JP3071878U - 失禁処理手段を有する下穿き - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 例えば吸湿性あるティッシュペーパーの如き
吸湿材を外部から取り出し、収納自在とするポケット構
造を形成し、漏れた尿を吸収した吸湿材を簡単に着脱・
交換できるようにし、失禁による汚れ、周囲への失禁臭
の漏れ等を未然に防止でき、局部の清潔性を維持すると
共に安価で、取り扱いも簡単にする。 【解決手段】 下穿き本体１の局所位置に失禁処理手段
２を設け、この失禁処理手段２は、下穿き本体１の前面
とほぼ連続するようにして非透水性素材から成る外面部
３と、この外面部１におけるいずれかの縁辺で下穿き本
体１外に開放されている交換口４と、下穿き本体１の前
面における裏側である背部に配した透水性ある内面部５
とを備えて形成する。交換口４は、下穿き本体１の外面
で上方に開口形成してあり、使用者の身体に着用させた
ままで、失禁処理手段２外側で吸湿材Ｐを着脱・交換す
るようにする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は例えば泌尿器系疾患の手術後であったり、泌尿器系筋肉の衰弱であ ったり等によって生じる尿失禁があった場合に、これを簡単に処理でき、局部を 常時清潔に維持できるようにしたパンツ、パンティー・ショーツ等の失禁処理手 段を有する下穿きに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来から例えば男性であれば、前立腺等における各種疾患を治療するために外 科的手術が実施されることがあり、この手術後では周辺の筋肉による筋力が衰え ているから、身体のちょっとした仕草例えばくしゃみ・咳等で、また僅かな次動 作に移行するとき等で思わず尿を漏らすことがある。また高齢者特に高齢女性で あれば、泌尿器系周辺の筋肉の老化その他によって筋力が衰えることに起因して 、尿道口を十分に閉じた状態としておけず、そのために同様に尿を漏らしてしま うことがある。

【０００３】 そのためパンツ、ショーツ等の下穿きを汚損させてしまうことでそれが気がか りとなったり、またその失禁臭によって周囲への気兼ねが生じたりして、それが 例えば外出先で起こり得ることを考えて外出を控えたり、人と会うことを回避す るようになったりし、何事にも消極的になりがちになるものであった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

こうした点を解消すべく、女性であれば従来から一般的に使用されている生理 用パットによって対処可能であっても、男性であれば尿取り用の専用下穿きを着 用するか、女性が使用する生理用パットをあてがうかしなければならなかった。 しかしながら男性が生理用パットを使用するには少なからずの心理的な抵抗があ るばかりでなく、漏れがある度に交換するとしてもその作業は極めて面倒であり 、その面倒さのために多少の汚れは無視してもそのまま使用を継続せざるを得ず 、結果として不潔なものともなった。

【０００５】 そこでこの考案は叙上のような従来存した諸事情に鑑み案出されたもので、例 えば吸湿性あるティッシュペーパーの如き吸湿材を外部から取り出し、収納自在 とするポケット部を該当する下穿きの局所に設けておき、その吸湿材の着脱によ って漏れた尿を吸収した吸湿材を簡単に交換できるものとして、失禁による汚れ 、周囲への失禁臭の漏れ等を未然に防止でき、局部の清潔性を維持すると共に安 価で、取り扱いも極めて簡単であるものとし、ひいては汚損、失禁臭等を懸念す ることなく積極的な身体活動をも助長できるようにした失禁処理手段を有する下 穿きを提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上述した課題を解決するため、この考案にあっては、下穿き本体１の局所位置 に失禁処理手段２を設け、この失禁処理手段２は、下穿き本体１の前面とほぼ連 続するようにして非透水性素材から成る外面部３と、この外面部１におけるいず れかの縁辺で下穿き本体１外に開放されている交換口４と、下穿き本体１の前面 における裏側である背部に配した透水性ある内面部５とを備えたものであり、交 換口４は、下穿き本体１の外面で上方に開口形成することができる。

【０００７】 以上のように構成されたこの考案に係る失禁処理手段を有する下穿きにあって 、下穿き本体１の内外に位置する内面部５、外面部３、及び下穿き本体１外に開 放の交換口４から成る失禁処理手段２はポケット構造となって、収納保持させた 例えばティッシュペーパーの如き吸湿材Ｐによって、失禁、漏れた尿等を吸収さ せ、外部に漏出させない。

【０００８】 下穿き本体１外で上方に開放されている交換口４は、使用者の身体に着用した ままで、下穿き本体１外から吸湿材Ｐを着脱、交換自在にさせ、取り扱いを容易 にさせる。

【０００９】

【考案の実施の形態】

以下図面を参照してこの考案の一実施の形態を説明すると、図において示され る符号１は例えば男性用であればブリーフ型、トランクス型等とし、女性用であ ればパンティー型、ショーツ型等の所定の構造・形状等に構成されている下穿き 本体であり、この下穿き本体１における局所すなわち股間部、前面下部等の着用 時における尿道口を覆うようなその位置で、必要があれば股間部を跨ぐ前後面に 渡って失禁処理手段２が設けられている。なおこの下穿き本体１自体の素材は人 体の皮膚に対しての柔軟性がある例えば綿によって形成され、場合によっては抗 菌・消臭処理が施される。

【００１０】 失禁処理手段２は、下穿き本体１の前面とほぼ連続するようにして非透水性素 材から成る外面部３と、この外面部１におけるいずれかの縁辺で下穿き本体１外 に開放されている交換口４と、下穿き本体１の前面における裏側である背部に配 した透水性ある内面部５とを備え、いわば下穿き本体１外側で交換口４が開放さ れているポケット構造のものとしてある。外面部３，内面部５は下穿き本体１の 内外で二重に配置されたものとなっていて、その間隙内に例えばティッシュペー パー・トイレットペーパーの如き吸湿材Ｐが挿入、収納されるようにしてある。 また交換口４は、下穿き本体１の外部で開放されていて、図示のように外面部３ の上縁辺に位置されるも、必要があれば左右のいずれかの縁辺に位置されるも差 し支えないものであり、ただ上縁辺に位置していることで吸湿材Ｐの交換に際す る吸湿材Ｐの出し入れを容易にさせる利点が得られる。

【００１１】 外面部３自体は非透水性の素材、例えば表面は下穿き本体１の素材である例え ば綿その他の皮膚に対する肌合いが柔軟な素材と同様な風合いを有するものとし 、その裏面に防水処理が施されることで、あるいは生地素材自体が耐水性ある例 えば柔軟なシート状のビニル生地によって非透水性が得られるように配慮する。 いずれにしても内面部５との間で収納支持する吸湿材Ｐが吸収した尿等を外部に 滲出させないものとなっていれば足りる。

【００１２】 内面部５は失禁、排出される尿等を吸湿材Ｐに吸収させるように透水性ある生 地好ましくは柔軟性ある素材例えばナイロン繊維製素材等によって形成され、例 えば図示のようにメッシュ・ネット生地によって形成されている。その網目大き さは、外面部３との間で収納支持する吸湿材Ｐに対して尿を透過させて吸収作用 は阻害しないものの、収納支持した吸湿材Ｐをその網目空隙から外部である下穿 き本体１の内側に対する突出を阻止するようにはなっている。

【００１３】 次にこれの使用の一例を説明すると、通常の用法に従い身体腰部に直接に装着 するのであり、この装着に際し失禁処理手段２における交換口４から例えば適数 枚で折り畳んだティッシュペーパーの如き吸湿材Ｐを挿入し、内面部５を通じて 局所にあてがうようにする。日常生活の各種の身体動作に伴い失禁が生じた場合 に、その漏れた尿は内面部５を経て内部の吸湿材Ｐに吸収され、尿を吸収した吸 湿材Ｐは例えば排尿時においてトイレ内で取り出し廃棄し、また清潔な新規の吸 湿材Ｐと交換すれば足り、下穿き本体１自体はそのまま使用するのである。

【００１４】

【考案の効果】

この考案は以上のように構成されているために、そのまま着用していることで 漏れた尿を吸収した吸湿材Ｐを簡単に交換できるものとなり、失禁による汚れ、 周囲への失禁臭の漏れ等を未然に防止でき、局部の清潔性を維持すると共に安価 で、取り扱いも極めて簡単なものとなり、ひいては汚損、失禁臭等を懸念するこ となく積極的な身体活動をも助長できるようにもなる。

【００１５】 すなわちこれはこの考案において、下穿き本体１の局所位置に、下穿き本体１ の表面に連続する外面部３、この外面部１のいずれかの縁辺で下穿き本体１外に 開放されている交換口４、下穿き本体１の内側で配した透水性ある内面部５を備 えた失禁処理手段２を設けたからであり、これによって、汚れ、失禁臭等の防止 、局部の清潔性の維持、取り扱いの容易・簡易性等を図ることができる。

【００１６】 また失禁処理手段２における外面部３は下穿き本体１の表面に連続させて形成 してあることで、その外観上では従来からの下穿きの外観とほとんど変わること なく、体裁上も良好であり、しかもこの外面部３自体は非透水性素材によって形 成してあるから、吸湿材Ｐによって吸収された尿等が下穿き本体１外に漏れるこ とはない。

【００１７】 更に吸湿材Ｐとして例えばティッシュペーパー・トイレットペーパーの如き一 般的用紙を使用可能としてあるから、失禁処理のための特別な処理具の必要もな く、便利でもあると共に、失禁処理手段２の内面部５は透水性ある素材によって 形成されているから、失禁、漏れた尿等を吸湿材Ｐ内に確実に吸収させるよう案 内させ、また吸湿材Ｐを確実に収納支持させておくことができる。

【００１８】 そればかりでなく失禁処理手段２における交換口４は下穿き本体１外側で上方 に開口形成してあるから、下穿き本体１を着用したままでも内部に収納あるいは 取り出す吸湿材Ｐの着脱を極めて簡単に行うことができ、取り扱いも極めて容易 である。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施の形態を示す使用状態の分解
斜視図である。

【図２】同じく断面図である。

【図３】同じく失禁処理手段を下穿き本体内方から見た
背断面図である。

【符号の説明】

Ｐ…吸湿材 １…下穿き本体 ２…失禁処理手
段 ３…外面部 ４…交換口 ５…内面部

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 下穿き本体の局所位置に失禁処理手段を
   設け、この失禁処理手段は、下穿き本体の前面とほぼ連
   続するようにして非透水性素材から成る外面部と、この
   外面部におけるいずれかの縁辺で下穿き本体外に開放さ
   れている交換口と、下穿き本体の前面における裏側であ
   る背部に配した透水性ある内面部とを備えたことを特徴
   とする失禁処理手段を有する下穿き。
2. 【請求項２】 交換口は、下穿き本体の外面で上方に開
   口形成してある請求項１記載の失禁処理手段を有する下
   穿き。
3. 【請求項３】 下穿き本体の局所位置に失禁処理手段を
   設け、この失禁処理手段は、下穿き本体の前面とほぼ連
   続するようにして非透水性素材から成る外面部と、この
   外面部におけるいずれかの縁辺で下穿き本体外に開放さ
   れている交換口と、下穿き本体の前面における裏側であ
   る背部に配した透水性ある内面部とを備え、交換口は、
   下穿き本体の外面で上方に開口形成してあることを特徴
   とする失禁処理手段を有する下穿き。