JP3066857U - コマ玩具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】バウンドしながら回転するコマ玩具 【解決手段】円盤状のコマ玩具本体１の下面に螺旋状の
バネ２を取り付け、上記バネ２の先端に回転軸３を固定
した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は回転時にバウンドするコマ玩具に関する。

【０００２】

【従来技術】

従来のコマ玩具は、上部の玩具本体の下部に円錐部を一体形成し、中心に回転 軸を貫通させることにより構成されている。そして、コマ玩具を回転させる手段 としては、紐を使う場合とピニオン・ラック機構を備えたスターターを用いる場 合とがある。スターターは、本体に回転部材を設け、回転部材の下部にコマ玩具 を保持するとともに、回転部材に係合するラック部材を本体に貫通させ、ラック 部材を強く引いて回転部材を回転させ、コマ玩具に回転力を与えて本体から分離 させるものである。コマ玩具には、回転時間を競ったり、曲芸をさせたり、相手 のコマ玩具にぶつけて倒すなど、いろいろな遊び方がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、コマ玩具自体の構造は基本的に上述のとおりであり、従来とは 異なる新しい遊びが展開できるような構造のコマ玩具が望まれていた。

【０００４】 本考案は上記問題点を解消し、下部にバネを設けることにより、バウンドしな がら回転するコマ玩具を提供することをその課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記課題を解決するため、本考案に係るコマ玩具は、コマ玩具本体の下面に螺 旋状のバネを取り付け、上記バネの先端に回転軸を固定したことを特徴とする。

【０００６】 なお、前記バネが全体的に円錐状に形成されているのが好ましい。

【０００７】 また、前記コマ玩具本体は組み立て、分解可能な複数の部材から構成されてい るのが望ましい。

【０００８】 前記分解可能な複数の部材の１つの外周面に少なくともヤスリ面と金属部の一 つとを設けてもよい。

【０００９】

【考案の実施の形態】

図１において符号Ａは本考案に係るコマ玩具を示す。このコマ玩具Ａは、円盤 状のコマ玩具本体１と、その下面に取り付けられた螺旋状のバネ２と、上記バネ ２の先端中心に固定された回転軸３とから構成されている。

【００１０】 コマ玩具本体１は図２のように円形ベース１ａとウエイトディスク１ｂと止め リング１ｃとから構成され、これらは分解、組み立てが可能に形成されている。 円形ベース１ａは合成樹脂製円板４の上に係合部５を設けたものであり、係合部 ５には係合溝６が形成され、係合部５の両外側には突軸７が形成されている。ウ エイトディスク１ｂは金属製のディスクで、上記円形ベース１ａの突軸７に係脱 可能な凹溝８を備えたもので、その重さにより回転時間や回転速度が変化する。 さらに、止めリング１ｃは合成樹脂製で、内周の一部に係合片９を、外周に突起 １０を備え、上記係合片９を円形ベース１ａの係合部５の係合溝８に押し回しに より係脱可能に形成されている。したがって、上記円形ベース１ａの係合部５に ウエイトディスク１ｂを係合し、さらにその上に止めリング１ｃを重ねて上記係 合片９を係合部５の係合溝８に係合させることによりコマ玩具本体１を組み立て 、逆に上記各係合を外すことにより３個の部材に分解することができる。

【００１１】 このように、組み立て、分解可能としたのは、上記ウエイトディスク１ｂと止 めリング１ｃを他の構造のものと互いに交換して遊びに幅を持たせるためである 。例えば、上記止めリング１ｃの外周には突起１０が形成されているので、回転 時に他のコマ玩具（図示せず）にぶつけたときの衝撃が大きく、コマ玩具を倒す のに有利である。これに対し、後述のように、上記止めリング１ｃとウエイトデ ィスク１ｂを、図６のコマ玩具Ａ、Ａ´のように外周面にヤスリ面１９と金属部 ２０とを交互に形成したウエイトディスクｂと突起なしの止めリング１ｃに交換 すると、互いに他のコマ玩具Ａ´、Ａにぶつけたときに外周面同士が接触して金 属部２０から火花が発するので、また別の面白さが得られるのである。

【００１２】 ところで、上記コマ玩具本体１の円形ベース１ａの下面には螺旋状のバネ２が 取り付けられている。すなわち、図３に示すように、円形ベース１ａの下面には 円形の取付部１１が形成され、その外周に形成された円弧状の切欠き部１２の一 端にバネ２の差込み部１３が形成されている。バネ２は全体として円錐状に形成 され、その一端２ａは上記差込み部１３に差込み固定されている。バネ２の他端 ２ｂは円錐の頂点に対応する部位で円形状に巻き回され、この部分に回転軸３が 固定されている。回転軸３は短軸で、上記取付部１１の下面から遠い位置に取り 付けるのが好ましい。

【００１３】 次に、上記コマ玩具Ａを回転させるときは、図４に示すように、従来公知のス ターター１４を使用する。すなわち、スターター１４の回転部材１５の下部に突 出した係合片１６をコマ玩具Ａの係合部５に係合させて保持し、ラック部材１７ を強く手前に引いて係合片１６を回転させ、コマ玩具Ａに回転力を与える。コマ 玩具Ａは回転した勢いでスターター１４との係合が解除されて分離し、床面に落 下する。回転軸３が床面に当たってコマ玩具Ａは回転を維持するが、コマ玩具Ａ 自体の荷重によりバネ２が撓むので、図５に示すようにバネ２の弾力によりコマ 玩具Ａはバウンドする。バウンドしながら回転し、さらに回転しながらバウンド する。したがって、従来にない面白い遊びが得られる。例えば、より遠くまでバ ウンドさせてその跳ねた距離を競う遊びのような新しい遊びができるほか、従来 の遊びでも新しい使い方を楽しむことができる。他のコマ玩具に衝突させて相手 のコマ玩具を倒して回転を止めた方を勝ちとする遊びにおいては、従来はコマ玩 具本体１の外周面を他のコマ玩具本体１の外周面にぶつけて弾き飛ばすのが主流 であったが、上記コマ玩具を使用するときは、バウンドを利用して相手のコマ玩 具に対して上から攻撃するという、立体的な遊び方が可能となる。

【００１４】 図６のようなコマ玩具Ａ、Ａ´においても、立体的な動きを伴うので、ぶつか りあいも激しくなり、火花も強く発するから、より興奮度の高い遊びになる。

【００１５】 なお、コマ玩具本体の下部に取り付けるバネは必ずしも円錐状に形成されてい る必要はない。

【００１６】

【考案の効果】

請求項１に係る考案によれば、コマ玩具本体の下面に螺旋状のバネを取り付け 、上記バネの先端に回転軸を固定しているから、バネの作用により玩具全体がバ ウンドする。このようなバウンドしながら回転するコマ玩具は従来は全くなかっ たのであり、立体的な遊び方が可能となり、コマの遊び方に新展開をもたらす可 能性がある。

【００１７】 請求項２に係る考案によれば、バネが円錐状に形成されているから、全体的形 状がコマに近似する。したがって、従来のコマ玩具と同様の回転の維持ができる 。

【００１８】 請求項３に係る考案によれば、コマ玩具本体は組み立て、分解可能な複数の部 材から構成されているので、これの部材の構造を工夫することにより、他の同じ 部材と交換して遊びに幅を持たせることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るコマ玩具の斜視図

【図２】上記コマ玩具の分解斜視図

【図３】バネの取付部の斜視図

【図４】スターターで回転させる状態を示す斜視図

【図５】バウンドしながら回転する状態を示した側面図

【図６】コマ玩具を火花が飛び散る構造のものに変化さ
せた状態の側面図

【符号の説明】

Ａ コマ玩具 １ コマ玩具本体 ２ バネ ３ 回転軸

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 以下の要件を備えたことを特徴とするコ
   マ玩具。 （イ）コマ玩具本体の下面に螺旋状のバネを取り付けた
   こと （ロ）上記バネの先端に回転軸を固定したこと
2. 【請求項２】 前記バネが全体的に円錐状に形成されて
   いる請求項１記載のコマ玩具。
3. 【請求項３】 前記コマ玩具本体は組み立て、分解可能
   な複数の部材から構成されている請求項１又は２に記載
   のコマ玩具。
4. 【請求項４】 前記分解可能な複数の部材の１つの外周
   面に少なくともヤスリ面と金属部の一つとを設けた請求
   項３に記載のコマ玩具。