JP3068927B2 - 湿度センサー材料 - Google Patents

湿度センサー材料

Info

Publication number
JP3068927B2
JP3068927B2 JP3336180A JP33618091A JP3068927B2 JP 3068927 B2 JP3068927 B2 JP 3068927B2 JP 3336180 A JP3336180 A JP 3336180A JP 33618091 A JP33618091 A JP 33618091A JP 3068927 B2 JP3068927 B2 JP 3068927B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ionomer
humidity
humidity sensor
sensor material
polyoxyalkylene compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP3336180A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05149908A (ja
Inventor
義郎 酒井
栄作 平沢
久朗 原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dow Mitsui Polychemicals Co Ltd
Original Assignee
Du Pont Mitsui Polychemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Du Pont Mitsui Polychemicals Co Ltd filed Critical Du Pont Mitsui Polychemicals Co Ltd
Priority to JP3336180A priority Critical patent/JP3068927B2/ja
Publication of JPH05149908A publication Critical patent/JPH05149908A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3068927B2 publication Critical patent/JP3068927B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Fluid Adsorption Or Reactions (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は湿度センサー材料及びこ
れを用いた湿度センサーに関する。さらに詳しくはアル
カリ金属アイオノマーをポリオキシアルキレン化合物を
添加、あるいはグラフト変性により変性された変性アイ
オノマーを使用するインピーダンスの湿度による変化を
利用した湿度センサー材料に関する。
【0002】
【従来の技術】湿度センサーはエアコン等の温度、湿度
の制御装置の部品として広く使用されている。湿度セン
サーのうち、センサー素子のインピーダンス(交流の電
気抵抗)の湿度による変化を利用した湿度センサーは、
湿度を電気的に検知することができ、構造も簡単であ
り、超小型化、集積化が可能である点からシステムとし
て組み易いので、最も広く利用されている。この方式の
湿度センサー材料として、小型、薄膜化できる素子が必
要とされることから、高分子材料が主に使用されてい
る。高分子材料による湿度センサーの検出原理は水の吸
脱着による電気的特性の変化であり、そのため使用され
る高分子として親水性高分子が使用される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、親水性
高分子による湿度センサー材料は、親水性をセンサーの
検出原理として利用しているため、高分子の親水性又は
水との吸着性の強さにより、次のような問題点がある。
【0004】親水性の大きい高分子を使用する場合、結
露状態のような高湿度雰囲気で長く使用すると、吸湿に
より感湿膜の変形や流出を生じ易く、長期的な安定性に
欠ける欠点がある。又、水との吸着性が強いと湿度変化
に対して電気的特性変化の感度が低下し、吸湿過程と乾
燥過程で電気的特性変化のヒステリシスが生じて湿度コ
ントロール性が不良となる。一方、親水性の低い高分子
又は水との吸着性の低い高分子は湿度による電気的特性
変化の感度は大きいが、低湿度雰囲気で電気抵抗(イン
ピーダンス)が実用計測範囲(101 〜107 Ω)より
高くなり、湿度センサーとしての機能が発揮されない。
【0005】したがって高分子による湿度センサーとし
て、湿度変化に対する応答感度が高く、かつ高湿度から
低湿度まで広範囲にわたって湿度センサー素子として適
用できるセンサー材料が望まれている。
【0006】エチレン−不飽和カルボン酸共重合体のア
ルカリ金属中和アイオノマーは疎水性高分子の主鎖と親
水性の側鎖を有する水不溶性高分子であり、カリウムイ
オン等のアルカリ金属イオンを高濃度に含むと吸湿によ
ってイオン伝導性を示すことから、耐水性湿度センサー
材料としての応用が期待されていた。又、アイオノマー
は工業的に大量に生産されていること、又、水性ディス
パージョンから容易に薄膜を得られることから、経済的
な湿度センサー材料として有利である。ところが、アイ
オノマーの親水性基部分の水の吸着の強さが大きいこ
と、又、高分子の主成分が疎水性であることから、電気
抵抗値の湿度変化の応答感度が低く、又、低湿度雰囲気
で電気抵抗値が実用計測範囲(101 〜107 Ω)より
高くなり、湿度センサー材料として致命的欠陥を有する
ことがわかった。アイオノマーの湿度センサー材料とし
て、この欠陥を改良することが望まれている。
【0007】本発明の目的とするところは、高分子によ
る湿度センサーとして、アイオノマーを使用し、湿度変
化に対する応答感度が高く、かつ、高湿度から低湿度ま
での広範囲にわたって湿度センサーとして適用できるセ
ンサー材料を見出すことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の事
情に鑑み、アルカリ金属アイオノマーに着目してそれの
湿度センサー材料としての機能の改良を鋭意研究した結
果、アルカリ金属アイオノマーに、水溶性高分子である
ポリオキシアルキレン化合物を添加、又はグラフト変性
すると、おどろくべきことにアイオノマーの水の吸着性
が低下し、湿度による電気抵抗変化の感度が向上し、か
つ、低湿度雰囲気でも電気抵抗値が実用的に検出可能な
値まで低下することを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0009】即ち本発明は、エチレン−不飽和カルボン
酸共重合体のアルカリ金属イオンにより中和されたアイ
オノマーがポリオキシアルキレン化合物で変性された変
性アイオノマーよりなる湿度センサー材料である。ここ
に変性とはポリオキシアルキレン化合物を添加してアイ
オノマーとの組成物とする方法あるいはポリオキシアル
キレン化合物によりグラフト変性する方法を包含するも
のであり、従って本発明は下記の実施態様を包含する。
【0010】(1)エチレン−不飽和カルボン酸共重合
体のアルカリ金属イオンにより中和されたアイオノマー
とポリオキシアルキレン化合物との組成物よりなる湿度
センサー材料及び、(2)エチレン−不飽和カルボン酸
共重合体のアルカリ金属イオンにより中和されたアイオ
ノマーのポリオキシアルキレン化合物グラフト変性体よ
りなる湿度センサー材料、
【0011】また本発明は上記ポリオキシアルキレン化
合物で変性された変性アイオノマーを湿度センサー材料
として用いた湿度センサーである。
【0012】本発明に使用するアイオノマーは不飽和カ
ルボン酸含有量が10−35重量%、好ましくは15−
30重量%からなるエチレン−不飽和カルボン酸共重合
体をベースポリマーとし、不飽和カルボン酸の全部又は
一部が、アルカリ金属で中和されているアイオノマーで
ある。共重合体中の不飽和カルボン酸の例としてはアク
リル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、マレイン酸モ
ノエチル等を挙げることができるが、特にアクリル酸、
メタクリル酸が好ましい。共重合体中にはエチレン、不
飽和カルボン酸単量体の他に、他のビニル単量体が含ま
れていてもよい。そのような単量体の例として上記不飽
和カルボン酸のメチルエステル、エチルエステル、イソ
ブチルステル、n−ブチルエステル等のアルキルエステ
ル或いは酢酸ビニルなどを挙げることができる。
【0013】エチレン−不飽和カルボン酸共重合体を中
和してアイオノマーとするイオン源はアルカリ金属、す
なわちリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム又
はセシウムである。湿度に依存して電気抵抗値が変り、
かつその抵抗値が実用計測範囲である101 〜107 Ω
の範囲に入り易い観点から、アルカリ金属のうちイオン
半径が比較的大きく、電荷密度が相対的に低いカリウ
ム、ルビジウム、セシウムが好ましい。最も好適なアル
カリ金属はカリウムである。金属イオン種は単一である
必要はなく、2種以上の金属を併用してもよい。又、電
気特性を損わない範囲で、他の金属イオン種、例えばア
ルカリ土類金属、遷移金属やアンモニア等のアンモニウ
ムイオン種を含んでもよい。
【0014】上記金属イオンによる中和度は60%以上
が好適であり、中和度がこれ以下であると電気抵抗値が
実用計測範囲まで低下し難い。
【0015】上記アイオノマーは反応圧力1000−3
000kg/cm2 、反応温度150−300℃の如き
条件下、有機過酸化物を開始剤として使用するバルク重
合で、エチレン−不飽和カルボン酸ランダム共重合体を
合成後、押出機等で酸共重合体の融点から300℃程度
の温度下、アルカリ金属・炭酸塩、重炭酸塩、水酸化物
等で酸共重合体を中和することにより、製造することが
できる。又、酸共重合体とアルカリ金属塩又は水酸化ア
ルカリ及び水を一定の沸点以上の温度で加圧下、攪拌す
ることによって、中和とアイオノマー水性分散体の製造
とを同時に行うことができる。
【0016】アイオノマーにポリオキシアルキレン化合
物を添加したアイオノマー組成物を湿度センサー材料と
する場合、ポリオキシアルキレン化合物としては、アイ
オノマー中の金属塩の解離を促進する極性基を多く持つ
ポリエーテル系化合物が好ましく、具体的にはポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチ
レンサクシネートなどを挙げることができる。好適なポ
リオキシアルキレン化合物はポリエチレングリコールで
ある。ポリオキシアルキレン化合物がアイオノマーの金
属塩の解離を促進し電気抵抗値を低下させるためには、
ポリオキシアルキレン化合物は分子量が200−200
0、好ましくは250−1000程度であることが好ま
しい。これより分子量が小さいと湿度センサー材料とし
て耐水性に乏しく、又分子量がこれより大きいと電気抵
抗値が実用計測範囲を上廻り易い。ポリオキシアルキレ
ン化合物の使用量はアイオノマー100重量部あたり1
−100重量部、好ましくは5−70重量部である。ポ
リオキシアルキレン化合物の使用量が上記範囲以下であ
ると、金属塩の解離促進による電気抵抗値の低下効果に
乏しく、又上記範囲を超えると、吸湿によってセンサー
材料の膨潤による変形を生じ易くなり好ましくない。
【0017】ポリオキシアルキレン化合物とアイオノマ
ーとのブレンドは、溶融状態のアイオノマーにポリオキ
シアルキレン化合物を添加混練する方法、アイオノマー
水性分散体中にポリアルキレン化合物を添加溶解して混
合する方法があり、いずれの方法とも本発明の目的に使
用できるが、後者の方法が本発明の目的には好適であ
る。
【0018】またポリオキシアルキレンによりグラフト
変性された変性アイオノマーを湿度センサー材料とする
場合、グラフト変性に使用するポリオキシアルキレン化
合物としては分子量にポリオキシアルキレン基[−
(R′−O)n−]を有し、片末端にカルボキシル基と
反応するグリシジル基を有する化合物、例えば式 (ここにRはアリール基、エチル基のようなアルキル
基、シクロアルキル基等の炭化水素基又は水素、R′は
メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレンのような低
級アルキレン基、nは2−100のものが好ましい)で
示されるものを使用する。このようなポリオキシアルキ
レン化合物はアイオノマーと混合し、加熱するだけで、
容易にアイオノマーのカルボキシル基とエステル結合を
形成しグラフト化合物となる。このポリオキシアルキレ
ン化合物のアイオノマー100重量部あたりのグラフト
量は1−70重量部、好ましくは1−50重量部が好ま
しい。グラフト量がこの範囲を超えるとグラフト共重合
体の分子量が大きくなりすぎてセンサー材料として必要
な薄膜の形成が困難となる。
【0019】ポリアルキレン化合物グラフト変性アイオ
ノマーの製法は、押出機等を使用してアイオノマーの溶
融下、片末端にグリシジル基を有するポリアルキレン化
合物と混練することにより反応させてグラフト共重合体
とする方法、アイオノマー水性分散体中に片末端グリシ
ジル基のポリアルキレン化合物を添加溶解後、水性分散
体をキャストし、100−200℃で数秒〜数分加熱す
ることにより水を除去し、かつアイオノマーポリアルキ
レン化合物とを反応させグラフト変性体薄膜とする方法
とがある。本発明の目的には後者が好適である。
【0020】本発明の湿度センサー材料には、ポリオキ
シアルキレン化合物との組成物及びポリオキシアルキレ
ン化合物グラフト変性体のいずれの方法によって変性さ
れた変性アイオノマーも使用できるが、耐水性の点では
グラフト変性アイオノマーの方が優れている。
【0021】本発明の湿度センサー材料は、センサー素
子のインピーダンス(交流の電気抵抗)の湿度による変
化を利用して、湿度センサーに利用することができる。
湿度センサーは図1に示したように、櫛型の電極1を備
えたセラミックスやガラス基板2上に、高分子湿度セン
サー材料の薄膜3を塗布することにより製造される。湿
度変化に対する応答感度を高めるために、高分子センサ
ー材料の膜厚は数μm以下の厚みとすることが要求され
る。そのため高分子湿度センサー材料をあらかじめ溶媒
に溶解するか、水等に微粒子状に分散させた液にし、そ
の液を基盤上に塗布し、乾燥させることによって薄膜と
することが一般的に行われている。アルカリ金属アイオ
ノマーは水や有機溶媒には通常溶解しないが、加圧高温
水中でアイオノマーを攪拌すると容易に微粒子状水性分
散体となることから、本発明の目的にはアルカリ金属ア
イオノマーの水性分散体を用いることが好適である。
又、ポリオキシアルキレン化合物は水溶性であり、アイ
オノマーの水性分散体中に添加することにより容易にア
イオノマーと混合することができることから、アイオノ
マーの水性分散体を用いることが適する。本発明の変性
アイオノマーを湿度センサー材料として用いた湿度セン
サー、湿度計などはエアコン等各種空調設備の温度、湿
度の制御のための湿度センサーとして使用することがで
きる。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、アルカリ金属アイオノ
マーを湿度センサー材料とする場合に比較して湿度変化
に対する応答感度が著しく改良され、又低湿度領域から
高湿度領域まで広い範囲の湿度カバーできるという優れ
た湿度センサーを作ることができる。又、ポリオキシア
ルキレン化合物グラフト変性アイオノマーを使用する場
合は、上記の利点に加えて耐水性が改良される利点を有
する。
【0023】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を具体的に説明
する。なお実施例に使用した湿度センサー材料の製造に
用いた原料、センサー素子サンプルの作成方法及び湿度
センサー性能の測定方法は次の通りである。
【0024】1.原料 (1)・エチレン−メタクリル酸共重合体 モノマー組成 エチレン 80重量% メタクリル酸 20重量% メルトフローインデックス(190℃、2160g荷
重) 60(dg/min)
【0025】(2)ポリエチレングリコール 平均分
子量 400,重合度 7〜8
【0026】(3)片末端エポキシ基ポリオキシアルキ
レン化合物 ナガセ化成工業(株)製のエポキシ化合物 商品名:ディナコールEX145 フェニルポリオキシエチレングリシジルエーテル エポキシ当量 427 粘度 60cps(25℃)
【0027】2.センサー素子サンプルの作成 図1に示した櫛型の金電極1を備えたアルミナ基板2上
に固形分湿度を12.5wt%に調製したポリオキシア
ルキレン化合物変性アイオノマーの水性分散液を滴下
し、スピナー上で毎分2000回転の回転にかけ、基板
上に水性分散液の薄層を形成させた。この水性分散液を
塗布したサンプルを150℃に保ったホットプレート上
で3分間加熱し、水分を蒸発させその後室温まで冷却す
ることにより基板上に変性アイオノマーの硬化薄膜3を
形成させた。このサンプルにて湿度センサー性能を測定
した。
【0028】3.湿度センサー性能の測定 湿度及び温度コントローラーを備えた調湿器(新栄
(株)製SRH−1R型)中にセンサー素子を入れ、湿
度変化によるセンサー量の交流インピーダンス変化を横
河ビューレットパッカードLCZメーター(4276
A)を使って測定した。調湿器の温度は30℃、交流周
波数は1kHzで行った。湿度のコントロールは調湿器
に入る乾燥空気と吸湿空気の総量割合を変えることによ
り行った。相対湿度は0%、10%、20%、40%、
60%、80%、90%の条件で、増湿過程と減湿過程
のインピーダンスを測定し、ヒステリシスの程度により
応答感度を評価した。インピーダンスの測定は湿度条件
変更3分後に行った。
【0029】製造例1(アイオノマー水性分散体の作
成) 200ml容量攪拌機付きのステンレス製オートクレー
ブ中に蒸留水135ml、エチレンメタクリル酸共重合
体ペレット45g(固形分として25wt%)、水酸化
カリウムペレット5.3g(中和度90mol%に相
当)を仕込み、500RPMの回転数にて攪拌下に加熱
して昇温した。オートクレーブ内温が150℃に昇温
後、その温度にて15分間攪拌を続けた後、攪拌下にオ
ートクレーブを冷却し、室温まで冷却した。オートクレ
ーブを開いたところ無色半透明な微粒子のアイオノマー
水性分散体が生成していた。
【0030】実施例1〜2 製造例1で作成したアイオノマー水性分散体にアイオノ
マー(固形分)100重量部あたりポリエチレングリコ
ール(分子量400)を50重量部(例1)、30重量
部(例2)を夫々添加してアイオノマーとの組成物を調
製し、これに蒸留水を加えて固形分12.5wt%のア
イオノマー/ポリエチレングリコール組成物水性分散体
を得た。
【0031】この水性分散体組成物を前記2.の方法に
従ってセンサー素子基板上に塗布、乾燥し湿度センサー
サンプルを作成した。作成した湿度センサー素子サンプ
ルを上記3.の方法に従って湿度センサー性能の測定を
行った。いずれのサンプルとも低湿度から高湿度領域ま
で実用測定可能なインピーダンス値を示し、又、増湿過
程と減湿過程のインピーダンス値は同じか又はきわめて
僅差であり、湿度に対する応答感度の優れた湿度センサ
ーであった。結果を表1に示す。
【0032】実施例3 実施例1において、ポリエチレングリコールの代わりに
片末端エポキシ基ポリオキシアルキレン化合物(デナコ
ールEX145)30重量部を添加して、グラフトさ
せ、これに蒸留水を加えて、固形分12.5wt%のア
イオノマーのポリオキシエチレン化合物グラフト変性体
水性分散体を得た。
【0033】このグラフト変性体水性分散体を実施例1
と同様にして湿度センサーサンプルを作成し、湿度セン
サー性能の測定を行った。実施例1〜2と同様にインピ
ーダンス値の範囲、応答感度とも優秀であった。結果を
表1に示す。
【0034】比較例1 参考例1で作成されたアイオノマー水性分散体をそのま
ま、実施例1−3と同様にして湿度センサーサンプルを
作成し、湿度センサー性能の測定を行った。アイオノマ
ー単独をセンサー材料にした場合は低湿度領域でインピ
ーダンス値が実用測定可能な範囲を超え、低湿度領域で
湿度センサーとして使用できないことがわかった。又、
増湿過程と減湿過程でインピーダンス値が大きく異り湿
度変化に対する応答感度が不良であった。結果を表1に
示す。
【0035】
【表1】
【0036】実施例4 実施例3のポリオキシアルキレン化合物グラフト変性ア
イオノマーをセンサー材料とする湿度センサーサンプル
について、90%相対湿度のインピーダンス値のセンサ
ーサンプルの20℃水中3分間浸漬前後の値を比較し
た。水中浸漬によってもインピーダンス値は大きく変ら
ず、耐水性に優れていた。結果を表2に示す。
【0037】比較例2 実施例4と同様な測定を比較例1のアイオノマー単独を
センサー材料とする湿度センサーサンプルについて実施
した。水中浸漬によってインピーダンス値が大きく変化
し耐水性に乏しいことがわかった。結果を表2に示す。
【0038】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】湿度センサーの構造を示した説明図である。
【符号の説明】
1 櫛型電極 2 基板 3 高分子湿度センサー材料薄膜 4 リード線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭45−18836(JP,A) 特開 昭57−96246(JP,A) 特開 昭60−177255(JP,A) 特開 平1−266182(JP,A) 特開 昭52−92395(JP,A) 特開 昭54−149691(JP,A) 特開 昭59−94056(JP,A) 特開 昭59−109850(JP,A) 特開 昭60−188835(JP,A) 特開 昭60−225053(JP,A) 特開 昭64−72047(JP,A) 特開 昭60−177254(JP,A) 特開 昭62−135758(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/12 C08K 5/06 C08L 23/26 C08L 71/02 JICSTファイル(JOIS)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン−不飽和カルボン酸共重合体の
    アルカリ金属イオンにより中和されたアイオノマーがポ
    リオキシアルキレン化合物で変性された変性アイオノマ
    ーよりなる湿度センサー材料。
  2. 【請求項2】 変性アイオノマーがエチレン−不飽和カ
    ルボン酸共重合体のアルカリ金属イオンにより中和され
    たアイオノマーとポリオキシアルキレン化合物との組成
    物である請求項1記載の湿度センサー材料。
  3. 【請求項3】 変性アイオノマーがエチレン−不飽和カ
    ルボン酸共重合体のアルカリ金属イオンにより中和され
    たアイオノマーのポリオキシアルキレン化合物グラフト
    変性体である請求項1記載の湿度センサー材料。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3記載の変性アイオノマーを
    湿度センサー材料として用いた湿度センサー。
JP3336180A 1991-11-26 1991-11-26 湿度センサー材料 Expired - Lifetime JP3068927B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3336180A JP3068927B2 (ja) 1991-11-26 1991-11-26 湿度センサー材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3336180A JP3068927B2 (ja) 1991-11-26 1991-11-26 湿度センサー材料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05149908A JPH05149908A (ja) 1993-06-15
JP3068927B2 true JP3068927B2 (ja) 2000-07-24

Family

ID=18296487

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3336180A Expired - Lifetime JP3068927B2 (ja) 1991-11-26 1991-11-26 湿度センサー材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3068927B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7507307B2 (en) 2002-06-10 2009-03-24 Jfe Steel Corporation Method for producing cold rolled steel plate of super high strength

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5164299B2 (ja) * 2000-08-28 2013-03-21 三井・デュポンポリケミカル株式会社 透湿性材料
CN113999442B (zh) * 2021-10-12 2023-04-14 广西大学 一种高度灵敏的湿度传感导电橡胶膜及其制备方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7507307B2 (en) 2002-06-10 2009-03-24 Jfe Steel Corporation Method for producing cold rolled steel plate of super high strength

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05149908A (ja) 1993-06-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Peppas et al. Controlled release by using poly (methacrylic acid-g-ethylene glycol) hydrogels
Gudeman et al. Preparation and characterization of pH‐sensitive, interpenetrating networks of poly (vinyl alcohol) and poly (acrylic acid)
Zhou et al. Ionomeric blends. II. Compatibility and dynamic mechanical properties of sulfonated cis‐1, 4‐polyisoprenes and styrene/4‐vinylpyridine copolymer blends
JP2020123590A5 (ja)
US4683258A (en) Agent for absorbing and releasing water vapor
CN105504322B (zh) 一种用聚三亚甲基碳酸酯与聚对二氧环己酮对聚乙烯醇膜耐水性及柔顺性进行改进的方法
CN113736011B (zh) 一种疏水阻湿涂层及其制备方法和应用
JPH10170466A (ja) 感湿素子
JP3068927B2 (ja) 湿度センサー材料
JP4205807B2 (ja) 水性分散体組成物及びその製法
CN102489185A (zh) 一种聚偏氟乙烯/交替共聚物共混pH敏感膜及其制备方法
JP2007100096A (ja) 抵抗式湿度感知高分子共重合物とその組成方法
Lee et al. Humidity sensitivity of hybrid polyelectrolytes prepared by the sol-gel process
JP3061150B2 (ja) 水性分散体組成物及びそれより形成される被膜ならびにその製法
Lu et al. Surface Characterization of Chemically Modified Wood: Dynamic Wettability1
JPS5899406A (ja) 歯科用セメント組成物
CN104174309A (zh) 一种基于两性多硅共聚物制备两性离子膜的方法
CN108727544A (zh) 一种可修复多响应变形液晶弹性体薄膜及其制备方法与应用
CN112072049B (zh) 一种锂电池复合隔膜及其制备工艺
JPS62151464A (ja) 樹脂組成物
CA2237705A1 (en) Gel polymer electrolytes of ethylene vinyl acetate
Vasheghani F et al. Stability and thermodynamic parameters of some selective intermacromolecular complexation
JPS60184540A (ja) 吸水性樹脂粉末含有組成物
KR100852859B1 (ko) 고분자막 습도센서용 고분자막
KR100640043B1 (ko) 고분자막 습도센서

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20000509