JP3064264B2 - 防水シートおよびその敷設施工に用いる熱風融着機 - Google Patents

防水シートおよびその敷設施工に用いる熱風融着機

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JP3064264B2 JP10235937A JP23593798A JP3064264B2 JP 3064264 B2 JP3064264 B2 JP 3064264B2 JP 10235937 A JP10235937 A JP 10235937A JP 23593798 A JP23593798 A JP 23593798A JP 3064264 B2 JP3064264 B2 JP 3064264B2
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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、作業性に優れ、し
かも安全性,安定性にも優れた防水構造を実現しうる防
水シートおよびその敷設施工に用いる熱風融着機に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】建築物の屋上等を防水する工法として
は、従来から、加硫ゴム系等の防水シートを、接着剤を
用いて下地面に接着施工する方法(シート防水工法)が
よく知られている。この方法によれば、均一厚みの防水
層を画一的に得ることができるという利点がある反面、
降雨,降雪等により下地面が湿潤状態になると、乾燥す
るまで施工できないため、工期が遅れるという問題や、
既設防水層の補修の際、部分補修がしにくいという問題
がある。
【0003】そこで、これらの問題を解決する方法とし
て、塩化ビニル樹脂製の防水シートと、塩化ビニル樹脂
で表側を被覆した固定金具とを用いて、防水シート同
士、あるいは防水シートと固定金具とを、溶剤溶着又は
熱融着させて接合する方法が提案され、実用化されてい
る(特許第2724040号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記塩
化ビニル樹脂は、塩素原子を含むため、廃棄の際に適切
な処理がなされないと、ダイオキシンが発生するおそれ
があり、環境保全の上で好ましくないという問題があ
る。また、上記塩化ビニル樹脂には、可塑剤や軟化剤が
添加されているが、これらは徐々に揮散するため、防水
シートが経時的に脆弱になるという問題もある。さら
に、上記塩化ビニル樹脂製の防水シートの接合には、通
常、テトラヒドロフラン(THF)を用いた溶剤溶着の
手法が用いられるため、周囲にTHFが蒸散して、溶剤
臭が発生するとともに引火しやすく危険であるという問
題もある。また、THF蒸気を吸引すると酩酊状態にな
りやすいため、作業者にとって高所作業が危険になると
いう問題もある。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、環境汚染がなく、安全作業することのできる
優れた防水シートと、その敷設施工に用いる熱風融着機
とを提供することをその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、防水シートを下地面もしくは絶縁シート
上面に固定するとともに、上記防水シート端部同士の接
合を熱風融着によって行うことにより、下地面に直接も
しくは絶縁シートを介して防水シートを敷設施工するシ
ート防水工法に用いられる防水シートであって、少なく
とも表裏面がオレフィン系熱可塑性エラストマーを主成
分とする高分子材料からなり、上記オレフィン系熱可塑
性エラストマーが、樹脂成分とゴム成分の共通原料であ
るモノマーガスを反応器中にコントロールして導入し、
樹脂成分とゴム成分を同時に混合状態で生成させたもの
である防水シートを第1の要旨とする。
【0007】また、本発明は、上記と同様のシート防水
工法に用いられる防水シートであって、少なくとも表裏
面がオレフィン系熱可塑性エラストマーを主成分とする
高分子材料からなり、上記オレフィン系熱可塑性エラス
トマーが、ポリプロピレン/エチレン−プロピレン共重
合ゴムブレンド部分架橋体であって、その成分比が60
/40〜90/10に設定されているものである防水シ
ートを第2の要旨とする。
【0008】さらに、本発明は、これらの防水シートを
敷設施工する際に用いられる熱風融着機であって、熱風
吹き出しノズルが、熱風導入筒部と、この筒部から偏平
に延びる偏平筒部とを有し、上記偏平筒部の先端部が、
偏平筒部根元側に対し所定角度で傾斜した状態で延びて
おり、上記傾斜先端部に設けられた開口が、融着作業の
進行方向に対し、前方向と後ろ方向の二方向に分けて熱
風を吹き出すよう形成されている熱風融着機を第3の要
旨とする。
【0009】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態につ
いて説明する。
【0010】まず、本発明防水シートは、少なくとも
表裏面がオレフィン系熱可塑性エラストマーを主成分と
する高分子材料からなるシートでなければならない。
【0011】上記オレフィン系熱可塑性エラストマー
(以下「TPO」と略す)とは、熱可塑性を示すオレフ
ィン系樹脂成分とゴム成分からなり、高温で成形可能
で、常温ではゴム弾性を示す高分子材料である。そし
て、上記オレフィン系樹脂成分としては、ポリエチレ
ン,ポリプロピレン等が用いられ、上記ゴム成分として
は、エチレン−プロピレン共重合ゴム(EPDM),ブ
タジエンゴム,イソプレンゴム等が用いられる。樹脂成
分もゴム成分も、それぞれ単独で用いても2種以上を併
用してもよい。なかでも、ポリプロピレンとEPDMか
らなるものが好適に用いられる。なお、上記TPOは
樹脂成分とゴム成分の共通原料であるエチレン,プロピ
レン等のモノマーガスを反応器中にコントロールして導
入し、樹脂成分とゴム成分を同時に混合状態で生成させ
たものを用いるか、あるいは、耐溶剤性、耐油性の向上
と、耐疲労性、耐圧縮性等の力学特性の向上を目的とし
て、樹脂とブレンドするゴム部分架橋されたタイプの
ものを用いなければならない。また、樹脂とゴムとをブ
レンドする際にゴムの架橋を行う動的架橋の手法により
得られるTPOを用いてもよい。
【0012】上記TPOにおいて、樹脂成分とゴム成分
成分比は、両者の組み合わせる材料によって、適宜設
定されるが、通常、樹脂成分/ゴム成分が、60/40
〜90/10の範囲内に設定されているものが好適であ
る。すなわち、上記範囲よりも樹脂成分が少ないと、ゴ
ムの性質の割合が高くなって加熱しても充分な溶融が得
られにくく、成形加工が困難になるとともに施工の際の
ジョイント強度が不充分になるおそれがあり、逆に上記
範囲よりも樹脂成分が多いと、樹脂の性質の割合が高く
なって、弾性が失われ、特に低温時に脆弱となり伸び性
能が失われるおそれがあるからである。
【0013】なお、本発明の防水シートには、シートの
劣化防止を目的として、上記TPO以外に、紫外線安定
剤や酸化防止剤を配合することができる。また、シート
製造時の加工性を向上させるためのプロセスオイルや、
適宜の色に着色するための着色顔料、難燃剤等、各種の
添加物を配合することができる。したがって、本発明に
おいて、「TPOを主成分とする」とは、全体がTPO
のみで形成されている場合と、上記のような、各種の添
加剤を含有する場合の両方を含む趣旨で用いている。
【0014】そして、本発明の防水シートは、シートの
少なくとも表裏面が上記TPOを主成分とする高分子材
料からなるシート(以下「TPOシート」と略す)でな
ければならない。すなわち、その表裏面のTPOの特性
を利用して、シート同士の接合等を行うからである。し
たがって、全体が、TPOシートのみからなる単層シー
トであってもよいし、あるいは、表裏面が上記TPOシ
ートからなり、その間に、TPOシート以外のシートが
一層以上積層された積層シートであってもよい。ただ
し、その場合、中間に設けられるシート層は、上記TP
Oシートの特性を損なうものであってはならない。もち
ろん、厚みや物性を多少違えた2種類のTPOシートを
表裏面に貼り合わせた(融着によって接合一体化した)
構造のものであってもよい。そして、このような積層構
造において、中間部に、ポリエステルクロス等の繊維補
強材層を設けるようにしてもよい。
【0015】例えば、好ましい防水シートの一例とし
て、図1に示すような構造のものを示すことができる。
この防水シートは、2種類のTPOシート1,2を、ポ
リエステルクロス3を挟んで融着したもので、表面側の
TPOシート1には、耐候性、耐火性等の点から、紫外
線安定剤,酸化防止剤,着色顔料,難燃剤が配合されて
いる。この防水シートの比重は、0.8〜1.2で、従
来の、充填剤を含む塩化ビニル樹脂シート(通常、比重
1.5)等に比べて軽量で、柔軟性も充分にあり、作業
性が良好である。
【0016】なお、本発明の防水シートの厚みは、それ
が単層シートであっても、積層シートであっても、通
常、0.7〜5.0mm、なかでも1.0〜3.0mm
に設定することが好適である。すなわち、0.7mm未
満では、軽量ではあるが防水材としての信頼性に欠ける
おそれがあり、逆に5.0mmを超えると、防水材とし
ての信頼性は高まるが、重量が大きく作業時のハンドリ
ングが悪くなるとともに経済的でないからである。
【0017】つぎに、上記防水シートを用いたシート防
水工法について説明する。本発明防水シートは、表裏
面が熱可塑性であることから、シート端部とシート端部
の接合を、両者を重ねて熱風融着することができる。こ
れが大きな特徴である。そして、防水シートを下地面
(通常は、その上に、まず絶縁シートが敷設されるので
あり、その場合は、上記絶縁シートの上面)に固定する
場合は、例えば図2に示すような、TPOを主成分とす
る高分子被覆層4がその表面に形成されたプレート鋼板
(以下「TPO被覆プレート鋼板」と略す)5等を用い
ることができる。すなわち、防水シートの一端側の縁部
を下地面もしくは絶縁シート面に固定する場合、その固
定すべき場所に、まず上記TPO被覆プレート鋼板5を
載置し、固定用アンカーで固定する。つぎに、上記TP
O被覆プレート鋼板5の上に、TPOシートからなる防
水シートを重ね、両者の重なり部分を加熱して融着させ
ることにより、防水シートを接合固定することができ
る。なお、鋼板の形は、平板の外、各種形状に成形され
たものを、目的に応じて適宜使い分けることができる。
【0018】なお、本発明の防水シートを用いたシート
防水工法において、防水シートの固定は、必ずしも上記
TPO被覆プレート鋼板5で行う必要はなく、従来から
用いられている、TPOで被覆されていない普通のプレ
ート鋼板、あるいはディスク状の固定用鋼板(以下「デ
ィスク鋼板」と略す)といった金属製の固定金具を、適
宜用いることができる。もちろん、上記ディスク鋼板の
表面に、TPO被覆層を形成したものを準備し、上記T
PO被覆プレート鋼板5と同様、ディスク鋼板表面のT
PO被覆層を利用して、ディスク鋼板と防水シートを接
合して、防水シートの固定を行うようにしてもよい。
【0019】そして、本発明の防水シートの端部と端部
を重ねて融着により接合する場合、その重なり代は、2
〜40cmに設定することが好適である。すなわち、2
cm未満では、接合強度が不充分になるおそれがあり、
逆に40cmを超えると、強度,漏水の面で、過剰品質
となって経済的でないからである。
【0020】本発明の防水シートを用いたシート防水工
法の具体例について説明する。例えば、図3に示す工法
では、コンクリート等の一般的な下地10の上に、まず
絶縁シート11を敷設する。そして、下地立ち上がり部
10aの下縁部に沿って、L字状のTPO被覆プレート
鋼板5′を載置してアンカーで固定し、その上に、第1
の防水シート12の一端縁を重ねる。そして、この重な
り部を、所定の熱風融着機を用いて加熱して融着させ
る。この融着部を斜線領域Pで示す。つぎに、上記第1
の防水シート12の他端縁を、所定間隔で、通常のディ
スク鋼板13およびアンカー14で固定する。そして、
第2の防水シート12aの一端縁を、上記第1の防水シ
ート12の他端縁部に重ね、ディスク鋼板13による固
定部を覆うようにして、第1の防水シート12と第2の
防水シート12aの端部を、上記と同様にして融着させ
る。この融着部を斜線領域Qで示す。また、下地立ち上
がり部10aの上面に、TPO被覆プレート鋼板5″を
載置してアンカー(図示せず)で固定し、一定寸法に裁
断された第3の防水シート12bの一端縁をこれに融着
させる(融着部R)。そして、上記第3の防水シート1
2bの他端縁は、先に固定されている第1の防水シート
12の一端縁と融着させる。この融着部を斜線領域Sで
示す。このようにして得られた第1の防水シート12と
第2の防水シート12aの接合部は、図4に示すよう
に、下地10側にディスク鋼板13およびアンカー14
で固定された第1の防水シート12に、第2の防水シー
ト12aが直接融着によって接合されているため、両者
の間は、高い水密性が保たれることとなる。下地立ち上
がり部10aにおける第3の防水シート12bの接合部
も、同様に、高い水密性が保たれる。
【0021】このように、上記工法によれば、防水シー
ト12,12a,12bを、非常に簡単に、しかも互い
に完全に隙間なく接合固定することができる。そして、
この施工時には、従来の塩化ビニル樹脂製シートを用い
た場合のように、シート同士の接合の際に溶剤臭が発生
することがなく、また、防水シート12,12a,12
bが軽量で柔軟であることから、作業性が非常に良好で
ある。
【0022】また、他の工法として、例えば図5に示す
ように、第1の防水シート12の他端縁の固定を、第2
の防水シート12aの端部との重なり部を融着させるこ
とによって行い(融着部T)、第1の防水シート12の
中央部付近で、シートが浮くのを防止して、適宜の間隔
で、これを上からディスク鋼板13(とアンカー14)
で下地10側に固定し、このディスク鋼板13の上か
ら、TPOシートからなる円形のパッチ材16を重ね、
その周囲を第1の防水シート12に融着させて接合固定
する方法を用いることができる。他の部分の固定は、上
記の例と同様である。この方法によっても、防水シート
12,12a,12bを接合固定して、完全な水密状態
を保つことができる。
【0023】なお、これらの工法において、下地立ち上
がり部10a根元部における第1の防水シート12と第
3の防水シート12bの固定を、図6に示すような方法
で行ってもよい。すなわち、まず、第1の防水シート1
2の縁部を、ディスク鋼板13とアンカー14で下地側
に固定し、その上に、第3の防水シート12bの縁部
を、上記ディスク鋼板13を覆うように被せ、その端縁
と、下地立ち上がり部10aの根元部とを、ともに融着
させて接合する(融着部U,V)。この方法によれば、
L字状のTPO被覆プレート鋼板5′は不要である。
【0024】また、これらの工法において、通常のディ
スク鋼板13に代えて、その表面にTPO被覆層を設け
たディスク鋼板を用いることもできる。その場合は、防
水シート12(12a,12bを含む)の上からディス
ク鋼板を固定する必要はなく、例えば防水シート12の
下側の適宜の位置に、予めTPO被覆ディスク鋼板を固
定し、その上に防水シート12を敷設したのち、防水シ
ート12の上から、電磁誘導加熱工具を当てて、上記T
PO被覆ディスク鋼板の表面を加熱し、その熱で、TP
O被覆ディスク鋼板の表面とその上の防水シート12を
融着させるようにすることができる。この方法によれ
ば、表側にディスク鋼板が露出しないため、図5に示す
ように、いちいちパッチ材16を接合する必要がない、
という利点を有する。
【0025】さらに、図7に示すように、どの接合個所
も、ディスク鋼板13を用いず、TPO被覆プレート鋼
板5,5′だけで接合固定するようにしてもよい。この
場合、第1の防水シート12と第2の防水シート12a
の接合部は、図8に示すように、下地10側に固定され
たTPO被覆プレート鋼板5の表面に、第1の防水シー
ト12の他端縁が融着され、その上に、第2の防水シー
ト12aの一端縁が融着された構造となる。融着部を、
図7において斜線領域Wで示す。この方法によれば、2
枚の防水シート12,12aの融着固定を同時に行うこ
とができるため、作業効率が向上する。
【0026】なお、上記の方法では、TPO被覆プレー
ト鋼板5の上に、2枚の防水シート12,12aの端部
が重なる構造となるため、その部分の突出が大きくなっ
て好ましくない場合がある。そこで、例えば図9に示す
ように、まず、第1の防水シート12の端縁側をTPO
被覆プレート鋼板5の上に融着固定し、その際、その端
部が所定幅だけ外側にはみ出すようにしておき、このは
み出し部分20に、第2の防水シート12aの端部を重
ねて融着するようにすると、重なりによる突出があまり
大きくならず、その点で好適である。
【0027】これらの工法において、防水シート12
(12a,12bを含む)同士の融着、あるいは防水シ
ート12とTPO被覆プレート鋼板5(5′,5″を含
む)の融着、防水シート12とTPO被覆ディスク鋼板
の融着には、すでに述べたように、熱風加熱が必要であ
る。そのためには、従来から知られている、どのような
熱風融着機を用いても差し支えないが、本発明では、特
に、例えば図10に示すような、特殊な熱風融着機30
を用いることが、作業性の上で好適である。すなわち、
この熱風融着機30は、熱風吹き出しノズル31が、円
筒状の熱風導入筒部32と、この筒部32から偏平に延
びる偏平筒部33とを有し、偏平筒部33の先端側の所
定部分が、一定の角度で傾斜した、特殊な形状を備えて
いる。
【0028】上記傾斜部34は、図11に示すように、
偏平筒部33の中心軸に対する角度θ1 が60°となる
ような折り曲げ線35で折り曲げて形成されている。ま
た、その偏平筒部33の偏平面からの立ち上がり傾斜角
度θ2 (図11の紙面から手前に立ち上がる角度)が7
0°となるよう傾斜がつけられている。そして、その先
端には、図12に示すように、従来の開口に相当する第
1の開口36とは別に、第2の開口37が側方に設けら
れている。
【0029】上記熱風融着機30によれば、上記傾斜部
34が、図10に示すように、重ねたシート端部同士の
間に入り込みやすく、片側が下地立ち上がり部10a
(図3参照)で空間的に余裕のない部位であっても、本
体を立てることにより、容易に融着作業を進めることが
できる。しかも、その先端の、第1の開口36から、作
業進行方向に向かって大量の熱風を吹き出して充分な熱
量を融着部に与えながら、第2の開口37から後方にも
熱風を吹き出すため、前後に熱風吹き出しノズル31を
振りながら作業を進めることにより、より広い範囲に、
熱風を繰り返しかけながら融着作業を行うことができ、
融着による完全一体化を効率よく行うことができる。
【0030】なお、上記熱風融着機30において、他の
構成は、従来の熱風融着機と同様であり、その説明を省
略する。そして、本発明の特徴である傾斜部34は、θ
1 を40〜80°の範囲に設定し、θ2 を60〜90°
の範囲に設定することが好適である。これらの範囲内に
設定することにより、隙間への傾斜部34の差し込み作
業が非常に容易となり、かつ熱風吹き出し動作にも支障
が生じることがない。
【0031】そして、上記熱風融着機30は、いわゆる
ハンド式タイプのものであるが、上記傾斜部34を備え
た特殊な熱風吹き出しノズル32を、自走式タイプの熱
風融着機に取り付けて、これを自走させて作業を行うよ
うにしてもよい。
【0032】本発明における熱風融着条件は、吹き出し
温度が、ハンド式のもので、500〜700℃、なかで
も550〜650℃に設定することが好適で、自走式の
もので、400〜600℃、なかでも450〜550℃
に設定することが好適である。また、融着速度は、ハン
ド式のもので、0.8〜2.0m/min、なかでも
1.5m/minに設定することが好適で、自走式のも
ので、3.0〜6.0m/min、なかでも3.5〜
5.0m/minに設定することが好適である。ハンド
式より自走式の方が作業安定性がよいので、好適範囲に
上記のような差異が生じる。
【0033】つぎに実施例について比較例と併せて説明
する。
【0034】
【実施例】図1に示す構成の防水シート(厚み1.2m
m)を準備し、図3に示す工法にしたがって、実際に防
水施工を行った。熱風融着については、図10に示すハ
ンド式の熱風融着機を用いた。熱風融着条件は、熱風吹
き出し温度が600℃、融着速度が1.5m/minと
した。この防水工法によれば、防水シートが軽量で柔軟
であることと、溶剤臭の発生がないことから、作業性が
非常に良好であり、また、防水シート同士を、容易に、
完全な水密状態に接合することができた。
【0035】つぎに、上記実施例に用いた防水シートに
対し、下記のとおり性能評価試験を行った。なお、比較
例として、市販の塩化ビニル製防水シート(厚み1.5
mm)を準備し、同様に性能評価試験を行った。
【0036】〔防水シート端部同士の接合強度〕JIS
A 6008(合成高分子系ルーフィングシート)補
強複合試験に準じた。すなわち、試料として、幅100
mmの帯状シートを2枚準備し、図13に示すように、
上記帯状シートの端部同士を、その重なり長さが40m
mとなるよう接合した。ただし、実施例品からなる試料
は熱風溶着とし、比較例品からなる試料はTHFによる
溶剤溶着とした。接合部分を斜線Xで示す。そして、矢
印で示すように、左右に引っ張り荷重(300mm/m
in)をかけて、破断する限界荷重を測定した。その結
果を、下記の表1に示す。なお、規格では、常温で6
1.2kgf以上の接合強度が必要とされている。
【0037】
【表1】
【0038】上記の結果から、実施例品は、非常に優れ
た接合強度を備えていることがわかる。
【0039】〔接合部の耐風圧強度〕幅80mmの帯状
シートを2枚準備し、図14に示すように、片方のシー
トの端縁を、プレート鋼板50と樹脂アンカー51で、
舗装用コンクリート平板(150mm×150mm×6
0mm)52に固定した。そして、上記と同様にして接
合部(斜線Xで示す)を形成し、この接合部を上方に引
き上げるようにシート両側に引っ張り荷重(300mm
/min)をかけて、接合部の耐風圧強度を測定した。
また、図15に示すように、シートのみを上記と同様の
方法で固定し、シートに上向きに引っ張り荷重(300
mm/min)をかけて、シート単体強度を測定した。
これらの結果を、下記の表2に示す。
【0040】
【表2】
【0041】上記の結果から、実施例品は、シート単体
強度よりも接合部強度が高いため、少なくともシートが
破断する前に接合部で破断が生じることがなく、水密性
(防水性)の信頼性に優れていることがわかる。
【0042】
【発明の効果】以上のように、本発明の防水シートによ
れば、シート同士の端部を熱風融着させる、という簡単
な作業で、安全に、信頼性の高い、優れた防水構造を実
現することができる。そして、シートを廃棄処分して
も、ダイオキシン発生のおそれがなく、環境保全の点で
非常に有用である。しかも、本発明の防水シートは、作
業性が良好で、取扱いが簡単である。また、本発明の熱
風融着機を用いることにより、本発明の防水シート同士
熱風融着を、効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の防水シートの一例の説明図である。
【図2】本発明の防水シートを固定するために用いるT
PO被覆プレート鋼板の一例の説明図である。
【図3】本発明の防水シートを用いたシート防水工法の
一例の説明図である。
【図4】上記シート防水工法によって得られた防水構造
の部分的な説明図である。
【図5】本発明の防水シートを用いたシート防水工法の
他の例の説明図である。
【図6】上記シート防水工法の変形例の説明図である。
【図7】本発明の防水シートを用いたシート防水工法の
さらに他のの説明図である。
【図8】上記シート防水工法によって得られた防水構造
の部分的な説明図である。
【図9】上記シート防水工法の変形例の説明図である。
【図10】本発明の防水シートの接合に用いる熱風融着
機の一例を示す説明図である。
【図11】上記熱風融着機の詳細説明図である。
【図12】上記熱風融着機の詳細説明図である。
【図13】防水シート接合部の接合強度の測定方法の説
明図である。
【図14】防水シート接合部の耐風圧強度の測定方法の
説明図である。
【図15】防水シートの単体強度の測定方法の説明図で
ある。
【符号の説明】
1,2 TPOシート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI E04D 15/06 E04D 15/06 J // B29L 7:00 (72)発明者 高梨 肇 大阪府大阪市北区南森町1丁目4番19号 カネボウ化成株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−103562(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04D 5/14

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 防水シートを下地面もしくは絶縁シート
    上面に固定するとともに、上記防水シート端部同士の接
    合を熱風融着によって行うことにより、下地面に直接も
    しくは絶縁シートを介して防水シートを敷設施工するシ
    ート防水工法に用いられる防水シートであって、少なく
    とも表裏面がオレフィン系熱可塑性エラストマーを主成
    分とする高分子材料からなり、上記オレフィン系熱可塑
    性エラストマーが、樹脂成分とゴム成分の共通原料であ
    るモノマーガスを反応器中にコントロールして導入し、
    樹脂成分とゴム成分を同時に混合状態で生成させたもの
    であることを特徴とする防水シート。
  2. 【請求項2】 防水シートを下地面もしくは絶縁シート
    上面に固定するとともに、上記防水シート端部同士の接
    合を熱風融着によって行うことにより、下地面に直接も
    しくは絶縁シートを介して防水シートを敷設施工するシ
    ート防水工法に用いられる防水シートであって、少なく
    とも表裏面がオレフィン系熱可塑性エラストマーを主成
    分とする高分子材料からなり、上記オレフィン系熱可塑
    性エラストマーが、ポリプロピレン/エチレン−プロピ
    レン共重合ゴムブレンド部分架橋体であって、その成分
    比が60/40〜90/10に設定されているものであ
    ことを特徴とする防水シート。
  3. 【請求項3】 全体が、オレフィン系熱可塑性エラスト
    マーを主成分とする高分子材料からなる表面層と、同じ
    くオレフィン系熱可塑性エラストマーを主成分とする高
    分子材料からなる裏面層と、上記表面層と裏面層の間に
    設けられる繊維補強層とで構成されている請求項1また
    は2記載の防水シート。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一項に記載の
    水シートを敷設施工する際に用いられる熱風融着機であ
    って、熱風吹き出しノズルが、熱風導入筒部と、この筒
    部から偏平に延びる偏平筒部とを有し、上記偏平筒部の
    先端部が、偏平筒部根元側に対し所定角度で傾斜した状
    態で延びており、上記傾斜先端部に設けられた開口が、
    融着作業の進行方向に対し、前方向と後ろ方向の二方向
    に分けて熱風を吹き出すよう形成されていることを特徴
    とする熱風融着機。
  5. 【請求項5】 上記開口から吹き出される熱風温度が4
    00〜700℃に設定されている請求項記載の熱風融
    着機。
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