JP3051773B2 - 油圧緩衝器 - Google Patents

油圧緩衝器

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JP3051773B2
JP3051773B2 JP24761691A JP24761691A JP3051773B2 JP 3051773 B2 JP3051773 B2 JP 3051773B2 JP 24761691 A JP24761691 A JP 24761691A JP 24761691 A JP24761691 A JP 24761691A JP 3051773 B2 JP3051773 B2 JP 3051773B2
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oil
piston
cylinder
oil chamber
damping force
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光博 加島
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KYB Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、油圧緩衝器の減衰力調
整手段に関する。
【0002】
【従来の技術】発生減衰力が運転条件に応じて変化する
車両用の油圧緩衝器として例えば特開昭57−1711
33号が知られている。
【0003】これは、シリンダに摺動自由に収装したピ
ストンに両側の油室を連通する圧縮側作動油の通路と伸
長側作動油の通路とを各々形成し、これらの出口に介装
した板バルブの閉弁力をソレノイドの磁力により強める
ようにしたものである。
【0004】
【発明の課題】しかしながら、この緩衝器の場合にはピ
ストンに伸側と圧側の通路とバルブとを各々設ける必要
があり、ピストンの構造が複雑になるという問題があっ
た。
【0005】本発明は、このような問題点を解決すべく
なされたもので、構造が簡単で減衰力の調整範囲の広い
油圧緩衝器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を達成するための手段】本発明は、シリンダに摺
動自由に収装したピストンと、ピストンを貫通してピス
トンにより画成された先端側の油室と基端側の油室を連
通する2本の並列な通路と、これらの通路の一方に設け
られ、基端側の油室から先端側の油室への作動油の流入
のみ許容するバルブ及び、励磁力によりバルブを吸引し
て通路を開状態に保持するソレノイドと、シリンダの外
側に設けた油溜室とを備えた構造において、シリンダの
底部を貫通して前記油溜室と基端側の油室を連通する2
本の並列な通路と、これらの通路の一方に設けられ、油
溜室から基端側の油室への作動油の流入のみ許容するチ
ェック弁と、他方の通路に設けられ、シリンダの圧縮方
向の加速度増大に応じて作動油に押されて通路抵抗を増
大させるダイナミックマスとを備える。
【0007】
【作用】ソレノイドの励磁によりピストンに設けたバル
ブがピストン両側の油室間の流通抵抗を変化させること
で、伸長圧縮両方向の減衰力特性が切り換わる。さら
に、ダイナミックマスによって加速度増大に応じて減衰
力を増大させる。
【0008】
【実施例】図1〜図5に本発明の実施例を示す。
【0009】図1に示すように、アウタシェル2の内側
に同軸的に収装されたシリンダ1の内側にピストン3が
摺動自由に収装される。
【0010】ピストン3にはピストンロッド4が固着
し、このピストンロッド4がシリンダ1からベアリング
5とオイルシール6を介して軸方向に摺動自由に突出す
る。
【0011】シリンダ1の内側はピストン3により先端
側の油室7と基端側の油室8に画成される。これらの油
室7と8を連通する通路として、ピストン3にポート9
と11が形成される。これらのポート9と11は油室8
に常時連通する。
【0012】ポート9は切欠10並びにバルブ13を介
して油室7に連通する。ポート11はシリンダ1とピス
トン3の間に設定されたクリアランス12を介して油室
7に連通する。
【0013】バルブ13はリーフスプリング14により
閉方向に付勢される。バルブ13の後方にはソレノイド
15がパイプ16、ボビン17、ワッシャ18及びカバ
ー19を介してピストンロッド4の周囲に取り付けられ
る。
【0014】ソレノイド15はピストンロッド4の中空
部を介して外側から導かれたケーブル20を介した通電
により励磁され、磁性材で構成されたバルブ13をリー
フスプリング14に抗して吸引する。
【0015】ピストンロッド4の伸び切りを防止するた
めに、シリンダ1の先端にはピストンロッド4の最伸長
位置の手前でカバー19の外周に嵌合する円筒状のロッ
クカラー21が固着する。
【0016】一方、ピストン3の底づきを防止するため
に、先端を円筒状に形成したバルブボディ22を先端を
ピストン3に向けてシリンダ1の底部に固着する。バル
ブボディ22はピストン3の円筒状に形成された先端部
の内周に嵌合し、オイルロックによりピストン3のそれ
以上の侵入を阻止する。
【0017】シリンダ1とアウタシェル2との環状隙間
にはガスを封入した油溜室23が形成される。そして、
油溜室23と油室8を連通する通路として、油溜室23
に常時連通するポート24と27がシリンダ1の底部の
バルブボディ22の内側に形成される。
【0018】ポート24の油室8側の開口部には切欠2
5とチェック弁26が並列に設けられる。また、バルブ
ボディ22の中心にはポート27に相対してダイナミッ
クマス28がスプリング29を介して油室8内に弾性的
に支持される。ダイナミックマス28にはポート27を
閉じるシート30が固着する。ダイナミックマス28は
シリンダ1が圧縮方向へ加速度運動する際の慣性力によ
りシート30をポート27に接近させる。
【0019】なお、以上の油室7と8と油溜室23の間
の接続状態は図2の回路図に要約される。
【0020】次に作用を説明する。
【0021】ソレノイド15が励磁されない状態ではバ
ルブ13はリーフスプリング14によりポート9に押し
付けられている。この状態でピストン3が伸長側へ作動
すると、縮小する油室7の作動油は切欠10とポート
9、クリアランス12とポート11の2系統の経路で油
室8へ流出する。これにより、図3に示すように切欠1
0による減衰力a1とクリアランス12による減衰力a2
を合成した伸長側減衰力aが発生する。
【0022】一方、ピストンロッド4のシリンダ1から
の退出体積分の作動油が油溜室23からチェック弁26
とポート27を介して抵抗なく油室8に流入する。
【0023】なお、ピストン3を熱膨張率の高いアルミ
や樹脂などの材料で構成しておくと、作動油の温度上昇
に伴って作動油の粘度が低下するのに平行してピストン
3が膨張し、クリアランス12が減少するので、発生減
衰力の温度補償を行うことができる。
【0024】ソレノイド15が励磁されない状態でピス
トン3が圧縮方向へ作動すると、油室8の作動油はバル
ブ13を押し開いて油室7に流入し、同時に切欠10と
クリアランス12を介しても作動油が同方向へ流通す
る。これにより、図3に示すように、切欠10とクリア
ランス12の合成減衰力b1とバルブ13による減衰力
2がピストン3において発生する。
【0025】これと平行して、ピストンロッド4のシリ
ンダ1への侵入体積分の作動油が油室8から、ダイナミ
ックマス29のシート30とポート27の隙間並びに切
欠25を介して油溜室23に流出する。これに伴い、シ
ート30とポート27の隙間で発生する減衰力c1と切
欠25で発生する減衰力c2を合成した減衰力cがシリ
ンダ1の底部で発生する。この減衰力cはピストン3に
おける合成減衰力(図示せず)に加算的に合成され、圧
縮側減衰力dとして作用する。
【0026】このようにして、ソレノイド15の非励磁
状態ではピストン3の伸長、圧縮両方向への作動に伴っ
て大きな減衰力が発生し、ハードな緩衝状態が得られ
る。
【0027】一方、ソレノイド15に通電すると、バル
ブ13がリーフスプリング14に抗してソレノイド15
に向けて吸引され、ポート9はピストン3の作動方向に
よらず全開状態となる。
【0028】この結果、図4に示すようにピストン3の
伸長側への作動時の減衰力aは前述の減衰力a1とa2
図4のバルブ13通過時の圧力損失による減衰力a3
合成した小さなものとなる。なお、ソレノイド15の非
励磁状態と同様にピストンロッド4のシリンダ1からの
退出体積分の作動油は油溜室23から油室8へ抵抗なく
流入する。
【0029】また、ピストン3が圧縮側へ摺動した場合
には、バルブ13が開いていることでピストン3ではほ
とんど減衰力が発生せず、圧縮側減衰力dは図4に示す
ように油室8から油溜室23に流出するピストンロッド
4の侵入体積分の作動油がシート30とポート27の隙
間と切欠25で発生させる減衰力c1とc2を合成した小
さなものとなる。
【0030】このように、ソレノイド15を励磁するこ
とにより、伸長、圧縮両方向の発生減衰力が減少し、ソ
フトな緩衝状態が得られる。
【0031】ところで、ダイナミックマス28はシリン
ダ1の圧縮作動の加速度に応じてポート27に接近し、
シート30とポート27の隙間を狭める。この結果、図
5に示すようにシート30とポート27の隙間で発生す
る減衰力はc1からc10へと増大し、これに応じて圧縮
側減衰力もdからdaへと増大する。この減衰力の増大
によりソレノイド15が励磁されたソフトな緩衝状態で
あっても高周波振動などは強力に減衰させられるので、
これにより例えば車両用緩衝機のばね下振動を効率的に
吸収することができる。
【0032】また、共振などの現象によりシリンダ1の
加速度がさらに大きくなるとダイナミックマス28も大
きく変位してシート30がポート27を閉塞し、油室8
から油溜室23への作動油の流出路を切欠25のみに限
定することにより、図のc2に等しい大ききな減衰力を
発生させる。
【0033】なお、ソフトな緩衝状態において大きな荷
重が入力し、緩衝器が大きく伸縮した場合でも、伸長荷
重に対してはカバー19がシリンダ1の先端に設けたロ
ックカラー21の内側に嵌合することにより、圧縮荷重
に対してはピストン3の先端がシリンダ1の基端に設け
たバルブボディ22の外側に嵌合することにより、それ
ぞれオイルロック状態を作り出すので、ピストン3が伸
び切りや底着きを起こす恐れはない。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明は、ソレノイドの励
磁力を制御することにより、伸縮両方向の減衰力特性を
ハードな特性とソフトな特性に切り換えられるととも
に、シリンダの圧縮方向への作動時には、ダイナミック
マスによって加速度増大に応じて減衰力を増加させたの
で、微細な減衰力の制御を得ることが出来る。このた
め、簡易な構成で多様な減衰作用を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す油圧緩衝器の縦断面図で
ある。
【図2】同じく油圧回路図である。
【図3】ソレノイドの非励磁状態における減衰力特性を
示すグラフである。
【図4】ソレノイドの励磁状態における減衰力特性を示
すグラフである。
【図5】ダイナミックマス作動時の減衰力特性を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
1 シリンダ 3 ピストン 7,8 油室 9,11 ポート 13 バルブ 15 ソレノイド 23 油溜室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16F 9/46 F16F 9/50 B60G 17/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダに摺動自由に収装したピストン
    と、ピストンを貫通してピストンにより画成された先端
    側の油室と基端側の油室を連通する2本の並列な通路
    と、これらの通路の一方に設けられ、基端側の油室から
    先端側の油室への作動油の流入のみ許容するバルブ及
    び、励磁力によりバルブを吸引して通路を開状態に保持
    するソレノイドと、シリンダの外側に設けた油溜室とを
    備えた構造において、シリンダの底部を貫通して前記油
    溜室と基端側の油室を連通する2本の並列な通路と、こ
    れらの通路の一方に設けられ、油溜室から基端側の油室
    への作動油の流入のみ許容するチェック弁と、他方の通
    路に設けられ、シリンダの圧縮方向の加速度増大に応じ
    て作動油に押されて通路抵抗を増大させるダイナミック
    マスとを備えたことを特徴とする油圧緩衝器
JP24761691A 1991-09-26 1991-09-26 油圧緩衝器 Expired - Lifetime JP3051773B2 (ja)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102014019822B3 (de) * 2013-02-14 2017-09-28 Ford Global Technologies, Llc Radaufhängung mit Stabilisatoranordnung

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JPH0587174A (ja) 1993-04-06

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