JP3061891U - 花束結束用補助具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 花瓶５に入れて、美しい形を長持ちさせ
ることが容易にできる花束結束用補助具を提供する。 【解決手段】 外周に多数の溝２を形成し、溝２の底２
ａが中心(Ｏ)に向って長さが異なる多数の独立した切込
み３ａ，３ｂ，３ｃ，３ｄを適宜の角度間隔で厚さ方向
の全体に設けた、弾力性がある多孔質の樹脂素材からな
る補助具本体１を備えた花束結束用補助具であって、前
記切込み３ａ，３ｂ，３ｃ，３ｄのいずれかに、複数本
の生花４の茎４ａの基部を嵌挿して保持させ、前記本体
１を水が入れてある花瓶６内に入れ、花が長持ちするよ
うにし、また水替えをしても生花４の配置が変わらない
ようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、生花店などで花束を包装するための花束結束用補助具に関するも のである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、複数本の生花は、これらの茎の基部を、紐、藁、輪ゴムなどの結束具に よって結束しているが、前記結束具を付けたまた生花を花瓶に飾る人と、結束具 を切ったり外したりして飾る人とがある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、輪ゴムなどの結束具を付けたまま花瓶内に入れて飾ると、拡がりのあ る美しい形の花束にすることが困難であり、花の拡がりが不十分であり、また茎 が潰れるなどによって水の吸い上げが十分にできないため、花が長持ちせず、ま た、先に枯れた花を取り去りにくいという問題点があった。 そして、結束具を切ったり外したりした後、花瓶などに入れて飾るときに、水 が花瓶に入れてあると水をよく吸い上げるが、花束の形が崩れたり、水を替える 時に元の美しい形状に戻すことが困難であるという問題点もあった。 この考案は、前述した問題点を解決して、輪ゴムなどの結束具を用いなくても 、花束の形が崩れにくく、美しい形を長持ちさせ得る、花束結束用補助具を提供 することを目的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

請求項１の考案の花束結束用補助具は、外周に多数の溝を形成すると共に、前 記溝の底から中心に向かって長さが異なる多数の独立した切込みを適宜の角度間 隔で厚さ方向の全体に設けた、弾力性ある多孔質の樹脂素材からなる補助具本体 を備えたものである。

【０００５】 請求項２の考案は、請求項１に記載した花束結束用補助具において、外周に多 数のＶ字状，円弧状，またはＵ字状の溝を所定の角度間隔で形成し、前記溝のい ずれかの底から１つおきに中心に向う長さが異なる多数の切込みを設けた補助具 本体と、輪ゴム，紐，藁などのいずれか１つの結束具とを備えたものである。

【０００６】 請求項３の考案は、請求項１または２に記載した花束結束用補助具において、 溝の内端から中心を若干超える長さに１本の最長切込みを形成し、この最長切込 みと９０°および１８０°の角度間隔で次長切込みを形成し、最長切込みおよび この切込みと次長切込みとの間および次長切込み相互間に、４５°の角度間隔で 中間長切込みをそれぞれ形成し、最長切込みおよび次長切込みと前記中間長切込 みとの間にそれぞれ２２.５°の角度間隔で最短切込みをそれぞれ形成した補助 具本体を備えたものである。

【０００７】

【考案の実施の形態】

以下、この考案の一実施形態につき、図を参照して説明する。 この考案の一実施形態に係る花束結束用補助具は、図１，図２に示すように、 厚さが３５mmのポリエステル、ポリウレタンなどからなり、連続気泡がある多孔 質であると共に，弾力性がある樹脂素材を打抜きなどにより裁断し、補助具本体 １の外周に開口する３２のＶ字状の溝２を連続させて前記素材の厚さ方向全体に 形成すると共に、前記溝２の底２ａから１つおきに前記本体１の中心Ｏに向い等 しい角度間隔で、最長切込み３ａ、次長切込み３ｂ，中間長切込み３ｃ、最短切 込み３ｄを、それぞれ前記素材の厚さ方向全体に形成してある。

【０００８】 前記各溝２は、等しい形状と大きさに形成し、各溝２の外端２ｂを結ぶ線が直 径８５mmの平面円形になるように配置してある。前記最長切込み３ａは、１本の みとし、前記本体１の中心Ｏをはるかに超える長さに形成し、最長切込み３ａと ９０°の角度間隔で３本の次長切込み３ｂをそれぞれ形成し、最長切込み３ａ、 次長切込み３ｂの間に、これらと４５°の角度間隔で４本の前記中間長切込み３ ｃをそれぞれ形成し、最長切込み３ａ、次長切込み３ｂと各中間切込み３ｃとの 間に２２.５°の角度間隔で８本の前記最短切込み３ｄをそれぞれ形成してある 。

【０００９】 前述のように構成した花束結束用補助具を使用するには、図３に示すように、 補助具本体１に設けた最長切込み３ａ、次長切込み３ｂ、中間切込み３ｃおよび 最短切込み３ｄのいずれかに、Ｖ字状の溝２の底２ａから生花４の茎４ａの下端 に近い部分を前記本体１の中心Ｏ側端部に位置させて弾性保持させ、複数本の生 花４の花４ｂや葉４ｃが重ならないように配置し、好ましくは、生花４の前記本 体１下方に突出した部分を輪ゴムからなる結束具５を用いて軽く止め、生花４の 茎４ａを損傷させたり押しつぶしたりすることなく、花束を結束する。

【００１０】 そして、生花４の茎４ａを、前記切込み３ａ，３ｂ，３ｃ，３ｄの補助具本体 １中心側端部まで押込むことで、補助具本体１に保持させる。また、必要に応じ 、生花４の茎４ａを、切込み３ａ，３ｂ，３ｃ，３ｄが形成してない溝２の内端 部に支持させることで、花束を構成する生花４の数を多くできる。なお、花束を 構成する生花４の茎４ａの下端は、必要に応じて切り揃えることが好ましい。

【００１１】 前記のようにして作った花束は、水を入れた花瓶６などの容器内に差込むと、 補助具本体１に浮力があるため、前記本体１が水面とほぼ一致し、外観をよくす ることができる。そして、生花４の茎４ａの部分は、軽く止めるだけであるため 、花が長持ちし、水替えの時に各生花４の茎４ａの配置が変わってしまうことも ない。さらに、補助具本体１は浮力がある樹脂素材を用いているので、花瓶６な どの容器の深さに関係なく生花４を飾ることができる。

【００１２】 従って、補助具本体１またはこの本体１と結束具５とを用い、生花店で、新入 社員が短期間の練習で、花束を容易に作って販売できるようになり、また、素人 が花束を自分で作ったり、生花教室の教習などにも役立つ。

【００１３】 なお、前述した実施形態では、補助具本体の外周部にＶ字状を形成したが、前 記溝は円弧状やＵ字状に形成してもよく、また、補助具本体に形成する長さが異 なる切込みは、前記本体の大きさなどによって、本数や長さを適宜変更でき、最 長切込みは前記本体の中心を若干越える長さにすることで、補助具本体の中央部 に生花の茎を配置することができて好ましい。

【００１４】 さらに、梅，桃などの花木や鑑賞植物を加えてもよく、結束具は輪ゴムに替え て、紐，藁などを用いることもでき、墓参用の献花に使用する場合にも適用でき 、補助具本体およびこの本体の下方に突出する生花の茎を包装紙で包み、包装紙 の外側に輪ゴムを嵌め、この状態で搬出し、使用場所で包装紙と輪ゴムを外すよ うにしてもよい。

【００１５】

【考案の効果】

以上説明したように、請求項１に記載した花束結束用補助具は、外周に多数の 溝を形成すると共に、前記溝の底から中心に向かって長さが異なる多数の独立し た切込みを適宜の角度間隔で厚さ方向の全体に設けた、弾力性ある多孔質の樹脂 素材からなる補助具本体を備えたものであるため、次の効果がある。

【００１６】 すなわち、補助具本体は、弾力性がある多孔質の樹脂素材で構成し、外周部に 形成した多数の溝の底から前記本体の中心に向う切込みのうち、所望の切込みに 生花の茎を埋込んで弾性保持させることで、多数の生花を補助具本体に保持させ た花束が容易に得られ、この花束を水が入れてある花瓶に入れ、あるいは花束を 差込んだ花瓶に水を入れることで、前記本体の浮力によって、外観がよく、生花 の茎が損傷しにくく、また、花が長持ちし、水替えの時に生花の茎の配置が変わ らないようにすることが容易にできる。 なお、生花の茎の補助具本体の基部を輪ゴムなどの結束具で軽く止めると、前 記茎の損傷，押し潰しが確実に防止できて好ましい。

【００１７】 請求項２に記載した花束結束用補助具は、請求項１に記載の箱体において、外 周に多数のＶ字状，円弧状，またはＵ字状の溝を所定の角度間隔で形成し、前記 溝のいずれかの底から１つおきに中心に向う長さが異なる多数の切込みを設けた 補助具本体と、輪ゴム，紐，藁などのいずれか１つの結束具とを備えたものであ るため、次の効果がある。

【００１８】 すなわち、補助具本体に切込みのない溝が形成してあるので、これらの溝に生 花の茎を支持させ、この茎の下端部と、前記本体の切込みに保持させた生花の茎 の下端部とを輪ゴムなどの結束具で軽く結束させて、より多数の生花を前記本体 に保持させることができる。

【００１９】 請求項３に記載した花束結束用補助具は、請求項１または請求項２に記載の花 束結束用補助具において、溝の内端から中心を若干超える長さに１本の最長切込 みを形成し、この最長切込みと９０°および１８０°の角度間隔で次長切込みを 形成し、最長切込みおよびこの切込みと次長切込みとの間および次長切込み相互 間に、４５°の角度間隔で中間長切込みをそれぞれ形成し、最長切込みおよび次 長切込みと前記中間長きり込みとの間にそれぞれ２２.５°の角度間隔で最短切 込みをそれぞれ形成した補助具本体を備えたものであるため、次の効果がある。

【００２０】 すなわち、溝の内端から中心を若干越える長さに１本の最長切込みを補助具本 体に形成してあるので、最長切込みの中心部に花束の茎を配置することができ、 また、次長切込み、中間長切込み、最短切込みをそれぞれ複数ずつ設けたので、 これらの切込みに適宜花束の茎を保持させて、これらの茎の下端部を結束具で軽 く結束させて多数の生花の花や葉が重なって干渉することを防止でき、また枯れ た花や葉を容易に取り去ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施形態に係る花束結束用補助具
を示す斜視図。

【図２】図１に示した花束結束用補助具の拡大説明図。

【図３】図１に示した花束結束用補助具の使用状態の説
明図。

【符号の説明】

１ 補助具本体 ２ 溝 ２ａ 内端 ２ｂ 外端 ３ａ 最長切込み ３ｂ 次長切込み ３ｃ 中間長切込み ３ｄ 最短切込み ４ 生花 ４ａ 茎 ５ 結束具 ６ 花瓶

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 外周に多数の溝を形成すると共に、前記
   溝の底から中心に向かって長さが異なる多数の独立した
   切込みを適宜の角度間隔で厚さ方向の全体に設けた、弾
   力性ある多孔質の樹脂素材からなる補助具本体を備えた
   ことを特徴とする花束結束用補助具。
2. 【請求項２】 外周に多数のＶ字状，円弧状，またはＵ
   字状の溝を所定の角度間隔で形成し、前記溝のいずれか
   の底から１つおきに中心に向う長さが異なる多数の切込
   みを設けた補助具本体と、輪ゴム，紐，藁などのいずれ
   か１つの結束具とを備えたことを特徴とする請求項１に
   記載した花束結束用補助具。
3. 【請求項３】 溝の内端から中心を若干超える長さに１
   本の最長切込みを形成し、この最長切込みと９０°およ
   び１８０°の角度間隔で次長切込みを形成し、最長切込
   みおよびこの切込みと次長切込みとの間および次長切込
   み相互間に、４５°の角度間隔で中間長切込みをそれぞ
   れ形成し、最長切込みおよび次長切込みと前記中間長切
   込みとの間にそれぞれ２２.５°の角度間隔で最短切込
   みをそれぞれ形成した補助具本体を備えたことを特徴と
   する請求項１または請求項２に記載した花束結束用補助
   具。