JP3057077U - 飲料注出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】複数の飲料を充填でき、同時に注出することが
できる飲料注出装置を提供する。 【解決手段】飲料を充填するための複数の内容器２と、
その内容器２を収納するための外容器１とからなり、内
容器２には注出用コック７が内容器下部に取り付けられ
ている。これら内容器２を収納する外容器１には、内容
器２に装着された注出用コック７が外側に臨み、外容器
１には内容器２に嵌合させる切欠部が形成され、外容器
１の底部には注出用コック７を任意の位置に回転させる
ための回転テーブル４が設けられている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、例えば複数種類の飲料を卓上で各グラスに注ぐことができる飲料注 出装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

特公平３−１１１９８号公報には、卓上にて飲料を注出する装置として、１種 類の飲料のみを充填できる容器とその容器に飲料注出用のコックを取り付け、そ の装置全体を架台に載置するものが記載されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、複数の飲料を充填でき、同時に複数の飲料を注出可能とするた めには装置を複数台用意するしかなく、また、上記従来の構成では、飲料を注出 するコックは移動できないので、注出用コックを操作するためには人間が注出用 コックの正面に移動しなければならず、どのような位置からでも自由に飲料を注 ぎ出すことができない構成である。そして、この注出装置を洗浄する場合は、容 器の頂部に洗浄用の開口部があり、その開口部より洗浄用のホースを容器内に導 入し洗浄する方法が採られているが、この方法では洗浄効率が悪く、容器の角に 付着した飲料の汚れ等を充分に洗浄することができず、飲料汚染の原因ともなっ てしまうといった不都合が生じる可能性があり、また、飲料再充填の際に簡単に 飲料の再充填を行えないという欠点がある。

【０００４】 本考案は、上述の課題に鑑みてなされ、その目的は、複数種類の飲料が充填で き、同時に注出することができる飲料注出装置を提供することである。

【０００５】 また、他の目的は、洗浄及び飲料の再充填を容易に行える飲料注出装置を提供 することである。

【０００６】 また、他の目的は、注出用コックを任意の位置に移動させることができ、飲料 の注出が簡便となる飲料注出装置を提供することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上述の課題を解決し、目的を達成するために、本考案の飲料注出装置は、上端 部が開口した円筒状の外容器と、外容器内に着脱可能に収納され、内部に所定の 飲料が充填可能で、飲料の注出口を有する複数の内容器とを備え、外容器に内容 器を収納した状態で、注出口が外容器の外側に臨む。

【０００８】 また、好ましくは、前記外容器の側壁は中空状である。

【０００９】 また、好ましくは、前記外容器の側壁内には断熱部材が充填されている。

【００１０】 また、好ましくは、前記外容器はその円筒軸を中心に回転させる回転テーブル を有する。

【００１１】 また、好ましくは、前記内容器は内部を透視できる材料からなり、前記外容器 には内容器を収納した状態で内容器の内部を目視可能な切欠部が形成されている 。

【００１２】 また、好ましくは、前記注出口は前記切欠部に配置される。

【００１３】 また、好ましくは、前記外容器を載置する載置部と載置部から下方に延びる脚 部とからなる架台を更に備える。

【００１４】 また、好ましくは、前記脚部は外容器の外形に応じた形状とされ、前記架台は 外容器の外周部に嵌合可能となっている。

【００１５】

【考案の実施の形態】 以下に、本考案の実施の形態について、添付の図面を参照して詳細に説明する 。

【００１６】 図１は本考案に係る実施形態の飲料注出装置の斜視図である。図２は、図１の 側面図である。図３は外容器の斜視図、図４は内容器の斜視図である。図５は、 架台を外容器に嵌合した状態の斜視図である。

【００１７】 図１乃至５に示すように、本実施形態の飲料注出装置は、上端部が開口され、 下端部が閉塞された円筒状の樽型の樹脂製の外容器１と、この外容器１内に着脱 可能に収納され、その内部にビール等の飲料が充填可能とされた樹脂製の内容器 ２とを備える。

【００１８】 外容器１の側壁は、外容器を成形した樹脂で充填されている場合もあるが、側 壁内が中空状のものであってもよく、その側壁内に樹脂発泡材等の断熱部材或い は保冷部材を充填したものでもよい。この外容器の側壁内に充填される断熱部材 等は、断熱或いは保冷効果を有し、側壁内に充填できるものであれば樹脂発泡材 に限定されるものではない。

【００１９】 外容器１の上端開口部は、外容器１の外周部と略同一の外観（樽模様）を有す る蓋部３が装着されて閉塞され、一体感が出るように外観の見栄えを向上させて いる。外容器１の外周部には取手部２０が形成され、持ち運び等の利便性を向上 させている。

【００２０】 また、外容器１の底部には、外容器を円筒軸を中心に回転自在とする回転テー ブル４が装着されている。回転テーブル４も外容器１の外周部と略同一の外観（ 樽模様）を有し、一体感が出るように外観の見栄えを向上させている。外容器１ には、切欠部５が外容器１の上端開口部から下端部に亘って外容器の内外を連通 して縦長に形成されており、この切欠部５は外容器１に収納された内容器の数量 に応じて形成されている。

【００２１】 外容器１は、回転テーブル４を介して架台６上に載置される。

【００２２】 内容器２は、図４に示すように、外容器１内に着脱可能に収納され、飲料充填 部２１内にビール等の飲料が充填可能となっていると共に、飲料充填部２１内に 水密に連通された飲料の注出用コック７を有する。内容器２は外容器１の内部を 均等（或いは不均等でもよい）に分割した形状とされ、複数の内容器２が外容器 １内に収納可能となっている。内容器２は、飲料充填部２１の断面形状が半月状 或いは扇状とされ、複数（半月状の場合は２つ、扇状の場合は３つ）の内容器２ は、夫々に異種又は同種の飲料が充填された状態で、外容器１内に収納される。 尚、内容器２は、外容器１の内部の形状に応じて１つ、或いは４つ以上に分割し た形状とすることもできる。

【００２３】 外容器１に収納される複数の内容器２の各飲料充填部２１は、外容器１の内周 に沿うように構成された曲面部と内容器２同士が背中合せに当接するための平面 部を有し、その上端は広く開口されている。内容器２の上端開口部は蓋部１１に より飲料が充填された後に閉塞される。また、内容器２には、外容器１への収納 及び脱着を容易にするために取手部１２が取り付けられており、この取手部１２ は、内容器２が外容器１に収納される時に、外容器１と内容器２の隙間に収納さ れる厚さ及び長さであることが望ましい。この取手部１２は、飲料を注ぎ足す場 合や洗浄時の持ち運びが容易になっている。

【００２４】 注出用コック７には、飲料充填部２１内の飲料を注ぎ出すための注出口８と、 この注出口８の開閉動作を行うハンドル９を有する。この注出用コック７はハン ドル９を手前に引くことにより注出口８より飲料を注出することができる。また 、一般的な注出用コックのハンドルは概ね円柱形であるが、本実施形態では、図 ４に示すように、ハンドル９が板状に形成され、充填されている飲料の種類を表 示する表示部１０が着脱可能に設けられている。表示部１０を設けたことにより 、どの注出用コックから、どの飲料が注出されるのかをわかりやすくすることが できる。この表示部１０は、充填飲料の種類を記載した紙やプレートを自由に入 れ替えることができる。

【００２５】 内容器２の曲面部には外側に張り出した張出部１３が形成されている。張出部 １３は、内容器２の上端開口部から下端部に亘って外容器１の切欠部５に嵌合す るように縦長に形成されている。内容器２を外容器１に収納する際には、図３に 示す外容器１の切欠部５に沿って嵌合される。注出用コック７は、張出部１３の 下部に配設されている。これにより、内容器２が外容器１に充分に固定され、安 定した飲料の充填を行える。

【００２６】 内容器２は、外容器１に収納された状態で切欠部５から注出用コック７が外容 器１の外部に臨む（突出する）ようになっている。また、内容器２は内部を透視 できる透明な樹脂材料等からなり、外容器１に収納された状態で、内容器２内部 を目視可能となっており、飲料充填部２１内の飲料の残量が容易に確認できる。 注出用コック７は、外容器１の回転テーブル４により、３６０°任意の方向に回 転させることができ、卓上の所望の位置でグラスに飲料を注ぐことができる。

【００２７】 架台６は金属製或いはプラスチック製で、外容器１を載置する円形リング状の 載置部１５と、この載置部１５から下方に延びる複数（例えば、４本）の脚部１ ４とからなる。脚部１４は、飲料を注ぐためのグラスやジョッキ等の容器の高さ 寸法と略同等かそれ以上の高さに内容器２の注出口８を保持できる長さを有し、 コップやジョッキ等が注出口８の下に配置しやすくなっている。

【００２８】 また、図５に示すように、脚部１４は外容器１の外形に応じた形状とされ、架 台６は外容器１の外周部に嵌合可能となっている。

【００２９】 尚、この架台は外容器１に接合しても、分離可能としてもよく、分離できる場 合は、図５に示すように外周部に架台を嵌合させることで場所を取らずに収納す ることができる。

【００３０】 尚、本考案は、その趣旨を逸脱しない範囲で上記実施形態を修正又は変形した ものに適用可能である。

【００３１】 外容器１の外観形状やサイズ、外容器１に収納できる内容器２の数等は任意に 設定できることは言うまでもない。

【００３２】

【考案の効果】

以上のように、請求項１の考案によれば、上端部が開口した円筒状の外容器と 、外容器の中空部内に着脱可能に収納され、内部に所定の飲料が充填可能で、飲 料の注出口を有する複数の内容器とを備え、外容器に内容器を収納した状態で、 注出口が外容器の外側に臨むことにより、複数の飲料を充填でき、同時に注出す ることができ、洗浄及び飲料の再充填を容易に行える。

【００３３】 また、請求項２の考案によれば、外容器の側壁が中空状であるため、外気と遮 断されて断熱効果や保冷効果があることに加えて、外容器の重量を軽量化でき、 持ち運びを容易に行なえる。

【００３４】 また、請求項３の考案によれば、外容器の側壁内に断熱部材を充填することに より、内容器に充填した飲料に対して断熱効果や保冷効果があり、内容器に充填 した飲料の温度の上昇や低下を防止することができる。

【００３５】 また、請求項４の考案によれば、外容器がその円筒軸を中心に回転させる回転 テーブルを有することにより、注出口を任意の位置に移動させることができ、飲 料の注出が簡便となる。

【００３６】 また、請求項５の考案によれば、内容器は内部を透視できる材料からなり、外 容器には内容器を収納した状態で、内容器の内部を目視可能な切欠部が形成され ていることにより、内容器内の飲料の残量を容易に確認することができる。

【００３７】 また、請求項６の考案によれば、注出口は切欠部に配置されることにより、内 容器が外容器に充分に固定され、安定した飲料の充填を行える。

【００３８】 また、請求項７の考案によれば、外容器を載置する載置部と、載置部から下方 に延びる脚部からなる架台を更に備えることにより、外容器を安定して保持でき る。

【００３９】 また、請求項８の考案によれば、脚部は外容器の外形に応じた形状とされ、架 台は外容器の外周部に嵌合可能となっていることにより、本装置を場所を取らず に収納することができる。

【００４０】

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る実施形態の飲料注出装置の斜視図
である。

【図２】図１の側面図である。

【図３】外容器の斜視図である。

【図４】内容器の斜視図である。

【図５】架台を外容器に嵌合した状態の斜視図である。

【符号の説明】

１ 外容器 ２ 内容器 ３ 蓋部 ４ 回転テーブル ５ 切欠部 ６ 架台 ７ 注出用コック ８ 注出口 ９ ハンドル １０ 表示部 １１ 蓋部 １２ 取手部 １３ 張出部 １４ 脚部 １５ 載置部 ２０ 取手部 ２１ 飲料充填部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 山下 公明 東京都墨田区吾妻橋１丁目23番１号 アサ ヒビール株式会社技術開発部内 (72)考案者 大串 明 東京都墨田区吾妻橋１丁目23番１号 アサ ヒビール株式会社資材部内 (72)考案者 望月 勉 埼玉県大宮市別所町114−９

Claims (8)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上端部が開口した円筒状の外容器と、外
   容器内に着脱可能に収納され、内部に所定の飲料が充填
   可能で、飲料の注出口を有する複数の内容器とを備え、 外容器に内容器を収納した状態で、注出口が外容器の外
   側に臨むことを特徴とする飲料注出装置。
2. 【請求項２】 前記外容器の側壁は中空状であることを
   特徴とする請求項１に記載の飲料注出装置。
3. 【請求項３】 前記外容器の側壁内には断熱部材が充填
   されていることを特徴とする請求項２に記載の飲料注出
   装置。
4. 【請求項４】 前記外容器はその円筒軸を中心に回転さ
   せる回転テーブルを有することを特徴とする請求項１乃
   至３のいずれか１項に記載の飲料注出装置。
5. 【請求項５】 前記内容器は内部を透視できる材料から
   なり、前記外容器には内容器を収納した状態で内容器の
   内部を目視可能な切欠部が形成されていることを特徴と
   する請求項１乃至４のいずれか１項に記載の飲料注出装
   置。
6. 【請求項６】 前記注出口は前記切欠部に配置されるこ
   とを特徴とする請求項５に記載の飲料注出装置。
7. 【請求項７】 前記外容器を載置する載置部と載置部か
   ら下方に延びる脚部とからなる架台を更に備えることを
   特徴とする請求項１乃至６のいずれか１項に記載の飲料
   注出装置。
8. 【請求項８】 前記脚部は外容器の外形に応じた形状と
   され、前記架台は外容器の外周部に嵌合可能となってい
   ることを特徴とする請求項７に記載の飲料注出装置。