JP3059295U - 書類用保存具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】主体や表紙体の開閉動作を頻繁に行っても、そ
の折り曲げ部からの損傷を抑さえて、可及的に耐久寿命
を延長させることができる書類用保存具を提供する。 【解決手段】主体１と表紙体２とを可撓性の接続手段３
により接続させて、これら主体１と表紙体２の表部を被
覆体４により被覆して、接続手段３は、主体１の一側端
縁と表紙体２の他側端縁とを、所定の折り曲げ部６を有
するように一体的に接続してあり、この折り曲げ部６
は、内部に可撓性を有する繋ぎ部材７を介在させて被覆
体４により被覆させ、繋ぎ部材７と被覆体４とを接合に
より一体化させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、頻繁に開閉動作を行っても、その折り曲げ部からの損傷を抑さえて 、可及的に耐久寿命を延長させることができる書類用保存具に関するものである 。

【０００２】

【従来の技術】

従来、一般家庭等に回読される回覧板は、図５および図６に示すように、所定 の方形状に成形した一対の厚紙４０，４１に、二つ折りできるようにビニールシ ート４２によってカバーを施してあって、これにより表紙４３と裏紙４４を形成 し、これら表紙４３と裏紙４４とに、その一側部の耳部に繋ぎ４５を設けて、任 意に表紙４３または裏紙４４の開閉が行えるようにしてある。

【０００３】 したがって、この繋ぎ４５は、バインダ４６に綴じられた回覧物４７の閲覧の 度に折り畳みと開く動作が繰り返し行われて、図５に示すように、疲労現象によ り短期間で該繋ぎ４５部に亀裂を起こし、ついには、表紙４３と裏紙４４とが分 離して回覧板として使用できなくなる問題点を有するものであった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、前記した問題点を解決するためになされたもので、主体と表紙体と を可撓性の接続手段により接続させて、これら主体と表紙体の表部を被覆体によ り被覆して、接続手段は、主体の一側端縁と表紙体の他側端縁とを、所定の折り 曲げ部を有するように一体的に接続してあり、この折り曲げ部は、内部に可撓性 を有する繋ぎ部材を介在させて被覆体により被覆させ、繋ぎ部材と被覆体とを接 合により一体化させることにより、主体や表紙体の開閉動作を頻繁に行っても、 その折り曲げ部からの損傷を抑さえて、可及的に耐久寿命を延長させることがで きる書類用保存具を提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記した目的を達成するための本考案の手段は、 主体と、この主体とを可撓性の接続手段により接続させた表紙体と、これら主 体と表紙体の表部を被覆した被覆体とからなる書類用保持具にあって、 前記接続手段は、前記主体の一側端縁と前記表紙体の他側端縁とを、所定の折 り曲げ部を有するように一体的に接続してあり、 この折り曲げ部は、内部に可撓性を有する繋ぎ部材を介在させて、前記被覆体 により被覆させ、前記繋ぎ部材と前記被覆体とを接合により一体化させた書類用 保存具の構成にある。

【０００６】 また、 主体と、この主体とを可撓性の接続手段により接続させた表紙体と、これら主 体と表紙体の表部を被覆した被覆体とからなる書類用保持具にあって、 前記接続手段は、前記主体の一側端縁と前記表紙体の他側端縁とを、所定の折 り曲げ部を有するように一体的に接続してあり、 この折り曲げ部は、内部に可撓性を有する繋ぎ部材を介在させて、前記被覆体 により被覆させ、前記繋ぎ部材と前記被覆体とを接合により一体化させて、 前記繋ぎ部材は、熱融着性を有する合成樹脂製シート内に、縦または横あるい は縦・横に補強材を内装させた書類用保存具の構成にある。

【０００７】

【実施例】

次に、本考案に係る書類用保存具の一実施例を図面に基づいて説明する。

【０００８】 図１および図３においてＡは書類用保存具で、例えば、自治会や町内会あるい は企業内等において書類等を挟んで回読するもので、主体１と、表紙体２と、接 続手段３と、被覆体４とにより基本的に構成される。

【０００９】 そして、前記した主体１は、厚紙や合成樹脂，木製等により方形状の板状に形 成されている。

【００１０】 前記した表紙体２は、前記主体１とを可撓性の接続手段３により接続させてあ って、主体１と同様に、厚紙や合成樹脂，木製等により該主体１と略同形の方形 状の板状に形成されている。

【００１１】 前記した被覆体４は、主体１と表紙体２とを一体的に外装してあるもので、図 ２に示すように、ビニール等の熱融着性を有する合成樹脂製シートを用いて、こ れら主体１および表紙体２の側端縁１ａ，２ａを所定間隔を持って突き合わせた ときの外形より所定寸法がはみ出す程度に大きく成形してある。

【００１２】 そして、このはみ出し部５を慣用の溶着機（図示せず）により、図３に示すよ うに、溶着したヒートシール部を施してある。

【００１３】 前記した接続手段３は、主体１の一側端縁と表紙体の他側端縁とを、これら主 体１および表紙体２の側端縁を突き合わせたとき形成された所定間隔において、 主体１と表紙体２とが円滑に開閉し、かつ、十分に二つ折りに畳まる、所定の折 り曲げ部６を有するように一体的に接続してある。

【００１４】 この折り曲げ部６は、内部に可撓性を有する繋ぎ部材７を介在させて、被覆体 ４により被覆させ、繋ぎ部材７と被覆体４とを接合により一体化させてある。

【００１５】 この繋ぎ部材７は、被覆体４との熱融着性を有する合成樹脂製シート７ａ内に 、縦または横あるいは縦・横（斜めも可）に天然または人工繊維や金属糸等の細 い線状の補強材７ｂを内装させてあるもので、この補強材７ｂは合成樹脂製シー ト７ａの略全面に対して一体的（インサート状）に設けられるものである（商品 名：タウポリン等の使用が好ましい）。 なお、前記した線材以外にも、可撓性を有しかつかさばらない所定強度を有す る素材であれば任意に採用し得る。

【００１６】 また、この繋ぎ部材７の被覆体４との接合にあっては、主体１および表紙体２ を被覆体４により外装する際に、図４に示すように、前記した折り曲げ部６にお いて慣用の溶着機８により、一体的となるように溶着してあるもので、更に、該 繋ぎ部材７の端部は主体１や表紙体２の内側部へ重なり合うように装着されても 良い。

【００１７】 なお、図１において９は、書類１０等を挟み付けて所定に保持させるバインダ ーで、主体１の上部においてかしめ付け等により固着してある。

【００１８】 したがって、前記のように構成される本考案に係る書類用保存具Ａの一実施例 は、以下に述べる作用を奏する。

【００１９】 まず、図２に示すように、主体１と、表紙体２とをその側端縁を所定間隔を持 って突き合わせ、これら主体１と表紙体２の表裏両面にそれぞれ被覆体４を対応 させて３者４，１（２），４が均一に重ね合わさるようにセットする。

【００２０】 このとき、主体１と表紙体２との間に形成された所定間隔、いわゆる、折り曲 げ部６へ短冊状に形成した繋ぎ部材７を挿入する。

【００２１】 そして、これら被覆体４の周縁部であるはみ出し部５と、繋ぎ部材７の略全面 部に、慣用の溶着機８により熱圧を掛けながら溶着する。

【００２２】 これによって、主体１と表紙体２とが一体的で折り畳み自在となると共に、繋 ぎ部材７の略全面が被覆体４の表部と熱融着されて一体化され、主体１と表紙体 ２との接続手段３が形成される。

【００２３】 したがって、バインダ９に綴じ込まれた書類等の回読に際して、繰り返しこの 接続手段３の折り曲げ部６が折り畳みと開放とを行われても、繋ぎ部材７の合成 樹脂製シート７ａ内に介在させた線材状の補強材７ｂが、上下端縁からの縦方向 への亀裂の発生を防止することができるものであり、折り曲げに際してもこの補 強材７ｂが邪魔にならない。

【００２４】 特に、繋ぎ部材７の補強材７ｂが、合成樹脂製シート７ａの全体に配設されて いるため、接続手段３の縦方向および横方向の全体に対して極めて大きな強度を 有する。

【００２５】

【考案の効果】

前述したように本考案の書類用保存具は、主体や表紙体を頻繁に折り曲げや開 放の動作を行っても、接続手段に設けた繋ぎ部材が、その折り曲げ部からの損傷 を抑さえて、該接続手段の可及的に耐久寿命を延長させることができる。

【００２６】 特に、接続手段に設けた繋ぎ部材に、合成樹脂製シート内に、縦または横ある いは縦・横に補強材を内装させることにより、いっそうの亀裂等の損傷を防止す ることができる。 等の格別な効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に関する書類用保存具の一実施例を示し
た斜視図である。

【図２】図１における分解斜視図である。

【図３】図１における一部を省略した横断面図である。

【図４】図１における接続手段部の溶着状態を示す説明
図である。

【図５】従来の回覧板を示す斜視図である。

【図６】図５における繋ぎ部を拡大して示す断面図であ
る。

【符号の説明】

Ａ 書類用保存具 １ 主体 ２ 表紙体 ３ 接続手段 ４ 被覆体 ６ 折り曲げ部 ７ 繋ぎ部材 ７ａ 合成樹脂製シート ７ｂ 補強材

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 主体と、この主体とを可撓性の接続手段
   により接続させた表紙体と、これら主体と表紙体の表部
   を被覆した被覆体とからなる書類用保持具にあって、 前記接続手段は、前記主体の一側端縁と前記表紙体の他
   側端縁とを、所定の折り曲げ部を有するように一体的に
   接続してあり、 この折り曲げ部は、内部に可撓性を有する繋ぎ部材を介
   在させて前記被覆体により被覆させ、前記繋ぎ部材と前
   記被覆体とを接合により一体化させたことを特徴とする
   書類用保存具。
2. 【請求項２】 主体と、この主体とを可撓性の接続手段
   により接続させた表紙体と、これら主体と表紙体の表部
   を被覆した被覆体とからなる書類用保持具にあって、 前記接続手段は、前記主体の一側端縁と前記表紙体の他
   側端縁とを、所定の折り曲げ部を有するように一体的に
   接続してあり、 この折り曲げ部は、内部に可撓性を有する繋ぎ部材を介
   在させて前記被覆体により被覆させ、前記繋ぎ部材と前
   記被覆体とを接合により一体化させて、 前記繋ぎ部材は、熱融着性を有する合成樹脂製シート内
   に、縦または横あるいは縦・横に補強材を内装させたこ
   とを特徴とする書類用保存具。