JP3068105B2 - 情報記録媒体およびその記録再生装置 - Google Patents

情報記録媒体およびその記録再生装置

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JP3068105B2
JP3068105B2 JP3167585A JP16758591A JP3068105B2 JP 3068105 B2 JP3068105 B2 JP 3068105B2 JP 3167585 A JP3167585 A JP 3167585A JP 16758591 A JP16758591 A JP 16758591A JP 3068105 B2 JP3068105 B2 JP 3068105B2
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誠司 小林
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば光ディスクに情
報を記録再生する場合に用いて好適な情報記録媒体およ
びその記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の光ディスクにおいては、各トラッ
クの所定の位置に周期的にサーボバイト区間を設け、こ
の各サーボバイト区間に、基準クロック生成用のクロッ
クピットと、トラッキング用のウォブルドピットとを形
成するようにしている。そして、クロックピットに対応
して基準クロック(チャンネルクロック)を生成し、こ
の基準クロックの周期の整数倍の長さのピットにより情
報をデジタル的に記録するようにしている。
【0003】また、例えばコンパクトディスクにおいて
は、クロックピットは存在しないが、やはり基準クロッ
ク(チャンネルクロック)の周期の整数倍の長さ(0.
9μm〜3.3μm)のピットにより情報をデジタル的
に記録するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の光
ディスクやコンパクトディスクは、基準クロック(チャ
ンネルクロック)の周期を基準にして、その整数倍の長
さのピットを形成し、その長さに対応して情報を記録す
るようにしているため、記録密度を向上させることが困
難になる課題があった。
【0005】例えば、3.3μmのピットを記録した直
後に、0.9μmのピットを記録しようとすると、いわ
ゆる蓄熱効果により、3.3μmのピットを記録してい
る間にディスク(記録原盤)が暖められるため、0.9
μmのピットは予想されるものより大きく形成されてし
まう。その結果、信号が歪んでしまい、それだけデジタ
ル信号の読取マージンが小さくなってしまう。
【0006】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、記録密度をより向上させるようにしたもの
である。
【0007】
【課題を解決する手段】請求項1に記載の情報記録装置
、情報ピットの立上りエッジまたは立下りエッジの少
なくとも一方のエッジの位置を、所定の基準位置から、
2以上の所定の位置のいずれかの位置に、ステップ状に
ずらすことにより多値情報を表すようにして、多値情報
を記録する第1の記録手段を備えることを特徴とする。
【0008】第1の記録手段は、情報ピットの立上りエ
ッジの位置を、記録情報に対応して、立上りエッジの基
準位置から、2以上の所定の位置のいずれかの位置に、
ステップ状にずらすことにより第1の多値情報を表すよ
うにするとともに、情報ピットの立下りエッジの位置
を、記録情報に対応して、立下りエッジの基準位置か
ら、2以上の所定の位置のいずれかの位置に、ステップ
状にずらすことにより第2の多値情報を表すようにし
て、1個の情報ピットで2個の多値情報を記録すること
ができる。
【0009】情報記録媒体に、複数の情報ピットに対し
て所定の割合で配置された、その立上りまたは立下りエ
ッジの位置が、基準位置を表す位置基準ピットを記録す
る第2の記録手段をさらに設けることができる。
【0010】請求項4に記載の情報記録媒体は、情報ピ
ットは、その立上りエッジまたは立下りエッジの少なく
とも一方のエッジの位置が多値情報に対応して所定の基
準位置から2以上の所定の位置のいずれかの位置にステ
ップ状に変化するように形成されていることを特徴とす
る。
【0011】複数の情報ピットに対して所定の割合で、
そのエッジの位置が基準位置を表す位置基準ピットをさ
らに形成させることができる。
【0012】情報ピットの位相を、隣接するトラックに
おいて90度ずれさせることができる。
【0013】請求項7に記載の情報記録方法は、情報ピ
ットの立上りエッジまたは立下りエッジの少なくとも一
方のエッジの位置を、所定の基準位置から、2以上の所
定の位置のいずれかの位置に、ステップ状にずらすこと
により多値情報を表すようにして、多値情報を記録する
記録ステップを含むことを特徴とする。
【0014】請求項8に記載の情報再生装置は、情報ピ
ットのエッジを検出するエッジ検出手段と、エッジ検出
手段により検出された情報ピットのエッジの位置が、基
準位置からステップ状にずれた2以上の位置のいずれに
位置するかを判定し、その判定結果に基づいて、多値情
報のうちの対応する値を求める判定手段とを備えること
を特徴とする。
【0015】情報記録媒体には、複数の情報ピットに対
して所定の割合で配置された、その立上りエッジまたは
立下りエッジの位置が、基準位置を表す位置基準ピット
が記録されており、エッジ検出手段は、位置基準ピット
の、位置が基準位置を表すエッジも検出し、エッジ検出
手段により検出された、位置基準ピットのエッジの位置
を記憶する記憶手段と、エッジ検出手段により検出され
た情報ピットのエッジの位置を、記憶手段に記憶されて
いる位置基準ピットのエッジの位置で補正する補正手段
とをさらに設けることができ、判定手段は、補正手段に
より補正された情報ピットのエッジの位置を判定するこ
とができる。
【0016】補正手段は、エッジ検出手段により検出さ
れた情報ピットのエッジの位置として読み取られた値か
ら、記憶手段に記憶されている位置基準ピットのエッジ
の位置として読み取られた値を減算することで補正を行
うことができる。
【0017】請求項11に記載の情報再生方法は、情報
ピットのエッジを検出するエッジ検出ステップと、エッ
ジ検出ステップの処理で検出された情報ピットのエッジ
の位置が、基準位置からステップ状にずれた2以上の位
置のいずれに位置するかを判定し、その判定結果に基づ
いて、多値情報のうちの対応する値を求める判定ステッ
プとを含むことを特徴とする。
【0018】
【0019】
【0020】
【作用】請求項1に記載の情報記録装置および請求項7
に記載の情報記録方法においては、情報ピットの立上り
エッジまたは立下りエッジの少なくとも一方のエッジの
位置を、所定の基準位置から、2以上の所定の位置のい
ずれかの位置に、ステップ状にずらすことにより多値情
報を表すようにして、多値情報が記録される。
【0021】請求項4に記載の情報記録媒体において
は、情報ピットが、その立上りエッジまたは立下りエッ
ジの少なくとも一方のエッジの位置が多値情報に対応し
て所定の基準位置から2以上の所定の位置のいずれかの
位置にステップ状に変化するように形成されている。
【0022】請求項8の情報再生装置および請求項11
に記載の情報再生方法においては、情報ピットのエッジ
が検出され、検出された情報ピットのエッジの位置が、
基準位置からステップ状にずれた2以上の位置のいずれ
に位置するかが判定され、その判定結果に基づいて、多
値情報のうちの対応する値が求められる。
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【実施例】次に本発明の情報記録媒体およびその記録再
生装置の一実施例について説明する。図1は本発明の記
録の原理を表わしている。同図に示すように、本発明に
おいては、情報ピットの立上りおよび立下りエッジのう
ち少なくとも一方(実施例においては両方)の位置が、
デジタル記録情報に対応して基準のエッジ位置からステ
ップ状にずらされる。すなわち、図1Bに示す記録信号
のエッジの位置(ゼロクロス位置)が、図1Cに示す基
準クロックの立上りエッジの位置を基準位置として、記
録情報に対応して所定の時間だけステップ状に遅延され
るか、または進められる。実施例においては遅延されて
いるので、エッジの位置が基準位置から図中右側に移動
されるが、時間的に進められる場合は、図中左側に移動
されることになる。各エッジにおいて、例えば3ビット
のデジタルデータ(すなわち0〜7)を表わすものとす
ると、各エッジは、データが0のとき基準位置に形成さ
れ、1のとき単位時間(1ステップ)だけ遅延され、2
のとき単位時間の2倍(2ステップ)だけ遅延され、3
のとき単位時間の3倍(3ステップ)の時間だけ遅延さ
れる。以下同様にして、データが7のとき、エッジは単
位時間の7倍(7ステップ)だけ遅延される。
【0031】このようにして情報を記録すると、情報記
録媒体としての例えば光ディスクには図1Aに示すよう
に情報ピットが形成される。なお、この情報ピットは物
理的な凹部あるいは凸部として形成することもできる
し、情報記録媒体の性質(例えば反射率あるいは透過率
等)を他の部分と異なる値にすることにより形成しても
よい。実施例においては、位置基準ピット(この位置基
準ピットについては後に詳述する)に続く最初の情報ピ
ットの立上りエッジと立下りエッジにより3と7が表わ
されており、次の情報ピットの立上りエッジと立下りエ
ッジにより0と4が表わされている。記録信号の遅延の
単位時間(1ステップ)に対応する記録媒体上の長さを
例えば0.05μmとすると、それぞれのエッジは、基
準位置から、3×0.05μm、7×0.05μm、0
×0.05μm、4×0.05μmだけ図中右側に移動
される。また、基準クロックの1周期に対応する光ディ
スク上の長さ(立上りエッジおよび立下りエッジが両方
とも遅延されていない場合における長さ)は1.2μm
に設定されている。
【0032】上記したように、情報ピットのエッジをデ
ジタル記録情報に対応して基準位置からずらすには、エ
ッジの基準位置を明確にする必要がある。このため、情
報記録媒体には、図2に示すように、PLLピット(ク
ロックピット)が一定の周期で(例えば光ディスクの1
回転が4200セクタに区分され、各セクタに1個所サ
ーボエリアを設け、各サーボエリアに1個の割合で)記
録されている。情報記録時、このPLLピット(クロッ
クピット)を再生し、これに同期して基準クロック(図
1C)を生成する。そしてこの基準クロックを基準にし
てエッジの基準位置が定められる(図1の実施例におい
ては基準クロックの立上りエッジが情報ピットのエッジ
の基準位置とされている)。情報ピットはこのクロック
ピットとクロックピットの間に複数個形成されることに
なる。
【0033】図3は再生時における原理を示している。
再生時においては、図1および図2に示したようにして
情報を記録した光ディスクを再生し、図3Aに示したよ
うなRF信号を得る。このRF信号を増幅し、2値化す
ると、図3Bに示すような2値化RF信号が得られる。
この2値化RF信号から、クロックピット(PLLピッ
ト)成分を分離し、これに同期して図3Cに示すような
基準クロックを生成する。さらにこの基準クロックに同
期して、図3Dに示すような鋸歯状波信号(3角波信号
でもよい)を生成する。
【0034】この鋸歯状波信号は基準クロックの立下り
エッジの直前において最大値レベル(255)となり、
立下り後、急激に最低レベル(0)まで低下し、その
後、最大値まで再び線形に増大するようになっているの
で、この鋸歯状波信号により256ステップのレベルを
判定することができる。従って、2値化RF信号(図3
B)の立上りエッジおよび立下りエッジのタイミングに
おける鋸歯状波信号(図3D)のレベル(情報ピットの
エッジのずれ)を検出し、また、基準クロック(図3
C)の立上りエッジにおける鋸歯状波信号(図3D)の
レベル(情報ピットのエッジの基準位置)を検出し、両
者の差から、情報ピットのエッジの基準位置からのずれ
(すなわち、記録データ)を検出することができる。
【0035】ところで、光ディスクの感度にばらつきが
あったり、記録するレーザパワーに時間的変動等がある
と、形成されるピットにもばらつきが発生する。図4は
この様子を表わしている。すなわち、同じレベル(強
度)の記録レーザ光が照射された場合、光ディスクの感
度が小さいと、感度が大きい場合に較べて、形成される
ピットの長さは短くなる。また、感度は一定であったと
しても、記録レーザ光のパワーが変動すると、同様のば
らつきが発生する。
【0036】このようなばらつきがあると、上記したエ
ッジの正確な位置への形成、すなわち、正確な情報の記
録は困難になる。そこで、本実施例においては、基準ピ
ット(PLLピット)以外に、さらに、位置基準ピット
が一定の周期で記録される。本実施例においては、クロ
ックピットの直後に1個(すなわち各セクタに1個)の
位置基準ピットが形成され、その後に、複数個の情報ピ
ットが形成されている。この位置基準ピットは、その立
上りエッジおよび立下りエッジの両方が、常に基準位置
(基準クロックの立上りエッジの位置)に配置されてい
る。
【0037】次に、図5を参照してこの位置基準ピット
の作用について説明する。この実施例においては、図5
Aに示すように、最初のピットが位置基準ピットとされ
ているので、その両エッジに対応するデータは0とされ
ている。位置基準ピットの後の3個の情報ピットの立上
りエッジと立下りエッジには、3と0、2と5、1と0
の各データが、それぞれ対応されている。従って、い
ま、光ディスクが適正な感度を有するものとすると、図
5Bに示すような記録信号(記録パルス)に対応して光
ディスク上には図5Cに示すような位置基準ピットおよ
び情報ピットが形成される。
【0038】再生時、各ピットの立上りおよび立下りエ
ッジを検出し、その検出タイミングにおける図5Dに示
す鋸歯状波信号のレベルを読み取ったとき、位置基準ピ
ットの立上りおよび立下りエッジにおける値が、いずれ
も64であったとすると、3個の情報ピットの立上りお
よび立下りエッジを検出し、その検出タイミングにおけ
る鋸歯状波信号のレベルを検出すると、図5Eに示すよ
うに、それぞれ、82と64、76と94、70と64
になる。この各値の基準位置からのずれを求めるには、
上述したように、各ピットにおける基準クロックの立上
りエッジにおける鋸歯状波信号のレベルを読み取り、そ
の値を減算すればよい。ところでこの基準クロックのエ
ッジのタイミングにおける鋸歯状波信号のレベルは、位
置基準ピットのレベルと同一となる。そこで、各ピット
毎に基準クロックのエッジに対応する鋸歯状波信号のレ
ベルを読み取る代わりに、この位置基準ピットの立上り
および立下りエッジにおける鋸歯状波信号のレベルを、
各ピット毎の基準クロックのエッジに対応する鋸歯状波
信号のレベルとして用いることができる(ここに位置基
準ピットの、後述する感度補正作用(第1の効用)の
他、第2の効用がある)。
【0039】この実施例の場合、図5Eに示した値、8
2と64、76と94、70と64から、位置基準ピッ
トにおける値64と64を減算することにより、図5F
に示すように、ずれ量に対応した値として、それぞれ、
18と0、12と30、6と0を得ることができる。こ
のずれ量のうち値6が、上記した単位遅延時間に対応す
るから、データはそれぞれ、これらの値を6で除算し
て、3と0、2と5、1と0、として求めることができ
る。これらの値は図5Aに示した元のデータと同一とな
る。
【0040】これに対して、光ディスクの感度が例えば
高過ぎる場合、図5Bに示した記録パルスに対応して、
図5Gに示すように、位置基準ピットおよび情報ピット
が図5Cに示した適正感度の場合より長く形成される。
この感度のばらつきは、各光ディスク毎のばらつきはあ
ったとしても、1枚の光ディスクにおいてはほぼ一定と
なる。仮に、1枚の光ディスクのなかで局部的にばらつ
きがあったとしても、少なくとも位置基準ピットが形成
されている周期の範囲(1セクタ内)においては実質的
に一定になっていると考えられる。
【0041】そこで、例えば、図5Iに示すように、位
置基準ピットにおける立上りエッジの位置が、本来の基
準位置から鋸歯状波信号(図5H)のレベルに換算して
10だけ小さくなったとすると、立下りエッジの位置
も、本来の基準位置から鋸歯状波信号のレベルに換算し
て10だけ大きくなり、54(=64−10)と74
(=64+10)となる。同様に、各情報ピットの立上
りエッジおよび立下りエッジにおいても、本来の記録位
置から鋸歯状波信号のレベルに換算して10だけ小さく
なるか、または大きくなる。すなわち、各情報ピット
(図5G)の立上りエッジおよび立下りエッジのタイミ
ングにおける鋸歯状波信号(図5H)の値は、それぞ
れ、図5Iに示すように、72(=82−10)と74
(=64+10)、66(=76−10)と104(=
94+10)、60(=70−10)と74(=64+
10)となる。
【0042】従って、これらの情報ピットの値72と7
4、66と104、60と74から基準ピットの値54
と74を減算すれば、図5Jに示すように、18と0、
12と30、6と0が得られる。これらの値は、図5F
に示した適正感度の場合と同一となる(これが位置基準
ピットの第1の効用である)。
【0043】なお、以上においては、感度が高過ぎる場
合を例として説明したが、感度が低過ぎる場合において
は、情報ピットのエッジが位置基準ピットのエッジと同
じ長さだけ短くなるので、感度が高過ぎる場合と同様
に、適正感度における場合と同一のデータを得ることが
できる。
【0044】すなわち、このように位置基準ピットを形
成することにより、鋸歯状波信号の読取を各ピットの基
準クロック毎に行なう必要がなくなるばかりでなく、感
度等のばらつきがあったとしても、正しいデータの記録
再生が可能になる。
【0045】図6と図7は、位置基準ピットによる補正
の効果を説明するものである。これらの図はいずれも、
横軸が時間、縦軸が電圧を表わしている。縦軸の電圧
は、図1において説明した0から7までのデータを電圧
に換算して表わしている。すなわち、ある時刻(横軸の
所定の位置)において得られたエッジの基準位置からの
ずれ(このずれが上述したように0〜7のいずれかにな
っている)が0の場合、そのエッジを最も低い所定の電
圧の点で表わし、そのずれが7であれば、最も高い所定
の電圧の点で表わすようにする。このようにして次々と
再生される情報ピットの各エッジにより表わされている
データを所定の電圧の点として表わしたものである(後
述する図18のD/Aコンバータ47の出力をモニタす
ることによりこのような波形が得られる)。
【0046】図6は位置基準ピットによる補正を行なわ
なかった場合における状態を示している。この図の場
合、0乃至7の各データ毎に、本来一定の電圧を示す水
平線上に揃うべき点が、縦軸方向に大きくずれている。
これは、例えば同じ5というデータを表わすエッジで
も、場合によってその基準位置からのずれが大きくなっ
たり(例えば本来データ7を表わすずれ量(電圧)にな
ったり)、小さくなったり(例えば本来データ3を表わ
すずれ量(電圧)になったり)、ずれが変化しているこ
とを意味する。0〜7のうちいずれのデータであるのか
読み取る(識別する)ためには、1つのデータ(例えば
5)を表わす電圧(ずれ量)と、隣接するデータ(例え
ば6)を表わす電圧(ずれ量)との中間の電圧を閾値と
して、その閾値より大きいか、または小さいかを判定す
る必要がある。しかしながら、図6に示すように各デー
タを表わす電圧が変動してしまうと、固定した所定の閾
値電圧を基準としてデータ(5であるのか、または6で
あるのか)を読み取る(識別する)ことができなくなっ
てしまう。
【0047】これに対して図7は位置基準ピットによる
補正を行なった場合を示している。この場合において
は、各データの電圧(ずれ量)が一定になることが判
る。従って、この場合においては、所定の閾値を基準と
して各データを容易に識別することができる。
【0048】図8は隣接するトラックにおけるピット
(位置基準ピットおよび情報ピット)の関係を示してい
る。CAV(回転角速度が一定)のディスクの場合、同
図に示すように、隣接するトラック(奇数番目のトラッ
クと偶数番目のトラック)のピットの位相(データが0
である場合の位相)が90度ずらされる。換言すれば、
データが0である場合の記録信号の位相が90度ずらさ
れる。このことはまた、基準クロックの位相に着目する
と、奇数番目のトラックの基準クロックの位相は偶数番
目のトラックの基準クロックの位相に対して180度ず
れていることを意味する。このようにすると、1本のト
ラックの1つの位置基準ピットまたは情報ピットのエッ
ジを1つの光スポットで再生しているとき、その光スポ
ット内に、隣接するトラックのエッジが位置しなくなる
ので、クロストークが少なくなる。従って、トラックピ
ッチを狭くし、より高密度化を実現することができる。
【0049】次に、トラッキングの方法について説明す
る。トラッキングの方法の1つとしていわゆる3スポッ
ト(ビーム)法が知られている。この方法は、図9に示
すように、本来情報を再生するためのメインビーム(ス
ポット)以外に、その両側にサブビーム(スポット)を
2個配置するものである。サブビームを、トラックの進
行方向に対して左右のエッジに配置することにより、2
つのサブビームからの反射光を光検知器で検知し、その
出力の差からトラッキングエラー信号を得ることができ
る。しかしながら、この方法は、図10に示すように、
トラックピッチを狭くすると、サブビームが隣接するト
ラックの情報を読み取るようになってしまい、トラッキ
ングエラー信号を生成することができなくなってしま
う。
【0050】また、光ディスクの中には、いわゆるサン
プルサーボ方式が採用されているものもある。この方式
は、図11に示すように、トラックの中心から左右に若
干ずれた位置であって、かつ、トラック方向に若干ずれ
た位置に、ウォブルドピットを配置するものである。こ
の2つのウォブルドピットの再生信号のレベルの差から
トラッキングエラー信号を生成することができる。しか
しながら、この方式もトラックピッチを狭くすると、図
12に示すように、隣接するトラックのためのウォブル
ドピットが干渉し、正しいトラッキングエラー信号を生
成することができなくなる。
【0051】そこで本実施例においては、基本的には図
11に示したサンプルサーボ方式を採用するのである
が、図13に示すように、サーボエリアに、トラックの
中心線上に配置した1つのクロックピット(PLLピッ
ト)と、トラックの中心線に対して左右にずれるととも
に、トラック方向にもずれるように(クロックピットを
挟んで対向するように)、2つのウォブルドピットを配
置する。これらのピットはプリピットとして、本来の情
報を記録する前に、例えば物理的な凹凸として予め記録
(形成)される。そして、各ウォブルドピットを隣接す
るトラックで共用できるように配置する。換言すれば、
ウォブルドピットをトラックとトラックの調度中央に配
置し、1つのウォブルドピットを左右の両方のトラッキ
ングに用いるようにする。このようにすることにより、
トラックピッチを狭くし、かつ、トラッキングエラー信
号を生成することができる。
【0052】但しこのように、1つのウォブルドピット
を左右のトラックにおいて兼用する場合においては、ト
ラッキングサーボの極性を奇数トラックと偶数トラック
とで反転する必要がある。この場合の実施例については
図19を参照して後述する。
【0053】奇数トラックと偶数トラックとで位置基準
ピットと情報ピットの位相を90度ずらすように構成す
る場合、図13に示すように、例えば偶数トラックまた
は奇数トラックの一方(実施例の場合、偶数トラック)
における最後の情報ピットの位置が、他方のトラック
(実施例の場合、奇数トラック)の最後の情報ピットよ
り後方にずれる。すなわち、時間軸上(再生信号上)で
観察すると、偶数トラックにおいては、最後の情報ピッ
トが、奇数トラックにおける場合より遅く現われる。あ
るいはまた、これをクロックピットの直後に配置された
位置基準ピットについて着目すると、偶数トラックにお
いては、位置基準ピットが奇数トラックにおける場合よ
り遅く現われる。そこで、この最後の情報ピットあるい
は位置基準ピットの発生タイミングを検知して、それか
ら奇数トラックまたは偶数トラックの判定を行なうこと
ができる。この実施例についても、図19を参照して後
述する。
【0054】次に、本発明による情報の記録方法の特徴
をより明確にするために、図14を参照して、従来の記
録方法と本発明の記録方法とを比較する。従来のサンプ
ルサーボ方式の光ディスクにおいては、図14Aに示す
ように、クロックピットに同期して基準クロック(チャ
ンネルクロック)が生成される。そして、基準クロック
の周期を1単位として、その整数倍の長さのピットが形
成される。いずれの長さのピットが形成されるかは記録
情報によって決定される。
【0055】また、コンパクトディスクにおいては、ク
ロックピットは形成されていないが、図14Bに示すよ
うに、やはり基準クロック(チャンネルクロック)の周
期を1単位として、その整数倍の長さのピットが形成さ
れる。
【0056】これに対して本発明の実施例においては、
図14Cに示すように、クロックピット(PLLピッ
ト)に同期して基準クロックが生成されるのは、図14
Aにおける場合と同様である。しかしながら、情報ピッ
トの長さは基本的に基準クロックの周期の長さとされ
(この場合におけるエッジの位置が基準位置とされ)、
その長さが(エッジの位置が)記録データに対応して変
化されるが、情報として意味を有するのは、そのエッジ
の基準位置からのずれ量である。従って、本実施例にお
いては、情報ピットの長さは基準クロックの周期の1倍
以上、2倍以下の範囲で設定される。
【0057】図14Cを図14A,Bと比較して明らか
なように、本実施例によれば、より高密度の情報記録が
可能になる。そして、より正確な基準位置を決定するた
め、必要に応じてクロックピットに加えて位置基準ピッ
トが挿入されるのである。
【0058】コンパクトディスクの場合、トラックピッ
チは1.6μm、記録密度は1ビット当り、0.6μm
である。これに対して、本実施例においては、トラック
ピッチを1.2μm、記録密度を1ビット当り、0.4
μmとすることができた。これにより、コンパクトディ
スクの2倍の記録密度を実現したことになる。
【0059】次に、以上のような記録再生を実現する装
置の一実施例について説明する。図15は記録装置の一
部の構成を表わしている。データ出力回路51は図示せ
ぬ回路から供給される信号をA/D変換し、所定の処理
を施した後、誤り訂正(ECC)回路52に出力する。
誤り訂正回路52は入力されたデジタルデータに誤り検
出訂正符号の付加、インターリーブ等の処理を施す。デ
ータ長変換回路53は、誤り訂正回路52より入力され
た例えば8ビットを単位とするデータを、3ビット単位
のデータに変換する。この3ビット単位のデータが図1
6に示す記録装置に供給される。
【0060】図16の端子11には基準クロック(図1
7A)が供給される。この基準クロックは例えば後述す
る図18のPLL回路31により、光ディスクのクロッ
クピットに同期して生成されたものである。この基準ク
ロックはバッファ12、およびスイッチ14を介して遅
延線15に供給される。スイッチ14は奇数トラックに
おいては接点a側に、偶数トラックにおいては接点b側
に、それぞれ切り換えられる。接点b側に切り換えられ
たとき、基準クロックはインバータ13により反転され
て遅延線15に入力される。遅延線15の他端は抵抗1
6を介して接地されている。
【0061】遅延線15は対応するバッファ17を具備
する8個の出力端子を有し、各出力は単位時間づつ遅延
時間が異なっている。すなわち、この単位時間は、図1
において説明した、光ディスク上における0.05μm
の長さに対応する時間に設定されている。すなわち、各
出力端子から、単位時間×0倍乃至単位時間×7倍の時
間だけ遅延された基準クロックが出力されるようになっ
ている。データセレクタ10は、データ長変換回路53
より供給される3ビットのデータに対応してこの8個の
出力端子のいずれか1つを選択する。すなわち、データ
が0のとき単位時間×0の遅延時間の(すなわち遅延し
ない基準クロックを出力する)出力端子を選択し、デー
タが5のときは、単位時間×5の遅延時間の出力端子を
選択する。これにより、デジタルデータに対応する時間
だけ基準クロックが単位時間を1ステップとしてステッ
プ状に遅延されることになる。位置基準ピットを記録す
る場合においては、データとして0がデータセレクタ1
0に入力される。従って、遅延しない基準クロックがデ
ータセレクタ10より出力される。
【0062】T型フリップフロップ18はこのデータセ
レクタ10の出力の立上りエッジによりトリガされ、ト
リガされる度にその出力の論理が反転する。このT型フ
リップフロップ18の出力はアンドゲート20の一方の
入力に供給されている。
【0063】N進カウンタ23は基準クロックをカウン
トする。デコーダ24はこのカウンタのカウント値を検
出し、各セクタのサーボエリアの区間論理L、データの
区間論理Hの信号(図17B)を発生し、これをT型フ
リップフロップ18のリセット端子とアンドゲート20
の他方の入力に供給する。
【0064】これにより、データ区間において、アンド
ゲート20が導通状態になるため、T型フリップフロッ
プ18が出力する3ビットのデータに対応する時間だけ
立上りおよび立下りエッジがステップ状に遅延した記録
パルス(図17C)がアンドゲート20を介して出力さ
れる。このアンドゲート20より出力された信号が記録
信号として光ディスクに記録ヘッド(図示せず)に供給
され、光ディスクに記録されることになる。また、サー
ボエリア区間においては、アンドゲート20が非道通と
なり、T型フリップフロップ18が発生する記録信号の
出力が禁止される。
【0065】次に、図18を参照して再生装置について
説明する。光ディスクから再生された再生RF信号はP
LL回路31とイコライザ34に入力されている。PL
L回路31はRF信号(図3A)から上記したクロック
ピット(PLLピット)による成分を抽出し、基準クロ
ック(図3C)を発生し、鋸歯状波発振器33に供給す
る。鋸歯状波発振器33は入力された基準クロックに同
期して鋸歯状波信号(図3D)を発生し、A/Dコンバ
ータ36と37に出力する。また、PLL回路31が発
生する基準クロックはタイミングコントローラ32にも
供給され、タイミングコントローラ32は基準クロック
に同期して、上記した位置基準ピット(図3A)の立上
りエッジのタイミングでラッチパルスをラッチ回路40
に供給するとともに、立下りエッジのタイミングでラッ
チパルスをラッチ回路42に供給する。
【0066】イコライザ34は入力されたRF信号を所
定の周波数および位相特性に処理した後、2値化回路3
5に出力する。2値化回路35は入力されたRF信号を
2値化する。この2値化RF信号(図3B)はA/Dコ
ンバータ36のクロック端子とラッチ回路39のクロッ
ク端子に入力されるとともに、インバータ38により反
転された後、A/Dコンバータ37のクロック端子とラ
ッチ回路41のクロック端子に供給される。
【0067】従って、A/Dコンバータ36において
は、2値化RF信号の立上りエッジのタイミングにおけ
る鋸歯状波信号(図3D)のレベルがサンプリングさ
れ、そのサンプル値がA/D変換される。上述したよう
に鋸歯状波信号のレベルは256ステップに分解される
ので、このサンプル値は8ビットのデータとしてラッチ
回路39と40に出力される。ラッチ回路39は2値化
回路35の出力する2値化RF信号の立上りエッジのタ
イミングでA/Dコンバータ36の出力をラッチする。
また、ラッチ回路40はタイミングコントローラ32が
出力する位置基準ピットの立上りエッジのタイミングで
A/Dコンバータ36の出力をラッチする。
【0068】このようにして、図5Eで説明した位置基
準ピットの立上りエッジのデータ(基準位置のデータ)
64、あるいは、図5Iで説明した位置基準ピットの立
上りエッジのデータ(基準位置のデータ)54がラッチ
回路40にラッチされる。また、図5Eで説明した情報
ピットの立上りエッジのデータ(基準位置からずれたデ
ータ)82,76,70、あるいは、図5Iで説明した
情報ピットの立上りエッジのデータ(基準位置からずれ
たデータ)72,66,60がラッチ回路39にラッチ
される。減算器43はラッチ回路39のラッチデータか
らラッチ回路40のラッチデータを減算する。これによ
り、図5Fで説明した情報ピットの立上りエッジの基準
位置からのずれを表わす値18,12,6、あるいは図
5Jで説明した情報ピットの立上りエッジの基準位置か
らのずれを表わし、かつ補正した値18,12,6が得
られる。
【0069】減算器43の出力する8ビットのデータは
変換マップ回路45で3ビットのデータに変換され、出
力される。また、減算器43の出力をD/Aコンバータ
47でD/A変換し、モニタすると、図7(または図
6)に示した特性を観察することができるのは上述した
通りである。
【0070】一方、A/Dコンバータ37においては、
2値化RF信号の立下りエッジのタイミングにおける鋸
歯状波信号のレベルがサンプリングされ、そのサンプル
値がA/D変換される。このサンプル値は8ビットのデ
ータとしてラッチ回路41と42に出力される。ラッチ
回路41は2値化回路35の出力する2値化RF信号の
立下りエッジのタイミングでA/Dコンバータ37の出
力をラッチする。また、ラッチ回路42はタイミングコ
ントローラ32が出力する位置基準ピットの立下りエッ
ジのタイミングでA/Dコンバータ37の出力をラッチ
する。
【0071】このようにして、図5Eで説明した位置基
準ピットの立下りエッジのデータ(基準位置のデータ)
64、あるいは、図5Iで説明した位置基準ピットの立
下りエッジのデータ(基準位置のデータ)74がラッチ
回路42にラッチされる。また、図5Eで説明した情報
ピットの立下りエッジのデータ(基準位置からずれたデ
ータ)64,94,64、あるいは、図5Iで説明した
情報ピットの立下りエッジのデータ(基準位置からずれ
たデータ)74,104,74がラッチ回路41にラッ
チされる。減算器44はラッチ回路41のラッチデータ
からラッチ回路42のラッチデータを減算する。これに
より、図5Fで説明した情報ピットの立下りエッジの基
準位置からのずれを表わす値0,30,0、あるいは図
5Jで説明した情報ピットの立下りエッジの基準位置か
らのずれを表わし、かつ、補正した値0,30,0が得
られる。
【0072】減算器44の出力する8ビットのデータは
変換マップ回路46で3ビットのデータに変換され、出
力される。
【0073】なお、以上においてはA/Dコンバータを
2個用いるようにしたが、そのクロック端子に、2値化
回路35またはインバータ38から供給する信号を交互
に切り換えて供給するようにして、1個にすることもで
きる。また、A/Dコンバータの代わりにサンプルホー
ルド回路を用いることもできる。さらに、基準クロック
に同期してそれより充分高い周波数の計数用クロックを
所定の周期で発生させ、これをカウンタでカウントする
ようにしておき、そのカウント値を、2値化RF信号の
立上りまたは立下りエッジのタイミングでラッチするよ
うにしても、エッジのずれを検出することができる。
【0074】また、以上においては、ラッチ回路40と
42において、各セクタ毎の位置基準ピットのデータを
単独でラッチし、補正に用いるようにしたが、複数のセ
クタにおける値の平均値を求め、これを補正に用いるよ
うにすることもできる。このようにすれば、より信頼性
を向上することができる。
【0075】図19は、図8および図13に示したよう
に、ウォブルドピットを隣接するトラックにおいて共通
とし、かつ、位置基準ピットおよび情報ピットの位相を
隣接トラック間で90度ずらすフォーマットの光ディス
クにおいて、奇数トラックと偶数トラックを判定し、そ
の判定結果に対応してトラッキングサーボの極性を切換
える構成例を示している。この実施例においては、光デ
ィスクより再生出力された再生RF信号がPLL回路6
1とサンプルホールド回路63に供給されている。PL
L回路61は基準ピットに対応する成分から基準クロッ
クを生成し、タイミング回路62に出力する。タイミン
グ回路62はPLL回路61より供給される基準クロッ
クに同期した各種のタイミング信号を生成し、サンプル
ホールド回路63,66,67に供給している。
【0076】図13を参照して既に説明したように、ピ
ットの位相を90度ずらすと、最後の情報ピット(また
は位置基準ピット)の発生タイミングが、奇数トラック
と偶数トラックとで異なる。タイミング回路62は偶数
トラックにおいて最後の情報ピットが存在し、かつ、奇
数トラックにおいて最後の情報ピットが存在しないタイ
ミングT(図13参照)で、サンプリングパルスをサン
プルホールド回路63に出力する。偶数トラックにおい
ては、情報ピットが存在するのでサンプリングパルスが
入力されたタイミングにおけるRF信号のレベルは小さ
い。これに対して、奇数トラックにおいては、情報ピッ
トが存在しないので、RF信号のレベルは偶数トラック
における場合より大きい。
【0077】そこで、サンプリングパルスが入力された
タイミングにおけるRF信号のレベルをサンプルホール
ド回路63にサンプルホールドさせ、このサンプルホー
ルド値を比較回路64において、基準電圧発生回路65
が出力する基準電圧と比較する。この基準電圧は奇数ト
ラックにおけるサンプルホールド値と偶数トラックにお
けるサンプルホールド値の中間の値に設定されている。
従って、奇数トラックのとき比較回路64の出力は高レ
ベルとなり、偶数トラックのとき、低レベルとなる。こ
の出力が図16のスイッチ14の切換に用いられるとと
もに、トラッキングサーボ回路80のスイッチ68の切
換にも用いられる。
【0078】タイミング回路62は図13に示した一方
のウォブルドピットのタイミングにおいてサンプルホー
ルド回路66にサンプリングパルスを供給し、他方のウ
ォブルドピットのタイミングにおいてサンプルホールド
回路67にサンプリングパルスを供給する。従って、サ
ンプルホールド回路66と67には、2つのウォブルド
ピットのタイミングにおけるRF信号のレベルがサンプ
ルホールドされる。差動増幅器69はサンプルホールド
回路66の出力からサンプルホールド回路67の出力を
減算し、トラッキングエラー信号を生成する。このトラ
ッキングエラー信号はトラッキングアクチュエータ70
に供給され、トラッキング制御が行なわれる。サンプル
ホールド回路66と67の出力が供給される差動増幅器
69の入力端子は、スイッチ68により奇数トラックと
偶数トラックにおいて反対側(逆極性側)に切り換えら
れる。従って、ウォブルドピットを隣接するトラックに
おいて共用した場合においても、正しいトラッキングサ
ーボが実行される。
【0079】以上、本発明を光ディスクに応用した場合
を例として説明したが、本発明はその他の情報記録媒体
およびその記録再生装置に応用が可能である。
【0080】
【発明の効果】請求項1に記載の情報記録装置および請
求項7に記載の情報記録方法によれば、情報ピットの立
上りエッジまたは立下りエッジの少なくとも一方のエッ
ジの位置を、所定の基準位置から、2以上の所定の位置
のいずれかの位置に、ステップ状にずらすことにより多
値情報を表すようにして、多値情報を記録するようにし
たので、より高密度にデジタル情報を記録することが可
能になる。
【0081】請求項2に記載の情報記録装置によれば、
情報ピットの立上りエッジの位置を、記録情報に対応し
て、立上りエッジの基準位置から、2以上の所定の位置
のいずれかの位置に、ステップ状にずらすことにより第
1の多値情報を表すようにするとともに、情報ピットの
立下りエッジの位置を、記録情報に対応して、立下りエ
ッジの基準位置から、2以上の所定の位置のいずれかの
位置に、ステップ状にずらすことにより第2の多値情報
を表すようにして、1個の情報ピットで2個の多値情報
を記録するようにしたので、より高密度にデジタル情報
を記録することが可能になる。
【0082】請求項3に記載の情報記録装置によれば、
情報記録媒体に、複数の情報ピットに対して所定の割合
で配置された、その立上りまたは立下りエッジの位置
が、基準位置を表す位置基準ピットを記録するようにし
たので、記録時における情報記録媒体の速度制御を簡単
にすることができる。
【0083】請求項4に記載の情報記録媒体によれば、
情報ピットは、その立上りエッジまたは立下りエッジの
少なくとも一方のエッジの位置が多値情報に対応して所
定の基準位置から2以上の所定の位置のいずれかの位置
にステップ状に変化するように形成されているので、よ
り記録密度の高い情報記録媒体を実現することができ
る。
【0084】請求項5に記載の情報記録媒体によれば、
複数の情報ピットに対して所定の割合で、そのエッジの
位置が基準位置を表す位置基準ピットがさらに形成され
ているようにしたので、再生時におけるジッタの影響が
少なく、正確な情報読み取りが可能な情報記録媒体を実
現することができる。
【0085】請求項6に記載の情報記録媒体によれば、
情報ピットの位相が、隣接するトラックにおいて90度
ずれさせるようにしたので、トラックピットが狭く、か
つ、クロストークの少ない情報記録媒体を実現すること
ができる。
【0086】請求項8に記載の情報再生装置および請求
項11に記載の情報再生方法によれば、情報ピットのエ
ッジを検出し、検出した情報ピットのエッジの位置が、
基準位置からステップ状にずれた2以上の位置のいずれ
に位置するかを判定し、その判定結果に基づいて、多値
情報のうちの対応する値を求めるようにしたので、高密
度に記載されている情報を正確に再生することが可能に
なる。
【0087】請求項9に記載の情報再生装置によれば、
検出した情報ピットのエッジの位置を、記憶した位置基
準ピットのエッジの位置で補正し、補正した情報ピット
のエッジの位置を判定するようにしたので、再生時にお
けるジッタの影響を少なくすることができる。
【0088】
【0089】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報ピットのエッジによる情報記録の
原理を説明する図
【図2】本発明の1セクタの情報記録フォーマットを説
明する図
【図3】本発明の情報ピットのエッジの位置からデータ
を読み取る原理を説明する図
【図4】光ディスクの感度のばらつきの影響を説明する
【図5】本発明の位置基準ピットの作用を説明する図
【図6】本発明の位置基準ピットによる補正を行なわな
い場合の出力の状態を説明する図
【図7】本発明の位置基準ピットによる補正を行なった
場合の出力の状態を説明する図
【図8】本発明の情報ピットの位相を隣接するトラック
間において90度ずらした状態を説明する図
【図9】3スポットによるトラッキング状態を説明する
【図10】トラックピッチを狭くした場合における3ス
ポットによるトラッキング状態を説明する図
【図11】ウォブルドピットによるトラッキング状態を
説明する図
【図12】トラックピッチを狭くした場合におけるウォ
ブルドピットによるトラッキング状態を説明する図
【図13】本発明の光ディスクのサーボエリア付近のピ
ットの配列を説明する図
【図14】本発明の情報ピットと他の情報記録媒体にお
けるピットの差を説明する図
【図15】本発明の情報記録装置の一実施例の一部の構
成を示すブロック図
【図16】本発明の情報記録装置の一実施例の他の部分
の構成を示すブロック図
【図17】図16の実施例の動作を説明するタイミング
チャート
【図18】本発明の情報再生装置の一実施例の構成を示
すブロック図
【図19】本発明の情報記録再生装置におけるトラッキ
ングサーボ装置の一実施例の構成を示すブロック図
【符号の説明】
10 データセレクタ 15 遅延線 18 T型フリップフロップ 31 PLL回路 32 タイミングコントローラ 33 鋸歯状波発振器 35 2値化回路 36,37 A/Dコンバータ 39乃至41 ラッチ回路 45,46 変換マップ回路 61 PLL回路 62 タイミング回路 63 サンプルホールド回路 64 比較回路 65 基準電圧発生回路 66,67 サンプルホールド回路 69 差動増幅器 70 トラッキングアクチュエータ 80 トラッキングサーボ回路
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−78471(JP,A) 特開 平2−183471(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/00 - 7/013

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報記録媒体に情報ピットを形成するこ
    とによりデジタル情報を記録する情報記録装置におい
    て、前記情報ピットの立上りエッジまたは立下りエッジの少
    なくとも一方のエッジの位置を、所定の基準位置から、
    2以上の所定の位置のいずれかの位置に、ステップ状に
    ずらすことにより多値情報を表すようにして、前記多値
    情報を記録する第1の記録手段を備えることを特徴とす
    る情報記録装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の記録手段は、前記情報ピット
    の立上りエッジの位置を、記録情報に対応して、前記立
    上りエッジの基準位置から、2以上の所定の位置のいず
    れかの位置に、ステップ状にずらすことにより第1の多
    値情報を表すようにするとともに、前記情報ピットの立
    下りエッジの位置を、記録情報に対応して、前記立下り
    エッジの基準位置から、2以上の所定の位置のいずれか
    の位置に、ステップ状にずらすことにより第2の多値情
    報を表すようにして、1個の前記情報ピットで2個の多
    値情報を記録することを特徴とする請求項1に記載の情
    報記録装置。
  3. 【請求項3】 前記情報記録媒体に、複数の前記情報ピ
    ットに対して所定の割合で配置された、その立上りまた
    は立下りエッジの位置が、前記基準位置を表す位置基準
    ピットを記録する第2の記録手段をさらに備えることを
    特徴とする請求項1に記載の情報記録装置。
  4. 【請求項4】 デジタル記録情報に対応する情報ピット
    を有する情報記録媒体において、 前記情報ピットは、その立上りエッジまたは立下りエッ
    ジの少なくとも一方のエッジの位置が多値情報に対応し
    て所定の基準位置から2以上の所定の位置のいずれかの
    位置にステップ状に変化するように形成されていること
    を特徴とする情報記録媒体。
  5. 【請求項5】 複数の前記情報ピットに対して所定の割
    合で、そのエッジの位置が前記基準位置を表す位置基準
    ピットがさらに形成されていることを特徴とする請求項
    4に記載の情報記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記情報記録媒体は角速度が一定になる
    ように回転される情 報記録媒体であって、 前記情報ピットの位相が、隣接するトラックにおいて9
    0度ずれていることを特徴とする請求項4に記載の情報
    記録媒体。
  7. 【請求項7】 情報記録媒体に情報ピットを形成するこ
    とによりデジタル情報を記録する情報記録装置の情報記
    録方法において、 前記情報ピットの立上りエッジまたは立下りエッジの少
    なくとも一方のエッジの位置を、所定の基準位置から、
    2以上の所定の位置のいずれかの位置に、ステップ状に
    ずらすことにより多値情報を表すようにして、前記多値
    情報を記録する記録ステップを含むことを特徴とする情
    報記録方法。
  8. 【請求項8】 情報ピットの立上りエッジまたは立下り
    エッジの少なくとも一方のエッジの位置を、所定の基準
    位置から、2以上の所定の位置のいずれかの位置に、ス
    テップ状にずらすことにより多値情報を表すようにし
    て、前記情報ピットが形成された情報記録媒体を再生す
    る情報再生装置において、 前記情報ピットのエッジを検出するエッジ検出手段と、 前記エッジ検出手段により検出された前記情報ピットの
    エッジの位置が、前記基準位置からステップ状にずれた
    2以上の位置のいずれに位置するかを判定し、その判定
    結果に基づいて、前記多値情報のうちの対応する値を求
    める判定手段と を備えることを特徴とする情報再生装
    置。
  9. 【請求項9】 前記情報記録媒体には、複数の前記情報
    ピットに対して所定の割合で配置された、その立上りエ
    ッジまたは立下りエッジの位置が、前記基準位置を表す
    位置基準ピットが記録されており、 前記エッジ検出手段は、前記位置基準ピットの、位置が
    前記基準位置を表すエッジも検出し、 前記エッジ検出手段により検出された、前記位置基準ピ
    ットのエッジの位置を記憶する記憶手段と、 前記エッジ検出手段により検出された前記情報ピットの
    エッジの位置を、前記記憶手段に記憶されている前記位
    置基準ピットのエッジの位置で補正する補正手段とをさ
    らに備え、 前記判定手段は、前記補正手段により補正された前記情
    報ピットのエッジの位 置を判定する ことを特徴とする請
    求項8に記載の情報再生装置。
  10. 【請求項10】 前記補正手段は、前記エッジ検出手段
    により検出された前記情報ピットのエッジの位置として
    読み取られた値から、前記記憶手段に記憶されている前
    記位置基準ピットのエッジの位置として読み取られた値
    を減算することで補正を行う ことを特徴とする請求項9
    に記載の情報再生装置。
  11. 【請求項11】 情報ピットの立上りエッジまたは立下
    りエッジの少なくとも一方のエッジの位置を、所定の基
    準位置から、2以上の所定の位置のいずれかの位置に、
    ステップ状にずらすことにより多値情報を表すようにし
    て、前記情報ピットが形成された情報記録媒体を再生す
    る情報再生装置の情報再生方法において、 前記情報ピットのエッジを検出するエッジ検出ステップ
    と、 前記エッジ検出ステップの処理で検出された前記情報ピ
    ットのエッジの位置が、前記基準位置からステップ状に
    ずれた2以上の位置のいずれに位置するかを判定し、そ
    の判定結果に基づいて、前記多値情報のうちの対応する
    値を求める判定ステップとを含むことを特徴とする情報
    再生方法。
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