JP3047783B2 - 既存木造建物の補強工法 - Google Patents

既存木造建物の補強工法

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JP3047783B2
JP3047783B2 JP7182717A JP18271795A JP3047783B2 JP 3047783 B2 JP3047783 B2 JP 3047783B2 JP 7182717 A JP7182717 A JP 7182717A JP 18271795 A JP18271795 A JP 18271795A JP 3047783 B2 JP3047783 B2 JP 3047783B2
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哲也 佐々木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、主に、既存木造
住宅などの既存木造建物を簡単に補強することを可能に
した既存木造建物の補強工法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】既存の
木造建物を補強する最も効果的な方法は、壁部分の軸組
に筋違いを取り付けることであるが、既存の建物に筋違
いを設置するには、外壁部分の外装材および内装材を剥
がして軸組を露出し、筋違いを設置したあとで再び外装
材と内装材とを取り付ける必要があるので、工事が大規
模になるなどの課題があった。
【0003】また、たとえ筋違いを取り付けることがで
きても、柱やはりなどの既存の構造部材が老朽化するな
どして筋違いと充分に協働できるか否かが問題であっ
た。
【0004】この発明は、以上の課題を解決するために
なされたもので、既存木造建物を簡単に補強することを
可能にした既存木造建物の補強工法を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明に係る請求項第
1項記載の既存木造建物の補強工法は、既存木造建物の
外壁面に、2階の床レベルに位置してトラス状に構成さ
れた水平補剛部材を取り付けることを特徴とする。
【0006】この発明に係る請求項第2項記載の既存木
造建物の補強工法は、前1項において、既存木造建物の
外壁面に立体金網を貼着し、その上にショットモルタル
またはショットコンクリートを吹き付けることを特徴と
する。
【0007】この発明に係る請求項第3項記載の既存木
造建物の補強工法は、前1項または2項において、既存
木造建物の外壁面に、ショットモルタルまたはショット
コンクリートを立体金網に吹き付けることにより構成さ
れるショットコンクリート壁体を添え付け固定すること
を特徴とする。
【0008】この発明に係る請求項第4項記載の既存木
造建物の補強工法は、前2項または前3項において、立
体金網を、平行に設置された2枚の平金網と、この2枚
の平金網間にこの平金網に連結して取り付けられた複数
本のラチス筋とを備えて構成してなることを特徴とす
る。
【0009】
【発明の実施の形態】図1〜図は、この発明に係る既
存木造建物の補強工法によってリフォームされた既存木
造建物を示し、図において、符号1は柱、はり、間柱、
筋違いなどを備えて構成された既存木造建物の軸組、2
はこの軸組1の室外側に釘止めするなどして取り付けら
れ、既存外壁面を構成する既存の外装材である。
【0010】符号3は外装材2からなる外壁面に添え付
けられ、柱やはりなどの構造部材にファスナー4によっ
て固定された立体金網、5aおよび5bは立体金網3の中に
縦横に配筋され、窓や出入り口などの開口部6の周囲、
壁面部の出隅部(コーナ部)などを補強する縦および横
補強鉄筋、7は立体金網3に吹き付けられ、新しい壁面
を構成するショットモルタルまたはショットコンクリー
ト、8は開口部6の周囲に取り付けられた水切り部材、
そして、符号9は開口部6の周囲に充填されたコーキン
グ材である。水切り部材8およびコーキング材9は、い
ずれも開口部6の周囲(既存壁と補強壁との際)の防水
処理をなすものである。
【0011】また、符号13は、例えば平行に延材された
2本の弦材間に複数本の斜材を架け渡して平行弦トラス
状に構成され、かつ、立体金網3とショットモルタルま
たはショットコンクリート7とによって構成された補強
壁の補強性能を高めるために、既存木造建物の外壁面に
2階の床レベルに位置して水平に突設された水平補剛部
材である。なお、水平補剛部材13の弦材および斜材はH
形鋼や山形鋼などの形鋼などから形成されている。
【0012】立体金網3は2枚の平金網3aを平行に設置
し、かつ、この2枚の平金網3a,3aを複数本のラチス筋3
bで連結することにより人力でも取り扱い可能な矩形板
状に構成されている(図4(a) 参照)。なお、平金網3a
とラチス筋3bとは溶接することにより一体的に連結され
ている。
【0013】ファスナー4には、たとえば立体金網3を
引っ掛けるフック4aと軸組1に螺入される雄ねじ部4bと
を有するフック付きスクリューボルトが使用されてい
る。
【0014】ショットモルタルまたはショットコンクリ
ート7は立体金網3、縦および横補強鉄筋5a,5b が完全
に埋まるように、かつ、均一な厚さに打設されている。
また、水切り部材8は金属板より形成されている。
【0015】次に、この発明に係る既存木造建物の補強
工法を順を追って説明する。
【0016】(1) 最初に、既存木造建物の外装材2の室
外側にその全面にわたって立体金網3を取り付ける。こ
の場合、外装材2がモルタル塗り、タイル貼り、あるい
は板張りなどの場合は、立体金網3は外装材2の上に直
接添え付け、柱やはりなどの構造部材1に複数本のフッ
クボルト4によって強固に固定する。
【0017】また、図1に示すように、既存建物の2階
レベルに、水平補剛部材13を水平に突設する。そして、
この水平補剛部材13により、補強壁の補強効果が一段と
高めることができる。なお、この水平補剛部材13は、図
6に示すように、一方の弦材を立体金網3とともに2階
のはりなどの構造部材1にフックボルト4によって強固
に固定する。
【0018】また、既存建物の壁面がサイデングボード
などの薄い外装材で仕上げられている場合は、外装材2
を剥がし、外装材2が取り付けられている下地材の上に
立体金網3を取り付けるものとする。また、立体金網3
どうしの継ぎ目部および壁面部の出隅部(コーナ部)に
は補強用平金網10a,10b(図4(b),(c) 参照)を添え付
け、窓や出入り口などの開口部6の周囲、壁面部の出隅
部(コーナ部)および立体金網3の上端部などには必要
に応じて縦および横補強筋5a,5b を配筋してそれぞれ補
強し、さらに、立体金網3の下端部は基礎12の周囲に打
設された犬走りなどの土間コンクリート11の上に密着さ
せるか(図3(b))、または基礎12に添わせて地盤中に埋
め込む(図3(a) 参照)。また、軒裏にはその全面にわ
たって立体金網3を取り付ける。
【0019】なお、壁面部の出隅部(コーナ部)に取り
付けられる立体金網には、あらかじめL字状に構成され
たものを使用すればきわめて便利であるが、矩形板状に
構成された立体金網3の片側の平金網3aを切断し、この
切断部分をL字状に折り曲げることによりコーナ部用に
簡単に加工することができる。むしろ、その方が立体金
網の運搬に際して嵩張らず好ましい。
【0020】(2) 次に、立体金網3の上にショットモル
タル又はショットコンクリート7を立体金網3が完全に
埋まるように、かつ、均一な厚さに吹き付ける。
【0021】また、立体金網3にショットモルタル又は
ショットコンクリート7を吹き付けることにより運搬可
能なショットコンクリート壁体(図省略)を矩形板状に
構成し、このショットコンクリート壁体を既存建物の壁
面にファスナーなどの固定金具によって取り付けること
もある。
【0022】
【発明の効果】この発明に係る既存木造建物の補強工法
は、以上説明した構成からなり、既存木造建物の外壁面
に立体金網を貼着し、その上にショットモルタルまたは
ショットコンクリートを吹き付けるので、既存木造建物
の補強をきわめて簡単に行うことができ、また、既存木
造建物の耐震性および防音性を著しく高めることがで
き、さらに、遮音性および断熱性も向上する。
【0023】また、立体金網にショットモルタル又はシ
ョットコンクリート7を吹き付けることにより運搬可能
な矩形板状のショットコンクリート壁体を構成し、この
ショットコンクリート壁体を既存建物の壁面にファスナ
ーなどの固定金具によって取り付けるようにすれば、現
場施工の省力化により工期の短縮化などを図れる効果が
ある。
【0024】さらに、水平補剛部材を既存建物の2階レ
ベルに水平に突設することにより補強壁の補強効果を一
段と高められる効果がある。
【0025】また、立体金網は、平行に設置された2枚
の平金網と、この平金網間にこの平金網に連結して取り
付けられた複数本のラチス筋とを備えて構成してなるの
で、容易に製作でき、量産もできるなどの効果があ
る。。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る既存木造建物の補強工法によっ
てリフォームされた既存木造建物の斜視図である。
【図2】図1に示す既存木造建物の概要平面図である。
【図3】(a),(b) は図2におけるa−a線断面図であ
る。
【図4】(a) は立体金網の斜視図、(b) および(c) は補
強用平金網の斜視図である。
【図5】図1に示す既存木造建物の一部側面図である。
【図6】図5における縦断面図である。
【図7】(a) は既存木造建物の開口部の横断面図、(b)
は(a) におけるb−b線断面図である。
【符号の説明】
1…軸組、2…外装材、3…立体金網、4…ファスナ
ー、5a,5b …縦, 横補強鉄筋、6…開口部、7…ショッ
トモルタルまたはショットコンクリート、8…水切り部
材、9…コーキング材、10a,10b …補強用平金網、11…
土間コンクリート、12…基礎、13…水平補剛部材。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既存木造建物の外壁面に、2階の床レベ
    ルに位置してトラス状に構成された水平補剛部材を取り
    付けてなることを特徴とする既存木造建物の補強工法。
  2. 【請求項2】 既存木造建物の外壁面に立体金網を貼着
    し、その上にショットモルタルまたはショットコンクリ
    ートを吹き付けることを特徴とする請求項1記載の既存
    木造建物の補強工法。
  3. 【請求項3】 既存木造建物の外壁面に、ショットモル
    タルまたはショットコンクリートを立体金網に吹き付け
    ることにより構成されるショットコンクリート壁体を添
    え付け固定することを特徴とする請求項1又は請求項2
    記載の既存木造建物の補強工法。
  4. 【請求項4】 立体金網は、平行に設置された2枚の平
    金網と、この2枚の平金網間にこの平金網に連結して取
    り付けられた複数本のラチス筋とを備えて構成してなる
    ことを特徴とする請求項第2項又は第3項記載の既存木
    造建物の補強工法。
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JP3516191B2 (ja) * 1996-03-04 2004-04-05 清水建設株式会社 既存建築物の耐震補強構造
JP4704704B2 (ja) * 2004-07-12 2011-06-22 前田工繊株式会社 耐震補強工法
IE87473B1 (en) * 2022-06-02 2024-01-31 Mcginley Hugh Cavity Wall Repair System

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