JP3062862U - 磁力玩具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案は、ゲル状の物質中に磁性粉を含有する
粘体と磁力を帯びた模型とからなる磁力玩具を提供す
る。 【構成】磁力に反応する玩具であって、ゲル状の物質中
に無着色の磁性粉を含有した粘体と磁力を帯びた模型と
からなり、模型を粘体に近づけることにより、粘体が模
型の磁力が作用する範囲内にある時に、模型に吸引され
るように構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、ゲル状態の物質中に無着色の磁性粉を含有する粘体と磁力を帯びた 模型とからなる磁力玩具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の磁性粉の使用方法としては、異極表面が互いに異なる色に着色された着 磁粉体のマイクロカプセルを蒸留水中に分散させた状態で封入し、透明板の表面 上に磁石ペンを近づけることによりマイクロカプセルを反転させて表面上に文字 を現し、又磁石ペンとは異なる極性を有する磁石板で表面を払拭することにより マイクロカプセルを再び反転せしめて文字を消去する表示体が提案されている（ 例えば、特開昭５５−１３７５６７号公報参照）。 また、同様の磁性粉として、表裏方向にＮ極・Ｓ極が着磁され且つＮ極とＳ極 とで色が異なる微小磁性粉を封入したマイクロカプセルが提案されている。（例 えば、特開昭６０−１０７６８９号公報参照）。 更に、油状液体中に光吸収性磁性粉と光反射性非磁性粉を封入したマイクロカ プセルが提案されている（例えば、特開平２−１４６０８２号公報参照）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の磁性粉は、主に文字を表示する表示板に用いられていたために、異極表 面が異なる色に着色される場合には、通常黒色と白色が使用されていた。また、 異極表面が同色に着色される場合には、黒色の光吸収性磁性粉と白色の光反射性 非磁性粉が使用されていた。 いずれにしても、これらの磁性粉は黒色と白色のコントラストにより、鮮明に 文字を表示するために表示板に用いられ、磁力玩具として用いられたものは存在 しなかった。

【０００４】 本考案は、ゲル状の物質中に無着色の磁性粉を含有する粘体が磁力を帯びた模 型に吸引される磁力玩具を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

請求項１記載の考案は、磁力に反応する玩具であって、ゲル状の物質中に無着 色の磁性粉を含有した粘体と磁力を帯びた模型とからなり、前記粘体は模型の磁 力が作用する範囲内にあるときに、該模型に吸引されることを特徴とする。

【０００６】 本考案は、ゲル状の物質中に無着色の磁性粉を含有した粘体に磁力を帯びた模 型を近づけると、粘体は模型の磁力が作用する範囲内にある時に模型を吸引する ように作用する。そして、遊戯者がこの模型から手を離すと、模型があたかも正 体不明の磁性粘体に飲み込まれていくかの如き感を呈する。

【０００７】 請求項２記載の考案は、磁力に反応する玩具であって、ゲル状の物質中に無着 色の磁性粉を含有した粘体と磁石とからなり、前記粘体が磁石の磁力が作用する 範囲内にある時に、該磁石に吸引されるように構成したことを特徴とする。

【０００８】 本考案は、磁力を帯びた模型として磁石を用いているので、磁力の異なる磁石 を用いることも可能であり、磁力の大きな磁石を使用した場合には磁石の吸引力 が大きくなり、磁石の磁力が作用する範囲が広がって少し離れた所からでも磁性 粘体を吸引することができ、遊びの楽しさも増加する。

【０００９】 請求項３記載の考案は、請求項１又は請求項２において、粘体が磁石を包含し ていることを特徴とする。

【００１０】 本考案は、磁性粉を含有した粘体がさらに磁石を包含しているので、これに磁 力を帯びた模型又は磁石を近づけると、模型又は磁石の磁力が作用する範囲が広 がり、磁性粘体が模型又は磁石により強力に吸引されるように作用する。

【００１１】 請求項４記載の考案は、磁力に反応する玩具であって、ゲル状の物質中に無着 色の磁性粉を含有した粘体と磁石を内蔵した模型とからなり、前記粘体が模型の 磁力が作用する範囲内にあるときに該模型に吸引されることを特徴とする。

【００１２】 本考案は、模型に磁石を内蔵しているので、磁力の異なる磁石を用いることも 可能であり、磁力の大きな磁石を使用した場合には磁石の吸引力が大きくなり、 磁石の磁力が作用する範囲が広がって少し離れた所からでも磁性粘体を吸引する ことができ、遊びの楽しさも増加する。

【００１３】 本考案で使用する磁性粉には、黒色マグネタイト，γ−ヘマタイト，二酸化ク ロム，鉄等の粉末，カーボニル鉄粉，フェライト粉等磁石に吸引され得る粉末を 使用する。

【００１４】

【考案の実施の形態】

本考案は、磁力に反応する玩具であって、ゲル状の物質中に無着色の磁性粉を 含有した粘体と磁力を帯びた模型とからなり、前記粘体は模型の磁力が作用する 範囲内にあるときに該模型に吸引されるように構成されている。

【００１５】

【実施例】

以下、図面に基づいて本考案の実施例を詳細に説明する。 図１は、磁性粉を含有した粘体を示したもので、ベース１上にゲル状の粘体２ が配設されており、この粘体中に多数の粒径の異なる大小の磁性粉３が含有され ている。 図２は、磁性粉を含有した粘体の一部を拡大した図であって、粘体２には多数 の粒径の異なる大小の磁性粉が含有されており、これは大きな粒径の隙間を小さ な粒径で埋めることにより磁性粉の密度を高めるためである。

【００１６】 図３は、磁石５を内蔵した模型４を示したものであり、模型４自体が磁力を帯 びていてもよく、また模型が磁石であってもよい。実施例では、模型を恐竜の形 態で表示しているが、これに限られるものではなく、どのような形態であっても よい。

【００１７】 図４は、磁性粉を含有した粘体が磁石に吸引されている状態を示したものであ る。粘体２に磁石を内蔵した模型４を近づけると、模型の磁石が作用する範囲内 にあるときに、この粘体２が模型４に吸引され、部分的に外方へ伸びていく。そ して、粘体２は徐々に模型４に絡みついて、遊戯者が模型４から手を離すと模型 ４を粘体２内に飲み込んでしまう状態となる。

【００１８】 図５（ａ）乃至（ｅ）は、コア磁石及び磁性粉を含有した粘体に、磁石を内蔵 した模型を近づけた場合の粘体の動きを示した図である。 粘体２内には、多数の磁性粉３とコア磁石６が包含されている一方、模型４に は磁石５が内蔵されている。遊戯者が模型４を粘体２に近づけると、模型内の磁 石５及び粘体内のコア磁石６の磁力が作用する範囲内にあるときに、粘体２の一 部が模型４に吸引され、徐々に粘体の一部が伸びて模型４に絡みつく。そして、 遊戯者が模型から手を離すと、最終的には模型４を粘体内に飲み込んでしまう状 態となる。これは、あたかも正体不明なゲル状態の物質が恐竜に近づいていき、 恐竜を食べてしまう感を呈し、子供たちに興味ある玩具を提供するものである。

【００１９】

【考案の効果】

本考案は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果 を奏する。

【００２０】 本考案で使用する無着色の磁性粉は通常黒色系または茶色系であるので、ゲル 状の物質中に無着色の磁性粉を含有した黒色系の粘体に磁力を帯びた模型を近づ けることにより、黒い塊の粘体が模型に吸引され、徐々に粘体が模型に絡みつき 、子供が気持ち悪がって模型から手を離すと、最後は粘体内に模型を飲み込んで しまう不思議さと共に、不気味さを感じさせる磁力玩具である。

【００２１】 また、本考案は粘体または模型のいずれか一方または両方に磁石を使用するこ とにより、磁力の作用する範囲が広がり、より強力に粘体が模型に絡みつき、模 型を飲み込んでしまう面白さを呈するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案で用いる磁性粉を含有した粘体を示す拡
大縦断面図である。

【図２】本考案で用いる粘体の一部を示す拡大図であ
る。

【図３】本考案で用いる磁石を内蔵した模型を示す図で
ある。

【図４】本考案で用いる粘体が吸引されている状態を示
す図である。

【図５ａ】本考案の粘体が模型に吸引されていく状態を
示す図である。

【図５ｂ】本考案の粘体が模型に吸引されていく状態を
示す図である。

【図５ｃ】本考案の粘体が模型に吸引されていく状態を
示す図である。

【図５ｄ】本考案の粘体が模型に吸引されていく状態を
示す図である。

【図５ｅ】本考案の粘体が模型に吸引されていく状態を
示す図である。

【符号の説明】

１ ベース ２ 粘体 ３ 磁性粉 ４ 模型 ５ 磁石 ６ コア磁石

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】磁力に反応する玩具であって、ゲル状の物
   質中に無着色の磁性粉を含有した粘体と磁力を帯びた模
   型とからなり、前記粘体は模型の磁力が作用する範囲内
   にあるときに、該模型に吸引されるように構成したこと
   を特徴とする磁力玩具。
2. 【請求項２】前記磁力を帯びた模型が磁石であることを
   特徴とする請求項１記載の磁力玩具。
3. 【請求項３】前記粘体が磁石を包含していることを特徴
   とする請求項１又は請求項２記載の磁力玩具。
4. 【請求項４】前記模型に磁石を内蔵したことを特徴とす
   る請求項１記載の磁力玩具。