JP3068647U

JP3068647U - 基板用のボ―ドガイド構造

Info

Publication number: JP3068647U
Application number: JP1999004391U
Authority: JP
Inventors: 知鶴荒井
Original assignee: Advantest Corp
Current assignee: Advantest Corp
Priority date: 1999-06-17
Filing date: 1999-06-17
Publication date: 2000-05-16
Anticipated expiration: 2005-06-17

Abstract

(57)【要約】【課題】プリント基板の端辺部において当該プリント基
板のアースパターン面を金属製のガイド機構を介して隣
接ボードに電気的にアース接続するボードガイド構造を
提供する。【解決手段】少なくとも２枚のプリント基板と、前記プ
リント基板を案内支持する金属製のガイド機構と、これ
らを収納する金属製筐体とを備える基板用のボードガイ
ド構造において、プリント基板はガイド機構と接する端
辺部に回路アースとなる導電パターン面が形成され、ガ
イド機構はプリント基板の導電パターン面と電気的に摺
動接触して金属製筐体へ電気的に接続する導電接触体を
備える、基板用のボードガイド構造。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、プリント基板用のボードガイド（ガイドレール）の構造に関する。特に、プリント基板の端辺部において当該プリント基板のアースパターン面を筐体を介して隣接ボードに電気的に接続するボードガイド構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図４（ａ）の筐体５０に実装するプリント基板（ボード）とガイド機構６０との位置関係を示す要部側面図と、図４（ｂ）のクロストークを説明する要部側面図とを示して従来技術を説明する。通常、複数枚のボードは図４（ａ）に示すように、筐体５０のボードガイド部６２に案内されて装着される。図４（ｂ）の要部側面図において、第１ボード１は数マイクロボルト程度の微弱なアナログ信号を取り扱うアナログ回路を搭載し、内層あるいは表面層の何れかのほぼ全面に対してベタＧＮＤ層若しくは電源層による面パターン１２が形成されたボードと仮定する。他方の隣接する第２ボード２は強電力のアナログ回路やデジタル回路が搭載されたボードと仮定する。両ボードの端辺はガイド機構６０のボードガイド部６２に案内されてスライド装着され、支持される構造とする。またガイド機構６０は金属材で形成され、ボード端辺には回路アースの導電パターン面１４が形成されているものの、ボードガイド部６２とは隙間がある為に導電パターン面１４へ確実に電気的接触され得ない状態にある。

【０００３】上記条件において、第１ボード１の中央部位ではベタＧＮＤ層に覆われる位置にある為、シールド効果があり、またＧＮＤインピーダンスも低い為に第２ボード２からのクロストークの影響は小さい。一方、第１ボード１の端辺部１６ではベタＧＮＤ層に十分に覆われない位置にある為、またＧＮＤインピーダンスも中央部より高くなる為に、結果として第２ボード２からのクロストーク（図４Ａ、Ｂ参照）の影響を受けやすくなる。この為、端辺部１６に配置できる回路は制約条件が生じる。即ち、微弱なアナログ信号を取り扱う回路は端辺部１６に配置することが困難となる。このように、回路配置上の制限を受けることはボード設計上好ましくない。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上述説明したように従来技術においては、微弱なアナログ信号を取り扱う回路をボードの端辺部１６に配置すると、他のボードからのクロストーク干渉を受けやすい難点がある。この回路配置上の制限があることは好ましくなく、この点において実用上の難点である。そこで、本考案が解決しようとする課題は、プリント基板の端辺部において当該プリント基板のアースパターン面を金属製のガイド機構を介して隣接ボードに電気的にアース接続するボードガイド構造を提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

第１に、上記課題を解決するために、本考案の構成では、少なくとも２枚のプリント基板と、前記プリント基板を案内支持する金属製のガイド機構６０と、これらを収納する金属製筐体５０とを備える基板用のボードガイド構造において、プリント基板はガイド機構６０と接する端辺部１６に回路アースとなる導電パターン面１４が形成され、ガイド機構６０はプリント基板の導電パターン面１４と電気的に摺動接触して金属製筐体５０へ電気的に接続する導電接触体３０を備える、ことを特徴とする基板用のボードガイド構造である。上記考案によれば、プリント基板の端辺部において当該プリント基板のアースパターン面を金属製のガイド機構を介して隣接ボードに電気的にアース接続するボードガイド構造が実現できる。

【０００６】また、上記導電接触体３０は弾性を有するバネ部材であり、金属製のガイド機構６０へリベット止めで固定され、プリント基板の導電パターン面を左右から挟んで摺動可能に当接する接触片３２を備え、導電接触体３０の取付面と接するガイド機構６０側の接面部位には上記リベットの頭の出っ張りに対応する高さのくぼみ６６を形成してプリント基板の挿抜時に基板端辺が前記リベットの頭に当たるのを避けることを特徴とする上述基板用のボードガイド構造がある。また、上記導電接触体３０は弾性を有するバネ部材であり、金属製のガイド機構６０へビス等で着脱可能に取付され、プリント基板の導電パターン面を左右から挟んで摺動可能に当接する接触片３２を備えることを特徴とする上述基板用のボードガイド構造がある。また、バネ部材の一態様としては、バネ鋼あるいは表面に導電塗装を施した合成樹脂材であることを特徴とする上述基板用のボードガイド構造がある。

【０００７】

【考案の実施の形態】

以下に本考案の実施の形態を実施例と共に図面を参照して詳細に説明する。

【０００８】本考案について、図１と、図２と、図３とを参照して以下に説明する。尚、従来構成に対応する要素は同一符号を付す。

【０００９】本考案の構造について、図１のガイド機構６０全体の要部平面図と、要部側面図を参照して説明する。この図では、２枚のボードを挿抜するガイド機構６０の例であり、各列にはボードガイド部６２が３カ所と、導電接触体３０が２カ所とした具体例である。

【００１０】ボードの端辺部１６が案内支持される一列上にはボードガイド部６２と、導電接触体３０とが交互に配列されている。ガイド機構６０には、くぼみ（凹部）６６とリベット取付孔が形成してある。これは導電接触体３０の取付面と接するガイド機構６０側の接面部位に形成されて、リベットで導電接触体３０を固定した後、リベットの頭の出っ張りで挿抜時にボードが当たるのを避けるものである。

【００１１】導電接触体３０は、弾性を有するバネ部材を使用する。バネ部材としては、バネ鋼あるいは表面に導電塗装を施した合成樹脂材が適用できる。この構造は図３に示すように、本体と、４カ所の接触片３２と、２カ所の止め孔３８とで成る。止め孔３８は、リベット止め用として本体上の２カ所に形成した取付孔である。接触片３２は、本体の左右を直角に折り曲げ加工し、更に、図に示すように、ボードの端辺部１６を左右から挟んで弾性を有しながら摺動接触するように接触片を形成する。尚、接触片３２の構造及び形成数は図３に示した形状・形成数以外の他の実現可能な所望の形状としても良い。この導電接触体３０は、上記ガイド機構６０の対応するくぼみ６６に当接され、リベット３９でカシメて固定される。

【００１２】上述構造を適用した例を図２（ａ）に示す。この状態における、電気的等価回路を図２（ｂ）に示す。第１ボード１と第２ボード２の両端辺部１６にある回路アースである両導電パターン面１４は、導電接触体３０とガイド機構６０とを仲介して電気的に太く広い面積を有する線路で接続されこととなり、かつ金属製筐体５０とも電気的に接続されることとなる。この結果、シールド効果が得られ、また回路アースが強化されてクロストークが改善される利点が得られる。

【００１３】尚、本考案の実現構造は、上述実施の形態に限るものではない。例えば、リベット３９でのカシメて固定の代わりに、任意に取付け可能なビス止め固定形態としても良い。この場合は、ボードの回路内容に応じて必要な部位に対してのみ導電接触体３０を随時取付けできる。また、導電接触体３０自身にボードを支持する強度を備える場合には、所望により、ボードを案内支持する一列上にあるボードガイド部６２を全て削除し、代わりに導電接触体３０を全て配列する構造としても良い。

【００１４】

【考案の効果】

本考案は、上述の説明内容から、下記に記載される効果を奏する。上述説明したように本考案によれば、プリント基板の端辺部のアースパターン面をガイド機構を介して隣接ボードに電気的に接続するボードガイド構造を具備したことにより、プリント基板の端辺部は太くて広い面積を有するアース面と電気的に接続される結果、優れたシールド効果が得られ、回路アースが強化される結果、クロストークが改善される大きな利点が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例であって、ガイド機構６０全
体の要部平面図、要部側面図。ボード側の導電パターン
面１４に対応して電気的に接触を行う導電接触体３０を
備える。

【図２】本考案の、要部実装側面図と、等価的に太いア
ース接続を説明する図。

【図３】本考案の、導電接触体３０の斜視構造図の一
例。

【図４】従来の、筐体５０に実装するボードとガイド機
構６０との位置関係を示す要部側面図と、クロストーク
を説明する要部側面図。

【符号の説明】

１第１ボード２第２ボード１２面パターン１４導電パターン面１６端辺部３０導電接触体３２接触片３８止め孔３９リベット５０金属製筐体６０ガイド機構６２ボードガイド部６６くぼみ（凹部）

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【手続補正書】

【提出日】平成１１年８月２４日（１９９９．８．２
４）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲

【補正方法】変更

【補正内容】

【実用新案登録請求の範囲】

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】少なくとも２枚のプリント基板と、前記
プリント基板を案内支持する金属製のガイド機構と、こ
れらを収納する金属製筐体とを備える基板用のボードガ
イド構造において、該プリント基板は該ガイド機構と接する端辺部に回路ア
ースとなる導電パターン面が形成され、ガイド機構はプリント基板の該導電パターン面と電気的
に摺動接触して金属製筐体へ電気的に接続する導電接触
体を備える、ことを特徴とする基板用のボードガイド構造。
【請求項２】導電接触体は弾性を有するバネ部材であ
り、金属製のガイド機構へリベット止めで固定され、該
プリント基板の導電パターン面を左右から挟んで摺動可
能に当接する接触片を備え、該導電接触体の取付面と接
する該ガイド機構側の接面部位には上記リベットの頭の
出っ張りに対応する高さのくぼみを形成することを特徴
とする請求項１記載の基板用のボードガイド構造。
【請求項３】導電接触体は弾性を有するバネ部材であ
り、金属製のガイド機構へ着脱可能に取付され、該プリ
ント基板の導電パターン面を左右から挟んで摺動可能に
当接する接触片を備えることを特徴とする請求項１記載
の基板用のボードガイド構造。
【請求項４】バネ部材は、バネ鋼あるいは表面に導電
塗装を施した合成樹脂材であることを特徴とする請求項
２、３又は４記載の基板用のボードガイド構造。