JP3051391B1 - インテークマニフォールド - Google Patents

インテークマニフォールド

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Abstract

【要約】 【課題】 エンジンの各気筒にブローバイガスを均等
に、しかも、簡単に吸気することのできるインテークマ
ニフォールドを提供する。 【解決手段】 アルミ製インテークマニフォールド１０
は、コレクター１１に立設された吸気管１２ａ，１２
ｂ，１２ｃ，１２ｄの基部近傍に、これらの吸気管の軸
線に直交する方向で、前記吸気管１２のそれぞれの周壁
に連通する貫通孔２８を形成したブローバイガス通路１
４を前記コレクター１１と一体にしかも***状に形成し
ている。***状ブローバイガス通路１４に隣接して、コ
レクター１１の表面に、吸気管基部を嵌入する取付筒２
０が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、多気筒エンジンの
インテークマニフォールドに係り、特に、そのブローバ
イガス通路の構造の改良に関する。
【０００２】
【従来の技術】インテークマニフォールドは、多気筒エ
ンジンへの吸気管をいくつかずつ、あるいは、吸気管全
部を一つにまとめるものであって、吸気の干渉が生じな
いようにするとともに、吸気の分配が一様となるように
構成されている。
【０００３】従来のインテークマニフォールド１は、図
５に示すように、アルミニウムダイキャスト製のコレク
ター２と、アルミニウムパイプ製の複数本の吸気管３
と、これら吸気管３をエンジンへ固定するためのアルミ
ニウムダイキャスト製の吸気管取付部４とを備えてい
る。そして、これらの吸気管３はそれぞれ所定の形状に
折曲され、コレクター２と吸気管取付部４とに固着され
ている。また、コレクター２の一端部には、ピストンリ
ングの間隙を通過してクランクケ−ス内に漏れた潤滑油
を含む霧状のブローバイガス（オイルミスト）（外部へ
放出することはできない）を気筒内が負圧のときにエン
ジン内へ吸気するための１本のブローバイガス管５が接
続されている。そして、このブローバイガス管５からの
ブローバイガスは、図６に示すようにコレクター２内の
空所６を介して各吸気管３に吸気されるようになってい
る。
【０００４】一方、従来の他形式のインテ−クマニフォ
−ルドは、図７および図８に示すような構成を備え、ブ
ランチ管としての吸気管３の途中に、これら吸気管に連
通する連通管７を設けてエンジンからのブロ−バイガス
を管８を経て吸入するようにしている。これらの吸気管
３や連通管７は鋳物製である。また、連通管７と吸気管
３とはパイプ９を介して接続されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最初に述べ
た従来技術のインテークマニフォールド１は、１本のブ
ローバイガス管５がコレクター２内の容積の大きい空所
６に対して接続され、複数本の吸気管３もそれぞれこの
空所６に対して接続されているので、ブローバイガスは
ブローバイガス管５に近い吸気管３に多く流れ、ブロー
バイガス管５から遠い吸気管３には流れにくく、すべて
の吸気管３に均等にブローバイガスを流すことは難し
い。そして、すべての吸気管に均等にブローバイガスを
流すように配管を各吸気管に対して配設したインテ−ク
マニフォ−ルドは、複雑な構成となり、そのうえ、高価
なものとなるという問題がある。
【０００６】また、２番目に述べた従来技術のインテー
クマニフォールドは、吸気管３の途中に連通管７を設け
るので構造的に複雑になり、連通管７と吸気管３との接
続がパイプ９を介して行なわれるので、このパイプ９の
部分の振動対策が必要になると言う問題がある。
【０００７】本発明は、このような問題を解決するため
になされたもので、すべての吸気管にブローバイガスを
均等にしかも簡単に流すことができ、しかも構造が簡単
で、振動対策の必要がないインテークマニフォールドを
提供することを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、コレク
ターとそれに接続された複数本の吸気管とを備え、複数
のシリンダへの吸気を行うようにエンジンに装着される
インテークマニフォールドにおいて、吸気管がコレクタ
ーに接続される吸気管基部に隣接して、コレクター表面
に、一端が閉塞されたブローバイガス通路を一体的に形
成し、このブローバイガス通路の他端をブローバイガス
供給パイプに接続し、吸気管基部内部とブローバイガス
通路内部とを、ブローバイガス通路の途中でブローバイ
ガス通路の側面に形成した貫通孔を経て連通させたこと
を特徴とするインテークマニフォールドが提供される。
【０００９】前記ブローバイガス通路はコレクター表面
から***するようにすることができる。
【００１０】また、本発明によれば、コレクターとそれ
に接続された複数本の吸気管とを備え、複数のシリンダ
への吸気を行うようにエンジンに装着されるインテーク
マニフォールドにおいて、吸気管がコレクターに接続さ
れる吸気管基部に隣接して、コレクター表面にブローバ
イガス通路が一体的に形成され、吸気管基部内側とブロ
ーバイガス通路内部とがブローバイガス通路側面に形成
した貫通孔を経て連通し、前記ブローバイガス通路に隣
接して、コレクター表面に吸気管取付筒が立上り状に形
成され、この吸気管取付筒内に嵌入される吸気筒基部の
内部が前記貫通孔に連通していることを特徴とするイン
テークマニフォールドが提供される。
【００１１】また、複数本の吸気管が互いにほぼ平行を
なす２本の直線上に軸線が位置するように、コレクター
に接続され、上記２本の直線の間にこれら直線に平行を
なして前記ブローバイガス通路が設けられ、ブローバイ
ガス通路はその両側に位置する吸気管に接続されるよう
にすることができる。
【００１２】
【発明の実施の形態】以下、本発明のインテークマニフ
ォールドの実施の形態を図１〜図４を参照して説明す
る。
【００１３】インテークマニフォールド１０は、図１に
示すように、アルミニウムダイキャスト製のコレクター
１１と、アルミニウムパイプ製の複数本（例えば４本）
のブランチ管を構成する吸気管１２ａ，１２ｂ，１２
ｃ，１２ｄと、アルミニウムダイキャスト製の吸気管取
付部１３と、コレクター１１と一体に形成された本発明
の特徴をなすブローバイガス通路１４とを備えている。
【００１４】コレクター１１は全体的に板状であって、
このコレクター１１には図３に示すように吸気管１２ａ
ないし１２ｄの外径に対応する径の孔部１５ａないし１
５ｄが吸気管と同じ数だけ形成されている。なお、これ
らの孔部１５ａないし１５ｄは、第１の孔部１５ａの中
心と第４の孔部１５ｄの中心を同一直線上に配置し、第
２の孔部１５ｂの中心と第３の孔部１５ｃの中心を同一
直線上に配置し、各直線がほぼ平行となるように配設さ
れている。そして、これらの孔部１５ａないし１５ｄの
一方の面部には円筒形状の吸気管取付筒２０がコレクタ
ー１１と一体に立上り状に形成されている。各吸気管
は、吸気管取付筒２０の内部に密に嵌まるようになって
いる。
【００１５】吸気管１２ａないし１２ｄはそれぞれ、図
１及び図２に示すような形状に折曲ないし湾曲されてお
り、その一端部は吸気管取付筒２０内に嵌入されて固着
され、他端部は、吸気管取付部１３に固着されている。
【００１６】ブローバイガス通路１４は、細長い筒状で
あって、図２に示すように、第１の吸気管１２ａと第４
の吸気管１２ｄを結ぶ直線と、第２の吸気管１２ｂと第
３の吸気管１２ｃを結ぶ直線との間に平行に挟まれるよ
うにして板状コレクター１１の面上にコレクター１１と
一体に***して形成されている。そして、ブローバイガ
ス通路１４は、図３に示すように断面円形の通路（例え
ば、直径約１２ｍｍ）であって、その一端部は閉塞さ
れ、他端部には図２に示すように、吸気口２５が形成さ
れ、これにブローバイガス供給パイプ２６が接続されて
いる。また、ブローバイガス通路１４と、各吸気管取付
筒２０及び吸気管１２との接触部２７には、図３及び図
４に示すように、貫通孔２８（例えば、６ｍｍ×１２ｍ
ｍの楕円孔）が形成されている。なお、この貫通孔２８
は、各気筒にブローバイガスを均等に吸気させるため
に、機械加工により貫通孔２８の大きさと方向とを変え
ている。例えば吸気口２５に近い貫通孔２８は小さく、
吸気口２５から遠くなるほど貫通孔２８は大きく形成さ
れる。
【００１７】インテークマニフォールド１０は、以上の
ように構成されているので、パイプ２６を経て吸気口２
５よりブローバイガス通路１４内に吸入されたブローバ
イガスは、大きさと方向を変えた貫通孔２８を通って各
吸気管１２に均等に吸気され、各気筒に送られるので、
全気筒への吸気効果は大幅に向上する。
【００１８】そして、ブローバイガス通路１４はコレク
ター表面から***しているので、その側面が露出してお
り、これに大きさや方向の異なる貫通孔を加工するのは
容易であり、吸気管へ送られるブローバイガスの均等な
分配を可能にするように貫通孔を形成し易い。また、ブ
ローバイガス通路１４に隣接して吸気管取付筒が立上り
状に突設されているので、基端部に上記貫通孔に連通す
る孔または切欠きを形成した吸気筒を嵌入するか、また
は吸気筒基部の孔または切欠きの大きさ等を調整するこ
とにより、吸気筒への吸気の分配を容易に変えることが
できる。
【００１９】
【発明の効果】本発明によるインテークマニフォールド
は、コレクターの表面に設けたブローバイガス通路側面
に貫通孔を設けて、これを吸気管内部と連通させるの
で、貫通孔の大きさや方向の調整加工が容易であり、安
価な構造によって、貫通孔の大きさや方向を変えてブロ
ーバイガスを各気筒に確実に均等に分配することができ
る。また、本発明のインテークマニフォールドでは、ブ
ロ−バイガス通路がコレクタ−の表面に形成されている
ので、構造が簡単であり、振動対策の必要がない利点が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のインテークマニフォールドの実施の形
態を示す平面図。
【図２】コレクターと吸気管とブローバイガス通路の構
成を示す斜視図。
【図３】吸気管とブローバイガス通路の構成を示す断面
図。
【図４】吸気管に形成された貫通孔を示す図。
【図５】従来のインテークマニフォールドの一例の平面
図。
【図６】図５におけるコレクターの空所と吸気管の関係
を示す説明図。
【図７】従来のインテークマニフォールドの他の例の斜
視図。
【図８】図７のインテークマニフォールドの側面図。
【符号の説明】
１０ インテークマニフォールド １１ コレクター １２ａ，１２ｂ，１２ｃ，１２ｄ 吸気管 １３ 吸気管取付部 １４ ブローバイガス通路 ２０ 吸気管取付筒 ２６ ブローバイガスパイプ ２８ 貫通孔
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−82197（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) F02M 35/10 F01M 13/00 F02M 35/104

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】コレクターとそれに接続された複数本の吸
    気管とを備え、複数のシリンダへの吸気を行うようにエ
    ンジンに装着されるインテークマニフォールドにおい
    て、吸気管がコレクターに接続される吸気管基部に隣接
    して、コレクター表面に、一端が閉塞されたブローバイ
    ガス通路を一体的に形成し、このブローバイガス通路の
    他端をブローバイガス供給パイプに接続し、吸気管基部
    内部とブローバイガス通路内部とを、ブローバイガス通
    路の途中でブローバイガス通路の側面に形成した貫通孔
    を経て連通させたことを特徴とするインテークマニフォ
    ールド。
  2. 【請求項２】前記ブローバイガス通路がコレクター表面
    から***していることを特徴とする請求項１記載のイン
    テークマニフォールド。
  3. 【請求項３】コレクターとそれに接続された複数本の吸
    気管とを備え、複数のシリンダへの吸気を行うようにエ
    ンジンに装着されるインテークマニフォールドにおい
    て、吸気管がコレクターに接続される吸気管基部に隣接
    して、コレクター表面にブローバイガス通路が一体的に
    形成され、吸気管基部内側とブローバイガス通路内部と
    がブローバイガス通路側面に形成した貫通孔を経て連通
    し、前記ブローバイガス通路に隣接して、コレクター表
    面に吸気管取付筒が立上り状に形成され、この吸気管取
    付筒内に嵌入される吸気筒基部の内部が前記貫通孔に連
    通していることを特徴とするインテークマニフォール
    ド。
  4. 【請求項４】複数本の吸気管が互いにほぼ平行をなす２
    本の直線上に軸線が位置するように、コレクターに接続
    され、上記２本の直線の間にこれら直線に平行をなして
    前記ブローバイガス通路が設けられ、ブローバイガス通
    路はその両側に位置する吸気管に接続されていることを
    特徴とする請求項１または２記載のインテークマニフォ
    ールド。
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