JP3062302B2 - オフセット印刷用ブランケットおよびその製造方法 - Google Patents

オフセット印刷用ブランケットおよびその製造方法

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JP3062302B2 JP3173325A JP17332591A JP3062302B2 JP 3062302 B2 JP3062302 B2 JP 3062302B2 JP 3173325 A JP3173325 A JP 3173325A JP 17332591 A JP17332591 A JP 17332591A JP 3062302 B2 JP3062302 B2 JP 3062302B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はオフセット印刷用ブ
ランケットおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、オフセット印刷用ブランケット
は、図5に示すように表面層1、圧縮層2、支持層3を
複数枚の布4(補強層)を用いて積層するものであっ
た。圧縮層2および支持層3は加硫ゴム配合物よりなる
が、加硫ゴム配合物にはその良好な弾性体としての性質
と裏腹に、印刷時に発生する反復応力や溶剤の浸潤、あ
るいは製造工程中の加熱によって寸法安定性が低下し、
弾性回復も低下してしまう性質がある。また、特に圧縮
層2においては、この層が印刷中に発生する大きなショ
ックを吸収する役割を持つようにスポンジ構造を有して
いるため、実際の使用時には、この圧縮層の物性、寸法
の経時変化が激しい。その結果、ブランケットのインキ
受理−転移性が損なわれ、印刷品質が低下するという欠
点があった。
【0003】また、この現象を緩和するために、複数枚
の、材質を異にする補強層4(布材)を選択、積層する
という複雑な構造を取らざるを得なかった。そのためオ
フセット印刷用ブランケットの構造設計は難しいものに
なり、また、その製造工程数も非常に多くなっていた。
【0004】
【発明の目的】本発明は、オフセット印刷用ブランケッ
トの圧縮層および支持層の材質として短繊維強化ゴム配
合物を用いることを特徴とし、これにより、オフセット
印刷用ブランケットの製造時、印刷時における耐久性、
寸法安定性を増大させ、製品としては、現状と変わらぬ
良好な印刷品質を長期にわたり維持させるとともに、ブ
ランケット構造、またその製造工程を簡略化することを
目的とする。
【0005】
【発明の構成および作用の説明】上記目的を達成するた
め、本発明による印刷用ブランケットは表面ゴム層、圧
縮層、および支持層よりなるオフセット印刷用ブランケ
ットにおいて、圧縮層および/または支持層が短繊維で
強化した短繊維強化ゴムよりなることを特徴とする。
【0006】また本発明によるオフセット印刷用ブラン
ケットの製造方法は、支持層、圧縮層、表面層を順次積
層するオフセット印刷用ブランケットの製造方法におい
て、前記支持層および/または圧縮層はゴム基材に短繊
維を添加すると共に、所定方向に力を負荷しながら積層
することを特徴とする。
【0007】本発明によれば、支持層、圧縮層に短繊維
強化ゴムを使用したため、強度が良好になり、したがっ
て従来に比較して簡便な構造で従来と同様あるいは従来
より優れた性能を発揮させることが可能になる。特に経
時における物性変化は従来に比較して良好になる。
【0008】さらに本発明によるオフセット印刷用ブラ
ンケットによれば、従来に比較して製造工程数を少なく
することができる。
【0009】図1は本発明の印刷用ブランケットの構成
の一例を示す断面図であるが、この図より明らかなよう
に、図2においては補強層4に短繊維強化ゴム層5を積
層すると共に、さらに補強層4を積層した後、圧縮層
2、補強層4および表面層1を積層した構造になってい
る。
【0010】図2は本発明の印刷用ブランケットの構成
を示す他の例の断面図であるが、この構成においては短
繊維強化ゴム層5に直接圧縮層2を積層すると共に補強
層4、さらに表面層1を積層した構造になっている。
【0011】すなわち、本発明による短繊維強化ゴムを
支持層および/または圧縮層に使用することにより、従
来に比較して強度が良好になるため、いくつかの補強層
を省略することが可能になり、構成が簡便になる。
【0012】前述のような短繊維強化ゴム層のゴム基材
としてはとしては、従来この種の印刷用ブランケットの
支持層、圧縮層として使用されていたゴムを有効に使用
することができる。例えば、NBR、EPDMをはじめ
とする合成ゴムおよび天然ゴムなどを使用することがで
きる。
【0013】上記ゴム基材に添加される短繊維は本発明
において基本的に限定されるものではない。例えばポリ
エステル、アラミド、ナイロン、レーヨン、ビニロンな
どの合成繊維のほか、ガラス繊維、炭素繊維、麻、綿、
羊毛、セルロース繊維などの再生繊維を含む天然繊維も
使用することができる。
【0014】このような短繊維のアスペクト比(長さ/
直径)は好ましくは50〜500である。50未満であ
ると、一方向配向による補強効果が充分に出ず、異物と
して作用し逆に機械強度が低下する。一方、500を越
えると、この場合は、繊維間の絡み合いにより、一方向
への配向が難しくなり、ゴム硬度の著しい上昇、硬化に
よるぜい化が起こる。
【0015】さらに、前記短繊維の直径は50μm以下
であるのがよい。50μmより大きいと、補強性よりも
異物としての性格が強くなる。また、アスペクト比を上
述の範囲に保つことも難しくなる。
【0016】この短繊維の配合量はゴム基材100重量
部に対し1〜50重量部であるのがよい。1重量部未満
であると、短繊維を添加した効果が十分発揮されず、一
方50重量部を越えると、ゴム本来の配向軸に対して垂
直な方向の弾性を著しく損なってしまう。
【0017】上述のように短繊維は、好ましくは一定方
向に配向させるのがよい。特に、オフセット印刷用ブラ
ンケットの回転方向に短繊維を配向させることにより、
支持層ないし圧縮層に布材の性質も帯びさせることがで
きるからである。加えて、オフセット印刷用ブランケッ
トの用途に応じた必要特性にもよるが、強化用短繊維の
種類とその配合量によっては、さらに進めて図2のよう
な、より簡単な構造のオフセット印刷用ブランケットも
可能になる。
【0018】本発明は上記オフセット印刷用ブランケッ
トの製造方法によれば、支持層、圧縮層を設けるに当た
って、支持層および/または圧縮層を形成するゴム基材
に短繊維を添加し、一定方向に力を負荷しながら、積層
を行なう。この一定方向に力を負荷する方法は、本発明
において限定されるものではなく、たとえば固体あるい
は溶液状態から圧延・押し出し、あるいはコーティング
加工によって一定方向に力を負荷し、短繊維を配向させ
ることができる。
【0019】以下に実施例を示す。
【0020】
【実施例】下記に配合例を示す未加硫ゴム組成物をトル
エンにて40%(w/w)に希釈し、あらかじめ接着剤
を含浸させた布地の上に所定厚さまで引く。この場合
は、ゴム中に分散させた繊維を一定方向に配向させるた
めに、クリアランス一定のコーティングヘッドにて加圧
して押し出しながらコーティングした。コーティングさ
れた支持層は温風チャンバーにて加熱乾燥する。この操
作を繰り返し所定の厚みまで行なう。上部の補強層を含
む表面層、圧縮層は逐次積層し構成した後、先の短繊維
強化ゴムによる支持層と圧着する。これを加圧チャンバ
ー内にて加熱、加硫して製品とする。
【0021】 配合例 支持層用短繊維強化ゴム配合例 ポリマー(NBR) 100 分散剤 1 酸化亜鉛 5 白色充填剤(1) 15 白色充填剤(2) 35 可塑剤 20 加硫剤 2 加硫促進剤(1) 1 加硫促進剤(2) 1 老化防止剤 1.5 補強用短繊維 3 合計/重量部 184.5
【0022】補強用短繊維は、接着性を付与するために
RF処理したアラミド繊維(長さ3mm、アスペクト比
100のもの)を用いた。
【0023】この製造方法によってもたらされた図1に
示す構造の製品は、製品物性は図5の従来のものと同程
度であり、その印刷適性(網点再現性、排紙性、耐久性
など)も良好であった。
【0024】枚葉機にて、300万枚印刷後の圧縮物性
変化を図3および図6に示す。図3は図1に示す構成の
本発明の実施例の印刷用ブランケットであり、図6は従
来の図4に示す印刷用ブランケットのデータである。従
来の印刷用ブランケットの支持層は上記配合例より短繊
維を除いたものである。なお、図中、黒三角マーク、黒
丸マークは、印刷前の歪量に対する応力、ばつマーク、
黒四角マークは印刷後の歪量に対する応力を示す。
【0025】これらの図3および図6より明らかなよう
に、経時による製品の物性変化が従来のものより少なか
った。
【0026】厚さ変化を表1に示す。厚さも従来の構造
によれば2〜3/100mm減少していたものが、図1
の本発明の印刷用ブランケットでは、その減少もほとん
ど0になった。なお、測定位置a〜dは図4に示すとお
りである。
【0027】
【表1】
【0028】また製造に要する工程数も従来30程度経
ていたものが24工程に減少した。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明による印刷用
ブランケットによれば、支持層および/または圧縮層に
短繊維強化ゴム層を使用したため、簡便な構成で従来と
同様の印刷特性を示すと共に、使用による変化が小さな
オフセット印刷用ブランケットとすることができる。
【0030】また、本発明による印刷用ブランケットの
製造方法によれば、印刷用ブランケットの構成が簡単に
なるため、製造工定数を減少させることが可能であると
共に、設計の自由度を向上させることができるという利
点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のオフセット印刷用ブランケットの一構
成の断面図。
【図2】本発明のオフセット印刷用ブランケットの他の
構成の断面図。
【図3】本発明の印刷用ブランケットの歪量に対する応
力変化を示す図。
【図4】厚さ測定における印刷用ブランケットの測定位
置を示す図。
【図5】従来の設計による4層構造の場合のブランケッ
トの断面図。
【図6】従来の印刷用ブランケットの歪量に対する応力
変化を示す図。
【符号の説明】
1 表面層 2 圧縮層 3 支持層 4 補強層 5 短繊維強化ゴム層
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−309432(JP,A) 特開 昭63−249696(JP,A) 特開 昭62−282986(JP,A) 特開 昭58−114994(JP,A) 特開 昭58−65049(JP,A) 特開 昭52−72609(JP,A) 特開 昭50−143605(JP,A) 実開 昭61−25168(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41N 10/00 - 10/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面ゴム層、圧縮層、および支持層を含む
    オフセット印刷用ブランケットにおいて、圧縮層および
    /または支持層が短繊維で強化した短繊維強化ゴムより
    なることを特徴とするオフセット印刷用ブランケット。
  2. 【請求項2】前記短繊維としてはポリエステル、アラミ
    ド、ナイロン、レーヨン、ビニロンなどの合成繊維のほ
    か、ガラス繊維、炭素繊維、麻、綿、羊毛、セルロース
    繊維などの再生繊維を含む天然繊維を用い、これら繊維
    の直径が50μm以下、アスペクト比(長さ/直径)が
    50〜500であり、これを1〜50重量部を前記ゴム
    中に配合したことを特徴とする請求項1記載のオフセッ
    ト印刷用ブランケット。
  3. 【請求項3】前記圧縮層および/または支持層に配合さ
    れた短繊維は一定方向に配向していることを特徴とする
    請求項1又は2記載のオフセット印刷用ブランケット。
  4. 【請求項4】支持層、圧縮層、表面層を順次積層するオ
    フセット印刷用ブランケットの製造方法において、前記
    支持層および/または圧縮層はゴム基材に短繊維を添加
    すると共に、所定方向に力を負荷しながら積層すること
    を特徴とするオフセット印刷用ブランケットの製造方
    法。
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US20030066449A1 (en) * 2000-04-28 2003-04-10 Yoshio Iwasaki Blanket for printing
KR102368740B1 (ko) 2016-11-17 2022-02-28 린텍 가부시키가이샤 반도체 가공용 점착 시트

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