JP3067162B2 - 一成分現像用トナー - Google Patents

一成分現像用トナー

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JP3067162B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は電子写真、静電記録、静電印刷等における静
電荷像を現像するために使用される一成分現像用トナー
に関する。
従来技術 電子写真等においては、トナーのみからなる一成分現
像剤で静電潜像を可視化して、または静電荷像を反転現
像により可視化して高品質な画像を得る技術がアメリカ
合衆国特許(USP)第3731146号およびUSP第2811465号に
提案されている。
一成分現像方式においては、スリーブに規制ブレード
を圧接し、その間隙をトナー粒子が通過することより、
スリーブ上に荷電トナーの薄層を形成するもので、感光
体上に形成されたら静電潜像を良好に現像するには、ス
リーブ上に安定したトナー薄層を形成する必要がある。
ブレードとしては通常のシリコンゴム等の弾性体ブレー
ドを現像スリーブに圧接する方法が提案されているが
(USP第3372675号、USP第3426730号、特開昭52−143831
号公報、特開昭54−51848号公報等)、トナーによるブ
レード削れの防止や感光体圧接部の直線性の観点から、
より均一なトナー薄層を形成するためには、SUS等の剛
体で形成したブレードを用いることが好ましい。
しかし、弾性体ブレードあるいは剛体ブレードいずれ
を使用しようとも、一成分現像方式においては、トナー
薄層形成(トナー規制)部においては、トナーに規制圧
力が加えられ、トナーに熱および圧力によるストレスが
加わる。一成分現像用トナーに従来から一般的に使用さ
れているスチレン−アクリル系樹脂等で構成されるトナ
ーを適用しても、熱や圧力によるストレスによって塑性
変形が生じ、ブレードさらにはスリーブにトナー粒子が
固着する現像が避けられない。このようなトナー粒子の
規制部材への固着は、トナー薄層のムラ、トナー粒子供
給不良を生じ、さらには現像スリーブ表面の汚染の原因
ともなっていた。また、トナー固着層による帯電性能低
下による濃淡ムラ、地カブリ、印字部でのトナーの飛び
散り等が発生したりする。
また、一般に現象剤の流動性を改善するために、トナ
ーにシリカ等の流動化剤を混合する。しかし、このよう
な現象剤を一成分現像方式に適用すると、初期はシリカ
がトナー表面に付着した状態で存在するため、良好な流
動性を示すものの、使用するうちにシリカがトナー中に
埋没されてしまうため流動性が低下してしまうという問
題も存在する。
また本願がトナー構成樹脂として使用しようとするポ
リエステルを適用したトナーが例えば特開昭63−56659
号公報に記載されているが、該公報に記載のトナーは二
成分現像剤として使用されるものであり、二成分現像方
式における高速、低温定着化を目的とするものであり、
ポリエステル樹脂調整時、鎖伸張反応の程度が小さく、
かつ使用するイソシアネートの量が少ないため、使用す
るポリエステル樹脂は高分子量体化の程度が小さく、溶
媒不溶成分を生じない程度の分子量のものである。本発
明とは使用分野、使用目的、ポリエステル樹脂の特性等
が全く異なるものである。
発明が解決しようとする課題 本発明は上記事情に鑑みなされたもので、スリーブと
ブレードの間隙を通過させることによりトナー粒子を帯
電させる一成分現象方式において、トナー薄層形成部に
おいて受けるトナー規制圧力によっても、熱、塑性変形
を受けにくい耐ストレス性に優れたトナーを提供するこ
とを目的とする。
課題を解決するための手段 少なくともエーテル化ジフェノール類および芳香族ジ
カルボン酸類より構成される線状低分子量体のポリエス
テル(A)と、 炭素数C3〜C20のアルキル基で置換された脂肪族ジカ
ルボン酸類および炭素数C3〜C20のアルキル基で置換さ
れたジオール類からなる群から選択される少なくとも一
種類の化合物、エーテル化ジフェノール類および芳香族
ジカルボン酸類から構成される高分子化用ポリエステル
(B)とを混合し、ブレンド状態においてポリイソシア
ネート類によりウレタン結合を形成することにより鎖伸
張反応を行い得られたポリエステル樹脂(C)を主成分
として、少なくとも酸化型ポリオレフィンを含有する一
成分現像用トナーに関する。
本発明のトナー構成樹脂であるポリエステル樹脂は、
トナー薄層規制部でのストレスに耐え、かつ耐久性があ
り、トナー薄層規制部材へのトナー固着や、現像スリー
ブ汚れが生じないような強靭性と良好な定着性が得られ
る熱特性の両特性を有する。熱特性は主に線状低分子量
体ポリエステル(A)により確保し、強靭性は主に高分
子化するためのポリエステル(B)により確保される。
線状低分子量体のポリエステルの構成モノマーの一つ
であるエーテル化ジフェノール類としてはエトキシ化あ
るいはプロポキシ化されたエーテル化ジフェノール類、
例えばビスフェノールAエチレンオキサイド付加物、ビ
スフェノールAプロピレンオキサイド付加物等が好まし
く用いられる。
線状低分子量体のポリエステルの構成モノマーの他の
一つである芳香族ジカルボン酸としてはフタル酸および
その無水物、テレフタル酸、イソフタル酸およびこれら
のエステル化物等が好ましく用いられる。
本発明においては脂肪酸ジカルボン酸を同時に使用し
てもよく、係るものとしては、例えばマロン酸、コハク
酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン
酸等の脂肪族二塩基酸、またはマレイン酸、無水マレイ
ン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸等の脂肪族
不飽和二塩基酸等が好ましく用いられる。また、脂肪族
ジオール類を同時に使用してもよく、係るものとして
は、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコー
ル、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグルコー
ル、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、
トリエチレングリコール等の飽和もしくは不飽和の脂肪
族グリコールが好ましく用いられる。
線状ポリエステル(A)は、少なくとも上記エーテル
かジフェノール類と芳香族ジカルボン類を混合し、高温
重縮合、溶液重縮合あるいは界面重縮合等の通常の方法
により合成することができる。
エーテル化ジフェノール類とジカルボン酸類の混合割
合は、(カルボキシル基)/(水酸基)が1.1〜1.4、好
ましくは1.15〜1.3となるように調整する。その比が1.4
より大きいと樹脂強度が弱いため、ブレードやスリーブ
へのトナーの固着が発生したり、トナーの耐熱性が低下
する。その比が1.1より小さいと軟化点が高くなり、ト
ナーの定着強度が低下する。脂肪酸ジカルボン酸を使用
するときは、芳香族ジカルボン酸を全ジカルボン酸の60
モル%以上、好ましくは70モル%以上使用する。そうす
ることによりトナーの定着性を確保し、かつ強靭さをト
ナーに付与することが可能となる。そして線状ポリエス
テル(A)は、その諸物性として、分子量(重量平均分
子量(Mw))が5000〜12000、ガラス転移点(Tg)が60
〜80℃および酸価(Av)(KOHmg/g)が45より小さくな
るように調製する。重量平均分子量が5000より小さいと
最終的に得られるポリエステル樹脂の強靭さに問題が生
じ、12000より大きいと軟化点が高くなり、トナーの定
着強度が低下する。ガラス転移点が80℃より高いと溶解
しにくくなり、トナーの定着性が低下する。60℃より低
いとトナーの耐熱性が悪くなる。酸価が45より高いと耐
湿性に問題が生じる。
高分子化用ポリエステル(B)としては、線状低分子
量体の構成モノマーとして使用するものと同様のエーテ
ルかジフェノール類および芳香族ジカルボン酸類に加
え、さらに少なくとも炭素数C3〜C20のアルキル基で置
換された脂肪酸ジカルボン酸類または炭素系C3〜C20の
アルキル基で置換されたジオール類を使用する。
本発明により、高分子化用ポリエステル(B)の構成
モノマーとして炭素数C3〜C20のアルキル基で置換され
た脂肪酸ジカルボン酸類または炭素数C3〜C20のアルキ
ル基で置換されたジオール類の少なくとも一種を使用
し、鎖伸張反応により高分子量体化を行うと、耐久性の
向上に有効な強靭さが付与されるばかりでなく、高分子
量体化することによる定着性の劣化がなく、定着強度を
大幅に向上させることができる。
炭素数C3〜C20のアルキル基で置換された脂肪族ジカ
ルボン酸類としてはブチルコハク酸、ヘキシルコハク
酸、オクチルコハク酸、ドデシルコハク酸等のアルキル
置換コハク酸、およびアルキル置換マロン酸、アルキル
置換グルタル酸、アルキル置換アジピン酸、アルキル置
換アゼライン酸、アルキル置換セバシン酸、アルキル置
換マレイン酸、アルキル置換無水マレイン酸、アルキル
置換フマル酸、アルキル置換イタコン酸、アルキル置換
シトラコン酸等が挙げられる。
炭素数C3〜C20のアルキル基で置換されたジオール類
としてはジブチルヘキサンジオール、ジヘキシルヘキサ
ンジオール、ジオクチルヘキサンジオール、1,4−ジブ
チル−1,4−ブチレングリコール、1,4−ジヘキシル−1,
4−ブチレングリコール、1,6−ジプロビル−1,6−ヘキ
サンジオール等が挙げられる。
本発明においては、脂肪族ジオール類を同時に使用し
てもよく、係るものとしては、エチレングリコール、1,
2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、
1,4−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネ
オペンチルグルコール、ジエチレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、トリエチレングリコール等の飽和も
しく不飽和の脂肪族グリコールが好ましく用いられる。
また、3価以上のポリオール類を同時に使用してもよ
く、係るものとしては、グリセリン、トリメチロールプ
ロパン、トリエチロールエタン、トリエチロールプロパ
ン、トリブチロールプロパン、2−メチルプロペントリ
オール、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトール、
1.4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ショ糖、1,
2,4−メシタトリオール等が好ましく用いられる。
高分子化用ポリエステルは、以上のモノマー成分を
(水酸基)/(カルボキシル基)が1.1〜1.4、好ましく
は1.15〜1.3となるように混合し、高温重縮合、溶液重
縮合あるいは界面重縮合等の通常の方法により合成する
ことができる。その比が1.4より大きいと樹脂強度が弱
いため、ブレードへのトナーの固着が発生したり、トナ
ーの耐オフセット性が低下する。その比が1.1より小さ
いとポリイソシアネートとの反応時に増粘するので、製
造上好ましくない。
3価以上のポリオール類を同時に使用するときは、全
水酸基のうち、3価以上のポリオール類による水酸基の
割合は50モル%以下、好ましくは40モル%以下となるよ
うにポリオールを使用する。50モル%より大きいと最終
的に得られるポリエステル樹脂(C)の不溶成分量は大
きくなるものの、樹脂強度が極端に弱くなり、容易にト
ナーの固着が発生する。
そして高分子化用ポリエステル(B)は、その諸物性
として、分子量(重量平均分子量(Mw))が5000〜1200
0、ガラス転移点(Tg)が20〜50℃となるように調製す
る。重量平均分子量が5000より小さいと次の鎖伸張工程
でその効果を十分得ることができない。ガラス転移点が
20℃より低いと最終的に得られるポリエステル樹脂
(C)のガラス転移点が低くなりすぎる。ガラス転移点
が50℃より高いと得られたポリエステル樹脂の軟化点が
高く、定着性および定着強度が低下する。さらにポリイ
ソシアネートとの反応時に増粘するので製造上好ましく
ない。
次に、以上のようにして得られた、線状低分子量体の
ポリエステル(A)と高分子化用ポリエステル(B)と
を混合して、イソシアネート類の存在下に鎖伸張反応を
行う。
この鎖伸張反応において、鎖伸張が行われるのは、主
に高分子化ポリエステル(B)である。線状低分子量体
のポリエステル(A)はCOOH基過剰であり、高分子化用
のポリエステル(B)はOH基過剰である。イソシアネー
トは、OHとの反応速度の方が、COOH基との反応速度よ
り、400倍速いため、イソシアネート基は高分子化用ポ
リエステル(B)とほとんど反応するためである。
鎖伸張反応は、線状低分子量体のポリエステル(A)
と高分子化するポリエステル(B)を熱溶融状態で十分
均一に混合し、イソシアネート類を反応させることによ
りおこなうことが好ましい。溶媒中に両ポリエステル樹
脂(A)、(B)を溶解させた状態で、イソシアネート
類を作用させることも可能であるが、反応が進行するに
つれて、粘度が上昇し、撹拌が困難となったり、またこ
れを防止しようとすると希薄溶媒中での反応となるた
め、コスト的な面で問題がある。
ポリエステル(A)とポリエステル(B)は添加重量
部比で、8:2〜3:7、好ましくは7:3〜5:5の範囲の混合比
となるように混合する。その範囲外であると、トナーへ
のブレード、スリーブへの固着の防止と定着性との両方
を満足することができなくなる。
上記ポリエステル(A)、(B)の混合物に添加する
イソシアネートとしては、ヘキサメチレンイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシア
ネート、ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネー
ト、キシリレンジイソシアネートあるいはテトラメチル
キシリレンジイソシアネート等が好ましく使用される。
イソシアネート類は、ポリエステル(B)の有する水
酸基(OH)に対するイソシアネート基(NCO)のモル比
(NCO/OH)が0.8〜1.5、好ましくは1.0〜1.3となるよう
に添加する。鎖伸張反応は、得られるポリエステル樹脂
(C)物性として、ガラス転移点(Tg)が60℃〜80℃、
軟化点が110℃〜170℃、不溶成分(ゲル成分)が0.2〜4
0重量%含有され、酸価が25KOHmg/g以下となるような条
件下で行う。
ガラス転移点が60℃より低く、あるいは軟化点が110
℃低ければ、得られるトナーが耐熱性に劣り、トナー薄
層規制部でのトナー固着が生じやすくなる。ガラス転移
点が80℃より高く、軟化点が170℃より高いと、得られ
るトナーの定着性が悪くなる。
不溶成分の量が40重量%より多いと、得られるトナー
の定着性が劣り、0.2重量%より少ないと、トナーの強
靭さが不足する結果となる。特に、不溶成分として得ら
れる物質が、1000000以上の分子量を有するものが認め
られるようにすれば、本発明の効果がより顕著となる。
また酸価を25KOHmg/g以下に押さえるのはトナーの耐
環境性、特に耐湿性を確保するためである。
なお本発明において、ガラス転移点は示差走査熱量計
(DSC)により測定した値を、軟化点はフローテスタに
より測定した値を示している。不溶成分とは溶媒として
メチルエチルケトンを使用し、溶媒50mlに5gの樹脂をい
れて、24時間攪拌し、これを重量を予め測定した500メ
ッシュのフルイによりろ過し、このメッシュを1昼夜真
空乾燥させた後、メッシュに残留した成分の重量を測定
することにより得られる値をいう。
本発明のトナーは以上のようにして得られたポリエス
テル樹脂(C)を、少なくとも着色剤およびオフセット
防止剤の添加剤と混合、混練したあと、粉砕、分級する
ことにより得られる。
オフセット防止剤としては低分子量ポリオレフィンを
使用することができるが、ポリエステル樹脂となじみや
すいこと、小粒径で分散できること、固着性に影響を与
えないこと等の観点より、酸化型ポリオレフィンが好ま
しく、特に分解法により得られた低分子量ポリオレフィ
ンをオゾン等により酸化分解させたものが好ましい。具
体的には、酸化型低分子量ポリプロピレンワックス(TS
200:三洋化成社製)、酸化型ポリエチレンワックス(E
−300、E−250:三洋化成社製)等を挙げることができ
る。
オフセット防止剤の添加量としては樹脂100重量部に
対して1.0〜5.0重量部、好ましくは2.0〜4.0重量部であ
る。5.0重量部より多いとトナー固着が生じたり、現像
剤の流動性が損なわれ、1.0重量部より少ないとオフセ
ットが発生する。
着色剤としては従来から使用されている染料、顔料等
を使用することができ、磁性粉等もその中の一つとして
挙げることができる。
本発明のトナーには、その他に必要に応じて荷電制御
剤(含金属系あるいはメタルフリー係等の負帯電性荷電
制御剤、ニグロシン係あるいはトリフェニルメタン系等
の正荷電制御剤等)、流動性改質剤(コロイダルシリカ
等)、クリーニング助剤としての樹脂ビーズ(テフロ
ン、ポリエチレン、シリコーン、スチレン系樹脂、アク
リル系樹脂等)等を添加してもよい。
このようにして得られたトナーは、例えば第1図に示
した一成分現像装置に適用される。
現像装置(1)は矢印(a)方向に回転駆動する感光
体ドラム(100)の側部に配置されている。
現像装置(1)において、現像槽(2)は、底部及び
背面部を覆うケーシング(3)と、両サイドの側板
(4)と、カバー(5)と、カバー(5)の前部に取り
付けた支持部(6)とで構成されている。
現像ローラ(10)は、例えばアルミニウム、ステンレ
ス等の導電性部材を円筒状に形成したもの、または、金
属ローラの外周部に導電性の弾性材(ニトリルゴム、シ
リコンゴム、スチレンゴム、ブタジエンゴム等)を設け
たものが使用され、現像バイアス電圧(Vb)が印加され
ている。
薄膜部材(11)は、現像ローラ(10)の外周長よりも
やや長目の周長を有する筒状のもので、現像ローラ(1
0)に外装されている。前記薄膜部材(11)としては、
例えばポリカーボネート、ナイロン、フッ素系樹脂等の
樹脂からなる軟質の樹脂シート、前記樹脂にカーボン又
は金属微粉末等を添加したシート、ニッケル、ステンレ
ス又はアルミニウム等の金属薄膜、前記樹脂シートと金
属薄膜とを積層したシート、等のいずれかが使用され
る。
薄膜部材(11)を装着された現像ローラ(10)は、回
転可能に支持されるとともに、図示しない駆動源に駆動
連結されている。また、現像ローラ(10)の両端部は、
両端ガイド弾性パッド(9)が薄膜部材(11)を現像ロ
ーラ(10)の外周面に密着させるように介在させてあ
る。前記弾性パッド(9)としては、例えばポリアセタ
ール、フェノール、ポリエチレン、ナイロン、フッ素系
の樹脂からなるもの、又は薄膜部材(11)との接触面に
ポリエチレン、ナイロン、テフロンフィルムを設けたも
の、もしくは発泡材の表面に前記フィルムを設けたもの
が使用される。
したがって、薄膜部材(11)の弾性パッド(9)と接
触する部分は現像ローラ(10)の外周面に密接し、それ
以外の部分は現像ローラ(10)の周長よりもやや長目に
形成されている薄膜部材(11)の余長部分が集中し、薄
膜部材(11)と現像ローラ(10)との間に空間部(S)
が形成され、該空間部(S)を覆う薄膜部材(11)の外
周面が感光体ドラム(100)の周面に接触している。
なお、弾性パッド(9)、現像ローラ(10)、薄膜部
材(11)としては、現像ローラ(10)の外周面と薄膜部
材(11)の内周面との動摩擦係数をν、薄膜部材(1
1)の外周面と弾性パッド(9)との動摩擦係数をν
としたとき、後に詳述する実験1〜3の結果をもとに、
ν>νの関係を満足するものが選択されている。
このため、現像ローラ(10)が矢印(b)方向に回転
すると、薄膜部材(11)は現像ローラ(10)との間にス
リップを生じることなくこれに従動回転し、空間部
(S)を覆う薄膜部材(11)の外面が適当なニップ幅を
もって感光体ドラム(100)の表面を摺擦する。
現像ローラ(10)の上部に設けた支持部材(6)の背
面側には、先端に例えばテフロン、又はナイロン等の可
撓性シートを具備したブレード(12)が取り付けてあ
り、該ブレード(12)は現像ローラ(10)の背面側斜め
上部に薄膜部材(11)を介して圧接してある。なお、ブ
レード(12)としては、SK鋼、ステンレス、リン青銅か
らなるバネ性の金属薄板、又はシリコンゴム、ウレタン
ゴム等の弾性板、若しくはフッ素系樹脂板、ナイロン
板、又はそれらの複合板であって帯電系列上トナーと離
れたものを使用してもよい。
また、ケーシング(3)の現像ローラ(10)と対向す
る部分には、例えば発泡ウレタンからなる弾性層の表面
にシリコンゴムシートを設けたトナー均しパッド(13)
取り付けてあり、該トナー均しパッド(13)は薄膜部材
(11)を介して現像ローラ(10)の外周面に接触してい
る。
現像槽(2)の後部にはトナー収容槽(15)が形成さ
れ、このトナー収容槽(15)にはアジテータ(14)が矢
印(c)方向に回転駆動可能の設けてあり、アジテータ
(14)はトナー収容槽(15)内に収容されているトナー
(To)を矢印(c)方向に移動させつつそのブロッキン
グ等を防止するようにしてある。
以下、前記構成からなる現像装置(1)の動作につい
て説明する。
図示しない駆動源にて現像ローラ(10)、アジテータ
(14)がそれぞれ矢印(b),(c)方向に回転してい
る状態において、トナー収容槽(15)内のトナー(To)
はアジテータ(14)の撹拌作用を受けて矢印(c)方向
に強制移動される。
一方、薄膜部材(11)は現像ローラ(10)との摩擦力
により矢印(b)方向に従動しており、薄膜部材(11)
と接するトナー(To)は薄膜部材(11)との接触及び静
電気的な力によって矢印(b)方向への搬送力を受け
る。そして、トナー(To)は、薄膜部材(11)とブレー
ド(12)の先端部とで形成されるくさび状の取込部(1
3)に取り込まれ、ブレード(12)の圧接部に達する
と、薄膜部材(11)の表面に薄層状に均一に塗布される
と共に、摩擦帯電される。
薄膜部材(11)上に保持されたトナー(To)は、現像
ローラ(10)に従動する薄膜部材(11)の動作に従って
感光体ドラム(100)との対向部(現像領域(X))に
運ばれると、感光体ドラム(100)の表面電位と弾性駆
動ローラ(10)に印加されているバイアス電圧との電圧
差に基づき、感光体ドラム(100)の表面に形成されて
いる静電潜像に付着してトナー像を形成する。
ここで、感光体ドラム(100)と接する薄膜部材(1
1)は、空間部(S)を介して弾性駆動ローラ(10)と
非接触状態にあるため、薄膜部材(11)は感光体ドラム
(100)にソフトに、しかも適当なニップ幅をもってむ
らなく接触し、感光体ドラム(100)の静電潜像に均一
なトナー像を形成する。また、感光体ドラム(100)の
周速度と薄膜部材(11)の速度との間に速度差をつけて
も、一旦感光体ドラム(7)上に形成されたトナー像は
破壊されることはない。
現像領域(X)を通過したトナーは引き続き薄膜部材
(11)とともに、矢印(b)方向に搬送され、そして、
再びトナー層厚規制部材(12)の圧接部にて薄膜部材
(11)の表面には均一な帯電トナー薄層が形成され、以
下、前述の動作を繰り返す。
実施例 低分子量体ポリエステル(A)の製造例 54口フラスコに還流冷却器、水分離装置N2ガス導
入管、温度計、撹拌装置を附し、マントルヒーターに設
置して、表1および表2に示したポリオール成分とポリ
カルボン酸成分とを表中に示したCOOH/OH比となるよう
に仕込み、フラスコ内にN2を導入しながら220〜270℃で
脱水重縮合を行って表1および表2に示した性質(Mw、
Tg)の低分子量体ポリエステルを得た。
高分子化用ポリエステル(B)の製造例 54口フラスコに還流冷却器、水分離装置、N2ガス
導入、温度計、撹拌装置に附しマントルヒーターに設置
して表3に示したポリオール成分と、ポリカルボン酸成
分とを表中に示したOH/COOH比となるように仕込み、フ
ラスコ内にN2を導入しながら240℃で脱水重縮合を行な
って表3に示した性質(Mw、Tg)の高分子量体ポリエス
テルを得た。
低分子量体ポリエステルを高分子化用ポリエステルの熱
溶融混合と鎖伸長反応によるトナー用バインダー樹脂の
調製 表4に示した低分子量体及び高分子化用ポリエステル
を、ヘンシェルミキサーに投入して十分均一になるまで
ドライブレンドを行ない、つづいて、加熱ニーダー中に
投入して120℃の温度で表4に示したポリイソシアネー
トを表中に示したNCO/OH比となるように仕込み1時間反
応させ、残存している遊離のイソシアネート基がほぼな
くなったことをNCO%の測定で確認した後、冷却して表
4に示したウレタン結合を有するポリエステルレジンを
得た。
表4中に得られたポリエステル樹脂の不溶分、ガラス
転移点(Tg)、軟化点を示した。
トナーの製造 トナー用バインダー樹脂の調製で得られたポリエステ
ル樹脂(表4)を用いて、該ポリエステル樹脂100重量
部に対して、カーボンブラック10重量部、荷電制御剤
(スピロンブラックTRH:保土谷化学社製)3重量部、低
分子量ポリオレフィン(TS200:三洋化成社製)3重量部
を、ヘンシェルミキサーにて混合分散を行ったあと、2
軸押出機で混練した。その後冷却して粗粉砕ののち、ジ
ェットミル等の微粉砕機を用いて微粉砕し、次いで風力
分級装置により、分級して平均粒径約10μm(5μm以
下0%、20μm以上0%)のトナー粒子を得た。
以上のようにして得られたトナーを第1図に示した一
成分現像装置に入れ、電子写真プリンター(システム速
度:35mm/sec)にくみ込んで使用し、固着性、耐熱性、
耐オフセット、定着速度を評価し、またそれらの特性の
総合評価を行った。その結果を表4中にまとめた。
固着性:第1図の現像装置(感光体なし)にトナーをい
れ、30時間スリーブを連続回転させる。ブレードにトナ
ー固着が生じるとスリーブ上に白スジが発生する。白ス
ジの生じたものを×、生じないものを○、僅かに生じた
ものを△とする。
耐熱性:トナー5gをガラスビンに入れ、50℃の環境下に
24時間置いたとき、トナー擬集の生じたものを×、トナ
ー擬集が見られないものを○とする。
耐オフセット:オフセットを目視で評価し、オフセット
がひどかったものを×、僅かに生じたものを△、全くな
かったものを○とした。
定着強度:消しゴム試験でID1.2以上の部分が85%以上
であるものを○、ID1.2以上の部分が85%未満であるも
のを×とする。
総合評価:総合評価は固着性、耐熱性、耐オフセット性
および定着強度により判断し、以下の如くランク付けを
行った。
○:全ての項目が○、又は1つだけが△のもの ×:1項目でも×があるか、2項目以上△があるもの トナーはケーシング(3)によって形成されるホッパ
ー部(4)に収容され、図中の矢印の向きに回転するア
ジテーター(14)により現像スリーブ(11)の表面に供
給される。現像スリーブ(11)は、電鋳法により筒状に
形成された内径φ20mm、厚さ35μmのニッケルの薄膜部
材で外表面は表面粗さR2=2μm程度に粗面化されてお
り、駆動ローラ(10)に外挿され、両端部のガイド部材
(図示せず)により駆動ローラに沿うように、かつ、ケ
ーシング(3)の外部に位置する部分では駆動ローラ表
面との間に間隙を有するように支持され、駆動ローラの
回転により駆動される。現像スリーブ表面に供給された
トナーは、現像スリーブを表面に約5g/mm2の力で押圧さ
れる規制部材により層厚20〜30μm程度の薄層に形成さ
れかつ帯電される。そして、この荷電トナー薄層は周速
105mm/secで駆動される現像スリーブにより、表面に静
電潜像が形成された感光ドラム(図示せず)と対向する
位置まで搬送され、現像スリーブの弾性により感光ドラ
ムの表面に柔らかく接触する。静電潜像のパターンに従
って荷電トナーは感光ドラム表面に移行し、潜像を顕像
化する。
発明の効果 本発明により、トナー薄層規制部でのトナー固着およ
びスリーブ汚れを生じず、常に安定したトナー薄層を形
成させ、かつ十分な帯電性を安定して得られるトナーを
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、一成分現像装置例の概略構成を示す図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 筒井 主税 大阪府大阪市中央区安土町2丁目3番13 号 大阪国際ビル ミノルタカメラ株式 会社内 (72)発明者 谷川 長一郎 大阪府大阪市中央区安土町2丁目3番13 号 大阪国際ビル ミノルタカメラ株式 会社内 (72)発明者 平良 専有 大阪府大阪市中央区安土町2丁目3番13 号 大阪国際ビル ミノルタカメラ株式 会社内 (72)発明者 助野 幹彦 大阪府大阪市中央区安土町2丁目3番13 号 大阪国際ビル ミノルタカメラ株式 会社内 (56)参考文献 特開 平2−308175(JP,A) 特開 平1−154068(JP,A) 特開 昭59−129863(JP,A) 特開 平4−226472(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/087

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくともエーテル化ジフェノール類およ
    び芳香族ジカルボン酸類より構成される線状低分子量体
    のポリエステル(A)と、 炭素数C3〜C20のアルキル基で置換された脂肪族ジカル
    ボン酸類および炭素数C3〜C20のアルキル基で置換され
    たジオール類からなる群から選択される少なくとも一種
    類の化合物、エーテル化ジフェノール類および芳香族ジ
    カルボン酸類から構成される高分子化用ポリエステル
    (B)とを混合し、ブレンド状態においてポリイソシア
    ネート類によりウレタン結合を形成することにより鎖伸
    張反応を行い得られたポリエステル樹脂(C)を主成分
    として、少なくとも酸化型ポリオレフィンを含有する一
    成分現像用トナー。
  2. 【請求項2】ポリイソシアネート類は高分子化用ポリエ
    ステル(B)の混合物における水酸基に対するポリイソ
    シアネート基のモル比(NCO/OH)が0.8〜1.5の範囲で添
    加混合され、ウレタン結合形成に供せられることを特徴
    とする請求項1記載のトナー。
  3. 【請求項3】線状低分子量体のポリエステル(A)と高
    分子化用ポリエステル(B)の混合割合が、重量比で、
    8:2〜3:7の範囲である請求項1記載のトナー。
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