JP3072414U

JP3072414U - 履物

Info

Publication number: JP3072414U
Application number: JP2000002313U
Authority: JP
Inventors: 川力早
Original assignee: 日本ヘルスシューズ株式会社
Priority date: 2000-04-11
Filing date: 2000-04-11
Publication date: 2000-10-20
Anticipated expiration: 2006-04-11

Abstract

(57)【要約】【課題】本考案は、伸縮自在な履き口を有する履物を提
供することを目的としている。【解決手段】履物１は、底２、中底３、甲皮４からなる
履物１であって、甲皮４は履き口４ａに位置する足を除
き前記足の甲から踵に亙る部分を覆うものであり、履き
口４ａに向かう甲皮４にスリットＳ₁ （又は、Ｓ₂ ）を
設け、このスリットＳ₁ （又は、Ｓ₂ ）を弾性部材５
（又は、６）で塞ぎ、履き口４ａは履く足の大きさに追
随して変形するものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】本考案は、履物に係り、特に、履き口を伸縮自在に形成して脱着を容易にすると共に、履き心地の良好な履物に関する。

【０００２】

【従来の技術】

履き口を伸縮自在に形成して脱着を容易にした履物として、例えば、弾性部材を履き口全体に亙って設けた履物がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、甲皮を伸縮しない天然皮革、人工皮革、合成皮革等で形成した履物にあっては、履き口がそれ程伸縮しないため、履き口が足のサイズに合致したとしても、脱着が容易でないという問題点があった。また、履き口が足のサイズに合致していない場合、特に、足の長さが短く、細身の足などの場合には、足の踵が歩行の際に足の踵部分の動きに靴の踵がついてこないなどの履き心地を損ね、なお特に、ユニフォ−ムの一つとして、複数の人が、同じデザインの靴を履かなければならないような勤務靴にあっては、サイズが少々合わない靴を履かなければならない人にとって、運動機能を損ねるという問題点があった。本考案は、上記問題点を除去するようにした履物を提供することを目的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、請求項１記載の履物は、底、中底、甲皮からなる履物であって、前記甲皮は履き口に位置する足を除き前記足の甲から踵に亙る部分を覆うものであり、前記履き口に向かう前記甲皮にスリットを設け、このスリットを弾性部材で塞ぎ、前記履き口は履く足の大きさに追随して変形するものである。

【０００５】また、請求項２記載の履物は、底、中底、甲皮からなる履物であって、前記甲皮は履き口に位置する足を除き前記足の甲から踵に亙る部分を覆うものであり、前記甲皮は表部材と裏部材とよりなり、履き口に向かう前記表部材及び前記裏部材に間隔を有して複数のスリットを設け、この複数の前記スリットを有する部分を弾性部材で塞ぐと共に、前記弾性部材は前記表部材と前記裏部材との間に介在し、縫製により前記表部材及び前記裏部材に一体化されている。

【０００６】また、請求項３記載の履物は、底、中底、甲皮からなる履物であって、前記甲皮は履き口に位置する足を除き前記足の甲から踵に亙る部分を覆うものであり、前記履き口に向かう前記甲皮に間隔を有して複数の第１のスリットを設け、前記甲皮の前記第１のスリットを第１の弾性部材で塞ぎ、前記履き口に向かう前記甲皮に間隔を有して複数の第２のスリットを設け、前記甲皮の前記第２のスリットを第２の弾性部材で塞ぎ、前記第１のスリットと前記第２のスリットとは対向して設けられている。

【０００７】また、請求項４記載の履物は、請求項１〜３記載の履物において、甲皮は伸縮しにくい天然皮革、人工皮革、合成皮革の内の何れか一つである。

【０００８】また、請求項５記載の履物は、請求項１〜３記載の履物において、足の甲を跨ぐように、甲皮に接続された伸縮自在な甲バンドと、この甲バンドの伸縮の度合いを調整する調整部材とを備えている。

【０００９】また、請求項６記載の履物は、請求項１〜３記載の履物において、足の甲を跨ぐように、甲皮に接続された伸縮自在な甲バンドと、この甲バンドの伸縮の度合いを調整する調整部材とを備え、この調整部材は二本の紐からなり、この二本の紐の内一方の紐は、前記甲バンドの一方側の端部に近い側に、前記二本の紐の内他方の紐は、前記甲バンドの他方側の端部に近い側にそれぞれ接続されている。

【００１０】また、請求項７記載の履物は、請求項１〜３記載の履物において、足の甲を跨ぐように、甲皮に接続された伸縮自在な甲バンドと、この甲バンドの伸縮の度合いを調整する調整部材とを備え、この調整部材は二本の紐からなり、この二本の紐の内一方の紐は、前記甲バンドの一方側の端部に近い側の前記甲皮に、前記二本の紐の内他方の紐は、前記甲バンドの他方側の端部に近い側の前記甲皮にそれぞれ接続されている。

【００１１】

【実施例】

本考案の一実施例の履物を図面を参照して説明する。１は底２、中底３、甲皮４からなる履物である（図１及び図３参照）。甲皮４は伸縮しにくい天然皮革、人工皮革、合成皮革の内の何れか一つからなり、履き口４ａに位置する足を除き足の甲から踵に亙る部分を覆っている。

【００１２】また、履き口４ａに向かう甲皮４には、間隔を有して複数の第１のスリットＳ₁ 、Ｓ₁ 、Ｓ₁ が設けられている（図２参照）。この甲皮４の複数の第１のスリットＳ₁ 、Ｓ₁ 、Ｓ₁ を有する部分は、第１の弾性部材（弾性部材）５で塞がれている。なお、甲皮４は表部材41と裏部材42とよりなっており、上述の第１のスリットＳ₁ 、Ｓ₁ 、Ｓ₁ は、ニ部材（表部材41、裏部材42）の同じ位置に設けられている。第１の弾性部材（弾性部材）５は表部材41と裏部材42との間に介在し、縫製により表部材41及び裏部材42に一体化されている。

【００１３】また、履き口４ａに向かう甲皮４には、第１のスリットＳ₁ に対向して第２のスリットＳ₂ が設けられている。この第２のスリットＳ₂ は、上述の第１のスリットＳ₁ と同様に、第２のスリットＳ₂ が履き口４ａに向かう甲皮４に間隔を有して複数設けられている。この複数の第２のスリットＳ₂ 、Ｓ₂ 、Ｓ₂ を有する部分は、第２の弾性部材（弾性部材）６で塞がれている。なお、上述したように、甲皮４は表部材41と裏部材42とよりなっており、第２のスリットＳ₂ 、Ｓ₂ 、Ｓ₂ は、ニ部材（表部材41、裏部材42）の同じ位置に設けられている。

【００１４】また、７は足の甲を跨ぐように、甲皮４に接続された伸縮自在な甲バンドで、甲バンド７には、交互にスリットＳ₃ 、Ｓ₄ が切られ、このスリットＳ₃ 、Ｓ ₄ は甲バンド７の裏面に設けられた第３の弾性部材（弾性部材）73で塞ぎ、甲バンド７に伸縮自在性を持たせている（図１、図６及び図７参照）。

【００１５】この伸縮自在な甲バンド７は、その伸縮の度合いを調整する調整部材８により調整されるようになっている。この調整部材８は、例えば、二本の紐81、82からなり、この二本の紐81、82 の内一方の紐81は、甲バンド７の一方側の端部71に近い側に、二本の紐の内他方の紐82は、甲バンド７の他方側の端部72に近い側にそれぞれ接続されている。このように甲バンド７の伸縮性の度合いを調整部材８により調整（締め付け具合を調整）しているのは、履く人の足の個人差（例えば、甲の高低差）に応じるためである。

【００１６】紐81は甲バンド７の一方側の端部71に近い側に、紐82は甲バンド７の他方側の端部72に近い側にそれぞれ接続したが、本考案にあってはこれに限らず、例えば、二本の紐81、82の内一方の紐81は、甲バンド７の一方側の端部71に近い側の甲皮４に、二本の紐の内他方の紐82は、甲バンド７の他方側の端部72に近い側の甲皮４にそれぞれ接続しても良い。

【００１７】従って、甲皮４が伸縮自在な素地で形成されていなくても、履き口４ａに向かう甲皮４にスリットＳ₁ （又は、Ｓ₂ ）を設け、このスリットＳ₁ （又は、Ｓ ₂ ）を有する部分を弾性部５（又は、６）で塞いでいるため、履き口４ａは履く足の大きさに追随して変形するため（図４及び図５参照）、履き易いと共に、それ程見映えを損なうこともない。なお、特に、弾性部材５（又は、６）は表部材41と裏部材42との間に介在し、縫製により表部材41及び裏部材42に一体化されているため、伸縮自在な履き口４ａを有する履物１を容易に製造することができる。更に、履き口４ａに向かう甲皮４にスリットが一か所に集中しないように、第１のスリットＳ₁ 、第２のスリットＳ₂ と分散させ、かつ、第１のスリットＳ ₁ と第２のスリットＳ₂ とを対向して設けたため、履き口４ａにより大きな伸縮性と均一性を持たせると共に、デザイン性をも加味した履物をも得ることができる。また、履き口４ａに伸縮自在性を設けると共に、伸縮自在な甲バンド７と、この甲バンド７の伸縮性の度合いを調整する調整部材８とを併せ持たせることにより、いろいろなサイズの足にも対応する装着性と、運動機能性を損なわない長所を有する。

【００１８】

【考案の効果】

請求項１記載の履物によれば、甲皮が伸縮自在な素地で形成されていなくても、履き口に向かう甲皮にスリットを設け、このスリットを有する部分を弾性部材で塞いでいるため、履き口は履く足の大きさに追随して変形するため、履き易いと共に、それ程見映えを損なうこともない。

【００１９】請求項２記載の履物によれば、甲皮が伸縮自在な素地で形成されていなくても、履き口に向かう甲皮に間隔を有して複数のスリットを設け、甲皮の複数のスリットを有する部分を弾性部材で塞いでいるため、履き口は履く足の大きさに追随して変形するため、履き易いと共に、それ程見映えを損なうこともない。また、弾性部材は表部材と裏部材との間に介在し、縫製により表部材及び裏部材に一体化されているため、伸縮自在な履き口を有する履物を容易に製造することができる。

【００２０】請求項３記載の履物によれば、甲皮が伸縮自在な素地で形成されていなくても、履き口に向かう甲皮に間隔を有して複数のスリットを設け、スリットを弾性部材でスリットを塞いでいるため、履き口は履く足の大きさに追随して変形するため、履き易いと共に、それ程見映えを損なうこともない。また、履き口に向かう甲皮にスリットが一か所に集中しないように、第１のスリット、第２のスリットと分散させ、かつ、第１のスリットと第２のスリットとを対向して設けたため、履き口により大きな伸縮性と均一性を持たせると共に、デザイン性をも加味した履物をも得ることができる。

【００２１】請求項５〜７記載の履物によれば、履き口に伸縮自在性を設けると共に、伸縮自在な甲バンドと、この甲バンドの伸縮性の度合いを調整する調整部材とを併せ持っているため、いろいろなサイズの足にも対応する装着性と、運動機能性を損なわない長所を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本考案の一実施例の履物の概略的斜視
図である。

【図２】図２は、図１の一部を拡大して示す概略的一部
拡大斜視図である。

【図３】図３は、図２のＸーＸ線による概略的断面図で
ある。

【図４】図４は、図１の第１の弾性部材（弾性部材）が
伸びていない状態を示す概略的側面図である。

【図５】図５は、図１の第１の弾性部材（弾性部材）が
伸びた状態を示す概略的側面図である。

【図６】図６は、図１の紐を解いた状態の概略的一部平
面図である。

【図７】図７は、図６のＹーＹ線による概略的断面図で
ある。

【符号の説明】

１履物２底３中底４甲皮５弾性部材（第１の弾性部材）６弾性部材（第２の弾性部材）Ｓ₁ スリット（第１のスリット）Ｓ₂ スリット（第２のスリット）

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】底、中底、甲皮からなる履物であって、前
記甲皮は履き口に位置する足を除き前記足の甲から踵に
亙る部分を覆うものであり、前記履き口に向かう前記甲皮にスリットを設け、このス
リットを弾性部材で塞ぎ、前記履き口は履く足の大きさ
に追随して変形することを特徴とする履物。
【請求項２】底、中底、甲皮からなる履物であって、前
記甲皮は履き口に位置する足を除き前記足の甲から踵に
亙る部分を覆うものであり、前記甲皮は表部材と裏部材とよりなり、履き口に向かう
前記表部材及び前記裏部材に間隔を有して複数のスリッ
トを設け、この複数の前記スリットを有する部分を弾性
部材で塞ぐと共に、前記弾性部材は前記表部材と前記裏
部材との間に介在し、縫製により前記表部材及び前記裏
部材に一体化されていることを特徴とする履物。
【請求項３】底、中底、甲皮からなる履物であって、前
記甲皮は履き口に位置する足を除き前記足の甲から踵に
亙る部分を覆うものであり、前記履き口に向かう前記甲皮に間隔を有して複数の第１
のスリットを設け、前記甲皮の前記第１のスリットを第
１の弾性部材で塞ぎ、前記履き口に向かう前記甲皮に間隔を有して複数の第２
のスリットを設け、前記甲皮の前記第２のスリットを第
２の弾性部材で塞ぎ、前記第１のスリットと前記第２のスリットとは対向して
設けられていることを特徴とする履物。
【請求項４】甲皮は伸縮しにくい天然皮革、人工皮革、
合成皮革の内の何れか一つであることを特徴とする請求
項１〜３記載の履物。
【請求項５】足の甲を跨ぐように、甲皮に接続された伸
縮自在な甲バンドと、この甲バンドの伸縮の度合いを調整する調整部材とを備
えていることを特徴とする請求項１〜３記載の履物。
【請求項６】足の甲を跨ぐように、甲皮に接続された伸
縮自在な甲バンドと、この甲バンドの伸縮の度合いを調整する調整部材とを備
え、この調整部材は二本の紐からなり、この二本の紐の内一
方の紐は、前記甲バンドの一方側の端部に近い側に、前
記二本の紐の内他方の紐は、前記甲バンドの他方側の端
部に近い側にそれぞれ接続されていることを特徴とする
請求項１〜３記載の履物。
【請求項７】足の甲を跨ぐように、甲皮に接続された伸
縮自在な甲バンドと、この甲バンドの伸縮の度合いを調整する調整部材とを備
え、この調整部材は二本の紐からなり、この二本の紐の内一
方の紐は、前記甲バンドの一方側の端部に近い側の前記
甲皮に、前記二本の紐の内他方の紐は、前記甲バンドの
他方側の端部に近い側の前記甲皮にそれぞれ接続されて
いることを特徴とする請求項１〜３記載の履物。