JP3066568B2 - 低粘度溶液 - Google Patents

低粘度溶液

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JP3066568B2
JP3066568B2 JP8110097A JP11009796A JP3066568B2 JP 3066568 B2 JP3066568 B2 JP 3066568B2 JP 8110097 A JP8110097 A JP 8110097A JP 11009796 A JP11009796 A JP 11009796A JP 3066568 B2 JP3066568 B2 JP 3066568B2
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春実 岡本
弘康 中村
康有 宮木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食品又は接着剤等の工
業用製品に利用されるデンプン及び/又は増粘多糖類の
溶液の粘度を低下させる低粘度溶液に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】デンプン又は増粘多糖類は増粘剤や安定
剤として食品に広く使用されている。しかし低濃度でも
高粘度の物性を呈するため扱い難い。例えば飲料やアイ
スクリームで使用する場合、狭い間隙を通るプレート殺
菌が困難であることや、熱伝導率が低いため加熱、冷却
に長時間必要であることなど種々の製造上の問題を生じ
る。したがって、やむをえず添加量を下げたり、粘度が
出にくい種類のものに変えなければならない。デンプン
に塩類やタンパク質等を加えると粘度が下がるものもあ
るが、溶液の物性、食感及び味質が変化する。
【0003】又、デンプンの高濃度溶液は、病後のカロ
リー補給のため喫食されている。しかし、高粘度のため
食べづらい。近年、増粘多糖類である食物繊維の生理活
性が注目され、グアガムなどを添加した飲料等が市販さ
れている。これらは、いずれも酸や酵素によって繊維を
分解させ低分子化し、飲料全体の粘度を下げて飲みやす
くしている。しかしこのような化学的分解は、本来の食
物繊維の生理活性を消失している可能性が大きいため低
分子化する方法以外で粘度を下げることが必要である。
【0004】更に、デンプンは接着剤の原料に使用され
る。しかし、高粘性を呈し、条件によってはゲル化する
ため、薄く広く延ばせない等、接着剤として使い勝手が
悪い。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】したがって、デンプ
ン又は増粘多糖類の含有量を減らさず、かつ、それらの
分子構造を変化させずにそれらを含有した溶液の粘度を
低下させることが課題となる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願発明者は、デンプン
及び/又は増粘多糖類を含有する溶液にデンプン分解物
を添加したものを発明することで上記課題を解決した。
【0007】本発明を詳しく述べると、以下の〜の
通りである。 デンプン0.1〜40重量%及び/又は増粘多糖類
0.01〜5.0重量%を含有する溶液に分子量20,
000〜2,500,000の画分を半分以上含有する
デンプン分解物又はDE1〜15のデンプン分解物を添
加した低粘度溶液。 デンプン0.1〜40重量%及び/又は増粘多糖類
0.01〜5.0重量%を含有する溶液に分子量8,0
00〜800,000で環状構造を有するデンプン分解
物を添加した低粘度溶液。 デンプン分解物をデンプンに対して0.1〜10倍量
及び増粘多糖類に対して1.0〜50倍量添加した又
はに記載の低粘度溶液。 溶液がデンプン0.1〜10重量%を含有するものに
対してデンプン分解物を0.5〜5倍量添加した又は
に記載の低粘度溶液。 溶液がデンプン10〜40重量%を含有するものに対
してデンプン分解物を0.2〜2倍量添加した又は
に記載の低粘度溶液。 増粘多糖類に対してデンプン分解物を1.0〜20倍
量添加した又はに記載の低粘度溶液。
【0008】本発明でいうデンプンとは、通常市販され
ているデンプンであり、例えば、ジャガイモ、米、トウ
モロコシ、モチトウモロコシ及び小麦等のデンプンや化
工デンプンをいう。溶液中のデンプン濃度は、0.1〜
40重量%がよい。
【0009】本発明でいう増粘多糖類とは、通常市販さ
れている増粘多糖類であり、例えば、グアガム、ローカ
ストビーンガム、タラガム等の増粘多糖類をいう。溶液
中の増粘多糖類濃度は、0.01〜5.0重量%がよ
い。
【0010】に記載のデンプン分解物は、デンプンを
酸や酵素で加水分解したものであり、さらに分子量2
0,000〜2,500,000の画分を半分以上含有
するデンプン分解物、又はDE1〜15のデンプン分解
物である。分子量20,000〜2,500,000の
画分を半分以上含有するデンプン分解物はDE1〜15
のデンプン分解物にほぼ相当する。分子量が20,00
0〜2,500,000の画分を半分以上含有し、且
つ、DE1〜15のデンプン分解物として、例えば、三
和澱粉工業株式会社のサンデック#30(DE2〜
5)、松谷化学工業株式会社のパインデックス#100
(DE2〜5)等がある。
【0011】に記載の分子量8,000〜800,0
00で環状構造を有するデンプン分解物は、デンプンを
1,4−α−グルカン分枝酵素(以下、枝作り酵素とい
う)やサイクロデキストリングルカノトランスフェラー
ゼ(以下、CGTaseという)等の酵素で低分子化し
たものであり、α−1,4−グルコシド結合とα−1,
6−グルコシド結合とで形成される内分岐環状構造部分
とその環状構造部分に結合した外分岐構造部分からなる
グルカンである。このグルカンの模式図を図1に示す。
図1において、水平の直線及び曲線は、α−1,4−グ
ルコシド結合でつながったグルカンの鎖を示し、垂直の
矢印は、α−1,6−グルコシド結合を示す。
【0012】枝作り酵素の調製方法としては、例えば、
次の方法がある。馬鈴薯塊茎を5mMの2−メルカプト
エタノールを含む適当な緩衝液中でホモジナイズし、遠
心分離して、孔径0.45μmの膜を通した後、Q−セ
ファロース(Pharmacia 社)カラムにかけ、5mMの2
−メルカプトエタノールを含む20mM Tris−H
Cl(pH7.5)(緩衝液A)に150mM NaC
lを含む緩衝液Bで洗浄する。そして、緩衝液Aに45
0mMのNaClを含む緩衝液Cで枝作り酵素を溶出す
る。これを透析し、500mMの硫酸アンモニウムを含
むフェニルトヨパール650M(Tosoh製)カラム
にかけ、緩衝液A中の硫酸アンモニウム濃度を500m
Mから0mMに変化させることにより溶出を行ない、枝
作り酵素画分を集め、緩衝液Aに対して透析を行なう。
透析内液を緩衝液Aで平衡化したPL−SAXカラム
(Polymer Laboratory製(U.K.))に
かけ、緩衝液A中のNaCl濃度を150mMから40
0mMに変化させることにより溶出させて、枝作り酵素
画分を集める。
【0013】枝作り酵素の酵素活性は、5mM Tri
s−HCl(pH7.5)、0.05%(w/v)アミ
ロース、及び酵素を含む100μLの反応液を30℃、
30分間反応させた後、ヨウ素溶液(1mg/mL K
I、0.1mg/mL I2、3.8mM HClを含
む)2mLを添加して反応を停止し、波長660nmに
おける吸光度を測定して定量する。1分間に吸光度を1
%低下させる酵素量を1単位とする。
【0014】CGTaseの調製方法としては、例え
ば、次の方法がある。Alkalophilic Bacillus sp. A2
−5a(以下、A2−5a株という)由来のCGTas
e(なお、このA2−5a株は、特開平7-107972号にそ
の性質が開示されており、出願人によって、工業技術院
生命工学工業技術研究所に受託番号(FERM P-13864)とし
て寄託されている。)を用いた場合、A2−5a株をA
L液体培地(1%可溶性澱粉、4%コーンスティープリ
カー、0.1%K2 HPO4 、0.02% MgSO4
・7H2 O、1% Na2 CO3 、pH10.0)で、
33℃、24時間培養後、遠心分離して培養液から菌体
を除去した培養上清を集める。この培養上清1.6Lに
デンプン20gを添加し、4℃で16時間撹拌し、CG
Taseをデンプン粒子に吸着させる。これをカラムに
つめ、カラムを100mLの22.8%硫酸アンモニウ
ム溶液で5回洗浄後、100mLの33mM Na2 H
PO4 でCGTaseを5回溶出させる。この溶出液に
終濃度で57%となるように硫酸アンモニウムを添加
し、生じた沈澱を回収後、20mMTris−塩酸緩衝
液(pH7.5)に対して透析する。この溶液全量を2
0mM Tris−塩酸緩衝液(pH7.5)で平衡化
したQ−セファロースカラム(8mL)にロードし、
0.4M NaClを含む同緩衝液50mLで洗浄した
後、同緩衝液中のNaCl濃度を0.4Mから1Mに変
化させることによりCGTaseを溶出させる。活性画
分を集めてA2−5a株由来の精製CGTaseを得る
ことができる。
【0015】CGTaseの活性は、1.5%可溶性澱
粉溶液(20mM酢酸ナトリウム緩衝液でpH5.5に
調整)をあらかじめ40℃に設定した恒温槽に入れ、次
に、この溶液にCGTaseを加えて反応を開始させ
る。10分間の反応後、この反応溶液(0.25mL)
に0.5mLの0.5N酢酸−0.5N HCl(5:
1、v/v)溶液を添加し反応を停止させる。この反応
液0.1mLをとり、0.005%I2 及び0.05%
KIを含有する溶液を加え、撹拌し室温に20分間放置
する。この溶液の660nmにおける吸光度を測定す
る。このときCGTaseを添加しないものをブランク
として調製し、同様の操作を行なう。この条件下、1分
間に10%の660nmにおける吸光度の減少を生じる
酵素量を1単位とする。
【0016】枝作り酵素を用いて、に記載のデンプン
分解物を調製する方法としては、例えば、次の方法があ
る。市販のモチトウモロコシデンプン(平均分子量約
5,000,000以上)500gを4Lの50mMク
エン酸ナトリウム水溶液(pH7.5)に懸濁し、10
0℃の湯浴中で糊化させて、約30℃まで放冷する。こ
の糊液に、枝作り酵素1,000,000単位を添加し
て、30℃で25時間反応させる。この反応液を100
℃で20分間加熱し、遠心分離(10,000rpm、
15分)により変性した酵素タンパク質を除く。上清に
2倍量のエタノールを添加し、沈澱させる。この沈澱を
凍結乾燥し、環状構造を有するデンプン分解物(分子量
範囲20,000〜800,000:平均分子量約15
0,000)約400gの粉末を得ることができる。
【0017】CGTaseを用いて、に記載のデンプ
ン分解物を調製する方法としては、例えば、次の方法が
ある。モチトウモロコシデンプン50gを、900mL
の100mM NaClを含む20mM 酢酸ナトリウ
ム緩衝液(pH5.5)に加熱溶解する。他方、精製し
たCGTaseを50単位/mLとなるように、100
mM NaClを含む20mM 酢酸ナトリウム緩衝液
(pH5.5)に溶解する。この酵素溶液50mLを上
記原料の溶解液に添加し、55℃で48時間反応させ
る。この反応液を100℃で20分間加熱し、遠心分離
(10,000rpm、15分)により変性した酵素タ
ンパク質を除く。上清に等量のエタノールを添加し、沈
澱させる。この沈澱を凍結乾燥し、環状構造を有するデ
ンプン分解物 (分子量範囲8,000〜400,00
0:平均分子量約60,000)約20gの粉末を得る
ことができる。
【0018】デンプン分解物の分子量が又はに記載
の範囲内かどうかを調べる方法にはゲルろ過法がある。
ゲルろ過法は、ゲルろ過樹脂Sephacryl S-500HR (Phar
macia 社)を直径 1cm,高さ 30cm のゲルろ過用円柱カ
ラムに充填したものに、ゲルろ過樹脂 Superose 6 を直
径 1cm,高さ 30cm のゲルろ過用円柱カラムに充填した
ものを繋いだ連結ゲルろ過カラム(以下、カラム1とす
る)、又はゲルろ過樹脂 Superose 6(Pharmacia 社)
を直径 1cm,高さ 30cm のゲルろ過用円柱カラムに充填
したものに、ゲルろ過樹脂Superdex 30 (Pharmacia
社)を直径 1cm,高さ 30cm のゲルろ過用円柱カラムに
充填したものを繋いだ連結ゲルろ過カラム(以下、カラ
ム2とする)にて以下の条件で行なう。 分析試料:2重量% デンプン分解物水溶液 200 μL 溶出溶媒:150mM 酢酸ナトリウム水溶液 流速:1mL/min 検出器:RI detector
【0019】カラム1では、23分から流出したものが
分子量2,500,000以下、43分までに流出した
ものが分子量20,000以上のデンプン分解物であ
る。したがって、カラム1を用いることによりに記載
のデンプン分解物の分子量範囲内かどうかを確認するこ
とができる。さらに、カラム1で23分から43分まで
のピーク面積が全体のピーク面積の半分以上であれば、
分子量20,000〜2,500,000の画分を半分
以上含有しているデンプン分解物であると確認できる。
カラム2では、18分から流出したものが分子量80
0,000以下、32分までに流出したものが分子量
8,000以上のデンプン分解物である。したがって、
カラム2を用いることによりに記載のデンプン分解物
の分子量範囲内かどうかを確認することができる。
【0020】デンプン分解物がDE1〜15の範囲内か
どうかを調べる方法は、常法にしたがってDEを測定
し、確認すればよい。
【0021】デンプン分解物は、デンプンに対して0.
1〜10倍量、増粘多糖類に対して1.0〜50倍量添
加する。好ましくは、デンプン0.1〜10重量%に対
してはデンプン分解物を0.5〜5倍量、デンプン10
〜40重量%に対してはデンプン分解物を0.2〜2倍
量、増粘多糖類に対しては1.0〜20倍量添加するの
がよい。
【0022】デンプン及び/又は増粘多糖類にデンプン
分解物を添加する方法としては、均一に分散する限りど
の様な方法を用いてもよい。尚、この方法には、デンプ
ン及び/又は増粘多糖類が水に溶解して糊化又は増粘化
した「粘性液」にデンプン分解物を添加する場合も含ま
れている。これらには、以下の4種類がある。 1.デンプン及び/又は増粘多糖類の粉末とデンプン分
解物の粉末を混合しこれに水を加え溶解させる。 2.デンプン及び/又は増粘多糖類の「粘性液」にデン
プン分解物の粉末を加え溶解させる。 3.デンプン及び/又は増粘多糖類の粉末にデンプン分
解物の溶液を加え溶解させる。 4.デンプン及び/又は増粘多糖類の「粘性液」にデン
プン分解物の溶液を加え混合する。
【0023】デンプン及び/又は増粘多糖類は、常法に
したがって溶解する。
【0024】
【実施例】
(実施例1)ジャガイモデンプン9gと枝作り酵素を用
いて調製した環状構造を有するモチトウモロコシデンプ
ン分解物(平均分子量約150,000)15gの混合
粉末(デンプン:デンプン分解物=1:1.7)に水2
86gを加え計310gとし、これをよく撹拌しながら
沸騰水中で20分間加熱溶解した。加熱溶液を冷水中で
25℃まで冷却後、回転粘度計(TOKIMEC 社、DVL-II型
ディジタル粘度計)でその粘度を測定した。 (実施例2)ジャガイモデンプン9gとCGTaseを
用いて調製した環状構造を有するモチトウモロコシデン
プン分解物(平均分子量約60,000)15gの混合
粉末(デンプン:デンプン分解物=1:1.7)に水2
86gを加え計310gとし、以下、実施例1と同様に
行ない、その粘度を測定した。 (実施例3)ジャガイモデンプン9gとサンデック#3
0(DE2〜5:三和澱粉工業株式会社製)15gの混
合粉末(デンプン:デンプン分解物=1:1.7)に水
286gを加え計310gとし、以下、実施例1と同様
に行ない、その粘度を測定した。 (実施例4)ジャガイモデンプン9gとパインデックス
#100(DE2〜5:松谷化学工業株式会社製)15
gの混合粉末(デンプン:デンプン分解物=1:1.
7)に水286gを加え計310gとし、以下、実施例
1と同様に行ない、その粘度を測定した。 (実施例5)ジャガイモデンプン9gと実施例1のデン
プン分解物3.6gの混合粉末(デンプン:デンプン分
解物=1:0.4)に水297.4gを加え計310g
とし、以下、実施例1と同様に行ない、その粘度を測定
した。 (実施例6)ジャガイモデンプン9gと実施例1のデン
プン分解物60gの混合粉末(デンプン:デンプン分解
物=1:6.7)に水241gを加え計310gとし、
以下、実施例1と同様に行ない、その粘度を測定した。 (比較例1)ジャガイモデンプン9gに水301gを加
え計310gとし、以下、実施例1と同様に行ない、そ
の粘度を測定した。 (比較例2)ジャガイモデンプン9gとモチトウモロコ
シデンプン(平均分子量約5,000,000以上)1
5gの混合粉末(ジャガイモデンプン:モチトウモロコ
シデンプン=1:1.7)に水286gを加え計310
gとし、以下、実施例1と同様に行ない、その粘度を測
定した。 (比較例3)ジャガイモデンプン9gとパインデックス
#4(DE18〜20のデンプン分解物:松谷化学工業
株式会社製)15gの混合粉末(デンプン:パインデッ
クス#4=1:1.7)に水286gを加え計310g
とし、以下、実施例1と同様に行ない、その粘度を測定
した。 (比較例4)ジャガイモデンプン9gと実施例1のデン
プン分解物0.7gの混合粉末(デンプン:デンプン分
解物=1:0.08)に水300.3gを加え計310
gとし、以下、実施例1と同様に行ない、その粘度を測
定した。 (比較例5)ジャガイモデンプン9gと実施例1のデン
プン分解物100gの混合粉末(デンプン:デンプン分
解物=1:11.1)に水201gを加え計310gと
し、以下、実施例1と同様に行ない、その粘度を測定し
た。 (結果) 実施例1〜6、比較例1〜5の結果を以下に
示す。
【表1】 以上より、本発明の場合(実施例1〜6)にのみ、ジャ
ガイモデンプン溶液の粘度が低下した。さらに、に記
載のデンプン分解物を用いた実施例1及び実施例2の方
がに記載のデンプン分解物を用いた実施例3及び実施
例4の方より粘度が一層低かった。また、同じデンプン
分解物で添加量が異なる実施例1、実施例5及び実施例
6においては、の範囲内である実施例1が最も低粘性
を示した。
【0025】(実施例7)ジャガイモデンプン9gに水
241gを加え計250gとし、これをよく撹拌しなが
ら沸騰水中で20分間加熱し、デンプンを糊化させた。
この加熱液を冷水中で25℃まで冷却した。このデンプ
ン糊液に、枝作り酵素を用いて調製した環状構造を有す
るモチトウモロコシデンプン分解物(平均分子量約15
0,000)50重量%水溶液60gを加え、よく撹拌
した。そして、この溶液(デンプン:デンプン分解物=
1:3.3)の粘度を回転粘度計で測定した。 (実施例8)実施例7のデンプン糊液に、パインデック
ス#100(DE2〜5)50重量%水溶液60gを加
え、よく撹拌した。そして、この溶液(デンプン:デン
プン分解物=1:3.3)の粘度を測定した。 (比較例6)実施例7のデンプン糊液に、水60gを加
え、よく撹拌した。そして、この溶液の粘度を測定し
た。 (比較例7)実施例7のデンプン糊液に、サンデック#
180(DE18〜20:平均分子量約8,000:三
和澱粉工業株式会社製)50重量%水溶液60gを加
え、よく撹拌した。そして、この溶液(デンプン:デン
プン分解物=1:3.3)の粘度を測定した。 (結果)実施例7の粘度は265mPa ・ s 、実施例8は
250mPa ・ s 、比較例6は670mPa ・ s 、比較例7
は713mPa ・ s で、本発明の請求項に記載のデンプン
分解物の添加によりジャガイモデンプン糊液の粘度が低
下した。
【0026】(実施例9)ジャガイモデンプン9gに水
276gを加え、よく撹拌しながら沸騰水中で15分間
加熱し、デンプンを糊化させた。この糊化液に枝作り酵
素を用いて調製した環状構造を有するモチトウモロコシ
デンプン分解物(平均分子量約150,000)粉末3
0gを添加し、撹拌しながらさらに沸騰水中で10分間
加熱して、溶解させた。加熱溶液を冷水中で25℃まで
冷却後、回転粘度計でその粘度を測定した。(デンプ
ン:デンプン分解物=1:3.3) (実施例10)実施例9の糊化液にパインデックス#1
00(DE2〜5)粉末30gを添加し、以下、同様に
行ない、その粘度を測定した。(デンプン:デンプン分
解物=1:3.3) (比較例8)実施例9の糊化液に水30gを添加し、以
下、同様に行ない、その粘度を測定した。 (比較例9)実施例9の糊化液にサンデック#180
(DE18〜20:平均分子量約8,000)粉末30
gを添加し、以下、同様に行ない、その粘度を測定し
た。(デンプン:デンプン分解物=1:3.3) (結果)実施例9の粘度は588mPa ・ s 、実施例10
は496mPa ・ s 、比較例8は742mPa ・ s 、比較例
9は971mPa ・ s で、デンプン分解物の添加によりジ
ャガイモデンプン糊液の粘度が低下した。
【0027】(実施例11)米デンプン15gと枝作り
酵素を用いて調製した環状構造を有するモチトウモロコ
シデンプン分解物(平均分子量約150,000)15
gの混合粉末(デンプン:デンプン分解物=1:1)に
水280gを加え計310gとし、これをよく撹拌しな
がら沸騰水中で20分間加熱溶解した。加熱溶液を冷水
中で25℃まで冷却後、回転粘度計でその粘度を測定し
た。 (実施例12)米デンプン15gとパインデックス#1
00(DE2〜5)15gの混合粉末(デンプン:デン
プン分解物=1:1)に水280gを加え計310gと
し、以下、実施例11と同様に行ない、その粘度を測定
した。 (比較例10)米デンプン15gに水295gを加え計
310gとし、以下、実施例11と同様に行ない、その
粘度を測定した。 (結果)実施例11の粘度は175mPa ・ s 、実施例1
2は355mPa ・ s 、比較例10は565mPa ・ s で、
デンプン分解物の添加により米デンプン糊液の粘度が低
下した。さらに、に記載のデンプン分解物を用いた実
施例11の方がに記載のデンプン分解物を用いた実施
例12の方より粘度が一層低かった。
【0028】(実施例13)米デンプン15gに水26
5gを加え計280gとし、これをよく撹拌しながら沸
騰水中で20分間加熱し、デンプンを糊化させた。この
加熱液を冷水中で25℃まで冷却した。このデンプン糊
液に、枝作り酵素を用いて調製した環状構造を有するモ
チトウモロコシデンプン分解物(平均分子量約150,
000)50重量%水溶液30gを加え、よく撹拌し
た。そして、この溶液(デンプン:デンプン分解物=
1:1)の粘度を回転粘度計で測定した。 (実施例14)実施例13のデンプン糊液に、パインデ
ックス#100(DE2〜5)50重量%水溶液30g
を加え、よく撹拌した。そして、この溶液(デンプン:
デンプン分解物=1:1)の粘度を測定した。 (比較例11)実施例13のデンプン糊液に、水30g
を加え、よく撹拌した。そして、この溶液の粘度を測定
した。 (比較例12)実施例13のデンプン糊液に、サンデッ
ク#180(DE18〜20:平均分子量約8,00
0)50重量%水溶液30gを加え、よく撹拌した。そ
して、この溶液(デンプン:デンプン分解物=1:1)
の粘度を測定した。 (結果)実施例13の粘度は468mPa ・ s 、実施例1
4は421mPa ・ s 、比較例11は682mPa ・ s 、比
較例12は720mPa ・ s で、本発明の請求項に記載の
デンプン分解物の添加により米デンプン糊液の粘度が低
下した。
【0029】(実施例15)米デンプン15gに水28
5gを加え、よく撹拌しながら沸騰水中で15分間加熱
し、デンプンを糊化させた。この糊化液に枝作り酵素を
用いて調製した環状構造を有するモチトウモロコシデン
プン分解物(平均分子量約150,000)粉末15g
を添加し、撹拌しながらさらに沸騰水中で10分間加熱
して、溶解させた。加熱溶液を冷水中で25℃まで冷却
後、回転粘度計でその粘度を測定した。(デンプン:デ
ンプン分解物=1:1) (実施例16)実施例15の糊化液にパインデックス#
100(DE2〜5)粉末15gを添加し、以下、同様
に行ない、その粘度を測定した。(デンプン:デンプン
分解物=1:1) (比較例13)実施例15の糊化液に水15gを添加
し、以下、同様に行ない、その粘度を測定した。 (比較例14)実施例15の糊化液にサンデック#18
0(DE18〜20:平均分子量約8,000)粉末1
5gを添加し、以下、同様に行ない、その粘度を測定し
た。(デンプン:デンプン分解物=1:1) (結果)実施例15の粘度は535mPa ・ s 、実施例1
6は566mPa ・ s 、比較例13は753mPa ・ s 、比
較例14は939mPa ・ s で、デンプン分解物の添加に
より米デンプン糊液の粘度が低下した。
【0030】(実施例17)米デンプン40gと枝作り
酵素を用いて調製した環状構造を有するモチトウモロコ
シデンプン分解物(平均分子量約150,000)20
gの混合粉末(デンプン:デンプン分解物=1:0.
5)に水110gを加えよく撹拌した。これに、5N水
酸化ナトリウム30gを加え、よく撹拌し糊化させた。
次に5N塩酸30gを加え、よく撹拌して、回転粘度計
でその粘度を測定した。 (実施例18)米デンプン40gとパインデックス#1
00(DE2〜5)20gの混合粉末(デンプン:デン
プン分解物=1:0.5)に水110gを加えよく撹拌
した。これに、5N水酸化ナトリウム30gを加え、よ
く撹拌し糊化させた。次に5N塩酸30gを加え、よく
撹拌して、回転粘度計でその粘度を測定した。 (比較例15)米デンプン40gに水130gを加えよ
く撹拌した。これに、5N水酸化ナトリウム30gを加
え、よく撹拌し糊化させた。次に5N塩酸30gを加
え、よく撹拌して、回転粘度計でその粘度を測定した。 (比較例16)米デンプン40gとサンデック#180
(DE18〜20:平均分子量約8,000:三和澱粉
工業株式会社製)20gの混合粉末(デンプン:デンプ
ン分解物=1:0.5 )に水110gを加えよく撹拌
した。これに、5N水酸化ナトリウム30gを加え、よ
く撹拌し糊化させた。次に5N塩酸30gを加え、よく
撹拌して、回転粘度計でその粘度を測定した。 (結果)実施例17の粘度は8.7Pa・ s 、実施例18
は17.6Pa・ s 、比較例15及び比較例16は20Pa
・ s 以上で、又はに記載のデンプン分解物の添加に
より米デンプン糊液の粘度が低下した。さらに、に記
載のデンプン分解物を用いた実施例17の方がに記載
のデンプン分解物を用いた実施例18の方より粘度が一
層低かった。
【0031】(実施例19)トウモロコシデンプン15
gと枝作り酵素を用いて調製した環状構造を有するモチ
トウモロコシデンプン分解物(平均分子量約150,0
00)15gの混合粉末(デンプン:デンプン分解物=
1:1)に水280gを加え計310gとし、これをよ
く撹拌しながら沸騰水中で20分間加熱溶解した。加熱
溶液を冷水中で25℃まで冷却後、回転粘度計でその粘
度を測定した。 (実施例20)トウモロコシデンプン15gとパインデ
ックス#100(DE2〜5)15gの混合粉末(デン
プン:デンプン分解物=1:1)に水280gを加え計
310gとし、以下、実施例19と同様に行ない、その
粘度を測定した。 (比較例17)トウモロコシデンプン15gに水295
gを加え計310gとし、以下、実施例19と同様に行
ない、その粘度を測定した。 (結果)実施例19の粘度は239mPa ・ s 、実施例2
0は277mPa ・ s 、比較例17は620mPa ・ s 、デ
ンプン分解物の添加によりトウモロコシデンプン糊液の
粘度が低下した。さらに、に記載のデンプン分解物を
用いた実施例19の方がに記載のデンプン分解物を用
いた実施例20の方より粘度が一層低かった。
【0032】(実施例21)トウモロコシデンプン15
gに水265gを加え計280gとし、これをよく撹拌
しながら沸騰水中で20分間加熱し、デンプンを糊化さ
せた。この加熱液を冷水中で25℃まで冷却した。この
デンプン糊液に、枝作り酵素を用いて調製した環状構造
を有するモチトウモロコシデンプン分解物(平均分子量
約150,000)50重量%水溶液30gを加え、よ
く撹拌した。そして、この溶液(デンプン:デンプン分
解物=1:1)の粘度を回転粘度計で測定した。 (実施例22)実施例21のデンプン糊液に、パインデ
ックス#100(DE2〜5)50重量%水溶液30g
を加え、よく撹拌した。そして、この溶液(デンプン:
デンプン分解物=1:1)の粘度を測定した。 (比較例18)実施例21のデンプン糊液に、水30g
を加え、よく撹拌した。そして、この溶液の粘度を測定
した。 (比較例19)実施例21のデンプン糊液に、サンデッ
ク#180(DE18〜20:平均分子量約8,00
0)50重量%水溶液30gを加え、よく撹拌した。そ
して、この溶液(デンプン:デンプン分解物=1:1)
の粘度を測定した。 (結果)実施例21の粘度は310mPa ・ s 、実施例2
2は315mPa ・ s 、比較例18は561mPa ・ s 、比
較例19は619mPa ・ s で、本発明の請求項に記載の
デンプン分解物の添加によりトウモロコシデンプン糊液
の粘度が低下した。
【0033】(実施例23)トウモロコシデンプン15
gに水285gを加え、よく撹拌しながら沸騰水中で1
5分間加熱し、デンプンを糊化させた。この糊化液に枝
作り酵素を用いて調製した環状構造を有するモチトウモ
ロコシデンプン分解物(平均分子量約150,000)
粉末15gを添加し、撹拌しながらさらに沸騰水中で1
0分間加熱して、溶解させた。加熱溶液を冷水中で25
℃まで冷却後、回転粘度計でその粘度を測定した。(デ
ンプン:デンプン分解物=1:1) (実施例24)実施例23の糊化液にパインデックス#
100(DE2〜5)粉末15gを添加し、以下、同様
に行ない、その粘度を測定した。(デンプン:デンプン
分解物=1:1) (比較例20)実施例23の糊化液に水15gを添加
し、以下、同様に行ない、その粘度を測定した。 (比較例21)実施例23の糊化液にサンデック#18
0(DE18〜20:平均分子量約8,000)粉末1
5gを添加し、以下、同様に行ない、その粘度を測定し
た。(デンプン:デンプン分解物=1:1) (結果)実施例23の粘度は369mPa ・ s 、実施例2
4は401mPa ・ s 、比較例20は613mPa ・ s 、比
較例21は704mPa ・ s で、デンプン分解物の添加に
よりトウモロコシデンプン糊液の粘度が低下した。
【0034】(実施例25)モチトウモロコシデンプン
9gと枝作り酵素を用いて調製した環状構造を有するモ
チトウモロコシデンプン分解物15gの混合粉末(デン
プン:デンプン分解物=1:1.7)に水286gを加
え計310gとし、これをよく撹拌しながら沸騰水中で
20分間加熱溶解した。加熱溶液を冷水中で25℃まで
冷却後、回転粘度計でその粘度を測定した。 (実施例26)モチトウモロコシデンプン9gとパイン
デックス#100(DE2〜5)15gの混合粉末(デ
ンプン:デンプン分解物=1:1.7)に水286gを
加え計310gとし、以下、実施例25と同様に行な
い、その粘度を測定した。 (比較例22)モチトウモロコシデンプン9gに水30
1gを加え計310gとし、以下、実施例25と同様に
行ない、その粘度を測定した。 (結果)実施例25の粘度は469mPa ・ s 、実施例2
6は331mPa ・ s 、比較例22は603mPa ・ s 、デ
ンプン分解物の添加によりモチトウモロコシデンプン糊
液の粘度が低下した。
【0035】(実施例27)モチトウモロコシデンプン
9gに水271gを加え計280gとし、これをよく撹
拌しながら沸騰水中で20分間加熱し、デンプンを糊化
させた。この加熱液を冷水中で25℃まで冷却した。こ
のデンプン糊液に、枝作り酵素を用いて調製した環状構
造を有するモチトウモロコシデンプン分解物(平均分子
量約150,000)50重量%水溶液30gを加え、
よく撹拌した。そして、この溶液(デンプン:デンプン
分解物=1:1.7)の粘度を回転粘度計で測定した。 (実施例28)実施例27のデンプン糊液に、パインデ
ックス#100(DE2〜5)50重量%水溶液30g
を加え、よく撹拌した。そして、この溶液(デンプン:
デンプン分解物=1:1.7)の粘度を測定した。 (比較例23)実施例27のデンプン糊液に、水30g
を加え、よく撹拌した。そして、この溶液の粘度を測定
した。 (比較例24)実施例27のデンプン糊液に、サンデッ
ク#180(DE18〜20:平均分子量約8,00
0)50重量%水溶液30gを加え、よく撹拌した。そ
して、この溶液(デンプン:デンプン分解物=1:1.
7)の粘度を測定した。 (結果)実施例27の粘度は572mPa ・ s 、実施例2
8は505mPa ・ s 、比較例23は647mPa ・ s 、比
較例24は715mPa ・ s で、本発明の請求項に記載の
デンプン分解物の添加によりモチトウモロコシデンプン
糊液の粘度が低下した。
【0036】(実施例29)モチトウモロコシデンプン
9gに水291gを加え、よく撹拌しながら沸騰水中で
15分間加熱し、デンプンを糊化させた。この糊化液に
枝作り酵素を用いて調製した環状構造を有するモチトウ
モロコシデンプン分解物(平均分子量約150,00
0)粉末15gを添加し、撹拌しながらさらに沸騰水中
で10分間加熱して、溶解させた。加熱溶液を冷水中で
25℃まで冷却後、回転粘度計でその粘度を測定した。
(デンプン:デンプン分解物=1:1.7) (実施例30)実施例29の糊化液にパインデックス#
100(DE2〜5)粉末15gを添加し、以下、同様
に行ない、その粘度を測定した。(デンプン:デンプン
分解物=1:1.7) (比較例25)実施例29の糊化液に水15gを添加
し、以下、同様に行ない、その粘度を測定した。 (比較例26)実施例29の糊化液にサンデック#18
0(DE18〜20:平均分子量約8,000)粉末1
5gを添加し、以下、同様に行ない、その粘度を測定し
た。(デンプン:デンプン分解物=1:1.7) (結果)実施例29の粘度は450mPa ・ s 、実施例3
0は470mPa ・ s 、比較例25は700mPa ・ s 、比
較例26は770mPa ・ s で、デンプン分解物の添加に
よりモチトウモロコシデンプン糊液の粘度が低下した。
【0037】(実施例31)小麦デンプン15gと枝作
り酵素を用いて調製した環状構造を有するモチトウモロ
コシデンプン分解物(平均分子量約150,000)1
5gの混合粉末(デンプン:デンプン分解物=1:1
)に水280gを加え計310gとし、これをよく撹
拌しながら沸騰水中で20分間加熱溶解した。加熱溶液
を冷水中で25℃まで冷却後、回転粘度計でその粘度を
測定した。 (実施例32)小麦デンプン15gとパインデックス#
100(DE2〜5)15gの混合粉末(デンプン:デ
ンプン分解物=1:1 )に水280gを加え計310
gとし、以下、実施例31と同様に行ない、その粘度を
測定した。 (比較例27)小麦デンプン15gに水295gを加え
計310gとし、以下、実施例31と同様に行ない、そ
の粘度を測定した。 (比較例28)小麦デンプン15gとサンデック#18
0(DE18〜20:平均分子量約8,000)15g
の混合粉末(デンプン:デンプン分解物=1:1 )に
水280gを加え計310gとし、以下、実施例31と
同様に行ない、その粘度を測定した。 (結果)実施例31の粘度は222mPa ・ s 、実施例3
2は318mPa ・ s 、比較例27は469mPa ・ s 、比
較例28は500mPa ・ s で、デンプン分解物の添加に
より小麦デンプン糊液の粘度が低下した。さらに、に
記載のデンプン分解物を用いた実施例31の方がに記
載のデンプン分解物を用いた実施例32の方より粘度が
一層低かった。
【0038】(実施例33)小麦デンプン14gに水2
36gを加え計250gとし、これをよく撹拌しながら
沸騰水中で20分間加熱し、デンプンを糊化させた。こ
の加熱液を冷水中で25℃まで冷却した。このデンプン
糊液に、枝作り酵素を用いて調製した環状構造を有する
モチトウモロコシデンプン分解物(平均分子量約15
0,000)50重量%水溶液60gを加え、よく撹拌
した。そして、この溶液(デンプン:デンプン分解物=
1:2.1)の粘度を回転粘度計で測定した。 (実施例34)実施例33のデンプン糊液に、パインデ
ックス#100(DE2〜5)50重量%水溶液60g
を加え、よく撹拌した。そして、この溶液(デンプン:
デンプン分解物=1:2.1)の粘度を測定した。 (比較例29)実施例33のデンプン糊液に、水60g
を加え、よく撹拌した。そして、この溶液の粘度を測定
した。 (比較例30)実施例33のデンプン糊液に、サンデッ
ク#180(DE18〜20:平均分子量約8,00
0)50重量%水溶液60gを加え、よく撹拌した。そ
して、この溶液(デンプン:デンプン分解物=1:2.
1)の粘度を測定した。 (結果)実施例33の粘度は241mPa ・ s 、実施例3
4は264mPa ・ s 、比較例29は409mPa ・ s 、比
較例30は526mPa ・ s で、本発明の請求項に記載の
デンプン分解物の添加により小麦デンプン糊液の粘度が
低下した。
【0039】(実施例35)小麦デンプン15gに水2
85gを加え、よく撹拌しながら沸騰水中で15分間加
熱し、デンプンを糊化させた。この糊化液に枝作り酵素
を用いて調製した環状構造を有するモチトウモロコシデ
ンプン分解物(平均分子量約150,000)粉末15
gを添加し、撹拌しながらさらに沸騰水中で10分間加
熱して、溶解させた。加熱溶液を冷水中で25℃まで冷
却後、回転粘度計でその粘度を測定した。(デンプン:
デンプン分解物=1:1) (実施例36)実施例35の糊化液にパインデックス#
100(DE2〜5)粉末15gを添加し、以下、同様
に行ない、その粘度を測定した。(デンプン:デンプン
分解物=1:1) (比較例31)実施例35の糊化液に水15gを添加
し、以下、同様に行ない、その粘度を測定した。 (比較例32)実施例35の糊化液にサンデック#18
0(DE18〜20:平均分子量約8,000)粉末1
5gを添加し、以下、同様に行ない、その粘度を測定し
た。(デンプン:デンプン分解物=1:1) (結果)実施例35の粘度は304mPa ・ s 、実施例3
6は321mPa ・ s 、比較例31は480mPa ・ s 、比
較例32は532mPa ・ s で、デンプン分解物の添加に
より小麦デンプン糊液の粘度が低下した。
【0040】(実施例37)グアガム(三栄源エフ・エ
フ・アイ、商品名「ビストップD−20」)1.8gと
枝作り酵素を用いて調製した環状構造を有するモチトウ
モロコシデンプン分解物(平均分子量約150,00
0)15gの混合粉末(増粘多糖類:デンプン分解物=
1:8.3)に水293.2gを加え計310gとし、
これをよく撹拌しながら沸騰水中で15分間加熱溶解し
た。加熱溶液を冷水中で25℃まで冷却後、回転粘度計
でその粘度を測定した。 (実施例38)グアガム1.8gとサンデック#30
(DE2〜5)15gの混合粉末(増粘多糖類:デンプ
ン分解物=1:8.3)に水293.2gを加え計31
0gとし、以下、実施例37と同様に行ない、その粘度
を測定した。 (実施例39)グアガム1.8gと実施例37のデンプ
ン分解物60gの混合粉末(増粘多糖類:デンプン分解
物=1:33.3)に水248.2gを加え計310g
とし、以下、実施例37と同様に行ない、その粘度を測
定した。 (比較例33)グアガム1.8gに水308.2gを加
え計310gとし、以下、実施例37と同様に行ない、
その粘度を測定した。 (比較例34)グアガム1.8gとモチトウモロコシデ
ンプン(平均分子量約5,000,000以上)15g
の混合粉末(増粘多糖類:モチトウモロコシデンプン=
1:8.3)に水293.2gを加え計310gとし、
以下、実施例37と同様に行ない、その粘度を測定し
た。 (比較例35)グアガム1.8gとパインデックス#4
(DE18〜20:松谷化学工業株式会社製)15gの
混合粉末(増粘多糖類:パインデックス#4=1:8.
3)に水293.2gを加え計310gとし、以下、実
施例37と同様に行ない、その粘度を測定した。 (比較例36)グアガム1.8gと実施例15のデンプ
ン分解物1.0gの混合粉末(増粘多糖類:デンプン分
解物=1:0.6)に水307.2gを加え計310g
とし、以下、実施例37と同様に行ない、その粘度を測
定した。 (比較例37)グアガム1.8gと実施例15のデンプ
ン分解物108gの混合粉末(増粘多糖類:デンプン分
解物=1:60)に水200.2gを加え計310gと
し、以下、実施例37と同様に行ない、その粘度を測定
した。 (結果)実施例37〜39、比較例33〜37の結果を
以下に示す。
【表2】 以上より、本発明の場合(実施例37〜39)にのみ、
グアガム溶液の粘度が低下した。さらに、に記載のデ
ンプン分解物を用いた実施例37の方がに記載のデン
プン分解物を用いた実施例38の方より粘度が一層低か
った。また、同じデンプン分解物で添加量が異なる実施
例37及び実施例39においては、の範囲内である実
施例37が最も低粘性を示した。
【0041】(実施例40)ローカストビーンガム(三
栄源エフ・エフ・アイ、商品名「ビストップD−3
0」)1.8gと枝作り酵素を用いて調製した環状構造
を有するモチトウモロコシデンプン分解物(平均分子量
約150,000)15gの混合粉末(増粘多糖類:デ
ンプン分解物=1:8.3)に水293.2gを加え計
310gとし、これをよく撹拌しながら沸騰水中で15
分間加熱溶解した。加熱溶液を冷水中で25℃まで冷却
後、回転粘度計でその粘度を測定した。 (実施例41)ローカストビーンガム1.8gとサンデ
ック#30(DE2〜5)15gの混合粉末(増粘多糖
類:デンプン分解物=1:8.3)に水293.2gを
加え計310gとし、以下、実施例40と同様に行な
い、その粘度を測定した。 (比較例38)ローカストビーンガム1.8gに水30
8.2gを加え計310gとし、以下、実施例40と同
様に行ない、その粘度を測定した。 (結果)実施例40の粘度は29mPa ・ s 、実施例41
は62mPa ・ s 、比較例38は340mPa ・ s 、デンプ
ン分解物の添加によりローカストビーンガム溶液の粘度
が低下した。さらに、に記載のデンプン分解物を用い
た実施例40の方がに記載のデンプン分解物を用いた
実施例41の方より粘度が一層低かった。
【0042】(実施例42)タラガム(三栄源エフ・エ
フ・アイ、商品名「ビストップD−1108」)3.0
gと枝作り酵素を用いて調製した環状構造を有するモチ
トウモロコシデンプン分解物(平均分子量約150,0
00)15gの混合粉末(増粘多糖類:デンプン分解物
=1:5)に水292gを加え計310gとし、これを
よく撹拌しながら沸騰水中で15分間加熱溶解した。加
熱溶液を冷水中で25℃まで冷却後、回転粘度計でその
粘度を測定した。 (実施例43)タラガム3.0gとサンデック#30
(DE2〜5)15gの混合粉末(増粘多糖類:デンプ
ン分解物=1:8.3)に水292.0gを加え計31
0gとし、以下、実施例42と同様に行ない、その粘度
を測定した。 (比較例39)タラガム3.0gに水307.0gを加
え計310gとし、以下、実施例42と同様に行ない、
その粘度を測定した。 (結果)実施例42の粘度は23mPa ・ s 、実施例43
は50mPa ・ s 、比較例39は814mPa ・ s 、デンプ
ン分解物の添加によりタラガム溶液の粘度が低下した。
さらに、に記載のデンプン分解物を用いた実施例42
の方がに記載のデンプン分解物を用いた実施例43の
方より粘度が一層低かった。
【0043】(実施例44)グアガム1.8gに水27
8.2gを加え計280gとし、これをよく撹拌しなが
ら沸騰水中で20分間加熱し、増粘化させた。この加熱
液を冷水中で25℃まで冷却した。このグアガム粘性液
に、枝作り酵素を用いて調製した環状構造を有するモチ
トウモロコシデンプン分解物(平均分子量約150,0
00)50重量%水溶液30gを加え、よく撹拌した。
そして、この溶液(増粘多糖類:デンプン分解物=1:
8.3)の粘度を回転粘度計で測定した。 (実施例45)実施例44のグアガム粘性液に、パイン
デックス#100(DE2〜5)50重量%水溶液30
gを加え、よく撹拌した。そして、この溶液(増粘多糖
類:デンプン分解物=1:8.3)の粘度を測定した。 (比較例40)実施例44のグアガム粘性液に、水30
gを加え、よく撹拌した。そして、この溶液の粘度を測
定した。 (比較例41)実施例44のグアガム粘性液に、サンデ
ック#180(DE18〜20:平均分子量約8,00
0)50重量%水溶液30gを加え、よく撹拌した。そ
して、この溶液(増粘多糖類:デンプン分解物=1:
8.3)の粘度を測定した。 (結果)実施例44の粘度は115mPa ・ s 、実施例4
5は66mPa ・ s 、比較例40は446mPa ・ s 、比較
例41は535mPa ・ s で、本発明の請求項に記載のデ
ンプン分解物の添加によりグアガム粘液の粘度が低下し
た。
【0044】(実施例46)ローカストビーンガム2.
1gに水277.9gを加え計280gとし、これをよ
く撹拌しながら沸騰水中で20分間加熱し、増粘化させ
た。この加熱液を冷水中で25℃まで冷却した。このロ
ーカストビーンガム粘性液に、枝作り酵素を用いて調製
した環状構造を有するモチトウモロコシデンプン分解物
(平均分子量約150,000)50重量%水溶液30
gを加え、よく撹拌した。そして、この溶液(増粘多糖
類:デンプン分解物=1:7.1)の粘度を回転粘度計
で測定した。 (実施例47)実施例46のローカストビーンガム粘性
液に、パインデックス#100(DE2〜5)50重量
%水溶液30gを加え、よく撹拌した。そして、この溶
液(増粘多糖類:デンプン分解物=1:7.1)の粘度
を測定した。 (比較例42)実施例46のローカストビーンガム粘性
液に、水30gを加え、よく撹拌した。そして、この溶
液の粘度を測定した。 (比較例43)実施例46のローカストビーンガム粘性
液に、サンデック#180(DE18〜20:平均分子
量約8,000)50重量%水溶液30gを加えよく撹
拌した。そしてこの溶液(増粘多糖類:デンプン分解物
=1:7.1)の粘度を測定した。 (結果)実施例46の粘度は96mPa ・ s 、実施例47
は121mPa ・ s 、比較例42は618mPa ・ s 、比較
例43は800mPa ・ s で、本発明の請求項に記載のデ
ンプン分解物の添加によりローカストビーンガム粘液の
粘度が低下した。
【0045】(実施例48)タラガム2.4gに水27
7.6gを加え計280gとし、これをよく撹拌しなが
ら沸騰水中で20分間加熱し、増粘化させた。この加熱
液を冷水中で25℃まで冷却した。このタラガム粘性液
に、枝作り酵素を用いて調製した環状構造を有するモチ
トウモロコシデンプン分解物(平均分子量約150,0
00)50重量%水溶液30gを加え、よく撹拌した。
そして、この溶液(増粘多糖類:デンプン分解物=1:
6.3)の粘度を回転粘度計で測定した。 (実施例49)実施例48のタラガム粘性液に、パイン
デックス#100(DE2〜5)50重量%水溶液30
gを加え、よく撹拌した。そして、この溶液(増粘多糖
類:デンプン分解物=1:6.3)の粘度を測定した。 (比較例44)実施例48のタラガム粘性液に、水30
gを加え、よく撹拌した。そして、この溶液の粘度を測
定した。 (比較例45)実施例48のタラガム粘性液に、サンデ
ック#180(DE18〜20:平均分子量約8,00
0)50重量%水溶液30gを加え、よく撹拌した。そ
して、この溶液(増粘多糖類:デンプン分解物=1:
6.3)の粘度を測定した。 (結果)実施例48の粘度は112mPa ・ s 、実施例4
9は166mPa ・ s 、比較例44は476mPa ・ s 、比
較例45は610mPa ・ s で、本発明の請求項に記載の
デンプン分解物の添加によりタラガム粘液の粘度が低下
した。
【0046】(実施例50)ジャガイモデンプン9g、
グアガム1.8gと枝作り酵素を用いて調製した環状構
造を有するモチトウモロコシデンプン分解物(平均分子
量約150,000)15gの混合粉末(デンプン:増
粘多糖類:デンプン分解物=5:1:8.3)に水28
4.2gを加え計310gとし、これをよく撹拌しなが
ら沸騰水中で20分間加熱溶解した。加熱溶液を冷水中
で25℃まで冷却後、回転粘度計でその粘度を測定し
た。 (実施例51)ジャガイモデンプン9g、グアガム1.
8gとパインデックス#100(DE2〜5)15gの
混合粉末(デンプン:増粘多糖類:デンプン分解物=
5:1:8.3)に水284.2gを加え計310gと
し、以下、実施例50と同様に行ないその粘度を測定し
た。 (比較例46)ジャガイモデンプン9g、グアガム1.
8gの混合粉末に水299.2gを加え計310gと
し、以下、実施例50と同様に行ない、その粘度を測定
した。 (結果)実施例50の粘度は597mPa ・ s 、実施例5
1は965mPa ・ s 、比較例46は2000mPa ・ s 以
上で、デンプン分解物の添加によりジャガイモデンプン
とグアガムの混合糊液の粘度が低下した。さらに、に
記載のデンプン分解物を用いた実施例50の方がに記
載のデンプン分解物を用いた実施例51の方より粘度が
一層低かった。
【0047】検査食又は術後食用高エネルギー含有葛湯 (実施例52)枝作り酵素を用いて調製した環状構造を
有するモチトウモロコシデンプン分解物(平均分子量約
150,000)を用い、下記配合による葛湯を調製し
た。原料1〜5を混合し、これに水を加えよく撹拌しな
がら沸騰水中で20分間加熱溶解した。その後、70℃
まで冷却し、葛湯とした。 (実施例53)下記の配合で、デンプン分解物の代わり
にパインデックス#100を用いて実施例52と同様に
行ない、葛湯を調製した。 (比較例47)下記の配合で、原料1〜4を混合し、こ
れに水を加え、以下、実施例52と同様に行ない、葛湯
を調製した。
【表3】 (結果)実施例52の葛湯の粘度は680mPa ・ s (70
℃)、実施例53は980mPa・ s (70℃)、比較例4
7は1390mPa ・ s (70℃)で、デンプン分解物の添
加により葛湯の粘度が低下した。さらに、に記載のデ
ンプン分解物を用いた実施例52の方がに記載のデン
プン分解物を用いた実施例53の方より粘度が一層低か
った。また、デンプン分解物を含有する葛湯の風味・食
感も葛湯として良好なものであった。1食当たりのエネ
ルギーは、デンプン分解物を含有しないものが147 kcal
であるのに対し、含有するものは198 kcalより高カロリ
ーであり、デンプン分解物を含有させれば、高エネルギ
ーを摂取できる葛湯の調製が可能となった。
【0048】キャロットジュース (実施例54)キャロットジュース(カゴメ株式会社
製)に枝作り酵素を用いて調製した環状構造を有するモ
チトウモロコシデンプン分解物(平均分子量約150,
000)を5.0重量%添加し、さらにグアガムをそれ
ぞれ0.5 、1.0 、1.5 、2.0 重量%添加し、よく撹拌し
ながら75℃で15分間加熱溶解した。その後、25℃
に冷却し、増粘多糖類入りキャロットジュースを調製し
た。 (実施例55)キャロットジュースにパインデックス#
100を5.0重量%添加し、さらにグアガムをそれぞ
れ0.5 、1.0 、1.5 、2.0 重量%添加し、以下、実施例
54と同様にグアガム入りキャロットジュースを調製し
た。 (比較例48)キャロットジュースにグアガムをそれぞ
れ0.5 、1.0 重量%添加し、以下、実施例54と同様に
グアガム入りキャロットジュースを調製した。 (結果)実施例54の結果は下記の表のサンプルA1,
B1,C1,D2に、実施例55はA2,B2,C2,
D2に、比較例48はE,Fに示す。
【表4】 サンプルA1,A2及びB1は、グアガムを0.5 又は1.
0 %添加したものであるが、グアガム無添加キャロット
ジュースに比べて、デンプン分解物の添加により粘りを
感じることもほとんどなく、風味・食感も損なっておら
ず、増粘多糖類入りキャロットジュースとして好ましい
ものであった。
【0049】トマトジュース及びオレンジジュース (実施例56)実施例54と同様に、下記飲料にグアガ
ム及び枝作り酵素を用いて調製した環状構造を有するモ
チトウモロコシデンプン分解物(平均分子量約150,
000)又はパインデックス#100を添加し、増粘多
糖類入り飲料を調製した。 イ)トマトジュース(カゴメ株式会社) ロ)オレンジジュース(アサヒビール株式会社製バヤリ
ースオレンジ100 %) (結果)両飲料とも実施例54と同様な結果で、適量な
添加濃度でグアガム無添加飲料と比べて粘りを感じるこ
とはほとんどなく、風味・食感も損なっておらず、増粘
多糖類入り飲料として好ましいものであった。
【0050】アイスクリーム (実施例57)下記アイスクリームの配合により枝作り
酵素を用いて調製した環状構造を有するモチトウモロコ
シデンプン分解物(平均分子量約150,000)を5
重量%含有するアイスクリームを調製し、アイスクリー
ムミックスの粘度測定、アイスクリームの保形性及び官
能検査を行なった。 1.アイスクリームの調製方法 原料1〜6を混合し70℃まで加熱しながら溶解後、原
料7〜9を添加しよく撹拌した。このとき、70℃での
アイスクリームミックスの粘度を測定した。さらに常法
によりアイスクリームミックスを均質化(ホモゲナイザ
ー100kg/cm2 )、殺菌(プレート殺菌:85℃・15
秒)、冷却後エージングに供した。18時間後アイスク
リームミックスを取り出し、オーバーラン100%でフ
リージングし冷凍した。フリージング後のアイスクリー
ムを130mLの紙容器カップに充填後、−25℃で2
日間保存した。このサンプルで保形性テストと官能検査
を行なった。 2.保形性テスト方法 カップよりサンプルを取り出し、温度30℃で湿度80
%の恒温室におけるアイスクリームの保形性を目視する
ことにより評価した。 (実施例58)下記配合において、パインデックス#1
00を5重量%含有するアイスクリームを実施例57と
同様に調製し、その保形性テストと官能検査を行なっ
た。 (比較例49)下記配合において、デンプン分解物を含
有しないアイスクリームを実施例57と同様に調製し、
その保形性テストと官能検査を行なった。
【表5】 (結果) 1.アイスミックスの粘度測定結果 実施例57 75mPa ・ s 実施例58 89mPa ・ s 比較例49 294mPa ・ s 2.保形性テスト、官能検査結果 実施例57、実施例58及び比較例49ともに25分後
に型くずれが生じ、その後はほぼ同等に崩れていった。
このことから、これらは同等の保形性を有していること
が確かめられた。また、官能的にも同等であった。
【0051】でんぷんのり(接着剤) (実施例59)でんぷんのり(商品名:ヤマト糊、ヤマ
ト株式会社)200gに枝作り酵素を用いて調製した環
状構造を有するモチトウモロコシデンプン分解物(平均
分子量約150,000)40gを添加しよく撹拌後、
回転粘度計でこの糊の粘度を測定した。 (実施例60)上記でんぷんのり200gにパインデッ
クス#100(DE2〜5)40gを添加しよく撹拌
後、この糊の粘度を測定した。 (比較例50)上記でんぷんのり200gに水40gを
添加しよく撹拌後、この糊の粘度を測定した。 (比較例51)上記でんぷんのり200gにサンデック
#180(DE18〜20:平均分子量約8,000:
三和澱粉工業株式会社製)40gを添加しよく撹拌後こ
の糊の粘度を測定した。 (結果)実施例59の粘度は21.2Pa・ s 、実施例6
0は36.4Pa・ s 、比較例50及び比較例51は共に
200Pa・ s 以上で、本発明の請求項に記載のデンプン
分解物の添加によりでんぷんのりの粘度が低下した。さ
らに、に記載のデンプン分解物を用いた実施例59の
方がに記載のデンプン分解物を用いた実施例60の方
より粘度が一層低かった。また、接着剤としての伸展性
も比較例50及び比較例51に比べるとかなり良いもの
であった。よって、デンプン濃度が同一にもかかわらず
非常に低粘性で伸展性の良いでんぷんのりの調製が可能
となった。
【0052】
【効果】本発明により得られた低粘度溶液は、デンプン
分解物を含まないものに比べてそれぞれの使用に適した
粘度にまで低下したものである上で、その効果・効能を
維持又は増強しているものであった。
【0053】本願の手法を用いることが可能な商品とし
ては、例えば次のようなものが考えられる。
【0054】大腸造影検査前日食(以下、検査食),消
化器系ポリープ切除手術術後食(以下、術後食)等の分
野では、消化器官に刺激を与える脂肪分はほとんど配合
できないため、易消化性の糖質を中心に高エネルギー成
分の摂取が可能になるよう組み立てられている。ここ
で、検査食用、術後食用の葛湯を調製するのにデンプン
分解物を含有すれば、喫食時に低粘度で快適な風味・食
感を有し、しかも1食当たりの葛湯でより高エネルギー
を摂取することが可能である。さらに、デンプン分解物
を添加していない葛湯と同等の粘度を有するようにデン
プン又はデンプン分解物をさらに増量して調製すれば、
より一層高エネルギーを摂取できる葛湯の調製が可能で
ある。
【0055】飲料の分野では、増粘多糖類を食物繊維と
して使用することは粘度上昇のため不適であったが、増
粘多糖類とデンプン分解物を同時に添加混合することに
より粘度の上昇が抑制されるので、飲料に対しても多量
の増粘多糖類の添加が可能である。
【0056】アイスクリームの分野では、その保形性を
付与するために増粘多糖類等が用いられるが、デンプン
分解物を含有させることにより、アイスクリームミック
ス調製時には低粘度で良好な製造適性を有し、製品とし
た時も保形性・食感においてデンプン分解物無添加のも
のと同等の品質レベルを維持しているアイスクリームを
調製することが可能である。
【0057】でんぷんのりの分野では、デンプン分解物
を含有させることによりでんぷんのりを低粘化させ、伸
展性が良いでんぷんのりを調製することが可能である。
【0058】
【図面の簡単な説明】
【図1】 分子量8,000〜800,000で環状構
造を有するデンプン分解物を示す図である。水平の直線
及び曲線は、α−1,4−グルコシド結合でつながった
グルカンの鎖を示し、垂直の矢印は、α−1,6−グル
コシド結合を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08B 30/00 C08B 30/12 C08B 37/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デンプン0.1〜40重量%及び/又は
    増粘多糖類0.01〜5.0重量%を含有する溶液に分
    子量20,000〜2,500,000の画分を半分以
    上含有するデンプン分解物又はDE1〜15のデンプン
    分解物を添加したものであることを特徴とする低粘度溶
  2. 【請求項2】 デンプン0.1〜40重量%及び/又は
    増粘多糖類0.01〜5.0重量%を含有する溶液に分
    子量8,000〜800,000で環状構造を有するデ
    ンプン分解物を添加したものであることを特徴とする低
    粘度溶液
  3. 【請求項3】デンプン分解物をデンプンに対して0.1
    〜10倍量及び増粘多糖類に対して1.0〜50倍量添
    加したものであることを特徴とする請求項1又は請求項
    2に記載の低粘度溶液
  4. 【請求項4】 溶液がデンプン0.1〜10重量%を含
    有するものに対してデンプン分解物を0.5〜5倍量添
    加したものであることを特徴とする請求項1又は請求項
    2に記載の低粘度溶液
  5. 【請求項5】 溶液がデンプン10〜40重量%を含有
    するものに対してデンプン分解物を0.2〜2倍量添加
    したものであることを特徴とする請求項1又は請求項2
    に記載の低粘度溶液
  6. 【請求項6】 増粘多糖類に対してデンプン分解物を
    1.0〜20倍量添加したものであることを特徴とする
    請求項1又は請求項2に記載の低粘度溶液
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