JP3058511U - 耐高圧点火装置 - Google Patents

耐高圧点火装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車乗員拘束電気システムの耐高圧点火装
置を提供する。 【解決手段】 上方室および下方室を有するシェルケー
シングを備える。電気コネクタに点火装置が接続され
る。下方室が電気コネクタを受容することができる。上
方室および下方室を通って延びる一対のピンを備える。
シェルケーシングの下方室内に配置された少なくとも一
つの予め成形されたプラグが電気コネクタとインターフ
ェースする。点火装置を静電放電から保護するためにシ
ェルケーシングに配置された金属酸化物バリスタと、シ
ェルケーシング内に形成されたガラス対金属シールヘッ
ダとを備える。ガラス対金属シールヘッダに取り付けら
れた発火材が収容される。ガラス対金属シールヘッダに
取り付けられた発火材を点火するための集積回路を備え
る。ガラス対金属シールヘッダをシェルケーシングに気
密封止する。

Description

【考案の詳細な説明】
【０００１】
【考案の属する技術分野】
本考案は自動車乗員用拘束電気システムの電気的に爆発する装置または点火装 置に関し、特に電気的に爆発する装置の静電保護用の金属酸化物バリスタを有す る点火装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
自動車の乗員を保護するために膨張可能な乗員拘束システムを採用することが 従来から知られている。これら拘束システムはガス発生器またはインフレータを 収容する反応容器と膨張されていない状態のエアバッグとを包囲する。衝突に反 応してガス発生器がガスを生成してエアバッグを膨張し且つ拡大し、乗り物の乗 員を保護する。
【０００３】 自動車乗員用拘束システムのインフレータまたは他の装置はインフレータを作 動するために火薬式点火装置または電気的に爆発する装置（ＥＥＤ）を必要とす る。電気的に爆発する装置はガス発生器またはインフレータを作動するためにガ ス発生器の材料を燃焼し始める。インフレータの点火装置はこの点火装置に隣接 してまたは乗り物内の離れた場所に配置された衝突センサに接続される。
【０００４】 作動においては、上記衝突センサは電気信号を点火装置へ送る。点火装置が発 火室を点火して発火材、一般的にはホウ素と硝酸カリウムとの混合物を保持する コンテナを破壊する。点火装置は発火材内に埋め込まれたブリッジワイヤにより 一端で接続された一対の互いに間を開けて平行な電気ピンからなる。発火材は非 常に高温の炎を伴って燃焼し、燃焼室内に貯蔵された固形燃料ガス発生ペレット を点火する。このペレットは窒素ガスを解放し、この窒素ガスは乗り物の乗員を 保護するためにディフューザ室を通って保護エアバッグへ移動する。
【０００５】
【考案が解決しようとする課題】 電気的に爆発する装置（ＥＥＤ’ｓ）の共通した特徴は、外部環境源からの望 ましくないエネルギにブリッジワイヤが影響され、点火装置が偶然に作動したり 『不発』となったりする可能性があるということである。望ましくないエネルギ は、これに限定されないが、静電放電（ＥＳＤ）、放射電磁干渉（ＥＭＩ）、ま たは無線周波数干渉（ＲＦＩ）のいずれかである。上記放射エネルギに対する保 護を本願ではＥＭＩ／ＲＦＩ保護と呼ぶ。
【０００６】 ＥＭＩ／ＲＦＩの危険を克服する従来の一つの解決策は、点火装置の室内に直 接配置されたフェライトビードを用いることである。フェライトビードは外来の エネルギを吸収し、エネルギがブリッジワイヤに到達しないようにする。本考案 の譲受人に譲渡されたホルメス(Holmes)の米国特許第４３０６４９９号参照。
【０００７】 ホメロスの電気的に爆発する装置での問題は、ＥＥＤの領域内に直接、ＥＭＩ ／ＲＦＩ保護が含まれているため、装置が大きくなるだけでなく、製造コストや 製造時間が増す。さらにガス発生器のメーカーは特定のＥＥＤのデザインに限定 されている。
【０００８】 他の解決策は、ＥＥＤの電気端子を包囲するフェライトビードを囲む自在点火 コネクタである。本考案の譲受人に譲渡されたカニンハム(Cunningham)他の米国 特許第５２００５７４号および米国特許第５２４１９１０号参照。カニンハム他 はＥＭＩ／ＲＦＩ保護を囲む自在コネクタを開示しており、これら自在コネクタ はガス発生器内に永久的に取り付けられている。フェライトビードは実際には電 気的には電流の瞬間的な変化を妨害する誘導子である。
【０００９】 公知のインフレータ組立体における他の問題はインフレータ（ＥＥＤ）がイン フレータ基部に圧入されるということである。この圧入工程が不適切であるとイ ンフレータが損傷してしまうことも多い。
【００１０】 米国特許第４１０３６１９号は電気的に爆発する装置を開示しており、ここで の装置のコンタクトピンはガラスでシールされ、外来のエネルギからブリッジ回 路を保護する抵抗分路が設けられている。抵抗分路の一つの欠点は、作動シーケ ンス中に点火装置へ供給されたエネルギが地面へと分流されてしまうため、抵抗 分路がなければ必要ではなかった実質的により多くのエネルギを全量として必要 とする可能性があるということである。
【００１１】 米国特許第４４２２３８１号はフェライトのスリーブ（ＥＭＩ／ＲＦＩ）と静 電放電ディスク（ＥＳＤ）とを有する点火装置を開示する。静電放電ディスクは ＥＳＤ保護のための『火花間隙』方法に頼っており、それが有用であるには、特 定のタイプの静電放電電圧、すなわち一般的には直流で２５０００ボルトより大 きい電圧に限定される。本願はバリスタの寸法を変えることによりＥＳＤ保護を 広い電圧レベル範囲に作りかえることができる金属酸化物バリスタを用いる。本 願は直流で５００ボルト以上の外来の電圧を接地するように分流するようになっ ている。
【００１２】 図１から図６は数々の従来の点火装置を開示している。図１はペンシルベニア 州タマクア(Tamaqua) のICI Explosivesにより製造された低コストの点火装置を 開示しており、この点火装置はＥＳＤ保護用の火花間隙リングを有する。図２は これもまたICI Explosivesにより製造されたハイブリッド点火装置を示しており 、このハイブリッド点火装置は二つのピンと分流ワイヤとを有し、実際には共軸 点火装置として働く。図３はカリフォルニア州サンカルロス(San Carlos)のQuan tic Industies により製造された点火装置のような他の低コストの点火装置を示 す。図４の従来の点火装置はカリフォルニア州ニューホール(Newhall) のSpexia l Devices Inc.により製造された点火装置のようなオフセット共軸ヘッダ設計を 用いたピンタイプの点火装置である。従来技術の図５はこれもまたICI Explosiv esにより製造された中心配置された共軸設計を有するリードワイヤ点火装置を開 示する。図６はコロラド州イングルウッド(Englewood) のOEA Inc.により製造さ れた共軸中心配置設計を有する進歩したドライバ点火装置である。図１から図６ の従来の全ての点火装置の一つの欠点は完全な電気的な絶縁が必要であるという ことである。
【００１３】 電気的に爆発する装置内の静電エネルギを吸収するために金属酸化物バリスタ （ＭＯＶ）を用いることが最近になって探究されてきた。V.Menichelliの『A Va ristor Technique to Reduce the Hazards of Electrostatics to Electroexplo sive Devices』（１９７４年）参照。また、米国特許第４１０３２７４号、米国 特許第４０４１４３６号、および米国特許第３８２１６８６号参照。
【００１４】 通常、金属酸化物バリスタはコンピュータのようなサージサプレッサ型の装置 に用いられる。しかしながら、従来の技術ではエアバッグガス発生器用の電気的 に爆発する装置にＭＯＶを用いる探究はなされていない。
【００１５】 本考案の耐高圧点火装置は自動車乗員用受動拘束システムの電気ハーネス組立 体と電気的に爆発する装置の回路要素ブリッジとの間の電気接続体として働く。
【００１６】 本考案の目的は、半導体ブリッジ（ＳＣＢ）、印刷回路ブリッジ（ＰＣＢ）、 厚みのあるフィルム状あるいは薄いフィルム状の発火材混合体蒸着物、または伝 統的な高温ワイヤブリッジである集積回路を用いることができるガラス対金属シ ールヘッダを有する点火装置（ＥＥＤ）を提供することにある。
【００１７】 本考案の他の目的は点火装置の静電保護用の金属酸化物バリスタを有する点火 装置（ＥＥＤ）を提供することにある。一体型の金属酸化物バリスタ（ＭＯＶ） は集積回路点火装置を静電放電から保護するのに優れている。金属酸化物バリス タはソケットピンとカラーとの間に金属酸化物バリスタを配置することにより熱 消散特性が改善されるため、従来の火花間隙方法を改良したものである。ＭＯＶ は該ＭＯＶの厚さおよび長さを変えることにより消費者の特定の電圧保護を満た すように作りかえられる。
【００１８】 本考案の他の利点は、レーザ溶接あるいは接着剤接合、またはこれらの組合せ の製造技術を用いてインフレータを損傷することなく数々の部品間を気密封止で きるということである。また、装填ホルダ・閉鎖盤組立体はレーザ溶接／接着剤 接合を用いて耐高圧気密封止を提供する。さらにステンレス鋼製のシェルケーシ ング、レーザ溶接／接着剤接合、およびガラス対金属シールヘッダは高圧に対す る保護を提供する。
【００１９】 本考案の他の利点は、蒸着された爆発性の層を備えた集積回路ブリッジ要素と 、ガラス対金属シールヘッダのピン間に集積回路ブリッジを配置する通路とを有 する耐高圧点火装置を提供することにある。
【００２０】
【課題を解決するための手段】
本考案の上記目的および他の目的を達成するために、自動車乗員拘束電気シス テムの耐高圧点火装置であって、上方室および下方室を有するシェルケーシング と、車両の電気コネクタに前記点火装置を接続するための接続手段とを具備し、 前記下方室が電気コネクタを受容することができ、前記接続手段が前記シェルケ ーシングの上方室および下方室を通って延びる一対のピンを具備し、前記シェル ケーシングの下方室内に配置された少なくとも一つの予め成形されたプラグを具 備し、該予め成形されたプラグが前記電気コネクタとインターフェースするため の手段を具備し、前記点火装置を静電放電から保護するために前記シェルケーシ ングに配置された金属酸化物バリスタと、前記シェルケーシング内に形成された ガラス対金属シールヘッダと、該ガラス対金属シールヘッダに取り付けられた発 火材を収容するための手段と、前記ガラス対金属シールヘッダに取り付けられた 発火材を点火するための集積回路手段と、前記ガラス対金属シールヘッダを前記 シェルケーシングに気密封止するための気密封止手段とを具備する耐高圧点火装 置が提供される。
【００２１】 本考案の他の特徴および利点は図面を参照した本考案の以下の詳細な説明から 明らかである。
【００２２】
【考案の実施の形態】
図７には本考案の耐高圧点火装置の第一実施形態を示した。点火装置はガスイ ンフレータ（図示せず）内に配置される。点火装置はシェルまたはケーシング１ ０を有する。シェルケーシング１０は機械加工されたステンレス鋼またはプレス あるいは射出成形されたステンレス鋼から作製される。なお、本考案の範囲内に おいてシェルケーシングを他の材料で作製できることは明らかである。
【００２３】 シェルケーシング１０は二つの室、すなわち下方室１２と上方室１４とに分割 されている。下方室１２は乗り物用受動拘束システムの電気ハーネス組立体１９ （図１０）との電気的なインターフェースの形成を助ける。
【００２４】 下方室１２は予め成形された第一プラグ２０を受容する。図７および図８に示 したように、第一プラグ２０は空洞１８と開口２２と電気ハーネス組立体１９の 適合コネクタ配向部と適合して整列する電気コネクタインターフェース１６とを 有する。
【００２５】 上方室１４は予め成形された第二プラグ２４を受容する。図７および図９に示 したように、第二プラグ２４は空洞２８とソケットピン３６および以下で詳述す る金属酸化物バリスタ３０を支持して整列する開口２６とを有する。両プラグ２ ０および２４はプラスチック材料から作製される。
【００２６】 ソケットピン３６はシェルケーシング１０を通って延び、電気ハーネス組立体 １９と集積回路点火装置４６との間の電気接続を提供する。
【００２７】 図７にあるように、金属酸化物バリスタ３０は各ソケットピン３６を包囲する 。金属酸化物バリスタ３０は管形状をしており、ソケットピン３６に締まりばめ されている。金属酸化物バリスタ３０の長さおよび厚さは実降伏電圧を決定する ため、特定の消費者の要求に合う。金属酸化物バリスタは金属酸化物の粉末の混 合物をプレスして該混合物を約１３００°Ｃの温度で焼結し、概して硬くて脆い セラミックボディを形成することにより作製される。なお、本考案のＭＯＶを本 願で説明する他の適した材料や方法により作製できることは明らかである。金属 酸化物バリスタ３０は組み立てられたときにはプラグ２４および２０の両空洞２ ８および１８へと延びる。
【００２８】 また、下方室１２は金属酸化物バリスタ３０とシェルケーシング１０との間に 電気接続を提供する金属製で低オーム抵抗のスリーブ３４を有する。スリーブ３ ４は開口３２を有し、点火装置が組み立てられるとソケットピン３６とそれぞれ の包囲している金属酸化物バリスタ３０とがこの開口３２を通る。スリーブ３４ はそれぞれの開口２６、３２、２２が整列されるようにプラグ２０とプラグ２４ との間にサンドイッチ状態で挟まれる。
【００２９】 ガラス対金属シールヘッダ４０がシェルケーシング組立体に取り付けられる。 ガラス対金属シールは一方の環境から他方の環境へと電気導体を気密状態で通す 通路を提供する。ガラスはシールを提供することに加えてソケットピン間、およ びソケットピンとシェルケーシング間における絶縁体として働く。本考案のガラ ス対金属シール組立体はグラファイトプレート内においてシェルケーシングとそ の中にソケットピンとを固定することにより作製される。ガラス混合物が所望の 領域内に配置され、それからベルト駆動コンベア上に固定具が配置され、ベルト 駆動コンベアにより固定具がガラスの温度をその液相まで上昇する高温炉に通さ れる。ガラスは炉の冷却室を出たときに凝固して金属面に密着し、ソケットピン とガラスとの間、シェルケーシングとガラスとの間に気密封止を形成する。
【００３０】 ヘッダ４０は集積回路４６用の取付け面を提供する。集積回路４６は半導体ブ リッジ、従来の適切な耐火性金属を用いた印刷回路ブリッジ、厚みのある或いは 薄いフィルム状の火薬混合物蒸着ブリッジ、または点火装置の装填ホルダ内に封 入された発火材５４を点火する『熱線』ブリッジ装置である。ヘッダピン４２は 通常は５．０８×１０-4ｍ（０．０２０インチ）の直径を有する。
【００３１】 ガラス対金属シールヘッダ４０は気密封止を提供するために図７の参照番号３ ８で示したように周方向レーザ溶接連結法または接着剤接合法のいずれかにより 取り付けられる。周方向レーザ溶接／接着剤接合工程は優れた周方向の気密封止 を提供する。
【００３２】 図７に示したようにガラス対金属シールヘッダ４０には装填ホルダ４８が取り 付けられ、この装填ホルダ４８は発火材と閉鎖盤組立体４４とを有する。装填ホ ルダ４８が追加の気密封止を提供するためにヘッダ４０に取り付けられ、閉鎖盤 ４４は周方向レーザ溶接連結／接着剤接合法３８のいずれかにより装填ホルダ４ ８に取り付けられる。
【００３３】 図１０は本考案の耐高圧点火装置の第二実施形態を示す。図１０の実施形態は ガラス対金属シール４０に入れられた中実突抜けピン５０を除いて前述の実施形 態と同一である。本考案の全実施形態において可能なところでは同じ部品を示す のに同じ参照番号を用いた。ピン５０は第一実施形態とは異なりソケットを有し ていないため、プラグ２４の開口２６は僅かに小さくしてある。
【００３４】 次に図７の耐高圧点火装置を組み立てる組立方法を説明する。プラグ２０およ びスリーブ３４がシェルケーシング１０の下方室１２に圧入される。次に金属酸 化物バリスタ３０が各コンタクトピン３６の周りに締まりばめされる。次にコン タクトピン３６の中実端がプラグ２０の開口２２に突出するまでコンタクトピン ３６および金属酸化物バリスタ３０からなる小組立体がシェルケーシング１０の 空洞１４内に挿入される。
【００３５】 集積回路４６が取り付けられたガラス対金属シールヘッダ４０のヘッダピン４ ２がコンタクトピン３６のソケットに挿入され、装填ホルダ４８がヘッダ４０を 覆って配置される。周方向溶接連結／接着剤接合法３８がなされてヘッダ４０が シェルケーシング１０に、また装填ホルダ４８がヘッダ４０に取り付けられる。 それから発火材粉末混合体５４が装填ホルダ４８に装填され、閉鎖盤４４が周方 向溶接連結／接着接合法３８により装填ホルダ４８に取り付けられる。それから シェルケーシング１０が適切な手段によりガスインフレータに取り付けられる。
【００３６】 図１０の耐高圧点火装置の組立中では、プラグ２０およびスリーブ３４がシェ ルケーシング１０の下方室１２内に圧入される。それからヘッダ４０およびピン ５０からなるガラス対金属シールヘッダ組立体がプラグ２４の空洞２６内に挿入 され、金属酸化物バリスタ３０が各コンタクトピン５０周りに締まりばめされ、 金属酸化物バリスタ３０がプラグ２４の空洞２８内に挿入される。それからこの 小組立体が、ピン５０の中実端がプラグ２０の開口２２を通って突出するまでシ ェルケーシング１０の空洞１４内に挿入される。
【００３７】 装填ホルダ４８がヘッダ４０を覆って配置され、周方向溶接連結／接着剤接合 法３８がなされてヘッダ４０がシェルケーシング１０に、および装填ホルダ４８ がヘッダ４０に取り付けられる。それから発火材粉末混合体５４が装填ホルダ４ ８内に装填され、閉鎖盤４４が周方向溶接連結／接着接合法３８により装填ホル ダに取り付けられる。それからシェルケーシング１０が適切な手段によりガスイ ンフレータに取り付けられる。
【００３８】 図１１および図１２を参照して本考案の耐高圧点火装置の第三実施形態を説明 する。シェルケーシング１０は下方室１２内に圧入された予め成形されたプラス チック製の一つのプラグ５６を有する。プラグ５６は椀形状をしており、その内 面に沿って拘束システムの電気ハーネス組立体（図示せず）のコネクタと適合す るインターフェース部を有する。
【００３９】 シェルケーシング１０の上方室１４は金属酸化物バリスタ３０とガラス対金属 シールヘッダ４０とを有する。金属酸化物バリスタ３０は、ａ）一種類またはそ れ以上の種類の金属酸化物の粉末の配合物を固め、続く焼結動作により各ピン５ ０の周りに形成されるか、ｂ）金属酸化物の粉末をガラス混合物と配合し、続く 焼結動作により、したがって一体性および結合力のある金属酸化物バリスタとガ ラス対金属シールとを形成することにより形成されたガラス対金属シールヘッダ と一体的で結合力のある複合物であるか、ｃ）一種類またはそれ以上の種類の金 属酸化物の粉末を固めてスラグまたはインサートにして該スラグまたはインサー トを焼結し、製造工程中に所定位置にプレスされる硬いセラミック材料を形成す ることにより形成された予め形成されたスラグあるいはインサートのいずれかで ある。
【００４０】 また他の変更実施形態では、金属酸化物バリスタを上方室１４内において集積 回路チップパッケージディスク上に配置し、または、集積回路４６とバリスタと を一つの集積回路ディスク上に配置することも可能である。
【００４１】 図１１および図１２の実施形態では、ガラス対金属シールヘッダ４０はピン５ ０の間における集積回路４６用の整列機構として機能する通路６０を有する。図 ６では、主な点火源として働く爆発性組成物６２が集積回路ブリッジ要素に直接 配置されている。
【００４２】 シェルケーシング１０には発火材混合物５４を含む装填ホルダ４８と閉鎖盤４ ４との組立体が取り付けられている。気密封止を提供するために周方向レーザ溶 接連結／接着剤接合法３８により装填ホルダ４８がシェルケーシング１０へ取り 付けられ、閉鎖盤４４が装填ホルダ４８に取り付けられる。
【００４３】 図１３の実施形態は、前述の実施形態の装填ホルダ４８と閉鎖盤４４との組立 体に代えた閉鎖カップ６８を除いて図１１から図１２の実施形態と同一である。 閉鎖カップ６８は底部が閉鎖された一つのユニットのカップであり、発火材混合 物５４を含み、周方向レーザ溶接連結／接着剤接合法３８によりシェルケーシン グ１０に気密封止される。
【００４４】 図１４の実施形態は、シェルケーシング１０が発火材混合体用の装填ホルダと して働き、したがって別個の装填ホルダ４８の必要性を排除できる長さの長い端 壁８を有することを除いて図１１から図１２の実施形態と同一である。したがっ てガラス対金属シールヘッダ４０はシェルケーシング１０内に収容される。図１ １の閉鎖盤４４と同様な椀状の閉鎖盤が周方向レーザ溶接連結／接着剤接合法３ ８によりシェルケーシング１０の側壁、すなわち端壁８に取り付けられる。
【００４５】 次に図１１から図１４の実施形態を組み立てる方法を説明する。金属酸化物バ リスタがガラス対金属シールと共に形成され、シェルケーシング１０、ピン５０ 、ヘッダ４０および金属酸化物バリスタ３０を有する一体性および結合力のある 組立体を生成する。また、金属酸化物バリスタがガラスヘッダ４０のすぐ後側の 空洞内に挿入される別個の部品でもよい。プラグ５６が空洞の底部に到達するま でシェルケーシング１０に圧入される。接着性化合物が通路６０に沿ってピン５ ０間に配置されて集積回路４６がガラスヘッダ４０に取り付けられる。それから 集積回路４６が自己整列機構として通路６０を用いてピン５０間に配置される。 伝導性のある接着剤、ワイヤボンドまたははんだが集積回路４６をピン５０へ電 気的に接続するのに用いられる。
【００４６】 それから図１１の実施形態では装填ホルダ４８がシェルケーシング１０へ取り 付けられ、発火材混合体５４が装填ホルダ４８内に装填される。それから閉鎖盤 ４４が周方向溶接連結／接着接合法３８により装填ホルダ４８に取り付けられる 。
【００４７】 次に図１２では、爆発性を有する層６２が集積回路ブリッジ要素に直接配置さ れて乾燥される。残りの組立工程は図１１、図１３および図１４の実施形態と同 様である。爆発性を有する層６２を本考案の全実施形態に用いてもよい。
【００４８】 図１３の実施形態では、カップ６８には発火材混合体が装填され、カップ６８ は周方向溶接連結／接着剤接合法３８によりシェルケーシング１０に取り付けら れる。図１４の実施形態では、発火材混合体５４が空洞に装填され、閉鎖盤４４ が周方向溶接連結／接着剤接合法３８によりシェルケーシング１０に取り付けら れる。
【００４９】 特定の実施形態で本考案を説明したが、当業者には数多くの他の変更、修正お よび使用が明らかである。したがって本考案は本願の特定の開示に制限されず、 実用新案登録請求の範囲のみにより制限される。
【図面の簡単な説明】
【図１】従来公知の点火装置の断面図である。
【図２】従来公知の点火装置の断面図である。
【図３】従来公知の点火装置の断面図である。
【図４】従来公知の点火装置の断面図である。
【図５】従来公知の点火装置の断面図である。
【図６】従来公知の点火装置の断面図である。
【図７】本考案の耐高圧点火装置の第一実施形態の断面
図である。
【図８】本考案の耐高圧点火装置の成形された第一のイ
ンサートの拡大断面図である。
【図９】本考案の成形された第二のインサートの拡大断
面図である。
【図１０】本考案の点火装置の第二実施形態の断面図で
ある。
【図１１】本考案の点火装置の他の実施形態の断面図で
ある。
【図１２】線Ａ−Ａに沿った図１１の点火装置の断面図
である。
【図１３】本考案の点火装置の第四実施形態の断面図で
ある。
【図１４】本考案の点火装置の第五実施形態の断面図で
ある。
【符号の説明】
１０…シェルケーシング １２…下方室 １４…上方室 ２０…第一プラグ １８…空洞 ２２…開口 ２４…第二プラグ ３６…ソケットピン ３０…金属酸化物バリスタ ３４…スリーブ ４０…ガラス対金属シールヘッダ ４６…集積回路 ４４…閉鎖盤組立体 ４８…装填ホルダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 デビッド ブリアン モンク アメリカ合衆国，ユタ 84037，ケイスビ ル，サウス ビア ラ コスタ ウェイ 956 (72)考案者 バージニア エドワーズ チャンドラー アメリカ合衆国，ユタ 84403，オグデン, ワサッチ ドライブ 1811 (72)考案者 マーク バッジ ウッドベリー アメリカ合衆国，ユタ 84054，ノース ソルト レイク，ノース 700 イースト 261 (72)考案者 ハリー ウィリアム ミラー，ザ セカン ド アメリカ合衆国，ユタ 84403，オグデン, パートリッジ ウェイ 4981 (72)考案者 ジェロルド ウェイン プラット アメリカ合衆国，ユタ 84010，バウンテ ィフル イースト 1400 ノース 661

Claims (10)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項１】 自動車乗員拘束電気システムの耐高圧点
    火装置であって、上方室および下方室を有するシェルケ
    ーシングと、車両の電気コネクタに前記点火装置を接続
    するための接続手段とを具備し、前記下方室が電気コネ
    クタを受容することができ、前記接続手段が前記シェル
    ケーシングの上方室および下方室を通って延びる一対の
    ピンを具備し、前記シェルケーシングの下方室内に配置
    された少なくとも一つの予め成形されたプラグを具備
    し、該予め成形されたプラグが前記電気コネクタとイン
    ターフェースするための手段を具備し、前記点火装置を
    静電放電から保護するために前記シェルケーシングに配
    置された金属酸化物バリスタと、前記シェルケーシング
    内に形成されたガラス対金属シールヘッダと、該ガラス
    対金属シールヘッダに取り付けられた発火材を収容する
    ための手段と、前記ガラス対金属シールヘッダに取り付
    けられた発火材を点火するための集積回路手段と、前記
    ガラス対金属シールヘッダを前記シェルケーシングに気
    密封止するための気密封止手段とを具備する耐高圧点火
    装置。
  2. 【請求項２】 前記ガラス対金属シールヘッダが前記対
    のピンと適合するヘッダピンを有する請求項１に記載の
    耐高圧点火装置。
  3. 【請求項３】 各ヘッダピンが５．０８×１０-4ｍの直
    径を有する請求項２に記載の耐高圧点火装置。
  4. 【請求項４】 前記発火材を収容する手段が前記シェル
    ケーシングに取り付けられる装填ホルダ・閉鎖盤組立体
    を具備し、前記ガラス対金属シールヘッダが前記装填ホ
    ルダ内に気密封止される請求項１に記載の耐高圧点火装
    置。
  5. 【請求項５】 前記気密封止手段が周方向レーザ溶接に
    より前記ガラス対金属シールヘッダを前記シェルケーシ
    ングに封止する請求項１に記載の耐高圧点火装置。
  6. 【請求項６】 前記気密封止手段が接着剤接合により前
    記ガラス対金属シールヘッダを前記シェルケーシングに
    封止する請求項１に記載の耐高圧点火装置。
  7. 【請求項７】 前記金属酸化物バリスタが一種類または
    それ以上の種類の金属酸化物の粉末の配合物を予め形成
    されたインサートに固め、該インサートを焼結して前記
    ピンを覆って前記シェルケーシングに圧入されるセラミ
    ック材を形成することにより形成される請求項１に記載
    の耐高圧点火装置。
  8. 【請求項８】 前記接続手段が前記シェルケーシングの
    前記上方室および下方室を通って延びる一対のピンを具
    備し、前記ガラス対金属シールヘッダが、グラファイト
    プレート内に前記シェルケーシングとピンとを固定し、
    ガラス混合物を前記シェルケーシング内へ挿入し、前記
    グラファイトプレートをガラス混合物が液状に変わる高
    温まで加熱し、ピンと凝固したガラスとの間および前記
    シェルケーシングと前記凝固したガラスとの間に気密封
    止が形成されるようにガラスが凝固して前記シェルケー
    シングに固着するまで前記液相のガラス混合物を冷却す
    ることにより形成される請求項７に記載の耐高圧点火装
    置。
  9. 【請求項９】 自動車乗員拘束電気システムの耐高圧点
    火装置であって、上方室および下方室を有するシェルケ
    ーシングと、車両の電気コネクタに前記点火装置を接続
    するための接続手段とを具備し、前記下方室が電気コネ
    クタを受容することができ、前記接続手段が前記シェル
    ケーシングの上方室および下方室を通って延びる一対の
    ピンを具備し、前記点火装置を静電放電から保護するた
    めに前記シェルケーシングに配置された金属酸化物バリ
    スタと、前記シェルケーシングの上方室内に配置された
    第一予成形プラグと、前記シェルケーシングの下方室内
    に配置された第二予成形プラグとを具備し、これら第一
    および第二プラグの両方が金属酸化物バリスタおよびピ
    ンを収容するための手段を有し、前記シェルケーシング
    内に形成されたガラス耐金属シールヘッダと、該ガラス
    対金属シールヘッダに取り付けられた発火材を収容する
    ための手段と、ガラス対金属シールヘッダに取り付けら
    れた発火材を点火するための集積回路手段と、前記ガラ
    ス対金属シールヘッダを前記シェルケーシングに気密封
    止するための手段とを具備する耐高圧点火装置。
  10. 【請求項１０】 前記金属酸化物バリスタと前記シェル
    ケーシングとの間で電気接続を提供するために前記第一
    予成形プラグと前記第二予成形プラグとの間で前記シェ
    ルケーシングに配置された低オーム抵抗金属スリーブを
    さらに具備する請求項９に記載の耐高圧点火装置。
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