JP3062351U

JP3062351U - 慶弔用金封

Info

Publication number: JP3062351U
Application number: JP1999001717U
Authority: JP
Inventors: 峰幸宮本
Original assignee: 宮本産業株式会社
Priority date: 1999-03-23
Filing date: 1999-03-23
Publication date: 1999-10-08
Anticipated expiration: 2005-03-23

Abstract

(57)【要約】【課題】慶事や弔事の際に贈る金銭を封入する金封に
関するもので、豪華な装飾を備え、慶弔の別に的確に対
応でき、装飾部分を再利用することができる金封を提供
する。【解決手段】のしを備えた慶事用金封又はのしを備え
ていない弔事用金封において、金銭を入れる内袋２２
と、表面に窓３を備えた外袋２と、外袋よりやや小形の
装飾パネル１１とを備え、装飾パネル１１と内袋２２と
が装飾パネル１１の装飾面を窓３に向けかつ内袋２２を
装飾パネル１１の背後側にして外袋２に収容されてい
る。装飾パネル１１は、蒔絵などを施した塗り物とする
ことができ、名刺盆などの盆、ふくさ板、壁掛け板、伝
言ボード、住所録ないし電話番号簿の表紙板、写真立て
などとすることができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、慶事や弔事の際に贈る金銭を封入する金封に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

入学、結婚などの慶事に際して、祝意をあらわすために金銭を贈ることが広く行われている。金銭はのしと水引とを有する金封に入れて贈るのが普通である。また葬儀などの弔事に際しても、弔意をあらわすために金銭が贈られており、この場合にはのしを備えない水引のみの金封が用いられている。

【０００３】金封を受け取った人は、金封から金銭を抜き取り、金封を捨てる。金封にはのしや水引を印刷した安価なものや、彩色模様のある和紙を複雑に折り畳んで形成した豪華なものもある。贈る金銭の額が高額であれば、豪華な金封が使用されることが多い。しかしたとえ豪華な金封であっても、金銭を抜き取った後は捨てられていた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

この考案は、豪華な装飾を備え、慶弔の別に的確に対応でき、装飾部分を再利用することができる金封を提供することを課題としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案は、水引２９とのしとを備えた慶事用金封又は水引２９を備えているがのしを備えていない弔事用金封において、金銭を入れる内袋２２と、表面に窓３を備えた外袋２と、外袋よりやや小形の装飾パネル１１とを備え、装飾パネル１１と内袋２２とが装飾パネル１１の装飾面を窓３に向けかつ内袋２２を装飾パネル１１の背後側にして外袋２に収容されていることを特徴とする金封を提供することにより、上記課題を解決している。

【０００６】この考案の金封は、外袋２の窓３から収容された装飾パネルが見え、装飾パネルは各々の材質を選択して製造できるので、和紙に文字や模様を印写した従来の金封よりはるかに高い装飾性と豪華な外観を有する金封を安価に提供することができる。

【０００７】装飾パネル１１は、どのように再利用されるかを考慮して、名刺盆その他の盆、ふくさ板、壁掛け板などとすることができ、また裏面を伝言ボードとしたもの、住所録ないし電話番号簿の表紙板としたもの、裏面を写真立てとしたものなどとすることができる。装飾パネルをこのような再利用の目的が明らかなものとすることにより、使用された後の金封が廃棄されるのを回避でき、贈り主の意思を長く伝え続けることができる。

【０００８】装飾パネルを写真立てとするときは、装飾パネル１１の裏面側に小窓１７を有する縁取板１８を取り付け、この縁取板１８と装飾パネル１１との間に写真を挿入するためのスリット１９を設ける。

【０００９】特に装飾パネルを台板１２の表面を塗装し蒔絵模様１４を付けた塗り物とすることにより、慶事や弔事に金銭を贈るという日本的な習慣に合った装飾とすることができる。

【００１０】また、贈答の内容を示す文字２７、２８が印刷され、かつ外袋２の長辺より短くその窓の長辺より長い寸法の札紙２６を、外袋２に収容しておけば、慶弔の内容に合った札紙２６を選択して窓３から見えるように装飾パネル１１と外袋２との間に装架することにより、贈答の意思を手軽に相手に伝えることができて便利である。

【００１１】

【考案の実施の形態】

図１ないし図５は本考案の一実施形態を示したものである。本実施形態の金封１は、厚紙を所定形状に裁断した外袋２を備えている。外袋２は中心に矩形の開口３を有する表紙４と、この表紙の四辺に折曲げ代５を介して連接した４つのフラップ６、７、８、９とを備えている。表紙４の長辺に連接したフラップの一方６は、表紙と同形であり、他方７の突出長さは表紙の短辺長さの２分の１である。表紙４の短辺に連接した両フラップ８、９の突出長さは、表紙の長辺長さの２分の１より若干長い。

【００１２】表紙より若干小形の装飾パネル１１は、樹脂又は天然木製の矩形板１２の表面全体に塗装を施し、蒔絵模様１４を形成したものである。この装飾パネルの裏面の周縁１５は肉厚とされ、内側が浅い凹所１６となっている。この凹所に矩形の小窓１７を有する縁取板紙１８がその３辺を貼着して固着されており、縁取板紙の残る一辺側が写真を挿入するためのスリット１９となっている。

【００１３】装飾パネル１１と共に外袋に収納される内袋２２は封筒であり、紙幣を折らずに丁度入れることができる大きさである。この内袋の長手寸法は装飾パネルの長手寸法より若干小さい。内袋や装飾パネルと共に外袋に収納される平面山の字形の脚材２３は、中央に２本の山折り線２４、２４と両端に２つのフック２５、２５とを有する厚紙で作られている。外袋には三枚一組の白色の札紙２６が収納されており、札紙の一つには「寿」の金文字２７が印刷され、他の一つには「お祝」の金文字２８が印刷され、残りには文字の印刷はない。残りの札紙は、例えば「入学祝」や「結婚祝」などの文字を記入して使用する。札紙２６の長手寸法は外袋２の表紙の長辺長さと略同一であるが、僅かに短い。水引２９は外袋２に丁度外挿できる大きさである。

【００１４】図３ないし図５は本実施形態の金封の使用態様を示したものである。水引きを装着した金封１から水引２９を外し、４枚のフラップ６〜９を開いて内袋２２を出す。内袋２２に紙幣を入れ、祝い事の種類に合わせて札紙２６を選択し、外袋２に装飾パネル１１、内袋２２及び脚材２３を入れて、長辺側フラップ６、７は短い方７を内側にして閉じ、短辺側フラップ８、９は下側のものを内側にして閉じる。外袋を引っ繰り返して表紙４と装飾パネル１１との間に札紙２６の両端を挿入して、水引２９を上方から入れ、短辺上側のフラップの下辺に丁度かかる位置でとめる。これを風呂敷等に包み、相手先で風呂敷から取り出して手渡す。

【００１５】贈られた人は、水引２９を外し、内袋２２から紙幣を取り出した後、装飾パネル１１の裏面側スリット１９から縁取板紙の内側へ写真３１を入れ、脚材の山折線２４を折って立掛台３２を作り、写真側を表面にして装飾パネル１１を立掛台３２にのせて机等を飾る。写真を入れないで、装飾パネルの装飾面を表にして立掛台３２にのせて机等を飾ることもできる。

【００１６】上記第１実施形態の装飾パネルは、表面に蒔絵模様を備えたものであるが、ふくさ板とするときなどは、絵模様を備えない装飾パネルとするほうがよい場合もある。例えば、片面を慶事用の朱色などの無地とし、他面を弔事用の灰色などの無地とする等である。また裏面を白のホワイトボードとして、伝言板として使用するようにもできる。これらの実施形態は、単に装飾パネルの表面や裏面が無地になるだけであるから、特に図示はしない。これらの実施形態においては、外袋に脚材を収容する必要はない。

【００１７】装飾パネル１１は、図６、７に示すような住所録ないし電話番号簿の表紙板とすることもできる。住所録ないし電話番号簿として、表紙や裏表紙に塗り物の板を用いたものが従来から提供されており、そのような住所録や電話番号簿を、表紙を外袋の表紙側にして収容すればよい。

【００１８】装飾パネル１１として、図８に示すような名刺盆を用いることもできる。名刺盆は比較的小型であり、この考案の金封の装飾パネルとして用いるのに適当な大きさである。盆の縁の高さを低めにしておけば、外袋に収容するのに何の問題も生じない。盆は楕円形の丸盆とすることもでき、この場合には、外袋の窓３は盆の楕円より若干小さい楕円窓とし、盆の長径と短径とをそれぞれ外袋の長辺内側及び短辺内側に丁度納まる寸法にする。

【図面の簡単な説明】

【図１】分解した第１実施例の金封を表側からみた斜視
図

【図２】分解した第１実施例の金封を裏側からみた斜視
図

【図３】贈るときの状態を示す斜視図

【図４】写真を入れるときの断面図

【図５】組立て後の写真立掛台の側面図

【図６】装飾パネルの第２例を示す斜視図

【図７】装飾パネルの第３例を示す斜視図

【図８】装飾パネルの第４例を示す斜視図

【符号の説明】

２外袋３開口 11 装飾パネル 12 矩形板 14 蒔絵模様 17 小窓 18 縁取板紙 22 内袋 23 脚材 26 札紙 29 水引

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】水引(29)とのしとを備えた金封におい
て、金銭を入れる内袋(22)と、表面に窓(3)を備えた外
袋(2)と、外袋よりやや小形の装飾パネル(11)とを備
え、装飾パネル(11)と内袋(22)とが装飾パネル(11)の装
飾面を窓(3)に向けかつ内袋(22)を装飾パネル(11)の背
後側にして外袋(2)に収容されていることを特徴とす
る、金封。
【請求項２】水引(29)を備え、のしを備えていない金
封において、金銭を入れる内袋(22)と、表面に窓(3)を
備えた外袋(2)と、外袋よりやや小形の装飾パネル(11)
とを備え、装飾パネル(11)と内袋(22)とが装飾パネル(1
1)の装飾面を窓(3)に向けかつ内袋(22)を装飾パネル(1
1)の背後側にして外袋(2)に収容されていることを特徴
とする、金封。
【請求項３】装飾パネル(11)が名刺盆その他の盆であ
る、請求項１又は２記載の金封。
【請求項４】装飾パネル(11)の裏面が伝言ボードであ
る、請求項１又は２記載の金封。
【請求項５】装飾パネル(11)がふくさ板である、請求
項１又は２記載の金封。
【請求項６】装飾パネル(11)が住所録ないし電話番号
簿の表紙板である、請求項１又は２記載の金封。
【請求項７】装飾パネル(11)が裏面側に小窓(17)を有
する縁取板(18)を備え、この縁取板(18)と装飾パネル(1
1)との間に写真を挿入するためのスリット(19)が設けら
れている、請求項２記載の金封。
【請求項８】装飾パネルは台板(12)の表面を塗装し蒔
絵模様(14)を付けた塗り物であることを特徴とする、請
求項１ないし７のいずれか１記載の金封。
【請求項９】贈答の内容を示す文字(27,28) が印刷さ
れ、かつ外袋(2)の長辺より短くその窓の長辺より長い
寸法の札紙(26)が、外袋(2)に収容されていることを特
徴とする、請求項１ないし８のいずれか１記載の金封。