JP3072366B2 - 多刃研削工具の製造方法 - Google Patents

多刃研削工具の製造方法

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JP3072366B2
JP3072366B2 JP9306915A JP30691597A JP3072366B2 JP 3072366 B2 JP3072366 B2 JP 3072366B2 JP 9306915 A JP9306915 A JP 9306915A JP 30691597 A JP30691597 A JP 30691597A JP 3072366 B2 JP3072366 B2 JP 3072366B2
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abrasive
grinding
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grinding tool
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千里 堤
光郎 服部
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工業技術院長
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、超精密加工に用
いる多刃研削工具の製造方法に関し、詳しくは延性モー
ド研削に用いる多刃研削工具の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】脆性材料の超精密加工法として延性モー
ド研削が知られており、この延性モード研削を実施する
ためには、砥粒切り込み深さhmをワークの延性脆性遷
移切取り厚さdcより小さくする必要がある(hm<d
c)。即ち、工具であるダイヤモンド砥石の砥粒切れ刃
高さを高精度に揃えておく必要がある。尚、例えばセラ
ミックス材料におけるdc値は100nm程度である。
そこで、従来は、延性モード研削に使用可能な研削砥石
を得るために、ツルーイング用カップ型メタルボンドダ
イヤモンド砥石(#200)でインフィード研削する加
工型ツルーイングにより元になる砥石の外周揺れをサブ
ミクロンオーダーに低減し、次いで電解ドレッシングに
より砥粒の結合剤を除去して砥粒切れ刃を突出させ、更
に鋳鉄定盤と砥粒とを相対摺動させることにより砥粒先
端を摩耗させる研磨型ツルーイングによって砥粒切れ刃
高さを揃えていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来法のように砥石を回転させて砥粒を加工するとき
には各砥粒の切れ刃高さを揃えることはできるが、砥粒
逃げ面がなくなってしまい砥粒とワークとの接触面積が
大きくなる。一方、砥石を固定して砥粒を加工すれば、
砥粒に逃げ面を形成でき、砥粒とワークとの接触面積を
小さくすることができるが、加工が困難である。また、
従来法で加工した砥石軸法線上の各砥粒には、ワークと
先に接触する砥粒稜線aと、後から接触する砥粒稜線b
とが形成され、ワークと稜線とが2点で接触している。
一方、砥粒の切刃高さを揃えるためには、事前に砥粒切
刃高さを測定する必要があり、この測定時に、砥石円周
上の互に近接した位置に、上記したa,b2つの稜線に
よる砥粒切刃高さのピークがあると、a,bどちらが高
いか判別できなくなる。そして、aを加工して切刃高さ
を揃えた場合に、bの高さがaの高さよりも低い場合に
は問題を生じないが、bの高さがaの高さよりも高い場
合には砥粒切刃高さが不揃いになってしまう。従って、
従来法で製作した砥石を使用して延性モード研削を行う
には、過大な法線抵抗に対処する高剛性の工作機械を必
要とする。また、従来の砥石による研削加工では、充分
な形状精度を得られていないのが現状である。本発明は
上記に鑑み提案されたもので、一般工作機械で延性モー
ド研削を実現するため、砥粒の切刃高さが揃うと共に砥
粒先端に逃げ面を備えた切削抵抗の少ない研削砥石を提
供することを目的とする多刃研削工具の製造方法であ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載した発明は、脆性材料を延性モード
研削によって精密加工するための多刃研削工具の製造方
法であって、結晶方向の揃った柱状砥粒を、砥石回転軸
を中心に放射状に配置すると共に、砥粒の中心軸を砥石
軸法線から前方へ平行に少しずらし、その状態で切れ刃
高さを揃えることにより、砥粒と加工物が2箇所で接触
しないようにして砥粒先端に逃げ面を形成するようにし
たことを特徴とする多刃研削工具の製造方法である。ま
た、請求項2に記載した発明は、上記に加えて、固定し
た砥石の各砥粒の先端面を、砥石軸法線から少し傾いた
回転中心軸を有する砥粒逃げ面加工用回転工具によって
加工する請求項1記載の多刃研削工具の製造方法であ
る。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面を用いて説明すると、図1は本発明の概念図であり、
図2は本発明によって製造した多刃研削工具によるワー
クの研削状態の説明図である。
【0006】本発明に係る多刃研削工具1では、砥粒2
の切刃稜線21を砥石軸3、即ち多刃研削工具1の回転
中心軸と平行にするため、幾何学的精度の良好な結晶方
向の揃った柱状ダイヤモンド砥粒20を放射状に配置す
る。そして、本発明では、砥粒逃げ面22とワークWと
が2箇所で接触しないため、及び砥石軸3に加わる捻り
の力を低減するために、砥粒中心軸4を砥石軸法線5か
ら回転前方へ平行に少しずらして上記ダイヤモンド砥粒
20を配置する。
【0007】次に、延性モード研削を実施する砥粒切り
込み深さhmが延性脆性遷移切取り厚さdcより小さな
値で均一になるように砥粒切刃高さHを揃える。即ち、
砥粒2の先端面を後述する砥粒逃げ面加工用回転工具6
等適宜な手段によって加工する。このとき、本発明で
は、砥石である多刃研削工具1を固定しておき、加工用
工具を移動させることにより個々の砥粒2…に対して加
工を加え、この加工量を調節することによって砥粒切刃
高さHを均一にする。
【0008】砥粒逃げ面加工用回転工具6は、例えば図
3の略図に示すように、円盤形の加工工具であって、固
定した多刃研削工具1の各砥粒2…の先端に各々逃げ面
22を形成加工するものである。上記回転工具6は、鉄
等を素材としており摺動摩耗によって砥粒2を加工す
る。
【0009】上記逃げ面22の加工に際して、砥粒逃げ
面加工用回転工具6の回転中心軸を、多刃研削工具1の
軸法線から少し傾けることで、μmオーダーの工具移動
量でもnmオーダーの砥粒逃げ面22の工具切り込みが
可能になる。
【0010】尚、図3では、逃げ面22に傾斜を設けて
いるが、図1及び図2に示すように逃げ面22を平行に
加工するすることもできる。逃げ面22が平行であって
も、砥粒2とワークWとは一点で接触し、法線研削抵抗
は増加しない。また、図3では、結合剤7を除去する前
に砥粒2を加工しているが、結合剤7を除去してから砥
粒2を加工してもよい。
【0011】以上本発明を図示した実施の形態について
説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定される
ものではなく、特許請求の範囲に記載した構成を変更し
ない限り適宜に実施できる。
【0012】
【発明の効果】以上要するに本発明は、結晶方向の揃っ
た砥粒を、砥石軸を中心に放射状に配置すると共に、砥
粒の中心軸を砥石軸法線から少しずらすことにより、砥
粒と加工物が2箇所で接触しないようにして砥粒先端に
逃げ面を形成するようにした多刃研削工具の製造方法で
あり、本発明法によって製造された多刃研削工具は、各
砥粒が逃げ面を備えていると共に各砥粒の切刃高さが揃
っている。従って、法線研削抵抗が小さいため、剛性の
高くない安価な一般工作機械であっても、延性モード研
削が可能になる。また、剛性の高い工作機械を用いれ
ば、より深い砥石切り込みが可能になって、より一層の
高能率加工が可能になる。更に、過大な法線研削抵抗が
抑制されるので、発熱の抑制、加工変質の抑制、加工物
の形状精度の向上等、様々な作用効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る多刃研削工具の概念図である。
【図2】本発明で製造した多刃研削工具によるワークの
研削状態の説明図である。
【図3】砥粒逃げ面加工用回転工具の概略斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 多刃研削工具 2 砥粒 3 砥石軸 4 砥粒中心軸 5 砥石軸法線 6 逃げ面加工用回転工具 7 結合剤 21 切刃稜線 22 逃げ面
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−99412(JP,A) 特開 平9−183061(JP,A) 特開 平7−195259(JP,A) 特開 平7−156047(JP,A) 実開 昭62−174862(JP,U) 実開 昭58−188163(JP,U) 実開 平2−117826(JP,U) 実公 昭58−52031(JP,Y2) 特表 平7−505579(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B24D 5/06 B24D 3/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脆性材料を延性モード研削によって精密
    加工するための多刃研削工具の製造方法であって、 結晶方向の揃った柱状砥粒を、砥石回転軸を中心に放射
    状に配置すると共に、砥粒の中心軸を砥石軸法線から
    方へ平行に少しずらし、その状態で切れ刃高さを揃える
    ことにより、砥粒と加工物が2箇所で接触しないように
    して砥粒先端に逃げ面を形成するようにしたことを特徴
    とする多刃研削工具の製造方法。
  2. 【請求項2】 固定した砥石の各砥粒の先端面を、砥石
    軸法線から少し傾いた回転中心軸を有する砥粒逃げ面加
    工用回転工具によって加工する請求項1記載の多刃研削
    工具の製造方法。
JP9306915A 1997-11-10 1997-11-10 多刃研削工具の製造方法 Expired - Lifetime JP3072366B2 (ja)

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JPH11138446A JPH11138446A (ja) 1999-05-25
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WO2000007772A2 (de) * 1998-08-07 2000-02-17 Taghi Tawakoli Werkzeug zur materialbearbeitung
JP5520690B2 (ja) * 2010-05-21 2014-06-11 本田技研工業株式会社 砥石の製造方法及び砥粒位置決め治具
WO2011145698A1 (ja) 2010-05-21 2011-11-24 本田技研工業株式会社 砥石、砥石の製造方法、中ぐり工具、砥粒位置決め治具、及び、逃げ面成形方法

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