JP3055227U - 触覚式商品識別シール - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】容器自体に凹凸マークを設けずに、複数の種類
の商品を手で触って容易に識別でき、かつ製造の容易な
シールを提供する。 【解決手段】商品の種類に応じて、複数の異なる凹凸形
状から成る凸マーク３を設けたシール２であって、夫々
の種類に応じた商品の容器１に当該シール２を貼着する
構成とした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、商品の種類に対応して、複数の異なる凹凸形状のマークを設けた 触覚式商品識別シールに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、商品はその種類に応じてその商品名を直接商品又は容器に印刷表示する か又は商品名を印刷表示したラベルを貼着している。このような商品表示は盲目 の人や弱視の人等の視覚障害者には分かりずらく、不便である。点字を設けるこ とも考えられるが、現実には点字をマスターしている視覚障害者の割合は少ない 。全ての視覚障害者が点字を読めるものでもない。また健常者でも洗髪をしてい る最中等は目を開けることができず、容器の表示を直接読めない。またシャンプ ーとリンスの容器はほぼ同じ形状のため、紛らわしい。そこで図１０に示すよう に、これらのシャンプーとリンスを区別するため、例えばシャンプー容器（イ） そのものに凹凸（ロ）を付けて、これによりシャンプーであることを表示し、リ ンスの容器にはこの凹凸マークを付けないようにしている。これにより、洗髪中 に手さぐりでシャンプーとリンスの区別ができて便利であり、また盲目の人や弱 視の人でも一度その表示を教えてもらえば以後は手触りにより容易にこれらを区 別できる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、これらは容器そのものに凹凸マークを付けており、商品の製造 において、そのための金型を用意しなければならない。また凹凸マークの有無に より二種類の商品の区別しかしていない。特に同一形状の商品又はその容器を複 数の種類の商品に用いる場合は、区別しにくく、これらを区別するため凹凸マー クを設けるには、商品又は容器の製造において複数の種類の金型を用意しなけれ ばならず、コストアップにもつながる。

【０００４】 この考案は、上記の問題点に鑑みて為されたもので、容器自体に凹凸マークを 設けずに複数の種類の商品を手で触って容易に識別でき、かつ製造の容易なシー ルを提供することにより、上記課題を解決しようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

請求項１項の考案は、商品の種類に応じて、複数の異なる凹凸形状から成るマ ークを設けたシールであって、夫々の種類に応じた商品、商品の容器又は商品の 包装等に当該シールを貼着する構成とした、触覚式商品識別シールである。

【０００６】 請求項２項の考案は、商品の種類に応じて、複数の異なる凹凸形状から成る マークを設けたシールであって、商品の種類が異る略同一形状の商品、その容器 又は包装等に、夫々の種類に応じて当該シールを商品、商品の容器又は商品の包 装に貼着する構成とした、触覚式商品識別シールである。

【０００７】

【実施の形態例】

以下この考案の実施の形態例を図に基づいて説明する。 図１はこの考案の使用状態を示すもので、容器１の外周にシール２を貼着したも ので、このシール２には、環状の凸部から成る凸マーク３を設けており、使用者 はこの凸マーク３を手で触ることにより、この容器１がどのような商品であるか 識別できる。勿論上記凸マーク３は、商品の種類に応じて形状の異なるマークを 用意しておき、使用者には予め、どの種類の商品がどマークであるかを知らせて おく。

【０００８】 図２乃至図９は商品の種類に応じて異なる形状の凸マーク３を施したシール２ である。図２及び図３は、「乳液」の容器１に貼るシール２を表し、多数の小突 起を円形の中に散在させた凸マーク３ａを設け、この凸マーク３ａの下に拡大文 字４で「乳液」と表示したものである。また図４及び図５は、「化粧オイル」の 容器１に貼るシール２を表し、環状の凸マーク３ｂを設け、この凸マーク３ｂの 下に拡大文字４で「化粧オイル」と表示したものである。

【０００９】 次に図６及び図７は、「美容液」の容器１に貼るシール２を表し、多数の小突 起を横一列に間隔を開けて並べた凸マーク３ｃを設け、この凸マーク３ｃの下に 拡大文字４で「美容液」と表示したものである。また図８及び図９は、「パック 」の容器１に貼るシール２を表し、直線状の凸部を間隔を開けて上下に三段設け た凸マーク３ｄを設け、この凸マーク３ｄの下方に拡大文字４で「パック」と表 示したものである。なお、これらの凸マーク３は、シール２を構成するフィルム に盛り上げ印刷を施すことにより容易に製造でき、シール２の基板の上に約２０ ０ミクロン以上の高さを有するものである。

【００１０】 そしてこれらの「乳液」、「化粧オイル」、「美容液」及び「パック」の容器 １は略同一形状のものであり、これらに夫々の相応するシール２を貼っておく。 これにより使用者はこれらの容器１の各シール２の凸マーク３を触るだけで、そ の形状から、上記の商品のうちのどれかを識別できる。しかも上記実施の形態例 では、シール２の凸マーク３の他に、夫々の商品に対応して、拡大文字４でその 商品名を表示しているため、弱視者にも見やすく、識別し易くなっている。

【００１１】 なお上記実施の形態例では、各種類の容器１の形状を略同一形状とした場合を 示したが、これに限らず、種類によって容器の形状用が異なるものでも、上記シ ールを貼着し、商品識別表示に用いる場合がある。またこの考案における商品識 別機能を有する凸マークは、４種類以内であれば上記の実施の形態例のものが相 互に明確に区別できる形状であるが、さらに多数の種類等を識別する凸マークが 必要な場合等はこれらに限らず、相互に異なった適宜の形状の凸マークを用いる ことができる。

【００１２】

【考案の効果】

請求項１項の考案においては、当該シールを商品又はその容器等に貼付ること によって、複数種類の商品の識別を、使用者が手で触ったりして触覚で識別でき 、健常者はもとより、視覚障害者でも、容易に複数の種類の商品の識別ができる 。しかも、従来の如く、商品そのものや商品容器等に凸マークを設けるのと異な り、商品の種類に応じた形状の異なる凸マークを設けたシールを予め用意してお き、必要に応じて商品やその容器又はその包装等にシールを貼付ればよく、製造 が容易で、コストも低減できる。

【００１３】 請求項２項の考案においては、上記請求項１項の発明の効果に加え、複数種類 の商品であって、商品又はその容器が略同一のものにおいては、従来商品ラベル の読み違い等で商品識別を誤るおそれがあるが、この考案のシールを貼ることに より、商品ラベルを読み取ることなく、手で触るだけで素速く、確実に特定の種 類の商品を識別できる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施の形態例の斜視図である。

【図２】この考案の実施の形態例における一つのシール
の平面図である。

【図３】この考案の実施の形態例における一つのシール
の、図２におけるＡ−Ａ線拡大端面図である。

【図４】この考案の実施の形態例における他の一つのシ
ールの平面図である。

【図５】この考案の実施の形態例における他の一つのシ
ールの、図４におけるＢ−Ｂ線拡大端面図である。

【図６】この考案の実施の形態例における他の一つのシ
ールの平面図である。

【図７】この考案の実施の形態例における他の一つのシ
ールの、図６におけるＣ−Ｃ線拡大端面図である。

【図８】この考案の実施の形態例ににおける他の一つの
シールの平面図である。

【図９】この考案の実施の形態例における他の一つのシ
ールの、図８におけるＤ−Ｄ線拡大端面図である。

【図１０】従来例の斜視図である。

【符号の説明】

１ 容器 ２ シール ３ 凸マーク ４ 拡大文字

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 商品の種類に応じて、複数の異なる凹凸
   形状から成るマークを設けたシールであって、夫々の種
   類に応じた商品又は商品の容器等に当該シールを貼着す
   る構成としたことを特徴とする、触覚式商品識別シー
   ル。
2. 【請求項２】 商品の種類に応じて、複数の異なる凹凸
   形状から成るマークを設けたシールであって、商品の種
   類が異る略同一形状の商品又はその容器等に、夫々の種
   類に応じて当該シールを貼着する構成としたことを特徴
   とする、触覚式商品識別シール。