JP3067799B2 - 非爆轟性ポリアジ化グリシジル生成物 - Google Patents

非爆轟性ポリアジ化グリシジル生成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
固体ロケット或いは火砲の推進薬、ガス発生用組成物
又は爆薬は、注入可能な推進薬材料の液状スラリーを形
成するための液体バインダー重合体を用いて、種々の固
体及び液体の材料を結合させることによって、製造でき
る。この場合、スラリーを鋳型の中に流し込み、液体バ
インダー重合体を硬化して、エラストマー質の形態にす
ることによって、液状スラリーから固体推進薬を形成で
きる。固体推進薬組成物では、液状スラリーの処理の容
易性(processibility)を増し、硬化した推進薬の機械
的性質を向上するために、典型的には可塑剤を使用す
る。可塑剤としては、火薬用(energetic)の材料であ
って、かつ反応性を有しバイダー重合体の硬化を妨げる
部分(moieties)を含有していないものが好ましい。有
用な可塑剤はまた固体推進薬組成成分に適合する、即
ち、混和性を有しかつ非反応性である、ものでなければ
ならない。
【0002】
【従来の技術】
有用な液体バインダー重合体の一つの種類は、終端ヒ
ドロキシル部分を有するポリ(アジドメチルオキシエチ
レン)重合体類(ポリ(アジ化グリシジル)重合体類と
しても知られている)である。このような重合体は、ヒ
ドロキシル部分をポリイソシアネート類と反応させるこ
とによって、硬化できる。
【0003】 不幸にして、このようなポリ(アジ化グリシジル)バ
インダー重合体類に適合する火薬用可塑剤であって、当
該技術において公開されたり或いは現在使用されている
ものの多くは爆轟性(detonable)、即ち、37C.F.R.17
3.53節によって「A種火薬類」材料に分類されるもの、
である。例えば、ニトログリセリン及び三硝酸トリメチ
ロールエタンのような硝酸エステルを、火薬用可塑剤と
して、ヒドロキシル末端ポリ(アジ化グリシジル)バイ
ンダー重合体を含有する固体推進薬組成物に使用してき
たが、両方の材料共A種火薬類である。A種火薬類材料
の製造、輸送及び貯蔵の間には特別な注意を払わなけれ
ばならない。特別な注意を必要とするが故に製造、輸送
及び貯蔵の費用が一般に高くなる。
【0004】 従って、液体バインダー重合体、特にポリイソシアン
酸塩で硬化されかつ可塑剤として有用なバインダー重合
体、に適合する火薬用の非爆轟性材料が必要である。
【0005】 米国特許第4,781,861号明細書(Wilson等)は、極性
溶媒中において、次の一般式をもつポリエピクロロヒド
リン−硝酸塩とアジ化ナトリウムとの反応によって生成
される数種のポリ(アジ化グリシジル)重合体類を開示
している。 O2N−[−OCH(CH2Cl)CH2]n−OCH2CH2O−[−CH2C
HO(CH2Cl)−]−NO2 (上式でnは1乃至10である) Wilson等の特許明細書は、このようなポリ(アジ化グ
リシジル)重合体類が火薬用可塑剤として有用であり、
開示された重合体類のうちには45.7%より低い窒素含有
量のものがあることを教示しているものの、前記特許明
細書は本出願人の非爆轟性生成物を開示してはいない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、一面において、通常は液体であって、約4
5.7.重量%未満の窒素を含有し、次の一般式によって表
される重合体を含むことを特徴する、非爆轟性、火薬用
生成物を提供する。 R(G)nR1 I ただし、上式で、 nは2乃至18の数であり、 Gはアジドメチルオキシエチレン部分[−OCH(CH
2N3)CH2−]又は[−OCH2CH(CH2N3)−]であり、そ
して Rは有機開始剤化合物の一価の残基(例えば、好まし
くは1乃至10個の炭素原子をもつ、直鎖、分枝鎖又は環
状の脂肪族又は芳香族のアルコール(即ち、−CH2CH2N3
及び−CH2CH2CH2N3)の残基)である。又はRは一価の
直鎖、分枝鎖又は環状のアルキル基(即ち、−CH3、−C
H2CH3、−CH2CH2CH3、−CH2CH2N3及びCH2CH2CH2N3)で
あってもよい。Rはイソシアネートと反応する部分(例
えば、活性水素原子を含有する部分)を本質的に有して
おらず、非干渉性(non−interfering)の原子又は部分
(例えば、フッ素原子、アジド部分及びシアノ部分)で
置換されていてもよいが、アジド部分以外の火薬用の窒
素含有部分で置換されていてはならない。
【0007】 R1は一価の、アルコキシ基で、直鎖、分枝鎖又は環状
であってよい。又はR1は一価の、オキシアリール基、又
はこれらの組み合わせ(即ち、一価のオキシアルカリー
ル又はオキシアラルキル基類)であってよい。或いはま
た、R1はアジド部分である。R1はイソシアネートと反応
する部分を本質的に有しておらず、非干渉性の原子又は
部分(例えば、フッ素原子、アジド部分及びシアノ部
分)で置換されていてもよいが、アジド部分以外の火薬
用の窒素含有部分で置換されていてはならない。R1の代
表例には、−OCH3、−OCH2CH3、−OCH2CH2CH3、及び−O
CH2C6H5が含まれる。 前記重合体が環状化合物の場合は、R及びR1は、いっ
しょになって、炭素−酸素結合となる。
【0008】 生成物が爆轟性であるか否かを決定するために、直径
約2インチ、高さ約4インチのプラスチックカップの中
で120gの生成物を8gの木綿と十分に混合し、前記カップ
を高さ約4インチ(10.2cm)、直径約1.25インチ(3.2c
m)の鉛検証筒(lead witness cylinder)の頂上に配
置する。***を木綿の中に挿入してカップのほぼ中央に
配置する。***を電気的に起爆して、その発生する反応
を観察する。大音響と火玉が観察され、鉛検証筒が変形
(例えば、短縮したり茸状を呈する)して、当初の高さ
から1/8インチ(0.32cm)を越える高さの減少を生じた
場合には、生成物は爆轟性であると見做す。
【0009】 本発明の生成物は通常は液体である。一般に、該生成
物中の全ての窒素は実質的又は本質的にアジド部分の形
態で存在する。生成物が火薬用であるためには十分なア
ジド部分、例えば、好ましくは少なくとも30重量%の窒
素、を含有していなければならないが、生成物を爆轟性
にするほど多量のアジド部分を含んでいてはならない、
即ち、約46重量%以下の窒素含有量でなければならな
い。生成物中の過度のアジドメチルオキシエチレン部分
(簡潔化のために以後アジ化グリシジル部分と呼ぶこと
がある)の存在は、粘度の高すぎる生成物を生じ、可塑
剤として極めて有用であるとは言えなくなる。
【0010】 典型的には、生成物は相当な数平均分子量、例えば、
約200乃至2000、好ましくは約400乃至1000をもつ。一般
に、生成物が200より小さい分子量をもつなら、揮発性
が高いから可塑剤として使用するには望ましくない。重
量的に生成物の主要部分を構成するアジドメチルオキシ
エチレン部分は単独重合体鎖(例えば、−[OCH2CH(CH
2N3)]− 又は−[OCH(CH2N3)CH2−、ただし、nは2
乃至18の数である)の形態で一般に存在する。
【0011】 典型的には、生成物は少なくとも50重量%、好ましく
は生成物の少なくとも70重量%はこのような単独重合体
鎖からなる。前記生成物は約45.7重量%よりも少ない、
好ましくは約44重量%以下の窒素を含有し、かつアジド
部分の形態で少なくとも30重量%の窒素を含有する。
【0012】 本発明の生成物はまた活性水素原子(例えば、ウレタ
ン結合形成条件下でイソシアネート部分と反応する水素
原子)を有する部分のようなイソシアネートと反応する
部分を本質的に有していない。一般に、このような水素
原子は、酸素、イオウ又は窒素の原子と結合した原子で
ある。生成物中におけるイソシアネートと反応する部分
の存在は避けるべきである。該部分が、ヒドロキシル末
端のポリ(アジ化グリシジル)バインダー重合体のよう
なイソシアネートと反応するバインダー重合体の硬化を
阻害することがあるからである。好ましくは、生成物は
生成物30,000gにつきほぼ1当量より多いイソシアネー
トと反応する部分を含有しない。
【0013】 本発明の生成物は、また、アジド部分以外の火薬用窒
素含有部分を本質的に有しておらず、好ましくは前記部
分を全く含有しない。これは生成物中にこの種の部分が
存在すれば生成物の爆轟性を増すからである。生成物中
に含まれるべきでない火薬用の窒素含有部分の代表例
は、硝酸エステル、トリニトロメチル、フルオロジニト
ロメチル、ジニトロメチレン及びニトラザ部分である。
【0014】 本発明の生成物に含まれてよいポリ(アジ化グリシジ
ル)重合体類の代表例には、 CH3OCH2CH(CH3)OCH2CH(CH3)[OCH2CH−(CH2N3)]
nN3、 CH3CH2[OCH2CH(CH2N3)]nOCH2CH3、 N3CH2CH2[OCH2CH(CH2N3)]nN3、 CH3OCH2CH2[OCH2CH(CH2N3)]nN3、及び CH3[OCH2CH(CH2N3)]nN3、 がある(ただし、nは2乃至18の数であり、好ましくは
4乃至11である)。
【0015】 本発明の生成物は、アジ化塩をポリエピクロロヒドリ
ン重合体と反応させて製造できる。典型的には、アジ化
カリウム、アジ化リチウム及びアジ化ナトリウムのよう
な無機アジ化物を生成物の製造に用いる。一般に、アジ
化ナトリウムが好ましい無機アジ化物である。生成物
は、ポリエピクロロヒドリン重合体を慣用の方法でアジ
化ナトリウムのような無機アジ化物と反応させて製造す
る。この反応の結果、アジドイオン(即ち、N3 -)によ
って、ハロゲン原子類、一般に塩素、又はスルフォン酸
エステル基類のような他の置換可能な基団類の置換が起
こる。アジドイオンによってハロゲン原子類又は他の置
換可能な基団類を置換するために適用できる処理工程の
詳細は米国特許第4,268,450号(Frankel等)、第4,288,
262号(Flanagan)、第4,379,894号(Frankel等)及び
第4,486,351号(Earl)の特許明細書に示されている。
【0016】 本発明の生成物の製造に使用できるポリエピクロロヒ
ドリン重合体の一つの種類に次式で表される重合体があ
る。 R3(E)nR4 II 上式で、 nは前記と同じ意味を表わし、 Eはクロロメチルエチレンオキシ部分であり、 (−OCH2CH(CH2Cl)−)又は(−OCH(CH2Cl)CH2−) (以下では、簡潔化のためエピクロロヒドリン部分と呼
ぶことがある。)であり、R3は有機開始剤化合物の一価
の残基(例えば、直鎖、分枝鎖又は環状の脂肪族又は芳
香族のアルコールで、好ましくは1乃至10個の炭素原子
をもつ)、又は一価の直鎖、分枝鎖又は環状のアルキル
基(例えば、−CH3、−CH2CH3、−CH2CH2CH3、−CH2CH2
Cl)である。R3はイソシアネートと反応する部分が本質
的になく、非干渉性の原子又は部分(例えば、フッ素原
子及びシアノ部分)で置換されていてもよいが、火薬用
の窒素含有部分で置換されていてはならない。 R4は、一価の、直鎖、分枝鎖又は環状のアルコキシ
基、又は一価のオキシアシル基、又はその結合体であ
る。R4はまたスルホン酸エステル基のような置換可能な
基団、(例えば、−OSO2C6H5、−OSO2CH3、−OSO2C6H4C
H3及び−OSO2CF3)、又はハロゲン原子である。R4はイ
ソシアネートと反応する部分が本質的になく、非干渉性
の原子又は部分(例えば、フッ素原子及びシアノ部分)
で置換されていてもよいが、アジド部分以外の火薬用窒
素含有部分で置換されていてはならない。R4の例として
は、−OCH3、−OCH2CH3及び−OCH2CH2CH3、−OCH2CH2Cl
及び−OCH2C6H5がある。 或いは、前記ポリエピクロロヒドリンが環状化合物の
ときは、R3及びR4は、いっしょになって、炭素−酸素結
合となる。
【0017】 ポリエピクロロヒドリン重合体は、種々の方法を用い
てエピクロロヒドリンの重合によって製造できる。環状
ポリエピクロロヒドリン重合体を製造する一つの方法に
は、Kern.R.J.がJournal of Organic Chemistry、第
33巻、(1960年)388−390ページに記述した方法を用い
て、酸触媒の存在化におけるエピクロロヒドリンの重合
がある。この方法では、エピクロロヒドリンを、四塩化
炭素のような適当な溶媒に溶解又は分散させ、ルイス酸
触媒、例えば、(C2H53OBF3又はBF3のような公知のエ
ピクロロヒドリン重合触媒の存在化で重合させる。この
方法では、次の一般式で表せる触媒も有用である。 HN(RWSO2 HCR5(RWSO2 HC(RWSO2 上記で、 RWは、約1乃至20個の炭素原子を有する過フルオロア
ルキル基のような電子吸引部分(electron−withdrawin
g moiety),例えば、電子吸引基又は電子吸引原子、
であり、 R5は、脂肪族又は芳香族の基類、又は水素原子のよう
な非干渉性の部分(即ち、エピクロロヒドリン重合を阻
害しない部分)、例えば、非干渉性の基又は原子であ
る)。
【0018】 随意であるが、任意の2種の(RWSO2)基類を、結合
して、 −SO2CF2CF2CF2CF2−SO2−のような一つの環状構造を構
成してもよい。これらの触媒のうちの幾つかは米国特許
第3,776,960号(Koshar等)、第4,031,036号(Kosha
r)、第4,387,222号(Koshar)、第4,405,497号(Young
等)の特許明細書に開示されている。
【0019】 環状ではないポリエピクロロヒドリン重合体を製造す
る方法では、エピクロロヒドリンから誘導された2つ以
上の部分のエーテル分子への挿入(insertion)を行
う。この反応はルイス酸触媒の存在下において米国特許
第4,146,736号(Scheffel等)の特許明細書に記述され
た一般的処理工程を用いる。ポリエピクロロヒドリン重
合体の製造に適切なエーテル分子は次の一般式で表せ
る。 R6R7 VI 上式で、 R6は、一価の、直鎖、分枝鎖又は環状の脂肪族の基で
あり、炭素原子1乃至10個、好ましくは1乃至4個、を
もち、 R7は、一価の、直鎖、分枝鎖又は環状のアルコキシ基
であり、炭素原子1乃至10個、好ましくは1乃至4個を
もつ。
【0020】 本発明に有用であって、式VIで表わされる代表的エー
テルにはジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジブチ
ルエーテル、メチルエチルエーテル、メチルプロピルエ
ーテル、クロロメチルプロピルエーテル、メチルブチル
エーテル、及びビス3−クロロプロピルエーテルがあ
る。この処理工程に適切な代表的な触媒には、メタルハ
ライド類及びメタロイドハライド類(例えば、BF3、FeC
l3、SnCl4及びPF3)、水素酸類(例えば、HF)、アルミ
ニウム含水ケイ酸酸塩類(例えば、モンモリロナイ
ト)、メタルハライド類又はメタロイドハライド類とハ
ロゲノアルキル類、エーテル類、酸塩化物類、酸エステ
ル類又は酸無水物類のような有機化合物との配位複合体
類、同種又は異種のアルキル基類をもつトリアルキルオ
キソニウム塩複合体類、類縁アシリウム複合体類、及び
不飽和第三オキソニウム塩類がある。この方法は、式II
I、IV及びVで示したエピクロロヒドリン重合触媒を使
用するのが好ましい。塩化第二スズを使用する場合は、
ポリエピクロロヒドリン重合体の製造に使用する反応物
は実質的に無水状態にあることが好ましい。
【0021】 環状でないポリエピクロロヒドリン重合体を製造する
別の方法では、アルコール開始剤と公知のエピクロロヒ
ドリン重合触媒又は式III、IV及びVで表されるエピク
ロロヒドリン重合触媒の存在下でエピクロロヒドリン分
子の重合を行う。得られたヒドロキシル官能のポリエピ
クロロヒドリン重合体(即ち、1個又は2個以上のヒド
ロキシル部分を有するポリエピクロロヒドリン重合体)
を次に、アルキル化剤又はエステル化剤と反応させて、
得られたポリエピクロロヒドリン重合体には本質的にヒ
ドロキシル部分がないようにする。別の方法として、ヒ
ドロキシル官能のポリエピクロロヒドリン重合体を、先
ず前述のイオン化アジ化物と反応させ、次いで得られた
ヒドロキシル官能のポリ(アジ化グリシジル)重合体を
アルキル化剤(例えば、硝酸ジメチル又はヨウ化メチ
ル)と反応させて、本発明の生成物を製造してもよい。
【0022】 この最後の方法に適するエピクロロヒドリン重合触媒
のうちの幾つかは公知であり、米国特許第4,431,845号
に開示されたように、トリエチルオキソニウムヘキサフ
ルオロフォスフェート、三フッ素ホウ素エテレート(et
herate)、又は酸フッ化物(fluorinated acid)と多
価有機スズ化合物、例えば、ジフェニルジブチルスズ、
との結合体がある。この処理過程には、新規な触媒であ
るC6H5−CH(SO2CF3も有用である。しかし、好まし
くは無水塩化第二スズ自体、又はトリフルオロ酢酸やト
リクロロ酢酸のような強カルボン酸(即ち、pKaが約2
より小さい、好ましくは約1のもの)との結合体を使用
する(例えば、米国特許第4,879,419号明細書を参照さ
れたい)。この方法に使用してよい開始剤は重合触媒
(例えば、塩化第二スズ)と反応せず、かつ1水酸基を
有する化合物である。使用できる代表例の開始剤として
は、CH3OH、C2H5OH、(CH32CHOH、 CH3(CH23OH、ClC2H4OH、及び CH3(CH216CH2OHのような一価脂肪族アルコール類、C
6H11CH2OHのような一価環状脂肪族アルコール類、フェ
ノール類及び芳香族アルコール類がある。このような開
始剤の混合物もまた使用できる。
【0023】 ポリエピクロロヒドリン重合体の製造に塩化第二スズ
触媒を使用するときは、使用すべき量は、助触媒を用い
ないポリエピクロロヒドリン重合体の製造の場合、一般
に実質的な量、好ましくは本質的に完全なエピクロロヒ
ドリンからポリエピクロロヒドリン重合体への転化を生
ずるに十分な量を必要とし、この使用すべき塩化第二ス
ズ触媒量はポリエピクロロヒドリン重合体の所望の分子
量に依存する。一般的には、所望の分子量が約2000の生
成物について、塩化第二スズの量は重合反応混合物の約
05乃至1重量%であり、分子量が約1000の生成物につい
ては、その量は約0.25乃至0.5重量%である。
【0024】 ポリエピクロロヒドリン重合体の製造において、助触
媒として強カルボン酸を使用する場合には、使用すべき
強カルボン酸助触媒は、例えば、W.Huber著「Titration
in Nonaqueous Solvents」、Academic Press社、
ニューヨーク州ニューヨーク市所在、1967年発行、の21
5ページに記述される方法で定められるように、一般
に、pKaが2より小さい、好ましくは1のものを使用す
る。このような種類の酸助触媒は式R′−CXY−COOHで
表せる。ただし、X及びYは、塩素とフッ素とからなる
グループから独立に選ばれ、R′は水素、フッ素、塩
素、又は電子吸引(水素を基準にして)部分、例えば、
−C2F5、−C6H5、であり、重合を妨げる影響を及ぼさな
い。代表的な助触媒(及びそれらのpKa値)は、トリフ
ルオロ酢酸(0.234)、トリクロロ酢酸(0.66)、及び
ジクロロ酢酸(1.25)である。
【0025】 一般に、塩化第二スズ対助触媒のモル比は1:0.5乃至
1:10、好ましくは1:3乃至1:5であり、この範囲内で助触
媒の量が多くなるほど、開始剤としての作用が顕著にな
り、従ってポリエピクロロヒドリン重合体の分子量に及
ぼす影響も大きくなる。
【0026】 エピクロロヒドリン重合は溶剤又は不活性希釈剤の存
在下で行うこともできる。適切な溶剤としては、代表的
には、1,2−ジクロロエタン、ベンゼン、トルエン、塩
化メチレン、及び四塩化炭素がある。触媒(類)を、開
始剤及び溶剤を入れた反応槽に加え、次いでエピクロロ
ヒドリンを漸増的に加える。エピクロロヒドリンの添加
前、添加中及び反応中は、反応槽を所望の重合温度、例
えば、約0℃乃至110℃、好ましくは65℃乃至75℃、に
加熱又は冷却する。重合反応は無水状態で行い、更に反
応終了まで反応槽に緩慢な乾燥窒素ガスパージを施すこ
とができる。反応圧力は一般に自然発生圧であるが、揮
発性が比較的高い開始剤を使用するときには超大気圧、
例えば、10気圧まで、を用いる。
【0027】 得られたエピクロロヒドリン重合体は反応生成混合物
を減圧雰囲気に曝して溶剤及び揮発性物質、例えば、未
反応エピクロロヒドリン、を除去し、更に溶剤を加えた
後、水酸化アンモニウムを含んだ水性有機溶剤、例え
ば、メタノール等のアルコール、のような抽出剤又はエ
チレンジニトリロ四酢酸の四ナトリウム塩(即ち、EDTA
Na4・2H2O)のようなスズ用のキレート化剤を、塩化第
二スズと錯体を形成し酸助触媒(存在すれば)を中和す
るに必要な等量より多い約5乃至10%量ほど使用して、
非揮発性物質を抽出して回収できる。生成する2つの相
は分離し、重いほうの相は所望のポリエピクロロヒドリ
ン生成物を含み、もう一つの相はキレート化剤及び触媒
を含む水性有機溶剤である。生成物の相を水性有機溶剤
で更に数回洗浄する。洗浄した生成物を減圧状態で取り
出す。
【0028】 本発明の生成物は固体ロケット推進薬を形成するため
に、固体粒状の酸化剤、バインダープレポリマー及び任
意に他の燃料成分、結合剤、加工助剤、燃焼速度触媒、
硬化触媒、カーボンブラック及び燃焼安定剤と混合でき
る。これらの推進薬材料は低速、高剪断混合機で全ての
固体粒子が系内の液体によって湿るまで混合する。この
場合は、空気の含有を排除するために、随意的に真空中
で行われる。次にポリイソシアネート硬化剤を添加す
る。更に短い混合サイクルを遂行する。粘性を有する、
未硬化の推進薬スラリーを用意されたロケットモータケ
ーシングに移す。次に充填されたケーシングを、適当な
硬化温度(一般に55乃至80℃)まで徐々に加熱した後、
その温度を保ってウレタン反応が起こり、液体のバイン
ダー前駆体が固体に転化して、生成固体推進薬に機械的
保全状態、耐環境保護及び調整された燃焼面を付与する
エラストマー質のポリウレタンマトリックスが形成され
るのを待つ。このような推進薬は航空機のスタータカー
トリッジ(starter cartridges)及びダクテッドロケ
ット(ducted rocket)のブースターに用いられ、しか
も、高エネルギ推進薬、低信号特性推進薬、最小発煙量
推進薬及び火砲推進薬として有用である。本発明の生成
物はまた爆発組成物及び火工品組成物(即ち、力ではな
く熱、光及び煙を発生するために用いられる火薬用組成
物)の可塑剤として有用である。
【0029】 一般に、本発明の生成物はまた、慣用の硝酸エステル
可塑剤よりも低い凝固点と大きい熱安定性をもつ傾向が
あり、従って、多くの在来の硝酸エステル可塑剤よりも
広い温度範囲に亙って有用な可塑剤を提供する。
【0030】
【実施例】
本発明の目的及び効果を次の実施例によって示す。 比較例1 3Lの三ツ口フラスコに2−クロロエタノール102g、1,
2−ジクロロエタン140g、塩化第二スズ7g及びトリクロ
ロ酢酸14gを加えた。次に、フラスコを、攪拌しなが
ら、70℃まで電気加熱マントルを用いて熱した。70℃に
達した後、加熱マントルを取り除き、フラスコ内容物に
エピクロロヒドリン1295gを徐々に加えた。エピクロロ
ヒドリンを添加速度を調節し、かつ、氷水浴でフラスコ
を冷やして、温度を70℃に保った。2時間25分かかって
エピクロロヒドリンを加え終わった。次に、フラスコを
30℃まで冷やした。冷やした反応混合物に1,2−ジクロ
ロエタン200gを加え、その後、水酸化ナトリウム7.7g、
エチレンジニトリロ四酢酸の二ナトリウム塩35.7g、水2
50g及びメタノール250gの混合物を加えた。次に、フラ
スコを還流する(約65℃)まで熱し、1時間攪拌してフ
ラスコ内容物を2Lの分液漏斗に移した。相分離後、重い
ほうの生成物の相を反応フラスコに戻して、水250gとメ
タノール250gを用いて抽出処理を繰り返した。分液漏斗
を用いて重いほうの生成物の相を再び分離し、6時間減
圧蒸留(最高温度70℃、最低圧力5トル)して余りの水
及びアルコールを生成物から除去した。分子量700の単
官能ポリエピクロロヒドリン重合体1369gを回収した。
【0031】 2Lの三ツ口フラスコに分子量700の単官能ポリエピク
ロロヒドリン重合体600g、1,2−ジクロロエタン600g、
及びベンゼンスルフォニルクロリド151gを加えた。20分
かけて、攪拌しながら、しかも氷水浴を用いて、フラス
コの内容物の温度を20℃に保ちながら、ピリジン69gを
フラスコ内の混合物に加えた、次に、生成混合物を10℃
以下に冷やして、ピリジン塩酸塩を析出させて、生成混
合物を20℃で更に6時間攪拌した。次に、混合物をブフ
ナーフィルターでろ過して析出物を除去し、フラスコに
1,2−ジクロロエタン800gと水1000gに重炭酸ナトリウム
72gを溶解した溶液とを加えて、ろ液を洗浄した。生成
混合物を20℃で1時間攪拌した後、分液漏斗に移した。
分液漏斗内の混合物を室温で一晩そのまま置いた。次
に、生成物の相を分離して、分子ふるい4A(Union Car
bide社Linde部から入手可能)70gを含んだ2.5cmガラス
カラムに注いで通過させた。カラム通過後、減圧蒸留
(最高温度70℃、最低圧力5トル)によって生成物の相
から溶剤を除去した。8時間除去処理をした後、単官能
ポリエピクロロヒドリン重合体のベンゼンスルフォニル
クロリドエステル638gを回収した。
【0032】 1パイント(pint)のジャーに、ポリエピクロロヒド
リン重合体のベンゼンスルフォニルクロリドエステル27
7gとジメチルスルフォキシド119gを加え、該混合物を静
かに攪拌した。
【0033】 2L三ツ口フラスコに、ジメチルフルフォキシド344gを
加えて、攪拌しながら、電気加熱マントルを用いて熱し
た。ジメチルスルフォキシドの温度が50℃に達したとき
に、アジ化ナトリウム204gを漸増的に加えた。アジ化ナ
トリウムを添加後、混合物を90℃に熱して、エステル化
ポリエピクロロヒドリンとジメチルスルフォキシドとの
混合物を徐々に加えた。加熱開始から90℃に達するまで
の所要時間は約1時間15分であった。混合物を90℃で更
に11時間撹拌した。その後の赤外線分光分析では、もは
やC−Cl吸収は現れなかった。次に、フラスコに水833g
を加えて生成物を洗浄した。温度は70℃に下がった。こ
の温度で混合物を1時間撹拌した後、水性相を別の容器
に注ぎ出して生成物の相を残した。別の水833gを使って
もう一度洗浄処理を繰り返した。次に、2度目の洗浄後
の生成物の相に1,2−ジクロロエタン555gを加えて、メ
タノール415gと水415gとの混合液で混合物を洗浄した。
水性相を分離した後に透明な生成物の相が残った。減圧
蒸留(最高温度55℃、最低圧力8トル)を用いて生成物
の相をストリップした。246gのアジド誘導体 N3CH2CH2[OCH2CH(CH2N3)]nN3 を回収した。ただし、ここで、nは1より大きく、生成
物の平均分子量は700、また平均窒素含有量は約47.6%
であった。
【0034】 直径約2インチ、高さ約4インチのプラスチックカッ
プの中で、生成物120gに木綿8gを十分に混合して、該カ
ップを高さ約4インチ、直径約1.25インチの鉛検証筒の
頂上に置いた。***を木綿の中に挿入して、カップの概
ね中央に配置した。次に、***を電気的に起爆させた。
大音響が響き、直径約4フィートの火玉が認められた。
検証筒を再測定すると、2回の測定で平均約0.24インチ
短縮したことが分かった。このことは生成物が爆轟性で
あったことを示す。
【0035】 実施例1 この実施例は、分子量約700を有する単官能ポリエピ
クロロヒドリン重合体を製造し、該重合体をベンゼンス
ルフォニルクロリドを用いてエステル化し、その生成エ
ステルを更にアジ化ナトリウムと反応させることによっ
て、次の式をもつ重合体からなるポリ(アジ化グリシジ
ル)生成物を製造する方法を示す。 CH2OCH2CH(CH3)OCH2CH(CH3)[OCH2CH−(CH
2N3)]nN3 (上式でnは1より大きい)
【0036】 3Lの三ツ口フラスコにジプロピレングリコールモノメ
チルエーテル296g、1,2−ジクロロエタン140g、塩化第
二スズ7g、及びトリクロロ酢酸14gを加えた。フラスコ
を、攪拌しながら、電気加熱マントルを用いて70℃まで
加熱した。70℃に到達後、加熱マントルを取り除いて、
該混合物にエピクロロヒドリン1104gを徐々に加えた。
添加速度の調節及び氷水浴中のフラスコの冷却によって
反応混合物の温度を70℃に保った。反応混合物へのエピ
クロロヒドリンの添加を2時間10分かけて終えた。次
に、フラスコを35℃まで冷やして、フラスコにエチレン
ジニトリロ四酢酸の四ナトリウム塩40g、水250g及びメ
タノール250gの混合物を加えた。フラスコを還流する
(約65℃)まで熱して、1時間攪拌した後、内容物を2L
の分液漏斗に移した。分液漏斗から生成物の相を回収
後、該生成物の相を反応フラスコに戻して、水250gとメ
タノール250gとを加えた。混合物を再び還流するまで加
熱し、1時間攪拌した後、分液漏斗に移して生成物の相
を回収した。次いで残留しているメタノール及び水を減
圧蒸留を用いて生成物の相から除去した。除去には4時
間かけた(最高温度70℃、最低圧力5トル)。蒸留後、
単官能ポリエピクロロヒドリン1335gが回収できた。
【0037】 2Lの三ツ口フラスコに単官能ポリエピクロロヒドリン
600g、1,2ジクロロエタン600g、及び塩化スルフォニル
ベンゼン237gを加えた。20分かけて、フラスコの内容物
を攪拌しながら、氷水浴を用いて、該内容物の温度を20
℃に保ちながら、ピリジン109gをフラスコに加えた。ピ
リジンの添加完了後、生成混合物を20℃で更に2時間攪
拌した。次に、混合物を混合物を10℃をきる低温まで冷
やしてピリジン塩酸塩を析出させ、生成混合物を20℃で
更に6時間攪拌した。次いで、混合物をブフナーフィル
ターでろ過して析出物を除去し、フラスコに1,2−ジク
ロロエタン500gと水1000gに重炭酸ナトリウム72gを溶解
した溶液とを加えて、ろ液を洗浄した。生成混合物を20
℃で1時間攪拌した後、分液漏斗に移した。分液漏斗内
の混合物を室温で一晩そのまま置いた。次に、生成物の
相を分離して、分子ふるい4A(Union Carbide社Linde
部から入手可能)70gを含んだ1インチのガラスカラム
に注いで通過させた。カラム通過後、減圧蒸留(最高温
度70℃、最低圧力5トル)によって生成物の相から溶剤
を除去した。8時間除去処理をした後、単官能ポリエピ
クロロヒドリン重合体のベンゼンスルフォニルクロリド
エステル638gが回収できた。
【0038】 単官能ポリエピクロロヒドリンのベンゼンスルフォニ
ルクロリドエステルのアジド誘導体を、比較例1に関し
て述べた処理過程と同様な処理過程に従って製造した。
【0039】 爆轟性試験をポリアジ化グリシジル生成物120gの試料
について、比較例1の手順を用いて実施した。試料は爆
発も爆轟もせず、単に周囲に飛散したのみであった。こ
れはポリアジ化グリシジル生成物が爆轟性でないことを
示したことになる。
【0040】 実施例2 次の実施例は、次の式で表される重合体からなるポリ
アジ化グリシジル生成物の製造について説明する。 CH3CH2[OCH2CH(CH2N3)]nOCH2CH3 上式でnは1より大きい。
【0041】 ジエチルエーテルを、塩化第二スズ触媒を用いて、エ
ピクロロヒドリンと反応させた。この処理過程により、
エーテル中に1個或いはそれ以上のエピクロロヒドリン
単位を挿入された種々の分子量の化合物が生ずる。nが
1に等しい最小の化合物は減圧蒸留で除去した。次に残
留物をアジ化ナトリウムと反応させてポリアジ化グリシ
ジルを生成させた。
【0042】 5Lの三ツ口フラスコにジエチルエーテル1500gを加
え、次いで塩化第二スズ20mL及びエピクロロヒドリン10
00gを加えた。添加を遅滞なく行い、5分足らずで完了
した。前記のフラスコに電気加熱マントル、攪拌器、温
度計及び凝縮器を装着した。フラスコの反応物を覆う不
活性窒素雰囲気を作った。最初の1時間は反応混合物の
温度を26℃から徐々に昇温して39℃にした、5時間後に
試料を取り出して、ガスクロマトグラフィーで分析する
と幾分かの未反応エピクロロヒドリンが存在することが
分かり、反応を更に19時間継続させた。反応混合物から
試料を再び取り出して、ガスクロマトグラフィーで分析
すると、全てのエピクロロヒドリンが反応し終わってい
ることが分かった。水1000gにエチレンジニトリロ四酢
酸の四ナトリウム塩110gを溶解した溶液を反応混合物に
加えた。生成混合物を90分間攪拌した後、該混合物を分
液漏斗に移した。水性相を分離後、生成物の相を回収
し、分子ふるい3A(Union Carbide社Linde部から入手
可能である)100gに加えた。生成物の相の混合物及び分
子ふるいを2日間室温で静置した。その後で生成物の相
を分子ふるいから傾しゃ(decant)して、分子ふるい10
0gを含んだ直径1インチのガラスカラムに注いで通過さ
せた。濾紙を通して生成物の相を徐々にカラムから緩慢
窒素パージした3Lフラスコに排出させた。次に生成物の
相を大気圧で蒸留して余分のエーテルを回収した。次い
で残留している生成物の相を減圧状態に曝して揮発成分
を除去した。蒸留後、エトキシ末端のポリエピクロロヒ
ドリン879gを回収できた。
【0043】 攪拌器、温度計、温度調節器及び凝縮器を装着した1L
三ツ口フラスコに、エポキシ末端ポリエピクロロヒドリ
ン200g及びジメチルスルホキシド200gを加えた。得られ
た混合物を攪拌しながら電気加熱マントルを用いて加熱
した。混合物の温度が50℃に達したとき、アジ化ナトリ
ウム100gの漸増的添加を開始した。フラスコ内の混合物
の温度が90℃に達したとき、アジ化ナトリウムの添加を
完了した。反応混合物を90℃で30時間攪拌した。その後
で水600gを、攪拌しながら、反応混合物に加え、混合物
が冷えるままにした。次に水性相を混合物から排出させ
て捨て、残留相及び混合物に水400gと1,2−ジクロロエ
タン400gとを加え、混合物を1時間攪拌した。その後で
混合物を分液漏斗に移して水性相を生成物の相から分離
した。次に、減圧蒸溜(最高温度50℃、最低圧力5ト
ル)によって生成物の相をストリップした。エポキシ末
端ポリアジ化グリシジル生成物196gを回収できた。
【0044】 爆轟性試験をポリアジ化グリシジル生成物120gの試料
について、比較例1において記述した手順に従って実施
した。試料は爆発も爆轟もせず、単に周囲に飛散したの
みであった。これはポリアジ化グリシジル生成物が爆轟
性でないことを示したことになる。
【0045】 実施例3 この実施例は、フェニルビス(トリフルオロメチルス
ルホニル)メタンを触媒として用いて、式 CH3CH2[OCH2CH(CH2N3)]nOCH2CH3 (ただし、nは2より大きい) で表される重合体からなるポリアジ化グリシジル生成物
の製造について説明する。
【0046】 乾燥したフェニルビス(トリフルオロメチルスルフォ
ニル)メタン(含水量0.023%)3.2g、エピクロロヒド
リン単量体(含水量0.010%)1070.0g及びジエチルエー
テル(含水量0.006%)120.0gを乾燥2L三ツ口フラスコ
に加えた。次にフラスコを攪拌して70℃まで徐々に加熱
した。約35分でこの温度に到達した。凝縮器の頂部を閉
じた後、フラスコを70℃で合計24時間経過するまで攪拌
した。その後で残留生成物について、次の材料を用いて
2回抽出を行った。 材料 第1次抽出 第2次抽出 EDTANa・2H2O 15 −−− 蒸留水 240 50 メタノール 240 450 1,2−ジクロロエタン 360 −−− 各々の抽出においては65℃で1時間攪拌した後、2L分
離漏斗で2相に分離した。最終生成物の相を4時間減圧
状態(最高温度70℃、最低圧力7トル)に曝して溶剤を
除去した。緩慢窒素パージもやはり使用した。抽出後、
エピクロロヒドリン重合体658gを回収できた。
【0047】 次にポリクロロヒドリン重合体277gを1パイントジャ
ーの中でジメチルスルホキシド119gで希釈し、オーブン
で60℃まで加熱した。別にジメチルスルホキシド344gを
2L三ツ口フラスコに加えた。緩慢窒素パージを行い、か
つ攪拌しながらフラスコを90℃まで加熱した。温度が50
℃に達したとき、アジ化ナトリウム204gを徐々に加え始
め、90℃まで加熱を継続した。この間に、60℃のポリエ
ピクロロヒドリンのジメチルスルホキシド溶液もゆっく
り加えた。75分後には、添加は完全に終わり、かつ温度
も90℃に到達した。90℃でフラスコを更に19時間攪拌し
た。赤外線分光分析によるとC−Cl結合の存在は認めら
れなかった。
【0048】 次の材料を用いた3回の抽出の後、反応混合物からポ
リアジ化グリシジル生成物を回収した。 抽出 材料 第1次 第2次 第3次 1,2−ジクロロエタン −−− −−− 555 メタノール −−− −−− 416 蒸留水 833 833 416 各々の抽出においては65℃に熱して1時間撹拌した
後、2L分離漏斗で2相を分離した。最終生成物の相を4
時間60℃、最低圧力2トルに曝して溶剤を減圧除去し
た。緩慢窒素パージもやはり使用した。収量はポリアジ
化グリシジル269gであった。
【0049】 本発明の特許請求の範囲及び精神から逸脱することな
く、本発明に関して種々の変更及び代替が可能であるこ
とは当業者には明らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−141185(JP,A) 特開 昭63−309514(JP,A) 特開 平2−202917(JP,A) 米国特許4879419(US,A) 米国特許4891438(US,A) 米国特許4268450(US,A) 英国特許出願公開2224740(GB,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C06B 23/00 C06D 5/00 C08G 65/333 CA(STN) WPI(DIALOG)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】通常は液体で、非爆轟性の火薬用生成物で
    あって、 45.7重量%未満の窒素を含有し、 一般式、R(G)nR1、 で表される重合体を含み、該生成物は生成物30,000グラ
    ム当たり1当量以下のヒドロキシル部分を有することを
    特徴とする生成物。 (ただし、上記の式において、 nは2乃至18の数であり、 Gはアジドメチルオキシエチレン部分で有り、及び Rは有機開始剤化合物の一価の残基、又は一価の直鎖、
    分枝鎖又は環状のアルキル基であって、Rは非干渉性の
    原子又は部分で置換されていてもよいがアジド部分以外
    の火薬用窒素含有部分で置換されてはならず、 R1は一価の、直鎖、分枝鎖又は環状のアルコキシ基、又
    は一価のオキシアリール基又はこれらの組み合わせであ
    るか、或いはR1はアジド部分であり、R1は非干渉性の原
    子又は部分で置換されていてもよいがアジド部分以外の
    火薬用窒素含有部分で置換されてはならず、又は、 R及びR1は、前記重合体が環状化合物の場合、いっしょ
    になって、炭素−酸素結合をなす)
  2. 【請求項2】44重量%未満の窒素含有量で有る請求項1
    記載の生成物。
  3. 【請求項3】Rが−CH3、−CH2CH3、−CH2CH2CH3、 −CH2CH2N3及び−CH2CH2CH2N3の基類からなる群から選
    ばれる請求項1又は2に記載の生成物。
  4. 【請求項4】R1が−OCH3、−OCH2CH3、−OCH2CH2CH3
    −OCH2CH2N3、−OCH2CH2CH2N3及び−OCH2C6H5の基類か
    らなる群から選ばれる請求項1乃至3のいずれかの項に
    記載の生成物。
  5. 【請求項5】重合体が、 CH3OCH2CH(CH3)OCH2CH(CH3)[OCH2CH−(CH2N3)]
    nN3、 CH3CH2[OCH2CH(CH2N3)]nOCH2CH3、 N3CH2CH2[OCH2CH(CH2N3)]nN3、 CH3OCH2CH2[OCH2CH(CH2N3)]nN3、 及び CH3[OCH2CH(CH2N3)]nN3、 からなる群(ただし、上記の各式中、nは2乃至18の数
    である)から選ばれる請求項1乃至4のいずれかの項に
    記載の生成物。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5のいずれかの項に記載の生
    成物を含有することを特徴とする固体推進薬。
  7. 【請求項7】請求項1乃至5のいずれかの項に記載の生
    成物を含有することを特徴とする火薬類組成物。
  8. 【請求項8】請求項1乃至5のいずれかの項に記載の生
    成物を含有することを特徴とする火工品組成物。
  9. 【請求項9】請求項1乃至5のいずれかの項に記載の生
    成物であって、前記生成物が次の式群の一つによって表
    される触媒を用いて製造される生成物。 HN(RWSO2 HCR5(RWSO2 HC(RWSO2 (ただし、上記の式群中、 RWは電子吸引基又は電子吸引原子、及び R5は脂肪族又は芳香族の基又は水素原子のような非干渉
    性の基又は原子である)
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