JP3071395B2 - 信号ケーブル用サージ阻止トランスおよびこれを用いた信号ケーブル接続構造 - Google Patents

信号ケーブル用サージ阻止トランスおよびこれを用いた信号ケーブル接続構造

Info

Publication number
JP3071395B2
JP3071395B2 JP8321719A JP32171996A JP3071395B2 JP 3071395 B2 JP3071395 B2 JP 3071395B2 JP 8321719 A JP8321719 A JP 8321719A JP 32171996 A JP32171996 A JP 32171996A JP 3071395 B2 JP3071395 B2 JP 3071395B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
surge
transformer
signal cable
voltage
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP8321719A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09232145A (ja
Inventor
孝吉 実原
美則 酒井
桂岳 岡部
弘美 川口
進 海老原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Electronics Services Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Electronics Services Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Electronics Services Co Ltd filed Critical Hitachi Electronics Services Co Ltd
Priority to JP8321719A priority Critical patent/JP3071395B2/ja
Publication of JPH09232145A publication Critical patent/JPH09232145A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3071395B2 publication Critical patent/JP3071395B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Emergency Protection Circuit Devices (AREA)
  • Small-Scale Networks (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、データ通信を行う
装置の信号ケーブルとの接続を行う接栓部に後付けで取
り付けることにより、信号ケーブルから侵入するサージ
およびノイズの侵入を低減することができる信号ケーブ
ル用サージ阻止トランスに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、通信端末装置やLAN(ローカル
エリアネットワーク)等のデータ通信を行う装置におい
て、信号ケーブルからサージの侵入が考えられる場合
(例えば、屋外架空配線)には、サージアブソーバと接
地により、サージを大地にバイパスする方法がとられて
いる。
【0003】その対策方法の一つとしては、図3に示す
ようなものがある。図3では信号ケーブル(データ通信
線)103に誘導されたサージ(またはコモンモードノ
イズ)が端末装置102の外付けサージアブソーバ10
4に加わると仮定した場合、サージアブソーバは、サー
ジ(またはコモンモードノイズ)電圧がその動作開始電
圧(アレスタの場合、直流放電開始電圧、バリスタの場
合、バリスタ電圧)より大きいと動作し、サージ(また
はコモンモードノイズ)電流を接地へ放流することで低
減し、後段のパルストランスおよび半導体素子の被害を
防止している。このサージアブソーバ104がサージ
(またはコモンモードノイズ)を低減するレベルは、ほ
ぼ動作開始電圧により決まり、この電圧を端末装置10
2内のパルストランス105および半導体素子のサージ
耐力より低い値に決めることで対策している。
【0004】また、信号ケーブルの外部被覆が破れ、地
絡(接地と接触)したときに見られるように、大地を介
して閉回路(グランドループ)が形成され、信号ケーブ
ルからのノイズの侵入が考えられる装置には、信号ケー
ブルの張り替えを行っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の信号ケーブルについては、つぎのようなサージおよ
びノイズに関する問題があった。
【0006】すなわち、サージに関しては、上記の方法
では、サージアブソーバの動作開始電圧が低くなりすぎ
てしまい、電力線の漏電によってサージアブソーバは簡
単に焼損してしまう問題を抱えていた。そこで、サージ
アブソーバが焼損しないようにするために動作開始電圧
を電力線の漏電によって動作しない値にまで上げた場合
は、サージアブソーバが動作するに至らない、動力機器
の誘導ノイズおよび雷サージの漏洩分等の低い電圧のサ
ージであっても、図3のパルストランス105の巻線間
の絶縁を破壊し、さらに後段の半導体素子に被害を発生
させる場合があった。
【0007】一方、近年、データ伝送速度が高速化して
おり、このことは信号ケーブルの中を高い周波数成分の
信号が通っていることを意味する。この信号ケーブルに
用いられるサージアブソーバには、浮遊容量による波形
歪みを信号に与えないため、浮遊容量の小さい、気中放
電の性質を利用したガスアレスタが用いられている。例
えば、直流放電開始電圧(動作開始電圧)90Vのアレ
スタがサージを受け動作した場合でも、サージの立ち上
がり部分の90Vで動作するのではなく、実際には、ガ
スアレスタの性質である遅延特性により、90Vより遅
延した位置である数百V(例えば、1.2/50μs、
6kVの電圧サージでは約700V)位となった時点か
ら動作を開始する。そのため、ガスアレスタの後段の装
置には、数百Vのインパルスが加わることもある。最近
の半導体素子の微細加工化、高速化に伴い、このインパ
ルスに耐えられず破損する場合もあった。
【0008】次に、ノイズに関して述べる。前述のよう
に、信号ケーブルの外部被覆が破れ、地絡によりグラン
ドループが形成されるとき、ノイズ電流が信号ケーブル
に流入し、ノイズ障害が発生する。これに対する信号ケ
ーブルの張り替えによる対策は、工事が伴うため対策費
用が高くついてしまうという問題があった。
【0009】図11は、サージおよびノイズの大きさを
それらの周波数に対応して示したグラフである。図中、
111は誘導雷サージを示し、112はサージに対する
アレスタの遅延特性により残る電圧を示す。このような
電圧は半導体の破損を招来する。110はAC漏電に相
当する電圧を示す。前述のように、サージアブソーバの
動作開始電圧を低くした場合には、電力線の漏電によっ
てサージアブソーバは焼損してしまう。113は、半導
体素子の閾値を超えるコモンモードノイズを示す。
【0010】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであり、サージによる半導体素子の破壊を防止す
るとともに、通信回線の途中に挿入してもインピーダン
スの不整合の問題を生じさせないようにすることができ
る信号ケーブル用サージ阻止トランスおよびこれを用い
た信号ケーブル接続構造を提供せんとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、高透磁率のコアと、該コアに巻数比1対
1で巻き付けられた高耐圧線材製の1次巻線および2次
巻線とにより構成され、信号ケーブルと通信端末装置と
の間に配置されることを特徴とする信号ケーブル用サー
ジ阻止トランスを提供する。
【0012】高耐圧線材製の1次および2次巻線を用い
るので、サージに対する耐圧が向上し、前段に配置され
るサージアブソーバの動作開始電圧を高くしても、サー
ジによる後段の半導体素子の破壊を防止することができ
る。
【0013】また、巻数比が1対1であるため入力回路
に挿入しても、インピーダンスの不整合による悪影響を
後段の回路に及ぼさない。したがって、インピーダンス
を整合させるための回路も不要である。
【0014】前記高耐圧線材としては、例えば、導線を
ポリテトラフルオロエチレンで被覆したものを用いるこ
とができる。
【0015】好ましくは、前記1次巻線および2次巻線
を巻き付けたコアを収納するハウジングと、該ハウジン
グに固定され、前記1次巻線および2次巻線とそれぞれ
接続された第1および第2のコネクタとを設ける。これ
により、本発明の信号ケーブル用サージ阻止トランス
を、容易に対象装置へ着脱可能に外付けすることができ
る。
【0016】また、本発明は、データを伝送する信号ケ
ーブルを通信端末装置に接続する信号ケーブル接続構造
であって、通信端末装置の入力段に設けられたパルスト
ランスと、信号ケーブルと接地との間に設けられたサー
ジアブソーバと、該サージアブソーバと前記パルストラ
ンスとの間に設けられ、高透磁率のコアと、該コアに巻
数比1対1で巻き付けられた高耐圧線材製の1次巻線お
よび2次巻線とにより構成された信号ケーブル用サージ
阻止トランスとを備えることを特徴とする信号ケーブル
接続構造を提供する。
【0017】前記信号ケーブル用サージ阻止トランスの
巻線の絶縁性被覆の耐圧は、前記パルストランスの巻線
のそれより高いものである。
【0018】本発明において、絶縁耐力をサージアブソ
ーバの動作電圧の動作開始電圧や動作特性による電圧に
合わせた、巻数比1対1のトランスを好ましくは装置の
信号ケーブル接栓部に取り付けることにより、信号(ノ
ルマルモード)に対しては極めて低損失で伝送し、サー
ジ(コモンモードである)およびコモンモードノイズ電
流に対しては極めて損失を大きくすることができる。
【0019】本発明による信号ケーブル用サージ阻止ト
ランスは、他の見地によれば、周波数約10MHz以下
のコモンモード信号を約2分の1以下に低減する効果を
有するトランスにより構成され、信号ケーブルと通信端
末装置との間に配置されることを特徴とする。
【0020】本発明による信号ケーブル用サージ阻止ト
ランスは、さらに他の見地によれば、通信端末装置に内
蔵されているパルストランスの耐圧より高い耐圧を有す
るトランスにより構成され、信号ケーブルと通信端末装
置との間に配置されることを特徴とする。
【0021】本発明による信号ケーブル用サージ阻止ト
ランスは、別の見地によれば、約2kVの耐圧(絶縁耐
力)を有するトランスにより構成され、信号ケーブルと
通信端末装置との間に配置されることを特徴とする。
【0022】本発明による信号ケーブル用サージ阻止ト
ランスは、さらに別の見地によれば、信号ケーブルと通
信端末装置との間に配置される信号ケーブル用サージ阻
止トランスであって、前記信号ケーブルを外した前記通
信端末装置の接栓部に着脱可能な第1のコネクタと、前
記通信端末装置から外した前記信号ケーブルの接栓部
着脱可能な第2のコネクタと、該第1及び第2のコネク
タ間に接続されたトランスとにより構成されることを特
徴とする。
【0023】本発明による信号ケーブル接続構造は、他
の見地によれば、周波数約10MHz以下の周波数のコ
モンモード信号を約2分の1以下に抑圧する巻数比1:
1のトランスを複数個連結接続し、通信端末装置と信号
ケーブルの間に配置することにより、コモンモードの高
電圧サージに対して抑圧効果を持たせたことを特徴とす
る。
【0024】本発明による信号ケーブル接続構造は、さ
らに他の見地によれば周波数約10MHz以下の周波数
のコモンモード信号を約2分の1以下に抑圧する巻数比
M:N(M≠N)のトランスを、一端側の入力インピー
ダンスと他端側の出力インピーダンスが等しくなるよう
に、複数個組み合わせて接続し、通信端末装置と信号ケ
ーブルの間に配置することにより、コモンモードの高電
圧サージに対して抑圧効果を持たせたことを特徴とす
る。この場合、M:NとN:Mのような組合せの他、
1:NとN:MとM:1のような組合せであってもよ
い。
【0025】本発明によるさらに他の信号ケーブル用サ
ージ阻止トランスは、周波数約10MHz以下の周波数
のコモンモード信号を約2分の1以下に抑圧する巻数比
1:1のトランスを複数個連結接続したものを、両端に
コネクタを有するハウジング内に内蔵したことを特徴と
する。
【0026】なお、本明細書において、「通信端末装
置」とは、広義には、信号ケーブルの両端に接続される
任意の端末装置を含み、後述する端末制御装置をも含む
ものとする。
【0027】具体的には、本サージ阻止トランスは、1
次巻線と2次巻線間がAC2.5kV1分間の絶縁耐圧
と、図4に示すように周波数約10MHzまでのコモン
モードノイズ除去特性を有する。図4の縦軸の「利得」
は2次巻線・接地間電流/1次巻線・接地間電流を示
す。
【0028】図4のようなノイズ除去特性を示す理由を
以下に述べると、トランスは、元来コモンモード信号
(同相、同波形、同レベルのため)を相互に打ち消し合
う性質を有しており、理想的には、周波数に左右されず
無限大の除去(あるいは減衰、または抑圧)特性を示す
はずである。しかし、そうならず、図4のような周波数
特性(周波数の増加に伴い除去特性(あるいは減衰率、
または抑圧比)が低下する右肩上がりの特性)を示すの
は、1次巻線と2次巻線間に浮遊容量(コンデンサ成
分)が存在するためである。したがって、このノイズ除
去特性と言うのは、1次巻線と2次巻線間に存在する浮
遊容量の特性であると言うことができる。
【0029】また、このノイズ除去特性は、トランスの
1次巻線−2次巻線間で絶縁破壊しない範囲の電圧にお
いて保証される。(それは、絶縁破壊すると、1次巻線
から2次巻線に信号の伝わるモードが浮遊容量のモード
ではなく、絶縁破壊モードとなり、ほとんど減衰しなく
なるためである。)サージアブソーバの動作開始電圧が
電力線の電圧(ピーク値で140V)より低い場合は電
力線の漏電事故時の焼損が問題となるが、いま仮に図3
において漏電事故の発生により端末制御装置101側の
電圧安定用グランド107の電位が約100Vに上昇し
信号ケーブルのグランドを通じてサージアブソーバ10
4に加わろうとしていると仮定したとき、図2のように
本サージ阻止トランス16が取付けられていることによ
り、信号ケーブルが1次巻線と2次巻線間で絶縁される
(切られる)こととなるのでサージアブソーバ104の
両端に電位差が生じなくなり焼損を免れる(因みに、漏
電事故による電圧(ピーク値140V)は本サージ阻止
トランスの1次巻線と2次巻線間に加わることとなる。
しかし、本サージ阻止トランスは絶縁耐力により破損し
ない)。尚、サージアブソーバは、信号ケーブルに発生
したサージに対して従来通りの動作開始電圧により動作
し、サージ(又はコモンモードノイズ)電流を接地へ放
流することで低減する。本サージ阻止トランスは、サー
ジアブソーバにより低減されたサージに対してもさらに
低減する作用がある。
【0030】サージアブソーバの動作開始電圧を漏電事
故による電圧で動作しないような電圧(例えば150
V:AC100Vのピーク値140Vでも動作しない電
圧)に変更した場合は、サージアブソーバの動作するに
至らないサージ(またはコモンモードノイズ)が問題と
なる。いま仮に図3においてサージアブソーバの動作す
るに至らないサージ(150V未満)が端末装置102
に加わろうとしていると仮定したとき、図2のように本
サージ阻止トランスが取付けられると、コモンモードノ
イズ除去特性により低減されるので、この場合も、パル
ストランス15や、さらに後段の半導体の被害を防止す
ることができる。同様に、ガスアレスタの遅延特性によ
る数百Vのインパルスについてもコモンモードノイズ除
去特性により低減し被害を防止する。尚、サージアブソ
ーバは、信号ケーブルに発生した150V以上のサージ
(又はコモンモードノイズ)に対して動作し、サージ
(又はコモンモードノイズ)電流を接地へ放流すること
で低減する。本サージ阻止トランスは、サージアブソー
バにより低減されたサージに対してもさらに低減する作
用がある。
【0031】コモンモードノイズについての課題につい
ては、先にも述べたように信号ケーブルに侵入するノイ
ズ電流を本サージ阻止トランスの1次巻線と2次巻線間
のノイズ除去特性により低減するため被害を防止でき
る。
【0032】しかし、信号に対しては、図5のサージ阻
止トランスの周波数特性に示すように周波数帯域が80
0Hz〜12MHzであるため、この範囲の周波数の信
号であれば波形歪み無く伝送可能である。また、同軸ケ
ーブルとの比較において、極めて減衰が少ないため、特
に信号を増幅する必要もない。なお、図5の縦軸の「利
得」は2次巻線出力電流/1次巻線入力電流を示す。
【0033】
【発明の実施の形態】図1に、本発明によるサージ阻止
トランスの第1の実施の形態の構成を示す。
【0034】図1において、16はサージ阻止トランス
を示す。1は、本サージ阻止トランス16のコアに用い
る高透磁率磁性体の例えばフェライトコアである。その
形状は、主にトロイダル形であるが、それ以外の形状で
あってもよい。2は、本サージ阻止トランス16の巻線
に用いる導線3に対して、例えばテフロン(ポリテトラ
フルオロエチレン)の高耐圧絶縁材4で被覆を施した高
耐圧線材である。入力側の高耐圧線材2と出力側の高耐
圧線材2とを平行に沿わせ、フェライトコア1に同じ回
数(ここでは20回)だけ1層に巻き付けたものであ
る。すなわち、巻数比は1対1である。このように高耐
圧線材2を巻き付けたフェライトコア1をハウジング7
に収納し、コネクタ5,6で外部との接続を行うように
なっている。この例では、コネクタ5はBNC−J(B
NCジャック)コネクタであり、コネクタ6はBNC−
P(BNCプラグ)コネクタである。但し、コネクタ
(接栓)の種類はこれに限るものではない。ハウジング
7は、トランスを内包したまま樹脂でモールド成形して
構成したものであってもよい。なお、サージ阻止トラン
ス16の1次巻線・2次巻線間の浮遊容量は、パルスト
ランスの浮遊容量と比較して10分の1程度に小さい。
【0035】図2は、サージ阻止トランス16を信号ケ
ーブル13と装置筺体との間に取り付けた利用の態様を
示す。端末制御装置11内のパルストランス15からの
出力信号はその筺体に固定されたコネクタから出力され
る。このパルストランス15の2次巻線の一端は接地さ
れている。また、端末制御装置11のコネクタに対し
て、図1のサージ阻止トランス16が着脱可能に接続さ
れる。他方、端末制御装置11から出力される信号を受
ける端末装置12内にもパルストランス15があり、こ
の筺体に固定されたコネクタに対してもサージ阻止トラ
ンス16が着脱可能に接続される。両トランス16の間
には信号ケーブル13が着脱可能に接続される。端末装
置12のトランス16の前段(信号ケーブル13側)に
はサージアブソーバ14が接続される。このサージアブ
ソーバ14としては、好ましくは、電力線の漏電によっ
て簡単に焼損してしまうことのないような比較的高い動
作開始電圧(例えば、150V)のものを用いる。
【0036】図2において、端末制御装置11側で発生
した電力線の漏洩電圧(約AC100V)が信号ケーブ
ル13およびアースを経由して加わってきた場合、この
電圧は、サージ阻止トランス16の1次および2次巻線
間に加わる。この電圧に対して、サージ阻止トランス1
6においては、1次巻線および2次巻線間の浮遊容量に
起因して2次側に現れる電圧はほぼ0Vとなる。
【0037】次に、高電圧の誘導雷サージが信号ケーブ
ル13に誘導されたときは、サージアブソーバ14のサ
ージ吸収特性による電圧(通常1kV以下,500kH
z程度)が、サージ阻止トランス16の1次および2次
巻線間に加わることとなる。そこで、サージ阻止トラン
ス16の1次および2次巻線間の絶縁耐圧は1kV以上
(実測AC2.5kV,1分間)であれば必要にして十
分であり、これについてもやはり2次側に現れる電圧
(2次巻線と接地との間の電圧)は3%程度に減衰す
る。また、サージ阻止トランス16を信号ケーブル13
と筺体との間に設けることにより、10MHzまでの高
周波ノイズについても減衰する効果を発揮する。
【0038】前述のように、図1に示した構成におい
て、高透磁率磁性体のトロイダル形フェライトコアに、
テフロンの被覆を施した高耐圧絶縁材製の1次および2
次巻線をそれぞれ20回巻き付けて形成したトランス1
6を用いて、以下のようなサージ阻止能力の測定を行っ
た。
【0039】この測定には、図6に示すように、サージ
シミュレータ61(ビッグバーン社製3230)、オシ
ロスコープ62(テクトロニクス社製2430A)、カ
レントプローブ・アンプ63(テクトロニクス社製AM
503)、カレントプローブ65(テクトロニクス社製
AM503)および耐圧試験機(菊水電子工業社製TO
S5051)を用いた。また、オシロスコープ62の波
形出力のプリントアウトのためにエプソン社製プロッタ
H180を用いた。サージシミュレータ61からは、図
7に示すような1.2(波頭長)/50(波尾長)μs
の雷電圧サージ波形を出力させた。
【0040】測定時には、まず、サージシミュレータ6
1のSURG端子とGND端子を短絡し、このとき流れ
る電流をカレントプローブ65およびアンプ63を介し
てオシロスコープ62で観測した。その結果を図8のグ
ラフに示す。
【0041】次に、図6に示すようにサージ阻止トラン
ス16を接続し、図7の雷サージ電圧波形をトランス1
6の1次および2次巻線間に印加した。この際、予めサ
ージ阻止トランス16の1次側および2次側をそれぞれ
短絡しておいた。このとき流れる電流をカレントプロー
ブ65およびアンプ63を介してオシロスコープ62で
観測した。その結果のグラフを図10に示す。このグラ
フから、電流値のピーク・トゥ・ピークは14.5Aと
なっていることが分かる。この電流値は、図8のピーク
電流値190Aとの比較において、ほぼ8%にまで減衰
していることが分かる。
【0042】これは、サージ阻止トランス単体の特性で
ある。図2のように後段にパルストランスを接続した構
成においては、どのように考えられるかを以下に説明す
る。サージ(コモンモード信号)に着目して考えると、
サージ阻止トランスの1次巻線−2次巻線間の浮遊容量
と、パルストランスの1次巻線−2次巻線間の浮遊容量
が直列に接続されている回路に見える。このような回路
の場合、パルストランスに加わる電圧は、それぞれのト
ランスの浮遊容量により生じるインピーダンスの比率で
分圧される。浮遊容量(コンデンサ)のインピーダンス
は、容量の逆比に比例する。したがって、インピーダン
スの比率もサージ阻止トランスとパルストランスの浮遊
容量の逆比の比率となる。そこで、サージ阻止トランス
の浮遊容量が、パルストランスの10分の1程度のた
め、インピーダンスの比率は、約10:1となり、パル
ストランスには、約10分の1の電圧しか加わらない。
(また、サージ阻止トランスをn個連結接続すること
は、浮遊容量をn分の1にする事に他ならない。その結
果、インピーダンスはn倍になる。)また、このサージ
阻止トランス16の1次側および2次側巻線間の電圧波
形をオシロスコープ62で観測したところ、図9のよう
なグラフが得られた。この結果から、サージ阻止トラン
ス16は2.5kVの雷サージにもその絶縁耐力により
耐えていることが分かる。なぜなら、絶縁破壊した時点
で、図9の電圧は0Vにブレークダウンする筈である
が、そうなっていないからである。
【0043】さらに、耐圧試験機を用いてサージ阻止ト
ランス16の1次および2次巻線間の絶縁耐力を試験し
たところ、AC2.5kVで1分間の印加に対して耐え
うることが確認された。
【0044】図12に、図1のサージ阻止トランスをサ
ージアブソーバと併用した場合の効果を表すグラフを示
す。図12の横軸の周波数は図11と同じであるが、縦
軸の電圧はスケールが拡大されていることに留意された
い。図12から分かるように、10MHz以下の周波数
範囲において、サージおよびノイズがいずれも大幅に低
減されていることが分かる。
【0045】図13に、本発明の第2の実施の形態を示
す。図13は、巻数比1:1のトランス208をn個
(nは複数)連結接続した状態を示す。この電気的な構
成は図14に示すとおりである。
【0046】図15に、このような連結した複数のトラ
ンス208を、前述した単一のサージ阻止トランス16
の代わりに、信号ケーブル203と端末制御装置201
の間、および信号ケーブル203と端末装置202との
間に配置した構成を示す。この例では、個々のトランス
208の取扱および着脱を容易にするため、雌のコネク
タ5と雄のコネクタ6(図はBNCコネクタを示す)を
両端に固定したハウジング内にトランスを内蔵した構成
として、トランス208を実現している。この場合も、
ハウジングは、トランスを内包して樹脂でモールド成形
したものであってもよい。また、このような連結した複
数個のトランスを、両端にコネクタを有するハウジング
内に内蔵してもよい。
【0047】今、信号ケーブル203に、高電圧の誘導
雷サージが発生したと仮定すると、そのサージは外付け
サージアブソーバ204により大地にバイパスされるも
のの、アレスタのように遅延特性を有する素子の場合、
急峻な立ち上がり部において、動作遅れの分だけ(1k
V程度)端末装置202側(または端末制御装置20
1)に抜けてしまう。しかし、先に述べた巻線比1:1
のトランス208をn個接続し配置してあることによ
り、抜けてきたサージ電圧が個々のトランスに対しn分
の1に分散される。分散されたサージ電圧に対して、個
々のトランスの絶縁耐圧の方を大きくとってあるので、
絶縁破壊は生じない。(逆に言えば、巻線比1:1のト
ランスn個の絶縁耐圧の和が、抜けてきたサージ電圧よ
り大きければ絶縁破壊は生じない。) トランス208同士の接続方法としては、図13に示し
たように直結する他、中継用のデータ線を介して行って
もよい。
【0048】次に図16に、本発明の第3の実施の形態
として、巻数比1:Nのトランス209と、巻数比N:
1のトランス210を特性インピーダンスが信号ケーブ
ル203のそれのNの2乗倍の信号ケーブル211で接
続した場合の外観図を示す。トランス209、210と
しては、例えば、いわゆるバラン(BALance to UNbalan
ce)トランスと呼ばれる既存の同軸線ペア線インピーダ
ンスマッチング機能付きのトランスを用いることができ
る。
【0049】図16において、今仮に、トランス209
の左側からトランス210の右側の方向に信号が流れて
きたと仮定する。信号が巻数比1:Nのトランス209
を通過すると、出力側インピーダンスは、入力側インピ
ーダンスの巻数比の2乗(Nの2乗)倍となる。信号
は、出力側インピーダンスと同じ値の特性インピーダン
スの接続ケーブル211を通ってトランス210に至
る。信号がトランス210を通過すると、出力側インピ
ーダンスは、巻数比の2乗(Nの2乗分の1)倍となる
ため、トランス209の左側のインピーダンスと同じ値
となる。これらのことより、元々使用されていた信号ケ
ーブルを外して、図16の組み合わせのトランスを、端
末制御装置201と信号ケーブル203の間、および信
号ケーブル203と端末装置202との間に配置して
も、インピーダンスのアンマッチングによる歪みなく、
信号を伝送することが可能となる。当然のことながら、
1:Nトランスを2個組み合わせることにより、トータ
ルの絶縁耐圧が向上する。図16のトランスの組み合わ
せをさらに複数組連結して使用すれば、さらなる絶縁耐
圧の向上が図れる。
【0050】なお、図16では、同じ巻数比のトランス
を用いたため、トランスを2個(偶数個)組み合わせる
構成としたが、例えば巻数比が1:Nのトランス、N:
Mのトランス、M:1のトランスのように、巻数比の積
が1となるような組み合わせであれば、何個の組み合わ
せであってもよい。
【0051】また、図16では、トランス209とトラ
ンス210を信号ケーブル211で接続しているがトラ
ンス209とトランス210とをコネクタで連結するよ
うにしてもよい。
【0052】これらの実施の態様によっても、上記と同
様の効果が期待できる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
漏電時のサージアブソーバ焼損を防止すると共に、サー
ジアブソーバが動作し得ないレベルのサージについても
減衰させ、さらに高周波ノイズに対しても減衰効果があ
り、かつ、インピーダンス整合のための余計な回路を必
要としない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による信号ケーブル用サージ阻止トラン
スの構成を示す図である。
【図2】図1の信号ケーブル用サージ阻止トランスの利
用態様を示す図である。
【図3】従来の信号ケーブル入力回路のサージ対策に関
する説明図である。
【図4】図1の信号ケーブル用サージ阻止トランスのノ
イズ除去特性の測定結果を示すグラフである。
【図5】図1の信号ケーブル用サージ阻止トランスの周
波数特性の測定結果を示すグラフである。
【図6】図1の信号ケーブル用サージ阻止トランスのサ
ージ阻止能力測定のための測定システムの構成を示す図
である。
【図7】サージ阻止能力測定に用いた雷サージシミュレ
ータの出力電圧波形を示すグラフである。
【図8】図7の雷サージシミュレータの出力電流波形を
示すグラフである。
【図9】図1の信号ケーブル用サージ阻止トランスへの
サージ印加時のトランスの1次および2次巻線間の電圧
波形を示すグラフである。
【図10】図1の信号ケーブル用サージ阻止トランスへ
のサージ印加時のトランスの1次および2次巻線間の電
流波形を示すグラフである。
【図11】サージおよびノイズの大きさをそれらの周波
数に対応して示したグラフである。
【図12】図1の信号ケーブルサージ阻止トランスをサ
ージアブソーバと併用した場合の効果を表すグラフであ
る。
【図13】本発明による信号ケーブルサージ阻止トラン
スの第2の実施の形態を示す図である。
【図14】図13の連結接続したサージ阻止トランスの
電気的な構成を表す回路図である。
【図15】図13の連結接続したサージ阻止トランス
を、図1のサージ阻止トランスの代わりに、信号ケーブ
ルと端末制御装置(および端末装置)との間に配置した
構成を示す図である。
【図16】本発明による信号ケーブルサージ阻止トラン
スの第3の実施の形態を示す図である。
【符号の説明】
1…フェライトコア、2…高耐圧線材、3…導線、4…
高耐圧絶縁材、5…BNC−J(BNCジャック)コネ
クタ、6…BNC−P(BNCプラグ)コネクタ、1
1,101,201…端末制御装置、12,102,2
02…端末装置、13,103,203…信号ケーブル
(データ通信線)、14,104,204…外付けサー
ジアブソーバ、15,105,205…パルストラン
ス、16…サージ阻止トランス、17,107…電圧安
定用グランド、208…巻数比1:1トランス、209
…巻数比1:Nトランス、210…巻数比N:1トラン
ス、211…データ通信線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川口 弘美 神奈川県横浜市戸塚区品濃町504番地2 日立電子サービス株式会社内 (72)発明者 海老原 進 神奈川県横浜市戸塚区品濃町504番地2 日立電子サービス株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−195981(JP,A) 実開 平5−62150(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01F 17/04

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高透磁率のコアと、該コアに巻数比1対1
    で巻き付けられた高耐圧線材製の1次巻線および2次巻
    線とにより構成され、信号ケーブルと通信端末装置との
    間に配置され、 前記高耐圧線材は、導線をポリテトラフルオロエチレン
    で被覆したものである ことを特徴とする信号ケーブル用
    サージ阻止トランス。
  2. 【請求項2】前記1次巻線および2次巻線を巻き付けた
    コアを収納するハウジングと、該ハウジングに固定さ
    れ、前記1次巻線および2次巻線とそれぞれ接続された
    第1および第2のコネクタとを有する請求項1記載の信
    号ケーブル用サージ阻止トランス。
  3. 【請求項3】データを伝送する信号ケーブルを通信端末
    装置に接続する信号ケーブル接続構造であって、 通信端末装置の入力段に設けられたパルストランスと、 信号ケーブルと接地との間に設けられたサージアブソー
    バと、 該サージアブソーバと前記パルストランスとの間に設け
    られ、高透磁率のコアと、該コアに巻数比1対1で巻き
    付けられた高耐圧線材製の1次巻線および2次巻線とに
    より構成された信号ケーブル用サージ阻止トランスと、 を備えることを特徴とする信号ケーブル接続構造。
  4. 【請求項4】前記信号ケーブル用サージ阻止トランスの
    巻線の絶縁性被覆の耐圧は、前記パルストランスの巻線
    のそれより高いことを特徴とする請求項3記載の信号ケ
    ーブル接続構造。
  5. 【請求項5】信号ケーブルと通信端末装置との間に配置
    される信号ケーブル用サージ阻止トランスであって、前
    記信号ケーブルを外した前記通信端末装置の接栓部に着
    脱可能な第1のコネクタと、前記通信端末装置から外し
    た前記信号ケーブルの接栓部 に着脱可能な第2のコネク
    タと、該第1及び第2のコネクタ間に接続されたトラン
    スとにより構成されることを特徴とする信号ケーブル用
    サージ阻止トランス。
JP8321719A 1995-12-19 1996-12-02 信号ケーブル用サージ阻止トランスおよびこれを用いた信号ケーブル接続構造 Expired - Fee Related JP3071395B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8321719A JP3071395B2 (ja) 1995-12-19 1996-12-02 信号ケーブル用サージ阻止トランスおよびこれを用いた信号ケーブル接続構造

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7-330629 1995-12-19
JP33062995 1995-12-19
JP8321719A JP3071395B2 (ja) 1995-12-19 1996-12-02 信号ケーブル用サージ阻止トランスおよびこれを用いた信号ケーブル接続構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09232145A JPH09232145A (ja) 1997-09-05
JP3071395B2 true JP3071395B2 (ja) 2000-07-31

Family

ID=26570568

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8321719A Expired - Fee Related JP3071395B2 (ja) 1995-12-19 1996-12-02 信号ケーブル用サージ阻止トランスおよびこれを用いた信号ケーブル接続構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3071395B2 (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000077246A (ja) * 1998-09-03 2000-03-14 Alps Electric Co Ltd 変成器
JP2010275836A (ja) * 2009-06-01 2010-12-09 Miwa Lock Co Ltd 電気錠システムの雷サージ対策アダプタ
KR101219500B1 (ko) * 2010-09-28 2013-01-22 김선호 서지 보호기 및 서지 보호 소자의 제조 방법
JP5272123B2 (ja) * 2010-11-09 2013-08-28 音羽電機工業株式会社 劣化警報機能付きspd
JP5823907B2 (ja) * 2012-04-10 2015-11-25 日本電信電話株式会社 過電圧保護装置
JP5860338B2 (ja) * 2012-04-26 2016-02-16 株式会社サンコーシヤ 通信回線用アイソレータ
JP2014045082A (ja) * 2012-08-27 2014-03-13 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> パルストランスの放電防止用のコネクタモジュール
JP6816609B2 (ja) * 2017-03-30 2021-01-20 スミダコーポレーション株式会社 トランス装置
JPWO2019124357A1 (ja) * 2017-12-19 2020-12-10 パナソニックIpマネジメント株式会社 評価システム、評価方法、選別方法、製造方法、絶縁材、及び、パッケージ
JP6980351B2 (ja) * 2018-06-21 2021-12-15 株式会社昭電 雷保護システム
KR102311307B1 (ko) * 2020-09-29 2021-10-12 한국전기연구원 Rf 안테나용 emp 방호 장치

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09232145A (ja) 1997-09-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7082022B2 (en) Circuit for diverting surges and transient impulses
US5053910A (en) Surge suppressor for coaxial transmission line
JP4041068B2 (ja) 中程度の電圧誘導結合装置を電気過渡現象から保護する方法
US6975496B2 (en) Isolated shield coaxial surge suppressor
US5712755A (en) Surge suppressor for radio frequency transmission lines
US5995353A (en) Apparatus for discharging an electrostatic discharge via a spark gap coupled in series with a high impedance network
US6121765A (en) Isolated electrical power supply
JP3071395B2 (ja) 信号ケーブル用サージ阻止トランスおよびこれを用いた信号ケーブル接続構造
US5896265A (en) Surge suppressor for radio frequency transmission lines
US6404179B1 (en) Noise eliminating apparatus of high-frequency transmission system
US9153955B2 (en) Communication line isolator
JP2001267873A (ja) 全電気的過渡除去装置
US8786996B1 (en) Methods and devices for protecting CATV circuits from combination and ring waves
JP2002281617A (ja) 避雷器付分電盤
JP2598404Y2 (ja) ガス絶縁開閉装置用異常監視装置
KR102311307B1 (ko) Rf 안테나용 emp 방호 장치
MXPA04008884A (es) Producto de acero y metodo de manufactura.
EP0213657B1 (en) Device for protecting non-symmetric electric circuitry against high-energy interference voltages having steep transients
Whitlock Understanding, Finding, and Eliminating Ground Loops
KR100445051B1 (ko) 전자파 양립성 필터
KR20210009542A (ko) Rf 안테나용 emp 방호 장치
JPS63190516A (ja) 保安器
Whitlock UNDERSTANDING, FINDING, & ELIMINATING GROUND LOOPS IN AUDIO & VIDEO SYSTEMS
JP3617660B2 (ja) 絶縁変圧器
JPH0739071A (ja) 雷サージ吸収回路

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100526

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110526

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees