカメチレン
ジアミン、2,2,4−または2,4,4−トリメチル
ヘキサメチレンジアミン、1,3−または1,4−ビス
(アミノメチル)シクロヘキサン、ビス(p−アミノシ
クロヘキシルメタン)、m−またはp−キシリレンジア
ミン等の脂肪族ジアミン、脂環式ジアミンまたは芳香族
ジアミンなどのジアミン類と、アジピン酸、スペリン
酸、セバシン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、テレフ
タル酸、イソフタル酸等の脂肪族ジカルボン酸、脂環式
ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸などのジカルボン酸
類との重縮合によって得られるポリアミド、ε−アミノ
カプロン酸、11−アミノウンデカン酸等のアミノカル
ボン酸の縮合によって得られるポリアミド、ε−カプロ
ラクタム、ω−ラウロラクタム等のラクタムから得られ
るポリアミド、あるいはこれらの成分からなる共重合ポ
リアミド、さらにはこれらのポリアミドの混合物等が挙
げられる。
【0019】これらのポリアミドの具体例としては、ナ
イロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン
9、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6/66、
ナイロン66/610、ナイロン6/11等を挙げるこ
とができる。
【0020】本発明の植毛部材の素材として用いる樹脂
組成物(E)の構成成分である変性ポリエチレン組成物
(C)は、極限粘度〔η〕が6dl/g以上の超高分子
量ポリエチレン90〜10重量部と、極限粘度〔η〕が
0.1〜5dl/gのポリエチレン(B)10〜90重
量部とを含む組成物からなり、前記超高分子量ポリエチ
レン(A)および/またはポリエチレン(B)が不飽和
カルボン酸およびその誘導体から選ばれる少なくとも1
種の変性用単量体で変性されているものである。
【0021】超高分子ポリエチレン(A)はエチレンを
主成分とするものであり、例えば、エチレンの単独重合
体、エチレンを主成分としエチレンと該エチレンと共重
合可能な単量体との共重合体などが挙げられる。このエ
チレンと共重合可能な単量体としては、例えば炭素数3
以上のα−オレフィンなどが挙げられる。
【0022】この炭素数3以上のα−オレフィンとして
は、例えば、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、1
−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1
−ブテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ペンテン、
4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテ
ン、1−デセン、1−ドコセン、1−テトラデセン、1
−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−アイコセン等
が挙げられる。
【0023】この超高分子量ポリエチレン(A)の極限
粘度〔η〕は、6dl/g以上であり、好ましくは6〜
40dl/g、さらに好ましくは10〜30dl/gで
ある。この極限粘度〔η〕はデカリン溶媒中135℃で
測定した値である。
【0024】また、この超高分子量ポリエチレン(A)
のなかでも、密度(ASTMD1505)が0.920
g/cm3 以上、融点(Tm:ASTMD3417)が
115℃以上のものが好ましい。
【0025】また組成物の成分であるポリエチレン
(B)は、前記超高分子量(A)と同様に、エチレンの
単独重合体もしくはエチレンを主成分としエチレンと該
エチレンと共重合可能な単量体との共重合体である。
【0026】このポリエチレン(B)の極限粘度〔η〕
は、0.1〜5dl/g、好ましくは0.3〜4dl/
gである。この極限粘度〔η〕はデカリン溶媒中135
℃で測定した値である。
【0027】また、このポリエチレン(B)のなかで
も、密度が0.92〜0.97g/cm3 、融点が11
5〜145℃のものが好ましい。
【0028】超高分子量ポリエチレン(A)とポリエチ
レン(B)との配合割合は、ナイロンの機械的強度を損
なわずに良好な成形品を得ることができる点で、重量比
で、(A)90〜10重量部に対して、(B)10〜9
0重量部の割合、好ましくは(A)80〜10重量部に
対して、(B)20〜90重量部、特に好ましくは
(A)80〜15重量部に対して、(B)20〜85重
量部の範囲である。
【0029】本発明で用いる変性ポリエチレン組成物で
は、超高分子量ポリエチレン(A)および/またはポリ
エチレン(B)が、不飽和カルボン酸及びその誘導体か
ら選ばれる少なくとも1種の変性用単量体で変性されて
なるものである。
【0030】本発明において、超高分子量ポリエチレン
(A)および/またはポリエチレン(B)を変性するた
めの変性用単量体である不飽和カルボン酸としては、例
えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、ナジック
酸(エンドシス−ビシクロ〔2,2〕ヘプト−5−エン
−2,3−ジカルボン酸)等が挙げられ、またその誘導
体としては、酸ハライド、エステル、アミド、イミド、
無水物等が挙げられ、例えば、塩化マレニル、マレイミ
ド、アクリル酸アミド、メタクリル酸アミド、グリシジ
ルメタクリレ−ト、無水マレイン酸、無水シトラコン
酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、グリ
シジルマレート等が挙げられる。これらは1種単独でも
2種またはそれ以上を組み合わせても用いられる。これ
らの中でも、無水マレイン酸が、反応性が高いため、強
度および外観の良好な製品を得ることができる点で好ま
しい。
【0031】これらの単量体で変性する方法としては、
従来公知の種々の方法が採用できる。例えば、超高分子
量ポリエチレン(A)および/またはポリエチレン
(B)を溶媒に懸濁させ、あるいは溶解させて、通常、
80〜200℃の温度で、変性用単量体とラジカル重合
開始剤等を添加混合してグラフト共重合させる方法、あ
るいは、上記ポリエチレンの融点以上の温度、例えば、
180〜300℃の温度で溶融混練下に変性用単量体と
ラジカル開始剤とを接触させる方法を採用することがで
きる。
【0032】本発明で樹脂組成物(E)におけるポリア
ミド(D)と変性ポリエチレン組成物(C)との配合割
合は、通常ポリアミド(D)98〜10重量部、好まし
くは97〜30重量部に対して、変性ポリエチレン組成
物(C)2〜90重量部、好ましくは3〜70重量部で
ある。
【0033】本発明に係る植毛部材の用途としては、複
写機、プリンター、ファクシミリ等のクリーニング部
材、洗浄工程、印刷工程等におけるブラッシング部材、
人工スキー場のグランド部材、自動ドア、自動車等の相
対的に摺動または接触するガラスまたは各種部材の面等
を抑える抑え具等をあげることができ、その他各種産業
分野に広範に利用される他、あらゆる分野に対し、今後
の需要が期待されている。
【0034】
【実施例1】各例において、つぎの樹脂組成物を用い
た。
【0035】変性ポリエチレン組成物(C) 超高分子量ポリエチレン(A):極限粘度〔η〕=21dl/g ポリエチレン(B) :極限粘度〔η〕=1.5dl/g (A)/(B)=25重量%/75重量% 上記組成物全体を無水マレイン酸でグラフト変性 無水マレイン酸含有率(変性部) 1重量% ナイロン6(以下「NY−6」と略す;東レ(株)製、
商品名アミランCM1007) ナイロン/変性ポリエチレン樹脂組成物=80重量%/
20重量% 以上のナイロン/変性ポリエチレン樹脂組成物97重量
%とカーボンブラック濃度が10重量%のナイロン6マ
スターバッチ3重量%を配合し、L/D=25のフルフ
ライトスクリューを有する30mm押出機を用いて6D
のフィラメントを作成した。紡糸条件は、シリンダー温
度180〜255℃、フランジ部の温度255℃、ヘッ
ド部の温度265℃、ダイス温度270〜290℃、ラ
ジアンヒーター部の温度を250℃とし、スクリュー回
転数3rpm、樹脂圧10Kgf/cm、吐出量87
0g/hrに設定し、延伸温度は120℃、延伸速度は
180〜350m/minの間の好適値に設定した。こ
の際ノズルは0.5mmφ×64穴であり、フィルター
は瀘過精度5μのゲル瀘過フィルターを用いた。また、
ラジアンヒーターとはダイスのノズル下方に設けた筒状
ヒーターであり、ノズルとラジアンヒーター上端との間
隔は10mmとし、ラジアンヒーターの下流部には、ラ
ジアンヒーターと接触しないように紡糸筒を設けた。
【0036】また、斯るフィラメントは強度2.3g/
D、伸度38%であった。こうして得られたフィラメン
トを0.5mmの長さにカットし、合成ゴム系の基材に
ポリウレタン系接着剤を介してフロッキー加工を施し植
毛部材を得た。こうして得られた植毛部材を10mm径
を有する金属ロールに接着剤を介して被覆し、複写機用
のクリーニング部材を得た。
【0037】更に、前記より得られた0.5mmの長さ
のフィラメントをウレタン系の接着剤を介して直接ゴム
ロール上にフロッキー加工し、複写機用のクリーニング
部材を得ることも可能であった。
【0038】
【実施例2】実施例1で得られたフィラメントを6D×
50Fのマルチフィラメントに撚糸してなる糸条をパイ
ル糸として用い、打ち込み本数、縦16本/cm、横3
0本/cmでパイル部を設計し、テトロンスパン系(縦
糸20番手2本、緯糸20番手2本)を基布の糸条とし
て用い、打ち込み本数、横40本/インチ、縦60本/
インチで基布を設計し、モケット織(ダブルパイル織)
を行い、カットしていわゆるカットパイル織物を作成し
た。この時パイル長は5.5mmで、このパイル部は植
毛部として作用するものであり、こうして得た植毛部材
と反対面を樹脂加工により固定し、植毛部の脱落を防止
する処理を施した。
【0039】こうして得られた植毛部材を実施例1と同
様にして、複写機用のクリーニング部材を得た。
【0040】
【比較例1】6ナイロン樹脂を用い、実施例1と略同様
にして得られた単糸6Dのフィラメントを用い実施例2
と同様にして複写機用クリーニング部材を得た。
【0041】以上の実施例1、2及び比較例1のクリー
ニング部材の耐磨耗性、滑り性、耐圧縮変形性及びクリ
ーニング部材としての適性は以下の表1に示す通りであ
る。このことからも本発明のものの優れた特性がわか
る。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】本発明は以上の通りであり、本発明によ
る植毛部材は耐磨耗性、滑り性及び耐圧縮変形性が特に
優れているので、複写機等のクリーニング部材を始め、
あらゆる分野に対し広範に用いられる等の利点がある。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI D02G 3/44 B60J 1/17 K G03G 21/00 G03G 21/00 (72)発明者 岡田 淳 滋賀県守山市森川原町163番地 グンゼ 株式会社 滋賀研究所内 (72)発明者 村岡 教治 山口県玖珂郡和木町和木六丁目1番2号 三井石油化学工業株式会社内 (72)発明者 両角 直樹 大阪府大阪市北区中之島三丁目4番18号 三井石油化学工業株式会社内 (72)発明者 神屋 治夫 東京都千代田区霞が関三丁目2番5号 三井石油化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−171356(JP,A) 特開 昭63−275711(JP,A) 特開 平4−214405(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 B60J 1/17 G03G 21/00 D02G 3/44 D01F 6/30 D01F 6/46 D01F 8/06 EPAT(QUESTEL) WPI/L(QUESTEL)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材と植毛部とを有し、植毛部は、極限
    粘度〔η〕が6dl/g以上の超高分子量ポリエチレン
    (A)90〜10重量部および、極限粘度〔η〕が0.
    1〜5dl/gのポリエチレン(B)10〜90重量部
    を含む組成物からなり、かつ前記超高分子量ポリエチレ
    ン(A)および/またはポリエチレン(B)が不飽和カ
    ルボン酸およびその誘導体から選ばれる少くとも1種の
    変性用単量体で変性されている変性ポリエチレン組成物
    (C)とポリアミド(D)とからなる樹脂組成物(E)
    を含むフィラメントもしくは、前記フィラメントを含む
    糸条から構成されていることを特徴とする植毛部材。
  2. 【請求項2】 植毛部が電着植毛加工により植毛された
    構成を有する請求項1に記載の植毛部材。
  3. 【請求項3】 植毛部がカットパイルにより植毛された
    構成を有する請求項1に記載の植毛部材。
  4. 【請求項4】 フィラメントが、極限粘度〔η〕が6d
    l/g以上の超高分子量ポリエチレン(A)90〜10
    重量部および、極限粘度〔η〕が0.1〜5dl/gの
    ポリエチレン(B)10〜90重量部を含む組成物から
    なり、かつ前記超高分子量ポリエチレン(A)および/
    またはポリエチレン(B)が不飽和カルボン酸およびそ
    の誘導体から選ばれる少くとも1種の変性用単量体で変
    性されている変性ポリエチレン組成物(C)とポリアミ
    ド(D)とからなる樹脂組成物(E)並びに該樹脂組成
    物(E)以外の他の熱可塑性樹脂を含んでなる請求項1
    に記載の植毛部材。
JP5018957A 1993-02-05 1993-02-05 植毛部材 Expired - Lifetime JP3072495B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5018957A JP3072495B2 (ja) 1993-02-05 1993-02-05 植毛部材
DE69405258T DE69405258T2 (de) 1993-02-05 1994-02-04 Beflockte Träger
US08/191,597 US5403638A (en) 1993-02-05 1994-02-04 Flocked member
EP94101715A EP0609892B1 (en) 1993-02-05 1994-02-04 Flocked member
CA002115000A CA2115000C (en) 1993-02-05 1994-02-04 Flocked member
KR1019940002145A KR0125602B1 (ko) 1993-02-05 1994-02-05 식모부재

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5018957A JP3072495B2 (ja) 1993-02-05 1993-02-05 植毛部材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06226893A JPH06226893A (ja) 1994-08-16
JP3072495B2 true JP3072495B2 (ja) 2000-07-31

Family

ID=11986132

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5018957A Expired - Lifetime JP3072495B2 (ja) 1993-02-05 1993-02-05 植毛部材

Country Status (6)

Country Link
US (1) US5403638A (ja)
EP (1) EP0609892B1 (ja)
JP (1) JP3072495B2 (ja)
KR (1) KR0125602B1 (ja)
CA (1) CA2115000C (ja)
DE (1) DE69405258T2 (ja)

Families Citing this family (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6953573B1 (en) * 1993-03-17 2005-10-11 University Of Washington Compounds for eliciting or enhancing immune reactivity to HER-2/neu protein for prevention or treatment of malignancies in which the HER-2/neu oncogene is associated
US6365258B1 (en) * 1993-09-16 2002-04-02 Flooron Aktiebolag Method of floor laying and flocked underlay and floor material to be used with the method
SE9303035L (sv) * 1993-09-16 1995-03-17 Juristbyraon Indirekt Ab Förfarande för golvläggning
EP0886573B1 (en) * 1995-06-26 2003-02-19 Ranpak Corp. Cushioning conversion machine and its use
FI101716B1 (fi) * 1995-09-19 1998-08-14 Valtion Teknillinen Sopeutettu UHMWPE-PA-seos
US5948499A (en) * 1995-10-30 1999-09-07 Gunze Limited Flocked member for window stabilizer
AU5596898A (en) 1996-12-03 1998-06-29 Osteobiologics, Inc. Biodegradable polymeric film
NL1006606C2 (nl) 1997-07-17 1999-01-19 Desseaux H Tapijtfab Garen voor kunstgras, werkwijze voor het vervaardigen van het garen en kunstgrasveld waarin dat garen is verwerkt.
US7108905B2 (en) * 2000-02-22 2006-09-19 Ronald H. Ball Protective film for the surface of a handrail for an escalator or moving walkway
JP4567150B2 (ja) * 2000-06-30 2010-10-20 ホーチキ株式会社 消火用保形ホース
CN1253328C (zh) * 2001-09-25 2006-04-26 堀硝子株式会社 汽车用窗玻璃及其制造方法
WO2003077041A1 (fr) * 2002-03-12 2003-09-18 Gunze Limited Brosse electroconductrice et dispositif copieur pour electrophotographie
US9078492B2 (en) 2003-04-03 2015-07-14 Dynasty Footwear, Ltd. Shoe having a contoured bottom with small particles bonded to the lowest extending portions thereof
US7191549B2 (en) 2003-04-03 2007-03-20 Dynasty Footwear, Ltd. Shoe having an outsole with bonded fibers
US9894955B2 (en) 2002-07-31 2018-02-20 Dynasty Footwear, Ltd. Shoe having individual particles bonded to its bottom surface
US6918865B2 (en) * 2002-10-31 2005-07-19 Voith Paper Patent Gmbh Roll cover
JP2005025225A (ja) * 2004-10-04 2005-01-27 Naoto Denda トナーシール構造及びシール材
JP2005037965A (ja) * 2004-10-04 2005-02-10 Naoto Denda トナーシール構造及びシール材
JP4819722B2 (ja) * 2006-05-30 2011-11-24 東洋鋼鈑株式会社 植毛金属板、植毛金属板の製造方法、屋根材及び空調設備用ダクト
US11284676B2 (en) 2012-06-13 2022-03-29 John C. S. Koo Shoe having a partially coated upper
US10143267B1 (en) 2013-12-31 2018-12-04 Dynasty Footwear, Ltd. Shoe bottom surface having attached particles
JP6339387B2 (ja) * 2014-03-11 2018-06-06 リンテック株式会社 緩衝テープ
DE102020117777A1 (de) 2020-07-06 2022-01-13 Valeo Siemens Eautomotive Germany Gmbh Elektrische Maschine

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56131419A (en) * 1980-03-17 1981-10-15 Toyota Motor Corp Device for supporting door glass of automobile
JPS6119446A (ja) * 1984-07-04 1986-01-28 長福製パン株式会社 乳酸菌入り冷凍パンの製造法
CA1275523C (en) * 1985-12-19 1990-10-23 Hiroyoshi Asakuno Polypropylene resin composition
CA1290878C (en) * 1986-02-15 1991-10-15 Kentaro Mashita Thermoplastic resin composition
JPS63113069A (ja) * 1986-10-31 1988-05-18 Sumitomo Chem Co Ltd 熱可塑性樹脂組成物
JP2587717B2 (ja) * 1990-08-13 1997-03-05 グンゼ株式会社 摺動部材の抑え具
GB2247711B (en) * 1990-08-13 1994-03-23 Gunze Kk Device for holding slidable member
US5284009A (en) * 1993-03-09 1994-02-08 E. I. Du Pont De Nemours And Company Fiber blends for improved carpet texture retention

Also Published As

Publication number Publication date
CA2115000C (en) 1999-05-04
DE69405258D1 (de) 1997-10-09
JPH06226893A (ja) 1994-08-16
KR0125602B1 (ko) 1998-07-01
EP0609892A1 (en) 1994-08-10
EP0609892B1 (en) 1997-09-03
CA2115000A1 (en) 1994-08-06
US5403638A (en) 1995-04-04
DE69405258T2 (de) 1998-01-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3072495B2 (ja) 植毛部材
US4563392A (en) Coated extended chain polyolefin fiber
US4543286A (en) Composite containing coated extended chain polyolefin fibers
US5082899A (en) Maleic anhydride-grafted polyolefin fibers
CN1703546B (zh) 用于制造单丝状产品的方法以及单丝状产品及其用途
US5126199A (en) Maleic anhydride-grafted polyolefin fibers
US5185199A (en) Maleic anhydride-grafted polyolefin fibers
EP0091547B1 (en) Coated extended chain polyolefin fiber
CN101360854B (zh) 锥状复丝纱线及其制造方法
CA1336114C (en) Monofilaments, fabrics thereof and related process
KR20220020285A (ko) 필라멘트 및 낚싯줄
JP5301249B2 (ja) ロープ
JP6350774B1 (ja) 成形品の製造方法
JPS59232135A (ja) ポリオレフイン組成物
JPWO2018092500A1 (ja) 成形品の製造方法
JP2738575B2 (ja) ポリアミドシックアンドシンヤーン
JPH05209311A (ja) ポリプロピレン系繊維
JPH042814A (ja) 高収縮性ポリアミドマルチフィラメント糸、及びその製造方法
KR100225738B1 (ko) 고수축성 폴리아미드섬유의 제조방법
JP2003239137A (ja) 複合繊維
JP3784706B2 (ja) 多芯複合繊維
JP3728498B2 (ja) 複合繊維
KR900000141B1 (ko) 2성분 복합사의 제조방법
JPH03279418A (ja) ゴム補強用複合繊維
JPH07278964A (ja) 吸湿性に優れた3重芯鞘型複合繊維

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080602

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090602

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100602

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110602

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120602

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130602

Year of fee payment: 13

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130602

Year of fee payment: 13