JP3050832B2 - 自然発話音声波形信号接続型音声合成装置 - Google Patents

自然発話音声波形信号接続型音声合成装置

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JP3050832B2
JP3050832B2 JP9123822A JP12382297A JP3050832B2 JP 3050832 B2 JP3050832 B2 JP 3050832B2 JP 9123822 A JP9123822 A JP 9123822A JP 12382297 A JP12382297 A JP 12382297A JP 3050832 B2 JP3050832 B2 JP 3050832B2
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ニック・キャンベル
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株式会社エイ・ティ・アール音声翻訳通信研究所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自然発話の音声波
形信号の音声セグメントを連結することにより任意の音
素列を音声合成する自然発話音声波形信号接続型音声合
成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図2は、従来例の音声合成装置のブロッ
ク図である。図2に示すように、学習用話者の信号波形
データに対して例えばLPC分析を実行し、16次ケプ
ストラム係数を含む特徴パラメータを抽出する。抽出さ
れた特徴パラメータは、バッファメモリである特徴パラ
メータメモリ62に記憶された後、当該メモリ62から
パラメータ時系列生成部52に入力される。次いで、パ
ラメータ時系列生成部52は、抽出された特徴パラメー
タに基づいて、時間正規化、及びメモリ63内の韻律制
御規則を用いたパラメータ時系列の生成処理などの信号
処理を実行することにより、音声合成に必要な、例えば
16次のケプストラム係数などのパラメータ時系列を生
成して音声合成部53に出力する。
【0003】音声合成部53は公知の音声合成装置であ
って、有声音を発生するためのパルス発生器53aと、
無声音を発生するための雑音発生器53bと、フィルタ
係数を変更可能なフィルタ53cとを備え、入力される
パラメータ時系列に基づいて、パルス発生器53aによ
って発生される有声音と、雑音発生器53bによって発
生される無声音とを切り換え、かつその振幅を制御し、
さらには、フィルタ53cの伝達関数に対応するフィル
タ係数を変化することにより、音声合成された音声信号
を発生して、スピーカ54からその音声を出力させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
の音声合成装置では、韻律制御規則を用いた信号処理を
必要とするために、また、処理された特徴パラメータに
基づいて音声合成しているために、声質がきわめて悪い
という問題点があった。
【0005】本発明の目的は以上の問題点を解決し、韻
律制御規則を使わず、信号処理を実行することなく、任
意の音素列を発声音声に変換することができ、しかも従
来例に比較して自然に近い声質を得ることができる音声
合成装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1記
載の自然発話音声波形信号接続型音声合成装置は、自然
発話の音声波形信号の音声セグメントを記憶する第1の
記憶手段と、上記第1の記憶手段によって記憶された音
声波形信号の音声セグメントと、上記音声波形信号に対
応する音素列とに基づいて、上記音声波形信号における
音素毎の索引情報と、上記索引情報によって示された音
素毎の第1の音響的特徴パラメータと、上記索引情報に
よって示された音素毎の韻律的特徴パラメータとを抽出
して出力する音声分析手段と、上記音声分析手段から出
力される索引情報と、上記第1の音響的特徴パラメータ
と、上記韻律的特徴パラメータとを記憶する第2の記憶
手段と、上記第2の記憶手段によって記憶された第1の
音響的特徴パラメータと韻律的特徴パラメータとに基づ
いて、同一の音素種類の1つの目標音素とそれ以外の音
素候補との間の第2の音響的特徴パラメータにおける音
響的距離を計算し、上記計算した音響的距離に基づいて
各音素候補に対して上記第2の音響的特徴パラメータ毎
に所定の統計的解析を実行することにより、各音素候補
に対する上記第2の音響的特徴パラメータにおける寄与
度を表わす各目標音素毎の重み係数ベクトルを決定する
重み係数学習手段と、上記重み係数学習手段によって決
定された上記第2の音響的特徴パラメータにおける各目
標音素毎の重み係数ベクトルを記憶する第3の記憶手段
と、上記第3の記憶手段によって記憶された各目標音素
毎の重み係数ベクトルと、上記第2の記憶手段によって
記憶された韻律的特徴パラメータとに基づいて、入力さ
れる自然発話文の音素列に対して、目標音素と音素候補
との間の近似コストを表わす目標コストと、隣接して連
結されるべき2つの音素候補間の近似コストを表わす連
結コストとを含むコストが最小となる、音素候補の組み
合わせを検索して、検索した音素候補の組み合わせの索
引情報を出力する音声単位選択手段と、上記音声単位選
択手段から出力される索引情報に基づいて、当該索引情
報に対応する音声波形信号の音声セグメントを上記第1
の記憶手段から逐次読み出して連結して出力することに
より、上記入力された音素列に対応する音声を合成して
出力する音声合成手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】また、請求項2記載の音声合成装置は、請
求項1記載の音声合成装置において、上記音声分析手段
は、入力される音声波形信号に基づいて上記音声波形信
号に対応する音素列を予測する音素予測手段を備えたこ
とを特徴とする。
【0008】さらに、請求項3記載の音声合成装置は、
請求項1又は2記載の音声合成装置において、上記重み
係数学習手段は、上記計算した音響的距離に基づいて、
最良の上位複数N1個の音素候補を抽出した後、上記第
2の音響的特徴パラメータの各々に対して線形回帰分析
することにより、各音素候補に関する上記第2の音響的
特徴パラメータにおける寄与度を表わす各目標音素毎の
重み係数ベクトルを決定することを特徴とする。
【0009】さらに、請求項4記載の音声合成装置は、
請求項1又は2記載の音声合成装置において、上記重み
係数学習手段は、上記計算した音響的距離に基づいて、
最良の上位複数N1個の音素候補を抽出した後、上記第
2の音響的特徴パラメータの各々に対して所定のニュー
ラルネットワークを用いた統計的解析を実行することに
より、各音素候補に関する上記第2の音響的特徴パラメ
ータにおける寄与度を表わす各目標音素毎の重み係数ベ
クトルを決定することを特徴とする。
【0010】また、請求項5記載の音声合成装置は、請
求項1乃至4のうちの1つに記載の音声合成装置におい
て、上記音声単位選択手段は、上記目標コストと上記連
結コストとを含むコストが最良の上位複数N2個の音素
候補を抽出した後、コストが最小となる音素候補の組み
合わせを検索することを特徴とする。
【0011】さらに、請求項6記載の音声合成装置は、
請求項1乃至5のうちの1つに記載の音声合成装置にお
いて、上記第1の音響的特徴パラメータは、ケプストラ
ム係数と、デルタケプストラム係数と、音素ラベルとを
含むことを特徴とする。さらに、請求項7記載の音声合
成装置は、請求項1乃至5のうちの1つに記載の音声合
成装置において、上記第1の音響的特徴パラメータは、
フォルマントパラメータと、声道音源パラメータとを含
むことを特徴とする。
【0012】また、請求項8記載の音声合成装置は、請
求項1乃至7のうちの1つに記載の音声合成装置におい
て、上記韻律的特徴パラメータは、音素時間長と、音声
基本周波数F0と、パワーとを含むことを特徴とする。
【0013】さらに、請求項9記載の音声合成装置は、
請求項1乃至8のうちの1つに記載の音声合成装置にお
いて、上記第2の音響的特徴パラメータは、ケプストラ
ム距離を含むことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る実施形態について説明する。図1は、本発明に係る一
実施形態である自然発話音声波形信号接続型音声合成装
置のブロック図である。例えば図2に示した従来例の音
声合成装置では入力された発声音声に対応するテキスト
抽出から音声波形信号の生成までが一連の処理として行
なわれるのに対して、本実施形態では、大きく分類すれ
ば、次の4つの処理部に分類される。 (1)音声波形信号データベースメモリ21内の音声波
形信号データベースの音声波形信号データの音声分析、
具体的には、音素記号系列の生成、音素のアラインメン
ト、特徴パラメータの抽出を含む処理を実行する音声分
析部10。 (2)最適重み係数を学習しながら決定する重み係数学
習部11。 (3)入力される音素列に基づいて音声単位の選択を実
行して入力音素列に対応する音声波形信号データの索引
情報を出力する音声単位選択部12。 (4)音声単位選択部12から出力される索引情報に基
づいて音声波形信号データベースメモリ21内の音声波
形信号データベースをランダムにアクセスして最適とさ
れた各音素候補の音声波形信号を再生してスピーカ14
に出力する音声合成部13。
【0015】具体的には、音声分析部10は、入力され
る自然発話の音声波形信号の音声セグメントと、上記音
声波形信号に対応する音素列とに基づいて、上記音声波
形信号における音素毎の索引情報と、上記索引情報によ
って示された音素毎の第1の音響的特徴パラメータと、
上記索引情報によって示された音素毎の第1の韻律的特
徴パラメータとを抽出して出力する。特徴パラメータメ
モリ30は、上記音声分析部10から出力される索引情
報と、上記第1の音響的特徴パラメータと、上記第1の
韻律的特徴パラメータとを記憶する。次いで、重み係数
学習部11は、特徴パラメータメモリ30に記憶された
第1の音響的特徴パラメータと韻律的特徴パラメータと
に基づいて、同一の音素種類の1つの目標音素とそれ以
外の音素候補との間の第2の音響的特徴パラメータにお
ける音響的距離を計算し、上記計算した音響的距離に基
づいて各音素候補に対して上記第2の音響的特徴パラメ
ータ毎に所定の統計的解析を実行することにより、各音
素候補に対する上記第2の音響的特徴パラメータにおけ
る寄与度を表わす各目標音素毎の重み係数ベクトルを決
定する。重み係数ベクトルメモリ31は、重み係数学習
部11によって決定された上記第2の音響的特徴パラメ
ータにおける各目標音素毎の重み係数ベクトルと、予め
与えられた、各音素候補に関する第2の韻律的特徴パラ
メータにおける寄与度を表わす各目標音素毎の重み係数
ベクトルとを記憶する。さらに、音声単位選択部12
は、重み係数ベクトルメモリ31に記憶された各目標音
素毎の重み係数ベクトルと、特徴パラメータメモリ30
に記憶された第1の韻律的特徴パラメータとに基づい
て、入力される自然発話文の音素列に対して、目標音素
と音素候補との間の近似コストを表わす目標コストと、
隣接して連結されるべき2つの音素候補間の近似コスト
を表わす連結コストとを含むコストが最小となる、音素
候補の組み合わせを検索して、検索した音素候補の組み
合わせの索引情報を出力する。そして、音声合成部13
は、音声単位選択部12から出力される索引情報に基づ
いて、当該索引情報に対応する音声波形信号の音声セグ
メントを音声波形信号データベースメモリ21から逐次
読み出して連結してスピーカ14に出力することによ
り、音声合成装置は、上記入力された音素列に対応する
音声を合成して出力する。
【0016】ここで、音声分析部10の処理は新しい音
声波形信号データベースに対しては必ず一度行なう必要
があり、重み係数学習部11の処理は、一般に一度の処
理でよく、重み係数学習部11によって求めた最適重み
係数は異なる音声合成条件に対しても再利用が可能であ
る。さらに、音声単位選択部12と音声合成部13の処
理は、音声合成すべき入力音素列が変われば、その都度
実行される。
【0017】本実施形態の音声合成装置は与えられたレ
ベルの入力に基づいて必要とする、すべての特徴パラメ
ータを予測し、所望の音声の特徴に最も近いサンプル
(すなわち、音素候補の音声波形信号)をメモリ21内
の音声波形信号データベースの中から選び出す。最低
限、音素ラベルの系列が与えられれば処理は可能である
が、音声基本周波数F0や音素時間長が予め与えられて
いれば、さらに高品質の合成音声が得られる。なお、入
力として単語の情報だけが与えられた場合には、例えば
音素隠れマルコフモデル(以下、隠れマルコフモデルを
HMMという。)などの辞書や規則に基づいて音素系列
を予測する必要がある。また、韻律特徴が与えられなか
った場合には音声波形信号データベース中のいろいろな
環境における音素の既知の特徴を基に標準的な韻律を生
成する。
【0018】本実施形態では、音声波形信号データベー
スメモリ21内の録音内容を少なくとも正書法で記述さ
れたテキストデータが例えば、テキストデータベースメ
モリ22内のテキストデータベースのように存在するな
らば、あらゆる音声波形信号データベースが合成用の音
声波形信号データとして利用可能であるが、出力音声の
品質は録音状態、音声波形信号データベース中の音素の
バランス等に大きく影響を受け、メモリ21内の音声波
形信号データベースが豊富な内容であれば、より多様な
音声が合成でき、反対に音声波形信号データベースが貧
弱であれば、合成音声は不連続感が強く、ブツブツした
ものになる。
【0019】次いで、自然な発話音声に対する音素ラベ
ル付けについて説明する。音声単位の選択の善し悪しは
音声波形信号データベース中の音素のラベル付けと検索
の方法に依存する。ここで、好ましい実施例において
は、音声単位は、音素である。まず、録音された音声に
付与された正書法の発話内容を音素系列に変換し、さら
に音声波形信号に割り当てる。韻律的特徴パラメータの
抽出はこれに基づいて行なわれる。音声分析部10の入
力はメモリ22内の音素表記を伴ったメモリ21内の音
声波形信号データであり、出力は特徴ベクトル又は特徴
パラメータである。この特徴ベクトルは音声波形信号デ
ータベース中で音声サンプルを表す基本単位となり、最
適な音声単位の選択に用いられる。
【0020】音声分析部10の処理における第1段階に
おいては、正書法で書かれた発話内容が実際の音声波形
信号データでどのように発音されているかを記述するた
めの正書法テキストから音素記号への変換である。次い
で、第2段階においては、韻律的及び音響的特徴を計測
するために各音素の開始及び終了時点を決めるために、
各音素記号を音声波形信号に対応付ける処理である(以
下、当該処理を、音素のアラインメント処理とい
う。)。さらに、第3段階においては、各音素の特徴ベ
クトル又は特徴パラメータを生成することである。この
特徴ベクトルには、必須項目として音素ラベル、メモリ
30内の音声波形信号データベース中の各ファイルにお
ける当該音素の開始時刻(開始位置)、音声基本周波数
0、音素時間長、パワーの情報が記憶され、さらに、
特徴パラメータのオプションとしてストレス、アクセン
ト型、韻律境界に対する位置、スペクトル傾斜等の情報
が記憶される。以上の特徴パラメータを整理すると、例
えば、次の表1のようになる。
【0021】
【表1】 ─────────────────────────────────── 索引情報: 索引番号(1つのファイルに対して付与) メモリ30内の音声波形信号データベース中の各ファイルにおける 当該音素の開始時刻(開始位置) ─────────────────────────────────── 第1の音響的特徴パラメータ: 12次メルケプストラム係数 12次Δメルケプストラム係数 音素ラベル 弁別素性: 母音性(vocalic)(+)/非母音性(non-vocalic)(−) 子音性(consonantal)(+)/非子音性(non-consonantal)(−) 中断性(interrupted)(+)/連続性(continuant)(−) 抑止性(checked)(+)/非抑止性(unchecked)(−) 粗擦性(strident)(+)/円熟性(mellow)(−) 有声(voiced)(+)/無声(unvoiced)(−) 集約性(compact)(+)/拡散性(diffuse)(−) 低音調性(grave)(+)/高音調性(acute)(−) 変音調性(flat)(+)/常音調性(plain)(−) 嬰音調性(sharp)(+)/常音調性(plain)(−) 緊張性(tense)(+)/弛緩性(lax)(−) 鼻音性(nasal)(+)/口音性(oral)(−) ─────────────────────────────────── 第1の韻律的特徴パラメータ: 音素時間長 音声基本周波数F0 パワー ───────────────────────────────────
【0022】とって代わって、第1の音響的特徴パラメ
ータは、好ましくは、フォルマントパラメータと、声道
音源パラメータであってもよい。上記索引情報内の開始
時刻(開始位置)、第1の音響的特徴パラメータ及び第
1の韻律的特徴パラメータは、各音素毎に特徴パラメー
タメモリ30に記憶される。ここで、音素ラベルに付与
される、例えば12個の弁別素性の特徴パラメータは各
項目別に(+)又は(−)のパラメータ値が与えられ
る。さらに、音声分析部10の出力結果である特徴パラ
メータの一例を表2に示す。ここで、索引番号は、音声
波形信号データベースメモリ21において、例えば複数
の文からなる1つのパラグラフ又は1つの文のファイル
毎に、索引番号が付与され、そして、1つの索引番号が
付与されたファイル中の任意の音素の位置を示すために
当該ファイル内の開始時刻から計時された当該音素の開
始時刻及びその当該音素の音素時間長とを付与すること
により、当該音素の音声波形信号の音声セグメントを特
定することができる。
【0023】
【表2】音声分析部10の出力結果である特徴パラメー
タの一例 索引番号X0005 ────────────────────── 音素 時間長 基本周波数 パワー ……… ────────────────────── # 120 90 4.0 ……… s 175 98 4.7 ……… ei 95 102 6.5 ……… dh 30 114 4.9 ……… ih 75 143 6.9 ……… s 150 140 5.7 ……… p 87 137 5.1 ……… l 34 107 4.9 ……… ii 150 98 6.3 ……… z 140 87 5.8 ……… # 253 87 4.0 ……… ───────────────────────
【0024】表2において、#はポーズを示す。音声単
位を選択する場合に、音響的及び韻律的な各特徴パラメ
ータがそれぞれの音素でどれだけの寄与をするかを予め
調べておくことが必要であり、第4段階では、このため
に音声波形信号データベース中のすべての音声サンプル
を用いて各特徴パラメータの重み係数を決定する。
【0025】音声分析部10における音素記号系列の生
成処理においては、上述した通り、本実施形態では、少
なくとも録音内容が正書法で記述されたものがあれば、
あらゆる音声波形信号データベースが合成用の音声波形
信号データとして利用可能である。入力として単語の情
報だけが与えられた場合には辞書や規則に基づいて音素
系列を予測する必要がある。また、音声分析部10にお
ける音素のアラインメント処理においては、読み上げ音
声の場合、各単語がそれぞれの標準の発音に近く発音さ
れることが多く、躊躇したり、言い淀んだりすることも
まれである。このような音声波形信号データの場合には
簡単な辞書検索によって音素ラベリングが正しく行なわ
れ、音素アラインメント用の音素HMMの音素モデルの
学習が可能となる。
【0026】音素アラインメント用の音素モデルの学習
では完全な音声認識の場合と異なり、学習用の音声波形
信号データとテスト用の音声波形信号データとを完全に
分離する必要はなく、すべての音声波形信号データを用
いて学習を行なうことができる。まず、別の話者用のモ
デルを初期モデルとし、すべての単語について標準発音
か限られた発音変化のみを許し、適切なセグメンテーシ
ョンが行なわれるように、全音声波形信号データを用い
てビタビの学習アルゴリズムを用いて音素のアライメン
トを行ない、特徴パラメータの再推定を行なう。単語間
のポーズは単語間ポーズ生成規則によって処理するが、
単語内にポーズがあってアライメントが失敗した場合に
は人手により修正する必要がある。
【0027】どういう音素ラベルを音素表記として用い
るかは選択が必要である。もし良く学習されたHMMモ
デルが利用できるような音素セットが存在するなら、そ
れを用いることが有利である。反対に、音声合成装置が
完全な辞書を持っているなら、音声波形信号データベー
スのラベルを完全に辞書と照合する方法も有効である。
我々は、重み係数の学習に対して選択の余地があるか
ら、後で音声合成装置が予測したものと等価なものを音
声波形信号データベースの中から照合できるかどうかを
最も重要な規準とすれば良い。発音の微妙な違いはその
発音の韻律的環境によって自動的に把握されるため、特
に手作業で音素のラベル付けを行なう必要はない。
【0028】前処理の次の段階として、個々の音素の調
音的な特徴を記述するための韻律特徴パラメータの抽出
を行なう。従来の音声学では、調音位置や調音様式とい
った素性で言語音を分類した。これに対して、ファース
(Firth)学派のような韻律を考慮した音声学で
は、韻律的文脈の違いから生ずる細かな音質の違いをと
らえるために、明瞭に調音されている箇所や強調が置か
れている箇所を区別する。これらの違いを記述する方法
はいろいろなものがあるが、ここでは以下の2つの方法
を用いる。まず低次のレベルでは、1次元の特徴を求め
るために、パワー、音素時間長の伸び及び音声基本周波
数F0を、ある音素について平均した値を用いる。一
方、高次のレベルでは、韻律特徴における上記の違いを
考慮した韻律境界や強調箇所をマークする方法を用い
る。これらの2種類の特徴は相互に密接に関係している
ため一方から他方を予測することができるが、両者は共
に各音素の特徴に強い影響を与えている。
【0029】音声波形信号データベースを記述するため
の音素セットの規定法に自由度があるのと同様に、韻律
的特徴パラメータの記述方法についても自由度がある
が、これらの選び方は音声合成装置の予測能力に依存す
る。もし音声波形信号データベースが予めラベリングさ
れているなら、音声合成装置の仕事は内部表現から音声
波形信号データベース中の実音声をいかに行なうかを適
切に学習することである。これに対して、もし音声波形
信号データベースが音素のラベル付けがなされていない
なら、どのような特徴パラメータを使えば音声合成装置
が最も適切な音声単位を予測できるかから検討すること
が必要となる。この検討及び最適な特徴パラメータの重
みの決定学習は、各特徴パラメータに対する重み係数を
学習しながら決定する重み係数学習部11において実行
される。
【0030】次いで、重み係数学習部11によって実行
される重み係数学習処理について述べる。与えられた目
標音声の音響的及び韻律的な環境に最適なサンプルを音
声波形信号データベースから選択するために、まずどの
特徴がどれだけ寄与しているかを音素的及び韻律的な環
境の違いによって決める必要がある。これは音素の性質
によって重要な特徴パラメータの種類が変化するため
で、例えば、音声基本周波数F0は有声音の選択には極
めて有効であるが、無声音の選択にはほとんど影響がな
い。また、摩擦音の音響的特徴は前後の音素の種類によ
って影響が変わる。最適な音素を選択するためにそれぞ
れの特徴にどれだけの重みを置くかを最適重み決定処
理、すなわち重み係数学習処理で自動的に決定する。
【0031】重み係数学習部11によって実行される最
適重み係数の決定処理で、最初に行なわれることは音声
波形信号データベース中で該当するすべての発話サンプ
ルの中から最適なサンプルを選ぶときに使われる特徴を
リストアップすることである。ここでは、調音位置や調
音様式等の音素的特徴と先行音素、当該音素、及び後続
音素の音声基本周波数F0、音素時間長、パワー等の韻
律的特徴パラメータ等を用いる。具体的には、詳細後述
する第2の韻律的特徴パラメータを用いる。次いで、第
2段階では各音素毎に、最適な候補を選ぶ際にどの特徴
パラメータがどれだけ重要かを決定するために、1つの
音声サンプル(又は音素の音声波形信号)に着目し、他
のすべての音素サンプルとの音素時間長の差をも含む音
響的距離を求め、上位N2個の最良の類似音声サンプ
ル、すなわちN2ベストの音素候補の音声波形信号の音
声セグメントを選び出す。
【0032】さらに、第3段階では線形回帰分析を行な
い、それらの類似音声サンプルを用いて種々の音響的及
び韻律的環境におけるそれぞれの特徴パラメータの重要
度を示す重み係数を求める。当該線形回帰分析処理にお
ける韻律的特徴パラメータとして、例えば、次の特徴パ
ラメータ(以下、第2の韻律的特徴パラメータとい
う。)を用いる。 (1)処理すべき当該音素から1つだけ先行する先行音
素(以下、先行音素という。)の第1の韻律的特徴パラ
メータ; (2)処理すべき当該音素から1つだけ後続する後続音
素(以下、後続音素という。)の音素ラベルの第1の韻
律的特徴パラメータ; (3)当該音素の音素時間長; (4)当該音素の音声基本周波数F0; (5)先行音素の音声基本周波数F0;及び、 (6)後続音素の音声基本周波数F0。 ここで、先行音素は、当該音素から1つだけ先行する音
素としているが、これに限らず、複数の音素だけ先行す
る音素を含んでもよい。また、後続音素は、当該音素か
ら1つだけ後続する音素としているが、これに限らず、
複数の音素だけ後続する音素を含んでもよい。さらに、
後続音素の音声基本周波数F0を除外してもよい。以上
の実施形態においては、線形回帰分析を行って、重み係
数を求めているが、本発明はこれに限らず、例えば、所
定のニューラルネットワークを用いた統計的解析などの
種々の統計的解析を用いて、重み係数を求めてもよい。
【0033】次いで、自然な音声サンプルの選択を行う
音声単位選択部12の処理について説明する。従来例の
音声合成装置では目的の発話に対して音素系列を決定
し、さらに韻律制御のためのF0と音素時間長の目標値
が計算された。これに対して、本実施形態では最適の音
声サンプルを適切に選択するために韻律が計算されるだ
けで、直接韻律を制御することは行なわれない。
【0034】図3は、図1の音声単位選択部12の処理
の入力は、目的発話の音素系列と、それぞれの音素毎に
求めた各特徴に対する重みベクトル及び音声波形信号デ
ータベース中の全サンプルを表す特徴ベクトルである。
一方、出力は音声波形信号データベース中での音素サン
プルの位置を表す索引情報であって、音声波形信号の音
声セグメントを接続するためのそれぞれの音声単位(具
体的には音素、場合により複数の音素の系列が連続して
選択され、一つの音声単位となることがある)の開始位
置と音声単位時間長を示したものである。
【0035】最適な音声単位は目的発話との差の近似コ
ストを表す目標コストと、隣接音声単位間での不連続性
の近似コストを表す連結コストの和を最小化するパスと
して求められる。経路探索には公知のビタビの学習アル
ゴリズムが利用される。目的とする目標音声t1 n=(t
1,…,tn)に対しては、目標コストと連結コストの和
を最小化することで、各特徴が目的音声に近く、しかも
音声単位間の不連続性が少ない音声波形信号データベー
ス中の音声単位の組合せu1 n=(u1,…,un)を選ぶ
ことができ、これらの音声単位の音声波形信号データベ
ース内での位置を示すことにより、任意の発話内容の音
声合成が可能になる。
【0036】音声単位の選択コストは、図3に示すよう
に、目標コストCt(ui,ti)と連結コストCc(u
i-1,ui)からなり、目標コストCt(ui,ti)は、
音声波形信号データベース中の音声単位(音素候補)u
iと、合成音声として実現したい音声単位(目標音素)
iの間の差の予測値であり、連結コストCc(ui-1
i)は接続単位(接続する2つの音素)ui-1とui
の間の接続で起こる不連続の予測値である。例えば、本
出願人によって研究実用化された従来のATRν−Ta
lk音声合成システムも目標コストと連結コストを最小
化するという点では類似の考え方を取っていたが、韻律
的な特徴パラメータを直接に単位選択に用いるというこ
とは本実施形態の音声合成装置の新しい特徴となってい
る。
【0037】次いで、コストの計算について述べる。目
標コストは実現したい音声単位の特徴ベクトルと音声波
形信号データベース中から選ばれた候補の音声単位の特
徴ベクトルの各要素の差の重み付き合計であり、各目標
サブコストCt j(ti,ui)の重み係数wt jが与えられ
た場合、目標コストCt(ti,ui)は次式で計算する
ことができる。
【0038】
【数1】
【0039】ここで、特徴ベクトルの各要素の差はp個
の目標サブコストCt j(ti,ui)(ただし、jは1か
らpまでの自然数である。)で表され、特徴ベクトルの
次元数pは、好ましい実施例においては、20から30
の範囲で可変としている。より好ましい実施例において
は、次元数p=30であり、目標サブコストCt(ti
i)及び重み係数wt jにおける変数jの特徴ベクトル
又は特徴パラメータは、上述の第2の韻律的特徴パラメ
ータである。
【0040】一方、連結コストCc(ui-1,ui)も同
様にq個の連結サブコストCc j(ui-1,ui)(ただ
し、jは1からqまでの自然数である。)の重み付き合
計で表される。連結サブコストは接続する音声単位u
i-1とuiの音響的特徴から決定することができる。好ま
しい実施形態においては、連結サブコストとしては、
(1)音素接続点におけるケプストラム距離、(2)対
数パワーの差の絶対値、(3)音声基本周波数F0の差
の絶対値の3種類を用いており、すなわち、q=3であ
る。これら3種類の音響的特徴パラメータと、先行音素
の音素ラベルと、後続音素の音素ラベルとを、第3の音
響的特徴パラメータという。各連結サブコストCc j(u
i-1,ui)の重みwc jは予め経験的に(又は実験的に)
与えられ、この場合、連結コストCc(ui-1,ui)は
次式で計算することができる。
【0041】
【数2】
【0042】もし、音素候補ui-1とuiが音声波形信号
データベース中の連続する音声単位であった場合には、
接続は自然であり、連結コストは0になる。ここで、好
ましい実施例においては、連結コストは、特徴パラメー
タメモリ30内の第1の音響的特徴パラメータと第1の
韻律的特徴パラメータに基づいて決定され、連続量であ
る上記3つの第3の音響的特徴パラメータを取り扱うか
ら例えば0から1までの任意のアナログ量をとる一方、
目標コストは、それぞれの先行あるいは後続音素の弁別
素性が一致するか否かなどを示す上記30個の第2の音
響的特徴パラメータを取り扱うから、例えば0(特徴が
一致しているとき)又は1(特徴が一致していないと
き)のデジタル量で表される要素を含む。そして、N個
の音声単位の連結コストはそれぞれの音声単位の目標コ
ストと連結コストの和となり、次式で表される。
【0043】
【数3】
【0044】このとき、Sはポーズを表しており、Cc
(S,u1)及びCc(un,S)はポーズから最初の音
声単位へ及び最後の音声単位からポーズへの接続におけ
る連結コストを表している。この表現からも明らかなよ
うに、本実施形態ではポーズも音声波形信号データベー
ス中の他の音素とまったく同じ扱い方をしている。さら
に上の式をサブコストで直接表現すると次式のようにな
る。
【0045】
【数4】
【0046】音声単位選択処理は上式で決まる全体のコ
ストを最小にするような音声単位の組合せ/u1 nを決定
するためのものである。ここで、日本出願の明細書で
は、オーバーラインを記述することができないために、
オーバーラインの代わりに/を用いる。
【0047】
【数5】/u1 n= min C(t1 n,u1 n) u1,u2,…,un
【0048】上記数5において、関数minは、当該関
数の引数であるC(t1 n,u1 n)を最小にする音素候補
の組み合わせ(すなわち、音素列候補)u1,u2,…,un
=/u1 nを表わす関数である。
【0049】図1の重み係数学習部11における重み係
数の学習処理について以下説明する。目標サブコストの
重みは音響的距離に基づく線形回帰分析を用いて決定す
る。重み係数の学習処理ではすべての音素毎に異なる重
み係数を決めることもできるし、音素カテゴリ(例え
ば、すべての鼻音)毎に重み係数を決めることもでき
る。また、すべての音素について共通の重み係数を決め
ることもできるが、ここでは各音素で別々の重み係数を
用いることとする。特徴パラメータメモリ30内のデー
タベースにおける各トークン(又は各音声サンプル)
は、各トークンの音響的特徴に関係する第1の音響的特
徴パラメータと第1の韻律的特徴パラメータの組で記述
されている。重み係数は、第1の音響的特徴パラメータ
と第1の韻律的特徴パラメータの各パラメータと、トー
クン又はコンテキストにおける音素の第2の音響的特徴
パラメータにおける差又は音響的距離との間の関係の強
さ(寄与度)を決定するために学習される。以下に線形
回帰分析における処理の流れを示す。
【0050】<1>現在学習を行なっている音素種類
(又は音素カテゴリ)に属する音声波形信号データベー
ス中のすべてのサンプルについて繰り返し以下の4つの
処理(a)乃至(d)を実行する。 (a)取り上げた音声サンプルを目的の発話内容と見な
す。 (b)音声波形信号データベース中の同一の音素種類
(カテゴリ)に属する他のすべてのサンプルと当該音声
サンプルとの音響的距離を計算する。 (c)目標音素に近いもの上位N1個(例えば、N1=
20個である。)の最良の音素候補を選び出す。 (d)目標音素自身tiと上記(c)で選んだ上位N1
個のサンプルについて目標サブコストCt j(ti,ui
を求める。 <2>すべての目標音素tiと上位N1個の最適サンプ
ルについて音響的距離と目標サブコストCt j(ti
i)を求める。 <3>p個の目標サブコストに対して線形回帰分析を実
行することにより、上記目標音素を表わす第1の音響的
特徴パラメータと第1の韻律的特徴パラメータの各特徴
パラメータにおける寄与度を予測して、当該音素種類
(カテゴリ)に対する、p個の目標サブコストの線形重
み係数を求める。 この重み係数を用いて上記コストを計算する。そして、
<1>から<3>までの処理をすべての音素種類(カテ
ゴリ)について繰り返す。
【0051】もし仮に目的音声単位の音響的距離が直接
求められた場合に最も近い音声サンプルを選び出すため
にはそれぞれの目標サブコストにどのような重み係数を
かければ良いのかを決定するのが、この重み係数学習部
11の目的である。本実施形態の利点は音声波形信号デ
ータベース中の音声波形信号の音声セグメントを直接的
に利用できることである。
【0052】以上のように構成された図1の音声合成装
置において、音声分析部10と、重み係数学習部11
と、音声単位選択部12と、音声合成部13とは、例え
ば、マイクロプロセッシングユニット(MPU)などの
デジタル計算機又は演算制御装置によって構成される一
方、テキストデータベースメモリ22と、音素HMMメ
モリ23と、特徴パラメータメモリ30と、重み係数ベ
クトルメモリ31とは例えばハードディスクなどの記憶
装置で構成される。ここで、好ましい実施例において
は、音声波形信号データベースメモリ21は、CD−R
OMの形式の記憶装置である。以下、以上のように構成
された図1の音声合成装置の各処理部10乃至13にお
ける処理について説明する。
【0053】図4は、図1の音声分析部10によって実
行される音声分析処理のフローチャートである。図4に
おいて、まず、ステップS11で、音声波形信号データ
ベースメモリ21から自然発話の音声波形信号の信号を
入力してA/D変換してデジタル音声波形信号データに
変換するとともに、当該音声波形信号の音声文を書き下
したテキストデータをテキストデータベースメモリ22
内のテキストデータベースから入力する。ここで、テキ
ストデータはなくてもよく、ない場合は、音声波形信号
から公知の音声認識装置を用いて音声認識してテキスト
データを得てもよい。なお、A/D変換した後のデジタ
ル音声波形信号データは、例えば10ミリ秒毎の音声セ
グメントに分割されている。そして、ステップS12
で、音素列が予測されているか否かが判断され、音素列
が予測されていないときは、ステップS13で例えば音
素HMMを用いて音素列を予測して記憶した後、ステッ
プS14に進む。ステップS12で音素列が予測されて
いる又は予め与えられている、もしくは手作業で音素ラ
ベルが付与されているときは、直接にステップS14に
進む。
【0054】ステップS14では、各音素セグメントに
対する、音声波形信号の複数の文又は1つの文からなる
ファイルにおける開始位置と終了位置を記録し、当該フ
ァイルに索引番号を付与する。次いで、ステップS15
では、各音素セグメントに対する上記第1の音響的特徴
パラメータを例えば公知のピッチ抽出法を用いて抽出す
る。そして、ステップS16では、各音素セグメントに
対して音素ラベル付けを実行して、音素ラベルとそれに
対する第1の音響的特徴パラメータを記録する。さら
に、ステップS17では、各音素セグメントに対する第
1の音響的特徴パラメータと、音素ラベルと、音素ラベ
ルに対する上記第1の韻律的特徴パラメータを、ファイ
ルの索引番号と、ファイル内の開始位置と時間長ととも
に、特徴パラメータメモリ30に記憶する。最後に、ス
テップS18で、各音素セグメントに対して、ファイル
の索引番号とファイル内の開始位置と時間長とを含む索
引情報を付与して、当該索引情報を特徴パラメータメモ
リ30に記憶して、当該音声分析処理を終了する。
【0055】図5及び図6は、図1の重み係数学習部1
1によって実行される重み係数学習処理のフローチャー
トである。図5において、まず、ステップS21で、特
徴パラメータメモリ30から1個の音素種類を選択す
る。次いで、ステップS22で、選択された音素種類と
同一の音素種類を有する音素の第1の音響的特徴パラメ
ータから第2の音響的特徴パラメータを取り出して目標
音素の第2の音響的特徴パラメータとする。そして、ス
テップS23で、同一の音素種類を有する目標音素以外
の残りの音素と、第2の音響的特徴パラメータにおける
目標音素との間の、音響的距離であるユークリッドケプ
ストラム距離と、底を2とする対数音素時間長とを計算
する。ステップS24では、すべての残りの音素につい
てステップS22及びS23の処理をしたか否かが判断
され、処理が完了していないときは、ステップS25で
別の残りの音素を選択してステップS23からの処理を
繰り返す。
【0056】一方、ステップS24で処理が完了してい
るときは、ステップS26で、ステップS23で得られ
た距離及び時間長に基づいて、上位N1個の最良の音素
候補を選択する。次いで、ステップS27で選択された
上位N1個の最良の音素候補について1番目からN1番
目までランク付けする。そして、ステップS28で、ラ
ンク付けされたN1個の最良の音素候補に対して各距離
から中間値を引いてスケール変換値を計算する。そし
て、ステップS29において、すべての音素種類及び音
素についてステップS22からS28までの処理を完了
したか否かが判断され、完了していないときは、ステッ
プS30で別の音素種類又は音素を選択した後、ステッ
プS22からの処理を繰り返す。一方、ステップS29
で処理が完了しているときは、図6のステップS31に
進む。
【0057】図6において、ステップS31では、1個
の音素種類を選択する。次いで、ステップS32では、
選択された音素種類に対して各音素の第2の音響的特徴
パラメータを抽出する。そして、ステップS33で、選
択された音素種類に対するスケール変換値に基づいて線
形回帰分析を行うことにより、各第2の音響的特徴パラ
メータにおけるスケール変換値に対する寄与度を計算
し、計算された寄与度を目標音素毎の重み係数として重
み係数ベクトルメモリ31に記憶する。ステップS34
では、すべての音素種類について上記ステップS32及
びS33の処理を完了したか否かが判断され、完了して
いないときは、ステップS35で別の音素種類を選択し
た後、ステップS32からの処理を繰り返す。一方、ス
テップS34で処理が完了しているときは、当該重み係
数学習処理を終了する。なお、各第2の韻律的特徴パラ
メータにおける寄与度は経験的に(又は実験的に)予め
与えられて、当該寄与度を目標音素毎の重み係数ベクト
ルとして重み係数ベクトルメモリ31に記憶する。
【0058】図7は、図1の音声単位選択部12によっ
て実行される音声単位選択処理のフローチャートであ
る。図7において、まず、ステップS41で、入力され
た音素列のうち最初から1個目の音素を選択する。次い
で、ステップS42で、選択された音素と同一の音素種
類を有する音素の重み係数ベクトルを重み係数ベクトル
メモリ31から読み出し、目標サブコスト及び必要な特
徴パラメータを特徴パラメータメモリ30から読み出し
てリストアップする。そして、ステップS43ですべて
の音素について処理したか否かが判断され、完了してい
ないときはステップS44で次の音素を選択した後、ス
テップS42の処理を繰り返す。一方、ステップS43
で完了していないときは、ステップS45に進む。
【0059】ステップS45では、入力された音素列に
対して数4を用いて各音素候補における全体のコストを
計算する。次いで、ステップS46では、計算されたコ
ストに基づいて、上位N2個の最良の音素候補をそれぞ
れの目標音素に対して選択する。そして、ステップS4
7では、数5を用いてビタビサーチにより、全体のコス
トを最小にする音素候補の組み合わせの索引情報と、そ
の各音素の開始時刻と時間長とともに検索した後、音声
合成部13に出力して、当該音声単位選択処理を終了す
る。
【0060】さらに、音声合成部13は、音声単位選択
部12から出力される索引情報と、その各音素の開始時
刻と時間長とに基づいて、音声波形信号データベースメ
モリ21に対してアクセスして単位選択された音素候補
のデジタル音声波形信号データを読み出して、逐次D/
A変換して変換後のアナログ音声信号をスピーカ14を
介して出力する。これにより、入力された音素列に対応
する音声合成された音声がスピーカ14から出力され
る。
【0061】以上説明したように、本実施形態の音声合
成装置においては、出力音声の自然性を最大にするため
に、大規模な自然音声のデータベースを用いて処理を最
小に抑える方法について述べた。本実施形態は4つの処
理部10乃至13から構成される。 <音声分析部10>正書法の書き起こしテキストを伴っ
た任意の音声波形信号データを入力とし、この音声波形
信号データベース中のすべての音素について、それらの
性質を記述する特徴ベクトルを与える処理部。 <重み係数学習部11>音声波形信号データベースの特
徴ベクトルと音声波形信号データベースの原波形を用い
て、目的の音声を合成する場合に最も適するように音声
単位を選ぶための、各特徴パラメータの最適重み係数を
重みベクトルとして決定する処理部。 <音声単位選択部12>音声波形信号データベースの全
音素の特徴ベクトルと重みベクトルと目的音声の発話内
容の記述から音声波形信号データベースメモリ21の索
引情報を作成する処理部。 <音声合成部13>作成された索引情報に従って、メモ
リ21内の音声波形信号データベース中の音声波形信号
データの音声セグメントに飛び飛びにアクセスし、目的
の音声波形信号の音声セグメントを連結しかつD/A変
換してスピーカ14に出力して音声を合成する処理部。
【0062】本実施形態においては、音声波形信号の圧
縮や音声基本周波数F0や音素時間長の修正は不要にな
ったが、代わって音声サンプルを注意深くラベル付け
し、大規模な音声波形信号データベースの中から最適な
ものを選択することが必要となる。本実施形態の音声合
成方法の基本単位は音素であり、これは辞書やテキスト
−音素変換プログラムで生成されるが、同一の音素であ
っても音声波形信号データベース中に音素の十分なバリ
エーションを含んでいることが要求される。音声波形信
号データベースからの音声単位選択処理では目的の韻律
的環境に適合し、しかも接続したときに隣接音声単位間
での不連続性が最も低い音素サンプルの組合せが選ばれ
る。このために、音素毎に各特徴パラメータの最適重み
係数が決定される。
【0063】本実施形態の音声合成装置の特徴は、次の
通りである。 <単位選択規準としての韻律的情報の利用>スペクトル
的特徴は韻律的特徴と不可分であるとの立場から、音声
単位の選択規準に韻律的な特徴を導入した。 <音響的及び韻律的特徴パラメータの重み係数の自動学
習>音素環境や音響的特徴、韻律的特徴等の各種の特徴
量が音声単位の選択にどれだけの寄与があるかを音声波
形信号データベース中の全音声サンプルを利用すること
で自動的に決定し、コーパスを基本とする音声合成装置
を構築した。 <音声波形信号の直接接続>上記の自動学習により、大
規模音声波形信号データベースから最適な音声サンプル
を選び出すことにより、何らの信号処理も利用しない任
意音声合成装置を構築した。 <音声波形信号データベースの外部情報化>音声波形信
号データベースを完全に外部情報として取り扱うことに
より、単にCD−ROM等に記憶した音声波形信号デー
タを取り替えることで任意の言語、任意の話者に利用で
きる音声合成装置を構築した。
【0064】
【実施例】本実施形態の音声合成装置を用いて、発明者
はこれまで4カ国語を含む各種の音声波形信号データベ
ースで評価を行なっている。周知の通り、従来は女性話
者の音声を用いて高品質の音声を合成することは技術的
に大変難しかったが、本実施形態の方法では性別や年齢
などによる差がなくなった。現在のところ、日本語では
若年の女性話者が短い物語を読み上げた音声波形信号デ
ータベースを用いた場合に最も高品質の合成音声が得ら
れている。一方、ドイツ語については韻律ラベルと詳細
な音素ラベルが付与された読み上げ文のCD−ROMデ
ータを用いた合成音声を出力している。これは特別に音
声合成用に録音した音声波形信号データではなく、本実
施形態の音声合成装置が既存の各種の音声波形信号デー
タを技術的には自由に利用できることを示している。ま
た、英語ではボストン大学のニュース・コーパスのラジ
オ・アナウンサの45分間の音声波形信号データで最も
良い音質が得られている。なお、韓国語については短い
物語の読み上げ音声を用いている。
【0065】
【発明の効果】以上詳述したように本発明に係る請求項
1記載の自然発話音声波形信号接続型音声合成装置によ
れば、自然発話の音声波形信号の音声セグメントを記憶
する第1の記憶手段と、上記第1の記憶手段によって記
憶された音声波形信号の音声セグメントと、上記音声波
形信号に対応する音素列とに基づいて、上記音声波形信
号における音素毎の索引情報と、上記索引情報によって
示された音素毎の第1の音響的特徴パラメータと、上記
索引情報によって示された音素毎の韻律的特徴パラメー
タとを抽出して出力する音声分析手段と、上記音声分析
手段から出力される索引情報と、上記第1の音響的特徴
パラメータと、上記韻律的特徴パラメータとを記憶する
第2の記憶手段と、上記第2の記憶手段によって記憶さ
れた第1の音響的特徴パラメータと韻律的特徴パラメー
タとに基づいて、同一の音素種類の1つの目標音素とそ
れ以外の音素候補との間の第2の音響的特徴パラメータ
における音響的距離を計算し、上記計算した音響的距離
に基づいて各音素候補に対して上記第2の音響的特徴パ
ラメータ毎に所定の統計的解析を実行することにより、
各音素候補に対する上記第2の音響的特徴パラメータに
おける寄与度を表わす各目標音素毎の重み係数ベクトル
を決定する重み係数学習手段と、上記重み係数学習手段
によって決定された上記第2の音響的特徴パラメータに
おける各目標音素毎の重み係数ベクトルを記憶する第3
の記憶手段と、上記第3の記憶手段によって記憶された
各目標音素毎の重み係数ベクトルと、上記第2の記憶手
段によって記憶された韻律的特徴パラメータとに基づい
て、入力される自然発話文の音素列に対して、目標音素
と音素候補との間の近似コストを表わす目標コストと、
隣接して連結されるべき2つの音素候補間の近似コスト
を表わす連結コストとを含むコストが最小となる、音素
候補の組み合わせを検索して、検索した音素候補の組み
合わせの索引情報を出力する音声単位選択手段と、上記
音声単位選択手段から出力される索引情報に基づいて、
当該索引情報に対応する音声波形信号の音声セグメント
を上記第1の記憶手段から逐次読み出して連結して出力
することにより、上記入力された音素列に対応する音声
を合成して出力する音声合成手段とを備える。従って、
韻律制御規則を使わず、信号処理を実行することなく、
任意の音素列を発声音声に変換することができ、しかも
従来例に比較して自然に近い声質を得ることができる。
【0066】また、請求項2記載の音声合成装置におい
ては、請求項1記載の音声合成装置において、上記音声
分析手段は、好ましくは、入力される音声波形信号に基
づいて上記音声波形信号に対応する音素列を予測する音
素予測手段を備える。従って、予め音素列を与える必要
がないので、手作業の部分を簡単化することができる。
【0067】さらに、請求項3記載の音声合成装置にお
いては、請求項1又は2記載の音声合成装置において、
上記重み係数学習手段は、好ましくは、上記計算した音
響的距離に基づいて、最良の上位複数N1個の音素候補
を抽出した後、上記第2の音響的特徴パラメータにおい
て線形回帰分析することにより、各音素候補に関する上
記第2の音響的特徴パラメータにおける寄与度を表わす
各目標音素毎の重み係数ベクトルを決定する。従って、
韻律制御規則を使わず、信号処理を実行することなく、
任意の音素列を発声音声に変換することができ、しかも
より自然に近い声質を得ることができる。
【0068】さらに、請求項4記載の音声合成装置にお
いては、請求項1又は2記載の音声合成装置において、
上記重み係数学習手段は、好ましくは、上記計算した音
響的距離に基づいて、最良の上位複数N1個の音素候補
を抽出した後、上記第2の音響的特徴パラメータの各々
に対して所定のニューラルネットワークを用いた統計的
解析を実行することにより、各音素候補に関する上記第
2の音響的特徴パラメータにおける寄与度を表わす各目
標音素毎の重み係数ベクトルを決定する。従って、韻律
制御規則を使わず、信号処理を実行することなく、任意
の音素列を発声音声に変換することができ、しかもより
自然に近い声質を得ることができる。
【0069】またさらに、請求項5記載の音声合成装置
においては、請求項1乃至4のうちの1つに記載の音声
合成装置において、上記音声単位選択手段は、好ましく
は、上記目標コストと上記連結コストとを含むコストが
最良の上位複数N2個の音素候補を抽出した後、コスト
が最小となる音素候補の組み合わせを検索する。従っ
て、韻律制御規則を使わず、信号処理を実行することな
く、任意の音素列を発声音声に変換することができ、し
かもより自然に近い声質を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る一実施形態である自然発話音声
波形信号接続型音声合成装置のブロック図である。
【図2】 従来例の音声合成装置のブロック図である。
【図3】 図1の音声単位選択部によって計算される音
声単位選択コストの定義を示すモデル図である。
【図4】 図1の音声分析部によって実行される音声分
析処理のフローチャートである。
【図5】 図1の重み係数学習部によって実行される重
み係数学習処理の第1の部分のフローチャートである。
【図6】 図1の重み係数学習部によって実行される重
み係数学習処理の第2の部分のフローチャートである。
【図7】 図1の音声単位選択部によって実行される音
声単位選択処理のフローチャートである。
【符号の説明】
10…音声分析部、 11…重み係数学習部、 12…音声単位選択部、 13…音声合成部、 14…スピーカ、 21…音声波形信号データベースメモリ、 22…テキストデータベースメモリ、 23…音素HMMメモリ、 30…特徴パラメータメモリ、 31…重み係数ベクトル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−78300(JP,A) 特開 平7−319497(JP,A) 特開 平7−92997(JP,A) 特開 平8−87297(JP,A) 特開 平6−266390(JP,A) CAMPBELL N,et al. 「CHATR:自然音声波形接続型任意 音声合成システム」、信学技報SP96− 7,Vol.96,No.39,pp.45− 52(1996) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10L 11/00 - 21/06 JICSTファイル(JOIS)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自然発話の音声波形信号の音声セグメン
    トを記憶する第1の記憶手段と、 上記第1の記憶手段によって記憶された音声波形信号の
    音声セグメントと、上記音声波形信号に対応する音素列
    とに基づいて、上記音声波形信号における音素毎の索引
    情報と、上記索引情報によって示された音素毎の第1の
    音響的特徴パラメータと、上記索引情報によって示され
    た音素毎の韻律的特徴パラメータとを抽出して出力する
    音声分析手段と、 上記音声分析手段から出力される索引情報と、上記第1
    の音響的特徴パラメータと、上記韻律的特徴パラメータ
    とを記憶する第2の記憶手段と、 上記第2の記憶手段によって記憶された第1の音響的特
    徴パラメータと韻律的特徴パラメータとに基づいて、同
    一の音素種類の1つの目標音素とそれ以外の音素候補と
    の間の第2の音響的特徴パラメータにおける音響的距離
    を計算し、上記計算した音響的距離に基づいて各音素候
    補に対して上記第2の音響的特徴パラメータ毎に所定の
    統計的解析を実行することにより、各音素候補に対する
    上記第2の音響的特徴パラメータにおける寄与度を表わ
    す各目標音素毎の重み係数ベクトルを決定する重み係数
    学習手段と、 上記重み係数学習手段によって決定された上記第2の音
    響的特徴パラメータにおける各目標音素毎の重み係数ベ
    クトルを記憶する第3の記憶手段と、 上記第3の記憶手段によって記憶された各目標音素毎の
    重み係数ベクトルと、上記第2の記憶手段によって記憶
    された韻律的特徴パラメータとに基づいて、入力される
    自然発話文の音素列に対して、目標音素と音素候補との
    間の近似コストを表わす目標コストと、隣接して連結さ
    れるべき2つの音素候補間の近似コストを表わす連結コ
    ストとを含むコストが最小となる、音素候補の組み合わ
    せを検索して、検索した音素候補の組み合わせの索引情
    報を出力する音声単位選択手段と、 上記音声単位選択手段から出力される索引情報に基づい
    て、当該索引情報に対応する音声波形信号の音声セグメ
    ントを上記第1の記憶手段から逐次読み出して連結して
    出力することにより、上記入力された音素列に対応する
    音声を合成して出力する音声合成手段とを備えたことを
    特徴とする自然発話音声波形信号接続型音声合成装置。
  2. 【請求項2】 上記音声分析手段は、入力される音声波
    形信号に基づいて上記音声波形信号に対応する音素列を
    予測する音素予測手段を備えたことを特徴とする請求項
    1記載の音声合成装置。
  3. 【請求項3】 上記重み係数学習手段は、上記計算した
    音響的距離に基づいて、最良の上位複数N1個の音素候
    補を抽出した後、上記第2の音響的特徴パラメータの各
    々に対して線形回帰分析することにより、各音素候補に
    関する上記第2の音響的特徴パラメータにおける寄与度
    を表わす各目標音素毎の重み係数ベクトルを決定するこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の音声合成装置。
  4. 【請求項4】 上記重み係数学習手段は、上記計算した
    音響的距離に基づいて、最良の上位複数N1個の音素候
    補を抽出した後、上記第2の音響的特徴パラメータの各
    々に対して所定のニューラルネットワークを用いた統計
    的解析を実行することにより、各音素候補に関する上記
    第2の音響的特徴パラメータにおける寄与度を表わす各
    目標音素毎の重み係数ベクトルを決定することを特徴と
    する請求項1又は2記載の音声合成装置。
  5. 【請求項5】 上記音声単位選択手段は、上記目標コス
    トと上記連結コストとを含むコストが最良の上位複数N
    2個の音素候補を抽出した後、コストが最小となる音素
    候補の組み合わせを検索することを特徴とする請求項1
    乃至4のうちの1つに記載の音声合成装置。
  6. 【請求項6】 上記第1の音響的特徴パラメータは、ケ
    プストラム係数と、デルタケプストラム係数と、音素ラ
    ベルとを含むことを特徴とする請求項1乃至5のうちの
    1つに記載の音声合成装置。
  7. 【請求項7】 上記第1の音響的特徴パラメータは、フ
    ォルマントパラメータと、声道音源パラメータとを含む
    ことを特徴とする請求項1乃至5のうちの1つに記載の
    音声合成装置。
  8. 【請求項8】 上記韻律的特徴パラメータは、音素時間
    長と、音声基本周波数F0と、パワーとを含むことを特
    徴とする請求項1乃至7のうちの1つに記載の音声合成
    装置。
  9. 【請求項9】 上記第2の音響的特徴パラメータは、ケ
    プストラム距離を含むことを特徴とする請求項1乃至8
    のうちの1つに記載の音声合成装置。
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