JP3062941U - 多機能プライヤ― - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヘッド部の交換が可能な多機能プライヤーの
提供。 【解決手段】 プライヤーのヘッドとハンドルが分離可
能に連接されて、ヘッド部とハンドルそれぞれに組合せ
用の連接シートと連接部材が設けられ、該ヘッドの連接
軸に不等径の軸が設けられてバネが装着され、該ハンド
ルの連接部材にヘッドの連接シート内部に挿入されうる
挿入片が延設され、該挿入片の端部に穿孔が設けられ
て、該穿孔の上端と挿入片の前端とを貫通する細い溝が
設けられ、バネの軸に対する頂持を利用して該不等径の
軸の大径部が挿入片の穿孔位置に嵌合されて上記溝を通
過できず穿孔より離脱できずにプライヤーのヘッド部と
ハンドルの結合状態が維持され、ヘッド部を交換する時
には、軸を押圧すれば、不等径の軸の小径部が穿孔位置
に至り、溝を通過して穿孔より離脱可能となり、ヘッド
部とハンドルを交換することができるようにしてある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は一種の多機能プライヤーに関し、プライヤーのヘッド部とハンドルの 分離交換、再連結を任意に行え、ヘッド部の連接シートとハンドルの連接部材の 組合せにおいて、不等径の軸の相対位置変化を利用して、両者の結合状態の維持 と分解を決定でき、ハンドル内部の工具の交換装備機能以外に、異なる形態のヘ ッド部への交換機能を具えて、その実用性が大幅に向上された多機能プライヤー に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の多機能プライヤーには、そのハンドル内部に収納された工具が固定式に 枢着されて、必要なものを回転式に引き出して使用できるものがあるが、携帯及 び使用時の利便性を向上するために、ハンドル内部に収容された工具を交換可能 とした構造が提供され、それは、消費者が必要に応じて工具を選択して装備でき 、不必要な工具の装備をなくすことができるほか、工具が損壊した時に交換が簡 単に行えるため、大幅にプライヤーの実用性を向上した。

【０００３】 しかし、このような多機能プライヤーは、付加的な工具については交換取付け が可能であるが、プライヤーのヘッド部とハンドルは固着されており分離交換不 能であり、このため使用状態で、同時に異なる形態のプライヤーを備えておく必 要が生じ、ゆえにその多機能性は完全でなかった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は一種の多機能プライヤーを提供することを課題とし、それはプライヤ ーのヘッド部とハンドルを任意に交換でき、ハンドル内部の工具の交換装着機能 のほかに、異なるヘッド部への交換装着機能を有して、その多機能性が高められ たものとする。

【０００５】 本考案はさらに、上記多機能プライヤーを、簡単な押圧操作で簡単にヘッド部 の交換が行え、多機能であるほかに使用が簡単であるものとすることを課題とし ている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

請求項１の考案は、プライヤーのヘッド部２０と二つのハンドル３０、４０を 具え、ハンドル３０、４０の外側面が、各ハンドル３０、４０をヘッド部２０の 方向に枢転させて該外側面の間にヘッド部２０をちょうど収容できる円弧度を有 するものとされ、ハンドル３０、４０の内側に工具を収容する収容溝が設けられ 、工具とハンドルが取外し可能に連接された多機能プライヤーにおいて、 ハンドルのヘッド部２０の後端部分にそれぞれ連接シート７０が連接され、該 ハンドル３０、４０の前端にそれぞれ連接部材８０が連接され、ヘッド部２０の 連接シート７０にバネ７３を装着した不等径の軸７２が設けられ、ハンドル３０ 、４０の連接部材８０にヘッド部２０の連接シート７０内に挿入される挿入片８ １が設けられ、挿入片８１の前端近くに孔径が上記軸７２の大径部７２１に符合 する穿孔８２が設けられ、該軸７２の小径部７２２を通過させられる細い溝８３ が該穿孔８２と挿入片８１前端を貫通し、バネ７３の軸７２に対する付勢により 軸７２の大径部７２１が穿孔８２に嵌入して軸７２が溝８３を通過不能とされる ことでヘッド部２０とハンドル３０、４０の結合状態が固定され、軸７２に対す る押圧操作により軸７２の小径部７２２が穿孔８２位置に至り軸７２が溝８３を 通り挿入片８１より離脱することで、ヘッド部２０とハンドル３０、４０が分離 されるようにしてあり、以上の構成からなる多機能プライヤーとしている。

【０００７】 請求項２の考案は、前記軸７２の一側に偏った適当な位置に直径が比較的大き い大径部７２１が形成され、大径部７２１の両側が小径部７２２、７２３とされ 、そのうちの比較的長い小径部７２３にバネ７３が装着されると共にその端部に 位置制限用の栓部材７４が組み合わされ、バネ７３の大径部７２１に対する付勢 により軸７２の別端の小径部７２２が連接シート７０外縁に突出して軸７２に適 当な押圧弾性のゆとりを提供していることを特徴とする、請求項１に記載の多機 能プライヤーとしている。

【０００８】

【考案の実施の形態】

本考案は、ハンドル内部に交換可能な工具セットを交換可能に連接並びに収容 してあるほか、ヘッド部を交換可能に装着してある多機能プライヤーを提供する ものであり、それは、プライヤーのヘッドとハンドルが分離可能に連接されて、 ヘッド部とハンドルそれぞれに組合せ用の連接シートと連接部材が設けられ、該 ヘッドの連接軸に不等径の軸が設けられてバネが装着され、該ハンドルの連接部 材にヘッドの連接シート内部に挿入されうる挿入片が延設され、該挿入片の端部 に穿孔が設けられて、該穿孔の上端と挿入片の前端とを貫通する細い溝が設けら れ、バネの軸に対する頂持を利用して該不等径の軸の大径部が挿入片の穿孔位置 に嵌合されて上記溝を通過できず穿孔より離脱できずにプライヤーのヘッド部と ハンドルの結合状態が維持され、ヘッド部を交換する時には、軸を押圧すれば、 不等径の軸の小径部が穿孔位置に至り、溝を通過して穿孔より離脱可能となり、 ヘッド部とハンドルを交換することができるようにしてある。

【０００９】

【実施例】

図１、２、３及び図４に示されるように、本考案によると、プライヤーのヘッ ド部２０及びプライヤーのハンドル３０、４０を分離可能に連接してあり、ヘッ ド部２０の下方の各枢軸部に連接シート７０が枢着され、ハンドル３０、４０の 前端それぞれに連接部材８０が枢着され、ハンドル３０、４０の内部に取外し交 換可能な工具セット５０、６０が設けられている（これは周知の構造であるため 、説明は省略する）。該ヘッド部２０に枢着された連接シート７０は下部に一組 の軸孔７１を具え、該軸孔７１は一つの、不等径の軸７２の挿入に供される。該 軸７２の一側寄りの適当な位置に直径の比較的大きい大径部７２１が設けられ、 大径部７２１の両側が小径部７２２、７２３とされ、そのうちの比較的長い小径 部７２３にバネ７３が装着され並びにその端部が栓部材７４で保持されている。 該バネ７３の大径部７２１に対する圧迫により、軸７２の別端のもう一つの小径 部７２２が連接シート７０の外縁より突出し、並びに押圧を受けて弾性伸縮でき るようにしてある。該ハンドル３０、４０に枢着された連接部材８０は、連接シ ート７０の軸７２の大径部７２１に対応する一側に、連接シート７０内部に挿入 可能な挿入片８１を具え、該挿入片８１の前端近くに、前述の軸７２の大径部７ ２１の直径と符合する孔径を具えた穿孔８２が設けられ、並びに軸７２の短いほ うの小径部７２２に符合する溝８３が穿孔８２と挿入片８１前縁を貫通するよう に設けられ、この構造により本考案のヘッド部２０とハンドル３０、４０が分離 可能に結合されている。

【００１０】 ハンドル３０、４０前端の連接部材８０の挿入片８１がヘッド部２０の枢軸部 の連接シート７０内部に挿入されている時には、該バネ７３の軸７２に対する圧 迫により、軸７２の大径部７２１が挿入片８１の穿孔８２位置に嵌合し、これに より軸７２が溝８３より離脱せず、こうしてヘッド部２０とハンドル３０、４０ の挿結関係が固定され（図２参照）、プライヤーの正常な操作構造形態が提供さ れる。プライヤーのヘッド部２０とハンドル３０、４０を分離する場合は、ヘッ ド部２０の連接シート７０の軸７２を押圧して、軸７２の外側の小径部７２２が ハンドル３０、４０の挿入片８１の穿孔８２位置に移動させて、挿入片８１の溝 ８３より軸７２の外側の小径部７２２を離脱させれば、ハンドル３０、４０をヘ ッド部２０と分離できる。この時、バネ７３は圧縮された状態を呈する（図３、 ４参照）。こうして実際の必要に応じて任意に異なる形式のヘッド部２０或いは ハンドル３０、４０に交換でき、ハンドル３０、４０とヘッド部２０を再度連結 させた後に、軸７２に対する制圧を解除すれば、バネ７３が軸７２に対する付勢 力を回復して軸７２の大径部７２１を挿入片８１の穿孔８２に嵌合させるため、 ヘッド部２０とハンドル３０、４０の結合状態を維持できる。

【００１１】

【考案の効果】

以上の説明から分かるように、本考案は多機能プライヤーに対して、そのヘッ ド部とハンドルを任意に交換可能とした構造形態を提供しており、それは、軸棒 に対する押圧操作により、ヘッド部とハンドルを簡単に速やかに分離でき、使用 の必要に応じて任意のヘッド部或いはハンドルに交換できるようにしてあり、ハ ンドル内部の工具セットの交換装着機能以外に、ヘッド部の交換機能をも具備す るものとされており、全体の実用価値が大幅に増進されている。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の多機能プライヤーの分解斜視図であ
る。

【図２】本考案の多機能プライヤーのヘッド部とハンド
ル固定状態での断面図である。

【図３】本考案の多機能プライヤーのヘッド部とハンド
ル可分離状態での断面図である。

【図４】本考案の多機能プライヤーのヘッド部とハンド
ルの分離動作表示図である。

【符号の説明】

２０ ヘッド部 ３０、４０ ハンドル ５０、６０ 工具セット ７０ 連接シート ７１ 軸孔 ７２ 軸 ７２１ 大径部 ７２２、７２３ 小径部 ７３ バネ ７４ 栓部材 ８０ 連接部材 ８１ 挿入片 ８２ 穿孔 ８３ 溝

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 プライヤーのヘッド部２０と二つのハン
   ドル３０、４０を具え、ハンドル３０、４０の外側面
   が、各ハンドル３０、４０をヘッド部２０の方向に枢転
   させて該外側面の間にヘッド部２０をちょうど収容でき
   る円弧度を有するものとされ、ハンドル３０、４０の内
   側に工具を収容する収容溝が設けられ、工具とハンドル
   が取外し可能に連接された多機能プライヤーにおいて、 ハンドルのヘッド部２０の後端部分にそれぞれ連接シー
   ト７０が連接され、該ハンドル３０、４０の前端にそれ
   ぞれ連接部材８０が連接され、ヘッド部２０の連接シー
   ト７０にバネ７３を装着した不等径の軸７２が設けら
   れ、ハンドル３０、４０の連接部材８０にヘッド部２０
   の連接シート７０内に挿入される挿入片８１が設けら
   れ、挿入片８１の前端近くに孔径が上記軸７２の大径部
   ７２１に符合する穿孔８２が設けられ、該軸７２の小径
   部７２２を通過させられる細い溝８３が該穿孔８２と挿
   入片８１前端を貫通し、バネ７３の軸７２に対する付勢
   により軸７２の大径部７２１が穿孔８２に嵌入して軸７
   ２が溝８３を通過不能とされることでヘッド部２０とハ
   ンドル３０、４０の結合状態が固定され、軸７２に対す
   る押圧操作により軸７２の小径部７２２が穿孔８２位置
   に至り軸７２が溝８３を通り挿入片８１より離脱するこ
   とで、ヘッド部２０とハンドル３０、４０が分離される
   ようにしてあり、以上の構成からなる多機能プライヤ
   ー。
2. 【請求項２】 前記軸７２の一側に偏った適当な位置に
   直径が比較的大きい大径部７２１が形成され、大径部７
   ２１の両側が小径部７２２、７２３とされ、そのうちの
   比較的長い小径部７２３にバネ７３が装着されると共に
   その端部に位置制限用の栓部材７４が組み合わされ、バ
   ネ７３の大径部７２１に対する付勢により軸７２の別端
   の小径部７２２が連接シート７０外縁に突出して軸７２
   に適当な押圧弾性のゆとりを提供していることを特徴と
   する、請求項１に記載の多機能プライヤー。