JP3049567B2 - Ni基耐熱合金素材の製造方法 - Google Patents

Ni基耐熱合金素材の製造方法

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JP3049567B2 JP2319804A JP31980490A JP3049567B2 JP 3049567 B2 JP3049567 B2 JP 3049567B2 JP 2319804 A JP2319804 A JP 2319804A JP 31980490 A JP31980490 A JP 31980490A JP 3049567 B2 JP3049567 B2 JP 3049567B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はNi基耐熱合金素材の製造方法に関し、更に詳
しくは、Ni基耐熱合金素材が大型形状であっても、その
金属組織を内部まで微細化するためのNi基耐熱合金素材
の製造方法に関する。
(従来の技術) Ni基耐熱合金は650℃以上の高温下においても優れた
機械的特性を維持する材料であり、ガスタービンの分野
などに使用されている。
この材料は、概ね、所望組織のNi基耐熱合金を真空誘
導溶解や真空アーク溶解などの方法で溶製し、そのイン
ゴットに所望の鍛錬比で通常複数回の分塊鍛造あるいは
圧延をおこなってビレットを製造し、そのビレットに型
打鍛造などの仕上げ加工を行ったのち、熱処理を施して
製造されている。
(発明が解決しようとする課題) ところで、Ni基合金は、その再結晶温度が一般に高く
難加工性の材料である。そのため、インゴットに対して
は、小刻みに鍛錬比をとりながら加工するのが通例であ
る。
その結果、表層部付近の鍛造組織は破壊されるが中心
部にいくほどその組織は破壊されにくいという問題が生
ずる。
このような鍛造の状態で再結晶処理を施したビレット
の場合、表層部は微細粒の組織になるが、しかし中心部
では粗大粒の組織になってしまう。そして、このビレッ
トに仕上げ鍛造を施したとしても、中心部の粗大粒を細
粒にすることは非常に困難である。
とりわげ、インゴットが大型になると、上記した傾向
は顕著に発現するようになり、時には、ビレットの中心
部に巨大な粗粒が発生する。
このような巨大粒は型打鍛造時のデッドゾーンにある
と殆ど解消せずにそのまま残存し、材料の疲労やクリー
プ強度などの機械的特性の低下を引き起こしてしまう。
本発明はこのような問題を解決し、大型のサイズの材
料であっても、その中心部に巨大粒が存在せず、中心部
まで均一なミクロ組織のNi基耐熱合金素材を製造する方
法の提供を目的とする。
(課題を解決するための手段・作用) 上記した問題を解決するために、本発明においては、
C:0.2重量%以下,Si:1重量%以下,Mn:2重量%以下,Cr:1
3〜25重量%,Ti:5重量%以下,Al:5重量%以下、残部:Ni
と不可避的不純物から成るNi基耐熱合金のインゴットに
1200℃以上の温度で加工率30%以上の熱間加工を施して
ビレットを得る工程(以下、第1工程という);得られ
たビレットに熱処理を加えて、前記ビレットの粒組織
を、JIS0551で規定する結晶粒度番号が1番以上の再結
晶粒から成る、粒径が整っている組織にする工程(以
下、第2工程という);および、前記処理品を1100〜11
60℃に加熱し加工率30%以上の仕上げ加工を施す工程
(以下、第3工程という);を必須の工程として備えて
いることを特徴とするNi基耐熱合金素材の製造方法が提
供される。
まず、第1の工程は、インゴットの鍛造組織を破壊す
るためであると同時に、この工程に続けて行う第2の工
程において、後述するように、粗粒ではあるがその粒径
が整っている組織をビレットの中心部に成長させること
を目的として行われる。
この第1の工程では、まず、上記した組織のNi基合金
が常法によって溶製され、それからインゴットが製造さ
れる。
合金において、Cは高温における延性向上に寄与する
成分であるが、しかもあまり多量に含有させると熱間加
工性を損なうことになるのでその上限値は0.2重量%と
する。
Siは溶製における脱酸に寄与する成分であるが、しか
しあまり多量に含有させると延性を損なうことになるの
でその上限値は1重量%とする。
Mnは合金の溶製における脱酸に寄与し、また熱間加工
性を高めるための成分であるが、しかしあまり多量に含
有させると、熱間加工性および金属組織的安定性を損な
うという問題が生ずるのでその上限値は2重量%とす
る。
Crは合金の耐酸化性や耐熱性を高めるための成分であ
る。その含有量が13重量%未満の場合は耐酸化性や耐熱
性が損なわれ、また25重量%を超えると熱間加工性や組
織的安定性を損なうことになるので、その含有量は13〜
25重量%にする。
Ti,Alはいずれも、ベースであるNiとの間で金属化合
物Ni3(Ti,Al)を生成して合金の析出強化に寄与する成
分であるが、しかしあまり多量に含有させると、熱間加
工性が損なわれるので、その含有量の上限はいずれも5
重量%とする。
本発明に用いる合金は、更に、Nb:5重量%以下,W:10
重量%以下,Mo:20重量%以下,Co:30重量%以下の1種ま
たは2種以上が含有されていてもよい。これらの成分を
含有させると、高温における強度を向上させることがで
きる。
また、B,Zr,Hf,Mg,Y,希土類元素などが数%以下含有
されていてもよい。
インゴットの熱間加工は、温度1200℃以上,加工率30
%以上の条件下で行われる。
上記条件を満たさない熱間加工を行った場合には、第
2の工程において、ビレット中心部まで、再結晶によっ
て再結晶粒の粒径が整っている組織を成長させることが
できず、結局は、仕上げ加工を行っても中心部までを微
細粒のミクロ組織にすることが困難になる。
第2の工程は、第1の工程で得られたビレットに熱処
理を施して、その中心部までを粗粒ではあるがその粒径
が整っている組織にすることを目的として行われる。
また、再結晶粒の粒径が整っている組織とは、JISG05
51で規定する結晶粒度番号が1番以上である結晶粒から
成る組織のことをいう。
中心部がこのような組織になっていると、次の第3の
工程で仕上げ加工を行うと、各粗粒が微細に破壊され、
中心部を微細粒が集合するミクロ組織にすることができ
る。
この整粗粒組織を得るためには、第1の工程で得られ
たビレットを加熱炉の中で再加熱して、その中心部を12
00℃の温度で30分以上保持する熱処理が施される。中心
部温度を1200℃未満であるような熱処理を行うと、再結
晶が充分進行せず中心部に巨大な粗粒を残存させてしま
う。
このような処理が施されることによって、ビレットの
表層部側の再結晶粒も温度上昇に伴って若干粗大になっ
ていくが、そのこと以上に中心部の巨大な粗粒は細粒化
していくので、全体としては比較的均一な組織のビレッ
トになる。
第3の工程は、第2の工程で得られた処理品に仕上鍛
造あるいは圧延を施して、前記再結晶粒の粒径が整って
いる組織を破壊して微細粒組織にすることを目的として
行われる。
このときの加工温度は1100℃〜1600℃の範囲に管理
し、また、加工率は30%以上とする。
加工温度を1160℃より高くすると、加工によって再結
晶粒の粒径が整っている組織の破壊が進行したとして
も、得られた細粒が再び粗粒に成長していく過程も同時
に起こり、再結晶粒の粒径が整っている組織の破壊を目
的とする仕上げ加工の意味がなくなってしまう。また、
加工温度を1100℃より低くすると、仕上げ加工の過程で
ワレ,カケなどの不都合が起こりはじめる。
更に、加工率が30%より小さい場合は、再結晶粒の粒
径が整っている組織が充分に破壊されず、良好なミクロ
組織を得ることができない。
(発明の実施例) C:0.02重量%,Si:0.02重量%,Mn:0.01重量%,P:0.003
重量%,S:0.0004重量%,Cu:0.01重量%,Cr:19.52重量
%,Mo:4.17重量%,Co:13.15重量%,Ti:3.12重量%,Al:
1.47重量%,Fe:0.33重量%,B:0.003重量%,Zr:0.046重
量%,Ni:balから成るNi基合金を溶製し、そのインゴッ
ト(直径420mm)に、1200℃の温度で加工率30%の熱間
鍛造を行い、ついで、得られた鍛造品を1200℃の均熱炉
の中に15時間保持した。
熱処理後の鍛造品を輪切りにし、その中心部の再結晶
組織を観察したところ、結晶粒度番号は1〜2の組織に
なっていた。ちなみに、前記鍛造品を1160℃で1時間均
熱して、その中心部の組織を観察したところ、結晶粒度
番号が−1〜−4程度の巨大な粗粒が認められ、しかも
これは長手方向に存在していた。
その後、熱処理したビレットに1160℃の温度で加工率
40%の仕上鍛造を行い、その中心部の組織を観察した。
巨大な粗粒は全く認められず、中心部の結晶粒度番号は
3〜5の範囲内にあった。
(発明の効果) 以上の説明で明らかなように、本発明方法によれば、
中心部に巨大粒が存在せず、結晶粒度番号が3以上の均
一なミクロ組織を有する大型形状のNi基耐熱合金材料を
製造することができる。したがって、本発明方法は、例
えば、産業用大型ガスタービンのディスク素材を製造す
る方法としてその工業的価値は大である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】C:0.2重量%以下,Si:1重量%以下,Mn:2重
    量%以下,Cr:13〜25重量%,Ti:5重量%以下,Al:5重量%
    以下,残部:Niと不可避的不純物から成るNi基耐熱合金
    のインゴットに1200℃以上の温度で加工率30%以上の熱
    間加工を施してビレットを得る工程;得られたビレット
    に熱処理を加えて、前記ビレットの粒組織を、JISG0551
    で規定する結晶粒度番号が1番以上の再結晶粒から成
    る、粒径が整っている組織にする工程;および、前記処
    理品を1100〜1160℃に加熱し加工率30%以上に仕上げ加
    工を施す工程;を必須の工程として備えていることを特
    徴とするNi基耐熱合金素材の製造方法。
  2. 【請求項2】前記Ni基耐熱合金には、更に、Nb:5重量%
    以下,W:10重量%以下,Mo:2重量%以下,Co:30重量%以下
    の1種または2種以上が含有されている特許請求の範囲
    第1項に記載のNi基耐熱合金素材の製造方法。
  3. 【請求項3】前記Ni基耐熱合金には、B,Zr,Hf,Mg,Y,希
    土類元素が含有されている特許請求の範囲第1項または
    第2項に記載のNi基耐熱合金素材の製造方法。
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