JP3057993U - マットレス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 クッション性，圧力分散性と共に水平方向へ
の安定性にも優れたマットレスを提供する。 【解決手段】 相対的に径の小さい筒状スプリング２１
を多数並設してなる上段側スプリング層２と、相対的に
径の大きい筒状スプリング３１を多数並設してなる下段
側スプリング層３とを、それらの層間にネット状平面弾
性部材４と不織布シート５を介して積層し、それらの周
囲を側地８等で被覆して一体とした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、マットレスに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のスプリングマットレスにおいて、身体各部が、各部の形状に応じたスプ リングの弾性変形によって圧力を分散させた状態で支持されるためには、マット レスを構成する個々のスプリングの径が比較的小さく、且つ、ある程度相互に独 立して変形しうるようになっていることが好ましい。

【０００３】 このようなマットレスにおいてクッション性を向上するためには、マットレス の厚さを増すことも考えられるが、個々のスプリングの高さが増大し、アスペク ト比が増せば、水平方向への安定性を欠くことになりかねない。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は従来のスプリングマットレスの上記の点に鑑みて、クッション性，圧 力分散性と共に水平方向への安定性にも優れたマットレスを提供することを目的 としてなされたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

相対的に径の小さい筒状スプリングを多数並設してなる上段側スプリング層と 、相対的に径の大きい筒状スプリングを多数並設してなる下段側スプリング層と を、それらの層間にネット状平面弾性部材と不織布シートを介して積層し、それ らの周囲を側地等で被覆して一体とした。

【０００６】

【考案の実施の形態】

図１及び図２に、本考案実施形態のマットレス１を示す。図においてマットレ ス１は、上段側スプリング層２と、下段側スプリング層３とを、それらの層間に ネット状平面弾性部材４と不織布シート５を介して積層し、上下２段からなるス プリング層を形成し、それらの上下両面周囲に配置した枠体６，６に適宜ウエブ ，断面材，通気性シート等の弾褥体層７，７を張設し、更に、その周囲を側地８ で被って一体としている。

【０００７】 上下各段のスプリング層２，３は、夫々、スプリング単体２１，３１を、多数 の袋体２２，３２を横方向に帯状に連結した形状をなすスプリング保持部材２３ ，３３に収納し、該スプリング保持部材２３，３３を九十九折れ状に折り返しつ つ並設することで形成されている。尚、スプリング保持部材２３，３３は、柔軟 なシート材からなる２枚の帯状体を適宜間隔で熱融着縫製等適宜の手段により接 合することによって多数の袋体２２，２３に形成したものが好適である。

【０００８】 そして、上下各段のスプリング層２，３のスプリング単体２１，３１は、その 径が異なり、上段側スプリング層２のスプリング担体２１が相対的に小径で、下 段側スプリング層３のスプリング担体３１が相対的に大径となっており、また、 それに対応して各スプリング保持部材２３，３３の袋体２２，３２の大きさも大 小異なっている。

【０００９】 尚、各スプリング単体２１，３１は、図示例のような円筒形のコイルスプリン グ以外に、中央部が拡がった樽型，中央部が細いつづみ型等とすることができ、 更に金属製或いは樹脂製等、適宜材質のスプリングを使用できる。

【００１０】 ネット状平面弾性部材４は、図３に示す如く、線状の樹脂材４１，４２を格子 状に配置し、それらの交差部分４３において溶着したものが好適であるが、製造 方法、形態はこれに限定されるものではない。

【００１１】 上記の如く構成されたマットレス１は、上下２段のスプリング層２，３を設け たことにより、各層のスプリング単体２１，３１自体の高さを低く抑えることが でき全体としてのクッション性を向上しつつも水平方向への安定性が良好である 。また、上段側のスプリング単体２１を小径にしたことで身体各部の形状に応じ た個々のスプリング単体２１の弾性変形によって身体の圧力を広範囲に分散させ 、良好な支持状態が得られる上に、下段側スプリング単体３１を大径としたこと で、水平方向への安定性が一層良好になり、且つ、製造コスト的にも有利である 。

【００１２】 そして、上下のスプリング層２，３の層間に設けたネット状平面弾性部材４に よって、上下各段のスプリング単体２１，３１の径が異なり、且つ、中心位置、 中心間ピッチが不一致であっても、小径のスプリング単体２１が大径のスプリン グ単体３１の間や中央部に陥没したり、荷重中心の食い違いにより支持状態が不 安定になるという事態を防止できる。

【００１３】 また、不織布シート５は、ネット状平面弾性部材４と上段側スプリング単体２ １との水平方向へのずれを防止すると共に、ネット状平面弾性部材４と共に、上 下各段のスプリング単体２１，３１の弾性変形や、荷重のばらつきを吸収する緩 衝材としての機能も備えている。

【００１４】 尚、上記実施形態では、各スプリング単体２１，３１が帯状のスプリング保持 部材２３，３３で保持されている場合を示したが、各スプリング単体２１，３１ を個別の袋体（２２），（３２）に収容したものを縦横に並設したり、上段側の スプリング単体２１の上端同士、下段側のスプリング単体３１の下端同士を相互 に連結し、且つ、枠体６，６に連結する形式でスプリングを固定しても良い。ま た、上下各段のスプリング層２，３の厚さ（高さ）は相互に異なっていても良く 、更に、各段内において径の異なるスプリング単体を混在使用することも本考案 の範囲内において可能である。

【００１５】

【考案の効果】

本考案のマットレスは上述の通り構成されているので、マットレスの厚さを大 きくしクッション性を向上しつつも上段側スプリング層の小径スプリングによる 圧力分散性能と、下段側スプリング層の大径スプリングによる水平方向への安定 性とによって、使用感に優れたマットレスを低コストで構成でき、且つ、ネット 状平面部材により、径の異なるスプリングが陥没したり、支持状態が不安定にな るという事態も防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案実施形態のマットレスを示す一部切除し
た斜視図である。

【図２】本考案実施形態のマットレスを示す一部切除し
た側面図である。

【図３】ネット状平面弾性部材を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ マットレス ２ 上段側スプリング層 ３ 下段側スプリング層 ４ ネット状平面弾性部材 ５ 不織布シート ８ 側地 ２１，３１ スプリング単体 ２２，３２ 袋体 ２３，３３ スプリング保持部材

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 相対的に径の小さい筒状スプリングを多
   数並設してなる上段側スプリング層と、相対的に径の大
   きい筒状スプリングを多数並設してなる下段側スプリン
   グ層とを、それらの層間にネット状平面弾性部材を介し
   て積層し、それらの周囲を側地等で被覆して一体とした
   ことを特徴とするマットレス。
2. 【請求項２】 上段側スプリング層と下段側スプリング
   層との層間にネット状平面部材と共に不織布シートを介
   装した請求項１記載のマットレス。