JP3055520B2 - プラズマディスプレイパネル及びその製造方法 - Google Patents

プラズマディスプレイパネル及びその製造方法

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JP3055520B2
JP3055520B2 JP4168898A JP4168898A JP3055520B2 JP 3055520 B2 JP3055520 B2 JP 3055520B2 JP 4168898 A JP4168898 A JP 4168898A JP 4168898 A JP4168898 A JP 4168898A JP 3055520 B2 JP3055520 B2 JP 3055520B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマディスプ
レイパネル及びその製造方法に関し、更に詳細には、高
い発光効率で高輝度のAC形プラズマディスプレイ及び
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイは、放電により発
生した真空紫外線を蛍光体に照射することにより可視光
を取り出しており、交流放電現象を利用するAC形と直
流放電現象を利用するDC形とに分類されている。更
に、AC形プラズマディスプレイは、電極構造の違いか
ら面放電式や対向放電式等がある。
【0003】ここで、図10及び図11を参照して、従
来の面放電式AC形プラズマディスプレイの構成を説明
する。図10は従来の面放電式AC形プラズマディスプ
レイの斜視図、図11は図10の面放電式AC形プラズ
マディスプレイの1セルの断面図である。従来の面放電
式AC形プラズマディスプレイでは、図10及び図11
に示すように、前面基板1の内側面上には、透明電極3
aと、透明電極3aに対して並列かつ平行に配置された
別の透明電極3bとからなる電極対3が設けられてい
る。電極対3は、透明誘電体層5及びその上のMgO保
護膜8により覆われている。一方、背面基板2の内面上
には、データ電極4が設けられ、白色誘電体層6により
覆われ、更に白色誘電体層6上に蛍光体層7が設けられ
ている。蛍光体層7とMgO保護膜8との間は、放電空
間10となっている。
【0004】前面基板1と背面基板2とは、電極対3と
データ電極4とを直交させるようにして向かい合い、そ
の間に、多数個のセルからなる放電空間10を形成して
いる。各セルにはXeを含む混合希ガスが封入されてい
る。各セルは、隔壁16によってある程度仕切られてい
るが、必ずしもセルの前後左右に設けられているわけで
はない。放電を維持するための信号が、透明電極3aお
よび3bに与えられ、放電空間10で放電が発生する。
このとき、放電空間10に存在するイオンが透明電極3
a、3b上のMgO保護膜8に入射することにより、M
gO保護膜8の表面から2次電子が放出され、放電の持
続に寄与する。
【0005】MgOは、2次電子放出係数が大きいの
で、放電電圧を低く抑えることができ、また、耐スパッ
タ性に優れているため、イオンの入射による劣化が小さ
いといった利点がある。放電によって、波長147nm
などの真空紫外線が、セルに封入されているXeを含む
混合ガスから発生し、真空紫外線が照射された蛍光体7
は可視光を発する。可視光は、直接透過して、又は白色
誘電体層6で反射して反射光となって、MgO保護膜
8、透明誘電体層5、透明電極3a、3b及び前面基板
1を透過して取り出される。
【0006】次に、図12を参照して対向放電式AC形
プラズマディスプレイの構成を説明する。図12は対向
放電式AC形プラズマディスプレイの1セルの断面図で
ある。対向放電式AC形プラズマディスプレイでは、図
12に示すように、背面基板2側の構造は面放電式と同
じであり、電極が電極対を構成していないことを除いて
前面基板1側の構造も同じである。前面基板1内面上に
は透明電極3aが設けられており、背面基板2上のデー
タ電極4と直交している。対向放電式では、放電を維持
するための信号は、透明電極3aとデータ電極4とに与
えられる。
【0007】面放電式および対向放電式のいずれにおい
ても、放電を維持するための電極を覆っている誘電体の
保護膜としてMgOが、一般に、用いられている。Mg
O保護膜の他にも、真空紫外線領域の光を透過する物質
の薄膜とMgOとの複合層を保護膜として用いる技術
が、特開平9−245654号公報に開示されている。
また、MgO1- X-YY (但し、0<X<1、0<Y<
1)の一般式で表される弗素化マグネシヤを保護膜とし
て用いる技術が、特開平7−201280号公報に開示
されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】プラズマディスプレイ
の発光効率および輝度を向上させるための一つの方法と
して、蛍光体の塗布面積を広くして、放電によりXeを
含む混合希ガスから発生する波長147nm、又は15
0〜190nmの真空紫外線の利用効率を大きくすると
いうことが考えられる。しかし、蛍光体は放電によって
劣化するため、放電が強い所から離れた場所に蛍光体層
を形成する必要があり、蛍光体を塗布できる場所は限定
されている。そこで、放電が強い所に蛍光体を塗布し、
塗布した蛍光体の劣化を抑えるために、蛍光体をMgO
保護膜で覆う試みがあるものの、MgOは真空紫外線を
遮蔽してしまうため、真空紫外線の利用効率は大きくな
らない。また、例えば、MgF2 のような真空紫外線を
透過する物質を保護膜として蛍光体層上に設ける試みが
あるものの、MgF2 は二次電子放出係数が小さいため
に放電電圧が上昇してしまうという問題がある。このよ
うに、従来の技術では、蛍光体の塗布面積を大きくし
て、発光効率が高く、高輝度のプラズマディスプレイを
実現することは難しかった。
【0009】そこで、本発明の目的は、放電電圧を上昇
させることなく、蛍光体の塗布面積を大きくし、輝度が
高く発光効率の良好なAC形プラズマディスプレイ及び
その製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、面放電式AC形プラズマディスプレイの場合には、
本発明に係るAC形プラズマディスプレイは、電極と前
記電極を覆う誘電体層とが形成された第1の基板と、基
板面に平行に、かつ相互に間隙を介して延在する1対の
電極と前記一対の電極を覆う誘電体層とが形成された第
2の基板とが、放電空間を介して前記電極と前記一対の
電極とを対向させるように配置されて、1対の基板を構
成し、放電を維持する信号を前記1対の電極に印加する
ようにした、セルからなる面放電式AC形プラズマディ
スプレイにおいて、前記一対の電極を覆う誘電体層は、
MgO層、及び、蛍光体層と前記蛍光体層上に積層され
た真空紫外線透過膜との複合層の少なくとも一方によっ
て覆われ、前記MgO層と前記複合層とは、それぞれ、
少なくともその一部が前記放電空間に接し、前記MgO
層は、前記誘電体層を介して前記間隙と前記1対の電極
の一部を覆うように形成されていることを特徴としてい
る。また、対向放電式AC形プラズマディスプレイの場
合には、本発明に係るAC形プラズマディスプレイは、
第1の電極と前記第1の電極を覆う誘電体層とが形成さ
れた第1の基板と、第2の電極と前記第2の電極を覆う
誘電体層とが形成された第2の基板とが、放電空間を介
して前記第1の電極と前記第2の電極とを対向させるよ
うに配置されて、1対の基板を構成し、放電を維持する
信号を前記第1の電極に印加するようにした、セルから
なる対向放電式AC形プラズマディスプレイにおいて、
前記第1の電極を覆う誘電体層は、MgO層、及び、蛍
光体層と前記蛍光体層上に積層された真空紫外線透過膜
との複合層の少なくとも一方によって覆われ、前記Mg
O層と前記複合層とは、それぞれ、少なくともその一部
が前記放電空間に接し、前記MgO層は、前記誘電体層
を介して前記第1の電極の一部を覆うように形成されて
いることを特徴としている。
【0011】本発明で、真空紫外線透過膜は、Mg
2 、CaF2 、SrF2 、及びAl23 のうちのい
ずれか、又はこれらの混晶からなる膜である。MgO層
と複合層との配置は、種々あって、例えば、前記MgO
層は、前記誘電体を覆う前記複合層に設けられた開口領
域に、誘電体層に接して形成されている態様、前記Mg
O層が前記誘電体全面を覆い、少なくとも電極上領域を
開口するようにパターニングされた前記複合層が、更
に、前記MgO層上に積層されている態様、及び、前記
複合層が、前記誘電体全面を覆い、少なくとも電極上領
域に存在するようにパターニングされた前記MgO層
が、更に、前記複合層上に積層されている態様がある。
【0012】本発明においては、従来の構造ではMgO
膜であった領域が、蛍光体層と蛍光体層上に積層した真
空紫外線を透過する膜との複合層で覆われているので、
蛍光体層の塗布面積が大きくなり、放電から発する真空
紫外線を効率よく利用することができ、発光効率および
輝度が向上する。MgO保護膜の少なくとも一部が透明
電極上にあるので、放電電圧の上昇が抑えられ、蛍光体
は真空紫外線を透過する膜で覆われているので、放電に
よる蛍光体の劣化が抑えられる。従って、背面基板上に
のみ蛍光体層を有する従来構造のAC形プラズマディス
プレイに比べて、本発明に係るAC形プラズマディスプ
レイは、前面基板上にも蛍光体層を備え、蛍光体面積を
最大2倍まで大きくすることができるので、発光効率お
よび輝度が最大2倍まで向上する。
【0013】MgO層及び複合層を成膜する方法は、任
意であって、例えば、電極、誘電体層、及びMgO保護
膜を形成した基板に、感光性物質を塗布して感光性物質
層を成膜する工程と、フォトリソグラフィ及びエッチン
グにより感光性物質層を所定のパターンにパターニング
する工程と、蛍光体層、及び蛍光体層上に真空紫外線透
過層を、順次、成膜する工程と、残留感光性物質層を除
去する工程とを有する方法がある。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、実施形態例を挙げ、添付
図面を参照して、本発明の実施の形態を具体的かつ詳細
に説明する。実施形態例1 本実施形態例は、本発明に係る面放電方式AC形プラズ
マディスプレイパネルの実施形態の一例であって、図1
は本実施形態例の面放電方式AC形プラズマディスプレ
イパネルの1セルの断面図である。本実施形態例の面放
電方式AC形プラズマディスプレイパネル(以下、簡単
にディスプレイパネルと言う)は、図1に示すように、
放電空間10を介して対向配置された、前面基板1と背
面基板2とを有する。前面基板1および背面基板2は厚
さが2〜5mmであって、例えば基板原料として安価なソ
ーダライムガラスで形成されている。前面基板1上に
は、それぞれ、SnO2 又はITO等のからなる透明電
極3aおよび3bが、相互に平行に並列離隔して延在し
て、電極対3を形成している。例えば、セルピッチが1
mmの場合には、それぞれ、線幅300〜500μm 、厚
さ0.1〜2μm の透明電極3a及び3bが、100〜
300μm の間隔で相互に平行に離隔して延在してい
る。そして、電極対3を覆うように低融点ガラスからな
る厚さ10〜40μm の透明誘電体層5が形成されてい
る。
【0015】透明誘電体層5上には、蛍光体層9aと、
147nm及び150〜190nmの真空紫外線を透過
するMgF2 保護膜9bとの積層複合層領域9と、Mg
O保護膜8の領域との二つの領域が形成されている。M
gO保護膜8の領域8cは、透明電極3aを覆う8a領
域と、透明電極3bを覆う8b領域と、透明電極3aと
透明電極3bとの間を覆う8d領域とから構成されてい
る。MgF2 保護膜9bの代わりに、147nmおよび
150〜190nm真空紫外線を透過するCaF2 、S
rF2 、Al2 3 等を用いても良い。また、これらの
混晶を用いても良い。MgO保護膜8及びMgF2 保護
膜9bの膜厚は、プロセスの容易さと耐久性の点からか
らそれぞれ0.5〜2μm 程度とすることが望ましい
が、この範囲を超えて、厚くても、薄くてもよい。蛍光
体層9aの厚さは、2〜20μm程度である。MgO保
護膜8と複合層9とは、境界で相互に積層されていても
いなくてもかまわないが、MgO保護膜8及びMgF2
保護膜9bの少なくとも一部が放電空間10に接するよ
うに形成し、MgO保護膜8が放電空間10に接してい
る領域8cは、透明電極3aと3bのそれぞれ一部を覆
うように形成されている。MgF2 保護膜9bは、蛍光
体層9aを完全に覆っていれば良く、複合層9が蛍光体
層9aとのMgF2 保護膜9bとの積層ではなく、一部
がMgF2 保護膜9bだけから成っていても良い。
【0016】面放電式では、透明電極3aと3b間の電
位差により維持放電が発生し、特に透明電極3a、3b
の対向側縁上で放電が強いので、誘電体の劣化を抑え、
かつ放電電圧の上昇を抑えるため、本実施形態例のよう
に、MgO保護膜8のうち放電空間10に接している領
域8cが、透明電極3a及び3b上の領域8a、8bと
電極間領域8d上を覆うように、連続して延在している
ことが望ましい。
【0017】複合層9のうち放電空間10に接している
面積が大きいほど、真空紫外線利用効率は大きいので、
MgO保護膜8のうち放電空間10に接している部分8
cは透明電極3a、3bと電極間上だけにあることが望
ましい。特に、MgO保護膜8のうち放電空間10に接
し、かつ透明電極3a( 3b) 上にある部分8a( 8
b) の面積が、透明電極3a( 3b) の面積の80%以
下であれば、発光効率および輝度の向上が大きい。放電
電圧の上昇を抑えるためには、MgO保護膜8のうち放
電空間10に接しかつ透明電極3a( 3b) 上にある部
分8a( 8b) の面積が、透明電極3a(3b) の面積
の20%以上であることが望ましい。20%未満では放
電電圧の著しい上昇が見られる。
【0018】MgO保護膜8が放電空間10に接してい
る領域8cの形状は、任意であって、前面基板1と背面
基板2とを張り合わせるプロセスの容易さから、透明電
極3a、3bと平行なストライプ状であることが望まし
いが、必ずしもストライプ状でなくてよい。背面基板2
上には、データ電極4が形成され、その上に厚さ10〜
40μm の白色誘電体層6と厚さ5〜30μmの蛍光体
層7が形成されている。本実施形態例では、背面基板2
側に加え、前面基板1にも蛍光体層を設けているので、
背面基板2側にのみ蛍光体層を有する従来例に比べて、
真空紫外線利用率が最大2倍まで大きくなり、発光効率
は最大2倍まで向上する。
【0019】実施形態例2 本実施形態例は、本発明に係る面放電方式AC形プラズ
マディスプレイパネルの実施形態の別の例であって、図
2は本実施形態例の面放電方式AC形プラズマディスプ
レイパネルの1セルの断面図である。本実施形態例のプ
ラズマディスプレイパネルは、図2に示すように、背面
基板2側には実施形態例1と同じ構造を有し、前面基板
1側も、前面基板1上に透明電極3a、3bからなる電
極対3、及びそれを覆う透明誘電体層5を備えているこ
とは実施形態例1と同じである。透明誘電体層5の全面
が、MgO保護膜8により覆われ、MgO保護膜8は、
放電空間10に接っしているMgO保護膜領域8cを除
く領域で、実施形態例1と同じ構成の複合層9により覆
われている。即ち、実施形態例2のプラズマディスプレ
イパネルでは、透明誘電体層8が、MgO保護膜8で覆
われ、更に領域8cを開口した複合層9で覆われてい
る。
【0020】次に、図3を参照して、実施形態例2のプ
ラズマディスプレイパネルを製作する際に、保護膜を形
成する方法を説明する。図3(a)〜(d)、及び図4
(e)〜(h)は、実施形態例2のプラズマディスプレ
イパネルの保護膜を形成する際の各工程毎の断面図であ
る。先ず、前面基板1上に、例えばスパッタデポジショ
ンによりSnO2 膜を成膜し、図3(a)に示すよう
に、パターニングしてSnO2 膜からなる透明電極3
a、3bの電極対3を形成し、次いで低融点ガラスペー
ストを厚膜印刷した後、焼成して透明誘電体層5を形成
する。次に、図3(b)に示すように、電子ビーム蒸着
によりMgO保護膜8を透明誘電体層5上に形成する。
次いで、図3(c)に示すように、MgO保護膜8上に
感光性物質層11を塗布、成膜し、続いて、図3(d)
に示すように、ホトマスク12を重ね、露光装置で紫外
線13を照射して、図4(e)に示すように、MgO保
護膜8上の感光性物質層11をパターン化する。次に、
図4(f)に示すように、蛍光体層9aをMgO保護膜
8上に形成し、更に、図4(g)に示すように、MgF
2 9bを蛍光体層9a上に電子ビーム蒸着により成膜す
る。最後に、図4(h)に示すように、残留している感
光性物質11とその上に堆積したMgF2 を除去する
と、領域8cを開口し、MgO保護膜8を露出させた積
層複合層9を形成することができる。
【0021】実施形態例3 本実施形態例は、本発明に係る面放電方式AC形プラズ
マディスプレイパネルの実施形態の更に別の例であっ
て、図5は本実施形態例の面放電方式AC形プラズマデ
ィスプレイパネルの1セルの断面図である。本実施形態
例のプラズマディスプレイパネルは、背面基板2側には
実施形態例1と同じ構造を有し、前面基板1側も、前面
基板1上に電極対3および透明誘電体層5を有すること
は実施形態例1と同じである。透明誘電体層5上を複合
層9で覆い、領域8cで開口するようにパターン化した
MgO保護膜8を複合層9上に設けることにより、実施
形態例1と同じ範囲で、放電空間10に接っしているM
gO保護膜領域8cを備えている。
【0022】次に、図6を参照して、実施形態例3のプ
ラズマディスプレイパネルを製作する際に、保護膜を形
成する方法を説明する。図6(a)〜(e)は、実施形
態例3のプラズマディスプレイパネルの保護膜を形成す
る際の各工程毎の断面図である。先ず、図6(a)に示
すように、実施形態例2と同様にして、前面基板1に透
明電極3a、3b及び透明誘電体層5を形成する。次
に、図6(b)に示すように、透明誘電体層5上に蛍光
体層9aを成膜する。続いて、図6(c)に示すよう
に、電子ビーム蒸着によりMgF2 保護膜9bを蛍光体
層9a上に成膜する。次に、図6(d)に示すように、
金属マスク14で覆い、MgO保護膜8を電子ビーム蒸
着15によりパターン化して、図6(e)に示すパター
ン化されたMgO保護膜8をMgF2 保護膜9b上に形
成する。MgO保護膜8のパターン化は、別法として、
MgF2 保護膜9bを形成した後、実施形態例2と同様
に、感光性物質を塗布し、ホトマスクを重ね、露光装置
で紫外線を照射して感光性物質をパターン化した後、M
gOを電子ビーム蒸着により成膜し、残留している感光
性物質とその上に堆積したMgOを除去することにより
行っても良い。
【0023】実施形態例4 本実施形態例は、本発明に係る対向放電方式AC形プラ
ズマディスプレイパネルの実施形態の例であって、図7
は本実施形態例の対向放電方式AC形プラズマディスプ
レイパネルの1セルの断面図である。本実施形態例のプ
ラズマディスプレイパネルは、前面基板1上に透明電極
3a及び透明電極3aを覆う透明誘電体層5を備え、透
明電極3aと少なくとも一部重なる領域8cで透明誘電
体層5上に設けられたMgO保護膜8と、MgO保護膜
8を除く領域に設けられた複合層9とを有する。対向放
電式では、前面基板上の透明電極3aと背面基板上のデ
ータ電極4との間で維持放電が発生するので、放電電圧
の上昇を抑えるために、MgO保護膜8のうち放電空間
に接し、かつ透明電極3a上にある領域8cは、透明電
極3a上だけにあって、その面積は透明電極3aの電極
面積の20%以上であることが望ましい。また、領域8
cの面積が透明電極3aの80%以下で、発光効率およ
び輝度の向上が大きい。
【0024】実施形態例5 本実施形態例は、本発明に係る対向放電方式AC形プラ
ズマディスプレイパネルの実施形態の別の例であって、
図8は本実施形態例の対向放電方式AC形プラズマディ
スプレイパネルの1セルの断面図である。前面基板1上
に透明電極3aおよび透明誘電体層5を形成し、透明誘
電体層5上をMgO保護膜8で覆い、少なくとも透明電
極3aと一部重なるような領域8cを開口するようにパ
ターン化した複合層9が設けられている。
【0025】実施形態例6 本実施形態例は、本発明に係る対向放電方式AC形プラ
ズマディスプレイパネルの実施形態の更に別の例であっ
て、図9は本実施形態例の対向放電方式AC形プラズマ
ディスプレイパネルの1セルの断面図である。前面基板
側は前面基板1上に電極対3および透明誘電体層5を形
成し、透明誘電体層5上を複合層9で覆い、透明電極3
aと少なくとも一部重なる領域8cに存在するようにパ
ターン化したMgO保護膜8が設けられている。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、MgO層、及び、蛍光
体層と蛍光体層上に積層した真空紫外線透過膜との複合
層の少なくとも一方で誘電体層を覆い、MgO層と前記
複合層とが、それぞれ、放電空間に接し、かつ、MgO
層の放電空間に接している領域の少なくとも一部が電極
上に位置するようにすることにより、MgO層で覆う領
域が減少しているにもかかわらず、放電電圧の上昇を防
ぎ、蛍光体層と真空紫外線透過膜を積層させた複合層に
より真空紫外線利用率を向上させることができるので、
放電電圧を上昇させることなく、発光効率及び輝度を大
幅に向上させたAC形プラズマディスプレイを実現でき
る。本発明によれば、例えば背面基板上にのみ蛍光体層
を有する従来のAC形プラズマディスプレイの発光効率
及び輝度を最大2倍まで向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1の面放電方式AC形プラズマディ
スプレイパネルの1セルの断面図である。
【図2】実施形態例2の面放電方式AC形プラズマディ
スプレイパネルの1セルの断面図である。
【図3】図3(a)〜(d)は、実施形態例2のプラズ
マディスプレイパネルの保護膜を形成する際の各工程毎
の断面図である。
【図4】図4(e)〜(h)は、図3(d)に続く、実
施形態例2のプラズマディスプレイパネルの保護膜を形
成する際の各工程毎の断面図である。
【図5】実施形態例3の面放電方式AC形プラズマディ
スプレイパネルの1セルの断面図である。
【図6】図6(a)〜(e)は、実施形態例3のプラズ
マディスプレイパネルの保護膜を形成する際の各工程毎
の断面図である。
【図7】実施形態例4の対向放電方式AC形プラズマデ
ィスプレイパネルの1セルの断面図である。
【図8】実施形態例5の対向放電方式AC形プラズマデ
ィスプレイパネルの1セルの断面図である。
【図9】実施形態例6の対向放電方式AC形プラズマデ
ィスプレイパネルの1セルの断面図である。
【図10】従来の面放電式AC形プラズマディスプレイ
の構成を示す斜視図である。
【図11】従来の面放電方式AC形プラズマディスプレ
イパネルの1セルの断面図である。
【図12】従来の対向放電方式AC形プラズマディスプ
レイパネルの1セルの断面図である。
【符号の説明】
1 前面基板 2 背面基板 3a、3b 透明電極 3 電極対 4 データ電極 5 透明誘電体層 6 白色誘電体層 7 蛍光体 8 MgO保護膜 8a MgO保護膜8のうち放電空間に接し、かつ透明
電極3a上にある領域 8b MgO保護膜8のうち放電空間に接し、かつ透明
電極3b上にある領域 8c MgO保護膜8のうち放電空間に接している領域 8d MgO保護膜8のうち放電空間に接し,かつ透明
電極3a、3b間上にある領域 9 複合層 9a 蛍光体 9b MgF2 保護膜 10 放電空間 11 感光性物質層 12 ホトマスク 13 紫外線 14 金属マスク 15 蒸発MgO 16 隔壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 11/02 H01J 9/02

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極と前記電極を覆う誘電体層とが形成
    された第1の基板と、基板面に平行に、かつ相互に間隙
    を介して延在する1対の電極と前記一対の電極を覆う誘
    電体層とが形成された第2の基板とが、放電空間を介し
    て前記電極と前記一対の電極とを対向させるように配置
    されて、1対の基板を構成し、放電を維持する信号を前
    記1対の電極に印加するようにした、セルからなる面放
    電式AC形プラズマディスプレイにおいて、 前記一対の電極を覆う誘電体層は、MgO層、及び、蛍
    光体層と前記蛍光体層上に積層された真空紫外線透過膜
    との複合層の少なくとも一方によって覆われ、前記Mg
    O層と前記複合層とは、それぞれ、少なくともその一部
    が前記放電空間に接し、 前記MgO層は、前記誘電体層を介して前記間隙と前記
    1対の電極の一部を覆うように形成されていることを特
    徴とするAC形プラズマディスプレイパネル。
  2. 【請求項2】 前記放電空間に接している前記MgO層
    のうち前記1対の電極の各電極上に存在する領域の面積
    が、前記一対の電極の電極面積の20%以上、80%以
    下であることを特徴とする請求項1に記載のAC形プラ
    ズマディスプレイパネル。
  3. 【請求項3】 前記MgO層が、前記誘電体全面を覆
    い、前記間隙上の領域及び前記1対の電極の各電極上の
    領域の一部を開口するようにパターニングされた前記複
    合層が、更に、前記MgO層上に積層されていることを
    特徴とする請求項1または2記載のAC形プラズマディ
    スプレイパネル。
  4. 【請求項4】 第1の電極と前記第1の電極を覆う誘電
    体層とが形成された第1の基板と、第2の電極と前記第
    2の電極を覆う誘電体層とが形成された第2の基板と
    が、放電空間を介して前記第1の電極と前記第2の電極
    とを対向させるように配置されて、1対の基板を構成
    し、放電を維持する信号を前記第1の電極に印加するよ
    うにした、セルからなる対向放電式AC形プラズマディ
    スプレイにおいて、 前記第1の電極を覆う誘電体層は、MgO層、及び、蛍
    光体層と前記蛍光体層上に積層された真空紫外線透過膜
    との複合層の少なくとも一方によって覆われ、前記Mg
    O層と前記複合層とは、それぞれ、少なくともその一部
    が前記放電空間に接し、 前記MgO層は、前記誘電体層を介して前記第1の電極
    の一部を覆うように形成されていることを特徴とするA
    C形プラズマディスプレイパネル。
  5. 【請求項5】 前記放電空間に接している前記MgO層
    のうち前記第1の電極上に存在する領域の面積が、前記
    第1の電極の電極面積の20%以上、80%以下である
    ことを特徴とする請求項4に記載のAC形プラズマディ
    スプレイパネル。
  6. 【請求項6】 前記MgO層が、前記誘電体全面を覆
    い、前記第1の電極上の領域の一部を開口するようにパ
    ターニングされた前記複合層が、更に、前記MgO層上
    に積層されていることを特徴とする請求項4または5記
    載のAC形プラズマディスプレイパネル。
  7. 【請求項7】 前記放電空間と接する前記MgO層の下
    層に、前記複合層が形成されていることを特徴とする請
    求項1、2、4及び5のうちのいずれか1項に記載のA
    C形プラズマディスプレイ。
  8. 【請求項8】 前記真空紫外線透過膜は、MgF2 、C
    aF2 、SrF2 及びAl2 3 のうちのいずれか、又
    はこれらの混晶からなる膜であることを特徴とする請求
    項1から7のうちのいずれか1項に記載のAC形プラズ
    マディスプレイパネル。
  9. 【請求項9】 電極、誘電体層、及びMgO保護膜を形
    成した基板に、感光性物質を塗布して感光性物質層を成
    膜する工程と、 露光及び現像により感光性物質層を所定のパターンにパ
    ターニングする工程と、 蛍光体層、及び蛍光体層上に真空紫外線透過層を、順
    次、成膜する工程と、 残留感光性物質層を除去する工程とを有することを特徴
    とするAC形プラズマディスプレイパネルの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記真空紫外線透過膜は、MgF2
    CaF2 、SrF2及びAl2 3 のうちのいずれか、
    又はこれらの混晶からなる膜であることを特徴とする請
    求項9に記載のAC形プラズマディスプレイパネルの製
    造方法。
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